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タイトル:公開特許公報(A)_射出試験装置
出願番号:2010023987
年次:2011
IPC分類:G01N 3/313,F42B 14/06,F41F 7/00


特許情報キャッシュ

島村 和夫 北川 潤一 石崎 雅人 福重 進也 新井 和吉 JP 2011064670 公開特許公報(A) 20110331 2010023987 20100205 射出試験装置 株式会社IHI 000000099 絹谷 信雄 100068021 島村 和夫 北川 潤一 石崎 雅人 福重 進也 新井 和吉 JP 2009192224 20090821 G01N 3/313 20060101AFI20110304BHJP F42B 14/06 20060101ALI20110304BHJP F41F 7/00 20060101ALI20110304BHJP JPG01N3/313F42B14/06F41F7/00 5 1 OL 13 2G061 2G061AA13 2G061AB04 2G061BA20 2G061CA01 2G061CB13 2G061DA16 2G061EA10 本発明は、ジェットエンジンへのバードストライクなどの高速衝突現象の研究のため、飛翔体を標的に高速で衝突させて、その高速衝突現象を試験するための射出試験装置に関するものである。 ジェットエンジンなどは、バードストライクなどによって損傷する可能性があるため、その耐衝撃性能を試験して安全性を確認などする必要がある。例えば、ジェットエンジンのファンケースには、十分な耐衝撃性評価が必要である。ファンケースの設計においては、FAA(Federal Aviation Administration:連邦航空局)の規定により、異物衝突等を受けたファンブレードが万が一破断し飛散した場合でも、ファンケース内で被害を抑え込む性能を保持することが求められており、新しいエンジン開発の最終段階には、運転中の実機のファンブレード根元を爆薬で故意に破断させる試験を行う。実機による評価の前には、小規模な衝撃試験によりファンケース材料の強度評価を行うが、そこではファンケース材料に打ち込む飛翔体としてファンブレードの形状に近い平板状の飛翔体を用いることが多い。 この試験に用いられる射出試験装置は、圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して飛翔体を加速し、標的に高速で衝突させる装置である。 射出試験装置は、一般に加速エネルギーを供給する加速エネルギー供給系と、飛翔体を加速するための加速管(直管部)と、飛翔体と標的との衝突部で構成される。目的とする試験により飛翔体の形状・寸法は異なることから、飛翔体をサボーと呼ばれる入れ物に入れ、これを加速し、標的との衝突直前に分離し、飛翔体だけを標的に衝突させる方式が汎用的である。 サボーの加工性を考慮してその形状を円筒(中実の円筒状)とし、円形断面の加速管を用いると経済的である。 しかし、図8(a),(b)に示すように、平板などの非軸対称形の飛翔体50を用いる場合、円形断面の加速管51では、図8(c)に示すように、加速管51内でサボー52が回転してしまうことがあり、飛翔体50を意図した姿勢で標的に衝突させることは困難である。特に、加速管51として安価な金属管を用いる場合、その内周面に金属管の製造に伴って形成された線条痕により、サボー52の回転を助長させてしまう虞がある。 また、ファンケースの材料が異方性を持つものであれば、衝突した平板状の飛翔体のロール角(弾道軸回りの傾き)により、材料強度に差が生じるため、任意のロール角を維持した状態で射出することができる射出技術が必要である。 しかし、図9に示すように、飛翔体50を所定のロール角(図9(b)、(c)ではロール角0°)で射出する場合にも、同様にサボー52が回転し、初期のロール角で標的に衝突させることができない場合がある。 そこで、非軸対称形の飛翔体50を回転させることなく標的に衝突させる最も簡単な方法として、飛翔体50の断面形状に合わせた断面を有する加速管を用いて飛翔体50を射出する方法が用いられる。特開2008−89265号公報特開2004−271216号公報特開2004−77323号公報特開平3−233300号公報特開平6−323951号公報特開平6−11297号公報 しかしながら、断面寸法の異なる非軸対称形の飛翔体50を回転させることなく射出するには、それらの寸法に適合した加速管が必要となり、汎用性がないという問題がある。 また、飛翔体50の断面形状に合わせた断面を有する加速管を用いて飛翔体50を直接射出するようにしたとしても、非対称姿勢の飛翔体(例えば、非軸対称形の飛翔体50を弾道軸と垂直な面に対して任意に傾けたもの)を、その姿勢を維持したまま射出することはできず、サボーを用いた場合に比べて加速効率が悪い。 このような、非対称姿勢の飛翔体の射出には、図10に示すように、飛翔体50を所定の角度に傾けた状態で保持できるサボー60を用い、その前方部の周囲をサボーストッパー61と呼ばれる貫通孔62の空いた板(貫通孔62は飛翔体50が通過できる大きさ)に衝突させて、飛翔体50とサボー60を分離させ、飛翔体50を標的63に衝突させていた。 しかし、サボー60と飛翔体50を分離する際に、サボー60前方部の周囲をサボーストッパー61に衝突させるため、飛翔体50がサボー60を離れる際に衝突時のサボー60の変形の影響を受け姿勢を崩してしまう問題がある。 そこで、本発明の目的は、非軸対称形の飛翔体を、その姿勢を維持したまま射出することができる射出試験装置を提供することにある。 本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、飛翔体を保持した円筒状のサボーを射出方向後端に収容し、該サボーを圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して加速するための加速管と、該加速管の射出方向先端を収容すると共に、前記加速管内で加速された前記飛翔体を衝突させる標的が収容された真空チャンバーと、該真空チャンバー内に設けられ、加速された前記サボーを受けて前記サボーから前記飛翔体を分離させると共に前記飛翔体を前記標的に衝突させるためのサボーストッパーとを備えた射出試験装置において、前記加速管の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レールと、前記サボーの外周面に形成され前記回転防止用レールに係合する回転防止用溝とからなり、前記サボーの前記加速管内での回転を防止する回転防止手段を備える射出試験装置である。 請求項2の発明は、前記サボーストッパーは、前記サボーよりも小さく前記飛翔体を通過させる貫通孔を有し、前記サボーは、前記加速管の内周面に嵌合すると共に外周面に前記回転防止用レールに係合する前記回転防止用溝を有する円柱状のサボー本体と、該サボー本体の射出方向先端に一体に形成され前記サボーストッパーの前記貫通孔を通過する径の円筒状の飛翔体保持部とからなる請求項1に記載の射出試験装置である。 請求項3の発明は、前記飛翔体保持部には着脱自在に緩衝体が設けられ、該緩衝体には前記飛翔体が保持される請求項2に記載の射出試験装置である。 請求項4の発明は、前記飛翔体保持部は、前記緩衝体が着脱自在に設けられる非円形断面形状の中空部を有し、前記緩衝体は、非円形断面形状の前記中空部に係合するように形成される請求項3に記載の射出試験装置である。 請求項5の発明は、前記飛翔体保持部は、前記飛翔体を所定のロール角で保持するように形成され、前記サボーストッパーの前記貫通孔の射出方向先端側には、前記サボーから分離された前記飛翔体を、前記所定のロール角に維持しつつ前記標的に衝突させるためのガイドレールが設けられる請求項3又は4に記載の射出試験装置である。 本発明によれば、非軸対称形の飛翔体を、その姿勢を維持したまま射出することができる。本発明の一実施の形態を示す射出試験装置の概略図であり、(a)は概略側面図、(b)は真空チャンバー内の概略図である。加速管内でのサボーの様子を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。本発明に用いるサボーの一例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図1の射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。回転防止手段の変形例を示す図である。本発明に用いるサボーの他の例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図6のサボーを用いた射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。従来の射出試験装置における加速管内でのサボーの様子を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のB方向矢視図、(c)は(a)においてサボーが回転したときのB方向矢視図である。従来の射出試験装置における加速管内でのサボーの様子を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のC方向矢視図、(c)は(a)においてサボーが回転したときのC方向矢視図である。従来の射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。 以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。 先ず、非軸対称姿勢の飛翔体を射出するのに好適な本発明の射出試験装置を説明する。 図1は、本発明の本実施の形態に係る射出試験装置を示す概略図あり、(a)は概略側面図、(b)は真空チャンバー内の概略図である。 図1に示すように、射出試験装置1は、飛翔体2を保持した中実の円筒状のサボー3を射出方向後端(図示左側)に収容し、そのサボー3を圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギー(加速エネルギー)を利用して加速するための加速管4と、加速管4の射出方向先端(図示右側)を収容すると共に、加速管4内で加速された飛翔体2を衝突させる標的5が収容された真空チャンバー6と、真空チャンバー6内に設けられ、加速されたサボー3を受けてサボー3から飛翔体2を分離させると共に飛翔体2のみを標的5に衝突させるためのサボーストッパー7とを備える。本実施の形態では、加速エネルギーとして圧縮ガスを用いる場合を説明する。 試験対象である標的5とは、例えば、ジェットエンジンのファンケースなどの耐衝撃設計が必要な材料である。飛翔体2としては、鳥やそれを模したゼラチン、又は金属片など様々なものを用いる。これらを用いた高速衝突現象の試験としては、例えば、ジェットエンジンに鳥が吸い込まれた際の耐衝撃性を確認するための試験がある。 サボー3は、例えばポリエチレンなどの高分子材料からなる。高分子材料は破断伸びが大きく、サボーストッパー7に衝突しても壊れにくいため、サボー3が破壊されてその破片が飛散してしまうのを防止することができる。サボー3の形状については、後述する。 加速管4は、その長手方向に沿って複数(図1では、3つ)のサポート柱Sに支持されており、その中心が略一直線上になるようにされる。加速管4の射出方向後端には、加速エネルギー供給系8が接続される。加速エネルギー供給系8は、ガスを蓄圧するための蓄圧容器9と、蓄圧容器9にガスを供給するガスボンベ10と、加速管4の射出方向後端に接続されるバルブ11とからなる。 蓄圧容器9に供給するガスとしては、例えばヘリウム(He)や窒素(N2)を用いる。不活性ガスでは分子量の小さいヘリウムが最も加速しやすいため好適である。 バルブ11は、例えば電磁バルブからなる。蓄圧容器9内にガスを蓄圧した後、電磁バルブを一気に開放することにより、加速管4の射出方向後端に収容されたサボー3が加速される。 加速エネルギー供給系8と加速管4とはフランジ部12を介して接続される。加速管4の射出方向後端に飛翔体2を保持したサボー3を設置する際には、フランジ部12を境に加速エネルギー供給系8と加速管4とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13にサボー3を設置する。そのため、加速エネルギー供給系8は、図示左右方向に移動可能にされる。 加速管4内で加速された飛翔体2を衝突させる標的5は、加速管4の射出方向先端に接続された真空チャンバー6内に収容される。真空チャンバー6の外側にはレーザーや高速度カメラなど、高速衝突現象を捉えるための機器が設置されている。さらに、真空チャンバー6の側壁には、観測用の窓Wが設けられる。 また、加速管4の射出方向先端部にはシール部(例えば、パッキンなど)を有するシールフランジ14が形成されている。加速管4の射出方向先端を真空チャンバー6の側壁に形成された挿入孔に挿入すると共に、シールフランジ14を側壁にネジ止めすることにより、加速管4の射出方向先端は真空チャンバー6内に密閉されて収容される。これにより、加速管4内も真空引きされ、加速管4内で飛翔体2を保持したサボー3が十分に加速されるようになる。 加速されたサボー3を受けてサボー3から飛翔体2を分離させるサボーストッパー7には、サボー3よりも小さく飛翔体2のみを通過させる貫通孔15が形成される。よって、加速されたサボー3は貫通孔15の外周部分に衝突して止められ、飛翔体2のみを標的5に衝突させるようになっている。言うまでもないが、サボーストッパー7は、サボー3の衝撃力に対し健全性を有する材料及び設計にて形成される。 さて、本実施の形態に係る射出試験装置1は、非軸対称形の飛翔体2を用い、これを非対称姿勢でサボー3に保持させ、その姿勢を保持したまま標的5に衝突させることができるものである。 そのため、射出試験装置1は、図2に示すように、加速管4とサボー3に、サボー3の加速管4内での回転を防止する回転防止手段16を備える。 回転防止手段16は、加速管4の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レール17と、サボー3の外周面に形成され回転防止用レール17に係合する回転防止用溝18とからなる。 回転防止用レール17としては、加速管4の内周面の断面積に比べ十分小さい断面積(例えば、1〜5%程度の断面積)で必要な強度を有するレールを取り付ける。例えば、加速管4の外周に長手方向に沿って穴を形成しておき、この加速管4内に回転防止用レール17を収容した後、加速管4の穴を介して回転防止用レール17をネジ止めすることにより、回転防止用レール17を一直線上に取り付けることができる。この回転防止用レール17は加速管4の全長に亘って設けられていてもよいし、一部に亘って設けられるようにしてもよい。 回転防止用溝18は、サボー3の外周を削って形成される。そのため、加工が容易である。 これらの回転防止手段16により、加速管4内でサボ−3の回転が拘束され、飛翔体2を回転のない状態で射出できる。 また、射出試験装置1で用いるサボー3は、外周面に回転防止用溝18が形成されると共に加速管4の内周面に嵌合する円柱状(中実の円筒状)のサボー本体19と、サボー本体19の射出方向先端に一体に形成され、サボーストッパー7の貫通孔15を通過する径の中実の円筒状の飛翔体保持部20とからなる。 より具体的には、図3に示すように、飛翔体保持部20の射出方向先端側には、飛翔体2を載置するための載置部21が形成されており、その載置部21に飛翔体2が載置されて保持される。 そのため、サボー3の載置部21は、標的5に衝突させる飛翔体2の形状に合わせて様々な形状に成形される。図3では、飛翔体2が斜めに傾けた平板であるため、その平板を傾けた姿勢で保持できるように、載置部21は傾斜面22と位置決め用溝23を有し、その位置決め用溝23の下部には飛翔体2が滑り落ちないように支える滑り止め部24が形成されている。位置決め用溝23の溝幅と飛翔体2との間には0.2mm程度のクリアランスが設けられる。飛翔体2を載置する角度によっては飛翔体2の自重で落ちることがあるため、図2に示した姿勢で飛翔体2を載置部21に載置するには、接着力のあまり強くない粘着テープなどを用いて載置を補助するようにしてもよい。 この飛翔体保持部20の長さ(サボー本体19からの突出長さ)は、飛翔体2を収める底部の深さより長く(例えば、10〜20mm程度に)形成される。 この射出試験装置1を用いた射出試験を説明する。 先ず、試験前に、フランジ部12を境に加速管4と加速エネルギー供給系8とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13に飛翔体2を保持したサボー3を、その回転防止用溝18が加速管4の回転防止用レール17に係合するように収容して設置する。 その後、真空チャンバー6内を所望の真空度に真空引きし、またガスボンベ10から蓄圧容器9にガスを供給する。真空引きにより、真空チャンバー6内及びバルブ11までの加速管4内が真空にされる。蓄圧容器9内にサボー3を所望の速度で加速するのに十分なガスが充填されたら、バルブ11を一気に開放して、充填された圧縮ガスにて加速管4の射出方向後端に収容されたサボー3を加速する。つまり、試験環境に応じて、蓄圧容器9内の圧力や、真空チャンバー6内及びバルブ11までの加速管4内の真空度などを適宜調整することにより、サボー3を所望の速度で加速することができる。 加速管4内で加速されたサボー3は、図4に示すように、サボー本体19が貫通孔15の外周面に衝突すると共に飛翔体保持部20が貫通孔15を通過するようにしてサボーストッパー7に衝突し、サボー3から飛翔体2が分離される。このとき、サボー3がサボーストッパー7に衝突した直後、サボーストッパー7に衝突したサボー本体19は変形するが、飛翔体保持部20はサボーストッパー7の貫通孔15を通過しているためほとんど変形しない。サボー本体19がサボーストッパー7に衝突した直後に飛翔体保持部20から飛翔体2が分離される。その後、サボー本体19の変形は飛翔体保持部20に伝達される。よって、飛翔体2はサボー本体19の変形が自身に伝達される前にサボー3から分離される。 サボー3から分離された飛翔体2は、真空チャンバー6内に予め収容しておいた標的5に衝突する。その衝突後の標的5及びレーザーや高速度カメラなどの各種機器から得られた情報を元に標的5の耐衝撃性能などを評価する。 繰り返し試験を行う場合には、真空チャンバー6内に残留したサボー3を除去し、再び加速管4と加速エネルギー供給系8とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13に飛翔体2を保持したサボー3を、その回転防止用溝18が加速管4の回転防止用レール17に係合するように収容した後、試験を行う。 このように、本実施の形態に係る射出試験装置1によれば、加速管4とサボー3に、サボー3の加速管4内での回転を防止する回転防止手段16を備えるため、加速管4内でサボ−3が加速管4の中心軸周りに回転しないようにされ、平板などの非軸対称形の飛翔体2であっても、意図した姿勢で標的5に衝突させることができる。 また、回転防止手段16は、加速管4の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レール17と、サボー3の外周面に形成され回転防止用レール17に係合する回転防止用溝18とからなるため、簡易な構造でサボー3の加速管4内での回転を防止することができる。 さらに、サボー3の加速管4内での回転を防止することができるので、線条痕が形成された安価な金属管を加速管4として用いることができ、また様々な形状の飛翔体2毎に加速管4を用意する必要がないため、射出試験装置1に掛かるコストを低減することができる。 これに加え、射出試験装置1では、サボー3は、加速管4の内周面に嵌合する円柱状のサボー本体19と、サボー本体19の射出方向先端に一体に形成されサボーストッパー7の貫通孔15を通過する径の中実の円筒状の飛翔体保持部20とからなるため、サボー3がサボーストッパー7に衝突した際の変形が飛翔体2に伝達する前に、サボー3と飛翔体2を分離でき、任意の角度に傾けた非対称姿勢の飛翔体2を、その姿勢を維持したまま射出することができる。 本実施の形態においては、回転防止手段16として、回転防止用レール17と回転防止用溝18を1箇所に設けた場合を説明したが、これに限定されず、例えば、図5に示すように、回転防止用レール17と回転防止用溝18を120°間隔で3箇所に設けるようにしてもよい。 次に、ロール角を維持した状態で飛翔体を射出するのに好適な本発明の射出試験装置を説明する。 従来の射出試験装置を用いて、サボーに飛翔体を所定のロール角で保持させ、ロール角を維持したまま飛翔体を射出しようとすると、以下のような問題が生じる。(1)複数種類のロール角で試験を行う場合、そのロール角に対応した形状のサボー3が必要となりコスト高となる。(2)飛翔体が硬質のサボーで直接拘束されているため、サボーストッパーに衝突する際のサボーの姿勢や軌道に僅かでも傾きやずれがあるだけで、分離の際に飛翔体がその影響を受けて大きく姿勢を崩すことがしばしばある。 これらの課題を解決した本発明の他の実施の形態に係る射出試験装置は、上述した射出試験装置1と比べて主にサボーの構成とサボーストッパー周辺の構成が異なる。 図6(a)、(b)に示すように、他の実施の形態に係る射出試験装置で用いるサボー30では、飛翔体保持部31の中空部32内に着脱自在に緩衝体33が設けられ、この緩衝体33で飛翔体2が保持される。つまり、サボー30では、飛翔体2を保持する部分が別部材で形成される。 飛翔体保持部31の中空部32は非円形断面形状に形成され、緩衝体33はその非円形断面形状の中空部32に隙間をほぼ生じさせずに係合するように、中空部32と同様の非円形断面形状に形成される。これにより、中空部32内での緩衝体33の回転が防止される。 緩衝体33は、例えば、発泡ポリスチレンや発泡スチロールなどの発泡樹脂体からなる。また、緩衝体33としては飛翔体2を正確なロール角θでしっかりと保持できるように、適度な硬さを有するものが好ましい。 緩衝体33に飛翔体2を保持させるには、緩衝体33に任意のロール角θに応じた溝を加工し、この溝に飛翔体2を嵌め込むようにする。緩衝体33は、発泡樹脂体を熱線や研削により加工して形成するため、任意のロール角θに対応したものを容易に、かつ安価に作製できる。 また、他の実施の形態に係る射出試験装置では、図7(a)に示すように、サボーストッパー7の貫通孔15の射出方向先端側に、サボー30から分離された飛翔体2を、所定のロール角θに維持しつつ標的5に衝突させるためのガイドレール34が設けられる。 ガイドレール34は、図7(b)に示すように、複数本(図では6本)の丸棒35を飛翔体2を囲むように組んで構成され、飛翔体2の弾道を拘束するものである。このように、ガイドレール34を丸棒35で構成することにより、ガイドレール34と飛翔体2との接触面積を小さくすることができ、ガイドレール34と飛翔体2との接触による加速効率の低下を防止できる。 なお、ガイドレール34は複数本の丸棒35で構成するものに限定されるものではなく、例えば、複数本の角棒で飛翔体2の弾道を拘束するようにしてもよい。この場合、角棒の角部で飛翔体2を拘束するようにするとガイドレール34と飛翔体2との接触面積が減らせる。つまり、ガイドレール34は、飛翔体2の加速効率を低下させないような構成であれば、どのようなものでも構わない。 また、ガイドレール34の射出方向先端から標的5までの距離が短い方が衝突の直前まで飛翔体2を拘束することができるため、この距離はなるべく小さい方が好ましい。但し、ガイドレール34の射出方向先端が標的5に近づき過ぎると、飛翔体2が衝突後にガイドレール34に跳ね返りガイドレール34が損傷したり、また衝突時の様子の撮影が困難になったりする虞があるため、ガイドレール34の配置は試験環境に応じて適宜調整する必要がある。 サボーストッパー7とガイドレール34との間には、サボー30から分離された飛翔体2をガイドレール34にガイドするガイド孔36を有すると共に緩衝体33を受けて緩衝体33から飛翔体2を分離させるための緩衝体ストッパー37が設けられる。 ガイド孔36は、射出方向先端側に向けて徐々に縮径するように形成され、飛翔体2の分離時にその姿勢に多少の傾きがある場合でも、飛翔体2をガイドレール34にガイドするように構成される。また、緩衝体33を受けて緩衝体33から飛翔体2を分離させるために、ガイド孔36の射出方向後端側の径は、サボー30の緩衝体33の外径よりも小さくかつ飛翔体2のよりも大きく形成される。 他の実施の形態に係る射出試験装置を用いた射出試験では、図7(a)に示すように、加速管2で加速されたサボー30がサボーストッパー7に衝突すると、飛翔体保持部31の中空部32から緩衝体33が飛翔体2と共に分離される。このようにサボー30がサボーストッパー7に衝突した際に、飛翔体2が緩衝体33と一体となって射出されるため、飛翔体2はサボー30衝突時にサボー30の僅かな姿勢や軸のずれによる作用を受けにくい。 その後、緩衝体ストッパー37により緩衝体33から飛翔体2が分離される。このとき、緩衝体33が緩衝体ストッパー37によりせん断され、飛翔体2と共に多少飛行してきても、密度が極めて小さいため、飛翔体2の射出には影響はほとんどない。 分離された飛翔体2は、緩衝体ストッパー37のガイド孔36を通じてガイドレール34にガイドされ、ガイドレール34で周囲を拘束されつつ飛行する。この拘束によってガイドレール34の脱出後も飛翔体2のロール角θが維持され、この状態のまま標的5に衝突する。 複数種類のロール角θで試験を行う場合には、飛翔体2を任意のロール角θで緩衝体33に保持させると共に、そのロール角θに適合するようにガイドレール34を回転させて、飛翔体2を射出して試験を行う。 このように、他の実施の形態に係る射出試験装置では、飛翔体2が緩衝体33に保持されているため、サボー30がサボーストッパー7に衝突するときの衝突姿勢や軸のずれによる作用を受けにくく、また、飛翔体2が標的5に衝突する直前までガイドレール34で拘束されるため、所定のロール角θを維持したまま飛翔体2を射出することができる。つまり、他の実施の形態に係る射出試験装置によれば、飛翔体2を意図した姿勢で標的5に衝突させることができ、正確な射出試験を行うことができる。 また、サボー30の飛翔体2を保持する部分が別部材で形成されているため、容易かつ安価に作製できる緩衝体33以外の部分の形状を共通化でき、サボー30の加工コストを下げることができる。1 射出試験装置2 飛翔体3 サボー4 加速管5 標的6 真空チャンバー7 サボーストッパー16 回転防止手段17 回転防止用レール18 回転防止用溝 飛翔体を保持した円筒状のサボーを射出方向後端に収容し、該サボーを圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して加速するための加速管と、該加速管の射出方向先端を収容すると共に、前記加速管内で加速された前記飛翔体を衝突させる標的が収容された真空チャンバーと、該真空チャンバー内に設けられ、加速された前記サボーを受けて前記サボーから前記飛翔体を分離させると共に前記飛翔体を前記標的に衝突させるためのサボーストッパーとを備えた射出試験装置において、 前記加速管の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レールと、前記サボーの外周面に形成され前記回転防止用レールに係合する回転防止用溝とからなり、前記サボーの前記加速管内での回転を防止する回転防止手段を備えることを特徴とする射出試験装置。 前記サボーストッパーは、前記サボーよりも小さく前記飛翔体を通過させる貫通孔を有し、 前記サボーは、前記加速管の内周面に嵌合すると共に外周面に前記回転防止用レールに係合する前記回転防止用溝を有する円柱状のサボー本体と、該サボー本体の射出方向先端に一体に形成され前記サボーストッパーの前記貫通孔を通過する径の円筒状の飛翔体保持部とからなる請求項1に記載の射出試験装置。 前記飛翔体保持部には着脱自在に緩衝体が設けられ、該緩衝体には前記飛翔体が保持される請求項2に記載の射出試験装置。 前記飛翔体保持部は、前記緩衝体が着脱自在に設けられる非円形断面形状の中空部を有し、 前記緩衝体は、非円形断面形状の前記中空部に係合するように形成される請求項3に記載の射出試験装置。 前記飛翔体保持部は、前記飛翔体を所定のロール角で保持するように形成され、 前記サボーストッパーの前記貫通孔の射出方向先端側には、前記サボーから分離された前記飛翔体を、前記所定のロール角に維持しつつ前記標的に衝突させるためのガイドレールが設けられる請求項3又は4に記載の射出試験装置。 【課題】非軸対称形の飛翔体を、その姿勢を維持したまま射出することができる射出試験装置を提供する。【解決手段】飛翔体2を保持した円筒状のサボー3を射出方向後端に収容し、サボー3を加速エネルギーを利用して加速するための加速管4と、加速管4の射出方向先端を収容すると共に、加速管4内で加速された飛翔体2を衝突させる標的5が収容された真空チャンバー6と、真空チャンバー6内に設けられ、加速されたサボー3を受けてサボー3から飛翔体2を分離させると共に飛翔体2を標的5に衝突させるためのサボーストッパー7とを備えた射出試験装置1において、加速管4の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レール17と、サボー3の外周面に形成され回転防止用レール17に係合する回転防止用溝18とからなり、サボー3の加速管4内での回転を防止する回転防止手段16を備えるものである。【選択図】図1


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特許公報(B2)_射出試験装置

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_射出試験装置
出願番号:2010023987
年次:2013
IPC分類:G01N 3/313,F42B 14/06,F41F 7/00


特許情報キャッシュ

島村 和夫 北川 潤一 石崎 雅人 福重 進也 新井 和吉 JP 5359910 特許公報(B2) 20130913 2010023987 20100205 射出試験装置 株式会社IHI 000000099 絹谷 信雄 100068021 島村 和夫 北川 潤一 石崎 雅人 福重 進也 新井 和吉 JP 2009192224 20090821 20131204 G01N 3/313 20060101AFI20131114BHJP F42B 14/06 20060101ALI20131114BHJP F41F 7/00 20060101ALI20131114BHJP JPG01N3/313F42B14/06F41F7/00 G01N 3/00−3/62 F41F 7/00 F42B 14/06 JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII) 特許第4038815(JP,B2) 特開平06−011297(JP,A) 特開2004−271216(JP,A) 特開昭58−195798(JP,A) 特開平06−323951(JP,A) 特開2005−009961(JP,A) 特開2000−002500(JP,A) 特開2000−131201(JP,A) 米国特許第05398588(US,A) 青野比良夫,鳥のインジェスチョン試験,第22回飛行機シンポジウム講演集,日本,1984年11月14日,52〜56頁 4 2011064670 20110331 12 20121225 ▲高▼見 重雄 本発明は、ジェットエンジンへのバードストライクなどの高速衝突現象の研究のため、飛翔体を標的に高速で衝突させて、その高速衝突現象を試験するための射出試験装置に関するものである。 ジェットエンジンなどは、バードストライクなどによって損傷する可能性があるため、その耐衝撃性能を試験して安全性を確認などする必要がある。例えば、ジェットエンジンのファンケースには、十分な耐衝撃性評価が必要である。ファンケースの設計においては、FAA(Federal Aviation Administration:連邦航空局)の規定により、異物衝突等を受けたファンブレードが万が一破断し飛散した場合でも、ファンケース内で被害を抑え込む性能を保持することが求められており、新しいエンジン開発の最終段階には、運転中の実機のファンブレード根元を爆薬で故意に破断させる試験を行う。実機による評価の前には、小規模な衝撃試験によりファンケース材料の強度評価を行うが、そこではファンケース材料に打ち込む飛翔体としてファンブレードの形状に近い平板状の飛翔体を用いることが多い。 この試験に用いられる射出試験装置は、圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して飛翔体を加速し、標的に高速で衝突させる装置である。 射出試験装置は、一般に加速エネルギーを供給する加速エネルギー供給系と、飛翔体を加速するための加速管(直管部)と、飛翔体と標的との衝突部で構成される。目的とする試験により飛翔体の形状・寸法は異なることから、飛翔体をサボーと呼ばれる入れ物に入れ、これを加速し、標的との衝突直前に分離し、飛翔体だけを標的に衝突させる方式が汎用的である。 サボーの加工性を考慮してその形状を円筒(中実の円筒状)とし、円形断面の加速管を用いると経済的である。 しかし、図8(a),(b)に示すように、平板などの非軸対称形の飛翔体50を用いる場合、円形断面の加速管51では、図8(c)に示すように、加速管51内でサボー52が回転してしまうことがあり、飛翔体50を意図した姿勢で標的に衝突させることは困難である。特に、加速管51として安価な金属管を用いる場合、その内周面に金属管の製造に伴って形成された線条痕により、サボー52の回転を助長させてしまう虞がある。 また、ファンケースの材料が異方性を持つものであれば、衝突した平板状の飛翔体のロール角(弾道軸回りの傾き)により、材料強度に差が生じるため、任意のロール角を維持した状態で射出することができる射出技術が必要である。 しかし、図9に示すように、飛翔体50を所定のロール角(図9(b)、(c)ではロール角0°)で射出する場合にも、同様にサボー52が回転し、初期のロール角で標的に衝突させることができない場合がある。 そこで、非軸対称形の飛翔体50を回転させることなく標的に衝突させる最も簡単な方法として、飛翔体50の断面形状に合わせた断面を有する加速管を用いて飛翔体50を射出する方法が用いられる。特開2008−89265号公報特開2004−271216号公報特開2004−77323号公報特開平3−233300号公報特開平6−323951号公報特開平6−11297号公報 しかしながら、断面寸法の異なる非軸対称形の飛翔体50を回転させることなく射出するには、それらの寸法に適合した加速管が必要となり、汎用性がないという問題がある。 また、飛翔体50の断面形状に合わせた断面を有する加速管を用いて飛翔体50を直接射出するようにしたとしても、非対称姿勢の飛翔体(例えば、非軸対称形の飛翔体50を弾道軸と垂直な面に対して任意に傾けたもの)を、その姿勢を維持したまま射出することはできず、サボーを用いた場合に比べて加速効率が悪い。 このような、非対称姿勢の飛翔体の射出には、図10に示すように、飛翔体50を所定の角度に傾けた状態で保持できるサボー60を用い、その前方部の周囲をサボーストッパー61と呼ばれる貫通孔62の空いた板(貫通孔62は飛翔体50が通過できる大きさ)に衝突させて、飛翔体50とサボー60を分離させ、飛翔体50を標的63に衝突させていた。 しかし、サボー60と飛翔体50を分離する際に、サボー60前方部の周囲をサボーストッパー61に衝突させるため、飛翔体50がサボー60を離れる際に衝突時のサボー60の変形の影響を受け姿勢を崩してしまう問題がある。 そこで、本発明の目的は、非軸対称形の飛翔体を、その姿勢を維持したまま射出することができる射出試験装置を提供することにある。 本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、飛翔体を保持した円筒状のサボーを射出方向後端に収容し、該サボーを圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して加速するための加速管と、該加速管の射出方向先端を収容すると共に、前記加速管内で加速された前記飛翔体を衝突させる標的が収容された真空チャンバーと、該真空チャンバー内に設けられ、加速された前記サボーを受けて前記サボーから前記飛翔体を分離させると共に前記飛翔体を前記標的に衝突させるためのサボーストッパーとを備えた射出試験装置において、前記加速管の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レールと、前記サボーの外周面に形成され前記回転防止用レールに係合する回転防止用溝とからなり、前記サボーの前記加速管内での回転を防止する回転防止手段を備え、前記サボーストッパーは、前記サボーよりも小さく前記飛翔体を通過させる貫通孔を有し、前記サボーは、前記加速管の内周面に嵌合すると共に外周面に前記回転防止用レールに係合する前記回転防止用溝を有する円柱状のサボー本体と、該サボー本体の射出方向先端に一体に形成され前記サボーストッパーの前記貫通孔を通過する径の円筒状の飛翔体保持部とからなる射出試験装置である。 請求項2の発明は、前記飛翔体保持部には着脱自在に緩衝体が設けられ、該緩衝体には前記飛翔体が保持される請求項1に記載の射出試験装置である。 請求項3の発明は、前記飛翔体保持部は、前記緩衝体が着脱自在に設けられる非円形断面形状の中空部を有し、前記緩衝体は、非円形断面形状の前記中空部に係合するように形成される請求項2に記載の射出試験装置である。 請求項4の発明は、前記飛翔体保持部は、前記飛翔体を所定のロール角で保持するように形成され、前記サボーストッパーの前記貫通孔の射出方向先端側には、前記サボーから分離された前記飛翔体を、前記所定のロール角に維持しつつ前記標的に衝突させるためのガイドレールが設けられる請求項2又は3に記載の射出試験装置である。 本発明によれば、非軸対称形の飛翔体を、その姿勢を維持したまま射出することができる。本発明の一実施の形態を示す射出試験装置の概略図であり、(a)は概略側面図、(b)は真空チャンバー内の概略図である。加速管内でのサボーの様子を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。本発明に用いるサボーの一例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図1の射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。回転防止手段の変形例を示す図である。本発明に用いるサボーの他の例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図6のサボーを用いた射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。従来の射出試験装置における加速管内でのサボーの様子を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のB方向矢視図、(c)は(a)においてサボーが回転したときのB方向矢視図である。従来の射出試験装置における加速管内でのサボーの様子を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のC方向矢視図、(c)は(a)においてサボーが回転したときのC方向矢視図である。従来の射出試験装置で飛翔体を射出する際の様子を示す図である。 以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。 先ず、非軸対称姿勢の飛翔体を射出するのに好適な本発明の射出試験装置を説明する。 図1は、本発明の本実施の形態に係る射出試験装置を示す概略図あり、(a)は概略側面図、(b)は真空チャンバー内の概略図である。 図1に示すように、射出試験装置1は、飛翔体2を保持した中実の円筒状のサボー3を射出方向後端(図示左側)に収容し、そのサボー3を圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギー(加速エネルギー)を利用して加速するための加速管4と、加速管4の射出方向先端(図示右側)を収容すると共に、加速管4内で加速された飛翔体2を衝突させる標的5が収容された真空チャンバー6と、真空チャンバー6内に設けられ、加速されたサボー3を受けてサボー3から飛翔体2を分離させると共に飛翔体2のみを標的5に衝突させるためのサボーストッパー7とを備える。本実施の形態では、加速エネルギーとして圧縮ガスを用いる場合を説明する。 試験対象である標的5とは、例えば、ジェットエンジンのファンケースなどの耐衝撃設計が必要な材料である。飛翔体2としては、鳥やそれを模したゼラチン、又は金属片など様々なものを用いる。これらを用いた高速衝突現象の試験としては、例えば、ジェットエンジンに鳥が吸い込まれた際の耐衝撃性を確認するための試験がある。 サボー3は、例えばポリエチレンなどの高分子材料からなる。高分子材料は破断伸びが大きく、サボーストッパー7に衝突しても壊れにくいため、サボー3が破壊されてその破片が飛散してしまうのを防止することができる。サボー3の形状については、後述する。 加速管4は、その長手方向に沿って複数(図1では、3つ)のサポート柱Sに支持されており、その中心が略一直線上になるようにされる。加速管4の射出方向後端には、加速エネルギー供給系8が接続される。加速エネルギー供給系8は、ガスを蓄圧するための蓄圧容器9と、蓄圧容器9にガスを供給するガスボンベ10と、加速管4の射出方向後端に接続されるバルブ11とからなる。 蓄圧容器9に供給するガスとしては、例えばヘリウム(He)や窒素(N2)を用いる。不活性ガスでは分子量の小さいヘリウムが最も加速しやすいため好適である。 バルブ11は、例えば電磁バルブからなる。蓄圧容器9内にガスを蓄圧した後、電磁バルブを一気に開放することにより、加速管4の射出方向後端に収容されたサボー3が加速される。 加速エネルギー供給系8と加速管4とはフランジ部12を介して接続される。加速管4の射出方向後端に飛翔体2を保持したサボー3を設置する際には、フランジ部12を境に加速エネルギー供給系8と加速管4とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13にサボー3を設置する。そのため、加速エネルギー供給系8は、図示左右方向に移動可能にされる。 加速管4内で加速された飛翔体2を衝突させる標的5は、加速管4の射出方向先端に接続された真空チャンバー6内に収容される。真空チャンバー6の外側にはレーザーや高速度カメラなど、高速衝突現象を捉えるための機器が設置されている。さらに、真空チャンバー6の側壁には、観測用の窓Wが設けられる。 また、加速管4の射出方向先端部にはシール部(例えば、パッキンなど)を有するシールフランジ14が形成されている。加速管4の射出方向先端を真空チャンバー6の側壁に形成された挿入孔に挿入すると共に、シールフランジ14を側壁にネジ止めすることにより、加速管4の射出方向先端は真空チャンバー6内に密閉されて収容される。これにより、加速管4内も真空引きされ、加速管4内で飛翔体2を保持したサボー3が十分に加速されるようになる。 加速されたサボー3を受けてサボー3から飛翔体2を分離させるサボーストッパー7には、サボー3よりも小さく飛翔体2のみを通過させる貫通孔15が形成される。よって、加速されたサボー3は貫通孔15の外周部分に衝突して止められ、飛翔体2のみを標的5に衝突させるようになっている。言うまでもないが、サボーストッパー7は、サボー3の衝撃力に対し健全性を有する材料及び設計にて形成される。 さて、本実施の形態に係る射出試験装置1は、非軸対称形の飛翔体2を用い、これを非対称姿勢でサボー3に保持させ、その姿勢を保持したまま標的5に衝突させることができるものである。 そのため、射出試験装置1は、図2に示すように、加速管4とサボー3に、サボー3の加速管4内での回転を防止する回転防止手段16を備える。 回転防止手段16は、加速管4の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レール17と、サボー3の外周面に形成され回転防止用レール17に係合する回転防止用溝18とからなる。 回転防止用レール17としては、加速管4の内周面の断面積に比べ十分小さい断面積(例えば、1〜5%程度の断面積)で必要な強度を有するレールを取り付ける。例えば、加速管4の外周に長手方向に沿って穴を形成しておき、この加速管4内に回転防止用レール17を収容した後、加速管4の穴を介して回転防止用レール17をネジ止めすることにより、回転防止用レール17を一直線上に取り付けることができる。この回転防止用レール17は加速管4の全長に亘って設けられていてもよいし、一部に亘って設けられるようにしてもよい。 回転防止用溝18は、サボー3の外周を削って形成される。そのため、加工が容易である。 これらの回転防止手段16により、加速管4内でサボ−3の回転が拘束され、飛翔体2を回転のない状態で射出できる。 また、射出試験装置1で用いるサボー3は、外周面に回転防止用溝18が形成されると共に加速管4の内周面に嵌合する円柱状(中実の円筒状)のサボー本体19と、サボー本体19の射出方向先端に一体に形成され、サボーストッパー7の貫通孔15を通過する径の中実の円筒状の飛翔体保持部20とからなる。 より具体的には、図3に示すように、飛翔体保持部20の射出方向先端側には、飛翔体2を載置するための載置部21が形成されており、その載置部21に飛翔体2が載置されて保持される。 そのため、サボー3の載置部21は、標的5に衝突させる飛翔体2の形状に合わせて様々な形状に成形される。図3では、飛翔体2が斜めに傾けた平板であるため、その平板を傾けた姿勢で保持できるように、載置部21は傾斜面22と位置決め用溝23を有し、その位置決め用溝23の下部には飛翔体2が滑り落ちないように支える滑り止め部24が形成されている。位置決め用溝23の溝幅と飛翔体2との間には0.2mm程度のクリアランスが設けられる。飛翔体2を載置する角度によっては飛翔体2の自重で落ちることがあるため、図2に示した姿勢で飛翔体2を載置部21に載置するには、接着力のあまり強くない粘着テープなどを用いて載置を補助するようにしてもよい。 この飛翔体保持部20の長さ(サボー本体19からの突出長さ)は、飛翔体2を収める底部の深さより長く(例えば、10〜20mm程度に)形成される。 この射出試験装置1を用いた射出試験を説明する。 先ず、試験前に、フランジ部12を境に加速管4と加速エネルギー供給系8とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13に飛翔体2を保持したサボー3を、その回転防止用溝18が加速管4の回転防止用レール17に係合するように収容して設置する。 その後、真空チャンバー6内を所望の真空度に真空引きし、またガスボンベ10から蓄圧容器9にガスを供給する。真空引きにより、真空チャンバー6内及びバルブ11までの加速管4内が真空にされる。蓄圧容器9内にサボー3を所望の速度で加速するのに十分なガスが充填されたら、バルブ11を一気に開放して、充填された圧縮ガスにて加速管4の射出方向後端に収容されたサボー3を加速する。つまり、試験環境に応じて、蓄圧容器9内の圧力や、真空チャンバー6内及びバルブ11までの加速管4内の真空度などを適宜調整することにより、サボー3を所望の速度で加速することができる。 加速管4内で加速されたサボー3は、図4に示すように、サボー本体19が貫通孔15の外周面に衝突すると共に飛翔体保持部20が貫通孔15を通過するようにしてサボーストッパー7に衝突し、サボー3から飛翔体2が分離される。このとき、サボー3がサボーストッパー7に衝突した直後、サボーストッパー7に衝突したサボー本体19は変形するが、飛翔体保持部20はサボーストッパー7の貫通孔15を通過しているためほとんど変形しない。サボー本体19がサボーストッパー7に衝突した直後に飛翔体保持部20から飛翔体2が分離される。その後、サボー本体19の変形は飛翔体保持部20に伝達される。よって、飛翔体2はサボー本体19の変形が自身に伝達される前にサボー3から分離される。 サボー3から分離された飛翔体2は、真空チャンバー6内に予め収容しておいた標的5に衝突する。その衝突後の標的5及びレーザーや高速度カメラなどの各種機器から得られた情報を元に標的5の耐衝撃性能などを評価する。 繰り返し試験を行う場合には、真空チャンバー6内に残留したサボー3を除去し、再び加速管4と加速エネルギー供給系8とを分離させ、加速管4の射出方向後端の飛翔体設置部13に飛翔体2を保持したサボー3を、その回転防止用溝18が加速管4の回転防止用レール17に係合するように収容した後、試験を行う。 このように、本実施の形態に係る射出試験装置1によれば、加速管4とサボー3に、サボー3の加速管4内での回転を防止する回転防止手段16を備えるため、加速管4内でサボ−3が加速管4の中心軸周りに回転しないようにされ、平板などの非軸対称形の飛翔体2であっても、意図した姿勢で標的5に衝突させることができる。 また、回転防止手段16は、加速管4の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レール17と、サボー3の外周面に形成され回転防止用レール17に係合する回転防止用溝18とからなるため、簡易な構造でサボー3の加速管4内での回転を防止することができる。 さらに、サボー3の加速管4内での回転を防止することができるので、線条痕が形成された安価な金属管を加速管4として用いることができ、また様々な形状の飛翔体2毎に加速管4を用意する必要がないため、射出試験装置1に掛かるコストを低減することができる。 これに加え、射出試験装置1では、サボー3は、加速管4の内周面に嵌合する円柱状のサボー本体19と、サボー本体19の射出方向先端に一体に形成されサボーストッパー7の貫通孔15を通過する径の中実の円筒状の飛翔体保持部20とからなるため、サボー3がサボーストッパー7に衝突した際の変形が飛翔体2に伝達する前に、サボー3と飛翔体2を分離でき、任意の角度に傾けた非対称姿勢の飛翔体2を、その姿勢を維持したまま射出することができる。 本実施の形態においては、回転防止手段16として、回転防止用レール17と回転防止用溝18を1箇所に設けた場合を説明したが、これに限定されず、例えば、図5に示すように、回転防止用レール17と回転防止用溝18を120°間隔で3箇所に設けるようにしてもよい。 次に、ロール角を維持した状態で飛翔体を射出するのに好適な本発明の射出試験装置を説明する。 従来の射出試験装置を用いて、サボーに飛翔体を所定のロール角で保持させ、ロール角を維持したまま飛翔体を射出しようとすると、以下のような問題が生じる。(1)複数種類のロール角で試験を行う場合、そのロール角に対応した形状のサボー3が必要となりコスト高となる。(2)飛翔体が硬質のサボーで直接拘束されているため、サボーストッパーに衝突する際のサボーの姿勢や軌道に僅かでも傾きやずれがあるだけで、分離の際に飛翔体がその影響を受けて大きく姿勢を崩すことがしばしばある。 これらの課題を解決した本発明の他の実施の形態に係る射出試験装置は、上述した射出試験装置1と比べて主にサボーの構成とサボーストッパー周辺の構成が異なる。 図6(a)、(b)に示すように、他の実施の形態に係る射出試験装置で用いるサボー30では、飛翔体保持部31の中空部32内に着脱自在に緩衝体33が設けられ、この緩衝体33で飛翔体2が保持される。つまり、サボー30では、飛翔体2を保持する部分が別部材で形成される。 飛翔体保持部31の中空部32は非円形断面形状に形成され、緩衝体33はその非円形断面形状の中空部32に隙間をほぼ生じさせずに係合するように、中空部32と同様の非円形断面形状に形成される。これにより、中空部32内での緩衝体33の回転が防止される。 緩衝体33は、例えば、発泡ポリスチレンや発泡スチロールなどの発泡樹脂体からなる。また、緩衝体33としては飛翔体2を正確なロール角θでしっかりと保持できるように、適度な硬さを有するものが好ましい。 緩衝体33に飛翔体2を保持させるには、緩衝体33に任意のロール角θに応じた溝を加工し、この溝に飛翔体2を嵌め込むようにする。緩衝体33は、発泡樹脂体を熱線や研削により加工して形成するため、任意のロール角θに対応したものを容易に、かつ安価に作製できる。 また、他の実施の形態に係る射出試験装置では、図7(a)に示すように、サボーストッパー7の貫通孔15の射出方向先端側に、サボー30から分離された飛翔体2を、所定のロール角θに維持しつつ標的5に衝突させるためのガイドレール34が設けられる。 ガイドレール34は、図7(b)に示すように、複数本(図では6本)の丸棒35を飛翔体2を囲むように組んで構成され、飛翔体2の弾道を拘束するものである。このように、ガイドレール34を丸棒35で構成することにより、ガイドレール34と飛翔体2との接触面積を小さくすることができ、ガイドレール34と飛翔体2との接触による加速効率の低下を防止できる。 なお、ガイドレール34は複数本の丸棒35で構成するものに限定されるものではなく、例えば、複数本の角棒で飛翔体2の弾道を拘束するようにしてもよい。この場合、角棒の角部で飛翔体2を拘束するようにするとガイドレール34と飛翔体2との接触面積が減らせる。つまり、ガイドレール34は、飛翔体2の加速効率を低下させないような構成であれば、どのようなものでも構わない。 また、ガイドレール34の射出方向先端から標的5までの距離が短い方が衝突の直前まで飛翔体2を拘束することができるため、この距離はなるべく小さい方が好ましい。但し、ガイドレール34の射出方向先端が標的5に近づき過ぎると、飛翔体2が衝突後にガイドレール34に跳ね返りガイドレール34が損傷したり、また衝突時の様子の撮影が困難になったりする虞があるため、ガイドレール34の配置は試験環境に応じて適宜調整する必要がある。 サボーストッパー7とガイドレール34との間には、サボー30から分離された飛翔体2をガイドレール34にガイドするガイド孔36を有すると共に緩衝体33を受けて緩衝体33から飛翔体2を分離させるための緩衝体ストッパー37が設けられる。 ガイド孔36は、射出方向先端側に向けて徐々に縮径するように形成され、飛翔体2の分離時にその姿勢に多少の傾きがある場合でも、飛翔体2をガイドレール34にガイドするように構成される。また、緩衝体33を受けて緩衝体33から飛翔体2を分離させるために、ガイド孔36の射出方向後端側の径は、サボー30の緩衝体33の外径よりも小さくかつ飛翔体2のよりも大きく形成される。 他の実施の形態に係る射出試験装置を用いた射出試験では、図7(a)に示すように、加速管2で加速されたサボー30がサボーストッパー7に衝突すると、飛翔体保持部31の中空部32から緩衝体33が飛翔体2と共に分離される。このようにサボー30がサボーストッパー7に衝突した際に、飛翔体2が緩衝体33と一体となって射出されるため、飛翔体2はサボー30衝突時にサボー30の僅かな姿勢や軸のずれによる作用を受けにくい。 その後、緩衝体ストッパー37により緩衝体33から飛翔体2が分離される。このとき、緩衝体33が緩衝体ストッパー37によりせん断され、飛翔体2と共に多少飛行してきても、密度が極めて小さいため、飛翔体2の射出には影響はほとんどない。 分離された飛翔体2は、緩衝体ストッパー37のガイド孔36を通じてガイドレール34にガイドされ、ガイドレール34で周囲を拘束されつつ飛行する。この拘束によってガイドレール34の脱出後も飛翔体2のロール角θが維持され、この状態のまま標的5に衝突する。 複数種類のロール角θで試験を行う場合には、飛翔体2を任意のロール角θで緩衝体33に保持させると共に、そのロール角θに適合するようにガイドレール34を回転させて、飛翔体2を射出して試験を行う。 このように、他の実施の形態に係る射出試験装置では、飛翔体2が緩衝体33に保持されているため、サボー30がサボーストッパー7に衝突するときの衝突姿勢や軸のずれによる作用を受けにくく、また、飛翔体2が標的5に衝突する直前までガイドレール34で拘束されるため、所定のロール角θを維持したまま飛翔体2を射出することができる。つまり、他の実施の形態に係る射出試験装置によれば、飛翔体2を意図した姿勢で標的5に衝突させることができ、正確な射出試験を行うことができる。 また、サボー30の飛翔体2を保持する部分が別部材で形成されているため、容易かつ安価に作製できる緩衝体33以外の部分の形状を共通化でき、サボー30の加工コストを下げることができる。1 射出試験装置2 飛翔体3 サボー4 加速管5 標的6 真空チャンバー7 サボーストッパー16 回転防止手段17 回転防止用レール18 回転防止用溝 飛翔体を保持した円筒状のサボーを射出方向後端に収容し、該サボーを圧縮ガスや爆薬の爆発エネルギーを利用して加速するための加速管と、該加速管の射出方向先端を収容すると共に、前記加速管内で加速された前記飛翔体を衝突させる標的が収容された真空チャンバーと、該真空チャンバー内に設けられ、加速された前記サボーを受けて前記サボーから前記飛翔体を分離させると共に前記飛翔体を前記標的に衝突させるためのサボーストッパーとを備えた射出試験装置において、 前記加速管の内周面の長手方向に沿って設けられた回転防止用レールと、前記サボーの外周面に形成され前記回転防止用レールに係合する回転防止用溝とからなり、前記サボーの前記加速管内での回転を防止する回転防止手段を備え、 前記サボーストッパーは、前記サボーよりも小さく前記飛翔体を通過させる貫通孔を有し、 前記サボーは、前記加速管の内周面に嵌合すると共に外周面に前記回転防止用レールに係合する前記回転防止用溝を有する円柱状のサボー本体と、該サボー本体の射出方向先端に一体に形成され前記サボーストッパーの前記貫通孔を通過する径の円筒状の飛翔体保持部とからなることを特徴とする射出試験装置。 前記飛翔体保持部には着脱自在に緩衝体が設けられ、該緩衝体には前記飛翔体が保持される請求項1に記載の射出試験装置。 前記飛翔体保持部は、前記緩衝体が着脱自在に設けられる非円形断面形状の中空部を有し、 前記緩衝体は、非円形断面形状の前記中空部に係合するように形成される請求項2に記載の射出試験装置。 前記飛翔体保持部は、前記飛翔体を所定のロール角で保持するように形成され、 前記サボーストッパーの前記貫通孔の射出方向先端側には、前記サボーから分離された前記飛翔体を、前記所定のロール角に維持しつつ前記標的に衝突させるためのガイドレールが設けられる請求項2又は3に記載の射出試験装置。


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