タイトル: | 特許公報(B2)_ゲルマニウム−ゼオライト触媒を用いたアルカンの芳香族化 |
出願番号: | 2010503007 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | C07C 5/41,B01J 29/44,C07C 6/10,C07C 15/04,C07C 15/06,C07C 15/073,C07C 15/08,C07B 61/00 |
スティーヴンソン,スコット エイ ファーマー,ダスティン ビー ミッチェル,スコット エフ ジュットゥ、ゴパラクリシュナン ジー カンマメドヴァ,アッラ ケイ エリス,ポール イー JP 5576266 特許公報(B2) 20140711 2010503007 20080320 ゲルマニウム−ゼオライト触媒を用いたアルカンの芳香族化 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション 502132128 柳田 征史 100073184 佐久間 剛 100090468 スティーヴンソン,スコット エイ ファーマー,ダスティン ビー ミッチェル,スコット エフ ジュットゥ、ゴパラクリシュナン ジー カンマメドヴァ,アッラ ケイ エリス,ポール イー US 11/786,590 20070412 20140820 C07C 5/41 20060101AFI20140731BHJP B01J 29/44 20060101ALI20140731BHJP C07C 6/10 20060101ALI20140731BHJP C07C 15/04 20060101ALI20140731BHJP C07C 15/06 20060101ALI20140731BHJP C07C 15/073 20060101ALI20140731BHJP C07C 15/08 20060101ALI20140731BHJP C07B 61/00 20060101ALN20140731BHJP JPC07C5/41B01J29/44 ZC07C6/10C07C15/04C07C15/06C07C15/073C07C15/08C07B61/00 300 C07C 5/41 C07C 15/04 C07C 15/06 C07C 15/073 C07C 15/08 C07C 6/10 C07C 5/393 米国特許出願公開第2004/0028584(US,A1) 特開昭57−024316(JP,A) 特開昭52−033632(JP,A) 特開平04−095034(JP,A) 特開昭59−152334(JP,A) 特開平06−346062(JP,A) 14 US2008003710 20080320 WO2008127538 20081023 2010523657 20100715 16 20110304 水島 英一郎 本発明は、アルカンの芳香族類への芳香族化のためのプロセス、特に、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族類を生成するために、分子当たり6から12の炭素原子を有するアルカンを芳香族化するための、結晶骨格にゲルマニウムを有する、塩基交換されたゼオライトであって、その上に貴金属が堆積したゼオライトの使用に関する。 ゼオライトは、結晶骨格内にあるおよび/またはその表面に堆積された他の元素を含有することもある、結晶質水和アルミノケイ酸塩である。「ゼオライト」という用語は、アルミノケイ酸塩だけでなく、アルミニウムが他の三価元素により置換されている物質およびケイ素が他の四価元素により置換されている物質も含む。一般に、ゼオライトは、酸素原子を共有することによって三次元網目構造を形成する、TO4四面体構造であり、ここで、Tは、ケイ素などの四価元素、およびアルミニウムなどの三価元素を表す。 ゼオライトは、(a)酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよび必要に応じて他の三価または四価元素の酸化物の水性混合物を調製し、(b)ゼオライトの結晶が形成されるまで、水性混合物を結晶化条件下に維持することによって、調製されることもある。反応混合物のゲルは、加熱され、撹拌されて、ゼオライト結晶が形成され、次いで、冷却される。ゼオライト結晶は、ゲルから分離され、洗浄され、乾燥され、か焼される。元素は、当該技術分野において公知の任意の手段によってゼオライト上に堆積してよく、例えば、金属を含浸またはイオン交換により堆積してもよい。 アルカンの芳香族化は、アルカンの脱水素化、脱水素化されたアルカンの環化および環化されたアルカンの芳香族化の多段階プロセスである。このプロセスのための触媒は、所望の生成物にとって許容される転化率および選択性を有するために多機能性でなければならない。ゼオライトは、異性化、トルエン不均化、トランスアルキル化、水素化およびアルカンのオリゴマー化と芳香族化のための公知の触媒である。あるゼオライト触媒、特に、第VIII族の金属が堆積した触媒は、硫黄被毒を受けやすい。 特許文献1には、シリカ対アルミナの比が高く(200より大きい)、アルカリ含有量が比較的少ない(6000ppm未満)、細孔径が中程度の結晶質ケイ酸塩上に貴金属を有する触媒を用いた炭化水素の接触改質すなわち脱水素環化のプロセスが開示されている。特許された触媒は、2ppmまでの硫黄許容範囲を有する。この触媒の低酸性度は、多量のアルカリを用いることによってではなく、触媒中にマグネシウムなどのアルカリ土類金属を使用することおよび/または少量のアルカリを含む低アルミニウム含有量によって達成される。ゲルマニウムは、特許された低アルカリ触媒中ではなく、従来の改質触媒中の促進剤金属として開示されている。 特許文献2には、白金などの第VIII族金属がその上に堆積され、触媒組成物の塩基交換可能な酸性含有物を減少させるかまたは実質的になくすために、水酸化ナトリウム、塩化カリウムまたは水酸化セシウムなどの、第IA族金属の陽イオンにより塩基交換された、ゼオライトの触媒、好ましくはZSM−5またはZSM−22が開示されている。実施例の1つは、Cs塩基交換処理の有無にかかわらず、Pt/ZSM−5触媒を用いたn−ヘキサンの脱水素環化を示している。この触媒中にゲルマニウムの開示はない。 特許文献3には、Xがハロゲン化物であり、Rが、1〜20の炭素原子を有する置換または未置換の炭素鎖分子である、式N(R)4Xの少なくとも1種類の有機ハロゲン化アンモニウムおよび白金が含浸された、細孔の大きいゼオライトの触媒を製造する方法が開示されている。このハロゲン化アンモニウムは、R’が、水素または12〜20の炭素原子を有する置換または未置換の炭素鎖分子である、式N(R’)4OHの水素化アンモニウムおよび酸性ハロゲン化物であってよい。触媒は、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエンおよびキシレン)を生成するために脂肪族炭化水素(C6〜C8石油ナフサ)を脱水素環化するのに用いられる、結合カリウムL型触媒(KLゼオライト)である。 特許文献4には、ゼオライトベータおよび白金などの脱水素化/水素化金属の非酸性触媒による脱水素化/脱水素環化プロセスが開示されている。C2〜C5パラフィンは脱水素化され、C6〜C12パラフィンは脱水素環化される。酸性含有物は、第IA族および/または第IIA族の陽イオン、好ましくはセシウムによるアルミニウムのイオン交換により減少させられている。脱水素環化中に、水素を加えなければならない。 非特許文献1において、パラフィン類、特に、ヘキサンおよびヘプタンの芳香族化のための、アルカリ土類交換された(マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム)、カリウムL型ゼオライト上に白金が堆積した触媒が開示された。この触媒は、硫黄による被毒に極めて敏感である。 Aromax(登録商標)プロセスは、低酸性度の白金担持L型ゼオライト触媒を用いて、C6〜C7パラフィン類を高オクタン芳香族類に選択的に転化する。比較的多量の水素の同時供給が必要である。Pt/KLゼオライト触媒は、硫黄感受性である。供給物中の硫黄レベルは、触媒が失活されないように、低レベルに制御さなれければならない。 特許文献5には、少なくとも6つの炭素原子を含有するパラフィン類を対応する芳香族炭化水素に改質するための触媒が開示されている。この触媒は、アルカリ土類金属および第VIII族金属が水素により還元されたL型ゼオライトである。触媒の必須元素の1つは、触媒の酸性度を減少させるので、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムでなければならず、バリウムが好ましいアルカリ土類金属の存在であった。 特許文献6には、少なくとも90%がアルカリ金属(ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウム)である交換可能な陽イオンを有し、第VIII族脱水素化金属および必要に応じてスズおよび/またはゲルマニウムを含有するL型ゼオライトの触媒により、水素の存在下で脂肪族炭化水素を脱水素環化して、対応する芳香族炭化水素を形成する方法が開示されている。ゲルマニウムを含有する実施例は調製されなかった。 特許文献7には、細孔径が6.5オングストロームより大きく、90%より多くのアルカリ金属陽イオン、例えば、カリウムにより置換された、ゼオライトLなどの結晶質ゼオライト型アルミノケイ酸塩上に貴金属および必要に応じて硫黄が堆積した触媒および水素の存在下でパラフィン類を含有する石油留分から芳香族炭化水素を製造するプロセスが開示されている。この触媒は、0〜1.5%の範囲でイリジウム、スズまたはゲルマニウムを含有し得ることが開示されているが、ゲルマニウムを含有する触媒の実施例は開示されていない。 特許文献8には、L型ゼオライトなどの細孔の大きなゼオライト、白金などの第VIII族金属、およびアルカリ土類金属(バリウム、ストロンチウムまたはカルシウム)の触媒により、n−ヘキサンなどのアルカンを脱水素環化する方法が開示されている。n−ヘキサンの脱水素環化の選択性は、60%より大きい。供給原料は、硫黄および触媒を改質する他の公知の毒素を実質的に含まない。 特許文献9には、硫黄耐性Pt/KL−ゼオライトの芳香族化触媒が開示されている。この触媒は、L−ゼオライトと共に、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムまたはルテチウムなどの希土類イオンが取り込まれている。その希土類イオンの取込みは、イオン交換、初期湿潤含浸、化学蒸着またはイオン分散のための他の方法によるものであり、L−ゼオライトのか焼後に行われる。 ヘキサンの芳香族化におけるPt/KL−ゼオライト触媒の失活は、白金の凝集およびゼオライト内の通路の閉塞により生じるようである。硫黄は、白金の凝集を加速させ、到達できる触媒部位の数を減少させるが、触媒部位の活性および選択性は変えないようである。非特許文献4。米国特許第5358631号明細書米国特許第4652360号明細書米国特許第7153801号明細書米国特許第4867864号明細書米国特許第4517306号明細書米国特許第4104320号明細書米国特許第4417083号明細書米国特許第4435283号明細書米国特許第6063724号明細書Aromatization of Hydrocarbons over Platinum Alkaline Earth Zeolites, T.R. Hughes, W.C. Buss, P.W. Tamm and R. L. Jacobson, Proceedings of 7th International Zeolite Conference, Tokyo, p. 725-732 (1986)Octane Enhancement by Selective Reforming of Light Paraffins, P.W. Tamm, D. H. Mohr, and C. R. Wilson, Catalysis 1987, J.W. Ward (Editor), p. 335-353 (1988).Selective Catalytic Process for Conversion of Light Naphtha to Aromatics, D.V. Law, P.W. Tamm and C.M. Detz, Energy Progress, vol. 7, no. 4, p. 215-222 (December, 1987)Effect of Sulfur on the Performance and on the Particle Size and Location of Platinum in Pt/K Hexane Aromatization Catalysts, G. B. McVicker, J. L Kao, J.. Ziemiak, W.E. Gates, J.L. Robbins, M.M.J. Treacy, S.N. Rice, T.H. Vanderspurt, V.R. Cross and A.K. Ghosh, Journal of Catalysis, vol. 139, p. 46-61 (1993) ベンゼンなどの芳香族類に対する選択性の高い、アルカンの芳香族化のための硫黄耐性触媒があると都合よいであろう。 本発明の触媒は、白金がその上に堆積した非酸性のアルミニウム−ケイ素−ゲルマニウムゼオライトである。この触媒は、骨格にアルミニウム、ケイ素およびゲルマニウムを含有するゼオライトを調製し、ゼオライト上に白金を堆積させ、ゼオライトをか焼することによって合成される。ゼオライトは、ゼオライトの合成中または結晶質ゼオライトの形成後、アルカリ金属またはアルカリ土類金属による塩基交換により、非酸性にされる。ゼオライト構造の例には、MFI、BEA、MOR、LTLまたはMTTがある。本発明のある実施の形態において、ゼオライトはMFI構造を有する。「ZSM−5」という用語は、この明細書において、MFI構造を有するゼオライトを意味するために用いられる。この触媒は、白金が堆積した、非酸性のアルミニウム−ケイ素−ゲルマニウムゼオライトゼオライトを、芳香族化条件下で、少なくとも1種類のアルカンと接触させ、芳香族生成物を回収することによる、アルカンの芳香族化プロセスに用いられる。 本発明のより完全な理解およびそれに付随する多くの利点は、添付の図面と共に考えたときに、以下の詳細な説明を参照することによって容易に理解されるであろう。1%Pt/CsGeZSM−5触媒に関するH2/n−ヘキサン供給濃度における変化による選択性および転化率の変動を示すグラフ 貴金属が上に堆積したアルミニウム−ケイ素−ゲルマニウムゼオライト(Ge−ゼオライト)の触媒は、酸性度を減少させるために、アルカリ金属またはアルカリ土類金属により塩基交換される。塩基交換は、貴金属が堆積される前に行っても、後に行ってもよい。この触媒は、天然ガス凝縮物、軽質ナフサ、芳香族類の抽出および他の精油所または化学プロセスからのラフィネートから得られるであろう、C6〜C12アルカンを、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族類に転化するために用いられる。 Ge−ゼオライトは、シリカ源、ゲルマニウム源、アルミニウム源および構造規定剤を含有する水性ゲルから合成される。Ge−ゼオライトを合成するための典型的な技法は、溶解/再結晶化機構を利用して、熱水プロセスによって、シリカ源、ゲルマニウム源およびアルミニウム源の水性ゲルをゼオライト結晶に転化する工程を有してなる。その反応媒質は、結晶化中にゼオライト網目構造の微孔性空間中に組み込まれる構造規定剤を含有し、それゆえ、網目構造の構成を調節し、ゼオライト成分との相互作用により構造を安定化させるのを助けることもある。反応混合物のゲルは、加熱され、撹拌されて、ゼオライト結晶を形成し、次いで、冷却される。ゼオライト結晶は、ゲルから分離されて、洗浄され、乾燥され、か焼される。 ゼオライトのケイ素のアルミニウムに対する原子比(Si:Al)は2より大きいことが好ましい。本発明を制限するものではなく、一例としては、Si:Alの原子比は、10から200の範囲内にある。本発明を制限するものではなく、別の例としては、Si:Alの原子比は、20から150の範囲内にある。 本発明のゼオライトは、細孔が中程度のゼオライトまたは細孔が大きいゼオライトである。本明細書において「中程度の細孔」という用語は、平均細孔径が約5から約7オングストロームの範囲内にあることを意味するものと理解すべきである。本明細書において「大きい細孔」という用語は、平均細孔径が約7から約10オングストロームの範囲内にあることを意味するものと理解すべきである。これらの範囲は重複しても差し支えなく、特定のゼオライトが、細孔が中程度のゼオライトまたは細孔が大きいゼオライトのいずれかであると考えてもよい。平均細孔径が約5オングストローム未満のゼオライト、すなわち、「細孔の小さい」ゼオライトは、細孔が中程度のゼオライトまたは細孔の大きいゼオライトのいずれとも考えられないであろう。細孔の小さいゼオライトでは、その細孔および通路内に、所望の芳香族生成物、例えば、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエンおよびキシレンの分子が分子拡散できないであろう。本発明を制限するものではなく、細孔の中程度のゼオライトおよび細孔の大きいゼオライトの例としては、MFI、BEA、LTL、MORおよびMTTが挙げられる。 ゼオライトのゲルマニウム含有量は0.05質量%から10質量%の範囲にある。ゼオライトのゲルマニウム含有量の一例は2質量%から8質量%である。 貴金属は、ゼオライト上に金属を堆積させるための任意の公知の方法によって、ゼオライト上に堆積される。金属をゼオライト上に堆積させる典型的な方法は、イオン交換および含浸である。貴金属の堆積により、貴金属がゼオライトの表面上のみに存在するだけでなく、ゼオライトの細孔および通路内にも存在することとなる。本発明のある実施例において、貴金属は、0.05質量%から3質量%の範囲で触媒中に存在する。本発明の別の実施例において、貴金属は0.2質量%から2質量%の範囲で存在する。本発明の別の実施例において、貴金属は0.2質量%から1.5質量%の範囲で存在する。貴金属の例としては、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウムおよびルテニウムが挙げられる。 本発明のゼオライトは非酸性である。本明細書において「非酸性」という用語は、酸性度を減少させるために、セシウム、カリウム、ナトリウム、ルビジウム、バリウム、カルシウム、マグネシウムおよびそれらの混合物などの、アルカリ金属またはアルカリ土類金属により塩基交換されたゼオライトを意味するものと理解すべきである。塩基交換は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属が反応混合物の成分として加えられる、ゼオライトの合成中に行われても、貴金属の堆積の前または後に結晶質ゼオライトに行われてもよい。ゼオライトは、アルミニウムと結合陽イオンのほとんどまたは全てがアルカリ金属またはアルカリ土類金属である程度まで塩基交換される。塩基交換後のゼオライトにおける一価塩基:アルミニウムのモル比の一例は、少なくとも約0.9である。 ゼオライトは、当該技術分野に公知の促進剤や改質剤(modifier)を含有してもよい。こらの促進剤または改質剤は、触媒作用に効果的な量、例えば、約0.1質量パーセントから約1.0質量パーセントで含まれる。 触媒は、触媒の物理的性質を変えるために、金属酸化物;混合金属酸化物、例えば、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、トリウム、ケイ素、ホウ素またはそれらの混合物の酸化物;粘土、例えば、カオリンまたはモンモリロナイト;炭素、例えば、カーボンブラック、グラファイト、活性炭、ポリマーまたはチャコール;金属炭化物または窒化物、例えば、炭化モリブデン、炭化ケイ素または窒化タングステン;ゼオライト;金属酸化物水和物、例えば、ベーマイトなどの材料に担持されているか、またはそれと結合していてもよい。 触媒は、触媒の表面上に堆積した元素または化合物の硫黄化合物との接触により形成される、硫化白金などの反応生成物を含有してもよい。硫黄化合物の非限定的な例としては、H2S、CnH2n+2SやCnH2n+2S2が挙げられ、ここで、n=1〜20である。硫黄化合物は、軽質アルカンの芳香族化反応の前または最中に加えてもよい、すなわち、触媒は、硫黄化合物により前処理しても、または硫黄化合物を、芳香族化プロセス中に触媒と接触するときに、炭化水素供給物と共に導入してもよい。当該技術分野によく知られた標準的な硫化方法は、硫化水素もしくは硫化水素と水素または窒素との混合物の存在下で、150℃と800℃の間または250℃と600℃の間の温度に加熱することにある。触媒上の硫黄の量の一例は、10ppmから0.1質量%の範囲にある。炭化水素供給物は、1000ppmまで硫黄を含有してもよい。本発明のある実施の形態において、炭化水素供給物は、硫黄を約1ppmから約500ppmまでの量で含有する。本発明の別の実施の形態において、炭化水素供給物は、硫黄を約10ppmから約100ppmまでの量で含有する。 ここに引用する米国特許第6784333号明細書には、白金がその上に堆積されるアルミニウム−ケイ素−ゲルマニウムゼオライトの触媒が開示されている。触媒は、アルカンの芳香族化、特に、プロパンなどの低級アルカンの芳香族化に使用することができる。触媒は、ゲルマニウムが結晶骨格中に含まれているMFIゼオライト、すなわち、Pr/Ge−ZSM−5であってよい。触媒は、芳香族化プロセスの前または最中に硫化してもよい。 本発明の触媒の化学式は: M[(SiO2)(XO2)x(YO2)y]Z+y/nとして表わされ、ここで、Mは、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウムまたはそれらの組合せなどの貴金属であり、Xは四価原子であり、Yはアルミニウムおよび必要に応じて別の三価元素であり、Zは、H+、Na+、K+、Rb+、Cs+、Ca2+、Mg2+、Sr2+またはBa2+などのnの価数の陽イオンまたは陽イオンの組合せであり、xは0〜0.15で変動し、yは0〜0.125である。IUPACの推奨によれば、例示の触媒は: |Cs+Pt|[Si91Ge4Al1O192]−MFIと表されるであろう。 触媒は、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族類を生成するための、分子当たり6から12の炭素原子を有するアルカンなどのアルカンの芳香族化プロセスに用いてよい。アルカンと触媒との間の接触は、200℃と600℃の間の温度および絶対圧で5psiから315psi(約34.5kPaから約2.17MPa)の圧力において、0.1と100/hの範囲の液空間速度である。 C6〜C12アルカンの芳香族化プロセスにおいて、本発明のある実施の形態は、芳香族類に対する選択性が良好であり、硫黄の存在により耐性があり、非環式、すなわち、線状および分岐パラフィンからの芳香族類の収率がよくおよび/またはゲルマニウムを含有しない触媒と比較して水素をわずかしか使用しない。そのような発展により、生産性が高くなり、触媒の寿命が長くなり、特定の供給流を適用可能になりおよび/または原料、設備およびプロセス工程の費用が減少するであろう。本発明の触媒が適用される供給流の一例は、主に、すなわち、約50体積%より多くのパラフィン系を含み、ナフテンが少ない、すなわち、約20体積%未満である供給流である。本発明のある実施の形態において、供給流は、単独または混合物中の成分のいずれかで、すなわち、各C6、C7およびC8アルカンについて0%から100%の範囲で、C6〜C8アルカンを含有する。 本発明の一般的に説明してきたが、以下の実施例を、本発明の特定の実施の形態として、その実施と利点を実証するために提示する。実施例は、ほんの一例として挙げたものであり、明細書または以下の特許請求の範囲をどのようにも制限することを意図するものではない。触媒の調製 Ge−ZSM−5ゼオライトの合成 15.84gの50質量%のNaOH溶液を131.25gの脱イオン(DI)水で希釈し、次いで、7.11gの二酸化ゲルマニウムを溶解させることによって、溶液1を調製した。3.84gのアルミン酸ナトリウム溶液(23.6質量%のアルミナおよび19.4質量%の酸化ナトリウム)を153.9gのDI水で希釈することによって、溶液2を調製した。溶液1を150gのLudox AS−40(コロイド状態にある40質量%のシリカ)に加え、10分間激しく撹拌して、均質な混合物を得た。この混合物中に溶液2を入れ、撹拌した。15分間の激しい撹拌後、105.42gの水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPAOH)を加え、この混合物を60分間撹拌した。最後に、このゲルに23.32gの氷酢酸を加えて、混合物のpHを約9に調節した。この混合物を1Lのステンレス鋼製オートクレーブに装填し、撹拌しながら、36時間に亘り160℃で加熱した。その後、得られた固体を母液から濾過し、DI水で洗浄した。この固体を炉内で通気しながら6時間に亘り550℃でか焼した。固体のMFI構造を、粉末X線回折パターンを測定することによって確認した。実施例11%のPt/CsGeZSM−5: 上述のように調製したGeZSM−5、8gを200mlのCsNO3(0.5M)水溶液で洗浄し、次いで、濾過した。次いで、濾液を再度、0.5MのCsNO3で3回洗浄し、最後の濾過時に蒸留H2Oで濯いだ。次いで、ゼオライト粉末を空気中において280℃で3時間に亘りか焼した。 1.343gの脱イオン水中に溶解した0.069gのPt(NH2)4(NO3)2の溶液を、3.508gのCs−交換されたGe ZSM−5に滴下により加えることによって、初期の湿潤含浸を行った。材料を110℃の乾燥炉内で1時間に亘り乾燥させ、次いで、3時間に亘り280℃でか焼した。元素分析により、39.92質量%のSi、0.69質量%のAl、4.14質量%のGe、5.03質量%のCs、および0.90質量%のPtの結果が得られた。 触媒粉末を圧縮し、20〜40メッシュの大きさに分類した。0.25cm3(0.131g)の分類された触媒を1.75cm3の不活性石英片と混合し、流動するH2中で1時間に亘り500℃で前処理した。次いで、温度を460℃まで減少させ、触媒テストを開始した。比較例11%のPt/CsZSM−5: 12gの市販のZSM−5(Zeolyst CBV5524G)を300mlのCsNO3(0.5M)水溶液で洗浄し、次いで、濾過した。次いで、濾液を再度、0.5MのCsNO3で3回洗浄し、最後の濾過時に蒸留H2Oで濯いだ。次いで、ゼオライト粉末を空気中において280℃で3時間に亘りか焼した。 6.3507gの脱イオン水中に溶解した0.1374gのPt(NH2)4(NO3)2の溶液を、7.0gのCs−交換されたZSM−5に滴下により加えることによって、初期の湿潤含浸を行った。材料を110℃の乾燥炉内で1時間に亘り乾燥させ、次いで、3時間に亘り280℃でか焼した。元素分析により、41.54質量%のSi、1.43質量%のAl、8.64質量%のCs、および0.75質量%のPtの結果が得られた。 触媒粉末を圧縮し、20〜40メッシュの大きさに分類した。1cm3(0.478g)の分類された触媒を1mlの不活性石英片と混合し、流動するH2中で1時間に亘り500℃で前処理した。次いで、温度を460℃まで減少させ、触媒テストを開始した。比較例21%のPt/BaZSM−5: 8gの市販のZSM−5(Zeolyst CBV5524G)を150mlのBaNO3(0.25M)水溶液で洗浄し、次いで、濾過した。次いで、濾液を再度、0.25MのBaNO3で4回洗浄し、最後の濾過時に蒸留H2Oで濯いだ。次いで、ゼオライト粉末を空気中において280℃で3時間に亘りか焼した。 1.17gの脱イオン水中に溶解した0.0362gのPt(NH2)4(NO3)2の溶液を、1.8gのBa−交換されたZSM−5に滴下により加えることによって、初期の湿潤含浸を行った。材料を110℃の乾燥炉内で1時間に亘り乾燥させ、次いで、3時間に亘り280℃でか焼した。元素分析により、42.75質量%のSi、1.47質量%のAl、1.55質量%のBa、および1.02質量%のPtの結果が得られた。 触媒粉末を圧縮し、20〜40メッシュの大きさに分類した。0.25cm3(0.122g)の分類された触媒を1.75cm3の不活性石英片と混合し、流動するH2中で1時間に亘り500℃で前処理した。次いで、温度を460℃まで減少させ、触媒テストを開始した。比較例31%のPt/HZSM−5: 2.2822gの脱イオン水中に溶解した0.0701gのPt(NH2)4(NO3)2の溶液を、3.505gの市販のZSM−5(Zeolyst CBV5524G)に滴下により加えることによって、初期の湿潤含浸を行った。材料を110℃の乾燥炉内で1時間に亘り乾燥させ、次いで、3時間に亘り280℃でか焼した。 触媒粉末を圧縮し、20〜40メッシュの大きさに分類した。0.5cm3(0.230g)の分類された触媒を1.5cm3の不活性石英片と混合し、流動するH2中で1時間に亘り500℃で前処理した。次いで、温度を460℃まで減少させ、触媒テストを開始した。触媒テスト 上述した手法により調製された触媒を以下のようにテストした: 不活性石英片と混合された触媒粒子を、外径1/4インチ(約0.64cm)のプラグ式反応装置中に充填した。約150℃の温度で、流動する水素流中に、n−ヘキサンを気化して入れた。このガス混合物を反応装置に通したが、この反応装置は、外部加熱ジャケットにより特定の反応温度に維持した。この反応生成物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタンからジメチルナフタレンまでのサイズに及ぶ生成物が観察された。イソヘキサン(例えば、2−メチルペンタン)およびオレフィン(例えば、1−ヘキセン)を含む、様々なC6異性化生成物が観察された。転化率および選択性を計算する目的で、これらのC6生成物は、未反応であると考えた。報告された選択性は、生成されたベンゼン、トルエン、キシレン、およびエチルベンゼンの合計を、回収されたベンゼンとC1〜C5およびC7+材料の合計で割ったものとして計算される。これらの選択性は、モルC6基準で表される。活性は、運転中25時間後の総C6転化率(異性化は含まない)についてのものであり、5600/hのガス空間速度での460℃での50%の転化率を生じる触媒に対するものである。結果が、以下の表1に示されている。 表1のデータは、ゲルマニウムを含有するZSM−5触媒について増加した選択性を示している。1%のPt/CsGeZSM−5触媒は、非酸性であろうとなかろうと、非ゲルマニウム触媒よりも、選択性の著しい増加を示した。これらのデータは、ゲルマニウムを含有するZSM−5触媒について改善された芳香族選択性を示している。 実施例1の手法により製造された触媒を、特定のプロセス条件で上述した手法によりテストした。結果が表2に示されている。 塩基交換されたPt/GeZSM−5に供給される水素の炭化水素に対する比率が、約6:1の水素:アルカンモル比から約0:1まで減少したときに、芳香族化の転化率および選択性は増加する。表2は、1%のPt/CsGeZSM−5触媒についてH2/n−ヘキサン供給比を変える効果を示しており、同じ結果が図1にグラフで示されている。6のH2/n−ヘキサン供給比の運転の111時間後に、2.16/hのLHSVおよび515℃での転化率は19.6%であり、選択性は約87%であった。しかしながら、予期せぬ事に、H2/n−ヘキサン供給比が低下するにつれて、3の比での31%から1.5の比での39%まで転化率は急激に上昇する。さらに、芳香族類の選択性は、3の比での91%から1.5の比での93%まで上昇する。水素供給物が完全に除去されたときに、転化率はさらに大きく上昇するが、転化率は運転時間と共に急激に減少してしまう。しかしながら、水素が1.5の比に戻されると、転化率は、水素を遮断する前に観察された値よりもわずかしか低くない値に戻る。元の6の比に戻すと、転化率はたった10%に減少し、選択性は88%に減少する。実施例21%のPt/KGeZSM−5: 上述のように調製したGeZSM−5、8gを200mlのKNO3(0.5M)水溶液で洗浄し、次いで、濾過した。次いで、濾液を再度、0.5MのKNO3で3回洗浄し、最後の濾過時に蒸留H2Oで濯いだ。次いで、ゼオライト粉末を空気中において280℃で3時間に亘りか焼した。 1.396gの脱イオン水中に溶解した0.0682gのPt(NH2)4(NO3)2の溶液を、3.503gのK−交換されたGe ZSM−5に滴下により加えることによって、初期の湿潤含浸を行った。材料を110℃の乾燥炉内で1時間に亘り乾燥させ、次いで、3時間に亘り280℃でか焼した。元素分析により、41.1質量%のSi、0.73質量%のAl、4.77質量%のGe、1.35質量%のK、および0.95質量%のPtの結果が得られた。 触媒粉末を圧縮し、20〜40メッシュの大きさに分類した。0.25cm3(0.121g)の分類された触媒を1.75cm3の不活性石英片と混合し、流動するH2中で1時間に亘り500℃で前処理した。次いで、温度を460℃まで減少させ、触媒テストを開始した。比較例41%のPt/KL: 市販のL−ゼオライト(東ソーHSZ500KOA)のサンプルをカリウム交換形態で得た。 7.5gの脱イオン水中に溶解した0.393gのPt(NH2)4(NO3)2の溶液を、20gのKLゼオライトに滴下により加えることによって、初期の湿潤含浸を行った。材料を110℃の乾燥炉内で1時間に亘り乾燥させ、次いで、3時間に亘り260℃でか焼した。元素分析により、29.2質量%のSi、9.64質量%のAl、15.54質量%のK、および0.94質量%のPtの結果が得られた。 触媒粉末を圧縮し、20〜40メッシュの大きさに分類した。1cm3(1.108g)の分類された触媒を1mlの不活性石英片と混合し、触媒テストを開始する前に、流動するH2中で1時間に亘り400℃で前処理した。 実施例2および比較例4の触媒を、特定のプロセス条件で上述した手法によりテストした。結果が表3に示されている。 表3のデータは、ゲルマニウムを含有しないLゼオライト系触媒と比較した、ゲルマニウムを含有するZSM−5触媒への水素の炭化水素に対する比を減少させる効果を示している。1%のPt/KGeZSM−5触媒は、H2/n−ヘキサン供給比が6から1.5に減少したときに、転化率の著しい増加を示し、選択率も増加した。これとは反対に、1%のPt/KL触媒の転化率および選択性は、H2/n−ヘキサン供給比が6から1.5に減少したときに、減少した。データは、ゲルマニウムを含有するZSM−5触媒についてより低いH2/n−ヘキサン供給比での改善された触媒性能を示している。 実施例1および比較例4の触媒を、窒素/水素混合物中で還元し、次いで、1%のH2Sを含む窒素中で、破過まで硫化することによって、約20〜30分間さらにテストした。触媒は、6から1までのH2/n−ヘキサン供給比で460から480℃で上述した手法を用いてテストした。結果が、以下の表4に示されている。 硫化は、Pt/KLサンプルの活性に劇的な影響を及ぼした。予め硫化したPt/KL触媒の活性は、予め硫化したPt/CsGeZSM−5触媒により得られた活性の約25%であった。Pt/KL触媒の芳香族選択性がPt/CsGeZSM−5触媒のものより高かったけれども、Pt/KL触媒の全体の収量は少なかった。これらのデータは、ZSM−5系触媒は、KL系触媒よりも、硫黄耐性が高いことを示している。 実施例1の手法により製造された触媒を、H2が希釈剤としての不活性ガス(He)によりある程度置き換えられた特定のプロセス条件で上述した手法を用いてテストした。その結果が、以下の表5に示されている。 先のデータから分かるように、水素に対する希釈剤の比率を増加させると、転化率と選択性が増加する。希釈剤は、任意の不活性ガス、例えば、He、N2、CO2、CH4、C2H6およびそれらの混合物であって差し支えない。水素に対する希釈剤の比率は、約1:0.6から約1:3までの水素:不活性希釈剤のモル比にあるであろう。 実施例1の手法により製造された触媒を、芳香族化プロセスに用いたヘキサン以外のアルカンについて、特定のプロセス条件で上述した手法を用いてテストした。その結果が以下に示されている。 供給流 − 100%のn−ヘプタンH2/n−C7=0.84LHSV=5.4/h温度=515℃転化率:51%芳香族選択性:92%(ほとんどがトルエン)供給流 − 100%のn−ヘプタンH2/n−C7=0.84LHSV=2.7/h温度=515℃転化率:63%芳香族選択性:93%(ほとんどがトルエン)供給流 − 100%のn−オクタンH2/n−C8=0.93LHSV=8.6/h温度=515℃転化率:約35%芳香族選択性:88%芳香族組成:エチルベンゼン − 53% o−キシレン − 33% m−キシレン − 10% p−キシレン − 3% 本発明の様々な改変および変更が、上述した教示に鑑みて可能である。添付の特許請求の範囲内で、本発明を、ここに具体的に記載したもとは別の様式で実施してもよいことが理解されよう。 炭化水素の芳香族化方法であって、 a) 分子当たり6から12の炭素原子を有するアルカンを含有する供給物を、貴金属がその上に堆積された、細孔が中くらいの非酸性のアルミニウム−ケイ素−ゲルマニウムゼオライトを含む少なくとも1種類の触媒と接触させ、 b) 芳香族生成物を回収する、各工程を有してなり、 前記細孔が中くらいの非酸性のアルミニウム−ケイ素−ゲルマニウムゼオライトが、骨格にアルミニウム、ケイ素およびゲルマニウムを含有するゼオライトであり、アルカリ金属またはアルカリ土類金属により塩基交換され、 前記貴金属が、0.05質量%から3質量%の範囲で含まれる、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウムまたはルテニウムである、ことを特徴とする方法。 前記ゼオライトのケイ素のアルミニウムに対する原子比Si:Alが2より大きいことを特徴とする請求項1記載の方法。 前記細孔が中くらいのゼオライトが、5から7オングストロームの範囲にある平均細孔径を有することを特徴とする請求項1記載の方法。 前記ゼオライトのゲルマニウム含有量が0.05質量%から10質量%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の方法。 前記アルカンと前記触媒の接触が、0.1/hと100/hの間の範囲の液空間速度、200℃と600℃の間の範囲の温度、および絶対圧で5psiと315psi(34.5kPaと2.17MPa)の間の範囲の圧力で行われることを特徴とする請求項1記載の方法。 前記触媒が、最初に水素で処理され、次に、H2S、CnH2n+2SまたはCnH2n+2S2であり、ここで、n=1〜20である硫黄化合物で処理され、次いで再び、水素で処理されることを特徴とする請求項1記載の方法。 前記触媒が、硫化水素もしくは硫化水素と水素または窒素との混合物の存在下で150℃と800℃の間の温度まで加熱されることを特徴とする請求項6記載の方法。 前記供給物がさらに硫黄を1000ppmまで含有することを特徴とする請求項1記載の方法。 前記触媒が、式: |A+M|[Si91Ge4Al1O192]−MFIのものであり、ここで、Aが、セシウム、カリウム、ナトリウム、ルビジウム、バリウム、カルシウム、マグネシウムまたはそれらの組合せであり、Mが、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウムまたはそれらの組合せであることを特徴とする請求項1記載の方法。 Aがセシウムであり、Mが白金であることを特徴とする請求項9記載の方法。 前記供給物が、6:1から0:1の水素:アルカンのモル比で水素をさらに含有することを特徴とする請求項1記載の方法。 前記供給物が、1:0.6から1:3の水素:不活性希釈剤のモル比で、水素およびヘリウム、窒素、二酸化炭素、メタン、エタンまたはそれらの混合物である不活性希釈剤をさらに含有することを特徴とする請求項1記載の方法。 前記供給物が主にパラフィン系であり、ナフテンが少ないことを特徴とする請求項1記載の方法。 前記供給物が、各C6、C7およびC8アルカンに関して0%から100%の範囲で、C6〜C8アルカンを単独または混合物中の成分のいずれかとして含有することを特徴とする請求項1記載の方法。