生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_脂質吸収抑制物質
出願番号:2011094634
年次:2012
IPC分類:A61K 45/00,A61P 3/06,A61P 3/04,A61P 43/00,A61K 31/74


特許情報キャッシュ

木幡 周一 木幡 章賢 JP 2012224591 公開特許公報(A) 20121115 2011094634 20110421 脂質吸収抑制物質 木幡 周一 711004562 木幡 章賢 511100866 木幡 周一 木幡 章賢 A61K 45/00 20060101AFI20121019BHJP A61P 3/06 20060101ALI20121019BHJP A61P 3/04 20060101ALI20121019BHJP A61P 43/00 20060101ALI20121019BHJP A61K 31/74 20060101ALI20121019BHJP JPA61K45/00A61P3/06A61P3/04A61P43/00 111A61K31/74 1 OL 3 4C084 4C086 4C084AA17 4C084NA14 4C084ZA702 4C084ZC202 4C084ZC332 4C086AA01 4C086AA02 4C086FA00 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA70 4C086ZC33 本発明は、生体内で脂質の消化吸収に必須のリパーゼの作用を有効に阻害して、肥満、高脂血症等の抑制や予防をする物質に関する。 近年、肥満人口の増加が社会的問題となっている。肥満は、心臓病、糖尿病、癌などの生活習慣病の発病に関わっていることが知られており、多くの先進国において医療費の増大を引き起こす国家的な問題にもなっている。 肥満の原因物質の一つに脂肪がある。脂肪の体内吸収を抑制することが、肥満対策の一つとして考えられている。 生体内に摂取された脂肪は、十二指腸で胆汁に含まれる胆汁酸やリン脂質と混合されて小さな油滴になる。この油滴は膵臓から分泌されるリパーゼによって分解され、その後腸(空腸)から吸収されて血中に蓄積される。 脂質の吸収を抑制するため、リパーゼの酵素活性阻害能を有する阻害剤を用い、肥満防止、あるいは高脂血症状を抑制することが可能であると考えられている。 この様な観点から、種々の天然物由来のリパーゼ阻害活性を有する成分、すなわち脂質吸収抑制活性を有する天然成分の探索が精力的に行われてきた。ホスファチジルコリン(非特許文献1)、大豆蛋白(非特許文献2、3)、タンニン(非特許文献4)、シャクヤク、オウレン、オウバク、ボタンピ、ゲンノショウコ、チャ、クジンなどの生薬の溶媒抽出エキス、ピーマン、かぼちゃ、しめじ、まいたけ、ふじき、緑茶、紅茶及びウーロン茶の水抽出物(特許文献1)、ドッカツ、リョウキョウ、ビンロウシ、ヨウバイヒ、ケツメイシの抽出物(特許文献3)などがリパーゼ阻害活性を有するものとして報告されている。 また、従来、分子インプリントポリマーを製造する技術として、(1)鋳型分子の存在下に、必要に応じて機能性モノマーおよび架橋モノマーを使用してポリマーを合成し、得られたポリマーから鋳型分子を除去して分子インプリントポリマーを得る方法(架橋重合法)、及び(2)溶解又は溶融したポリマーに鋳型分子を溶解させてポリマーの官能基と共有又は非共有結合させて固定化した後、鋳型分子を除去する方法(相転換法)が知られている。(例えば、特許文献2、3及び非特許文献5,6参照)特開平3−219872号公報特表2003−523465号公報特開2003−40807号公報Bull. Facul. Agric. Meiji Univ.,73,9−26(1986)Agric. Biol. Chem. 38, 97−101(1974)Agric. Biol. Chem. 40, 889−897(1976)日食工,41, 561−564(1994)化学,57巻,64−65(2002)J. Am. Chem. Soc., 131(41), 14699−702(2009)課題を解決しようとする課題 前記天然成分物質に関しては、物性や効果の面で需要性に乏しい。さらに、このような探索においては、工業的生産に適した物質が期待されているが、これまで、十分な条件を満たす物質は未だ見出されていない。 本発明者らは、上記課題を解決するため、脂肪を分子認識する高分子を使用することとした。 本発明の脂質吸収阻害物質は、脂質を分子認識および捕捉機能をもつ高分子を主成分とする水溶性物質であり、分子認識(インプリント)法によって製造される。分子インプリント法は、認識、捕捉等の対象となる特定物質を鋳型分子とし、この鋳型分子と相補的な空隙や表面構造(選択認識性のある分子認識サイト)を高分子中に形成する技術である。ここで主体をなす高分子は、脂肪に対して親和性を有する物質であり、脂肪に結合してその代謝酵素であるリパーゼによる分解反応を阻害することによって、脂質の腸管吸収を拮抗的に抑制するという作用機序を発現する。該分子認識高分子は、脂肪に特異的に結合する能力が付与され、しかもそれ自身が高分子であることから、腸管から容易に吸収されない特徴を有している。 本発明の脂質吸収抑制物質は、脂質の腸管からの吸収量を著しく減少させ、痩身、肥満治療、コレステロール値低下、糖尿病予防、糖尿病治療、基礎代謝能力向上のいずれか一つ以上に、効果的である。 鋳型分子の存在下に、必要に応じて機能性モノマーおよび架橋モノマーを使用してポリマーを合成し、得られたポリマーから鋳型分子を除去して分子インプリントポリマーを得る。 中性脂肪を鋳型分子とする分子認識高分子を有効成分として含有することを特徴とする、脂質吸収抑制剤。 【課題】新規脂質吸収抑制物質の提供。【解決手段】脂肪を鋳型分子とする分子認識高分子。該分子認識高分子は、脂質を分子認識および捕捉機能をもつ高分子を主成分とする水溶性物質であり、分子認識(インプリント)法によって製造される。該新規高分子は、痩身、肥満治療、コレステロール値低下、糖尿病予防、糖尿病治療、あるいは、基礎代謝能力を向上させる。【選択図】なし


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