タイトル: | 公開特許公報(A)_化粧料用の六方晶窒化ホウ素粉末およびその製造方法ならびに化粧料 |
出願番号: | 2011040629 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | A61K 8/19,A61Q 1/00 |
越田 孝久 須々木 伸介 笠原 俊二 日和佐 章一 JP 2012176910 公開特許公報(A) 20120913 2011040629 20110225 化粧料用の六方晶窒化ホウ素粉末およびその製造方法ならびに化粧料 水島合金鉄株式会社 000193494 杉村 憲司 100147485 来間 清志 100114292 川原 敬祐 100165696 越田 孝久 須々木 伸介 笠原 俊二 日和佐 章一 A61K 8/19 20060101AFI20120817BHJP A61Q 1/00 20060101ALI20120817BHJP JPA61K8/19A61Q1/00 9 1 OL 20 4C083 4C083AB151 4C083AB152 4C083AB212 4C083AB232 4C083AB242 4C083AB352 4C083AB432 4C083AB442 4C083AC012 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC092 4C083AC102 4C083AC112 4C083AC132 4C083AC172 4C083AC182 4C083AC302 4C083AC342 4C083AC352 4C083AC422 4C083AC442 4C083AC482 4C083AC531 4C083AC532 4C083AC862 4C083AD022 4C083AD072 4C083AD091 4C083AD092 4C083AD152 4C083AD162 4C083AD242 4C083AD262 4C083AD452 4C083AD662 4C083CC12 4C083CC13 4C083CC14 本発明は、化粧料用の六方晶窒化ホウ素粉末およびその製造方法に関し、特に該粉体の潤滑性と透明性の向上を図り、もって化粧料使用時における塗擦動作においてスムーズな伸びの実現を図ろうとするものである。 また、本発明は、上記した六方晶窒化ホウ素粉末を用いた化粧料に関し、特に肌への展延性および付着性を向上させて、仕上がりのツヤ感と透明感の両者を達成しようとするものである。 六方晶窒化ホウ素(以下、窒化ホウ素またはh−BNと略記する)は、他の素材に比べて潤滑性に優れているため、化粧料(化粧品ともいう)の顔料として広く用いられてきた。特に最近では、窒化ホウ素粉末の潤滑性に優れる点に注目して、化粧品用体質顔料としての使用が増大している(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。 化粧品用体質顔料は、着色顔料を分散させるベースであり、のび(皮膚表面で滑らかに塗れる性質)やもち(皮膚に塗った状態を持続する性質)などの使用感に大きな影響を及ぼす。 ところで、従来の化粧品用体質顔料は、使用性や安定性等の点で必ずしも満足のいくものではなかった。例えば、タルクやマイカ、カリオンなどの無機材は、触媒活性を有しているため、香料やオイルの劣化を引き起し、変臭の原因になると言われている。また、ナイロンパウダーやポリエチレンパウダーなどの樹脂材は、化学的に安定ではあるものの、成形性が悪くなるという問題がある。 これに対し、窒化ホウ素粉末は、扁平な形状を有し、化粧品用体質顔料に適していると考えられている。 かような窒化ホウ素粉末の製造方法としては、特許文献4、特許文献5および特許文献6が提案されていて、これらの製造方法により、化学的に安定で扁平な形状を有する窒化ホウ素粉末の供給が期待できる。特公昭62−49247号公報特開昭62−187405号公報特開昭63−33312号公報特開昭62−100404号公報特開昭61−58806号公報特開昭61−72064号公報特表2008−557925号公報(JPW02008/099467) 上述したとおり、従来の窒化ホウ素粉末でも、基礎化粧品の特性の向上には一定の効果が認められる。 しかしながら、化粧品使用者において、皮膚へのぬりの均一性を一層高め、より美しく見せたいという願望はますます強まっており、また最近では、健康の面から紫外線による日焼けの防止についての機運が高まったこともあって、一層「のび」に優れ、かつその効果の持続性すなわち「もち」にも優れた化粧品用体質顔料の開発が待ち望まれていた。 しかしながら、特許文献7に記載されているように、BNは滑り性には優れるものの、透明感と適切な光沢の発現については必ずしも十分とはいえず、さらなる改善が求められている。 本発明は、上記の要望に有利に応えるもので、従来に比べて「のび」に優れ、かつ「もち」にも優れた化粧料用の窒化ホウ素粉末を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。 また、本発明は、上記の窒化ホウ素粉末を使用することにより、仕上がりのツヤ感(光沢感)や透明感(素肌感)を格段に向上させた化粧料を提案することを目的とする。 窒化ホウ素粉末がのびに優れている理由は、形状が扁平であり、化粧品として皮膚に塗る際に扁平面が皮膚と平行になるためと考えられる。 そこで、窒化ホウ素粉末を含む化粧料を実際に皮膚に塗った際に、皮膚表面で窒化ホウ素粉末がどのような形態をとっているかについて調査を行った。 その結果、扁平な窒化ホウ素粉末は、扁平面が皮膚と平行に塗られていて良好な状態にあったが、窒化ホウ素粉末は必ずしも扁平な形状のものばかりではなく、凝集体のままのものも少なからず存在していることが判明した。 かような凝集体状の窒化ホウ素粉末でも、強い力が作用すると結晶面で滑りを生じて、それぞれ扁平片になると考えられるが、化粧品を肌に塗る程度の力では扁平片とはならず、凝集体のままで存在する。このため化粧品用顔料として使用した時にざらつき感として残り好ましくない。 しかしながら、上記の現象を逆に考えると、凝集体状の窒化ホウ素粉末でも、化粧品を肌に塗る程度の力によって結晶面で滑りが生じ、それぞれが扁平片となるような積層体構造であれば、のびは格段に向上すると考えられる。 さらに、軽度の力で積層体が簡単に分離して扁平片となるには、積層体の端面が階段状(ステップ状)になっていることが、より有利であると考えられる。 最近の化粧品は仕上がりに透明感が求められており、これに適したBN粉末の改良が強く要望されている。透明感は、皮膚の凹凸を薄片状のBNでカバーするとともに表面での反射と散乱及びBNを透過した光の相乗効果により達成されるものである。しかしながら、表面が平滑なBNを使用すると光の反射率が高くなってテカリを生じ、かえって不自然な仕上がりとなるため、薄片であるとともに粒子表面に微小な凹凸を生成させることが必要である。 そこで、発明者らは、上記したような扁平形状の一次粒子が弱いファンデルワールス力で積層した凝集体からなる窒化ホウ素粉末を開発すべく、種々の実験と検討を重ねた。 その結果、結晶成長促進剤として酸素を10〜25質量%含有し、かつ生成したBN粉末を薄片化する成分として炭素を0.1〜10質量%含有し、この時のO/Cのモル比が2.0以上の乱層構造になる窒化ホウ素粉末を、不活性ガス雰囲気中の加圧条件で1500〜2300℃の高温で加熱したBNを、粉砕により適切な粒度に調整したのち、不純物の酸化ホウ素を洗浄除去して高純度化することにより、所望の積層体構造になる透明感のある窒化ホウ素粉末が得られることが究明されたのである。 また、透明性を低下させる原因は、微粉末であることも判明し、従って粒径が2.0μm以下の微粉末は極力排除する必要があることも併せて解明された。 本発明は、上記の知見に立脚するものである。 すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。1.平均長径が2〜20μm で厚みが0.05〜0.5μmの扁平形状をなす一次粒子が積層した板状の凝集体からなり、比表面積が1〜10m2/gで、かつ目開き45μm篩下の凝集体の含有率が50質量%以上でかつ、可溶性ホウ素の含有量が100ppm以下であることを特徴とする粧料用の窒化ホウ素粉末。2.粉末全体における、目開き45μm篩上の凝集体の割合が1質量%以下であることを特徴とする前記1に記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。3.粉末全体における粒径:2.0μm以下の微粉末の割合が5質量%以下であることを特徴とする前記1または2に記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。4.金属不純物量が100ppm以下であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。5.前記凝集体の端面が階段状の形状をなすことを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。6.ホウ酸及び/又はその脱水物と尿素及び/又はその化合物と炭化ホウ素とを、窒素(N)/ホウ素(B)がモル比で1〜5の割合でかつ炭化ホウ素を全量の0.01〜5質量%の範囲で均一に混合し、不活性ガス雰囲気中で800℃から1200℃に加熱して、酸素(O):10〜25質量%、炭素(C):0.1〜10質量%でかつ酸素(O)/炭素(C)比がモル比で2.0以上の範囲を満足する酸素と炭素を含有する乱層構造の窒化ホウ素粉末とし、ついで得られた窒化ホウ素粉末に対し、不活性ガス雰囲気中にて、加圧力:0.1MPa以上、温度:1500〜2300℃の条件下で加熱処理し、ついで粉砕・分級後、不純物を洗浄により除去する高純化処理を施すことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の化粧料用の六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法。7.前記1ないし5のいずれかに記載の窒化ホウ素粉末を含有する化粧料。8.前記化粧料における前記窒化ホウ素粉末の含有量が0.1〜70質量%であることを特徴とする前記7に記載の化粧料。9.化粧料がメイクアップ用であることを特徴とする前記7または8に記載の化粧料。 本発明の窒化ホウ素粉末は、潤滑性に優れ、軽度の力で滑るように広がる作用があるため、化粧品の使用時における塗擦動作においてスムーズな伸びを達成することができる。 また、本発明の化粧料によれば、肌への展延性および付着性を向上させて、仕上がりのツヤ感および透明感(素肌感)の両者を格段に向上させることができる。本発明に従い得られた窒化ホウ素粉末の積層構造を示す顕微鏡写真である。本発明に従い得られた別の窒化ホウ素粉末の積層構造を示す顕微鏡写真である。従来の窒化ホウ素粉末と本発明の窒化ホウ素粉末を用いて作製した塗布膜の透明性を比較して示した図である。 以下、本発明を具体的に説明する。 まず、本発明の窒化ホウ素粉末において、形状等を前記の範囲に限定した理由について説明する。平均長径が2〜20μmで厚みが0.05〜0.5μmの扁平形状をなす一次粒子が積層した板状の凝集体 一次粒子の平均長径が2μmに満たないものは製造が困難であり、一方20μmを超えると配向性が出て、凝集体の密度が低下する(空隙率が増加する)ので、一次粒子の平均長径は2〜20μmの範囲に限定した。好ましくは5〜10μmの範囲である。 また、一次粒子の厚みが0.05μmに満たないと、潤滑性を発現できる5〜10μmの化粧料に適した平板粒子が形成されず、一方0.5μmを超えると、肌に延ばして塗布した場合に透明感が低下するとともに平面が平滑に維持できないので、一次粒子の厚みは0.05〜0.5μmの範囲に限定した。なお、かかる一次粒子のアスペクト比(長径/厚み)は10〜25程度とすることが好ましい。 ここに「一次粒子」とは、鱗片状を形成する単一粒子と定義する。また、「一次粒子の凝集体」とは、一次粒子が2個以上化学結合した状態で存在する粒子と定義する。比表面積が1〜10m2/gで、かつ目開き45μm篩下の凝集体の含有量が50質量%以上 一次粒子の凝集体の粒径が目開き45μm篩上になると積層状になり難く、肌に塗布するときザラツキ感を生じるため、一次粒子の凝集体の粒径は目開き45μm篩下とする必要がある。また、一次粒子の凝集体の粒径があまりに小さいと粒子同志の結合が強くなり潤滑性が低下する問題があるので、一次粒子の凝集体の粒径は2μm以上とすることが好ましい。なお、微細粒子の粒径は、電子顕微鏡を使用した画像解析から得ることができる。ここに、微細粒子の粒径は、最長径を示すものとする。 また、一次粒子の凝集体の比表面積が1m2/gに満たないと、粗粒を形成して潤滑性が低下して伸びがなくなり、一方10m2/gを超えると、粒子同士の結合が強くなって平板状の凝集粒にならず、球状になってザラツキ感が強くなるので、凝集体の比表面積は1〜10m2/gの範囲に限定した。 本発明において、上記したような一次粒子の積層体からなる凝集体の粉末全体における割合は50質量%以上とする必要がある。というのは、この割合が50質量%に満たないとなめらかさが失われるからである。なお、かような凝集体の好適割合は100質量%であるが、整粒時に凝集状態が破壊される場合があり、かような場合には適正凝集体の割合は99.9質量%程度となる。 上記したとおり、本発明の窒化ホウ素粉末は、扁平形状の一次粒子が積層した板状の凝集体になるものであり、かような構造であれば、指で皮膚の上に広げると簡単に単一の扁平状の単一粒子に崩壊して、良好なのびおよびもちを達成することができる。 さらに、上記した単一粒子への崩壊を一層簡単にするには、凝集体の端面を階段状(ステップ状)として、指で広げるときの力が扁平片に対して作用し易いようにすることがより好適である。そして、かような端面が階段状の凝集体の割合が凝集体全体に対する比率で50質量%以上となったとき、よりいっそうの滑らかさを与えるようになるのである。 図1,図2にそれぞれ、本発明に従い得られた窒化ホウ素粉末の顕微鏡写真を示す。いずれも、扁平形状の一次粒子が複数個積層した板状の凝集体を形成している。特に図2に示した凝集体は、その端面が階段状の形状を示していることが明瞭に示されている。可溶性ホウ素の含有量が100ppm以下 また、本発明において、窒化ホウ素粉末中における可溶性ホウ素量は100ppm以下とする必要がある。 というのは、可溶性ホウ素量が100ppmを超えると、肌へのダメージが大きくなるからである。好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは20ppm以下である。 同じく窒化ホウ素粉末中における金属不純物量は100ppm以下とすることが好ましい。 というのは、金属不純物量が100ppmを超えるとBNの粒成長に影響するために、均一で安定した目的とする品質の製品が得がたくなるからである。 さらに、本発明において、目開き45μm篩上の凝集体の割合は、粉末全体に対する割合で1質量%以下とすることが好ましい。 というのは、目開き45μm篩上の大きさの凝集体は積層状になり難く、肌に塗布するときザラツキ感を生じるためである。 また、本発明において、粒径:2.0μm以下の微粉末の割合は、粉末全体に対する割合で5質量%以下とすることが好ましい。 というのは、粒径:2.0μm以下の微粉末の割合が5質量%を超えると、透明性の劣化が懸念されるからである。 そして、本発明に従い得られた高純度の窒化ホウ素粉末は、全透過率が65%以上という高い透過率を達成することができ、その結果、優れた透明感(素肌感)を得ることができる。 次に、本発明の製造方法について説明する。 本発明では、まず素材として、高純度で乱層構造の窒化ホウ素粉末を準備する。 かかる窒化ホウ素粉末は、ホウ酸及び/又はその脱水物と尿素及び/又はその化合物(ジシアンジアミド、メラミン等)と炭化ホウ素とを、均一に混合し、不活性ガス雰囲気中にて800℃から1200℃まで加熱することによって得ることができる。 上記の混合に際しては、窒素(N)/ホウ素(B)がモル比で1〜5の割合でかつ炭化ホウ素が全量の0.01〜5質量%の範囲となるようにする必要がある。 というのは、N/Bがモル比で1に満たないと不純物の量が増加して一次粒子の過度な粒成長を招き、一方5を超えるとN量が多くなりすぎて十分な粒成長が望めないからである。 また、炭化ホウ素中の炭素(C)は、粒成長抑制剤として作用するため、炭化ホウ素の量が0.01質量%に満たないと、炭化ホウ素中のCが少なくなるため過度の粒成長を生じ、一方5質量%を超えると、炭化ホウ素中のCが多くなるため粒成長が過度に抑制されるからである。 上記の加熱処理により、適正な酸素と炭素を含有する乱層構造の窒化ホウ素粉末を得ることができる。 ここに、適正量の酸素と炭素とは、酸素(O)量が10〜25質量%で、炭素(C)量が0.1〜10質量%で、かつ酸素(O)/炭素(C)比がモル比で2.0以上の範囲を満足することである。 また、本発明において乱層構造とは、X線回折によりシャープな6方晶系のピークを取らず、ブロードで完全に結晶化していない構造をとるBNを意味する。 なお、上記した乱層構造になる窒化ホウ素粉末の素材中における割合は全量であることが好ましい。というのは、上記乱層構造の微粉末中に結晶化したBNが含まれると異常粒成長を生じるからであるが、少なくとも90質量%以上の比率であれば、かようなおそれはない。 ついで、上記のようにして得た窒化ホウ素粉末に対し、不活性ガス雰囲気中にて、加圧力:0.1MPa以上、温度:1500〜2300℃の条件下で加熱処理を施す。 処理雰囲気を不活性ガス雰囲気としたのは、生成したBNは容易に酸素と結びつくため、酸化性雰囲気で高温焼成すると所望のBNを生成できないためである。 また、加圧力を0.1MPa以上としたのは、加圧力が0.1MPaに満たないと粒子同士の十分な積層が望めないからである。ただし、0.9MPaを超える高圧は操業安全上の制約を受けるので、上限は0.9MPaとすることが好ましい。 さらに、加熱温度を1500〜2300℃としたのは、処理温度が1500℃に満たないと十分に結晶が成長した粉末が得られず、一方2300℃を超えると欠陥を生じ易くなって透明感が低下するからである。 ついで、得られた窒化ホウ素塊を、粉砕・分級後、洗浄によって不純物を除去することによって、高純化する。 この高純化処理に際しては、少なくとも可溶性ホウ素についてはその含有量を窒化ホウ素粉末全体に対する割合で100ppm以下まで低減する必要がある。また、その他の不純物については、金属不純物の量も100ppm以下まで低減することが好ましい。 かくして、扁平形状をなす一次粒子が積層した板状の凝集体からなる高純度の化粧料用窒化ホウ素粉末を得ることができる。 ここに、化粧品顔料における上記窒化ホウ素粉末の割合は0.1〜70質量%とすることが好ましい。というのは、この割合が0.1質量%に満たないと本発明で所期したのびや付着性の改善効果に乏しく、一方70質量%を超えると(BN粉末特有のぎらつき感が強くなり適切な光沢が得られなくなる)だからである。 なお、本発明の窒化ホウ素粉末は、化粧料用顔料として以下に述べるような種々の用途に使用することができる。 すなわち、ファンデーション、白粉、下地料、フェイスカラー、頬紅、口紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラおよびマニュキュア等のメイクアップ化粧料、日焼け止め料、クリーム、乳液、化粧水、美容液およびパック等のスキンケア化粧料、ボディ用化粧料、頭髪用化粧料などに好適に使用することができる。 ここに、上記したような化粧料の基本成分については特に制限はなく、従来から公知のものを使用することができ、要は、従来の成分中の窒化ホウ素粉末や(無機粉体 例えば無水ケイ酸、酸化アルミニュウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニュウム)に代えて、本発明の積層状になる窒化ホウ素粉末を用いればよいのである。 以下、本発明の実施例について説明する。 ホウ酸とメラミンそして炭化ホウ素を1:1:0.005の割合で混合し、蓋付きの黒鉛ルツボで窒素下で1000℃で5時間の処理を施して、酸素:13質量%、炭素:1.8質量%で金属不純物量が40ppmの乱層構造になる窒化ホウ素粉末を得た。ついで、この窒化ホウ素粉末:20kgを、窒化ホウ素被覆黒鉛製ルツボに種々の厚みで充填し、0.1〜0.32MPaの窒素雰囲気中で2000℃まで加熱し、この温度に10h保持したのち、同じく窒素雰囲気下で室温まで冷却した。 得られた生成物をX線回折装置で同定したところ、高結晶の窒化ホウ素であることが確認された。 ついで、この窒化ホウ素を、ジェットミルで所定の粒径になるように粉砕したのち、20倍の純水で洗浄し、ついで脱水後、真空中で乾燥したのち、0.3mmのスクリーンを通すようにパワーミルで解砕して窒化ホウ素粉末とした。 かくして得られた窒化ホウ素粉末の諸元を表1に示す。 また、得られた窒化ホウ素粉末の透過度(透明度)、ヘーズ値(濁度)および摩擦係数について調べた結果を表1に併記する。 さらに、比較のため、種々の諸元になる既存の窒化ホウ素粉末についても、同様の調査を行った結果を、表1に併せて示す。 なお、窒化ホウ素粉末の透過度(透明度)、ヘーズ値(濁度)および摩擦係数はそれぞれ、次のようにして測定した。(1) 透過度(透明度) JIS K7105 『プラスチックの光学的特性試験方法』に準拠して行った。 この透過度が65%以上であれば、透明性に優れていると言える。(2) ヘーズ値(濁度) JIS K7136 『プラスチック透明材料のヘーズの求め方』に準拠して行った。 このヘーズ値が70%以下であれば、曇り程度は小さいと言える。(3) 摩擦係数 カトーテック(株)の「摩擦感テスター」を用いて測定した。 すなわち、スライドグラスに両面テープを貼ったものに粉体試料を乗せて余分な粉体を振動を与えてふるい落とした後、試料台に固定する。ついで、試料上を1cm角のピアノワイヤーセンサーを0.5mm/sの速さで滑らせて測定した。 この摩擦係数の値が0.15以下であれば、潤滑性に優れていると言える。 また、可溶性ホウ素量は、「医薬部外品原料規格2006」に基づき、次のようにして測定した。 試料:2.5gをテフロン(登録商標)製ビーカーにとり、エタノール:10mlを加えてよくかき混ぜ、さらに水:40mlを加えてよくかき混ぜたのち、テフロン製時計皿にのせ、50℃で1時間加温する。冷却後、ろ過し、残留物を少量の水で洗い、洗液をろ液に合わせる。この液をさらにメンブランフィルター(0.22μm)でろ過する。ろ液全量をテフロン製ビーカーにとり、硫酸:1mlを加え、ホットプレート上で10分間煮沸する。冷却後、この液をポリエチレン製メスフラスコに入れ、テフロン製ビーカーを少量の水で洗い、ポリエチレン製メスフラスコに合わせたのち、水を加えて正確に50mlとし、これを試料溶液とする。別にホウ素標準液:1mlを正確にとり、水を加えて正確に100mlとし、標準溶液とする。試料溶液および標準溶液各1mlをポリエチレン製ビンに正確にとり、硫酸および酢酸の等容量混液:6mlを加えて、振り混ぜる。ついで、クルクミン・酢酸試液:6mlを加えて振り混ぜたのち、80分間放置する。これを酢酸・酢酸アンモニウム緩衝液:30mlを加えて振り混ぜ、5分間放置したのち、水を対照とし、吸光度特定法により、溶出ホウ素量を求める。この試験を行うとき、波長:543nm付近の吸収の最大波長における試料溶液の吸光度は、標準溶液の吸光度以下である。ただし、試料溶液の吸光度は、前処理法を含め、同様に操作して得た空試験液の吸光度で補正する。 表1に示したとおり本発明に従う発明例はいずれも、高い透明度と小さなヘーズ値、さらには低い摩擦係数を有し、透明性や潤滑性に優れていることが分かる。 ここで、図3(a),(b)に、表1にNo.6で示す従来の窒化ホウ素粉末(比較例2;SHP-3)と本発明に従う表1のNo.1の粉末(発明例1;SHP-8)をそれぞれ、(トリメチルシロキシケイ酸+シクロペンタシロキサン)と1:10の割合で分散させ、石英板上に塗布して作製した、20μm 厚の塗布膜の透明性について調査した結果を、比較して示す。 同図に示したとおり、本発明の窒化ホウ素粉末は従来のものよりも透明性に優れていることが確認された。 次に、表1に示したNo.1の窒化ホウ素粉末(発明例1)を用いて、以下に示す実施例1〜10、比較例11〜16の各種化粧料を作製した。実施例1(パウダーファンデーション) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 20.0・N−ラウロイルリジン処理(5%)ベンガラ 1.0・N−ラウロイルリジン処理(5%)黄酸化鉄 4.0・N−ラウロイルリジン処理(5%)黒酸化鉄 0.5・パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン処理酸化チタン(♯1) +含水シリカ(2%)/水酸化アルミニウム(4%) 10.0・シリコーン(2%)処理微粒子酸化チタン 2.0・N−ラウロイルリジン処理(5%)セリサイト 29.0・パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン処理合成金雲母 10.0・パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン処理タルク 10.0・架橋型シリコーン粉末(トレフィルE-505C、東レ・ダウコーニング社製) 0.3・ウレタンパウダー(PLASTIC POWDER CS-400、東色ピグメント社製) 2.0・メチルパラベン 0.1・デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1・メチルポリシロキサン(KF-96A(6CS)、信越化学工業社製) 4.0・リンゴ酸ジイソステアリル 1.5・トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0・ワセリン 0.5・パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3.0(♯1)タイペークCR−50(石原産業社製)をパーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン(5%)で被覆処理したもの。実施例2(固形白粉) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 15.0・シリコーン処理(2%)ベンガラ 0.3・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 0.5・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.05・シリコーン処理酸化チタン(♯2) 5.0・シリコーン処理酸化亜鉛 1.0・(酸化鉄/酸化チタン)焼結物 1.0・ポリアクリル酸アルキル(GBX-10S、ガンツ化成社製) 3.0・シルクパウダー 1.0・板状硫酸バリウム 35.0・シリコーン処理(2%)タルク 31.75・メチルパラベン 0.1・デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1・ワセリン 1.0・ジメチルポリシロキサン 1.0・トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0・イソノナン酸イソノニル 2.0・オクチルドデカノール 1.0(♯2)石原産業のタイベークCR50に2%シリコン処理したもの。実施例3(粉末状ファンデーション) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 20.0・シリコーン処理(2%)ベンガラ 0.4・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 1.0・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.2・シリコーン処理酸化チタン(♯2) 8.0・N−ラウロイルリジン粉末 15.0・雲母チタン 4.0・タルク 27.2・セルロースセルロビーズD−5(大東化成工業社製) 5.0・コーンスターチ(日食コーンスターチ、日本食品化工社製) 15.0・メチルパラベン 0.1・デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1・流動パラフィン 1.5・メチルフェニルポリシロキサン(FZ-209、東レ・ダウコーニング社製) 2.0・ワセリン 0.5実施例4(パウダーアイシャドウ) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 25.0・イソノナン酸イソオクチル 5.0・オキシステアリン酸ヘキシル 8.0・トリオクタン酸グリセリル 4.0・ワセリン 1.0・赤色226号 1.0・グンジョウ 5.0・雲母チタン 10.0・コンジョウ処理雲母チタン 8.0・酸化チタン被覆ガラスフレーク 2.0・酸化チタン被覆合成金雲母 1.0・ナイロンパウダー 5.0・タルク 15.0・シリコーン処理(2%)セリサイト 10.0実施例5(固形状ファンデーション) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 5.0・有機チタネート処理ベンガラ 0.2・有機チタネート処理黄酸化鉄 0.5・有機チタネート処理黒酸化鉄 0.05・無水ケイ酸(サンスフェアH-122、旭硝子社製) 5.0・有機チタネート処理酸化チタン(♯3) 3.0・シリコーン処理微粒子酸化亜鉛 2.0・低融点パラフィン 10.0・シリコーンゲル(KSG-16、信越化学社製) 2.0・パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 1.0・メチルパラベン 0.2・フェノキシエタノール 0.1・ミリスチン酸イソセチル 残量(♯3)タイペークCR−50(石原産業社製)を有機チタネートで被覆処理したもの。実施例6(口紅) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 5.0・パラフィンワックス 3.0・合成炭化水素ワックス 3.0・エチレンプロピレンコポリマー 3.0・セレシン 3.0・マイクロクリスタリンワックス 3.0・ワセリン 5.0・重質流動イソパラフィン 25.0・ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)10.0・トリイソステアリン酸ポリグリセリル 5.0・スクワラン 5.0・水添ポリデセン 5.0・トコフェロール 0.1・赤色201号 0.1・赤色202号 0.1・酸化鉄 0.5・シリカ 3.0・シリカ処理雲母チタン(TIMIRON SPLENDID RED、メルク社製) 1.5・酸化チタン被覆ガラスフレーク(メタシャインMC1120RS、日本板硝子社製) 2.0・トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 残量実施例7(油中水型乳化ファンデーション) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 5.0・イソステアリン酸ジグリセリル 1.0・ポリエーテル変成シリコーン 1.0・揮発性シリコーン 20.0・ワセリン 3.0・流動パラフィン 6.0・ジカプリル酸プロピレングリコール 4.0・グリセリン 3.0・マルチトール 3.0・オクチルトリエトキシシラン処理酸化チタン(♯4) 8.0・オクチルトリエトキシシラン処理ベンガラ 0.2・オクチルトリエトキシシラン処理黄酸化鉄 0.8・オクチルトリエトキシシラン処理黒酸化鉄 0.1・シリコーンゲル(KSG-16、信越化学社製) 2.0・ウレタンパウダー(PLASTIC POWDER D-400、東色ピグメント社製) 0.5・デヒドロ酢酸ナトリウム 0.05・フェノキシエタノール 0.3・精製水 残量(♯4)タイペークCR−50(石原産業社製)をオクチルトリエトキシシランで被覆処理したもの。実施例8(化粧下地) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 5.0・ポリエーテル変成シリコーン 2.0・ジメチルシリコーン(KF-96A(6CS)、信越化学工業社製) 5.0・揮発性シリコーン 14.0・パラメトキシケイヒ酸オクチル 2.0・ジプロピレングリコール 2.0・グリセリン 1.0・クエン酸ナトリウム 0.5・シリコーン処理酸化チタン(♯2) 1.0・シリコーン処理微粒子酸化チタン 3.0・シリコーン処理ベンガラ 0.4・シリコーン処理黄酸化鉄 1.5・シリコーン処理黒酸化鉄 0.2・シリコーン処理タルク 1.9・エタノール 10.0・フェノキシエタノール 0.2・精製水 残量実施例9(固形状ファンデーション) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 7.5・セスキイソステアリン酸ソルビタン 2.0・揮発性シリコーン(5量体環状シリコーン) 10.0・揮発性シリコーン(6量体環状シリコーン) 15.0・ジメチルシリコーン(KF-96A(6CS)、信越化学工業社製) 3.0・ジカプリル酸プロピレングリコール 2.0・植物性スクワラン 1.0・パラフィン 5.0・セレシン 2.0・ジプロピレングリコール 3.0・マルチトール液 3.0・メチルパラベン 0.2・酸化チタン 10.0・ベンガラ 0.4・黄酸化鉄 1.4・黒酸化鉄 1.2・タルク 5.0・シリコーンレジン被覆シリコーンゴム粉体(KSP-103、信越化学工業社製) 7.5・精製水 残量実施例10(水中油型ファンデーション) (成分) (配合量%)・窒化ホウ素(SHP-8) 8.0・2%アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体水分散液 15.0・2%カルボキシビニルポリマー水分散液 15.0・ジプロピレングリコール 5.0・エデト酸二ナトリウム 0.05・エタノール 15.0・ポリオキシエチレン(2)アルキル(12〜16)エーテルリン酸 0.5・ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル 5.0・2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 0.5・シリコーン処理酸化チタン 8.0・ベンガラ 0.2・黄酸化鉄 1.0・黒酸化鉄 0.1・架橋型シリコーン粉末(トレフィルE-506C、東レ・ダウコーニング社製) 1.5・2%キサンタンガム分散液 15.0・フェノキシエタノール 0.2・デヒドロ酢酸ナトリウム 0.05・精製水 残量比較例11〜15 上記した実施例1〜5において、本発明の窒化ホウ素粉末(発明例1)に代えて、従来品(比較例2)を使用した化粧料。 上述した各化粧料について、その素肌感、滑らかなのび感、肌への密着感および仕上げのツヤ感について調べた結果を、表2に示す。 なお、上記の各種性質は、本発明品および比較品を、化粧品評価専門の調査パネル20名に使用してもらい、各調査パネルが5段階の評価基準に基づいて評価した。また、全調査パネルの評点の平均値を算出し、次の4段階の判定基準により判定した。評価基準 5:非常に良好 4:良好 3:普通 2:やや不良 1:不良判定基準 ◎:4.5以上 ○:3.5以上、4.5未満 △:2.5以上、3.5未満 ×:2.5未満 表2に示したとおり、化粧品用体質顔料として本発明に従う窒化ホウ素粉末を用いることにより、素肌感、滑らかなのび感、肌への密着感および仕上げのツヤ感の全てについて、従来よりも高い評価が得られている。 平均長径が2〜20μm で厚みが0.05〜0.5μm の扁平形状をなす一次粒子が積層した板状の凝集体からなり、比表面積が1〜10m2/gで、かつ目開き45μm篩下の凝集体の含有率が50質量%以上で、さらに可溶性ホウ素量が100ppm以下であることを特徴とする化粧料用の窒化ホウ素粉末。 粉末全体における、目開き45μm篩上の凝集体の割合が1質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。 粉末全体における粒径:2.0μm以下の微粉末の割合が5質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。 金属不純物量が100ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。 前記凝集体の端面が階段状の形状をなすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料用の窒化ホウ素粉末。 ホウ酸及び/又はその脱水物と尿素及び/又はその化合物と炭化ホウ素とを、窒素(N)/ホウ素(B)がモル比で1〜5の割合でかつ炭化ホウ素を全量の0.01〜5質量%の範囲で均一に混合し、不活性ガス雰囲気中で800℃から1200℃に加熱して、酸素(O):10〜25質量%、炭素(C):0.1〜10質量%でかつ酸素(O)/炭素(C)比がモル比で2.0以上の範囲を満足する酸素と炭素を含有する乱層構造の窒化ホウ素粉末とし、ついで得られた窒化ホウ素粉末に対し、不活性ガス雰囲気中にて、加圧力:0.1MPa以上、温度:1500〜2300℃の条件下で加熱処理し、ついで粉砕・分級後、不純物を洗浄により除去する高純化処理を施すことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の化粧料用の六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法。 請求項1ないし5のいずれかに記載の六方晶窒化ホウ素粉末を含有する化粧料。 前記化粧料における前記六方晶窒化ホウ素粉末の含有量が0.1〜70質量%であることを特徴とする請求項7に記載の化粧料。 化粧料がメイクアップ用であることを特徴とする請求項7または8に記載の化粧料。 【課題】従来に比べて「のび」および「もち」に優れた化粧料用の六方晶窒化ホウ素粉末を、それを使用することにより、仕上がりのツヤ感や透明感(素肌感)を格段に向上させた化粧料と共に提供する。【解決手段】六方晶窒化ホウ素粉末について、平均長径が2〜20μmで厚みが0.05〜0.5μmの扁平形状の一次粒子が積層した板状の凝集体とし、かかる凝集体のうち、比表面積が1〜10m2/gでかつ目開き45μm篩下の凝集体の割合を50質量%以上とし、さらに可溶性ホウ素量を100ppm以下とする。【選択図】図1