生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_非塩基性メラニン凝集ホルモン受容体−1アンタゴニストおよび方法
出願番号:2010516181
年次:2010
IPC分類:C07D 241/18,C07F 9/09,A61P 3/04,A61P 3/10,A61P 43/00,A61P 25/24,A61P 25/22,A61K 31/4965,C07D 417/14,A61K 31/497,C07D 405/04,C07D 401/12,C07D 401/04,C07D 401/14,C07D 403/04


特許情報キャッシュ

フィリップ・ディ・ステイン シャロン・エヌ・ビサハ サレーム・アーマッド ケヒョン・ヌグ ウィリアム・エヌ・ウォッシュバーン JP 2010532791 公表特許公報(A) 20101014 2010516181 20080707 非塩基性メラニン凝集ホルモン受容体−1アンタゴニストおよび方法 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー 391015708 BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY 田村 恭生 100068526 鮫島 睦 100100158 品川 永敏 100126778 森本 靖 100150500 山中 伸一郎 100156111 フィリップ・ディ・ステイン シャロン・エヌ・ビサハ サレーム・アーマッド ケヒョン・ヌグ ウィリアム・エヌ・ウォッシュバーン US 60/948,213 20070706 US 12/141,228 20080618 C07D 241/18 20060101AFI20100917BHJP C07F 9/09 20060101ALI20100917BHJP A61P 3/04 20060101ALI20100917BHJP A61P 3/10 20060101ALI20100917BHJP A61P 43/00 20060101ALI20100917BHJP A61P 25/24 20060101ALI20100917BHJP A61P 25/22 20060101ALI20100917BHJP A61K 31/4965 20060101ALI20100917BHJP C07D 417/14 20060101ALI20100917BHJP A61K 31/497 20060101ALI20100917BHJP C07D 405/04 20060101ALI20100917BHJP C07D 401/12 20060101ALI20100917BHJP C07D 401/04 20060101ALI20100917BHJP C07D 401/14 20060101ALI20100917BHJP C07D 403/04 20060101ALI20100917BHJP JPC07D241/18C07F9/09 KA61P3/04A61P3/10A61P43/00 111A61P25/24A61P25/22A61K31/4965C07D417/14A61K31/497C07D405/04C07D401/12C07D401/04C07D401/14C07D403/04 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2008069361 20080707 WO2009009501 20090115 147 20100223 4C063 4C086 4H050 4C063AA01 4C063AA03 4C063BB02 4C063BB08 4C063CC62 4C063CC79 4C063DD12 4C063DD14 4C063DD26 4C063DD34 4C063EE01 4C086AA01 4C086AA02 4C086AA03 4C086BC48 4C086BC84 4C086GA02 4C086GA07 4C086GA08 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA12 4C086ZA70 4C086ZC35 4C086ZC42 4H050AA01 4H050AB20(発明の分野) 本発明は、非塩基性メラニン凝集ホルモン受容体−1(MCHR1)アンタゴニスト、MCHR1アンタゴニストを含有する医薬組成物、ならびに該MCHR1アンタゴニストを用いた糖尿病、肥満症および関連疾患の治療方法に関する。(発明の背景) いくつかの系の薬理学的および遺伝学的証拠により、食物摂取および体重のモジュレーターとしてのメラニン凝集ホルモン受容体−1(以降「MCHR1」)の役割が裏付けられる。メラニン凝集ホルモン(MCH)の中枢投与は、ラットおよびマウスの両者において食物摂取および体重を増加させる。MCHの慢性的なICV注入は、マウスにおいて食物摂取の増大および最終的には肥満を引き起こす一方、MCHペプチドアンタゴニストの注入は、MCH-誘導性食物摂取を阻止し、食餌誘導性肥満マウスにおいて体重減少および摂食減少をもたらす。 MCHペプチドと受容体の両方の発現は、栄養状態によって調節される。MCH mRNAは、食欲過剰の肥満マウス(ob/ob)、および絶食動物の両者において上方制御される。MCHペプチド遺伝子の標的破壊は、食欲の減退および痩せをもたらす。MCHR1遺伝子の破壊は、痩せ、代謝変化、および軽度の過食を伴った過剰運動を引き起こす。反対に、MCHペプチドの過剰発現は、過食症、肥満症および糖尿病をもたらす。小分子MCHR1アンタゴニストは、経口投与および腹腔内投与の両方の後に、げっ歯類の体重および摂食のモデルにおいて体重減少を引き起こすことが示されている(非特許文献1)。 多くの非ペプチドMCHR1アンタゴニストが開示されている。各々についての属の範囲は、MCHR1アゴニストとしてのリガント認識に必要とされる基準に関する共通の認識を表している。MCHR1の特許公開による最近の概説によって、以下の記載によるこれらの構造の共通性が強調された(非特許文献2)。これらの属のファルマコフォアモデルは、アンタゴニストリガンドの塩基性アミン中心と、受容体のアスパラギン酸123との間で推定される予め必要な静電相互作用を常に想定しており、おそらくそれは、MCHペプチドアゴニストのアルギニン14とMCHR1受容体のアスパラギン酸123の間の必須な相互作用を模倣すると考えられる(非特許文献3)。しかしながら、この塩基性アミンをMCHR1アンタゴニストに組み入れることにより、オフターゲットのイオンチャンネルおよび生体アミン受容体への結合の可能性が実質的に増大する。 本発明によって、結合親和性が公知のMCHRアンタゴニストの大部分に共通する塩基性アミン官能基の含有に依存しない、一連の新規な高親和性選択的MCHR1アンタゴニストを提供する。結果として、該塩基性中心の欠如は、オフターゲット相互作用(例えば、他の生体アミン受容体への結合、ならびに心臓のHERG受容体などのイオンチャンネルへの結合)の可能性を大きく減少させる。リガンド占有は致死性不整脈の発症に関連していることから、HERG受容体に対する親和性の低下/消滅は特に重要である。Eur. J. Pharmacol., 438:129-135 (2002), Nat. Med., 8:825-830 (2002), Eur. J. Pharmacol., 497:41-47 (2004)“Ubiquitous throughout the MCH patent literature are molecules consisting of a central scaffold to which linkers to an aryl or heteroaryl group and a basic amino functionality are attached.” (Kowalski, T.J. et al., Expert Opin. Investig. Drugs, 13:1113-1122 (2004))Ulven, T., J. Med. Chem., 48:5684-5697 (2005) 本発明は、その全ての立体異性体、溶媒和物、プロドラッグおよび医薬的に許容される形態を含む式Iの化合物を提供する。さらに本発明は、少なくとも1つの本発明の式Iの化合物を単独で、および少なくとも1つのさらなる治療薬を含有する医薬組成物を提供する。最後に、本発明は、治療上有効な用量の上記の本発明の式Iの化合物の投与による、MCHR-1調節疾患または障害、例えば肥満症、糖尿病、うつ病または不安症に苦しむ患者の治療方法を提供する。(発明の概要) 本発明の一実施態様において、式I: [式中、はフェニレン環、または1もしくは2個の窒素原子または1個の酸素原子を含有する単環式または二環式のヘテロアリール環であり; R1はZ-Y-X-であり、ここで、 XはO、S、または、であり; Yは結合、3-から6-員シクロアルキル、またはアルキル鎖であり;そして、 Zはアリール(例えばフェニルおよびナフチル)またはヘテロアリール(例えばピリジニル、ピリジミジニル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、もしくは他の「ヘテロアリール」)であり; R2は-E-G-(J)mであって、mは1から3の整数であり; EはO、S、または結合であり; Gは低級アルキル、フェニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルコキシ、アルキルシクロアルコキシ、またはシクロアルコキシアルキルであり; 各Jは独立して、水素、ヒドロキシル、CN、-SO2R7、-SR7、-SOR7、低級アルキル、低級アルコキシ、CF3、CF3O-、-COOR5(ここで、R5はH、C1-3アルキル、またはシクロアルキルである)、または-CO-NR5aR6(ここで、R5aおよびR6は各々独立してH、C1-3アルキルまたはシクロアルキルから選択されるか、あるいはR5aおよびR6は一緒になって、プロパンジイル、ブタンジイルまたはペンタンジイルであり得て、それらが結合するN原子とともに、「ヘテロシクロ」に記載の置換基で適宜置換された、4-、5-または6-員環状アミン(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、またはピペラジニル)を形成することができる)であり; R7は低級アルキルであり; R3はC1-6アルキル、シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲン、水素、-S-C1-6アルキル、CN、CF3O、またはCF3であり; ここで、R2およびR3は一緒になって、飽和、不飽和または部分不飽和であって、O原子または0、1もしくは2個のN原子であるEヘテロ原子を含み得る5-から7-員環を形成することができ、その環は1または2個の-O-G-(J)m基で置換されており、ここで少なくとも1つのJはOH、および適宜、「アルキル」、「アリール」もしくは「ヘテロアリール」において記載の他の置換基、例えばアルキルおよび/またはOHであるが; ただし、がフェニレン環である場合、E-GおよびR3は同一の無置換低級アルコキシ基でなく、またGが低級アルキルであってJがHである場合、R3は水素でなく;そして、 R8およびR9は各々独立して、水素、ハロゲン、または低級アルキルである]の化合物、もしくはそのエステル、プロドラッグ、溶媒和物、全ての立体異性体、または医薬的に許容されるその塩を提供する。 前述のZ部分のいずれも、無置換であってよいか、アミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-3アルキルアミノ、ジ-C1-3アルキルアミノ、C1-3アルコキシ、C1-3チオアルキル、C1-3トリフルオロアルコキシ、トリフルオロメチル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、もしくはヘテロアリール(例えばピリジル)のうちの1、2または3個で置換されていてよいか、あるいは「アリール」、「ヘテロアリール」もしくは「アルキル」において記載された置換基のいずれかで置換されていてよい。 環状アミンの形態のJ基についての置換基の例としては、限定はされないが、低級アルキル、低級アルコキシ、OH、CF3、もしくはCF3O、または「アルキル」および「ヘテロアリール」において記載された他の置換基が挙げられる。 本発明のさらなる態様において、医薬的に許容される担体または希釈剤と共に、治療上有効な量の上記の本発明式Iの化合物を含有する医薬組成物を提供する。 治療が必要な哺乳動物(例えばヒト、イヌまたはネコ)における、糖尿病、肥満症および他のMCHR1に関連する疾患の治療方法であって、該哺乳動物に治療上有効な量の上記の本発明の式Iの化合物を投与する工程を含む治療方法もまた提供する。 本発明はまた、1つ以上の本発明の式Iの化合物の製造方法も記載する。一実施態様において、本発明の式Iの化合物の製造方法であって、該化合物a:をZ-Y-X1H(b)(X1 = OまたはS)、好ましくはZ-(CH2)n-X1H(n = 0、1、2または3)のアルカリ金属塩と反応させる方法を提供する。 本発明の別の実施態様において、本発明の式Iの化合物の製造方法であって、該化合物c:を、好ましくは活性化剤の存在下で、Z-Y-X1H(b)、好ましくはZ-(CH2)n-X1H(n = 0、1、2または3)と反応させる方法を提供する。 本発明は、これら、ならびに以降に記載の他の重要な目的に関する。(発明の詳細な説明) 本発明は、その全ての立体異性体、溶媒和物、プロドラッグおよび医薬的に許容される形態を含む式Iの化合物を提供する。さらに本発明は、少なくとも1つの本発明の式Iの化合物を単独で、および少なくとも1つのさらなる治療薬を含有する医薬組成物を提供する。最後に、本発明は、治療上有効な用量の上記の本発明の式Iの化合物の投与による、MCHR-1調節疾患もしくは障害、例えば肥満症、糖尿病、うつ病または不安症に苦しむ患者の治療方法を提供する。(定義) 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「低級アルキル」は、1から8個の炭素を含む直鎖および分枝鎖の両方の炭化水素を含み、単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「アルキル」、「アルカ(alk)」、「アルキル鎖」、「アルキレン」または「アルキレン鎖」は、ノルマル鎖(normal chain)中に1から20個の炭素、好ましくは1から10個の炭素、より好ましくは1から8個の炭素を含む直鎖および分枝鎖の両方の炭化水素、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4-ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、その様々な分枝鎖異性体など、および、2個のフリー結合(free bond)を含有し、つまり連結基を有する基、すなわち「アルキレン」、ならびに、1から4個の置換基、例えばハロ(例えばF、Br、ClもしくはI)またはCF3、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール(アリール)もしくはジアリール、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシル、アルカノイル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、シクロヘテロアルキル、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオール、ハロアルキル、トリハロアルキルおよび/またはアルキルチオを含むそれらの基を包含する。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「シクロアルキル」または「低級シクロアルキル」は、1から3個の環(そのいずれか1つは適宜、スピロ置換シクロアルキルであってよい)を含有する飽和または部分飽和(1または2個の二重結合を有する)環状炭化水素基(環を形成する計3から20個の炭素、好ましくは環を形成する計3から10個の炭素を含有し、単環式シクロアルキル、二環式シクロアルキルおよび三環式シクロアルキルなどが含まれる)を含み、これはアリールについて記載したように1または2個の芳香環に縮合していてよく、これにはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシルおよびシクロドデシル、シクロヘキセニル、ならびに、2個のフリー結合を含有し、つまり連結基を有する基が挙げられ、その基のいずれも、1から4個の置換基、例えばハロゲン、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、シクロアルキル、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、オキソ、アシル、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオールおよび/またはアルキルチオ、ならびに/あるいは「アルキル」に記載の置換基のいずれかで適宜置換され得る。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられる用語「シクロアルコキシ」または「低級シクロアルコキシ」は、環中に酸素を含有する4-、5-または6-員飽和環を表し、および、ならびに、2個のフリー結合を含有し、つまり連結基を有する基を含み、それは適宜、シクロアルキルについて記載した、1または2個のいずれかの置換基で置換されていてよい。 本明細書で用いられ得る用語「ヘテロシクロ」、「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環式」または「シクロヘテロアルキル」環は、無置換または置換された安定な4から7-員単環式環系を意味し、それは飽和または不飽和、好ましくは飽和または部分不飽和であってよく、窒素、酸素または硫黄から選択される1から4個のヘテロ原子(該窒素および硫黄ヘテロ原子は適宜酸化されていてよく、該窒素ヘテロ原子は適宜四級化されていてよい)と共に炭素原子から成り、そして、該ヘテロ環がベンゼン環に縮合しているいずれの二環式基も含有する。該ヘテロ環は、安定な構造をもたらすいずれのヘテロ原子または炭素原子上で結合し得る。そのようなヘテロ環基の例としては、限定はされないが、ピペリジニル、ピペラジニル、オキソピペラジニル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、ピロリジニル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、テトラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、オキサジアゾリル、および、Katritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry: The Structure, Reactions, Synthesis and Uses of Heterocyclic Compounds, Pergamon Press, New York, NY, publ. (1984); と、Katritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry II: A Review of the Literature 1982-1995, Elsevier Science, Inc., Tarrytown, NY, publ. (1996);およびその引用文献に記載の他のヘテロ環、ならびに、2個のフリー結合を含有し、つまり連結基を有する基、その他、F、Br、ClもしくはI、またはCF3、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール(アリール)もしくはジアリール、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシル、アルカノイル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、シクロヘテロアルキル、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオール、ハロアルキル、トリハロアルキル、および/またはアルキルチオのうちの1から3個で適宜置換された基が挙げられる。 単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「アルカノイル」は、カルボニル基に結合したアルキルを言う。 単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「ハロゲン」または「ハロ」は、塩素、臭素、フッ素、およびヨウ素を言い、塩素またはフッ素が好ましい。 用語「金属イオン」は、アルカリ金属イオン(例えばナトリウム、カリウムまたはリチウム)およびアルカリ土類金属イオン(例えばマグネシウムおよびカルシウム)、ならびに亜鉛およびアルミニウムを言う。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「アリール(aryl)」または「アリール(Aryl)」は、環部分に6から10個の炭素を含有する単環式および二環式芳香族基(例えばフェニル、またはl-ナフチルおよび2-ナフチルなどのナフチル)を言い、炭素環に縮合した1から3つのさらなる環、またはヘテロ環(例えばアリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはシクロヘテロアルキル環)、例えばならびに、2個のフリー結合を含有し、つまり連結基を有する基を適宜含んでよく、可能な炭素原子を介して、水素、ハロ、ハロアルキル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキニル、シクロアルキル-アルキル、シクロヘテロアルキル、シクロヘテロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールオキシアルキル、アリールアルコキシ、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アリールアルケニル、アミノカルボニルアリール、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールアゾ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アリールチオアルキル、アルコキシアリールチオ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アリールスルフィニル、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアミノおよびアリールスルホンアミノカルボニル、および/または本明細書に記載の「アルキル」に関する置換基のいずれかから選択される1、2、または3個の基で適宜置換されていてよい。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「ヘテロアリール」とは、1、2、3または4個のヘテロ原子(例えば窒素、酸素または硫黄)を含む5-または6-員芳香環を言う。そのような環は、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルに縮合していてよく、Katritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry: The Structure, Reactions, Synthesis and Uses of Heterocyclic Compounds, Pergamon Press, New York, NY, publ. (1984); と、Katritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry II: A Review of the Literature 1982-1995, Elsevier Science, Inc., Tarrytown, NY, publ. (1996); およびその引用文献に記載されている可能なN-オキシド、ならびに、2個のフリー結合を含有し、つまり連結基を有する基を含む。さらに、本明細書に定義される「ヘテロアリール」は、1個以上の置換基(例えば、上記の「アルキル」および/または「アリール」に含まれる置換基)で適宜置換されていてよい。ヘテロアリール基の例としては、以下:などが挙げられる。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「低級アルコキシ」、「アルコキシ」、「アリールオキシ」または「アラルコキシ」には、酸素原子に結合したいずれか上記のアルキル、アラルキルまたはアリール基が含まれる。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられ得る用語「低級アルキルチオ」、「アルキルチオ」、「アリールチオ」または「アラルキルチオ」には、硫黄原子に結合したいずれか上記のアルキル、アラルキルまたはアリール基が含まれる。 本明細書で用いられ得る用語「ポリハロアルキル」とは、2から9個、好ましくは2から5個のハロ置換基(例えばFまたはCl、好ましくはF)を含む上記の「アルキル」基、例えばCF3CH2、CF3またはCF3CF2CH2を言う。 本明細書で用いられ得る用語「ポリハロアルキルオキシ」とは、2から9個、好ましくは2から5個のハロ置換基(例えばFまたはCl、このましくはF)を含む上記の「アルコキシ」または「アルキルオキシ」基、例えばCF3CH2O、CF3OまたはCF3CF2CH2Oを言う。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられる用語「アルケニル」とは、ノルマル鎖中に2から20個の炭素、好ましくは2から12個の炭素、より好ましくは1から8個の炭素の直鎖または分枝鎖ラジカルを言い、それはノルマル鎖中に1から6つの二重結合を有し、例えばビニル、2-プロペニル、3-ブテニル、2-ブテニル、4-ペンテニル、3-ペンテニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、2-ヘプテニル、3-ヘプテニル、4-ヘプテニル、3-オクテニル、3-ノネニル、4-デセニル、3-ウンデセニル、4-ドデセニル、4,8,12-テトラデカトリエニルなどが挙げられる。適宜、該アルケニル基は、1つ以上の置換基(one or substituents)、例えばアルキルについて記載された置換基で置換されていてよい。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられる用語「アルキニル」とは、ノルマル鎖中に2から20個の炭素、好ましくは2から12個の炭素、より好ましくは2から8個の炭素の直鎖または分枝鎖ラジカルを言い、それはノルマル鎖中に1つの3重結合を有し、例えば、2-プロピニル、3-ブチニル、2-ブチニル、4-ペンチニル、3-ペンチニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、2-ヘプチニル、3-ヘプチニル、4-ヘプチニル、3-オクチニル、3-ノニニル、4-デシニル、3-ウンデシニル、4-ドデシニルなどが挙げられる。適宜、該アルキニル基は、1つ以上の置換基、例えばアルキルについて記載された置換基で置換されていてよい。 単独または別の基の一部として本明細書で用いられる用語「シクロアルケニル」とは、3から12個の炭素、好ましくは5から10個の炭素および1または2個の二重結合を含有する部分不飽和環状炭化水素を言う。シクロアルケニル基の例としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロヘキサジエニル、およびシクロヘプタジエニルが挙げられる。適宜、該シクロアルケニル基は、1つ以上の置換基、例えばアルキルについて記載された置換基で置換されていてよい。 他に断りのない限り、単独または別の基の一部として本明細書で用いられる用語「ビシクロアルキル」としては、飽和二環式環基、例えば、限定はされないが、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオクタンなどが挙げられる。 単独または別の基の一部として本明細書で用いられる用語「ポリシクロアルキル」には、少なくとも1個の炭素原子が少なくとも2つの別個に特定可能な環系の一部である、本明細書に記載の2つ以上のシクロアルキル環系が含まれる。該ポリシクロアルキル基は2個の炭素原子間の架橋、例えば、ビシクロ[1.1.0]ブチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[5.2.0]ノニル、トリシクロ(tricycl)[2.2.1.0.sup.1 ]ヘプチル、ノルボルニルおよびピナニルを含み得る。該ポリシクロアルキル基は、1つ以上の縮合環系、例えば、デカリニル(デカリンからのラジカル)およびペルヒドロアントラセニルを含み得る。該ポリシクロアルキル基は、1つの原子が2つの環の唯一の共通要素である、スピロ結合、例えば、スピロ[3.4]オクチル、スピロ[3.3]ヘプチルおよびスピロ[4.5]デシルを含み得る。 単独または別の基の一部として本明細書で用いられる用語「アシル」とは、本明細書に記載の通り、に結合した有機ラジカルを言い; アシル基の例としては、カルボニルに結合した置換基、例えばアルカノイル、アルケノイル、アロイル、アラルカノイル(aralkanoyl)、ヘテロアリール、シクロアルカノイル、シクロヘテロアルカノイルなどが挙げられる。 「適宜の」または「適宜」とは、続いて記載される事象または状況が生じるかもしれないし、または生じないかもしれないことを意味し、該記載には、限定されることなく、該事象または状況が生じる場合および生じない場合が含まれることを意味する。例えば、適宜置換されたアルキルとは、アルキルが置換アルキルの定義に列挙された基により置換されてもよいし、置換されなくてもよいことを意味する。 本明細書で用いる「置換」とは、明示であろうが黙示であろうが、および「適宜」が前に付こうが付くまいが、指定された原子(C、Nなど)上の1以上のいずれの水素も指示された群からの選択物で置換される(但し、指定された原子の通常の原子価を超えず、該置換により安定した化合物が得られる)ことを意味する。例えば、CH2がケト置換基(=O)で置換される場合、原子上の2つの水素が置換される。置換基および/または可変基の組み合わせは、該組み合わせが安定な化合物をもたらす場合のみ許容される。さらに、所定の構造における1以上の位置が特定の群から選択された置換基で置換され得る場合、該置換基は、あらゆる位置で同一または異なっていてもよい。 ある環または他の環に結合した記号「」または「」は、フリー結合または連結基を言う。(具体的な実施態様) 該基は、フェニレンかまたは、単環式もしくは二環式であることができて例えばのような環を含むヘテロアリールであってよく、フェニレンおよびピリジニルが好ましい。 本発明の式Iの化合物は構造:を有していてよい。 本発明の式Iの化合物において、がフェニレンまたはピリジニルであり; XがOまたはSであり; および/または、 Yが結合または1、2もしくは3個の原子数のアルキレン鎖であり; および/または、 Zがフェニルであるか;もしくは、 Zがヘテロアリール(例えばピリジニルまたはベンゾチアゾール)であり; および/または、 R2がE-G-Jであり; および/または、 EがOまたはSであり; および/または Gが低級アルキルまたはアルキルシクロアルキルであり; および/または JがH、OH、SO2R7、低級アルキル、低級アルコキシ、またはCF3、より好ましくはOHであり; および/または、 R3がC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、H、またはハロであり; および/または、 R8およびR9が独立して、HまたはCH3であり; および/または、 ここで、R2およびR3は一緒になって5-から7-員環を形成し、それは飽和、不飽和、もしくは部分不飽和であって、O、または0、1もしくは2個のN原子であるEヘテロ原子を含んでいてよく、その環は1または2個の-O-G-(J)m基(ここで、少なくとも1つのJはOH、および適宜、「アルキル」、「アリール」または「ヘテロアリール」において記載された他の置換基、例えばアルキルおよび/またはOHである)で置換されている、ことが望ましい。 上記の基は本明細書に示されるとおり置換され得る。 本発明の式Iの化合物の様々な基の例を以下に記載する:はフェニレンまたはピリジニルであり; Zは、 (1)各々が: a)ハロゲン、例えばCl、Br、またはF、 b)アルキル、例えばCH3、C2H5またはi-C3H7、 c)アルコキシ、例えばCH3O、 d)ポリハロアルキル、例えばCF3、 e)ポリハロアルコキシ、例えばCF3O、 f)アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、例えば g)アルキルチオ、例えばCH3S、 h)OH、 i)エステル、例えば-COOCH3、または、 j)アリール、例えばフェニル、で適宜置換されているアリール(例えばフェニルまたはナフチル)、 (2)単環式ヘテロアリール、例えば、 a)ピリジニル、 b)ピラジニル、または、 c)ピリミジニル、 a)、b)もしくはc)の各々はアルキル(例えばメチル)、ポリハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)、ハロゲン(例えばClもしくはF)またはアルコキシ(例えばCH3O)で適宜置換されている; (3)ハロ(例えばF、Cl)、アルコキシ(例えばCH3O)で適宜置換されたベンゾチアゾール、 (4)ハロ(例えばCl)で適宜置換されたベンゾオキサゾール、 (5)ベンゾイミダゾール、 (6)アリール(例えばフェニル)およびアルキル(例えばt-C4H9)で適宜置換されたチアゾール、 (7)インダニル、 (8)CF3で適宜置換されたキノリニル、または、 (9)イミダゾリジニル、であり; および/または、 Yは結合またはアルキレン(例えばメチレン、エチレンもしくはプロピレン)であり; および/または、 XはS、O、SO、またはSO2であり; および/または、 Jは、 (1)H、 (2)-CO-NR5aR6(式中、R5aおよびR6はそれらが結合するNと一緒になってピロリジニル環を形成する)、 (3)OH、 (4)COOH、 (5)COOアルキル、例えばCOOCH3、 (6)SO2R7、例えばSO2C2H5、または、 (7)プロドラッグエステル、例えばグリシン ホスフェート PO4 (および対応するそのNa塩)、およびバリンであり; および/または、 mは1または2であり; および/または、 GはCH2、(CH2)2、(CH2)3、シクロアルキル(例えば)、シクロアルコキシ(例えば)、またはアルキルシクロアルキル(例えば)であり; および/または、 EはOであり; および/または、 R3はH、アルコキシ(例えばCH3O)、ヒドロキシアルキル(例えばHOCH2CH2-)、アルキル(例えばCH3もしくはC2H5)、ハロ(例えばFもしくはCl)、CN、またはヒドロキシアルコキシ(例えばHOCH2CH2O-)であり; および/または、 R2および R3は適宜一緒になって、ヒドロキシアルキル(例えば)で適宜置換された、1または2個のN原子を含む、5-または6-員の不飽和環または芳香環(例えば、 あるいは、R2およびR3は適宜一緒になって、6-員の飽和、不飽和もしくは部分飽和のO-含有環(該環は、ヒドロキシアルキル(例えば)、アルキル(例えばCH3)およびOHで適宜置換されていてよい)、例えばを形成することができ; および/または、 R8はH、ハロ(例えばFおよびCl)、またはアルキル(例えばメチル)であり; および/または、 R9はHである。 本発明の式Iの化合物のさらなる実施態様において、X = O、およびはフェニレンまたはピリジニルである。別の実施態様において、X = S、およびはフェニレンである。 本発明の式Iのさらなる実施態様において、Yは結合である。またさらなる実施態様において、Yはメチレン、エチレン、またはプロピレンである。さらに、Yにおける該アルキル鎖またはアルキル部分は、Zのオルト-位に結合して二環部分を形成し得る。この実施態様において、該二環部分は、Zがフェニルである場合、好ましくは1-インダニルまたは2-インダニルである。 さらなる実施態様において、Zは、フェニル、ナフチル、ピリジニル、ピラジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾオキサゾリル、好ましくはフェニルまたはピリジニルから選択される。 さらにまた、R5およびR6が一緒になって4-、5-または6-員環状アミンを形成する実施態様において、この要素は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、およびピペラジニルからなる群から選択されることが好ましい。 R3がC1-C6アルコキシである実施態様もまた好ましい。とりわけ、R3がC1-C3アルコキシまたはC1-C3アルキルである態様が好ましい。さらにより好ましくは、R3はメトキシまたはメチルである。 本発明の一実施態様において、R1は、式:からなる群から選択され得る。 式Iにおいて、R2は-O-2-ヒドロキシ-プロパンであり、R3はメトキシであり、R1は式: からなる群から選択されることもまた望ましい。 本発明の別の実施態様において、はフェニレンであり; R2はであるか; または、 R2およびR3は適宜一緒になって、ヒドロキシアルキル(例えば)で適宜置換された、1または2個のN原子を含有する、5-または6-員の不飽和環または芳香環、例えばを形成することができ; そして、 R3はメトキシまたはメチルであり、そしてR1は式: からなる群から選択される、ことが望ましい。 式Iにおいて、 R2がE-G-ヒドロキシル-プロドラッグ、またはより好ましくは、であり; R3がメトキシであり; そして、 R1が、から選択される、以降に記載のプロドラッグの実施態様もまた望ましい。 式:がフェニレンであり; R1がZ-Y-X-であり、ここで、 XはSであり、 Yは1から3個の炭素数のアルキル鎖または結合であり、 Zはヘテロアリールまたはフェニルであり、 各々のZはCF3、CF3O、またはハロで適宜置換されており; R2が-E-G-Jであり、ここで、 EはOであり、 Gは低級アルキル(例えば)またはアルキルシクロアルキル(例えば)であり、そして、 JはOHであり; R3がH、アルコキシ(例えばCH3O)、またはアルキル(例えばCH3)であり; R8およびR9が独立して、HまたはCH3であり; そして、 R2およびR3が適宜一緒になって、ヒドロキシアルキル(例えば)で適宜置換された、1または2個のN原子を含有する、5-または6-員の不飽和環または芳香環、例えば、を形成することができる、式Iの化合物もまた望ましい。 さらにより好ましい式Iの化合物において、はフェニレンであり; XはSであり; Yは結合または(CH2)2であり; Zは、であり; E-G-Jはであり; R3はCH3OまたはCH3であり; R8およびR9は各々Hであり; そして、 R2およびR3は適宜一緒になって、ヒドロキシアルキル(例えば)で適宜置換された、1または2個のN原子を含有する、5-または6-員の不飽和または芳香環、例えば、を形成することができる。 本発明のいくつかの好ましい化合物としては、以下:が挙げられる。 式:がであり; R1がZ-Y-X-であり、ここで、 XはSであり、 Yは1から3個の炭素のアルキル鎖(例えば(CH2)2)または結合であり、 Zはヘテロアリール(例えば2-ピリジルまたはフェニル)であり、 各々のZはCF3、CF3O、またはハロ(例えばF)で適宜置換されており、 これにより、R1は:から選択することができ; R2が-E-G-Jであり、ここで、 EはOであり、 Gは低級アルキルまたはアルキルシクロアルキルであり、そして、 JはOHであり、 例えば、R2はであり; R3がアルコキシ(例えばCH3O)、アルキル(例えばCH3)、またはハロ(例えばCl)であり; そして、 R8およびR9が独立して、HまたはCH3である、式Iの化合物もまた望ましい。 さらにより望ましい式Iの化合物において、は、であり; XはSであり; Yは結合または(CH2)2であり; Zは、であり; E-G-Jは、であり; そして、 R3はCH3、HまたはClである。(製造方法) 本明細書に記載の様々な実施態様による式Iの化合物は、以下の非限定的な反応スキームおよびその説明、ならびに当業者により使用され得る関連公開文献の方法に示されるとおり、製造することができる。 以下のスキーム1は、式Iの化合物の合成における一般的な反応順序を表す。 R1がZ-Y-OまたはZ-Y-SであってR2が第三級アルコールを含まない式Iの化合物は、溶媒(例えばTHF)中で式IIの化合物を式IIIの化合物のアルカリ金属塩(例えばNa+もしくはK+)と縮合させることにより、製造することができる。式IIIの化合物のアルカリ塩は、N2またはArの不活性雰囲気下で、溶媒(例えばTHF)中のNaHまたはKHの撹拌した分散液に式IIIの化合物を添加することにより、予め製造した。式IIの化合物は、溶媒(例えばDMF)中で式IVの化合物を塩化チオニルで処理することにより、製造できる。式IIIの化合物は市販されているか、あるいは当業者により容易に製造され得る。 別法として、R1がZ-Y-O、Z-Y-SまたはZ-Y-NR4Hである式Iの化合物の一般的な合成には、式IVの化合物と式IIIの化合物を、活性化剤としてベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロボレート(PyBOP)、DMAPおよびヒンダード(hindered)アミン(例えばEt(iPr)2N)を含む溶媒(例えばDMF)中で撹拌して縮合させることが必要である。当業者により、他の活性化剤が用いられ得る。 式IVの化合物は、式Vの化合物を、HOAc/TFAの1:1.1混合液中、マイクロ波において120-150℃に加熱することにより製造できる。式Vの化合物は、式VIの化合物を、溶媒(例えばEtOAc)中で2,2-ジメトキシエチルアミンと共に撹拌することにより製造できる。式VIの化合物は、弱塩基(例えば炭酸カリウム)を含むEtOACと水の混合液中において、式VIIの化合物をエチルオキサリルクロリドで処理することにより製造できる。式VIIの化合物は市販されているか、あるいは米国特許第11/586,255号に記載の通り製造することができる。 R1がZ-Y-SOまたはZ-Y-SO2である式Iの化合物は、R1がZ-Y-Sである式Iの化合物を、溶媒(例えばCH2Cl2)中で、1または2当量の酸化剤(例えばm-クロロ過安息香酸)を用いて処理することにより製造できる。 別法として、式Iの化合物は、スキーム2に概説する通り、リン酸三カリウム(potassium tribasic phosphate)およびキレート剤(例えばN-メチル、N'-メチルエチレンジアミン)と共に銅(I)塩(例えばヨウ化銅(I))を含有する溶媒(例えばジオキサン)中において、式XIのアリールハライドまたはアリールヨージドと共に式Xの化合物を加熱することによる式Xの化合物のCu触媒アリール化により、製造できる。式Xの化合物は、TFA中で式IXの化合物を加熱することにより製造できる。式IXの化合物は、式VIIIの化合物と式IIIの化合物を、活性化剤としてベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロボレート(PyBOP)、DMAPおよびヒンダードアミン(例えばEt(iPr)2N)を含む溶媒(例えばDMF)中で撹拌して縮合させることにより製造できる。式VIIIの化合物は、スキーム1に記載の化学を用いてp-メトキシベンジルアミンから容易に得られる。式XIのアリールハライドは、対応する市販のハロゲン化フェノールのアルキル化によって、当業者により容易に製造される。 式Iの化合物の他の製造方法も本発明の範囲内である。プロドラッグ、塩、エステルおよび立体異性体 本発明の化合物には、「プロドラッグ」もまた含まれる。本明細書で用いられる用語「プロドラッグ」は、用語「プロドラッグエステル」および用語「プロドラッグエーテル」の両方を包含する。本明細書で用いられる用語「プロドラッグエステル」には、当業者に公知の、アセテート、ピバレート、メチルカーボネート、ベンゾエート、アミノ酸エステル、ホスフェート、ハーフエステル(例えばマロネート、スクシネートまたはグルタレート)などを製造する方法を用いて、式Iの化合物の1個以上のヒドロキシルをアルキル、アルコキシもしくはアリール置換アシル化剤もしくはリン酸化剤のいずれかと反応させることにより製造されたエステルおよびカーボネートが含まれる。ある実施態様においては、アミノ酸エステルが特に好ましい。 そのようなプロドラッグエステルの例としては、(R = H、またはイソプロピルもしくは他のアルキル基) (例えば、)(式中、R1はH、またはNaなどのアルカリ金属である)、すなわち、が挙げられる。 該用語「プロドラッグエーテル」には、ホスフェートアセタールおよびO-グルコシドの両方が含まれる。そのようなプロドラッグエーテルの代表的な例としては、が挙げられる。 式Iの化合物は塩として存在することもでき、それもまた本発明の範囲内である。医薬的に許容される(すなわち、無毒性で、生理学的に許容される)塩が好ましい。式Iの化合物が、例えば、少なくとも1つの塩基性中心を有する場合、それらは酸付加塩を形成することができる。これらは、例えば、鉱酸(例えば硫酸、リン酸(リン酸エステル)またはハロゲン化水素酸)などの強無機酸によってか、1から4個の炭素原子のアルカンカルボン酸(例えば、無置換であるかまたは例えばクロロ酢酸のようなハロゲンにより置換されている酢酸)、飽和または不飽和のジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸もしくはテレフタル酸)、ヒドロキシカルボン酸(例えばアスコルビン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸もしくはクエン酸)、アミノ酸(例えばアスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、バリン、リジンもしくはアルギニン)、または安息香酸といった有機カルボン酸によってか、あるいは無置換であるか例えばハロゲンにより置換されている(C1-C4)アルキルまたはアリールスルホン酸(例えばメチル-もしくはp-トルエン-スルホン酸)などの有機スルホン酸によって形成される。対応する酸付加塩はまた、必要に応じ、さらなる存在する塩基性中心を有して形成することができる。少なくとも1つの酸性基(例えばCOOH)を有する式Iの化合物もまた、塩基と塩を形成することができる。塩基との適切な塩は、例えば、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などの金属塩(例えばナトリウム、カリウムまたはマグネシウム塩)、あるいはアンモニアまたはモルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ、ジもしくはトリ-低級アルキルアミン(例えばエチル、tert-ブチル、ジエチル、ジイソプロピル、トリエチル、トリブチルもしくはジメチル-プロピルアミン)、またはモノ、ジもしくはトリヒドロキシ低級アルキルアミン(例えばモノ、ジもしくはトリエタノールアミン)などの有機アミンとの塩である。対応する内部塩がさらに形成され得る。医薬的な使用には適切でないが、例えば、式Iの遊離化合物またはそれらの医薬的に許容される塩の単離または精製に用いることができる塩もまた含まれる。 塩基性基を含む式Iの化合物の好ましい塩としては、一塩酸塩(monohydrochloride)、硫酸水素塩、メタンスルホン酸塩、リン酸塩、硝酸塩または酢酸塩が挙げられる。 酸性基を含む式Iの化合物の好ましい塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩およびマグネシウム塩、並びに医薬的に許容される有機アミン塩が挙げられる。 本発明の化合物の全ての立体異性体は、混合物または純粋もしくは実質的に純粋な形態のいずれかであると意図される。本発明の化合物は、R置換基のうちのいずれか1つを含有するいずれかの炭素原子に、不斉中心を有することができる。従って、式Iの化合物は、エナンチオマーもしくはジアステレオマーの形態、またはそれらの混合物として存在することができる。該製造方法には、出発物質としてラセミ体、エナンチオマーまたはジアステレオマーを用いることができる。ジアステレオマーもしくはエナンチオマーの生成物を製造する場合、それらは、通常の方法、例えばクロマトグラフィーもしくは分別結晶により分離することができる。(有用性) 本発明の化合物は、限定はされないが、代謝障害および摂食障害ならびに代謝障害に関連する症状(例えば、肥満症、糖尿病、動脈硬化症、高血圧症、多嚢胞性卵巣疾患、循環器疾患、変形性関節症、皮膚科疾患、グルコース止血障害(impaired glucose hemostasis)、インスリン抵抗性、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、胆石症(choletithiasis)、脂質異常症の症状(dislipidemic conditions)、神経性過食症および心因性摂食障害); 睡眠障害; ならびに精神疾患(例えばうつ病、不安症、統合失調症、薬物乱用、認知亢進(cognition-enhancement)およびパーキンソン病)を含む、様々な症状および障害の治療のために、哺乳動物、好ましくはヒトに投与することができる。 本発明に記載の化合物は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、タクリン)、ムスカリン受容体-1アゴニスト(例えば、ミラメリン)、ニコチンアゴニスト、グルタミン酸受容体(AMPAおよびNMDA)モジュレーター、および向知性薬(例えば、ピラセタム、レベチラセタム)のような認知増強薬(cognition-enhancing agent)の効果を高めるために用いられ得る。本発明の化合物と組み合わせて用いるアルツハイマー病および認知障害のための適切な治療薬(therapies)の例としては、ドネペジル、タクリン、レバスチグライン(revastigraine)、5HT6、γセクレターゼ阻害剤、βセクレターゼ阻害剤、SKチャネル遮断薬、Maxi-K遮断薬、およびKCNQs遮断薬が挙げられる。 本発明に記載の化合物は、パーキンソン病の治療に用いられる薬剤の効果を高めるために用いられ得る。パーキンソン病の治療に用いられる薬剤の例としては: OMT阻害剤を伴うもしくは伴わないレバドパ(levadopa)、抗グルタミン酸薬(アマンタジン、リルゾール)、α-2アドレナリンアンタゴニスト(例えばイダゾキサン)、オピエートアンタゴニスト(例えばナルトレキソン)、他のドーパミンアゴニストまたはトランスポーターモジュレーター(例えばロピニロール、またはプラミペキソール)、あるいは神経栄養因子(例えばグリア由来神経栄養因子(GDNF))が挙げられる。(医薬の組み合わせ) 本発明は、治療上有効な量の式Iの化合物のうち少なくとも1つを、単独でまたは医薬担体もしくは希釈剤と組み合わせて、活性成分として含有する医薬組成物をその範囲に包含する。適宜、本発明の化合物を、単独で、前述の疾患の治療において有用な他の適切な治療薬: 抗肥満薬; 抗糖尿病薬、食欲抑制薬; コレステロール/脂質低下薬、HDL増加薬、認知増強薬、神経変性の治療に用いられる薬剤、呼吸器疾患の治療に用いられる薬剤、腸疾患の治療に用いられる薬剤、抗炎症薬; 抗不安薬; 抗うつ薬; 抗高血圧薬; 強心配糖体; および抗腫瘍薬などと組み合わせて用いることができる。 そのような他の治療薬は、本発明に従って、メラニン凝集ホルモン受容体(MCHR)アンタゴニストの投与の前、同時、後に投与してもよい。 本発明の化合物と組み合わせて用いるのに適した抗肥満薬の例としては、メラノコルチン受容体(MC4R)アゴニスト、カンナビノイド受容体モジュレーター、成長ホルモン分泌促進因子受容体(GHSR)アンタゴニスト、ガラニン受容体モジュレーター、オレキシンアンタゴニスト、CCKアゴニスト、GLP-1アゴニスト、および他のプレ-プログルカゴン-由来ペプチド: NPY1もしくはNPY5アンタゴニスト、NPY2およびNPY4モジュレーター、コルチコトロピン放出因子アゴニスト、ヒスタミン受容体-3(H3)モジュレーター、aP2阻害剤、PPARγモジュレーター、PPARλモジュレーター、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、11-β-HSD-1阻害剤、アディノペクチン受容体モジュレーター; β3アドレナリンアゴニスト、例えばAJ9677(武田/大日本)、L750355(Merck)、またはCP331648(Pfizer)あるいは米国特許第5,541,204号、第5,770,615号、第5,491,134号、第5,776,983号および第5,488,064号に開示の他の公知のβ3アゴニスト、甲状腺受容体βモジュレーター、例えばWO 97/21993(U. Cal SF)、WO 99/00353(KaroBio)およびWO 00/039077(KaroBio)に開示の甲状腺受容体リガンド、リパーゼ阻害剤、例えばオーリスタットまたはATL-962(Alizyme)、セロトニン受容体アゴニスト(例えば、BVT-933(Biovitrum))、モノアミン再取り込み阻害剤もしくは放出剤、例えばフェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フルボキサミン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、クロルフェンテルミン、クロホレックス(cloforex)、クロルテルミン(clortermine)、ピシロレクス(picilorex)、シブトラミン、デキサンフェタミン(dexamphetamine)、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミンまたはマジンドール、食欲低下薬、例えばトピラメート(Johnson & Johnson)、CNTF(毛様体神経栄養因子)/アクソカイン(Axokine)(登録商標)(Regeneron)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、レプチンおよびレプチン受容体モジュレーター、あるいはカンナビノイド-1受容体アンタゴニスト、例えばSR-141716(Sanofi)またはSLV-319(Solvay)が挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて用いるのに適した抗糖尿病薬の例としては: インスリン分泌促進薬またはインスリン抵抗性改善薬が挙げられ、それには、ビグアナイド、スルホニル尿素、グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵素阻害剤、PPARγアゴニスト(例えばチアゾリジンジオン)、PPARαアゴニスト(例えばフィブリン酸誘導体)、PPARδアンタゴニストもしくはアゴニスト、PPARα/γデュアルアゴニスト、11-β-HSD-1阻害剤、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP4)阻害剤(サクサグリプチンなど)、SGLT2阻害剤(ダパグリフロジン(dapagliflozin)およびセルグリフロジン(serglifozin)など)、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、および/またはメリグリチニド、並びにインスリン、および/またはグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)、GLP-1アゴニスト、インクレチンモジュレーター、AMPキナーゼ活性化薬、グルココルチコイドの(glucocortical)アンタゴニスト、フルクトース ビス 1,6-ホスファターゼ(fructose bis 1,6-phosphatase)阻害剤、グルコキナーゼ阻害剤および/またはPTP-1B阻害剤(タンパク質チロシンホスファターゼ-1B阻害剤)が含まれ得る。 該抗糖尿病薬は、経口抗高血糖薬、好ましくはメトホルミンまたはフェンホルミンのようなビグアナイド、またはその塩、好ましくはメトホルミンHClであり得る。該抗糖尿病薬がビグアナイドである場合、本発明の化合物は、ビグアナイドに対して約0.001:1〜約10:1、好ましくは約0.01:1〜約5:1の範囲内の重量比で用いられ得る。 該抗糖尿病薬はまた、好ましくは、グリブリド(グリベンクラミドとしても知られる)、グリメピリド(米国特許第4,379,785号に開示)、グリピジド、グリクラジドまたはクロルプロパミドのようなスルホニル尿素、β-細胞のATP依存性チャネルに作用する他の公知のスルホニル尿素または他の抗高血糖薬であってもよく、グリブリドおよびグリピジドが好ましく、それらは同一または別個の経口剤形で投与され得る。該経口抗糖尿病薬はまた、アカルボース(米国特許第4,904,769号に開示)またはミグリトール(米国特許第4,639,436号に開示)のようなグルコシダーゼ阻害剤であってもよく、それらは同一または別個の経口剤形で投与され得る。 本発明の化合物は、チアゾリジンジオン経口抗糖尿病薬のようなPPARγアゴニスト、または他のインスリン抵抗性改善薬(NIDDM患者においてインスリン感受性効果を有する)、例えばロシグリタゾン(SKB)、ピオグリタゾン(武田)、三菱のMCC-555(米国特許第5,594,016号に開示)、Glaxo-WellcomeのGL-262570、エングリタゾン(CP-68722, Pfizer)もしくはダルグリタゾン(CP-86325, Pfizer)、イサグリタゾン(MIT/J&J)、JTT-501(JPNT/P&U)、L-895645(Merck)、R-119702(三共/WL)、NN-2344(Dr. Reddy/NN)、またはYM-440(山之内)と組み合わせて用いてもよく、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンが好ましい。 本発明の化合物はまた、PPARα/γデュアルアゴニスト、例えばMK-767/KRP-297 (Merck/キョーリン; Yajima, K. et al., Am. J. Physiol. Endocrinol. Metab., 284:E966-E971 (2003)に記載)、AZ-242 (テサグリタザル; Astra-Zeneca; Ljung, B. et al., J. Lipid Res., 43:1855-1863 (2002)に記載); マルグリタザー(muraglitazar); または米国特許第6,414,002号に記載の化合物とともに用いてもよい。 本発明の化合物は、抗高脂血症薬、または動脈硬化症の治療に用いる薬剤と組み合わせて用いてもよい。抗高脂血症薬(hypolipidemic agent)の例はHMG CoA還元酵素阻害剤であり、これには、限定はされないが、米国特許第3,983,140号に開示のメバスタチンと関連化合物、米国特許第4,231,938号に開示のロバスタチン(メビノリン)と関連化合物、米国特許第4,346,227号に開示のようなプラバスタチンと関連化合物、米国特許第4,448,784号および第4,450,171号に開示のシンバスタチンと関連化合物が含まれる。本明細書で用いられ得る他のHMG CoA還元酵素阻害剤としては、限定はされないが、米国特許第5,354,772号に開示のフルバスタチン、米国特許第5,006,530号および第5,177,080号に開示のセリバスタチン、米国特許第4,681,893号、第5,273,995号、第5,385,929号および第5,686,104号に開示のアトルバスタチン、米国特許第5,011,930号に開示のピタバスタチン(日産/三共のニスバスタチン(NK-104)またはイタバスタチン(itavastatin))、米国特許第5,260,440号に開示の塩野義-Astra/Zeneca ロスバスタチン(visastatin (ZD-4522))、および米国特許第5,753,675号に開示の関連するスタチン化合物、米国特許第4,613,610号に開示のメバロノラクトン誘導体のピラゾールアナログ、PCT出願WO 86/03488に開示のメバロノラクトン誘導体のインデンアナログ、米国特許第4,647,576号に開示の6-[2-(置換-ピロール-1-イル)-アルキル)ピラン-2-オンとその誘導体、SearleのSC-45355(3-置換ペンタン二酸誘導体)ジクロロアセテート、PCT出願WO 86/07054に開示のメバロノラクトンのイミダゾールアナログ、フランス特許第2,596,393号に開示の3-カルボキシ-2-ヒドロキシ-プロパン-ホスホン酸誘導体、欧州特許出願第0221025号に開示の2,3-二置換ピロール、フランおよびチオフェン誘導体、米国特許第4,686,237号に開示のメバロノラクトンのナフチルアナログ、米国特許第4,499,289号に開示のようなオクタヒドロナフタレン、欧州特許出願第0142146A2号に開示のメビノリン(ロバスタチン)のケトアナログ、並びに米国特許第5,506,219号および第5,691,322号に開示のキノリンおよびピリジン誘導体が挙げられる。さらに、本明細書における使用に適しており、HMG CoA還元酵素の阻害に有用なホスフィン酸化合物は、GB 2205837に開示されている。 本明細書における使用に適したスクアレン合成酵素阻害剤としては、限定はされないが、米国特許第5,712,396号に開示のα-ホスホノ-スルホネート、Biller et al., J. Med. Chem., 31, 1869-1871 (1998)により開示のもの(イソプレノイド(ホスフィニル-メチル)ホスホネートを含む)、並びに、例えば米国特許第4,871,721号および第4,924,024号およびBiller, S.A. et al., Current Pharmaceutical Design, 2:1-40 (1996)に開示の他の公知のスクアレン合成酵素阻害剤が挙げられる。 さらに、本明細書における使用に適した他のスクアレン合成酵素阻害剤として、Ortiz de Montellano, P. et al., J. Med. Chem., 20:243-249 (1977)により開示のテルペノイドピロホスフェート、Corey et al., J. Am. Chem. Soc., 98:1291-1293 (1976)により開示のファルネシルジホスフェートアナログAおよびプレスクアレンピロホスフェート(PSQ-PP)アナログ、McClard, R.W. et al., J. Am. Chem. Soc., 109:5544 (1987)により報告されたホスフィニルホスホネート、およびCapson, T.L., Ph.D., dissertation, June, 1987, Dept. Med. Chem., U. of Utah, Abstract, Table of Contents, pp. 16, 17, 40-43, 48-51, Summaryにより報告されたシクロプロパンが挙げられる。 本明細書における使用に適した他の抗高脂血症薬として、限定はされないが、フィブリン酸誘導体、例えばフェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、ベザフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラートなど、プロブコールおよび米国特許第3,674,836号に開示の関連化合物(プロブコールおよびゲムフィブロジルが好ましい)、胆汁酸捕捉剤(sequestrant)、例えばコレスチラミン、コレスチポールおよびDEAE-セファデックス(SECHOLEX, POLICEXIDE)およびコレスタゲル(cholestagel)(三共/Geltex)、並びにリポスタビル(Rhone-Poulenc)、エーザイE-5050(N-置換エタノールアミン誘導体)、イマニキシル(HOE-402)、テトラヒドロリプスタチン(THL)、イスチグマスタニルホスホリルコリン(istigmastanylphosphorylcholine)(SPC, Roche)、アミノシクロデキストリン(田辺製薬)、味の素AJ-814(アズレン誘導体)、メリナミド(住友)、Sandoz 58-035、American Cyanamid CL-277,082およびCL-283,546 (二置換ウレア誘導体)、ニコチン酸(ナイアシン)、アシピモックス、アシフラン、ネオマイシン、p-アミノサリチル酸、アスピリン、米国特許第4,759,923号に開示のようなポリ(ジアリルメチルアミン)誘導体、四級アミンポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)および米国特許第4,027,009号に開示のようなイオネン、並びに他の公知の血清コレステロール低下薬が挙げられる。 他の抗高脂血症薬は、例えばDrugs of the Future, 24:9-15 (1999), (Avasimibe); Nicolosi et al., “The ACAT inhibitor, Cl-1011 is effective in the prevention and regression of aortic fatty streak area in hamsters”, Atherosclerosis (Shannon, Irel.), 137(1):77-85 (1998); Ghiselli, G., “The pharmacological profile of FCE 27677: a novel ACAT inhibitor with potent hypolipidemic activity mediated by selective suppression of the hepatic secretion of ApoB100-containing lipoprotein”, Cardiovasc. Drug Rev., 16(1):16-30 (1998); Smith, C. et al., “RP 73163: a bioavailable alkylsulfinyl-diphenylimidazole ACAT inhibitor”, Bioorg. Med. Chem. Lett., 6(1):47-50 (1996); Krause, B.R. et al., Chapter 6: “ACAT Inhibitors: Physiologic Mechanisms for Hypolipidemic and Anti-Atherosclerotic Activities in Experimental Animals”, Inflammation: Mediators and Pathways, CRC Press, Inc., publ., Ruffolo, Jr., R.R. et al., eds., pp. 173-198 (1995); Sliskovic et al., “ACAT inhibitors: potential anti-atherosclerotic agents”, Curr. Med. Chem., 1(3):204-225 (1994); Stout et al., “Inhibitors of acyl-CoA:cholesterol O-acyl transferase (ACAT) as hypocholesterolemic agents. 6. The first water-soluble ACAT inhibitor with lipid-regulating activity. Inhibitors of acyl-CoA:cholesterol acyltransferase (ACAT). 7. Development of a series of substituted N- phenyl -N'-[(1-phenylcyclopentyl)-methyl]ureas with enhanced hypocholesterolemic activity”, Chemtracts: Org. Chem., 8(6):359-362 (1995)に開示のもの、またはTS-962(大正製薬株式会社)、ならびにF-1394、CS-505、F-12511、HL-004、K-10085およびYIC-C8-434などといったACAT阻害剤(抗アテローム性動脈硬化活性も有する)であってよい。 抗高脂血症薬は、MD-700 (大正製薬株式会社)およびLY295427(Eli Lilly)のようなLDL受容体活性の上方制御剤であり得る。該抗高脂血症薬は、コレステロール吸収阻害剤、好ましくはSchering-PloughのSCH48461(エゼチミブ)並びにAtherosclerosis, 115:45-63 (1995)およびJ. Med. Chem., 41:973 (1998)に開示のものであり得る。 他の脂質薬(lipid agent)または脂質調節薬は、コレステリル転送タンパク阻害剤(CETP)、例えば、PfizerのCP-529,414、並びにWO/0038722とEP 818448 (Bayer)およびEP 992496に開示のもの、およびPharmaciaのSC-744とSC-795、並びにCETi-1およびJTT-705であり得る。 該抗高脂血症薬は、Drugs of the Future, 24:425-430 (1999)に開示のような回腸Na+/胆汁酸共輸送体阻害剤であり得る。本発明の組み合わせで用いられ得るATPクエン酸リアーゼ阻害剤としては、例えば米国特許第5,447,954号に開示のものが挙げられ得る。 他の脂質薬としてはまた、WO 00/30665に開示のようなフィトエストロゲン化合物(単離された大豆タンパク質、大豆タンパク質濃縮物または大豆粉を含む)、並びに、イソフラボン(ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテインもしくはエコールなど)、またはWO 2000/015201に開示のフィトステロール、フィトスタノールもしくはトコトリエノール); EP 675714に開示のようなβ-ラクタムコレステロール吸収阻害剤; HDL上方制御剤、例えばLXRアゴニスト、PPARα-アゴニストおよび/またはFXRアゴニスト; EP 1022272に開示のようなLDL異化促進剤; DE 19622222に開示のようなナトリウム-プロトン交換阻害剤; 米国特許第5,698,527号およびGB 2304106に開示のようなLDL受容体インデューサーまたはステロイド配糖体; WO 94/15592に開示の、β-カロテン、アスコルビン酸、α-トコフェロールまたはレチノール並びにビタミンCのような抗酸化剤、および葉酸、葉酸塩(folate)、ビタミンB6、ビタミンB12およびビタミンEなどの抗ホモシステイン剤; WO 97/35576に開示のイソニアジド; WO 97/48701に開示のコレステロール吸収阻害剤、HMG-CoA合成酵素阻害剤、またはラノステロールデメチラーゼ阻害剤; 脂質異常症の治療のためのPPARδアゴニスト; あるいはWO 2000/050574に開示のステロール調節エレメント結合タンパク質-I (SREBP-1)、例えば、セラミドのようなスフィンゴ脂質、または中性スフィンゴミエリナーゼ(neutral sphingomyelenase)(N-SMase)もしくはそのフラグメントが挙げられる。好ましい抗高脂血症薬はプラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチンおよびロスバスタチン、並びにナイアシンおよび/またはコレスタゲル(cholestagel)である。 本発明の化合物はまた、抗高血圧薬と組み合わせて用いてもよい。本発明の化合物と組み合わせて用いるのに適した抗高血圧薬の例としては、βアドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬(L-型および/またはT-型; 例えば、ジルチアゼム、ベラパミル、ニフェジピン、アムロジピンおよびミベフラジル(mybefradil))、利尿薬(例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリクロルメチアジド、ポリチアジド、ベンゾチアジド、エタクリン酸トリクリナフェン、クロルタリドン、フロセミド、ムソリミン(musolimine)、ブメタニド、トリアムトレン(triamtrenene)、アミロライド、スピノロラクトン)、レニン阻害剤、ACE阻害剤(例えば、カプトプリル、ゾフェノプリル、フォシノプリル、エナラプリル、セラノプリル(ceranopril)、シラゾプリル(cilazopril)、デラプリル、ペントプリル、キナプリル、ラミプリル、リシノプリル)、AT-1受容体アンタゴニスト(例えば、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン)、ET受容体アンタゴニスト(例えば、シタクスセンタン、アトルセンタン(atrsentan)および米国特許第5,612,359号および第6,043,265号に開示の化合物)、デュアルET/AIIアンタゴニスト(例えば、WO 00/01389に開示の化合物)、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、バソペプシダーゼ(vasopepsidase)阻害剤(デュアルNEP-ACE阻害剤)(例えば、オマパトリラトおよびゲモパトリラト)、および硝酸薬(nitrate)が挙げられる。 MCHR1アンタゴニストはまた、肥満に関連する他の疾患(睡眠障害など)の治療に有用でもあり得る。従って、本発明に記載の化合物は、睡眠障害の治療のための治療薬(therapeutics)と組み合わせて用いることができる。本発明の化合物と組み合わせて用いられる睡眠障害の治療のための適切な治療薬の例としては、メラトニンアナログ、メラトニン受容体アンタゴニスト、ML 1 B アゴニスト、GABA受容体モジュレーター; NMDA受容体モジュレーター、ヒスタミン-3(H3)受容体モジュレーター、ドーパミンアゴニストおよびオレキシン受容体モジュレーターが挙げられる。 MCHR1アンタゴニストは、薬物乱用または嗜癖障害を軽減または改善し得る。従って、カンナビノイド受容体モジュレーターと嗜癖障害の治療に用いられる薬剤との組み合わせは、必要用量を減らし得るか、あるいは現在の嗜癖障害治療薬の効果を向上させ得る。薬物乱用または嗜癖障害の治療に用いられる薬剤の例は: 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、メサドン、ブプレノルフィン、ニコチンおよびブプロピオンである。 MCHR1アンタゴニストは、不安症またはうつ病を軽減し得る; 従って、本発明に記載の化合物は、抗不安薬または抗うつ薬と組み合わせて用いられ得る。本発明の化合物と組み合わせて用いるのに適した抗不安薬の例としては、ベンゾジアゼピン(例えば、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ハラゼパムおよびプラゼパム)、5HT1A受容体アゴニスト(例えば、ブスピロン、フレシノキサン、ゲピロンおよびイプサピロン)、およびコルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニストが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて用いるのに適した抗うつ薬の類の例としては、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(第三級アミンおよび第二級アミンの三環系)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチンおよびセルトラリン)、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)(イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン、セレギリン)、可逆的モノアミンオキシダーゼ阻害剤(RIMA)(モクロベミド)、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)(ベンラファキシン)、コルチコトロピン放出因子(CRF)受容体アンタゴニスト、α-アドレノセプターアンタゴニスト、および非定型抗うつ薬(ブプロピオン、リチウム、ネファゾドン、トラゾドンおよびビロキサジン)が挙げられる。 MCHR1アンタゴニストと通常の抗精神病薬の組み合わせはまた、精神病または躁病の治療において、症状の軽減を強め得る。さらに、そのような組み合わせは、迅速な症状の軽減を可能にし、抗精神病薬を用いた長期的な治療の必要性を減少させ得る。そのような組み合わせはまた、有効な抗精神病薬の必要用量を減少させ、結果的に、長期的な抗精神病治療の典型的な運動機能障害の発現の可能性を減少させ得る。 本発明の化合物と組み合わせて用いるのに適した抗精神病薬の例としては、フェノチアジン(クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジンおよびトリフルオペラジン)、チオキサンチン(クロルプロチキセン、チオチキセン)、ヘテロ環ジベンゾアゼピン(クロザピン、オランゼピン(olanzepine)およびアリピプラゾール)、ブチロフェノン(ハロペリドール)、ジフェニルブチルピペリジン(ピモジド)およびインドロン(indolone)(モリンドロン(molindolone))などの抗精神病薬の類が挙げられる。本発明の化合物との組み合わせにおいて治療価値の可能性を有する他の抗精神病薬としては、ロキサピン、スルピリドおよびリスペリドンが挙げられる。 本発明の化合物と通常の抗精神病薬との組み合わせはまた、躁病についての上記のとおり、統合失調症の治療に対する治療効果を高め得る。ここで用いられる統合失調症には、妄想型、解体型、緊張型、非定型型(undifferentiated)および残遺型統合失調症、統合失調症様障害、統合失調感情障害、妄想性障害、短期の精神病障害および特定されない精神障害が含まれる。本発明の化合物と組み合わせて用いるのに適した抗精神病薬の例としては、上記の抗精神病薬、並びにドーパミン受容体アンタゴニスト、ムスカリン受容体アゴニスト、5HT2A受容体アンタゴニストおよび5HT2A/ドーパミン受容体アンタゴニストもしくは部分的アゴニスト(例えば、オランゼピン、アリピプラゾール、リスペリドン、ジプラシドン)が挙げられる。(剤形) 本発明の化合物は、経口剤形で投与することができる。該医薬組成物の剤形には、顆粒剤、粉末剤、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、エマルジョン剤、懸濁剤などのような経口剤形、ならびに、注射剤(例えば、皮下、静脈内、筋肉内および腹腔内注射剤)、点滴、外用剤形(例えば、点鼻薬製剤、経皮製剤、軟膏剤など)、および坐薬(例えば、直腸坐薬および膣坐薬)などのような非経口剤形が含まれる。 これらの剤形は、製薬過程で通常用いられる公知の技術により製造することができる。具体的な製造方法は以下のとおりである。 例えば、賦形剤 (例えば、ラクトース、スクロース、デンプン、マンニトールなど)、崩壊剤(例えば、炭酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど)、結合剤(例えば、α-デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)、および滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000など)を活性成分に添加し、得られた組成物を圧縮して、経口剤形を製造する。味の遮蔽または腸での崩壊もしくは徐放のために、必要であれば、圧縮した生成物を公知の技術によりコーティングする。用いることができるコーティング剤としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびEudragit(Rohm & Haas, Germany, メタクリル-アクリル共重合体)が挙げられる。 注射剤は一般的に、以下の方法により製造することができる。活性成分を水性ベヒクル(例えば、蒸留水、生理食塩水、リンガー溶液など)または油性ベヒクル(例えば、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などのような植物油、もしくはプロピレングリコール)に、分散剤(例えば、Tween 80 (Atlas Powder, U.S.A.)、HCO 60 (日光ケミカルズ)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、ベンジルアルコール、クロロブタノール、フェノールなど)、等張化剤(isotonizing agent)(例えば、塩化ナトリウム、グリセロール、ソルビトール、グルコース、転化糖など)および他の添加剤とともに溶解、懸濁、または乳化させる。必要に応じて、可溶化剤(例えば、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、クロロプロカイン塩酸塩など)および他の添加剤もまた加えることができる。 外用剤形は、活性成分を、固体、半固体もしくは液体組成物に加工することにより製造することができる。例えば、そのままか、あるいは賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、デンプン、微結晶セルロース、スクロースなど)、増粘剤(例えば、天然ガム、セルロース誘導体、アクリルポリマーなど)などとの混合物のいずれかの形態の活性成分を粉末に加工して、固体組成物を製造する。液体組成物は、上記の注射剤と実質的に同様の方法で製造することができる。半固体組成物は、好ましくは含水(hydrous)もしくは油性のゲル形態または軟膏剤形態で提供される。これらの組成物は適宜、pH調整剤(例えば、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、および保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウムなど)、その他の添加剤を含み得る。 坐薬は、活性成分を、固体、半固体または液体にかかわらず、油性または水性の組成物に加工することにより製造することができる。用いることができる油脂性基材(oleaginous base)としては、例えば、高級脂肪酸グリセリド[例えば、カカオバター、Witepsols (Dinamit-Nobel)など]、中鎖脂肪酸[例えば、Migriols (Dinamit-Nobel)など]、植物油(例えば、ゴマ油、大豆油、綿実油など)などが挙げられる。水溶性基材としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。親水性基材としては、例えば、天然ガム、セルロース誘導体、ビニルポリマー、およびアクリルポリマーなどが挙げられる。(用量) 本発明の医薬組成物の用量は、それぞれの活性成分に推奨される用量を基準にして適切に決定され、また、レシピエント、レシピエントの年齢および体重、現在の臨床状態、投与期間(administration time)、剤形、投与方法、および活性成分の組み合わせ、他の因子に応じて適切に選択することができる。例えば、成人に対する本発明の式Iの化合物の用量は、0.01〜30 mg/kg体重(好ましくは0.05〜10 mg/kg体重、より好ましくは0.05〜5 mg/kg体重)の範囲の臨床経口用量、または0.005〜10 mg/kg体重(好ましくは0.01〜10 mg/kg体重、より好ましくは0.01〜1 mg/kg体重)の範囲の臨床非経口用量、あるいは1〜1000 mg/日から選択することができる。組み合わせて用いるための異なる作用機序を有する他の活性成分もまた、それぞれの推奨される臨床用量範囲により選択される範囲で用いることができる。通常、単回投与/日または分割投与、例えば、一日当り2〜4回で投与することができる。(略語) 以下の略語が本明細書において用いられ得る。Ph = フェニルBn = ベンジルt-Bu = 三級ブチルMe = メチルEt = エチルTMS = トリメチルシリルTBS = tert-ブチルジメチルシリルEt2O = ジエチルエーテルEtOAc = 酢酸エチルMeOH = メタノールEtOH = エタノールi-PrOH = イソプロパノールHOAcまたはAcOH = 酢酸i-Pr2NEt = ジイソプロピルエチルアミンEt3N = トリエチルアミンDMAP = 4-ジメチルアミノピリジンNaBH4 = 水素化ホウ素ナトリウムn-BuLi = n-ブチルリチウムPd/C = パラジウム炭素KOH = 水酸化カリウムNaOH = 水酸化ナトリウムLiOH = 水酸化リチウムK2CO3 = 炭酸カリウムNaHCO3 = 炭酸水素ナトリウムAr = アルゴンN2 = 窒素min = 分hまたはhr = 時間L = リットルmL = ミリリットルμL = マイクロリットルg = グラムmg = ミリグラムmol = モルmmol = ミリモルmeq = ミリ当量RT = 室温satまたはsat'd = 飽和aq. =水性(または水溶液)TLC = 薄層クロマトグラフィーHPLC = 高速液体クロマトグラフィーLC/MS = 高速液体クロマトグラフィー/質量分析MSまたはMass Spec = 質量分析NMR = 核磁気共鳴mp = 融点 本発明の様々な好ましい実施態様を説明するために以下の実施例を提供するが、その範囲を限定するものではない。(一般的な実験情報) 以下の実施例において、命名はIUPACまたはCASガイドラインに従うか; ChemDraw Ultra 6.0(登録商標)と一緒に配布されたAutonom(登録商標)module (バージョン2.1)を用いて作られたか(または一致している); あるいは、メーカーのパンフレットから引用している。食塩水 = 飽和塩化ナトリウム水溶液DIC = ジイソプロピルカルボジイミドDMF = N,N-ジメチルホルムアミドHOBT = ヒドロキシベンゾトリアゾールPyBOP = ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロボレートTFA = トリフルオロ酢酸THF = テトラヒドロフラニルWSC = 1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド塩酸塩分析クロマトグラフィーメソッド HPLC: カラム: メソッド1: Phenom-Luna (ODS) S-5, 4.6 mm x 50 mm; 流速-5.0 mL/分; 220 nmで検出; 溶媒- A = 10%メタノール/水 + 0.2%リン酸, B = 90%メタノール/水 + 0.2%リン酸; グラジエント-直線, 4分かけて0%Bから100%Bおよび1分間の100%B. メソッド2: YMC Combiscreen S-5, 4.6 mm x 50 mm; 流速-4.0 mL/分; 220 nmで検出; 溶媒- A = 10%メタノール/水 + 0.2%リン酸, B = 90%メタノール/水 + 0.2%リン酸; グラジエント-直線, 4分かけて0%Bから100%Bおよび1分間の100%B. LC MS: カラム-Phen-Luna (S5 ODS カラム) 4.6 mm x 30 mm; 220 nmで検出; 流速-4 mL/分; 溶媒- A = 10%メタノール/水 + 0.1%TFA, B = 90%メタノール/水 + 0.1%TFA; 直線グラジエント, 2分かけて0%Bから100%Bおよび1分間の100%B.プレパラティブHPLCクロマトグラフィーメソッド Phenomenex Luna C18, S5, 21 x 100 mm; 流速-20 mL/分, 220 nmで検出; 溶媒- A = 10%メタノール/水 + 0.1%TFA, B = 90%メタノール/水 + 0.1%TFA; グラジエント-直線, 20分かけて10%Bから90%B.3-(アリールチオ)-1-(アリール)ピラジン-2(1H)-オンの製造の一般的な実験手順1-アリール ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオンの製造パートA エチルオキサリルクロリド(7.8 g, 6.8 mL, 57 mmol)を、EtOAc(44 mL)および水(12 mL)中の3,4-ジメトキシアニリン(4.4 g, 29 mmol)およびK2CO3(14 g, 140 mmol)の混合液に、0℃で添加した。0℃で10分間撹拌した後、水(18 mL)を添加し; その後、該混合液を分液漏斗に移し入れて、EtOAc(2 x 40 mL)で抽出した。EtOAcを合わせて、Na2SO4を介して濾過し、約30 mLまでエバポレートした。2,2-ジメトキシエチルアミン(3.8 g, 3.9 mL, 36 mmol)の添加後、該反応液を周囲温度で終夜撹拌した。得られた白色の固形物を濾過し、次いでヘキサンで洗浄して、N1-(2,2-ジメトキシエチル)-N2-(3,4-ジメトキシフェニル)オキサルアミドを淡い紫-灰色の固形物として得た(6.3 g, 71%収率)。 HPLC 2.47分で33%および2.79分で63%. LC MS 1.37分 (M+1 = 281および335). H-NMR (CDCl3) 9.15 (ブロードのs, 1H), 7.76 (ブロードのs, 1H), 7.41 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 2.4, 8.7 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.45 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.88 (s, 3H), 3.52 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.42 (s, 6 H).パートB トリフルオロ酢酸(0.12 mL, 1.7 mmol)を、パートAで製造したアリールオキサルアミド(aryl oxalamide)(0.50 g, 1.6 mmol)/酢酸(1.0 mL)混合液に添加した後、得られた溶液を、マイクロ波を用いて20分間、125℃に加熱した。その後、溶媒をエバポレートし、該残渣をEtOAcでトリチュレートして、1-(3,4-ジメトキシフェニル)ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオンを白色の固形物として得た(1.1 g, 92%収率)。 HPLC 1.83分. LC MS 1.20分 (M+1 = 249). H-NMR (CD3OD) 7.06 (m, 2H), 6.97 (m, 1H), 6.56 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.85 (s, 3H).目的の置換3-チオ-1-アリール-ピラジン-2(1H)-オンの製造方法1パートC 塩化チオニル(0.28 g, 0.17 mL, 2.4 mmol)を、EtOAc(0.88 mL)およびDMF(0.44 mL)中のパートBで製造した1-アリール ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオン(0.54 g, 2.2 mmol)の撹拌した溶液に、45℃でゆっくりと添加した。55〜60℃で2時間撹拌した後、該反応液を分液漏斗に移し入れ、EtOAcおよび2N KHCO3で希釈して、EtOAc(2 x)で抽出した。有機層を合わせて2N KHCO3および水で洗浄し;その後、水層を合わせてCH2Cl2で抽出した。全ての有機層を合わせた後、MgSO4で乾燥させて、3-クロロ-1-(3,4-ジメトキシフェニル)ピラジン-2(1H)-オンを得た(0.34 g, 59%収率)。 HPLC 2.33分. LC MS 1.00分 (M+1 = 267/269). 該クロロピラジノンをさらなる精製は行わずにその後の工程に用いた。パートD 4-クロロベンジルメルカプタン(71 mg, 0.059 mL, 0.45 mmol)を、予めヘキサンで3回洗浄した、撹拌した水素化ナトリウム(60%油分散, 18 mg, 0.45 mmol)/THF(1.0 mL)懸濁液に添加した。該反応液を、周囲温度で20分間、固体塊になるまで撹拌し;その後、パートCで製造したクロロピラジノン(100 mg, 0.38 mmol)/THF(5 mL)を添加して、気体を発生させた。周囲温度で40分間撹拌した後、該反応液をCH2Cl2/H2Oで希釈し、CH2Cl2(2 x)で抽出し、MgSO4で乾燥させて、溶媒をエバポレートした後に220 mgの粗生成物を得た。該目的物を、グラジエント溶出(12分かけて0-100% EtOAc/ヘキサン)を用いたシリカゲル(12 g)でのクロマトグラフィーにより精製し、目的の3-(4-クロロベンジルチオ)-1-(3,4-ジメトキシフェニル)ピラジン-2(1H)-オンを溶出した(130 mg, 89%収率)。方法2 DMF(1.2 mL)中の、パートBで製造した1-アリール ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオン(67 mg, 0.27 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.15 mL, 0.81 mmol)、pyBOP(0.23 g, 0.46 mmol)、およびジメチルアミノピリジン(13 mg)の溶液を周囲温度で15分間撹拌した。2-ピリジルエチルメルカプタン(28 mg, 0.40 mmol)の添加後、該反応液を周囲温度で2.5時間撹拌し、その後、H2Oを添加してクエンチし、EtOAcで抽出した。該EtOAc抽出物を、水(2 x)、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させて、濃縮し、204 mgの粗生成物を得た。ヘキサン/EtOAcによるグラジエント溶出を用いたシリカでのクロマトグラフィーにより、目的の生成物1-(3,4-ジメトキシフェニル)-3-(2-(ピラジン-2-イル)エチルチオ)ピラジン-2(1H)-オンを得た(17 mg, 17%収率)。方法2a 該反応を18時間行ったことを除いて、方法2に記載したものと同様の方法を用いた。方法3 パートAに記載のオキサルアミドの製造に続き、TFA/HOAc中において78℃で1日間にわたる長時間の熱的加熱により、閉環することができる。塩基性アミンを有する3-メトキシ-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)アニリンの場合、該反応液を、飽和NaHCO3でpH6〜7にした後、減圧でエバポレートした。該残渣をシリカゲルに吸収させてフラッシュクロマトグラフィー(5〜15% MeOH/CH2Cl2中の2N NH3)により精製し、目的の1-アリール ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオンを収率36%で得た。続いて、この物質を方法2に記載の方法に従って最終生成物に変換した。方法4 パートAに記載のオキサルアミドが第一級もしくは第二級アルコールを含む場合、TFA/HOAc中において78℃で1日間にわたる長時間の熱的加熱を行うことによって、閉環するだけでなく、アルコール部分をアセトンに変換した。得られた1-アリール ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオンを、方法1を用いて目的の3-チオ置換-1-アリールピラジン-2-オンに変換した。方法1に記載の通りワークアップと精製を行った後、MeOH(1.0 mL)およびH2O(0.1 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(30 mg)を添加し、周囲温度で1時間撹拌することにより、該アセチル化生成物を、遊離ヒドロキシルを有する目的の3-チオ置換-1-アリールピラジン-2-オン(19 mg, 0.041 mmol)に変換した。次いで、該反応液をCH2Cl2/H2Oで希釈した後、CH2Cl2(2 x)で抽出した。有機層を合わせてMgSO4で乾燥させた後、濃縮して、目的の最終生成物を得た(16 mg, 93%収率)。方法5 弱求核性のチオールの場合には、1-アリール ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオンの3-チオ置換-1-アリールピラジン-2-オンへのPyBOP媒介変換を有効とするのに、より強い条件が必要であった。従って、パートBで製造した1-アリール ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオン(92 mg, 0.30 mmol)、PyBOP(0.27 g, 0.53 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.16 mL, 0.9 mmol)を含有するDMF溶液(0.4 mL)を3時間撹拌した後、5-メトキシベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(296 mg, 1.502 mmol)をNaH(60.1 mg, 1.502 mmol, ヘキサンで2回すすぐ)とともにDMF(0.2 mL)中において周囲温度で10分間撹拌することにより製造したDMF溶液を添加した。周囲温度で7日間撹拌した後、該反応混合液をEtOAcで希釈し、水(2 x)および食塩水で連続的に洗浄した後、MgSO4で乾燥させた。該溶媒をエバポレートした後、CH2Cl2(10 mL)を0.30 gの粗生成物に添加した。濾過して全ての残留固形物を除去し、続いて、濾液をエバポレートして、0.10 gの粗生成物を得た。グラジエント溶出(0〜100% EtOAc/CH2Cl2)を用いた12 gのシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー、続いてプレパラティブ(preparatory)HPLC(YMC S5 ODS 20x100 mm, 20 mL/分, 10分かけて30〜100%B/A. 溶媒A = 10%MeOH/H2O - 0.1%TFA, 溶媒B = 90%MeOH/H2O - 0.1%TFA)による最終精製を行って、純粋な目的の生成物を得た(6.3 mg, 4%収率)。方法61-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オンの製造の一般的な実験手順パートA. N1-(2,2-ジメトキシエチル)-N2-(4-メトキシベンジル)オキサルアミド (4-メトキシフェニル)メタンアミン(9.90 g, 72.2 mmol)/THF(40 mL)混合液に、2-クロロ-2-オキソ酢酸エチル(10.84 g, 79 mmol)をゆっくりと添加した。該反応液を室温で15分間撹拌した後、EtOAc(40.0 mL)中の2,2-ジメトキシエタンアミン(9.10 g, 87 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(37.8 mL, 217 mmol)の溶液を添加した。該反応液を18時間還流加熱し; その後、室温に冷却し、飽和NaHCO3(50 ml)を添加し、該混合液をEtOAc(50 ml)で抽出した。EtOAc層をNa2SO4で乾燥させて、濃縮した。該粗生成物を溶媒グラジエント(CH2Cl2〜5%MeOH/CH2Cl2)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、N1-(2,2-ジメトキシエチル)-N2-(4-メトキシベンジル)オキサルアミド(7.50 g, 25.3 mmol, 35.1 %収率)を白色の固形物として溶出した。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.07 (1 H, s), 7.69 (1 H, t, J=5.65 Hz), 7.59 (1 H, d, J=8.78 Hz), 6.74 (1 H, d, J=8.78 Hz), 4.46 (1 H, t, J=5.40 Hz), 3.79 (2 H, s), 3.53 (2 H, t), 3.44 (6 H, s), 2.23 (6 H, d, J=5.27 Hz), 1.37 (6 H, s).パートB. 3-ヒドロキシ-1-(4-メトキシベンジル)ピラジン-2(1H)-オン AcOH(160 mL)中のN1-(2,2-ジメトキシエチル)-N2-(4-メトキシベンジル)オキサルアミド(7.5 g, 25.3 mmol)およびTFA(2.340 mL, 30.4 mmol)の溶液を、密閉チューブ中において135℃で1.5時間撹拌した。室温に冷却後、揮発物を減圧除去し、エチルエーテル(150 ml)および飽和NaHCO3水溶液(150 ml)を添加した。得られた沈殿物を濾過により集め、H2O(50 ml)およびエーテル(50 ml)で洗浄した後、高真空下で乾燥させて、3-ヒドロキシ-1-(4-メトキシベンジル)ピラジン-2(1H)-オン(5.30 g, 21.68 mmol, 86 %収率)を茶色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.17 (1 H, ブロードのs.), 7.18 (2 H, d), 6.81 (2 H, d), 6.46 (1 H, d, J=5.77 Hz), 6.23 (1 H, ブロードのs.), 4.74 (2 H, s), 3.24 (1 H, s).パートC. 1-(4-メトキシベンジル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オン DMF(40 mL)中の3-ヒドロキシ-1-(4-メトキシベンジル)ピラジン-2(1H)-オン(2.0 g, 8.61 mmol)、PyBOP(7.84 g, 15.07 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.51 mL, 25.8 mmol)の混合液を、N2下において室温で3時間撹拌した後、4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンチオール(2.007 g, 10.33 mmol)を添加した。さらに18時間撹拌した後、該反応液を飽和NaHCO3水溶液(65 ml)で希釈し、次いでEtOAc(60 ml)で抽出した。EtOAc層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜75%EtOAc/ヘキサン)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、1-(4-メトキシベンジル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(2.76 g, 6.42 mmol, 74.6 %収率)を白色の固形物として溶出した。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.58 (2 H, d, J=8.78 Hz), 7.21 - 7.35 (4 H, m), 7.02 (1 H, d, J=4.52 Hz), 6.90 (2 H, d, J=8.78 Hz), 6.85 (1 H, d, J=4.27 Hz), 5.03 (2 H, s), 3.81 (3 H, s).パートD. 3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オン 1-(4-メトキシベンジル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)-ピラジン-2(1H)-オン(2.76 g, 6.76 mmol)/TFA(25 mL)溶液を、還流で2日間撹拌した。LC-MS分析により、28%のSMが残っていることが明らかとなったので、該反応液を7日間撹拌した。減圧下でTFAを除去した後、該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜100%EtOAc)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(1.60 g, 5.27 mmol, 78 %収率)をオフホワイト色の固形物として溶出した。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.61 (2 H, d, J=9.03 Hz), 7.29 (2 H, d, J=7.78 Hz), 7.24 (1 H, d, J=4.02 Hz), 7.07 (1 H, d).パートE. 1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オン ジオキサン(1.0 mL)中の3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(100 mg, 0.347 mmol)、1-(4-ブロモ-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(90 mg, 0.347 mmol)、N1,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(92 mg, 1.041 mmol)、 ヨウ化銅(I)(19.82 mg, 0.104 mmol)およびK3PO4(221 mg, 1.041 mmol)の混合液を、密閉したチューブ中において115℃で2時間撹拌した。濾過により沈殿物を除去した後、該濾液を濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜100%EtOAc)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)-ピラジン-2(1H)-オン(18.65 mg, 0.040 mmol, 11.52 %収率)をオフホワイト色の固形物として溶出した。 1H NMR (500 MHz, メタノール-d3) δ ppm 7.62 - 7.68 (2 H, m), 7.37 (2 H, d, J=7.97 Hz), 7.21 - 7.28 (3 H, m), 7.16 (1 H, d, J=4.40 Hz), 7.02 (1 H, d, J=8.25 Hz), 3.84 (2 H, s), 2.31 (3 H, s), 1.36 (6 H, s).方法73-(4-クロロフェネトキシ)-1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)ピラジン-2(1H)-オンの製造の一般的な実験手順パートA. 2-(4-クロロフェネトキシ)-3-メトキシピラジン 2-(4-クロロフェニル)エタノール(1.246 g, 7.96 mmol)/THF混合液に、1.0 M ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド/THF(6.92 mL, 6.92 mmol)を添加した。窒素下において室温で18時間撹拌した後、該反応液を飽和NaHCO3溶液(65 ml)で希釈し、EtOAc(720 ml)で抽出した。酢酸エチル層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜30%酢酸エチル)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、2-(4-クロロフェネトキシ)-3-メトキシピラジン(1.25 g, 4.72 mmol, 68.3 %収率)を澄明な油状物として溶出した。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 7.61 - 7.64 (1 H, m), 7.59 - 7.61 (1 H, m), 7.26 - 7.30 (2 H, m), 7.20 - 7.24 (2 H, m), 7.15 (1 H, d, J=8.52 Hz), 4.49 - 4.63 (2 H, m), 4.02 (3 H, s), 3.12 (2 H, t, J=7.29 Hz). パートB. 3-(4-クロロフェネトキシ)ピラジン-2(1H)-オン DMA(10 mL)中のベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(1.264 g, 7.56 mmol)、2-(4-クロロフェネトキシ)-3-メトキシピラジン(1.00 g, 3.78 mmol)およびNaHCO3(1.587 g, 18.89 mmol)の混合液を、135℃で6時間撹拌した。室温に冷却した後、該混合液を飽和NaHCO3溶液(55 ml)で希釈し、次いでEtOAc(60 ml)で抽出した。EtOAc層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜100%EtOAc)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、3-(4-クロロフェネトキシ)ピラジン-2(1H)-オン(477 mg, 1.808 mmol, 47.9%収率)をオフホワイト色の固形物として溶出した。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.27 - 7.31 (2 H, m), 7.19 - 7.25 (2 H, m), 6.95 (1 H, d, J=4.27 Hz), 6.89 (1 H, d, J=4.52 Hz), 4.54 (2 H, t, J=7.53 Hz), 3.14 (2 H, t, J=7.40 Hz).パートC. 3-(4-クロロフェネトキシ)-1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)ピラジン-2(1H)-オン ジオキサン(1.0 mL)中の3-(4-クロロフェネトキシ)ピラジン-2(1H)-オン(25 mg, 0.100 mmol)、K3PO4(63.5 mg, 0.299 mmol)、ヨウ化銅(I)(18.99 mg, 0.100 mmol)、1-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オールおよびN,N'-ジメチルエチレンジアミン(0.032 mL, 0.299 mmol)の混合液を110℃で60分間撹拌した。濾過により沈殿物を除去した後、該濾液を濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(CH2Cl2〜10%MeOH/CH2Cl2)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、3-(4-クロロフェネトキシ)-1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)ピラジン-2(1H)-オン(31.82 mg, 0.073 mmol, 73.1%収率)を白色の固形物として溶出した。 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.32 (2 H, d), 7.23 - 7.29 (4 H, m), 7.02 (2 H, d), 6.84 (2 H, s), 4.51 (2 H, t, J=7.29 Hz), 3.83 (2 H, s), 3.13 (2 H, t, J=7.15 Hz), 1.36 (6 H, s). 溶解性および曝露性を高めるために、選択した第二級および第三級アルコールからプロドラッグを製造した。第三級アルコールのグリシンエステルを除いた全てのアミノ酸エステルを製造するための標準的な条件を、実施例193に例示する。第三級アルコールのグリシンエステルの製造を実施例202に例示する。リン酸エステルプロドラッグの製造を実施例204に例示する。実施例1931-(2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)-2-メチルプロパン-2-イル 2-アミノアセテートパートA. 1-(2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)-2-メチルプロパン-2-イル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)アセテート CH2Cl2(60 mL)中の実施例36で製造したアルコール(3.0 g, 6.4 mmol)、4-ピロリジノピリジン(0.95 g, 6.4 mmol)およびBOC-グリシン(3.4 g, 19 mmol)の撹拌した懸濁液に、42℃で、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(3.0 mL, 19 mmol)を3.5時間かけて添加した。還流で2.5時間撹拌した後、HPLC分析により25%アルコールがまだ残存していることが示された。さらなるBOC-グリシン(3.4 g, 19 mmol)を添加した後、さらなるN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(3.0 mL, 19 mmol)をゆっくりと3.5時間かけて添加し; その後、HPLC分析により<5%のアルコールの残存が示された。該反応液を室温に冷却した後、ヒドラジン一水和物(18 mL, 370 mmol)を添加した。5分間撹拌した後、該反応混合液を0℃に冷却し、濾過した。該濾過物を冷1M HCl(3x20 mL)および冷2% NaHCO3(3x20 mL)で連続して洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮して5.6 gの粗生成物を得た。該残渣をクロマトグラフィー処理(シリカゲル 230-400メッシュ, グラジエント溶出: 47分かけて0〜60%EtOAc/ヘキサン)して、目的のエステルを得た(3.9 g, 88%収率)。 HPLC 4.42分. LC MS (M+1 = 624), H-NMR (CDCl3) 7.72 (m, 4H), 7.12 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.90 (dd, J = 2.5 および 8.3 Hz, 1H), 4.21 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.78 (m, 2H), 1.61 (s, 6H), 1.45 (s, 9H).パートB. 1-(2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)-2-メチルプロパン-2-イル 2-アミノアセテート パートAに記載のBOC化グリシンエステル(3.9 g, 6.2 mmol)を、1:2 TFA/CH2Cl2(145 mL)により、室温で25分間処理した。揮発物を減圧下で除去した後、CH2Cl2(3x8 mL)と共エバポレートして残余TFAを除去し、減圧下で20分間乾燥させた。CH2Cl2(70 mL)に溶解させた後、該溶液を冷5% NaHCO3(3x30 mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させて濃縮し、3.3 gの粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(120 gシリカゲル, 24分かけて0〜5%MeOH/CH2Cl2)により精製して、目的の遊離アミンを得た(2.5 g, 77%収率)。 HPLC 3.72分. LC MS 2.18分 (M+1 = 524), H-NMR (CDCl3) 7.75 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.92 (dd, J = 2.4 および 8.5 Hz, 1H), 4.24 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.36 (m, 2H), 1.63 (s, 6H), 1.54 (ブロードのs, 2H).実施例194から201 実施例194から201は、実施例193と同様の方法において、適当なアルコールおよびBOCグリシンを用いた後でBOC基のTFAを除去することにより製造した。表4グリシンプロドラッグエステル 必要であれば、該アミノ酸プロドラッグエステルを対応するHCl塩に変換してもよい。例えば、実施例197のHCl塩は、化合物(0.655 mg, 1.36mmol)をCH2Cl2(10 mL)およびMeOH(1 mL)に溶解させて、-30℃に冷却することにより製造された。1N HCl/エーテル(2.3 mL, 1.7当量)を撹拌しながら添加した。減圧でエバポレートし、目的の塩を得た(0.71 g)。LC MSは遊離塩基と一致していた。 H-NMR (CD3OD) 7.30 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.20 (m, 4H), 7.13 (m, 4H), 6.93 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.19 (s, 2H), 3.64 (s, 2H), 3.23 (dd, J = 7.4, 15.4 Hz, 2H), 2.90 (dd, J = 8.0 および 15.4 Hz, 2H), 2.62 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.59 (s, 6H), 1.14 (t, J = 7.5 Hz, 3H).実施例2021-(2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)プロパン-2-イル 2-アミノ-3-メチルブタノエート 18 mLのCH2Cl2中の、実施例71に記載のアルコール(0.882 g, 1.949 mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.714 g, 5.85 mmol)およびN-(t-ブトキシカルボニル)-L-バリン(1.271 g, 5.85 mmol)の撹拌した混合液に、室温で、WSC(1.121 g, 5.85 mmol)を添加した。周囲温度で30分間撹拌した後、該反応混合液を分液漏斗に移し入れ、冷5% H2SO4(3x)、5% Na2CO3(2x)、および水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒をエバポレートして、1.03 gの粗生成物をBOCアミンとして得た。該粗生成物をTFA/CH2Cl2の1:2混合液(18 mL)に溶解させた。15分間撹拌した後、該溶媒を減圧でエバポレートした。該残渣をCH2Cl2と共に分液漏斗に移し入れ、冷5% Na2CO3(2x)で洗浄し、MgSO4で乾燥させて、溶媒をエバポレートした後、790 mgの粗生成物を得た。該生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(80 gシリカゲル, グラジエント溶出: 24分かけて1〜8%MeOH/CH2Cl2)により精製し、目的のバリンエステルを遊離塩基として得た(0.69 g, 64%収率)。 HPLC(メソッド1) 3.84分. LC MS 2.26分 (M+1 = 552), H-NMR (CDCl3) 7.74 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.91 (dd, J = 2.4 および 8.5 Hz, 1H), 5.34 (m, 1H), 4.12 (m, 2H), 3.86 (d, 3H), 3.30 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 2.05 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.4 Hz), 0.98 (m, 3H), 0.92 (m, 3H). 該化合物をCH2Cl2(9 mL)に溶解させることにより、実施例176のHCl塩を製造した。該溶液を-30℃に冷却した後、1N HCl/エーテル(2.85 mL, 1.7当量)を、撹拌しながら添加した。黄色の沈殿物を集めて乾燥させ、HCl塩を得た(0.74 g)。 LC MSは遊離塩基と一致していた。H-NMR (CDCl3) 7.74 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.79 (m, 4H), 7.33 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 2.4および8.5 Hz, 1H), 5.51 (m, 1H), 4.24 (m, 2H), 3.86 (d, 3H), 3.33 (s, 1H), 2.30 (m, 1H), 1.41 (d, J = 6.4 Hz), 1.12 (m, 6H).実施例203(2S)-1,1,1-トリフルオロ-3-(2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)プロパン-2-イル 2-アミノ-3-メチルブタノエート 実施例202における記載と同様の方法で、実施例74に記載のアルコールのバリンエステルを製造した。 t = 2.35分でのLC MS。 (m+1 = 606 ) Phenomenex S5 C18 4.6X30 mm カラム/ 5 mL/分で2分かけて水-MeOH-TFA 90:10:0.1〜10:90:0.1グラジエント、およびグラジエントの最後に1分のホールド。 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 0.97 (dd, J=35.13, 6.92 Hz, 6 H), 1.97 - 2.20 (m, 1 H), 3.42 (d, J=4.78 Hz, 1 H), 3.86 (s, 4 H), 4.26 - 4.36 (m, 1 H), 4.44 (dd, J=11.08, 3.53 Hz, 1 H), 5.73 - 5.87 (m, 1 H), 6.91 (dd, J=8.56, 2.27 Hz, 1 H), 6.97 - 7.06 (m, 2 H), 7.13 (d, J=4.53 Hz, 1 H), 7.58 (s, 1 H), 7.66 - 7.77 (m, 4 H).実施例2043,3-ジフルオロ-1-((2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)-フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)メチル)シクロブチルリン酸ナトリウムパートA. 3,3-ジフルオロ-1-((2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)メチル)シクロブチルリン酸ジベンジル DCE(20 mL)中のジベンジル ジイソプロピルホスホロアミダイト(135 mg, 0.390 mmol)、1-(4-((3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)メトキシ)-3-メトキシフェニル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(実施例75)(69 mg, 0.130 mmol)および1H-1,2,4-トリアゾール(27.0 mg, 0.390 mmol)の混合液を、還流で6時間撹拌した。該混合液を室温に冷却した。30%過酸化水素/水(10 ml)をゆっくりと添加し、該混合液を室温で30分間撹拌した。該混合物を、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(40 ml)で希釈し、DCM(50 ml)で抽出した。DCM層を、硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮した。該粗生成物をISCOシリカゲルカラム(40 g)により精製し、該生成物を、ヘキサン〜100%酢酸エチルを用いて10分で溶出した。3,3-ジフルオロ-1-((2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)メチル)シクロブチルリン酸ジベンジル(79 mg, 0.100 mmol, 77%収率)をオフホワイト色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.57 - 7.66 (2 H, m), 7.27 - 7.39 (12 H, m), 7.13 (1 H, d, J=4.53 Hz), 6.81 - 7.00 (4 H, m), 4.97 - 5.14 (4 H, m), 4.29 (2 H, s), 3.75 (3 H, s), 2.93 - 3.20 (4 H, m).パートB. 3,3-ジフルオロ-1-((2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)メチル)シクロブチルリン酸ナトリウム 3,3-ジフルオロ-1-((2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)メチル)シクロブチルリン酸ジベンジル(79 mg, 0.100 mmol)/TFA(2 mL)溶液を室温で3.5時間撹拌した。該混合液を濃縮した。該粗生成物を、プレパラティブHPLC(Phenomenex, Luna 5ミクロン 25 x 250 mm, 流速 = 30 ml/分, グラジエント = 10分で20%A〜100%B, A =90%H2O/10%MeOH/0.1%TFA, B = 10%H2O/90%MeOH/0.1%TFA)により精製した。46 mg, 0.075 mmolを黄色のガム状物質として得た。ACN(2 ml)中の黄色のガム状物質に、0.5 N 炭酸水素ナトリウム水溶液(302 μl, 0.151 mmol.)を添加し、該混合液を水(5 ml)で希釈した。次いで、該溶液を凍結乾燥させた(lyopholized)。3,3-ジフルオロ-1-((2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)メチル)シクロブチルリン酸ナトリウム(51.08 mg, 0.078 mmol, 78%収率)をオフホワイト色の粉末として得た。 MS (M+H=611). 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.54 - 7.63 (2 H, m), 7.19 - 7.33 (3 H, m), 7.02 - 7.17 (3 H, m), 6.91 (1 H, dd, J=8.44, 2.39 Hz), 4.28 (2 H, s), 3.80 (3 H, s), 3.13 - 3.32 (2 H, m), 2.75 - 2.90 (2 H, m).実施例2051-(2-メトキシ-4-(2-オキソ-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニルチオ)ピラジン-1(2H)-イル)フェノキシ)-2-メチルプロパン-2-イルリン酸ナトリウム 実施例204における記載と同様の方法で、実施例38に記載のアルコールのホスフェートプロドラッグを製造した。 MS (M-H=561). 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.57 (2 H, d, J=8.56 Hz), 7.28 (2 H, d, J=8.31 Hz), 7.20 (1 H, d, J=4.28 Hz), 6.97 - 7.12 (3 H, m), 6.88 (1 H, dd, J=8.56, 2.27 Hz), 4.00 (2 H, s), 3.78 (3 H, s), 1.48 (6 H, s). 以下の実験の説明は、実施例27、95、110、113、および124に記載の具体的な化合物の製造を例示する。実施例271-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メトキシフェニル)-3-(2-(ピリジン-2-イル)-エチルチオ)ピラジン-2(1H)-オン 実施例134のパートA-Dに記載の方法に従って、2-メトキシ-4-ニトロフェノールを1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メトキシフェニル)ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオンに変換した。DMF(35 mL)中の、パート?で製造した1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メトキシフェニル)ピラジン-2,3(1H,4H)-ジオン(2.28 g, 7.44 mmol)、EtN(iPr)2(3.9 mL, 22.3 mmol)、PyBOP(6.78 g, 13.0 mmol)の溶液を、周囲温度で1.5時間撹拌した。2-ピリジルエチルメルカプタン(1.24 g, 8.93 mmol)の添加後、該反応液を周囲温度で撹拌した。終夜撹拌した後、該反応混合液を減圧下である程度濃縮し、NaHCO3 水溶液の添加によりクエンチし、EtOAcで抽出した。EtOAc抽出物を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させて濃縮した。2.5-10%メタノール/塩化メチレンのグラジエント溶出を用いたシリカでのクロマトグラフィーの後、EtOAcで溶出するシリカでのクロマトグラフィーで処理し、EtOAc/ヘキサンでトリチュレートして、目的の生成物1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メトキシフェニル)-3-(2-(ピリジン-2-イル)エチルチオ)ピラジン-2(1H)-オンを得た(2.15g, 68%収率)。実施例951-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イルチオ)ピラジン-2(1H)-オンパートA. 2-メチル-1-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)プロパン-2-オール MeCN(50 mL)およびH2O(8.82 mL)中の、2-メチル-4-ニトロフェノール(5.50 g, 35.9 mmol)、2,2-ジメチルオキシラン(7.77 g, 108 mmol)、K2CO3(4.96 g, 35.9 mmol)およびNaH2PO4(4.31 g, 35.9 mmol)の混合液を、スチールボンベの中で、140℃で6時間撹拌した。室温に冷却した後、該反応液を飽和NaHCO3水溶液(80 ml)で希釈し、その後、EtOAc(100 ml)で抽出した。EtOAc層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜60%酢酸エチル)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、2-メチル-1-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)プロパン-2-オール(7.3 g, 32.4 mmol, 90 %収率)を黄色の油状物として得た。 MS (M+1 = 226). 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.00 - 8.15 (2 H, m), 6.86 (1 H, d, J=8.80 Hz), 3.90 (2 H, s), 2.33 (3 H, s), 1.40 (6 H, s).パートB. 1-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール MeOH(150 mL)中の2-メチル-1-(2-メチル-4-ニトロフェノキシ)プロパン-2-オール(7.30 g, 32.4 mmol)および10%Pd/C(0.345 g, 3.24 mmol)の混合液を、1気圧のH2で18時間、水素化した。濾過によりPd/Cを除去した後、該溶液を濃縮し、1-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(6.10 g, 29.7 mmol, 92%収率)を澄明なガム状物質として得て、それをさらなる精製は行わずに以降に用いた。パートC. N1-(2,2-ジメトキシエチル)-N2-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)オキサルアミド 2-クロロ-2-オキソ酢酸エチル(4.69 g, 34.4 mmol)/THF(30 ml)溶液を、1-(4-アミノ-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(6.10 g, 31.2 mmol)/THF(100 mL)溶液にゆっくりと添加し、該反応液を室温で30分間撹拌するにつれて、沈殿物が生じた。その後、EtOAc(100 mL)中のEt3N(13.06 mL, 94 mmol)および2,2-ジメトキシエタンアミン(3.94 g, 37.5 mmol)の溶液を添加し、次いで該混合液を25時間還流加熱した。冷却して減圧下で濃縮した後、該残渣をCH2Cl2で希釈し、次いで0.5 N HCl水溶液(2 x 150 ml)で抽出した。CH2Cl2層を硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮し、N1-(2,2-ジメトキシエチル)-N2-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-オキサルアミド(11.40 g, 30.6 mmol, 98%収率)を白色の固形物として得て、それをさらなる精製を行わずに以降に用いた。パートD. 3-ヒドロキシ-1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)ピラジン-2(1H)-オン AcOH(120 mL)中のN1-(2,2-ジメトキシエチル)-N2-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)オキサルアミド(11.4 g, 32.2 mmol)およびTFA(2.97 mL, 38.6 mmol)の溶液を、密閉チューブ中において135℃で60分間撹拌した。冷却して減圧下で濃縮した後、CH2Cl2(300 ml)を添加することにより沈殿物を得て、それを濾過により集め、CH2Cl2(150 ml)で洗浄して、3-ヒドロキシ-1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)ピラジン-2(1H)-オン(7.19 g, 23.53 mmol, 73.1%収率)を茶色の固形物として得た。 MS (M+1 = 226). 1H NMR (500 MHz, メタノール-d3) δ ppm 7.13 - 7.26 (2 H, m), 6.98 (1 H, d, J=8.52 Hz), 6.50 (1 H, d, J=5.77 Hz), 6.41 (1 H, d, J=6.05 Hz), 3.82 (2 H, s), 2.29 (3 H, s), 1.35 (6 H, s).パートE. 1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(5-(トリフルオロメチル)-ピリジン-2-イルチオ)ピラジン-2(1H)-オン DMF(6 mL)中の、3-ヒドロキシ-1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)ピラジン-2(1H)-オン(100 mg, 0.344 mmol)、PyBOP(314 mg, 0.603 mmol)およびEtN(iPr)2(0.180 mL, 1.033 mmol)の混合液を室温で3時間撹拌した後、5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-チオール(74.1 mg, 0.413 mmol)を添加した。3日間撹拌した後、該反応液を飽和NaHCO3水溶液(15 ml)で希釈し、その後、EtOAc(20 ml)で抽出した。EtOAc層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。該粗生成物を、プレパラティブHPLC(Phenomenex, Luna 5ミクロン 30 x 250 mm, 流速 = 30 ml/分, グラジエント = 30分で20%A〜100%B, A =90%H2O/10%MeOH/0.1%TFA, B = 10%H2O/90%MeOH/0.1%TFA)により精製した。濃縮後、EtOAc(30 ml)中の残渣を、飽和NaHCO3水溶液(30 ml)で洗浄することによって遊離塩基に変換した。EtOAc層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(22.76 mg, 14%)をオフホワイト色の固形物として得た。 MS (M+1 = 452). 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.88 (1 H, s), 7.89 - 7.99 (2 H, m), 7.16 - 7.24 (3 H, m), 7.07 (1 H, d, J=4.40 Hz), 6.90 (1 H, d, J=8.52 Hz), 3.84 (2 H, s), 2.30 (3 H, s), 1.39 (6 H, s).実施例1101-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(2-(ピリジン-2-イル)エチルチオ)ピラジン-2(1H)-オン ジオキサン(1.0 mL)中の、3-(2-(ピリジン-2-イル)エチルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(2-(4-クロロフェネタノール)を2-(2-ピリジルエチルチオール)で置換することを除いて方法7に記載の方法により製造した)(100 mg, 0.429 mmol)、1-(4-ブロモ-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(133 mg, 0.514 mmol)、N1,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(113 mg, 1.286 mmol)、K3PO4(0.106 mL, 1.286 mmol)およびヨウ化銅(I)(82 mg, 0.429 mmol)の混合液を、115℃で90分間撹拌した。該反応混合液を、室温に冷却後、濾過して、該濾液を濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜100%酢酸エチル)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(2-(ピリジン-2-イル)エチルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(140 mg, 0.340 mmol, 79%収率)を白色の固形物として得た。 MS (M+H 412). 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.67 (1 H, d), 8.48 (1 H, td, J=7.91, 1.51 Hz), 8.02 (1 H, d, J=8.28 Hz), 7.81 - 7.95 (1 H, m), 7.07 - 7.29 (4 H, m), 6.93 (1 H, d, J=8.78 Hz), 3.76 (2 H, s), 3.35 - 3.57 (4 H, m), 2.22 (3 H, s), 1.27 (6 H, s).実施例1131-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(フェネチルチオ)ピラジン-2(1H)-オン ジオキサン(1.0 ml)中の、3-(フェネチルチオ)ピラジン-2(1H)-オン(2-(4-クロロフェネタノール)を2-フェネチルチオールで置換することを除いて方法7に記載の方法により製造した)(25 mg, 0.108 mmol)、1-(4-ブロモ-2-メチルフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(33.5 mg, 0.129 mmol)、ヨウ化銅(20.50 mg, 0.108 mmol)、K3PO4(70 mg, 0.323 mmol)およびN,N'-ジメチルエチレンジアミン(28.5 mg, 0.323 mmol)の混合液を、115℃で2時間撹拌した。該反応混合液を、室温に冷却後、濾過し、該濾液を濃縮した。該粗生成物を、溶媒グラジエント(ヘキサン〜100%酢酸エチル)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して溶出し、1-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-3-メチルフェニル)-3-(フェネチルチオ)-ピラジン-2(1H)-オン(26.74 mg, 0.062 mmol, 57.5%収率)をオフホワイト色の固形物として得た。 MS (M+1 = 411). 1H NMR (500 MHz, メタノール-d3) δ ppm 7.38 (1 H, d, J=4.40 Hz), 7.25 - 7.32 (4 H, m), 7.16 - 7.24 (4 H, m), 7.00 (1 H, d, J=8.25 Hz), 3.83 (1 H, s), 3.24 - 3.39 (2 H, m), 2.90 - 3.05 (2 H, m), 2.29 (3 H, s), 1.35 (6 H, s).MCHR1活性の評価のための放射性リガンド結合アッセイアッセイおよび生物学的評価 式Iの化合物を最初にin vitro結合アッセイでキャラクタライズすることにより、それらのKi、またはペプチドアゴニストのヒトメラニン凝集ホルモン受容体(MCHR1)への結合に拮抗する能力を測定した。MCHR1活性の評価のための放射性リガンド結合アッセイ 変異した(E4Q, A5T) hMCHR1受容体を発現する、安定にトランスフェクトされたHEK-293細胞からの膜を、dounceホモジナイザーによる均質化および分画遠心法により調製した。結合実験は、10 mM MgCl2、2 mM EGTA、および0.1% BSAを含有する25 mM HEPES(pH 7.4)(結合バッファー)中において総量0.2 mlで90分間インキュベートした、0.5-1.0 μgの膜タンパク質を用いて実施した。競合結合アッセイについては、0.06-0.1 nM[Phe13, [125I]Tyr19]-MCHの存在下で、未標識の試験分子の濃度を増加させながら反応を行った。1% BSAを含有する0.075 mlの結合バッファーを予めコーティングした96ウェル-GFC Unifilterプレートによる急速減圧濾過によって反応を終了させ、0.01% TX-100を含有する0.4 mlのリン酸緩衝生理食塩水(pH 7.4)で3回洗浄した。フィルターを乾燥させ; 0.05 mlのmicroscint 20を各ウェルに添加し、続いて、TopCount(商標)マイクロプレートシンチレーションカウンター(Packard)でのシンチレーション測定により、放射能を定量化した。阻害定数は、4つのパラメーターのロジスティック方程式(parameter logistic equation)を用いた非線形最小二乗法により決定した。生物学的データ 以下の代表的なin vitro生物学的データは、本明細書に上記した実施例からの化合物の結合アッセイにおいて測定した。プロドラッグの評価 曝露性(生物学的利用能)を高めるためのプロドラッグの相対的能力を、カニューレ処理したSprague Dawley(CD, Charles River Breeding Laboratory)ラットを用いて、8時間のPK試験により評価した。該化合物(親およびプロドラッグエステル)を、経口10 mg/kgでの0.5%メチルセルロース、0.1%Tween 80/水の懸濁液として、2.0 ml/kgで経口投与した。 1、2、4および8時間の時点で血液サンプルを採取した。親の濃度を決定した後、8時間の試験に対するAUCを計算した。In Vivo MCHR1活性の評価 体重約240グラムの雄のSprague Dawley(CD, Charles River Breeding Laboratory)ラットを、AlphaDriベッドの個別のプラスチックケージに入れた。部屋を、華氏72度および湿度50%、消灯16時(at 1600 hours)の12/12明暗サイクルで維持した。ラットを5日間コンディショニングした後、食餌を選択させる試験を開始した。18%タンパク質、5%脂肪および73%炭水化物を含む通常の固形飼料(Harlan Teklad, 2018)、ならびに20%タンパク質、40%脂肪および40%炭水化物を含む高脂肪高砂糖食(Research Diets (D2327))(ここで該炭水化物は全てスクロースであり、該脂肪は大豆油およびヤシ油である)。試験により、ラットは高脂肪/高砂糖食に対して高い好みを示すことが明らかとなった(80%選好)。体重、および両方の種類の食餌の摂取ならびに水摂取を毎日測定した。試験中、水は自由に摂取可能であった。食餌摂取量は日々のカロリー摂取として示し、それはグラム当りのKcal(3.5)を乗じた固形飼料のグラム数と、グラム当りのKcal(4.59)を乗じた高脂肪高砂糖食のグラム数の合計である。 体重のベースラインを測定した後、試験の0日目に薬剤処理(drug treatment)した。食餌摂取のベースラインは、最初の薬剤処理前3日間の平均とした。0日目に開始して4日目まで毎日、15時に(at 1500 hours)、経口3.0、10および30 mg/kgでの0.5%メチルセルロース、0.1%Tween 80/水に懸濁させた懸濁液として、2.0 ml/kgで薬剤の経口投与を続けた。 全てのデータは、ANOVAおよびFisherのPLSD統計法を用いて評価した。生物学的データ 本発明は、いくつかの実施態様により説明されるが、本明細書に記載されたものに加えてその様々な改変も前述の記載から当業者に明らかとなり得る。また、そのような改変は特許請求の範囲の範囲内であると考えられる。 式I:[式中、は、であり; R1はZ-Y-X-であり、ここで、 XはO、S、であり; Yは結合、3-から6-員シクロアルキル、アルキル鎖であり;そして、 Zは、適宜置換されたフェニル、ナフチル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリジノニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、チアゾリル、インダニル、またはイミダゾリニルであり; R2は-E-G-(J)mであって、mは1から3の整数であり; EはO、Sまたは結合であり; Gは低級アルキル、フェニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルコキシ、アルキルシクロアルコキシ、またはシクロアルコキシアルキルであり、そして、 各Jは独立して、水素、ヒドロキシル、CN、-SO2R7、-SR7、-SOR7、低級アルキル、低級アルコキシ、CF3、CF3O-、-COOR5、または-CO-NR5aR6(ここで、R5aおよびR6は各々独立して、H、C1-3アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択されるか、あるいはR5aおよびR6は一緒になって、プロパンジイル、ブタンジイルまたはペンタンジイルであり得て、それらが結合するN原子とともに、適宜置換され得る4-、5-または6-員環状アミンを形成することができる)であり; R5はH、C1-6アルキル、またはシクロアルキルであり; R7は低級アルキルであり;そして、 R3はC1-6アルキル、シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲン、水素、-S-C1-6アルキル、CN、CF3O、またはCF3であるが; ただし、がフェニレン基である場合、EはOまたはSであり;さらにE-GおよびR3は同一の無置換低級アルコキシ基でなく;そして、Gが低級アルキルであってJがHである場合、R3は水素でなく;そして、 R8およびR9は各々独立して、水素、ハロゲン、または低級アルキルである]の化合物、もしくはそのエステル、プロドラッグ、溶媒和物、全ての立体異性体、または医薬的に許容されるそれらの塩。 XがOまたはSであり;R1がZ-Y-X-であり;ここで、Yは結合または1から3個の原子数のアルキレン鎖であり;Zはフェニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリジノニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、チアゾリル、インダニル、またはイミダゾリニルであり;R2が-E-G-Jであり;EがOまたはSであり;Gがアルキレン鎖またはアルキルシクロアルキルであり;JがH、OH、SO2R7、低級アルキル、低級アルコキシ、またはCF3であり;R3がC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、H、またはハロであり;R8がHまたはアルキルであり;そして、R9がHである、請求項1に記載の化合物。 R1がZ-Y-X-であり;XがSであり;Yが結合またはアルキレン鎖であり;Zがフェニルまたはピリジルであり;EがOであり; Gがアルキレン鎖またはアルキルシクロアルキルであり;JがHまたはOHであり;R3がH、アルコキシ、アルキル、またはハロであり;R8がHまたはCH3であり;そして、R9がHである、請求項1に記載の化合物。 Zがフェニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリジノニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、チアゾリル、インダニル、またはイミダゾリニルであり; そのいずれもが無置換であるか、あるいはアミノ、ハロ、C1-6アルキル、C1-3アルキルアミノ、ジ-C1-3アルキルアミノ、C1-3アルコキシ、C1-3チオアルキル、C1-3トリフルオロアルコキシ、トリフルオロメチル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、またはヘテロアリールのうちの1、2または3個で置換されていてよく; そして、 Jが水素、ヒドロキシル、CN、-SO2R7、-SR7、-SOR7、低級アルキル、低級アルコキシ、CF3、CF3O-、-COOR5、または-CO-NR5aR6であり、ここで、R5aおよびR6は各々独立して、H、C1-3アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択されるか、あるいはR5aおよびR6は一緒になって、プロパンジイル、ブタンジイルまたはペンタンジイルであり得て、それらが結合するN原子とともに、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、CF3、またはCF3Oで適宜置換された4-、5-または6-員環状アミンを形成することができる、請求項1に記載の化合物。 Zが、(1) 以下の基で適宜置換されたフェニル: a)ハロゲン、 b)アルキル、 c)アルコキシ、 d)ポリハロアルキル、 e)ポリハロアルコキシ、 f)アミノ、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノ、 g)アルキルチオ、 h)OH、 i)エステル、または j)アリール、(2)以下のヘテロアリール: a)ピリジニル、 b)ピラジニル、または c)ピリミジニル、 a)、b)またはc)の各々は、アルキル、ポリハロアルキル、アルコキシ、またはハロゲンで適宜置換されており、(3)ハロもしくはアルコキシで適宜置換されたベンゾチアゾリル、(4)ハロで適宜置換されたベンゾオキサゾリル、(5)ベンゾイミダゾリル、(6)アリールもしくはアルキルで適宜置換されたチアゾリル、(7)インダニル、(8)CF3で適宜置換されたキノリニル、または(9)イミダゾリジニル、であり; Yが結合またはアルキレンであり; XがS、O、SO、またはSO2であり; Jが、(1)H、(2)-CO-NR5aR6、ここでR5aおよびR6はそれらが結合するNと一緒になってピロリジニル環を形成し、(3)OH、(4)COOH、(5)COOアルキル、または(6)SO2R7、であり; mが1または2であり; Gが結合であるかまたは、CH2、(CH2)2、(CH2)3、であるシクロアルキル、もしくは、であるシクロアルコキシであり; EがOであり; R3がH、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、ハロ、またはヒドロキシアルコキシであり; R8がH、ハロまたはアルキルであり; そして、 R9がHである、請求項1に記載の化合物、またはグリシンプロドラッグエステル、バリンプロドラッグエステル、およびホスフェートプロドラッグエステルからなる群から選択される該化合物のプロドラッグエステル。 R3がC1-C6アルコキシまたはC1-6アルキルである、請求項1に記載の化合物。 構造:を有する式IBの化合物、または医薬的に許容されるその塩。 R1がZ-Y-X-であり、ここで、XはSであり、Yは1から3個の炭素数のアルキル鎖または結合であり、Zはピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリジノニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサリル、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、チアゾリル、インダニル、イミダゾリニルまたはフェニルであり、各々のZが、CF3、CF3O、またはハロで適宜置換されており; R2が-E-G-Jであり、ここで、EはOであり、Gは低級アルキルまたはアルキルシクロアルキルであり、そして、JはOHであり; R3がアルコキシ、アルキルまたはハロであり; R8がHまたはアルキルであり; そして、 R9がHである、請求項7に記載の化合物。 XがSであり;Yが結合または(CH2)2であり;Zがであり;R2が、であるE-G-Jであり;R3がH、Cl、CH3、またはCH3Oであり;そして、R8およびR9が各々Hである、請求項7に記載の化合物。 式:が、式:からなる群から選択され; R2が、であり;R3がメトキシ、Cl、H、またはメチルであり; そして、R1が式:からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。 単独でまたは少なくとも1つのさらなる治療薬と組み合わせて、医薬的に許容される担体または希釈剤と共に、治療上有効な量の請求項1に記載の化合物を含有する医薬組成物であって、該さらなる治療薬が、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ムスカリン受容体-1アゴニスト、ニコチンアゴニスト、グルタミン酸受容体(AMPAおよびNMDA)モジュレーター、向知性薬、アルツハイマー病の治療薬、パーキンソン病の治療薬、抗高脂血症薬、抗肥満薬; 抗糖尿病薬、食欲抑制薬; コレステロール/脂質低下薬、HDL増加薬、認知増強薬、神経変性の治療に用いられる薬剤、呼吸器疾患の治療に用いられる薬剤、腸疾患の治療に用いられる薬剤、抗炎症薬; 抗不安薬; 抗うつ薬; 抗高血圧薬; 抗睡眠障害薬; 強心配糖体; および抗腫瘍薬からなる群から選択される、該医薬組成物。 少なくとも1つの請求項1に記載の化合物、ならびにアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、ムスカリン受容体-1アゴニスト、ニコチンアゴニスト、グルタミン酸受容体(AMPAおよびNMDA)モジュレーター、向知性薬、アルツハイマー病の治療薬、パーキンソン病の治療薬、抗高脂血症薬、抗肥満薬; 抗糖尿病薬、食欲抑制薬; コレステロール/脂質低下薬、HDL増加薬、認知増強薬、神経変性の治療に用いられる薬剤、呼吸器疾患の治療に用いられる薬剤、腸疾患の治療に用いられる薬剤、抗炎症薬; 抗不安薬; 抗うつ薬; 抗高血圧薬; 抗睡眠障害薬; 強心配糖体; および抗腫瘍薬からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる治療薬を含む医薬の組み合わせ。 肥満症の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。 糖尿病の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。 式:からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。 本発明は、式I:(式中、R1、R2、R3、R8、およびR9は本明細書に定義される)の化合物、ならびにその全ての立体異性体、溶媒和物、プロドラッグ、医薬的に許容される形態を提供する。さらに、本発明は、少なくとも1つの式Iの化合物および、適宜少なくとも1つのさらなる治療薬を含む医薬組成物を提供する。最後に、本発明は、治療上有効な用量の式Iの化合物の投与による、MCHR-1調節疾患または障害、例えば、肥満症、糖尿病、うつ病または不安症に苦しむ患者の治療方法を提供する。


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