タイトル: | 公表特許公報(A)_前駆症状症候群の治療にM1/M4ムスカリン性アゴニスト(サブコメリン)を用いる単独及び組合せ療法 |
出願番号: | 2009505965 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 45/00,A61K 31/439,A61P 25/22,A61P 25/28,A61P 25/20,A61P 25/24,A61P 25/18,A61P 43/00 |
シャープ,ポール・クリストファー ブロワー,ピーター・ロビン ラスムッセン,ジル・ギャロウェイ・チスナル JP 2009534367 公表特許公報(A) 20090924 2009505965 20070423 前駆症状症候群の治療にM1/M4ムスカリン性アゴニスト(サブコメリン)を用いる単独及び組合せ療法 ミンスター・リサーチ・リミテッド 507211602 小野 新次郎 100140109 社本 一夫 100089705 小林 泰 100075270 千葉 昭男 100080137 富田 博行 100096013 泉谷 玲子 100107386 シャープ,ポール・クリストファー ブロワー,ピーター・ロビン ラスムッセン,ジル・ギャロウェイ・チスナル GB 0607952.9 20060421 A61K 45/00 20060101AFI20090828BHJP A61K 31/439 20060101ALI20090828BHJP A61P 25/22 20060101ALI20090828BHJP A61P 25/28 20060101ALI20090828BHJP A61P 25/20 20060101ALI20090828BHJP A61P 25/24 20060101ALI20090828BHJP A61P 25/18 20060101ALI20090828BHJP A61P 43/00 20060101ALI20090828BHJP JPA61K45/00A61K31/439A61P25/22A61P25/28A61P25/20A61P25/24A61P25/18A61P43/00 121 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MT,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW GB2007001463 20070423 WO2007125287 20071108 19 20081215 4C084 4C086 4C084AA17 4C084AA19 4C084AA20 4C084NA14 4C084ZA022 4C084ZA052 4C084ZA122 4C084ZA142 4C084ZA152 4C084ZC751 4C086AA01 4C086AA02 4C086CB17 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA02 4C086ZA05 4C086ZA12 4C086ZA14 4C086ZA15 4C086ZC75発明の詳細な説明 本発明は、前駆症状症候群(prodromal syndrome)の治療のための療法と前駆症状症候群の治療の方法に関する。 米国特許第5278170号は、中枢神経系内部のムスカリン性M1/M4受容体での機能的な作用によりコリン作用性ニューロン活性を高める化合物の群について記載する。この開示の範囲内からの特に好ましい化合物には、サブコメリン(Subcomeline)という一般名が付与された。サブコメリンの化学名は、R−(Z)−(−(メトキシイミノ)−(−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)アセトニトリルである。療法投与では、それは、好ましくは、医薬的に許容される塩、典型的には塩酸塩の形態で使用されるが、医薬的に許容される酸とサブコメリンの代わりの塩、例えば、サブコメリンの遊離塩基と、限定されないが、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、及びp−トルエンスルホン酸が含まれる酸より誘導される塩も療法投与に利用してよい。 サブコメリンは、当初、アルツハイマー病の治療におけるその使用について評価された。引き続き、いくつかの文献により、精神異常症を治療することへのサブコメリンの使用が開示された(例えば、WO98/46226)。WO02/03684は、定型的又は非定型的抗精神病薬と組み合わせたムスカリン性アゴニストの投与による精神異常症の治療をさらに開示する。サブコメリンは、WO02/03684において、多数の定型的及び非定型的抗精神病薬との組合せに適したいくつかのムスカリン性アゴニストの1つとして開示されているが、例示は、少数の抗精神病薬と組み合わせた唯ひとつのムスカリン性アゴニスト(キサノメリン)に限られていて、サブコメリンが関与する組合せ療法に関しては具体的な情報もデータも報告されていない。 今回、サブコメリン又はその医薬的に許容される塩のような機能性ムスカリンM1/M4アゴニストが前駆症状症候群を治療するために有利に使用し得ることが見出された。 前駆症状症候群は、患者が精神病又は精神病的疾患を発症するリスク状態にあることを示す一群の症状より生じる、全体(global)機能の障害として定義される。 これらの症状には、限定されないが、不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害のような情動症状;集中不足、注意及び/又は記憶の障害のような認知障害;社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、衛生及び身だしなみの悪化が含まれる、日常行動の変化が含まれる。これらの症状は患者ごとに変動する場合があり、精神病的疾患、発作、障害、又は衰弱(breakdown)の発症につながる場合があるが、これは、必ずしも不可避のアウトカムではない。 疑念の回避のために言えば、用語「精神病的疾患」には、当業者に知られている精神異常症の全範囲が含まれる。これらには、限定されないが、以下の精神異常症が含まれる:双極性障害、精神分裂病(緊張型、解体型、妄想型、残遺型、及び未分化型の精神分裂病が含まれる);精神分裂病型異常症;分裂情緒的異常症;忘想性異常症;短期精神異常症;共有精神異常症;一般医学症状による精神異常症。 故に、第一の側面において、本発明は、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の投与による、前駆症状症候群の治療の方法を提供する。 さらなる側面において、本発明は、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の、前駆症状症候群の治療用医薬品の製造における使用を提供する。 本発明はまた、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の、前駆症状症候群の治療への使用を提供する。 さらに本発明は、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩を前駆症状症候群の治療における使用に提供する。 さらに本発明は: i)情動症状、認知障害、及び/又は日常行動の変化; ii)不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、集中不足、注意及び/又は記憶の障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化; iii)不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化; iv)不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、及び/又は睡眠障害; v)集中不足及び/又は、注意及び/又は記憶の障害; vi)社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化; vii)無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、集中不足、注意及び/又は記憶の障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化;又は viii)無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、及び/又は睡眠障害の、 a)機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の投与による治療の方法; b)機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の、上記i)〜viii)の治療用医薬品の製造における使用;及び c)機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の、上記i)〜viii)の治療への使用を提供する。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニストは、コリン作用性ニューロン活性を専らムスカリン性M1/M4受容体で高める化合物である。この機能選択性は、前駆症状症候群の治療における使用に有利なレベルの安全性及び忍容性をもたらす。サブコメリンは、1つのそのような機能性ムスカリンM1/M4アゴニストである。他の好適な機能性M1/M4アゴニスト又はその組合せも使用してよい。 好ましくは、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩は、他のどの医薬品からも独立して投与する。 本発明による療法投与では、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリンをその遊離塩基の形態で利用してよいが、好ましくは、医薬的に許容される塩、典型的には塩酸塩の形態で使用する。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト、特にサブコメリンの医薬的に許容される酸との代わりの塩、例えば、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト遊離塩基、特にサブコメリン遊離塩基と酸(限定されないが、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、サリチル酸、クエン酸、シュウ酸、乳酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、及びp−トルエンスルホン酸が含まれる)より導かれる塩も、療法投与に利用してよい。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト、特にサブコメリン又は本明細書に記載するようなその医薬的に許容される誘導体のすべての溶媒和物とすべての代わりの物理形態(限定されないが、代わりの結晶形、非結晶形、及び多形が含まれる)も本発明の範囲内にあり、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト、特に本明細書のサブコメリンへのすべての言及には、そのすべての医薬的に許容される塩とすべての溶媒和物と代わりの物理形態が含まれる。 療法投与では、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩又は溶媒和物は、純粋な形態で投与してよいが、好ましくは、有効なレベルの有効成分を身体に提供するどの好適な医薬的に許容されて有効な組成物へも製剤化される。最も適正な医薬組成物の選択は、当業者の技量内にある。好適な製剤には、限定されないが、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、トローチ剤(lozenges)、坐剤、復元可能散剤、又は経口用又は無菌で非経口用の溶液剤又は懸濁液剤のような液体調製剤が含まれる。 前駆症状症候群の治療には、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩を、10μg〜200μgの間の用量で投与することを含めてよい。好ましくは、用量は、20μg〜100μgの間にある。より好ましくは、用量は、25μg〜50μgの間にある。 用量は、1日1回又は2回の用量として投与してよい。理想的には、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩は、25μgの用量で1日2回投与する。 典型的には、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩は、患者へ20〜50μgの全一日用量の用量範囲で投与して、10〜200μgの全一日用量の範囲にある最適用量へ増減する。 投与の一貫性を得るためには、組成物が単位用量の形態であることが好ましい。 そのような経口投与用の単位用量の提示形態は、錠剤及びカプセル剤のような固体経口組成物の形態であってよく、結合剤(例えば、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、又はポリビニルピロリドン);充填剤(例えば、乳糖、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトール、又はグリシン);打錠滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);崩壊剤(例えば、デンプン、ポリビニルピロリドン、ナトリウムデンプングリコラート、又は微結晶性セルロース);及び、ラウリル硫酸ナトリウムのような医薬的に許容される湿潤剤のような慣用の賦形剤を含有してよい。 固体経口組成物は、混和、充填、打錠、等の慣用法によって調製してよい。多量の充填剤を利用する組成物全体に活性剤を分布させるには、反復の混和操作を使用してよい。そのような操作は、当然ながら、当該技術分野で慣用的である。錠剤は、通常の製剤実践においてよく知られた方法に従って、特に腸溶コーティング剤でコートしてよい。 本発明に使用の経口用液体調製物は、例えば、乳剤、シロップ剤、懸濁液剤、又はエリキシル剤の形態であってよいか、又は水や他の好適な担体で使用前に復元するための乾燥製品として提示してよい。そのような液体調製物は、懸濁剤(例えば、ソルビトール、シロップ、メチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、又は水素添加食用脂肪);乳化剤(例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエート、又はアカシア);非水系担体(食用油を含めてよい;例えば、落花生油、分画化ヤシ油、グリセリン、プロピレングリコール、又はエチルアルコールのエステルのような油性エステル);保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル又はプロピル、又はソルビン酸);及び(所望されるならば)慣用の芳香剤又は着色剤のような慣用の添加剤を含有してよい。 非経口投与(例えば、静脈内、血管内、又は皮下の投与)には、成分又は成分の組合せと無菌担体を利用して流体の単位剤形を調製して、使用する濃度に依存して、担体に懸濁させるか又は溶解することができる。 溶液剤を調製する場合、成分(複数)は、注射用水に溶かして濾過滅菌してよく、その後で好適なバイアル又はアンプルへ充填して、密封する。有利にも、局所麻酔薬、保存剤、及び緩衝剤のようなアジュバントを担体に溶かすことができる。安定性を高めるために、組成物は、バイアルへ充填した後で凍結して、水分を真空で除去することができる。 非経口の懸濁液剤は、実質的に同じやり方で調製するが、但し、成分は、担体に溶かすのではなく懸濁させて、滅菌は、濾過により達成し得ない。成分(複数)は、無菌担体に懸濁させる前に、酸化エチレンへの曝露により滅菌することができる。有利にも、成分又は成分の組合せの均一分布を促進するには、界面活性剤又は湿潤剤を組成物に含める。 あるいは、成分は、患者の舌との接触時に融ける固体形態で、例えば、商品名:ZYDIS(登録商標)で販売中の口腔崩壊錠剤の形態で調製してよい。 本発明の組成物は、デポー調製物として製剤化してもよい。そのような長期作用性の製剤は、埋め込み(例えば、皮下、又は筋肉内に)によるか又は筋肉内注射により投与してよい。このように、例えば、本発明の成分は、好適な高分子性又は疎水性の材料(例えば、許容されるオイル中の乳剤として)又はイオン交換樹脂とともに、又は難溶性の誘導体として(例えば、難溶性の塩として)製剤化してよい。 本発明の組成物は、投与の方法に依存して、0.1重量%〜99重量%、好ましくは10〜60重量%の活性材料を含有してよい。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩の単位用量は、10μg〜200μgの範囲にある。好ましくは、用量は、20μg〜100μgの間である。より好ましくは、用量は、25μg〜50μgの間である。用量は、1日1回又は2回の用量として投与してよい。理想的には、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩は、25μgの用量で1日2回投与する。 また、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩は、有利には、「追加療法(add-on therapy)」用の少なくとも1つの薬剤と組み合わせて投与してよいことが見出されている。この組合せは、前駆症状症候群の改善治療を提供する。 追加療法用の薬剤は、非定型的抗精神病薬、又はニコチン性アゴニスト、又は5HT6アンタゴニストのような、コリン作用活性を増強するための薬剤(以下、コリン作用剤と呼ぶ);又は、神経保護剤、神経弛緩剤、非定型的抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、又は精神安定剤のような、コリン作用機序によらずに利益を提供する薬剤(以下、非コリン作用剤と呼ぶ)であってよい。 本発明のこれらの組合せと対応する治療の使用及び方法には、他の既知の治療に十分応答しないか又は抵抗する患者の治療に利点を提供する可能性もある。 故に、さらなる側面において、本発明は、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩と、少なくとも1つのコリン作用剤、及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤を含んでなる医薬組成物を提供する。 本発明はまた、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩と、少なくとも1つのコリン作用剤、及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤を含んでなる医薬組成物の、前駆症状症候群の治療への使用を提供する。 本発明の組合せ療法は、好ましくは、補助的に投与する。補助的な投与とは、別個の医薬組成物又はデバイスの形態にある成分のそれぞれの同時又は一部同時(coterminous or overlapping)の投与を意味する。機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩と、少なくとも1つのコリン作用剤及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤の、別個であるが同時又は一部同時の療法投与を患者が受けるどのすべての治療方式も本発明の範囲内にある。 本明細書に記載のような補助的な療法投与の1つの態様において、患者は、典型的には、該成分の1以上の療法投与によりある期間の間安定してから、別の成分の投与を受ける。 本発明の範囲内では、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩を、少なくとも1つのコリン作用剤及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤の投与を受けている患者への補助的な療法治療として投与することが好ましい。 しかしながら、本発明の範囲には、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の投与を受けている患者への、少なくとも1つのコリン作用剤及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤の補助的な療法投与も含まれる。 前者は、特に、サブコメリン又はその医薬的に許容される塩である。 本発明の組合せ療法は、同時に投与してもよい。同時投与とは、2以上の成分を含んでなるか又は含有する単一の医薬組成物又はデバイスの形態において、又は同時に投与される成分の1つをそれぞれ含んでなる別個の組成物又はデバイスとして個々の成分が一緒に投与される治療方式を意味する。同時投与用の別個の個別成分のそのような組合せは、キット・オブ・パーツ(kit-of-parts)の形態で提供してよい。 神経保護剤は、血液供給が断たれるか又は外傷性の損傷がある場合に、例えば、脊髄、脳、又は神経のような神経又は神経組織が蒙る傷害を制限するのに役立つことを企図した化合物として定義してよい。 精神の異常症又は疾患は、一部は神経の完全性の破綻を引き起こすようなニューロン又は神経末端の破綻による可能性があると想定される。神経保護剤は、ニューロン及び神経の完全性の破綻を防ぐか又は止めるのに役立つと考えられている。神経保護剤を投与することにより、神経機能の完全性に影響を及ぼす根底の病理が改変される。 神経保護剤には、限定されないが、ある種の抗酸化薬、抗炎症薬、及びリチウムのような抗精神病薬が含まれる。例えば、神経保護剤には、限定されないが、抗酸化薬、例えば、ビタミンE、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)と、非ステロイド性抗炎症薬、シクロオキシゲナーゼ−2(cox−2)阻害剤、及びスタチンのような抗炎症薬が含まれる。 用語「神経弛緩剤又は非定型的抗精神病薬」は、精神病患者において錯乱、妄想、幻覚、及び精神運動の激越を抑える、認知及び行動に対する抗精神病薬の効果を有する薬物を意味する。 メジャートランキライザー及び抗精神病薬としても知られている神経弛緩剤には、限定されないが、フェノチアジン(脂肪族、ピペリジン、及びピペラジンへさらに分類される)、チオキサンテン(例、ドロペリドール)、ブチロフェノン(例、ハロペリドール)、ジベンズオキサゼピン(例、ロキサピン)、ジヒドロインドロン(例、モリンドン)、ジフェニルブチルピペリジン(例、ピモジド)、ベンゾイソオキサゾール(例、リスペリドン)が含まれる。 好ましくは、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩、コリン作用剤、及び/又は非コリン作用剤は、それぞれ1〜100%、0.0〜99%、及び0.0〜99%の範囲に存在する。 例えば、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩、コリン作用剤、及び/又は非コリン作用剤は、それぞれ10μg〜200μg、0.05μg、及び0.0〜5μgの範囲の重量で投与してよい。 好ましくは、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩は、20μg〜100μgの間の範囲で存在する。 より好ましくは、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩は、25μg〜50μgの間の範囲で存在する。 選択した神経保護剤が抗精神病薬でもある場合、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩と抗精神病薬の組合せの臨床有用性は、非定型的抗精神病薬の薬物群の異なるメンバーの間で、神経化学受容体の様々なサブタイプへのその異なる親和性に依存して変動する可能性があると考えられる。 例えば、非定型的抗精神病薬群のメンバーは、ドパミン及びセロトニンの受容体へのその親和性だけでなく、ムスカリン及びヒスタミン受容体サブタイプへのその親和性においても異なる可能性がある。 非定型的抗精神病薬のムスカリン受容体サブタイプでの活性は、非定型的抗精神病薬の薬物群の間では、無視できる親和性、弱いアゴニスト活性、及び弱いアンタゴニスト活性という特性が報告されてきたというものである。 例として、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト、特にサブコメリンのM1/M4受容体アゴニスト特性は、機能的なコリン作用活性を高めて、組み合わせて投与されるとき: i)それ自体はムスカリン受容体に対してほとんど又はまったく親和性がない非定型的抗精神病薬(例、リスペリドン)との組合せにおいて機能的なコリン作用活性を高めること; ii)弱いムスカリン受容体アゴニスト効果を有する非定型的抗精神病薬(例、クロザピン又はN−デスメチルクロザピン)との組合せにおいて追加の機能的なコリン作用活性を提供すること; iii)ムスカリン受容体について競合して、それによりムスカリン受容体アンタゴニスト特性を保有する非定型的抗精神病薬(例、オランザピン)の抗コリン作用の機能的な効果を抑制することによって利益をもたらす場合がある。 ムスカリン受容体及びヒスタミン作用受容体だけでなく、認知に対して利益又は有害効果を及ぼし得る他の機序がある。例えば、5−HT6アンタゴニスト特性とアドレナリンα2アンタゴニスト特性を有する薬物も有益であり得る。非定型的抗精神病薬の中にもこれらの利益を有するものがある。 本発明の組合せ療法による補助的又は同時的な療法投与では、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩とコリン作用剤及び/又は非コリン作用剤又はそれらの医薬的に許容される塩、誘導体、又は溶媒和物は、それぞれ純粋な形態で投与してよい。 しかしながら、これらの成分のそれぞれは、好ましくは、各成分の有効なレベルを体内に提供する好適な医薬的に許容されて有効な組成物へ製剤化されるものである。 組合せ療法では、コリン作用剤及び/又は非コリン作用剤の1日用量及び単位用量は、どのコリン作用剤及び/又は非コリン作用剤を利用するかに依存するものであるが、典型的には、具体的なコリン作用剤及び/又は非コリン作用剤について、単独療法として投与するときに推奨又は承認された投与量であってよい。 本発明の好ましい側面では、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩、特にサブコメリン又はその医薬的に許容される塩の補助的な投与により、コリン作用剤及び/又は非コリン作用剤が単独療法として処方されるときに通常推奨される用量より少ない用量のコリン作用剤及び/又は非コリン作用剤が許容される可能性がある。 以下に示す実施例は、本発明を例示してその理解を助けるためだけのものである。 実施例1 サブコメリンの製造法の例は、以下の通りである:カリウムtert−ブトキシド(94.1g;0.84モル)のテトラヒドロフラン(250ml)撹拌溶液へ窒素下に3−(シアノメチル)キヌクリジン(60g;0.4モル)のテトラヒドロフラン(150ml)溶液を10分間の間に加える。 この反応物を10分間撹拌してから、0℃へ冷やす。亜硝酸イソアミル(51.5g;0.44モル)を、内部温度が25℃を超えないような速度で加える。 この反応物を20分間撹拌してから、ジメチルスルホキシド(500ml)で希釈する。メチルトシラート(134g;0.72モル)を、ジメチルスルホキシド(100ml)の溶液として、温度が35℃を超えないような速度で加える。 さらに20分後、炭酸カリウム水溶液(約5重量%,500ml)を加えて、この反応物を酢酸エチル(5x200ml)で抽出する。この酢酸エチル抽出物を5重量%炭酸カリウム水溶液(4x250ml)に次いで、飽和炭酸カリウム(50ml)で洗浄する。 合わせた水層を酢酸エチルで再抽出して、これを上記のように洗浄する。合わせた有機抽出物を無水炭酸カリウム(200g)で乾燥させ、真空で濃縮して、約80重量%の3−[(シアノ)(メトキシイミノ)−メチル]キヌクリジンをZ:E異性体の4:1混合物として含有する茶褐色のオイルを得る(47.4g;0.245モル;61%)。 実施例2 以下の患者試験は、小規模フェーズIIa(コンセプトの検証、51日間、多施設、二重盲検、プラセーボ対照、慢性精神分裂病の急性増悪患者を対象にした、サブコメリンの効果及び忍容性に関する、増量並行試験)であった。全28名の患者のうち19名がサブコメリンを服用して、9名の患者がプラセーボを服用した。サブコメリンの1日用量を9日間にわたり50μg/日から100μg〜150μg/日へ増量した。 本試験の主要目的は: サブコメリンの精神分裂病患者における効果(精神分裂病の陽性及び陰性症状と精神病理全般に対する効果が含まれる)を評価することであった。 本試験の副次目的は: 精神分裂病患者の神経認知機能に対するサブコメリンの効果を評価すること、 精神分裂病患者の治療におけるサブコメリンの安全性及び忍容性を試験することであった。 本試験の結果は以下を示した: 1.PANSS陽性症状(妄想、幻覚)に対しては無効。 2.PANSS陰性サブスケールにおける傾向。これらの結果の詳しい検討は、この治療の差が諸症状に対するサブコメリンの特異的な効果によることを示した: ・PANSS陰性(情緒鈍麻、感情の引きこもり、抽象的思考の困難性、自発性の欠如、ステレオタイプ思考)に有益。 ・PANSS陰性(乏しい疎通性、受動的/無欲性の社会的引きこもり)には利益なし。 3.PANSS精神病理全般サブスケールにおける傾向。これらの結果のさらなる検討は、この治療の差が不安、抑うつ、運動遅滞、異常な思考内容、並びに判断及び洞察力の不足のような症状に対するサブコメリンの特異的な効果によることを示した: ・PANSS精神病理全般(罪悪感、緊張感、衒奇/身構え、運動遅滞、関心不足、意欲不足、こだわり、不安、抑うつ、能動的な社会逃避)に利益が見られる。 ・PANSS精神病理全般(異常な思考内容、判断及び洞察力の不足)には利益が見られない。 ・PANSS精神病理全般(身体への関心、非協調性、見当識障害、衝動制御の不足)は、分析不能。 4.言語記憶(Rivermead Story 検査の1項目)における傾向、プロトコール分析による。 5.思考の選択的関心及び柔軟性(Stroop Colour 検査の1項目)における傾向、プロトコール分析による。 6.注意と処理速度(Trail Making 検査Bの1項目)における傾向、プロトコール分析による。 本試験は、統計学的有意差を示すほどではなかったが、精神分裂病の陽性、陰性、及び認知症状の治療におけるサブコメリンの潜在効果について仮説を立てることができた。 下記に示す8名の重症患者と4名のプラセーボについてのデータの分析は、サブコメリンが情動症状;認知障害と行動の変化の治療に有益であることを実証し、前駆症状症候群を規定する一群の症状の治療における潜在的な利益を示した。 表:少なくとも中等度の重症度(ベースラインで(4))の各患者に対する陽性及び陰性症候群スケール(PANSS)項目分析 表(続き):少なくとも中等度の重症度(ベースラインで(4))の各患者に対する陽性及び陰性症候群スケール(PANSS)項目分析 本試験におけるサブコメリンの安全性及び忍容性のデータは、概ね十分に忍容されて安全な化合物であることを明らかにする、他の適応症での臨床試験(実施例3を参照のこと)からの観察事実に一致している。 実施例3 サブコメリン(50μg/日、又は25μg,1日2回)は、アルツハイマー病の患者880名を含める2回の24週プラセーボ対照試験でも評価されたことがある。サブコメリンは、試験した用量範囲にわたって、安全で十分に忍容された。 サブコメリンが本発明に使用される機能性ムスカリンM1/M4アゴニストの例であることが理解されよう。他の好適な機能性M1/M4アゴニスト又はその組合せも使用してよい。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の、前駆症状症候群(prodromal syndrome)の治療への使用。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の、前駆症状症候群の治療用医薬品の製造における使用。 前記治療が、情動症状、認知障害、又は日常行動の変化の治療である、請求項1又は請求項2に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、集中不足、注意及び/又は記憶の障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、及び/又は睡眠障害の治療である、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、集中不足、及び/又は、注意及び/又は記憶の障害の治療である、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、集中不足、注意及び/又は記憶の障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、及び/又は睡眠障害の治療である、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストであるサブコメリン(Subcomeline)を10μg〜200μgの間の用量で投与することを含む、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストを20μg〜100μgの間の用量で投与することを含む、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストであるサブコメリンを25μg〜50μgの間の用量で投与することを含む、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストを1日1回又は2回の用量として投与することを含む、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストを25μgの用量で1日2回投与することを含む、請求項3に記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 前記機能性ムスカリンM1/M4アゴニストがサブコメリンである、請求項1〜7のいずれにも記載の機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の使用。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の投与による、前駆症状症候群の治療の方法。 前記治療が、情動症状、認知障害、又は日常行動の変化の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、集中不足、注意及び/又は記憶の障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、不安症、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、及び/又は睡眠障害の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、集中不足及び/又は、注意及び/又は記憶の障害の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、睡眠障害、集中不足、注意及び/又は記憶の障害、社会的引きこもり、仕事や趣味への関心の喪失、及び/又は、衛生及び身だしなみの悪化の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、無感情、激越、怒り又は興奮性、抑圧気分、及び/又は睡眠障害の治療である、請求項17に記載の方法。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストであるサブコメリンを10μg〜200μgの間の用量で投与することを含む、請求項17に記載の方法。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストを20μg〜100μgの間の用量で投与することを含む、請求項17に記載の方法。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストであるサブコメリンを25μg〜50μgの間の用量で投与することを含む、請求項17に記載の方法。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストを1日1回又は2回の用量として投与することを含む、請求項17に記載の方法。 前記治療が、機能性ムスカリンM1/M4アゴニストを25μgの用量で1日2回投与することを含む、請求項17に記載の方法。 前記機能性ムスカリンM1/M4アゴニストがサブコメリンである、請求項17に記載の方法。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩と少なくとも1つのコリン作用剤、及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤を成分として含んでなる医薬組成物。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩がサブコメリン又はその医薬的に許容される塩である、請求項32に記載の医薬組成物。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩と少なくとも1つのコリン作用剤、及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤を含んでなる医薬組成物の、前駆症状症候群の治療への使用。 機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩がサブコメリン又はその医薬的に許容される塩である、請求項34に記載の医薬組成物の使用。 請求項32に記載の医薬組成物の投与による、前駆症状症候群の治療の方法。 別個の医薬組成物又はデバイスの形態にある成分のそれぞれの同時又は一部同時(coterminous or overlapping)投与を含んでなる、請求項36に記載の方法。 患者が、成分の1以上の療法的投与によりある時間の間安定化してから、1以上の他の成分の投与を受ける、請求項36に記載の方法。 2以上の成分を含んでなるか又は含有する単一の医薬組成物又はデバイスの形態で、又はそれぞれが成分の1つを含んでなる別個の組成物又はデバイスとして一緒に投与される成分の同時投与を含んでなる、請求項36に記載の方法。 本発明は、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩の、前駆症状症候群を治療するための使用と前駆症状症候群の治療用医薬品の製造における使用に、並びに機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩を使用する前駆症状症候群の治療の方法に関する。それはまた、機能性ムスカリンM1/M4アゴニスト又はその医薬的に許容される塩と少なくとも1つのコリン作用剤及び/又は少なくとも1つの非コリン作用剤を含んでなる医薬組成物の、前駆症状症候群の治療への使用に、並びにそのような医薬組成物の投与による前駆症状症候群の治療の方法に関する。