タイトル: | 公開特許公報(A)_豊胸促進剤および豊胸用組成物 |
出願番号: | 2010277632 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | A61K 31/4172,A61P 3/02,A61P 15/00,C07D 233/64 |
山田 友則 JP 2012126659 公開特許公報(A) 20120705 2010277632 20101214 豊胸促進剤および豊胸用組成物 辻堂化学株式会社 707000691 山田 友則 A61K 31/4172 20060101AFI20120608BHJP A61P 3/02 20060101ALI20120608BHJP A61P 15/00 20060101ALI20120608BHJP C07D 233/64 20060101ALN20120608BHJP JPA61K31/4172A61P3/02A61P15/00C07D233/64 106 2 OL 7 4C086 4C086AA01 4C086BC38 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA81 4C086ZC21 本発明は、豊胸促進剤および豊胸用組成物に関する。 従来の豊胸用組成物としては、例えば、コラーゲンを有効成分として含有する豊胸用組成物(特許文献1)、ジオウ、サンショウ、シイタケ、サルビア、カッコン、サイシン、トウニン、ケイヒより抽出した植物エキスの一種、または二種以上を含有する豊胸用皮膚外用組成物(特許文献2)、クズ属植物の根またはその処理物を含有することを特徴とする豊胸促進剤(特許文献3)、カシュウ、ビンロウジ、ハブソウから選ばれる1種又は2種以上の生薬を含有する豊胸用皮膚外用剤(特許文献4)等が挙げられる。 しかしながら、前記特許文献1に記載の豊胸用組成物は、今だその豊胸効果が不十分であり、改善が求められる。また、前記特許文献2〜4に記載の技術は、バストだけでなく他の部位に脂肪がついてしまうという問題点があった。 一方、アンセリンの生理活性としては、血中尿酸値の低下、疲労抑制(特許文献5)等が知られている。アンセリンの類縁化合物であるカルノシン、バレニンについても、アンセリンと同様の作用効果を発揮するとされている。しかし、アンセリン、カルノシン、バレニンに豊胸効果があることは知られていない。特開2008−44890号公報特開平11−199499号公報特開2000−302667号公報特開2005−126350号公報特開2002−173442号公報 したがって、本発明の目的は、ハリのある美しいバストが得られ、カップサイズがアップする等の優れた豊胸効果を有するとともに、バスト以外の部位に脂肪がつきにくい豊胸促進剤および豊胸用組成物を提供することにある。 本発明者らは、アンセリン、カルノシンおよび/またはバレニン(以下、アンセリン類ということがある)が、優れた豊胸効果を有するとともに、バスト以外の部位に脂肪がつきにくいという効果を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。 請求項1に記載の発明は、アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種を有効成分とする豊胸促進剤である。 請求項2に記載の発明は、アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種を有効成分として含有する豊胸用組成物である。 本発明によれば、ハリのある美しいバストが得られ、カップサイズがアップする等の優れた豊胸効果を有するとともに、バスト以外の部位に脂肪がつきにくい豊胸促進剤および豊胸用組成物が提供される。 本発明に使用されるアンセリン類は、公知の化合物であり、例えばアンセリンは、マグロ、カツオ等の回遊魚の筋肉から得られるアラニンとヒスチジンが結合したジペプチドである。なお本発明でいうアンセリンとは、アラニンとヒスチジンが結合したジペプチドを含むペプチドを包含するものとする。アンセリンは、市販されているものを利用することもでき、例えば焼津水産化学工業社製、マリンアクティブ等が挙げられる。また本発明でいうアンセリン類とは、その塩も包含する。塩しては、塩酸、乳酸、酢酸、硫酸、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸等の塩が挙げられる。 アンセリン類は、経口投与してもよく、また、皮膚外用剤として使用してもよい。アンセリン類は、本発明において、豊胸促進剤または豊胸用組成物の有効成分となる。 アンセリン類の1日あたりの摂取量は、通常1mg〜5g、好ましくは3mg〜1g、さらに好ましくは20mg〜500mg、とくに好ましくは50mg〜300mgである。 したがって本発明の豊胸促進剤または豊胸用組成物は、1日あたりの摂取量が上記範囲内となるように、アンセリン類を配合し、ほ乳類(例えばヒト)に摂取せしめるのが望ましい。 また、皮膚外用剤としてアンセリン類を配合する場合、該外用剤中のアンセリンの配合割合としては、とくに制限されないが、例えば0.00001〜30質量%、好ましくは0.0001〜20質量%、さらに好ましくは0.001〜8質量%、とくに好ましくは0.03〜5質量%の範囲でそれぞれ配合するのがよい。塗布量は、使用者の年齢、カップサイズ、バストの形状等によっても異なるが、アンセリン類として皮膚1cm2あたり、0.005〜50mg塗布することが好ましい。また、塗布回数についても特に制限されず、一日に一回または数回であることができる。 本発明の豊胸促進剤または豊胸用組成物には、その効果を損なわない限り、任意の所望成分を配合することができる。例えば、ビタミンC等のビタミン類やソフトカプセルを調製する時に通常配合される乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤等を適宜配合することができる。 本発明の豊胸促進剤または豊胸用組成物を経口投与する場合、その形態を特に制限するものではないが、公知の方法によりマイクロカプセル、ソフトカプセル又はハードカプセルに封入してカプセル化することが好ましい。 また本発明の豊胸促進剤または豊胸用組成物を皮膚外用剤として使用する場合、皮膚外用剤として通常使用される公知の材料、例えば色素、香料、防腐剤、界面活性剤、顔料、抗酸化剤、保湿剤、紫外線吸収剤などを適宜配合することができる。 本発明の豊胸促進剤または豊胸用組成物を皮膚外用剤として使用する場合、クリーム、乳液、化粧水、パック等、公知の形態で使用され得る。以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。(実施例1) 前記特許文献1(特開2008−44890号公報)に記載の試験方法にしたがい、本発明の豊胸促進剤または豊胸用組成物の豊胸効果を確認した。 健康なボランティア女性13人(年齢24〜45才:平均年齢約31才)に、アンセリンを300mg/日で1ヶ月間摂取してもらい、アンセリンの摂取前後で、アンダーバスト、トップバストを測定して比較を行った。本試験期間において、異常を訴える者はいなかった。なお、アンセリンは「マリンアクティブ」(商品名:焼津水産化学工業株式会社製)を使用した。 試験結果を表1に示す。なお、カップサイズの定義は下記の通りである。AA:トップとアンダーの差が7.5cm未満A:トップとアンダーの差が7.5cm以上、10.0cm未満B:トップとアンダーの差が10.0cm以上、12.5cm未満C:トップとアンダーの差が12.5cm以上、15.0cm未満D:トップとアンダーの差が15cm以上、17.5cm未満 表1より、被験者全員において、1ヶ月間のアンセリン摂取において、アンダーバストは、ほとんど変化しなかったのに対して、トップバストは被験者全員で大きく向上した。また、被験者全員がカップサイズアップとなった。また、被験者全員に共通してバストに張りが出たとの感想が得られた。以上の結果より、アンセリンの摂取による豊胸効果が確認された。(実施例2) 以下の表に示すように、化粧料としてローションを調製した。(実施例3) 以下の表に示すように、化粧料としてクリームを調製した。(実施例4) 健康なボランティア女性5人(年齢25〜40才:平均年齢約33才)に、実施例3で調製したクリームを1日3回、適量でもってバスト全体に塗布してもらい、塗布前後で、アンダーバスト、トップバストを測定して比較を行った。本試験期間において、異常を訴える者はいなかった。なお、アンセリンは「マリンアクティブ」(商品名:焼津水産化学工業株式会社製)を使用した。 試験結果を表4に示す。なお、カップサイズの定義は実施例1と同じである。 表4より、被験者全員において、1ヶ月間のアンセリンの塗布において、アンダーバストは全く変化しなかったのに対して、トップバストは被験者全員で大きく向上した。また、被験者全員がカップサイズアップとなった。また、被験者全員に共通してバストに張りが出たとの感想が得られた。以上の結果より、アンセリンの塗布による豊胸効果が確認された。 なお、上記ではアンセリンを用いたが、他のアンセリン類を用いた場合、アンセリン類の塩類を用いた場合についても同様の効果を示した。また、上記に記載した各成分の1日あたりの摂取量または塗布量の範囲においては、いずれの処方の場合でも、同様の効果を示した。 アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種を有効成分とする豊胸促進剤。 アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種を有効成分として含有する豊胸用組成物。 【課題】従来の豊胸用組成物としては、コラーゲンを有効成分として含有する豊胸用組成物(1)、ジオウ、サンショウ、シイタケ、サルビア、カッコン、サイシン、トウニン、ケイヒより抽出した植物エキスの一種、または二種以上を含有する豊胸用皮膚外用組成物(2)、クズ属植物の根またはその処理物を含有する豊胸促進剤(3)、カシュウ、ビンロウジ、ハブソウから選ばれる1種又は2種以上の生薬を含有する豊胸用皮膚外用剤(4)等がある。しかし(1)に記載の豊胸用組成物は今だその豊胸効果が不十分であり、(2)〜(4)に記載の技術は、バストだけでなく他の部位に脂肪がついてしまうという問題点があった。【解決手段】アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種を有効成分として含有する豊胸促進剤。【選択図】なし