タイトル: | 公開特許公報(A)_メタン分離方法、およびメタン分離装置 |
出願番号: | 2010258253 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | C07C 7/13,B01D 53/04,B01D 53/02,B01J 20/08,B01J 20/18,B01J 20/20,B01J 20/06,C07C 9/04 |
岸井 充 福島 真由美 笹野 広昭 志摩 康一 北岸 信之 JP 2012106961 公開特許公報(A) 20120607 2010258253 20101118 メタン分離方法、およびメタン分離装置 住友精化株式会社 000195661 吉田 稔 100086380 田中 達也 100103078 岸井 充 福島 真由美 笹野 広昭 志摩 康一 北岸 信之 C07C 7/13 20060101AFI20120511BHJP B01D 53/04 20060101ALI20120511BHJP B01D 53/02 20060101ALI20120511BHJP B01J 20/08 20060101ALI20120511BHJP B01J 20/18 20060101ALI20120511BHJP B01J 20/20 20060101ALI20120511BHJP B01J 20/06 20060101ALI20120511BHJP C07C 9/04 20060101ALI20120511BHJP JPC07C7/13B01D53/04 BB01D53/02 ZB01J20/08 AB01J20/18 BB01J20/20 BB01J20/06 AC07C9/04 12 1 OL 15 4D012 4G066 4H006 4D012BA01 4D012BA02 4D012BA03 4D012CB16 4D012CB17 4D012CD07 4D012CE03 4D012CF03 4D012CG01 4D012CG02 4D012CG05 4D012CG06 4G066AA05B 4G066AA05C 4G066AA11B 4G066AA15B 4G066AA18B 4G066AA20B 4G066AA26B 4G066AA27B 4G066AA61B 4G066BA23 4G066BA26 4G066CA02 4G066CA51 4G066DA04 4G066GA14 4G066GA33 4H006AA02 4H006AA04 4H006AD17 4H006BD82 4H006DA15 4H006DA46 本発明は、圧力変動吸着式ガス分離法(PSA法)を利用して、都市ガスからメタンを濃縮分離するための方法および装置に関する。 都市ガスは、主にメタン、エタン、プロパンおよびブタンの4種類の炭化水素ガスに付臭剤(例えばt−ブチルメルカプタンとジメチルサルファイドの混合物)が添加されたものである。都市ガスにおける各種ガスの濃度の一例を挙げると、メタンが88.9%、エタンが6.8%、プロパンが3.1%、ブタンが1.2%、および付臭剤が10ppm未満である。一般には、都市ガスは燃焼用気体として用いられ、さらなる処理又は精製を必要としない。その一方、超硬工具におけるコーティングとして、あるいは感光体ドラムにおけるシリコンカーバイド膜やアモルファス太陽電池におけるアモルファスシリコンカーバイド膜の製造時の炭素源として、安定供給可能な都市ガスから高純度に精製されたメタンを取得するニーズが存在している。 複数の成分ガスを含む混合ガスから目的ガスを分離する手法としては、圧力変動吸着式ガス分離法(PSA法)がある。このPSA法は、吸着剤に対する吸着容量がガス種によって異なることを利用して、目的ガスを濃縮および分離する技術である。PSA法によるガス分離では、所定成分を優先的に吸着するための吸着剤が充填された吸着塔を具備する圧力変動吸着式ガス分離装置(PSAガス分離装置)が用いられ、吸着塔において、少なくとも吸着工程および脱着工程が実行される。吸着工程では、吸着塔に混合ガスを導入して当該混合ガス中の易吸着成分を高圧条件下で吸着剤に吸着させ、難吸着成分が濃縮された非吸着ガスを吸着塔から導出する。脱着工程では、塔内圧力を降下させて易吸着成分を吸着剤から脱着させ、当該易吸着成分を主に含む脱着ガスを吸着塔から導出する。 PSA法により都市ガスを分離する技術は、特許文献1に開示されている。同文献によれば、メタン価が66の都市ガスを0.1MPaと0.5MPaの間で圧力変動させることで、上記吸着工程の非吸着ガスのメタン価が70程度に高くなり、上記脱着工程の脱着ガスのメタン価は60〜64に低くなるとある。これは、都市ガスの組成を調節することで高メタン価ガスと低メタン価ガスに分離する方法である。しかしながら、上記従来のPSA法による都市ガスからメタンを分離する方法では、メタン純度99%以上の高純度メタン(メタン価95以上)を得ることはできず、また、付臭剤を有意に除去することができなかった。特開2006−326545号公報 本発明は、このような事情の下で考え出されたものであって、都市ガスから付臭剤を除去するとともにメタンを高純度に濃縮分離するのに適した方法および装置を提供することを課題としている。 本発明の第1の側面によって提供されるメタンの分離方法は、炭化水素ガスであるメタン、エタン、プロパンおよびブタンと、付臭剤とを含む都市ガスから、メタンを濃縮分離する方法であって、上記都市ガス中の付臭剤を優先的に吸着する第1吸着剤により上記付臭剤を吸着除去する前処理工程と、上記都市ガスにおけるメタン以外の炭化水素ガスを優先的に吸着する第2吸着剤が充填された複数の吸着塔を用い、上記吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に、上記前処理工程を経た混合ガスを導入して当該混合ガス中の上記メタン以外の炭化水素ガスを吸着させ、当該吸着塔からメタンが富化されたメタン富化ガスを導出する吸着工程、および上記吸着塔内を減圧して上記第2吸着剤から上記メタン以外の炭化水素ガスを脱着させて塔外へ導出する脱着工程、を含むサイクルを繰り返し行う圧力変動吸着式ガス分離工程と、を含むことを特徴としている。 好ましくは、上記第2吸着剤は、平均細孔直径が1.5〜2.0nmかつ比表面積が600m2/g以上の活性炭、平均細孔直径が2.5〜12.0nmかつ比表面積が100〜400m2/gの活性アルミナ、および細孔直径が0.8〜1.2nmのゼオライトより選択される1種類以上を含む。 好ましくは、上記吸着工程における上記吸着塔の第1内部圧力を大気圧から4.0MPaGの範囲とする。 好ましくは、上記脱着工程における上記吸着塔の第2内部圧力を、上記第1内部圧力よりも低い限りにおいて、−0.1MPaGから0.3MPaGの範囲とする。 好ましくは、上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅もしくは亜鉛の酸化物、またはこれらの混合物である。 好ましくは、上記前処理工程に付される前の上記都市ガスに水を15〜60ppmの割合で添加する。 好ましくは、上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅または亜鉛の酸化物と、アルカリ金属塩との混合物を添着させた活性炭である。 本発明の第2の側面によって提供されるメタンの分離装置は、炭化水素ガスであるメタン、エタン、プロパン、およびブタンと、付臭剤とを含む都市ガスから、メタンを濃縮分離するための装置であって、上記都市ガス中の付臭剤を優先的に吸着する第1吸着剤が充填されており、当該第1吸着剤により上記付臭剤を吸着除去する前処理工程を行うための前処理塔と、上記都市ガスにおけるメタン以外の炭化水素ガスを優先的に吸着する第2吸着剤が充填された複数の吸着塔を有し、上記吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に、上記前処理工程を経た混合ガスを導入して当該混合ガス中の上記メタン以外の炭化水素ガスを吸着させ、当該吸着塔からメタンが富化されたメタン富化ガスを導出する吸着工程、および上記吸着塔内を減圧して上記第2吸着剤から上記メタン以外の炭化水素ガスを脱着させて塔外へ導出する脱着工程、を含むサイクルを繰り返し行うように構成された圧力変動吸着式ガス分離装置と、を備えることを特徴としている。 本発明の第2の側面において、好ましくは、上記第2吸着剤は、平均細孔直径が1.5〜2.0nmかつ比表面積が600m2/g以上の活性炭、平均細孔直径が2.5〜12.0nmかつ比表面積が100〜400m2/gの活性アルミナ、および細孔直径が0.8〜1.2nmのゼオライトより選択される1種類以上を含む。 本発明の第2の側面において、好ましくは、上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅もしくは亜鉛の酸化物、またはこれらの混合物である。 本発明の第2の側面において、好ましくは、上記都市ガスに水を添加するための水添加手段を備える。 本発明の第2の側面において、好ましくは、上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅または亜鉛の酸化物と、アルカリ金属塩との混合物を添着させた活性炭である。 本発明に係るメタン分離方法によれば、前処理および圧力変動吸着式ガス分離法(PSA法)によるガス分離を実行することにより、都市ガスから付臭剤を除去するとともにメタンを高純度に分離することができる。本方法では、原料ガスとして都市ガスを用いるので、原料ガスの安定供給が可能である。また、複数の吸着塔を用いて行うPSA法によるガス分離では、メタン富化ガスを連続的に得ることができる。したがって、本方法によれば、安定供給される都市ガスから、付臭剤が有意に除去されたメタン富化ガスを連続的に得ることができる。そして、このようにして得られたメタン富化ガスは、高純度メタンが必要とされる用途に安定供給することができる。 本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。本発明に係るメタン分離方法を実現するためのメタン分離装置の全体概略構成図である。PSAガス分離装置にて実行されるPSAガス分離工程において、各吸着塔で行われる工程(ステップ1〜9)の一例、および各ステップにおける各弁の開閉状態を示す図である。図2に示すステップ1〜9におけるガス流れ状態を表す図である。 以下、本発明の好ましい実施の形態として、都市ガスからメタンを濃縮分離する方法について、図面を参照して具体的に説明する。 図1は、本実施形態に係るメタン分離方法を実行するのに使用することができるメタン分離装置の概略構成を示している。メタン分離装置Xは、水添加部1と、前処理塔2と、圧縮機3と、ライン4と、圧力変動吸着式ガス分離装置(PSAガス分離装置)5とを備え、原料ガスとしての都市ガスを供給しつつ連続的にメタンを濃縮分離することができるように構成されている。 都市ガスG0は、例えばガス供給事業者から図外のガス供給ラインを介して連続的に安定供給可能とされており、ガス導入端E1を通じてライン4に導入される。都市ガスG0は、メタン、エタン、プロパンおよびブタンの4種類の炭化水素ガスと、付臭剤とを含む。付臭剤としては、例えば硫化物系の付臭剤(t−ブチルメルカプタンとジメチルサルファイドの混合物)が挙げられる。都市ガスG0における各種ガスの濃度の一例を挙げると、容積基準にして、メタンが88.9%、エタンが6.8%、プロパンが3.1%、ブタンが1.2%、および付臭剤が10ppm未満である。 水添加部1、前処理塔2、および圧縮機3は、ライン4内において直列に配されている。水添加部1は、必要に応じて都市ガスG0に水を添加するものであり、ライン4に連結されている。水添加部1は、例えば、水貯留部と開度等を制御可能なバルブとを備え、当該バルブによって水貯留部からライン4へと添加される水の量が制御される。詳細は後述するが、必要に応じて、都市ガスG0に水を少量(例えば15〜60ppmの割合で)添加する。 前処理塔2は、都市ガスG0中の付臭剤を吸着除去するためのものであり、ガスが通過可能に構成されている。前処理塔2には、付臭剤を優先的に吸着する吸着剤(第1吸着剤)が充填されている。当該吸着剤としては、硫黄化合物を選択的に吸着する化学物質またはこれらを添着または混合したものが好適であり、例えば、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅もしくは酸化亜鉛、またはこれらの混合物が用いられる。吸着剤として上記の酸化物が用いられる場合、水添加部1によって都市ガスG0に水を添加する。都市ガスG0への水の添加により、吸着剤による吸着速度が速くなり、付臭剤の除去効果を高めることができる。付臭剤を優先的に吸着する吸着剤としては、上記の他に、例えば、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅または酸化亜鉛とアルカリ金属塩との混合物を添着した活性炭(例えば粒状白鷺NCC)が用いられる。 前処理塔2内に都市ガスG0が導入されると、塔内の吸着剤により都市ガスG0中の付臭剤が有意に吸着除去され、ガスG1(混合ガス)が前処理塔2から導出される。 圧縮機3は、ライン4内を通流するガスG1を加圧しつつ後段のPSAガス分離装置5に向けて送り出すためのものである。 PSAガス分離装置5は、3つの吸着塔5A,5B,5C、混合ガス用ライン51、製品ガス用ライン52、塔内ガス取出用ライン53、ガス導入用ライン54、製品逆流用ライン55、およびオフガス用ライン56を備える。 吸着塔5A,5B,5Cのそれぞれは、両端にガス通過口5a,5bを有し、ガス通過口5a,5bの間において、都市ガスG0に含まれる炭化水素ガスのうちメタン以外の炭化水素ガス(即ち、エタン、プロパンおよびブタン)を優先的に吸着する吸着剤(第2吸着剤)が充填されている。当該吸着剤としては、椰子殻系や石炭系などの活性炭を採用することができ、例えば、平均細孔直径が1.5〜2.0nmであり、かつ比表面積が600m2/g以上のものが用いられる。また、上記吸着剤としては、活性アルミナを採用することができ、例えば、平均細孔直径が2.5〜12.0nmであり、かつ比表面積が100〜400m2/gのものが用いられる。さらに、上記吸着剤としては、ゼオライトを採用することができ、細孔直径が0.8〜1.2nmのものが用いられる。 混合ガス用ライン51は、ガスG1を吸着塔5A,5B,5Cに導入するためのものであり、分岐路を介して各吸着塔5A,5B,5Cのガス通過口5aに連通している。製品ガス用ライン52、塔内ガス取出用ライン53およびガス導入用ライン54は、それぞれ、分岐路を介して各吸着塔5A,5B,5Cのガス通過口5bに連通している。オフガス用ライン56は、分岐路を介して各吸着塔5A,5B,5Cのガス通過口5aに連通している。 各ライン51〜56には自動弁a〜qが、塔内ガス取出用ライン53、ガス導入用ライン54および製品逆流用ライン55には流量調整弁57,58がそれぞれ設けられている。 上記構成のPSAガス分離装置5においては、各自動弁a〜qの開閉状態を適宜切り替えることにより、各吸着塔5A,5B,5C内でのガスの流れ方向や圧力が調整される。そして、PSAガス分離装置5を用いて行う圧力変動吸着式ガス分離工程では、吸着塔5A,5B,5Cのそれぞれにおいて、例えば、吸着工程と、脱着工程と、洗浄工程とを含むサイクルが繰り返される。 吸着工程は、塔内が所定の高圧状態にあるいずれかの吸着塔に混合ガスを導入して当該混合ガス中のメタン以外の炭化水素ガス(エタン、プロパンおよびブタン)を吸着剤に吸着させ、当該吸着塔からメタンが富化された非吸着ガス(メタン富化ガス)を導出するための工程である。脱着工程は、例えば吸着工程を終えたいずれかの吸着塔を減圧して吸着剤からメタン以外の炭化水素ガスを脱着させ、塔内のガスをオフガスとして塔外へ導出するための工程である。洗浄工程は、他の吸着塔から導出されたメタン濃度が相対的に高いガスを洗浄ガスとして導入しつつ、塔内のガスをオフガスとして塔外へ導出するための工程である。 本実施形態に係るメタン分離方法においては、PSAガス分離装置5を用いてガスG1(都市ガスG0から付臭剤が除去されたガス)からメタンが富化されたメタン富化ガス(製品ガス)が分離される。具体的には、図2に示す態様で自動弁a〜qを切り替えることにより、装置内において所望のガス流れ状態を実現し、例えば以下のステップ1〜9からなる1サイクルを繰り返すことができる。なお、図2では、各自動弁の開状態を○で表し且つ閉状態を×で表す。本方法の1サイクルにおいては、吸着塔5A,5B,5Cのそれぞれにて、吸着工程、減圧工程(第1減圧工程および第2減圧工程)、脱着工程、洗浄工程、および昇圧工程(第1昇圧工程および第2昇圧工程)が行われる。図3は、ステップ1〜9におけるPSAガス分離装置5でのガスの流れ状態を模式的に表したものである。 ステップ1では、図2に示すように各自動弁の開閉状態が選択され、図3(a)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔5Aにて吸着工程が、吸着塔5Bにて洗浄工程が、吸着塔5Cにて第1減圧工程が行われる。 図2および図3(a)を参照するとよく理解できるように、ステップ1では、所定の高圧状態にある吸着塔5Aのガス通過口5a側に、混合ガス用ライン51および自動弁aを介してガスG1(混合ガス)が導入される。ここで、当該ガスG1中のエタン、プロパンおよびブタンが吸着塔5A内の吸着剤に吸着されて、メタンガス濃度の高い製品ガスG2が吸着塔5Aのガス通過口5b側から導出される。製品ガスG2は、自動弁iおよび製品ガス用ライン52を介して回収される。 吸着塔5Bについては、吸着塔5Cのガス通過口5bから導出された塔内ガス(洗浄ガス)が、自動弁n、塔内ガス取出用ライン53、流量調整弁57、自動弁p、ガス導入用ライン54、および自動弁jを介して、ガス通過口5b側に導入される。吸着塔5Cは、先に吸着工程を行っているのに対して吸着塔5Bは先に脱着工程を行っていたから(図3(i)に示されるステップ9参照)、吸着塔5Cの内部圧力が吸着塔5Bの内部圧力よりも高圧となっている。そのため、吸着塔5Cの塔内ガスを吸着塔5Bに導入することにより、吸着塔5Cの塔内が第1の中間圧力まで減圧され、吸着塔5Bのガス通過口5aから塔内に残留するガスが導出される。このガスは、自動弁dおよびオフガス用ライン56を介して装置外にオフガスG3として排出される。なお、オフガスG3は、都市ガスに比べてメタン濃度が低い一方、メタン以外の炭化水素ガスの濃度が実質的に高くなっている。したがって、オフガスG3は、燃焼用ガスとして利用するのに適している。 ステップ2では、図2に示すように各自動弁の開閉状態が選択され、図3(b)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔5Aにて吸着工程が、吸着塔5Bにて第1昇圧工程が、吸着塔5Cにて第2減圧工程が行われる。 図2および図3(b)を参照するとよく理解できるように、ステップ2では、吸着塔5Aにおいて、ステップ1から引き続き吸着工程が行われ、製品ガスG2が塔外に導出される。製品ガスG2は、ステップ1と同様にして回収される。 一方、吸着塔5Cのガス通過口5bから導出された塔内ガス(洗浄ガス)が、自動弁n、塔内ガス取出用ライン53、流量調整弁57、自動弁p、ガス導入用ライン54、および自動弁jを介して、吸着塔5Bのガス通過口5b側に導入される。ステップ1において吸着塔5Bでは、自動弁dおよびオフガス用ライン56を介して残留ガスの導出を行っていたが、ステップ2では、自動弁dを閉じることにより吸着塔5Bと吸着塔5Cとの間で均圧化が図られる。これにより、吸着塔5Cの塔内が第1の中間圧力よりも低い第2の中間圧力まで、さらに減圧されるとともに、吸着塔5Bの昇圧が行われる。 ステップ3では、図2に示すように各自動弁の開閉状態が選択され、図3(c)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔5Aにて吸着工程が、吸着塔5Bにて第2昇圧工程が、吸着塔5Cにて脱着工程が行われる。 図2および図3(c)を参照するとよく理解できるように、ステップ3では、吸着塔5Aにおいて、ステップ2から引き続き吸着工程が行われ、製品ガスG2が塔外に導出される。製品ガスG2は、ステップ1と同様にして回収されるが、その一部が製品逆流用ライン55、自動弁q、流量調整弁58、およびガス導入用ライン54、および自動弁jを介して吸着塔5Bのガス通過口5bに導入され、吸着塔5Bの塔内の昇圧が行われる。 一方、吸着塔5Cは、ステップ1および2において塔内が減圧されているとともに、自動弁e,m,n,oが閉鎖され、自動弁fが開放状態とされることで、塔内圧力(最低圧力)が0.05MPaGから大気圧(0MpaG)の間となる。そのため、吸着塔5Cの内部では吸着剤から不要ガスが脱着し、これが吸着塔5C内に残存するガスとともにガス通過口5aから塔外に導出される。このガスは、自動弁fおよびオフガス用ライン56を介してオフガスG3として装置外に排出される。当該オフガスG3は、ステップ1の場合と同様に、燃焼用ガスとして利用するのに適している。 ステップ1〜3において、吸着工程にある吸着塔5Aの内部圧力(第1内部圧力)は、例えば大気圧から4.0MPaGの範囲とする。ステップ3において、脱着工程にある吸着塔5Cの内部圧力(第2内部圧力)は、吸着工程における吸着塔5Aの内部圧力よりも低い限りにおいて、例えば大気圧から0.3MPaGの範囲とする。 ステップ4〜6においては、図3(d)〜(f)に示したように、吸着塔5Aではステップ1〜3における吸着塔5Cと同様にして第1減圧工程、第2減圧工程および脱着工程が行われ、吸着塔5Bではステップ1〜3における吸着塔5Aと同様にして吸着工程が通して行われ、吸着塔5Cではステップ1〜3における吸着塔5Bと同様にして洗浄工程、第1昇圧工程および第2昇圧工程が行われる。 ステップ7〜9においては、図3(g)〜(i)に示したように、吸着塔5Aではステップ1〜3における吸着塔5Bと同様にして洗浄工程、第1昇圧工程および第2昇圧工程が行われ、吸着塔5Bではステップ1〜3における吸着塔5Cと同様にして第1減圧工程、第2減圧工程および脱着工程が行われ、吸着塔5Cではステップ1〜3における吸着塔5Aと同様にして吸着工程が通して行われる。 そして、以上に説明したステップ1〜9を各吸着塔5A,5B,5Cにおいて繰り返し行うことにより、不要ガスが除去され、メタンガス濃度の高い製品ガスG2が連続的に得られる。 本実施形態のメタン分離方法では、前処理および圧力変動吸着式ガス分離法(PSA法)によるガス分離を実行することにより、都市ガスG0から付臭剤を除去するとともにメタンを高純度に分離することができる。本方法では、原料ガスとして都市ガスを用いるので、原料ガスの安定供給が可能である。また、複数の吸着塔5A,5B,5Cを用いて行うPSA法によるガス分離では、メタン富化ガス(製品ガスG2)を連続的に得ることができる。したがって、本方法によれば、安定供給される都市ガスG0から、付臭剤が有意に除去されたメタン富化ガスを連続的に得ることができる。そして、このようにして得られたメタン富化ガス(製品ガスG2)は、高純度メタンが必要とされる用途に安定供給することができる。 以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、PSAガス分離装置のガス流路をなすラインの構成については、上記実施形態とは異なる構成を採用してもよい。PSAガス分離装置の吸着塔数については上記実施形態で示した3塔式だけに限定されるものではなく、2塔もしくは4塔以上の複数塔の場合でも同様の効果が期待できる。また、PSAガス分離装置において実行される複数工程からなるサイクルについても、上記実施形態とは異なる態様とすることができる。 また、例えば、脱着工程における塔内圧力(最低圧力)は上記した0.05MPaGから大気圧の範囲に限定されるものではなく、脱着工程における塔内圧力を大気圧から−0.1MPaGに減圧してもよい。この場合、例えばオフガス用ライン56に真空ポンプを設ければよい。 次に、本発明の有用性を実施例および比較例により説明する。 〔実施例1〕 本実施例では、図面を参照して上述したメタン分離装置Xを用いて都市ガスG0からメタンを分離した。 前処理塔2としては、直径が37mmの円筒状のものを用い、その内部には吸着剤(第1吸着剤)として酸化ニッケルとアルカリ金属塩の混合物を添着した活性炭(日本エンバイロケミカルズ社製:粒状白鷺NCC)を合計0.5リットル充填した。都市ガスG0は、容積基準にして、メタン88.9%、エタン5.3%、プロパン3.0%、ブタン1.9%および付臭剤(t−ブチルメルカプタンとジメチルサルファイドの混合物)10ppmを含むものを使用し、標準状態で180L/hrの流量で前処理塔2へ供給した。前処理塔2内の圧力は350kPaGとし、都市ガスG0から付臭剤を吸着除去した。 次に、付臭剤を除去したガスG1を用いて、PSAガス分離装置5によりPSAガス分離工程を行った。吸着塔5A,5B,5Cとしては、直径が37mmの円筒状のものを用い、その内部には吸着剤として平均細孔直径が1.6〜1.7nmかつ比表面積が1000〜1200m2/gの椰子殻系活性炭(日本エンバイロケミカルズ社製:粒状白鷺G2X)を合計1.08リットル充填した。吸着工程における吸着圧力(最高圧力)は350kPaG、第1減圧工程における終了圧力(第1の中間圧力)は、250kPaGとし、これらの圧力差は、100kPaとした。また、第2減圧工程における終了圧力(第2の中間圧力)は、130kPaG、脱着工程における最低圧力は、20kPaGとした。PSAガス分離装置5におけるガス分離を経て、製品ガスG2を得た。その結果を表1に示した。 なお、本実施例等に記載されている平均細孔直径と比表面積の測定には、比表面積・細孔分布測定装置(日本ベル社製:BELSORP−max)を使用し、吸着温度−196℃での窒素吸着等温線よりBET法にて算出した。 〔実施例2〕 前処理塔2に充填する吸着剤として酸化亜鉛を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔実施例3〕 水添加部1によって都市ガスG0に水を50ppm添加し、それ以外は実施例2と同様にしてメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔実施例4〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、平均細孔径1.7〜1.8nmかつ比表面積が900〜1100m2/gの椰子殻系活性炭(日本エンバイロケミカルズ社製:粒状白鷺NCC)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔実施例5〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、平均細孔直径が3.0〜4.0nmかつ比表面積が250〜350m2/gの活性アルミナ(住友化学社製:NKHD−24HD)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔実施例6〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、平均細孔直径が8.5〜9.5nmかつ比表面積が150〜250m2/gの活性アルミナ(住友化学社製:KHO−24)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔実施例7〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、平均細孔直径が10.0〜11.0nmかつ比表面積が100〜200m2/gの活性アルミナ(住友化学社製:FO−35)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔実施例8〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、細孔直径が0.9〜1.0nmのゼオライト(東ソー社製:F9HA)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔実施例9〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、平均細孔径1.7〜1.8nmかつ比表面積が900〜1100m2/gの椰子殻系活性炭(日本エンバイロケミカルズ社製:粒状白鷺NCC)と平均細孔直径が3.0〜4.0nmかつ比表面積が250〜350m2/gの活性アルミナ(住友化学社製:NKHD−24HD)を用い、これらを0.54リットルずつ積層して充填した。それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔比較例1〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、平均細孔径1.75〜1.85nmかつ比表面積が400〜500m2/gの椰子殻系活性炭(日本エンバイロケミカルズ社製:モレキュラーシーブ4A)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔比較例2〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、細孔直径が0.3〜0.4nmのゼオライト(ユニオン昭和社製:4A−1.6)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 〔比較例3〕 吸着塔5A,5B,5Cに充填する吸着剤として、細孔直径が0.4〜0.5nmのゼオライト(ユニオン昭和社製:5A−HP)を用い、それ以外は実施例1と同様にして都市ガスG0からメタンを分離した。その結果を表1に示した。 表1から明らかなように、前処理塔2に充填する充填剤として、酸化ニッケルとアルカリ金属塩の混合物を添着した活性炭(粒状白鷺NCC)を用いることにより、硫化物系付臭剤を0.1ppm未満まで除去することができる。また、実施例2,3から明らかなように、硫黄化合物を選択的に吸着する酸化亜鉛のような金属酸化物は、水を添加することで吸着速度が速くなって付臭剤の除去効果が高まるが、水分を添加しなくても付臭剤を有意に除去することができる。そして、硫化物系付臭剤を除去したガスG1を用いて、圧力変動吸着式ガス分離法(PSA法)によるガス分離を行った。このように、前処理塔2における前処理とPSAガス分離装置5におけるガス分離を経ることにより、各実施例に示されるように、安定供給される都市ガスG0から、高純度メタンガス(製品ガスG2)を、メタンガス回収率が40%以上で連続的に得ることができた。上記した実施例の製品ガスG2は、メタン純度が99%以上と高く、付臭剤がほぼ完全に除去されており、高純度メタンが必要とされる用途に安定供給することが可能である。 吸着塔5A,5B,5C内に充填する吸着剤(第2吸着剤)としては、活性炭を使用することができ、実施例1,4、比較例1等により、平均細孔直径が1.5〜2.0nmかつ比表面積が600m2/g以上の活性炭が好適に用いられる。また、吸着塔5A,5B,5C内に充填する吸着剤として、活性アルミナを使用することができ、実施例5〜7等より、平均細孔直径が2.5〜12.0nmかつ比表面積が100〜400m2/gの一般的な活性アルミナを用いることができる。さらに、吸着塔5A,5B,5C内に充填する吸着剤として、ゼオライトを使用することができ、実施例8、比較例2,3等により、細孔直径が0.8〜1.2nmのゼオライトが好適に用いられる。なお、実施例9より、複数種の上記吸着剤を積層して充填してもよいことが分かる。 上記したように、各実施例によれば、都市ガスG0から純度99%以上の高純度メタンガス(製品ガスG2)を、メタンガス回収率で40%以上得ることができる。その一方、PSAガス分離装置5のオフガス用ライン56を介して排出されるオフガスG3は、燃焼用として使用することができるので、製品ガスG2におけるメタンガス回収率が40%程度でも無駄がなく高純度メタンを得ることができる。また、オフガスを燃焼用に使用する際、製品ガスにおけるメタンガス回収率が高い程、オフガスにおけるメタン以外の炭化水素ガス(エタン、プロパンおよびブタン)の占める比率が高くなり、オフガスの熱量が高くなる。そうすると、オフガスを燃焼させる際に熱量調整が必要になるので、高純度メタンを得る際のメタンガス回収率は40〜60%程度であることが好ましい。X メタン分離装置1 水添加部2 前処理塔3 圧縮機4 ライン5 PSAガス分離装置5A,5B,5C 吸着塔5a,5b ガス通過口51 混合ガス用ライン52 製品ガス用ライン53 塔内ガス取出用ライン54 ガス導入用ライン55 製品逆流用ライン56 オフガス用ライン57,58 流量調整弁a〜q 自動弁 炭化水素ガスであるメタン、エタン、プロパンおよびブタンと、付臭剤とを含む都市ガスから、メタンを濃縮分離する方法であって、 上記都市ガス中の付臭剤を優先的に吸着する第1吸着剤により上記付臭剤を吸着除去する前処理工程と、 上記都市ガスにおけるメタン以外の炭化水素ガスを優先的に吸着する第2吸着剤が充填された複数の吸着塔を用い、上記吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に、上記前処理工程を経た混合ガスを導入して当該混合ガス中の上記メタン以外の炭化水素ガスを吸着させ、当該吸着塔からメタンが富化されたメタン富化ガスを導出する吸着工程、および上記吸着塔内を減圧して上記第2吸着剤から上記メタン以外の炭化水素ガスを脱着させて塔外へ導出する脱着工程、を含むサイクルを繰り返し行う圧力変動吸着式ガス分離工程と、を含むことを特徴とする、メタン分離方法。 上記第2吸着剤は、平均細孔直径が1.5〜2.0nmかつ比表面積が600m2/g以上の活性炭、平均細孔直径が2.5〜12.0nmかつ比表面積が100〜400m2/gの活性アルミナ、および細孔直径が0.8〜1.2nmのゼオライトより選択される1種類以上を含む、請求項1に記載のメタン分離方法。 上記吸着工程における上記吸着塔の第1内部圧力を大気圧から4.0MPaGの範囲とする、請求項1または2に記載のメタン分離方法。 上記脱着工程における上記吸着塔の第2内部圧力を、上記第1内部圧力よりも低い限りにおいて、−0.1MPaGから0.3MPaGの範囲とする、請求項3に記載のメタン分離方法。 上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅もしくは亜鉛の酸化物、またはこれらの混合物である、請求項1ないし4のいずれかに記載のメタン分離方法。 上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅または亜鉛の酸化物と、アルカリ金属塩との混合物を添着させた活性炭である、請求項1ないし4のいずれかに記載のメタン分離方法。 上記前処理工程に付される前の上記都市ガスに水を15〜60ppmの割合で添加する、請求項5に記載のメタン分離方法。 炭化水素ガスであるメタン、エタン、プロパン、およびブタンと、付臭剤とを含む都市ガスから、メタンを濃縮分離するための装置であって、 上記都市ガス中の付臭剤を優先的に吸着する第1吸着剤が充填されており、当該第1吸着剤により上記付臭剤を吸着除去する前処理工程を行うための前処理塔と、 上記都市ガスにおけるメタン以外の炭化水素ガスを優先的に吸着する第2吸着剤が充填された複数の吸着塔を有し、上記吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に、上記前処理工程を経た混合ガスを導入して当該混合ガス中の上記メタン以外の炭化水素ガスを吸着させ、当該吸着塔からメタンが富化されたメタン富化ガスを導出する吸着工程、および上記吸着塔内を減圧して上記第2吸着剤から上記メタン以外の炭化水素ガスを脱着させて塔外へ導出する脱着工程、を含むサイクルを繰り返し行うように構成された圧力変動吸着式ガス分離装置と、を備えることを特徴とする、メタン分離装置。 上記第2吸着剤は、平均細孔直径が1.5〜2.0nmかつ比表面積が600m2/g以上の活性炭、平均細孔直径が2.5〜12.0nmかつ比表面積が100〜400m2/gの活性アルミナ、および細孔直径が0.8〜1.2nmのゼオライトより選択される1種類以上を含む、請求項8に記載のメタン分離装置。 上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅もしくは亜鉛の酸化物、またはこれらの混合物である、請求項8または9に記載のメタン分離装置。 上記第1吸着剤は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅または亜鉛の酸化物と、アルカリ金属塩との混合物を添着させた活性炭である、請求項8または9に記載のメタン分離装置。 上記都市ガスに水を添加するための水添加手段を備える、請求項10に記載のメタン分離装置。 【課題】都市ガスから付臭剤を除去するとともにメタンを高純度に濃縮分離するのに適した方法および装置を提供する。【解決手段】本方法は、メタン、エタン、プロパン、ブタンおよび付臭剤を含む都市ガスG0中の付臭剤を優先的に吸着する第1吸着剤により上記付臭剤を吸着除去する前処理工程と、都市ガスG0におけるメタン以外の炭化水素ガスを優先的に吸着する第2吸着剤が充填された複数の吸着塔5A,5B,5Cを用い、吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に、前処理工程を経たガスG1を導入して当該ガスG1中のメタン以外の炭化水素ガスを吸着させ、当該吸着塔からメタンが富化された製品ガスG2を導出する吸着工程、および吸着塔内を減圧して第2吸着剤からメタン以外の炭化水素ガスを脱着させて塔外へ導出する脱着工程、を含むサイクルを繰り返し行う圧力変動吸着式ガス分離工程と、を含む。【選択図】図1