タイトル: | 公開特許公報(A)_光酸発生剤およびこれを含むフォトレジスト |
出願番号: | 2010141492 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | G03F 7/004,G03F 7/039,C09K 3/00,C07D 493/18,C07D 307/00,H01L 21/027,C07C 381/12 |
ミンチー・リー チェン−バイ・スー イマッド・アカド コン・リュウ JP 2011090284 公開特許公報(A) 20110506 2010141492 20100622 光酸発生剤およびこれを含むフォトレジスト ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. 591016862 特許業務法人センダ国際特許事務所 110000589 ミンチー・リー チェン−バイ・スー イマッド・アカド コン・リュウ US 61/219,355 20090622 G03F 7/004 20060101AFI20110408BHJP G03F 7/039 20060101ALI20110408BHJP C09K 3/00 20060101ALI20110408BHJP C07D 493/18 20060101ALI20110408BHJP C07D 307/00 20060101ALI20110408BHJP H01L 21/027 20060101ALI20110408BHJP C07C 381/12 20060101ALN20110408BHJP JPG03F7/004 503AG03F7/039 601C09K3/00 KC07D493/18C07D307/00H01L21/30 502RC07C381/12 15 OL 19 2H125 4C037 4C071 4H006 2H125AF17P 2H125AF38P 2H125AH11 2H125AH17 2H125AH25 2H125AJ13X 2H125AJ14X 2H125AJ53X 2H125AJ54X 2H125AJ65X 2H125AJ68X 2H125AN39P 2H125AN57P 2H125BA32P 2H125BA33P 2H125CA12 2H125CB08 2H125CB09 2H125CC03 2H125CC15 2H125FA03 4C037AA02 4C071AA03 4C071BB02 4C071CC12 4C071DD08 4C071EE05 4C071FF15 4C071HH05 4C071HH09 4C071KK14 4C071LL05 4H006AA03 4H006AB99 本発明は新規の光酸発生剤化合物(PAG)およびこの化合物を含むフォトレジスト組成物に関する。特に、本発明は、多環式ラクトン基を含む光酸発生剤化合物に関する。このPAGを含み、かつサブ300nmおよびサブ200nmの放射線のような短波長の放射線で像形成されるポジ型およびネガ型化学増幅型レジストが特に好ましい。 フォトレジストは像を基体に転写するための感光膜である。これはネガ型またはポジ型の像を形成する。フォトレジストを基体上にコーティングした後で、この塗膜はパターン化されたフォトマスクを通して活性化エネルギー源、例えば、紫外光に露光されてフォトレジスト塗膜中に潜像を形成する。このフォトマスクは下にある基体に転写されるのが望まれる像を画定する活性化放射線に対して不透明の領域および透明の領域を有する。レリーフ像はレジスト塗膜中の潜像パターンの現像により提供される。フォトレジストの使用は、概して、例えば、デフォレスト(Deforest)による、フォトレジスト物質およびプロセス(Photoresist Materials and Processes)マグローヒルブックカンパニー、ニューヨーク(1975)(非特許文献1)に、およびモロー(Moreau)による、半導体リソグラフィー、原理、実践および物質(Semiconductor Lithography,Principals,Practices and Materials)プレナムプレス、ニューヨーク(1988)(非特許文献2)に説明されている。 既知のフォトレジストは、既存の多くの商業的用途に充分な解像度およびサイズを有するフィーチャーを提供することができる。 機能的特性の性能を向上させるために、フォトレジスト組成物の構成を変える様々な試みがなされてきた。とりわけ、様々な光活性化合物がフォトレジスト組成物における使用のために報告されてきた。米国特許出願公開第2008/0124656号(特許文献1)を参照。米国特許出願公開第2008/0124656号明細書デフォレスト(Deforest)による、フォトレジスト物質およびプロセス(Photoresist Materials and Processes)マグローヒルブックカンパニー、ニューヨーク(1975)モロー(Moreau)による、半導体リソグラフィー、原理、実践および物質(Semiconductor Lithography,Principals,Practices and Materials)プレナムプレス、ニューヨーク(1988) しかし、多くの他の用途のために、サブミクロン寸法の高解像の像を提供できる新たなフォトレジストについての必要性が存在している。 本発明者は、ポジ型またはネガ型フォトレジスト組成物のいずれかにおいて使用するための新規の光酸発生剤化合物(PAG)を見いだした。特に、多環式ラクトン基を含む光酸発生剤化合物が提供される。 本明細書において言及される場合、「多環式ラクトン」単位、基または他の表示は、1以上の、好ましくは2以上の他の非芳香族環と共有結合(例えば、限定されないが、縮合など)しているラクトン基を含む部分を示す。以下に示されるように、好ましい形態においては、ラクトン環に共有結合している環の少なくとも1つは炭素以外の酸素または硫黄(例えば、S、S(O)、S(O)2など)のような環原子、例えば、酸素または硫黄架橋基を含む。また、本明細書におけるラクトンについての言及は、チオラクトン、およびラクトン部分のみを形成する酸素原子を有する環、並びに他のヘテロ原子、特に硫黄がラクトン基を形成する環(チオラクトンおよび他の構造)も包含する。「多環式ラクトン」基は1以上の共有結合(例えば、縮合)した炭素脂環式部分(すなわち、全ての環メンバーが炭素である)を含むことができることも理解される。 特に好ましい形態においては、ラクトン部分に加えて、少なくとも1つの複素環式基を有する多環式ラクトン基を含む光酸発生剤化合物が提供される。例えば、この少なくとも1つの複素環式基は、少なくとも1つの酸素および/もしくは硫黄環原子(官能化硫黄、例えば、スルフィニルおよびスルホニルも包含する)を有する、縮合または非縮合で共有結合した環でありうる。 さらなる好ましい形態においては、1以上の非水素環置換基、例えば、ヒドロキシ、場合によって置換されたアルキル、例えば、ヒドロキシアルキル、アルキル、シアノ、場合によって置換されたアルコキシなどを有する多環式ラクトン基を含む光酸発生剤化合物が提供される。ヒドロキシもしくはヒドロキシアルキルが、本PAGの多環式ラクトン基の特に好ましい環置換基である。 本発明の光酸発生剤化合物には、イオン性化合物と非イオン性化合物との双方が挙げられる。例えば、α,α−ジフルオロアルキルスルホン酸が、様々な光反応性分子、例えば、オニウム塩のようなイオン性化合物から、並びに非イオン性化合物から光によって発生させられ得る。光活性化の際に、α,α−ジフルオロアルキルスルホン酸を発生させることができる本発明の一般的に好ましいPAG化合物には、オニウム化合物、例えば、スルホニウムおよびヨードニウム化合物;並びに、スルホナート化合物、例えば、N−オキシイミドスルホナート、N−オキシイミノスルホナート、フェノール系スルホナート アリールアルキルスルホナート、特にベンジルスルホナート;ジスルホン;ジアゾスルホン;α,α−メチレンジスルホン、およびジスルホニルヒドラジンが挙げられる。 ある形態においては、イオン性光酸発生剤化合物、特に光活性化の際にスルホン酸(−SO3−)を生じさせるPAG化合物が好ましい。 さらに、好ましい形態においては、多環式ラクトン基はアニオン性PAGのアニオン部分に存在する。例えば、多環式ラクトン基がスルホン酸(−SO3−)部分と共有結合しているイオン性PAGが好ましい。 特に好ましい形態においては、多環式ラクトンを含むフッ素化PAGが提供される。多環式ラクトンを含み、かつ光活性化の際にスルホン酸(−SO3−)、例えば、フッ素化スルホン酸基(例えば、−CF2SO3−、−CHFSO3−、−(エステル)CF2SO3−、−(エステル)CHFSO3)を発生させるフッ素化PAGが提供されるのが特に好ましい。 特に、本発明のPAGはポジ型またはネガ型化学増幅型フォトレジストにおいて使用され、すなわち、ネガ型レジスト組成物は光酸促進架橋反応を受けて、レジストの塗膜層の露光領域を未露光領域よりも低い現像剤可溶性にし、ポジ型レジスト組成物は1種以上の組成物成分の酸不安定基の光酸促進脱保護反応を受けて、レジストの塗膜層の露光領域を未露光領域よりも水性現像剤中でより可溶性にする。好ましい像形成波長はサブ(sub)300nmおよびサブ200nm、例えば、248nm、193nmおよび157nmである。より長い波長、例えば、I線(365nm)も使用されうる。 本発明の特に好ましいフォトレジストは、像形成に有効な量の本明細書に開示される1種以上のPAG、および下記の群から選択される樹脂を含む: 1)248nmでの像形成に特に好適な化学増幅ポジ型レジストを提供できる、酸不安定(acid labile)基を含むフェノール系樹脂。この種の特に好ましい樹脂には、以下のものが挙げられる:i)ビニルフェノールおよびアクリル酸アルキル(これは(メタ)アクリラートも包含する)の重合単位を含むポリマー、ここにおいて、重合されたアクリル酸アルキル単位は光酸の存在下でデブロッキング(deblocking)反応を受けうる。光酸誘起デブロッキング反応を受けうる代表的なアクリル酸アルキル(これは(メタ)アクリラートも包含する)には、例えば、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸メチルアダマンチル、メタクリル酸メチルアダマンチル、および光酸誘起反応を受けうる他の非環式アルキルおよび脂環式アクリラート(これは(メタ)アクリラートも包含する)が挙げられ、このようなポリマーは、米国特許第6,042,997号および第5,492,793号に記載されており、これら文献は参照によって本明細書に組み込まれる:ii)ビニルフェノール、場合によって置換されている(ヒドロキシもしくはカルボキシ環置換基を含まない)ビニルフェニル(例えばスチレン)、および上記ポリマーi)で記載されたデブロッキング基を有するもののようなアクリル酸アルキル(これは(メタ)アクリラートも包含する)の重合単位を含むポリマー;例えば、米国特許第6,042,997号に記載されたポリマー、この文献は参照によって本明細書に組み込まれる:およびiii)光酸で反応しうるアセタールもしくはケタール部分を含む繰り返し単位、および場合によってフェニルもしくはフェノール性基のような芳香族繰り返し単位を含むポリマー;このようなポリマーは、米国特許第5,929,176号および第6,090,526号に記載されており、これら文献は参照により本明細書に組み込まれる。 2)サブ−200nm波長、例えば、193nmで像形成するのに特に好適な化学増幅ポジ型レジストを提供できる、フェニルもしくは他の芳香族基を実質的にもしくは完全に含まない樹脂。この種の特に好ましい樹脂には以下のものが挙げられる:i)芳香族でない環式オレフィン(環内二重結合)、例えば、場合によって置換されたノルボルネンの重合単位を含むポリマー;このようなポリマーは、米国特許第5,843,624号および第6,048,664号に記載され、これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる:ii)アクリル酸アルキル単位、例えば、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸メチルアダマンチル、メタクリル酸メチルアダマンチル、並びに他の非環式アルキルおよび脂環式アクリラートを含むポリマー;このようなポリマーは米国特許第6,057,083号;欧州特許出願公開第EP01008913A1号および第EP00930542A1号;および1998年8月28日に出願された米国特許出願第09/143,462号に記載されており、これら全ては参照により本明細書に組み込まれる:およびiii)重合された酸無水物単位、特に重合された無水マレイン酸および/または無水イタコン酸単位を含むポリマー;例えば、欧州特許出願公開第EP01008913A1号および米国特許第6,048,662号に開示されるポリマー、これら双方の文献は参照により本明細書に組み込まれる;および/または上記タイプi)、ii)もしくはiii)の1種以上の樹脂の組み合わせ、すなわち、非芳香族環式オレフィンの重合単位を含むポリマー、アクリル酸アルキル(これは、(メタ)アクリラートも包含する)を含むポリマー、および/もしくは重合された酸無水物単位を含むポリマーの1種以上の組み合わせ。 本発明のレジストは異なるPAGの混合物、典型的には2または3種の異なるPAGの混合物、より典型的には全部で2種類の異なるPAGからなる混合物を含むこともできる。この混合物の少なくとも1種のPAGは本明細書において開示されるような多環式ラクトン基を有する。 本発明は、本発明のフォトレジストのレリーフ像を形成する方法も提供し、サブクォーターミクロン寸法以下、例えば、サブ0.2もしくはサブ0.1ミクロン寸法の高解像でパターン形成されたフォトレジスト像(例えば、本質的に垂直の側壁を有するパターン形成された線)を形成する方法も挙げられる。 本発明はさらに、基体上にコーティングされた本発明のフォトレジストおよびレリーフ像を有する、マイクロエレクトロニクスウェハまたはフラットパネルディプレイ基体のような基体を含む製造物品を提供する。本発明の他の形態は以下に開示される。 本発明者は、フォトレジスト組成物における本発明の光酸発生剤化合物の使用がレジスト、例えば、高解像レジストレリーフ像に向上したリソグラフィー性能を与えることができることを見いだした。 好ましい光酸発生剤化合物には、下記式I、IIまたはIIIのいずれかの構造を含むものが挙げられる: それぞれの式において、XはCH2、OまたはSであり、好ましくはOであり; 各Rは同じかまたは異なっている非水素置換基であり、例えば、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルのような場合によって置換されたアルキル、アルキル、シアノ、場合によって置換されたアルコキシであり; pは0〜5の整数であり(0の場合には、多環式基は非水素環置換基を有しない)、より典型的にはpは0〜3である。 本発明の特に好ましいPAGは、イオン性PAGのスルホン酸部分に共有結合している多環式ラクトン基を含む。多環式ラクトンとスルホン酸との間に、様々な基、例えば、エステル、アミド、場合によって置換されたアルキレン(例えば、(−CH2−)n、nは1〜10である)、フルオロアルキレン(例えば、(−CF2−)n、nは1〜10であり、より典型的には1、2または3である)などが挿入されうる。 特に好ましいPAGには、下記アニオン性基を含むものが挙げられ、式中、Rは多環式ラクトン基を表す: さらなる好ましい光酸発生剤化合物は下記式IV、VまたはVIの構造を含むことができる: それぞれの式において、XはCH2、OまたはSであり、好ましくはOであり; 各Rは同じかまたは異なっている非水素置換基であり、例えば、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキルのような場合によって置換されたアルキル、アルキル、シアノ、場合によって置換されたアルコキシであり; pは0〜5の整数であり(0の場合には、多環式基は非水素環置換基を有しない)、より典型的にはpは0〜3であり; Yは化学結合であり(これはエステル基、例えば、連続した複数のエステル基を含むことができる); Z1およびZ2は同じかまたは異なっていることができ、かつ水素または非水素基であることができ、Z1およびZ2の少なくとも一方は1以上のF原子を含む。 さらに好ましい本発明の光酸発生剤化合物には、延伸多環式ラクトン基を含む下記のものが挙げられる: 上記構造において、Xは−CH2−または酸素であり;nは0〜6であり;Zは化学結合または1〜8の炭素原子を有するフッ素化アルキレンである。 本発明のPAGは容易に製造されうる。例えば、形成された多環式ラクトンまたは無水物化合物、例えば、9−ヒドロキシ−4,10−ジオキサ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンまたはシス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸無水物が反応されて、目的のPAG化合物を形成するのに望ましい官能基を提供する。よって、後述の実施例に示されるように、共有結合した多環式ラクトン部分を有する形成されたスルホン酸化合物は、カチオン性種(例えば、スルホニウム化合物、例えば、場合によって置換されたトリアリール、例えば、場合によって置換されたトリフェニルスルホニウムカチオン、またはヨードニウム化合物、例えば、場合によって置換されたジフェニルヨードニウム)と複合体を形成する。 多環式ラクトン基は他の光酸発生剤、例えば、N−オキシイミドスルホナート、N−オキシイミノスルホナート、フェノール系スルホナート、アリールアルキルスルホナート、特にベンジルスルホナート;ジスルホン;ジアゾスルホン;α,α−メチレンジスルホンおよびジスルホニルヒドラジンにグラフトされうるか、またはさもなければ組み込まれることもできる。このようなPAGは米国特許第6,482,567号;第6,849,374号;第6,458,506号;および第6,783,912号に論じられている。 上述のように、本発明のPAGは、ポジ型およびネガ型化学増幅型レジスト組成物の双方をはじめとするフォトレジスト組成物における感放射線成分として有用である。 本発明のフォトレジストは、典型的には、樹脂バインダーおよび上述のような本発明の光活性成分を含む。好ましくは、樹脂バインダーはレジスト組成物に水性アルカリ現像可能性を付与する官能基を有する。例えば、ヒドロキシルまたはカルボキシラートのような極性官能基を含む樹脂バインダーが好ましい。好ましくは、樹脂バインダーはレジスト組成物において、レジストをアルカリ水溶液に現像可能にするのに充分な量で使用される。 200nm超、例えば、248nmの波長で像形成するには、フェノール系樹脂が典型的には好ましい。好ましいフェノール系樹脂は、触媒の存在下での対応するモノマーのブロック重合、乳化重合または溶液重合により形成されうるポリ(ビニルフェノール)である。 好ましくは、本発明の光酸発生剤化合物は化学増幅ポジ型レジストにおいて使用される。このような多くのレジスト組成物が、例えば、米国特許第4,968,581号;第4,883,740号;第4,810,613号;および第4,491,628号;並びにカナダ国特許出願公開第2,001,384号に記載されており、化学増幅ポジ型レジストを製造および使用するこれらの教示については、これら文献の全ては参照により本明細書に組み込まれる。本発明に従って、感放射線成分として、本発明の光活性化合物に置き換えることによって、これら先行技術のレジスト組成物は変更される。 本発明のポジ型化学増幅型フォトレジストにおいて使用するための酸不安定デブロッキング基を有する好ましい樹脂は、シプレイカンパニーの欧州特許出願公開第0829766A2号(アセタールを有する樹脂、およびケタール樹脂)およびシプレイカンパニーの欧州特許出願公開第0783136A2号に開示されている((1)スチレン;(2)ヒドロキシスチレン;および(3)酸不安定基、特にアクリル酸アルキル酸不安定基、例えば、アクリル酸t−ブチルまたはメタクリル酸t−ブチルの単位を含むターポリマーおよび他のコポリマー)。一般に、様々な酸不安定基、例えば、酸感受性エステル、カーボナート、エーテル、イミドなどを有する樹脂が好適でありうる。光酸不安定基はより典型的にはポリマー骨格からペンダントであることができるが、ポリマー骨格に不可欠な酸不安定基を有する樹脂が使用されることもできる。 また、本発明のPAGは、好ましくは、1種以上の光酸不安定基を有し、かつ実質的に、本質的にまたは完全にフェニルもしくは他の芳香族基を含まないポリマーと共に使用される。このようなフォトレジスト組成物は特に、サブ200nm放射線、例えば、193nm放射線で像形成するのに有用である。 例えば、好ましいポリマーは約5モルパーセント未満の芳香族基、より好ましくは約1または2モルパーセント未満の芳香族基、より好ましくは約0.1、0.02、0.04および0.08モルパーセント未満の芳香族基、さらにより好ましくは約0.01モルパーセント未満しか芳香族基を含まない。特に好ましいポリマーは完全に芳香族基を含まない。芳香族基は、サブ200nm放射線を非常に吸収することができ、よってこのような短波長の放射線で像形成されるフォトレジストにおいて使用されるポリマーのために望ましくない。 実質的にもしくは完全に芳香族基を含まず、かつサブ200nm像形成のためのフォトレジストを提供するために本発明のPAGと配合されうる好適なポリマーは、シプレイカンパニーの欧州特許出願公開第930542A1号に開示されている。 実質的にまたは完全に芳香族基を含まない好適なポリマーは、アクリル酸メチルアダマンチル、メタクリル酸メチルアダマンチル、アクリル酸エチルフェンキル、メタクリル酸エチルフェンキルなどの重合により提供されうる様な光酸不安定アクリラート単位をはじめとするアクリラート単位;ノルボルネン化合物もしくは環内炭素−炭素二重結合を有する他の脂環式化合物の重合により提供されうるような縮合非芳香族脂環式基;無水マレイン酸の重合により提供されうるような酸無水物;など;を好適に含む。 本発明の好ましいネガ型組成物は酸への曝露の際に硬化、架橋または固化しうる物質と、本発明の光活性成分との混合物を含む。 好ましいネガ型組成物はフェノール系もしくは非芳香族樹脂のような樹脂バインダー、架橋剤成分および本発明の光活性成分を含む。このような組成物およびその使用は欧州特許出願公開第0164248号および第0232972号、並びに米国特許第5,128,232号(Thackerayら)に開示されている。樹脂バインダー成分として使用するのに好ましいフェノール系樹脂には、ノボラックおよびポリ(ビニルフェノール)、例えば、上述したものが挙げられる。好ましい架橋剤には、アミンベースの物質、例えば、メラミン、グリコールウリル、ベンゾグアナミンベースの物質、および尿素ベースの物質が挙げられる。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂が一般的に最も好ましい。このような架橋剤は市販されており、例えば、メラミン樹脂はサイメル(Cymel)300、301および303の商品名でサイテック(Cytec)によって販売されている。グリコールウリル樹脂はサイメル1170、1171、1172の商品名でサイテックによって販売されており;尿素ベースの樹脂はビートル(Beetle)60、65および80の商品名で販売されており;ベンゾグアナミン樹脂はサイメル1123および1125の商品名で販売されている。 本発明のフォトレジストは他の物質を含むこともできる。例えば、他の任意の添加剤には、化学線染料(actinic dyes)およびコントラスト染料、ストリエーション防止剤(anti−striation agents)、可塑剤、速度向上剤、増感剤(例えば、より長波長、例えば、I線での本発明のPAGの使用のため)などが挙げられる。比較的高濃度、例えば、レジストの乾燥成分の合計重量の5〜30重量パーセントの量で存在することができる充填剤および染料を除いて、このような任意の添加剤は、典型的には、フォトレジスト組成物中に低濃度で存在する。 本発明のレジストの好ましい任意成分の添加剤は追加塩基、特にテトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)であり、これは現像されたレジストレリーフ像の解像度を向上させることができる。追加塩基は好適には比較的少量で、例えば、PAGに対して約1〜10重量パーセント、より典型的には1〜約5重量パーセントで使用される。他の好適な塩基性添加剤には、スルホン酸アンモニウム塩、例えば、p−トルエンスルホン酸ピペリジニウム、およびp−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルアンモニウム;アルキルアミン、例えば、トリプロピルアミンおよびドデシルアミン;アリールアミン、例えば、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、アミノフェノール、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどを挙げることができる。 本発明のレジストの樹脂バインダー成分は、典型的には、レジストの露光された塗膜層を、アルカリ水溶液などを用いて現像可能にするのに充分な量で使用される。より詳細には、樹脂バインダーは好適に、レジストの全固形分の50〜約90重量%を構成しうる。光活性成分は、レジストの塗膜層中の潜像の形成を可能にするのに充分な量で存在すべきである。より詳細には、光活性成分は、好適には、レジストの全固形分の約1〜40重量%の量で存在しうる。典型的には、より少ない量の光活性成分が化学増幅型レジストに好適であり得る。 本発明のフォトレジストは、このようなフォトレジストの配合において使用される先行技術の光活性化合物を本発明のPAGと置き換えることを除いて、既知の手順に従って一般的に製造される。例えば、本発明のレジストは、フォトレジストの成分を好適な溶媒に溶解することによりコーティング組成物として製造されることができ、この好適な溶媒には、例えば、グリコールエーテル、例えば、2−メトキシエチルエーテル(ジグライム)、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル;乳酸エステル、例えば、乳酸エチルまたは乳酸メチル、乳酸エチルが好ましい;プロピオン酸エステル、特にプロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルおよびエチルエトキシプロピオナート;またはケトン、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンおよび2−ヘプタノンが挙げられる。フォトレジストの固形分量は、典型的には、フォトレジスト組成物の全重量の5〜35重量パーセントで変化する。 本発明のフォトレジストは既知の手順に従って使用されうる。本発明のフォトレジストは乾燥膜として適用されうるが、本発明のフォトレジストは液体コーティング組成物として基体上に好ましくは適用され、加熱して乾燥させ、好ましくは塗膜層が粘着性でなくなるまで溶媒を除去し、フォトマスクを通して活性化放射線に露光し、場合によって露光後ベークして、レジスト塗膜層の露光領域と未露光領域との間の溶解度の違いを作り出すか、または増大させて、次いでアルカリ水性現像剤で好ましくは現像されて、レリーフ像を形成させる。 本発明のレジストが適用され、処理される基体は、好適には、マイクロエレクトロニクスウェハのようなフォトレジストを伴うプロセスにおいて使用されるあらゆる基体でありうる。例えば、この基体はケイ素、二酸化ケイ素、またはアルミニウム−酸化アルミニウムマイクロエレクトロニクスウェハであることができる。ガリウムヒ素、セラミック、石英または銅基体も使用されうる。銅クラッド積層板のようなプリント配線板基板も好適な基体である。液晶ディスプレイおよび他のフラットパネルディスプレイ用途に使用される基体、例えばガラス基体、インジウムスズ酸化物コーティング基体なども好適に使用される。 液体コーティングレジスト組成物はあらゆる標準的な手段、例えば、スピニング、ディッピングまたはローラーコーティングによって適用されうる。本発明のフォトレジストは、特にプリント配線板製造用途のためには、乾燥膜樹脂として適用されることもできる。 フォトレジスト層は(存在する場合には、上塗りバリア組成物層と共に)、次いで、活性化放射線に、好ましくは液浸リソグラフィーシステム(すなわち、露光ツール(特に投影レンズ)と基体をコーティングするフォトレジストとの間の空間が液浸流体、例えば、水または1種以上の添加剤、例えば、向上した屈折率の流体を提供できる硫酸セシウムと混合された水で占有されている)において露光される。好ましくは、液浸流体(例えば、水)は気泡を回避するために処理されており、例えば、水はナノバブルを回避するために脱ガスされうる。 本明細書において「液浸露光」または他の類似の用語についての言及は、露光が、露光ツールと、塗布されたフォトレジスト組成物層との間に挿入されるこのような流体層(例えば、水もしくは添加剤を含む水)を用いて行われることを示す。 露光エネルギーは感放射線システムの光活性成分を効果的に活性化し、レジスト塗膜層にパターン形成された像を生じさせるのに充分であるべきである。好適な露光エネルギーは、典型的には約1〜300mJ/cm2の範囲である。好適な露光波長には、サブ300nm、例えば、248nm、またはサブ200nm、例えば、193nmおよび157nm、またはより長い波長、例えば、365nmが挙げられる。より高いエネルギーの露光源、例えば、EUV、電子ビーム、イオンビームおよびx線放射線、および他のイオン化放射線なども使用されうる。好適な露光後ベーク温度は、約50℃以上、より具体的には約50℃〜140℃である。酸硬化型ネガ型レジストについては、現像により形成されたレリーフ像をさらに硬化させるために、所望の場合には、約100〜150℃の温度で数分以上、現像後ベークが使用されうる。現像および現像後の任意の硬化の後で、現像により露出した基体表面は、次いで、例えば、当該技術分野で知られている手順に従ってフォトレジストが除かれた基体領域を化学的にエッチングまたはめっきすることにより、選択的に処理されることができる。好適なエッチング剤には、フッ化水素酸エッチング溶液、およびプラズマガスエッチング剤、例えば、酸素プラズマエッチング剤が挙げられる。 本明細書において言及された全ての文献は参照により本明細書に組み込まれる。以下の非限定的な実施例は本発明の例示である。 実施例1および2:PAG合成 実施例1:TPS ODOT−DMFS PAG(トリフェニルスルホニウムヘキサヒドロ−4,7−エポキシイソベンゾフラン−1(3H)−オン、6−(2,2’)−ジフルオロ−2−スルホナト酢酸エステル) 上記スキームに示されるように、トルエン(50)mL中の、ジフルオロスルホ酢酸ナトリウム(5g)、9−ヒドロキシ−4,10−ジオキサ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(4.21g)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(9.5g)の混合物を3日間還流した。この反応混合物を室温まで冷却し、ろ過した。固体をアセトニトリル(50mL×2)で抽出し、ろ過した。アセトニトリル濾液を濃縮乾固した。残留物を水(50mL)と塩化メチレン(30mL)との間で分配させた。層が分離した。水性層を塩化メチレン(2×30mL)で洗浄し、さらなる精製をすることなく次の工程で使用した。 上記水溶液を臭化トリフェニルスルホニウム(8.6g)および塩化メチレン(50mL)で処理した。この混合物を室温で24時間攪拌した。層が分離した。有機層を水(3×30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して(SiO2、塩化メチレン中3%メタノール)、TPS−ODOT−DFMS(7.5g)PAGを白色固体として得た。 実施例2:TPSヒドロキシ−NL−TFBS PAG(1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルホン酸トリフェニルスルホニウム)の合成手順1: 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノ−(4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−ブチル)エステルの合成 塩化メチレン250ml中のシス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸無水物(16g、97.5mmol、1当量)および4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブタン−1−オール(21.9g、97.5mmol)の混合物にトリエチルアミン(14.8g、146.2mmol、1.5当量)をゆっくりと添加して、3日間攪拌した。この混合物を、150mlの6N塩酸で酸性化した後、有機層を乾燥させ、濃縮した。50℃で一晩、真空オーブン中で乾燥させた後、33グラムの5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノ−(4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−ブチル)エステルが得られた。2: 2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボン酸4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−ブチルエステルの合成 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸モノ−(4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−ブチル)エステル(23g、59.1mmol)と、200mlの酢酸エチルとの混合物中に、過酢酸(14.1g、32重量%水溶液、59.1mmol、1当量)を滴下添加した。得られた混合物を一晩還流し、200mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後で、有機層を濃縮し、溶離液として50/50(容積/容積)の酢酸エチル/ヘプタンを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。16グラムの結晶生成物である、2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボン酸4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−ブチルエステルを得た。3: 1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルフィン酸ナトリウムの合成 300mlのアセトニトリル中の2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボン酸4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−ブチルエステル(15.4g、38.0mmol)を、ジチオン酸ナトリウム(15.6g、純度85%、76.0mmol、2当量)および重炭酸ナトリウム(12.8g、152.1mmol、4当量)の新たに調製した溶液にゆっくりと添加した。得られた混合物を3時間還流した。有機層を回収して濃縮乾固した。15gのクルード生成物である、1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルフィン酸ナトリウムをさらなる精製を行うことなく、次の工程のために使用した。4: 1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルホン酸ナトリウムの合成 過酸化水素(10.8g、30重量%溶液、95.0mmol、2.5当量)およびタングステン酸ナトリウム二水和物(0.03g、0.0024当量)を、1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルフィン酸ナトリウム塩(15g、38mmol)と、300mlのアセトニトリルと、300mlの水との混合物に添加した。室温で一晩攪拌後、2当量の亜硫酸ナトリウムをこの混合物に添加し、さらに30分間攪拌した。生成物の有機層を濃縮し、多量のメチルt−ブチルエーテルに沈殿させた。14.9グラムの生成物である、1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルホン酸ナトリウムを得た。5: TPSヒドロキシ−NL−TFBS PAG(1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルホン酸トリフェニルスルホニウム)の合成 1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルホン酸ナトリウム(14.9g、36.2mmol、1当量)および臭化トリフェニルスルホニウム(12.8、36.2mmol)を300mlの塩化メチレンおよび300mlの水と混合した。この混合物を48時間攪拌し、有機層を分離した。水で洗浄(6×250ml)後、有機層を濃縮し、溶離液として95/5(容積/容積)の塩化メチレン/メタノールを用いてシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。生成物を乾燥させて、12.3gの結晶PAGである、1,1,2,2−テトラフルオロ−4−(2−ヒドロキシ−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−9−カルボニルオキシ)−ブタン−1−スルホン酸トリフェニルスルホニウムを得た。 実施例3:フォトレジスト製造およびリソグラフィー処理 本発明のフォトレジストは、レジスト組成物の全重量を基準にした重量パーセントとして表された量で下記成分を混合することにより製造される:レジスト成分:量(重量%)樹脂バインダー:15光酸発生剤:3乳酸エチル:81 樹脂バインダーは(メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ベータ−ヒドロキシ−ガンマ−ブチロラクトンメタクリラート/メタクリル酸シアノ−ノルボルニル)のターポリマーである。光酸発生剤は上記実施例1で製造された化合物であった。これら樹脂およびPAG成分は乳酸エチル溶媒中で混合される。 配合されたレジスト組成物はARC−コートされた6インチシリコンウェハ上にスピンコートされ、130℃で60秒間真空ホットプレートでソフトベークされる。レジスト塗膜層はフォトマスクを通した248nmで露光され、次いで露光された塗膜層は130℃で90秒間露光後ベークされる。次いで、コーティングされたウェハは0.26Nのテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で処理され、像形成されたレジスト層を現像し、レリーフ像を提供する。 実施例4:さらなるフォトレジスト製造および処理 特定された量で下記物質を混合することにより、フォトレジスト組成物が製造される: 1.樹脂成分:フォトレジスト組成物の全重量を基準にして6.79重量%の量の、(メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル/ベータ−ヒドロキシ−ガンマ−ブチロラクトンメタクリラート/メタクリル酸シアノ−ノルボルニル)のターポリマー; 2.光酸発生剤化合物:フォトレジスト組成物の全重量を基準にして0.284重量%の量の、上記実施例2の化合物; 3.塩基添加剤:フォトレジスト組成物の全重量を基準にして0.017重量%の量の、N−アルキルカプロラクタム; 4.界面活性剤:フォトレジスト組成物の全重量を基準にして0.0071重量%の量の、R08(フッ素含有界面活性剤、大日本インキ化学工業から入手可能); 5.実質的に非混和性の添加剤:フォトレジスト組成物の全重量を基準にして0.213重量%の量の、以下の実施例5に記載されるように製造された実施例5のポリマー; 6.溶媒成分:約90パーセントの流体組成物を提供する、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート。 このフォトレジスト組成物がシリコンウェハ上にスピンコートされ、真空ホットプレート上で乾燥させられて、ソフトプレートを除去し、次いで、乾燥フォトレジスト層に直接接触している水性液浸流体を使用した液浸リソグラフィープロセスで露光された。この液浸システムにおいて、フォトレジスト層はパターン化された193nmの放射線に、約24.1mJ/cm2の線量で露光される。 このフォトレジスト層は、次いで、露光後ベークされる(例えば、約120℃で)。その後、フォトレジスト層は0.26Nアルカリ現像剤水溶液で現像される。 実施例5:ポリマー合成 以下に示されるように、下記構造を有するカルボキシターポリマー樹脂が製造された: A.モノマーおよび開始剤混合物:7.00gのCH3(CH=CH)C(=O)OCH(CH3)CH2C(CF3)2OH(第1のモノマー)、2.80gの(CH2=CH)C(=O)OC(CH(CH3))2C(CH3)3(第2のモノマー)、および2.0gの無水酢酸(第3のモノマー)、0.42gのトリガノクス(Trignox)−23(開始剤)並びに17.0gのPGMEA(溶媒)を供給バイアルに秤量する。 B.反応器:反応器中に30gのPGMEAを入れ、85℃に維持する。 C.AをBに供給:Aが、一定の供給速度で120分間で、Bに供給される。 D.温度保持:AをBに供給後、反応器の温度がさらに2時間85℃に維持され、次いで、反応器の温度を自然に室温まで冷却させる。 この反応器からのカルボキシ樹脂がさらなる精製なしにフォトレジスト組成物において使用されうる。 本発明の上記記載はその単なる例示であり、特許請求の範囲に特定される本発明の意図および範囲から逸脱することなく変更および修飾がなされうることが理解される。 多環式ラクトン基を含む光酸発生剤化合物と、樹脂バインダーとを含む、フォトレジスト組成物。 前記多環式基がラクトン部分に加えて、少なくとも1つの複素環式基を含む、請求項1に記載のフォトレジスト組成物。 前記多環式基が1以上の非水素環置換基を含む、請求項1または2に記載のフォトレジスト組成物。 前記多環式基がヒドロキシまたはヒドロキシアルキル環置換基を1以上含む、請求項1または2に記載のフォトレジスト組成物。 前記光酸発生剤が下記式I、IIまたはIIIの構造を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物:それぞれの式において、XはCH2、OまたはSであり;各Rは同じかまたは異なっている非水素置換基であり;pは0〜5の整数である。 前記光酸発生剤が下記式IV、VまたはVIの構造を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物:それぞれの式において、XはCH2、OまたはSであり;各Rは同じかまたは異なっている非水素置換基であり;pは0〜5の整数であり、より典型的にはpは0〜3であり;Yは化学結合であり;Z1およびZ2は同じかまたは異なっていてよく、かつ水素または非水素基であってよく、Z1およびZ2の少なくとも一方は1以上のF原子を含む。 前記光酸発生剤がイオン性化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。 前記光酸発生剤が、多環式ラクトン基に共有結合したフッ素化スルホン酸基を含む、請求項7に記載のフォトレジスト組成物。 前記光酸発生剤が非イオン性化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。 前記光酸発生剤がオニウム化合物、スルホナート化合物、ジスルホン、ジアゾスルホン、α,α−メチレンジスルホンまたはジスルホニルヒドラジンである、請求項1〜9のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。 前記組成物が化学増幅ポジ型フォトレジストである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。 前記光酸発生剤化合物が、下記構造:の一方または双方の成分を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。 前記光酸発生剤化合物が下記構造:のいずれかを有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。 (a)請求項1〜13のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物の塗膜層を基体上に適用し;および (b)フォトレジスト塗膜層をパターン化された活性化放射線に露光し、露光されたフォトレジスト層を現像してレリーフ像を提供する;ことを含む、基体上にフォトレジストレリーフ像を形成する方法。 多環式ラクトン基を含む光酸発生剤化合物。 【課題】サブミクロン寸法の高解像性を有する化学増幅型フォトレジストの提供。【解決手段】下記式I、IIまたはIII等の構造を含む多環式ラクトン部分を含む光酸発生剤化合物と、樹脂バインダーとを含む、フォトレジスト組成物。【選択図】なし