タイトル: | 公表特許公報(A)_精神疾患及び障害治療用アミリン及びアミリンアゴニスト |
出願番号: | 2009502755 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 38/00,A61P 25/22,A61P 25/24,A61P 25/18,A61P 25/28,A61P 3/04,A61P 3/06,A61P 3/10,A61K 45/00,A61P 43/00,A61P 39/02,A61P 25/30,C07K 14/575 |
ケビン・ディ・ロージェロ マイケル・ハンリー クリスティン・マック デイビッド・ジー・パークス アンドリュー・エイ・ヤング JP 2009538824 公表特許公報(A) 20091112 2009502755 20061004 精神疾患及び障害治療用アミリン及びアミリンアゴニスト アミリン・ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド 598133654 AMYLIN PHARMACEUTICALS, INC. 田中 光雄 100081422 山崎 宏 100084146 矢野 正樹 100106231 佐藤 剛 100156122 ケビン・ディ・ロージェロ マイケル・ハンリー クリスティン・マック デイビッド・ジー・パークス アンドリュー・エイ・ヤング US PCT/US2006/012601 20060331 A61K 38/00 20060101AFI20091016BHJP A61P 25/22 20060101ALI20091016BHJP A61P 25/24 20060101ALI20091016BHJP A61P 25/18 20060101ALI20091016BHJP A61P 25/28 20060101ALI20091016BHJP A61P 3/04 20060101ALI20091016BHJP A61P 3/06 20060101ALI20091016BHJP A61P 3/10 20060101ALI20091016BHJP A61K 45/00 20060101ALI20091016BHJP A61P 43/00 20060101ALI20091016BHJP A61P 39/02 20060101ALI20091016BHJP A61P 25/30 20060101ALI20091016BHJP C07K 14/575 20060101ALN20091016BHJP JPA61K37/02A61P25/22A61P25/24A61P25/18A61P25/28A61P3/04A61P3/06A61P3/10A61K45/00A61P43/00 111A61P39/02A61P25/30C07K14/575 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,LY,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2006038919 20061004 WO2007114838 20071011 46 20081009 1.TEFLON 4C084 4H045 4C084AA02 4C084AA17 4C084BA01 4C084BA08 4C084BA19 4C084BA23 4C084CA18 4C084DB33 4C084DB36 4C084NA06 4C084NA14 4C084ZA032 4C084ZA122 4C084ZA152 4C084ZA182 4C084ZA702 4C084ZC022 4C084ZC032 4C084ZC332 4C084ZC352 4C084ZC392 4H045AA30 4H045BA18 4H045BA19 4H045CA40 4H045DA30 4H045EA20 4H045EA21 4H045FA10 4H045FA72 4H045FA74(関連出願への相互参照) 本出願は2006年3月31日付け国際特許出願第PCT/US2006/012601号の優先権を主張し、その全ての開示内容を本願明細書に援用する。(技術分野) 本開示は医療分野に関し、特に心理学及び精神医学、並びに健康、ダイエット及び栄養学に関する。 精神疾患及び障害(精神病又は障害も指す)はアメリカ精神医学会「精神疾患の分類と診断の手引」、別称DSM−IV等の資料に記載されている。精神障害の広範なカテゴリーには、気分障害、不安障害、統合失調症及び他の精神病性障害、化学物質関連障害、睡眠障害、身体表現性障害、及び摂食障害を含んでなるが、これらに限定しない。気分障害の例としては、双極性障害及び抑うつが挙げられる。上述の障害のより広範なカテゴリーに入る他の症状はDSM−IVに見られ、参照によりその全開示内容を援用する。これらは数百万人の人々に影響を及ぼし、人を衰弱させる病気であり、また治療の名の下に膨大な費用、生産性の喪失、感情の犠牲を伴うものである。 2001年に、アメリカ国立衛生研究所はアメリカ国内の精神障害の有病率を記載した統計便覧を出版している。報告によれば、特定の年の18歳以上のアメリカ人の22.1%は診断可能な精神障害を被ると見積もられた(非特許文献1)。1998年の国勢調査にあてはめると、影響を受ける人数は4430万人であった。 抑うつ障害には、特に大うつ病障害、情緒異常障害及び双極性障害が包含される。18歳以上のアメリカ人口の約9〜9.5パーセントは抑うつ症状を有する。抑うつの直接的な費用は約800億ドルで、その3分の2は仕事により生じることが報告された。生産性喪失等、抑うつ障害に付随する間接的な費用の計算は、就業状態ではあるが生産能力も参加能力も低下した人々という「presenteeism(常習的出席)」等の存在により、困難である。 もう1つの精神病症状は、不安障害である。この障害には、パニック障害、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害、全般性不安障害、及び恐怖症等が包含される。18〜54歳の約1910万人の成人アメリカ人(特定の年における当該年齢群の約13.3%)が不安障害を有する。 他の一般的な精神病症状は、摂食障害である。これには、神経性無食欲症、神経性過食症、及び過食症の3つの主なタイプがある。これらは精神病症状であり、しばしば身体イメージの認識概念と結びつけられ、通常は実際の体重又はボディマスインデックスにはよらない。無食欲症による人々の死亡率は10年間において年約0.56%と概算されてきたが、これは通常の人口における15〜24歳の女性のあらゆる死亡原因による年間死亡率の約12倍の高率である(非特許文献2)。通常、精神病が他の精神障害の要素と共に現れることは、注記すべきである。 もう1つの精神病症状は、統合失調症である。特定の年において、2百万人以上が統合失調症の臨床診断を受け、この疾患の生涯有病率はアメリカ人口の約1%である。統合失調症は、治療患者の75%が完全回復に至ることがないと見積もられる慢性的な衰弱疾患である。新規(非定型的)な抗精神医薬による統合失調症治療は、体重増加及び糖尿病の可能性という副作用をもたらすことが頻繁にある。 統合失調症の例示的なタイプには妄想性統合失調症がある。この患者は他人に対して非常に懐疑的であり、その行動の基盤には全般的に迫害の図式がしばしば見られる。幻覚とより頻繁な妄想がこの病気の目立つ普遍的な部分である。解体型統合失調症(破瓜型統合失調症)患者は言葉が支離滅裂であり、状況に適さない気分及び感情を有する場合がある。解体型統合失調症には、幻覚は通常は存在しない。緊張性統合失調症においては、患者は過度に引っ込み思案で、否定的で孤立し、著しい精神運動障害を有する。他の統合失調症においては、患者には当面は妄想、幻覚、又はまとまりのない話や行動が見られないが、日々の生活への動機や関心を欠いている。統合失調性の障害においては、患者は統合失調症の症候、並びに大うつ病、双極性障害、又は混合躁状態等の気分障害を有する。未分化の統合失調症においては、統合失調症に対する一般的な診断基準に見合う症状であっても、上述のいずれのサブタイプにも一致せず、1以上のサブタイプの特徴が存在し、特定セットの診断の特徴が明確に優性とはならない。 精神疾患及び障害はいかなる年齢群にも見られうる。従って、この障害は若年及び成人(本願明細書においては65歳以下を指す)並びに幼児、子供、青年、及び高齢者(本願明細書においては65歳よりも高齢を指す)に見られうる。事実、人口のある部分は、青年及び若年の摂食障害等の症状を特に有する傾向にある。高齢者は特に抑うつ等の症状が疑われる場合がある。Reigerら、Archives of General Psychiatry、第50巻、p.85−9、1993年Sullivan、American Journal of Psychiatry、第152巻、p.1073−1074、1995年 現状の治療法は、精神医学及び行動療法、電撃治療法、及び/又は薬物療法を含んでなる。精神病に対する一般的治療形態又は少なくとも治療の構成要素は、薬物の投与である。当技術分野に必要なものは、(1)現状の抗うつ剤(三環系、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤等)に抵抗性の患者を効果的に治療し、(2)現状の医薬品の好ましくない副作用を伴わずに抑うつ、不安、統合失調症、又は他の精神疾患又は障害を効果的に治療し、(3)治療作用の開始がより早く、及び/又は(4)しばしば共存して、抑うつ、不安、統合失調症等の精神病治療をより困難にする身体合併症(例えば糖尿病、苦痛、体重増加)を改善することである。 本願明細書に引用の全ての参考文献は、その全体が参照により援用される。 1つの一般的態様において、提供する方法は、精神障害の治療のためにアミリン及びそのアゴニスト、アナログ、又は誘導体を薬理学的有効量において使用することを含んでなる。ある実施形態において、精神障害は気分障害、不安障害、統合失調症又は他の精神障害、化学物質関連障害、睡眠障害、身体表現性障害、及び/又は摂食障害である。ある実施形態において、精神障害は抑うつ又は双極性障害である。ある実施形態において、精神障害は強迫性障害である。ある実施形態において、提供する方法は摂食障害の治療を含まない場合がある。他の実施形態において、提供する方法は無食欲症の治療を含まない場合がある。ある実施形態において、提供する方法は身体表現性障害を含まない場合がある。ある実施形態において、アミリン及びそのアゴニスト、アナログ、又は誘導体は摂食障害に潜在する精神病症状を治療するために用いられる。ある実施形態において、アミリン及びそのアゴニスト、アナログ、又は誘導体は身体表現性障害に潜在する精神病症状を治療するために用いられる。ある実施形態において、アミリンアゴニストはカルシトニン及び/又はカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を含まない場合がある。また他の実施形態において、アミリンアゴニストはカルシトニン及び/又はCGRPのアナログを含まない場合がある。 また別の実施形態において、提供する方法は、患者に対してアミリン又はそのアゴニスト、アナログ、又は誘導体の薬理学的有効量を投与することを含んでなる、治療を願う又は必要とする患者において精神障害を治療することを含んでなる。ある実施形態において、患者は体重超過である。他の実施形態において、患者は肥満である。また他の実施形態において、患者はやせており、体重超過でも肥満でもない。また他の実施形態において、患者は代謝性の症状を有する。さらに他の実施形態において、患者は糖尿病、代謝性症候群、耐糖濃異常、又はインスリン抵抗性である。他の実施形態において、アミリン及びそのアゴニスト、アナログ、又は誘導体は、患者が食物の嗜好又は食欲を調節する能力を補助する点において有益である。 別の一般的態様において、本願明細書に提供する方法は、治療学的有効量のアミリン、又はそのアゴニスト、アナログ、及び誘導体を、精神障害に対する通常の治療薬と組み合わせて投与することを含んでなる。ある実施形態において、組み合わせは電撃治療法(ECT)の実施を含んでなる。他の実施形態において、組み合わせは別の精神医薬の投与を含んでなる。さらに他の実施形態において、精神医薬は1以上の三環系抗うつ剤、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOIs)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs)、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRIs)、植物性抗うつ剤(セイヨウオトギリソウ又はヒペリカム(Hypericum))、又は第2世代抗精神医薬(SGAs)である。 別の一般的態様において、本願明細書に提供する方法は、別の精神医薬の好ましくない副作用の治療であって、それを必要とする患者に、治療学的有効量のアミリン、又はそのアゴニスト、アナログ及び誘導体を投与することを含んでなる治療を含んでなる。ある実施形態において、他の精神医薬は第2世代抗精神医薬である。ある実施形態において、他の精神医薬の好ましくない副作用は体重増加である。他の実施形態において、他の精神医薬の好ましくない副作用は糖尿病である。 別の一般的態様において、提供する方法は、ブドウ糖代謝、脂質代謝、タンパク代謝、及び全エネルギー代謝を含むがこれらに限定されない代謝経路又は機能の調節作用を通じて行動経路を調節する化合物の治療学的有効量を投与することを含んでなる、精神障害の治療を含んでなる。ある実施形態において、行動経路は、視床下部−下垂体−副腎皮質系の少なくとも1つの部分を調節するコルチコトロピン放出因子(CRF)経路である。一実施形態において、行動経路はドーパミン経路である。他の実施形態において、行動経路は5HT1A経路又はセロトニン作動系を含んでなる任意の経路である。ある実施形態において、代謝又は行動経路は糖調節性、糖質コルチコイド反応性、又はストレス反応性である。ある実施形態において、化合物はアミリン又はそのアゴニスト、アナログ又は誘導体である。 また別の実施形態において、提供する方法は、食物摂取への調節作用を通じて行動経路を調節する化合物の治療学的有効量を投与することにより、精神障害を治療することを含んでなる。ある実施形態において、化合物はアミリン又はそのアゴニスト、アナログ又は誘導体である。 別の態様において、本開示は、本願明細書に記載の精神疾患又は障害の治療に有用な医薬品製造のための、アミリン又はそのアゴニスト、アナログ又は誘導体の使用を提供する。別の態様において、本開示は、例えば第2世代抗精神医薬糖の別の精神医薬の好ましくない副作用の治療に有用な医薬品製造のための、アミリン又はそのアゴニスト、アナログ又は誘導体の使用を提供する。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ、アミリンアゴニストアナログ、アミリン誘導体、又はこれらの組み合わせはストレス系及び/又はCRFの作用及び/又は糖質コルチコイド(GC)を調節し、これにより新規な薬理治療学的な選択肢をもたらしうることが今までに発見されてきた。本願明細書に説明のように、アミリン投与はストレスを低減又は防止するように見え、効果がある(例えば、不安、強迫性行動、抑うつ、精神病、摂食行動における変化等)。発明者らは、本願明細書において、特定の動物の行動テストにおいてアミリン投与は抗ストレス、抗不安、抗うつ及び抗精神病作用を含む行動上の効果を生じることを説明する。 新規な医薬治療の探索において、多くの代謝病態(糖尿病、肥満等)には行動機能障害(大うつ病、統合失調症)が伴うことが記録された。これらの疾患は一般的に合併性であると思われているが、最近では多くの場合において行動及び代謝の変化は生理学的に連結していることを示唆する証拠がある(Laugeroら、2001年、Endocrinology、第142巻、p.2796−2804;Laugeroら、2002年、Endocrinology、第143巻、p.4552−4562;Dallmanら、2003年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第100巻、p.11696−11701;Laugero、2004年、Vitamins and Hormones、第68巻、Litwack編集)。一般的にこれらの外見的に異質な疾患状態を連結するものは、慢性的ストレス、及び脳CRF及び副腎皮質性ステロイドホルモンGCに付随する変化でありうる。 CRF及びGC分子は、通常及びストレス性の条件下において、行動性、神経内分泌性、自律神経性、及び代謝機能の調節に決定的な役割を果たす。慢性ストレス及びこれらの分子の発現及び活性の誘導は、不安及び抑うつのような行動性疾患に高率で付随し、いくらかの肥満及び糖尿病も伴う。CRF及び副腎皮質性異常を、代謝症候群、自己免疫炎症性障害、急性及び慢性の神経変性、睡眠障害、慢性痛、摂食障害、慢性不安障害、及び大うつ病に連結する証拠がある(Wongら、2000年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第97巻、p.325−330;Sarnyaiら、2001年、Pharmacol.Rev.、第53巻、p.209−243;Heinrichsら、1999年、Baillieres Best Pract.Res.Clin.Endocrinol.Metab.、第13巻、p.541−554;Chrousos、2000年、Int.J.Obes.Relat.Metab.Disord.、第24巻、p.S50−S55;Peekら、1995年、Ann.N.Y.Acad.Sci.、第771巻、p.665−676;Grammatopoulosら、1999年、Lancet、第354巻、p.1546−1549;Dallmanら、2003年、 Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第100巻、p.11696−11701)。 本願明細書にて説明のように、アミリンは行動テストにおいて抗不安剤、抗うつ剤、及び抗精神医薬の特性を持ち合わせるように見える。従って、アミリン及びアミリンアゴニストに精神障害を治療する驚異的な能力があることがこれまでに発見された。治療しうる精神障害は、気分障害、不安障害、統合失調症及び他の精神障害、化学物質関連障害、睡眠障害、身体表現性障害、摂食障害、及びパーソナリティ障害を含んでなる。これらの化合物は、特に、摂食障害等の代謝の乱れの要素をもつ精神疾患の治療、又は精神障害を有する患者又は精神障害を有して代謝の乱れも被る患者の治療に有効でありうる。 DSM−IVには上に名前を挙げた障害のさらに特定のタイプが見られる。以下は、本願明細書に開示の方法により治療しうる障害の例にすぎない。例えば、抑うつ障害及び双極性障害を含む気分障害が含まれる。これらはさらに大うつ病、情緒異常障害、I型双極性障害、II型双極性障害、気分循環性障害、他に分類されない双極性障害、医療状態による気分障害、化学物質関連障害、又は他に分類されない気分障害として特徴づけられる。不安障害は、パニック障害、特定の恐怖症、社会恐怖、強迫性障害、外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、医療状態による不安障害、化学物質関連不安障害、及び他に分類されない不安障害を含みうる。 統合失調症及び他の精神障害は、陽性及び陰性のいずれにおいても一般的に特徴的な兆候及び症候の混合という特徴がある。統合失調症及び他の精神障害の陽性症状は、通常機能の過剰又は歪みを反映するように見え、陰性症状は通常機能の減少又は低下を反映するように見える。陽性症状は、妄想、幻覚、混乱した思考又は思考障害、ひどく混乱した行動、及び緊張性歩行運動を含んでなるがこれらに限定しない。陽性症状は2つの明確な次元、すなわち妄想及び幻覚を含む「心理学的次元」と、混乱した発声及び行動を含む「混乱次元」を含みうる。陰性症状には、感情平板化、思考貧困、及び意欲欠如を含んでなるがこれらに限定しない。感情平板化は一般的に感情表現の範囲及び強度の制限として表される。思考貧困は一般的に思考及び発声の頻度及び出力量の制限として表される。意欲欠如は一般的に目標指向行動の開始の制限として表される。 統合失調症及び他の精神障害は、統合失調症、統合失調症様障害、分裂情動性障害、妄想障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、一般的医療状態による精神障害、化学物質関連精神障害、及び他に分類されない精神障害を含んでなる。分裂情動性障害は統合失調症及び大うつ病の特徴的な症候、躁病、又は混合したうつ病及び躁病エピソードを含む。 化学物質関連障害は、化学物質依存、化学物質中毒、化学物質誘導不安障害、及び化学物質誘導気分障害を含む。化学物質依存及び中毒は、アルコール、ニコチン、コカイン、オピオイド、麻薬、幻覚剤、アンフェタミン、フェンシクリジン、フェンシクリジン様化学物質、吸入薬、及び鎮静薬を含んでなる種々の化学物質で発生しうるが、これらに限定しない。化学物質誘導不安障害は、カフェイン、大麻、コカイン、幻覚剤、アンフェタミン、フェンシクリジン、フェンシクリジン様化学物質、及び吸引薬を含んでなる化学物質に応答して発生しうるが、これらに限定しない。化学物質誘導気分障害は、コカイン、幻覚剤、オピオイド、アンフェタミン、フェンシクリジン、フェンシクリジン様化学物質、及び吸引薬を含んでなる化学物質に応答して発生しうるが、これらに限定しない。化学物質関連障害は1つの化学物質又は複数化学物質関連障害のように化学物質の組み合わせに応答して発生しうる。 いくつかの実施形態において、医薬品誘導精神障害又は疾病治療から生じる精神障害の治療を含む方法を提供する。例えば、快楽主義的恒常性失調は、ドーパミン補充療法下にあるパーキンソン病患者に認められる神経心理学的な行動障害である。これらの患者におけるドーパミン補充療法は、中枢ドーパミン経路を刺激し、刺激中毒に伴うものといくぶん類似した行動障害を発生するように見える。Giovannoniら、2000年、J.Neurol.Neurosurg.Psychiatry、第68巻、p.423−428。 摂食障害は、神経性無食欲症、神経性過食症、及び他に分類されない摂食障害を含みうる。これらの摂食障害には過食症を含んでもよい。ある実施形態において、提供する方法は摂食障害に伴う精神病の治療に向けられる。他の実施形態において、提供する方法は摂食障害の治療を含まない。ある実施形態において、提供する方法は無食欲症の治療を含まない。他の実施形態において、提供する方法は無食欲症患者に伴う精神病治療のために用いてもよい。ある実施形態において、提供する方法は過食症の治療を含まない。 いくつかの実施形態において、提供する方法は断続的過剰行動(IEB)を経験する患者の知慮に用いうる。IEBは、過食、化学物質乱用、アルコール依存、異常性行動、及び脅迫的ギャンブル行為を含んでなる種々の障害を特徴とする。IEBは、偶発的な通常行動過剰が、反復性で断続的な不適応的行動過剰に変換されるときに発生する。Corwin、2006年、Appetite、第46巻、p.11−15。いくつかの実施形態において、提供する方法は、統合失調質性格障害、及び統合失調型人格障害を含んでなる人格障害を有する患者の治療に用いうるが、これらに限定しない。統合失調質人格障害を有する個人は、特にストレス応答の際に抑うつ及び/又は一過性の精神エピソードの症候を経験する場合もある。統合失調型人格障害を有する個人は、不安、抑うつ、及び/又は一過性の精神エピソードの症候を経験する場合もある。 ある実施形態において、提供する方法は身体表現性障害の治療を含まない場合がある。ある実施形態において、提供する方法は身体表現性障害の治療を含む場合があるが身体的苦痛の治療を含まない。また他の実施形態において、提供する方法は苦痛に伴う精神病治療を含む場合がある。 精神疾患及び障害に認知症が伴うことがしばしばありうる。例えば、認知症は統合失調症及び双極性障害の外見をしている場合があり、認知欠損は逆にこれらの障害の機能的な結果に影響しうる。Green、2006年、J.Clin.Psychiatry、第67巻、補巻9、p.3−8。精神障害に伴う認知症は、注意及び/又は覚醒状態の問題、ワーキングメモリ、推理及び/又は問題解決、処理速度、視覚学習、言語学習及び社会認知を含んでなるが、これらに限定しない。従って、いくつかの実施形態において、患者の精神障害に伴う認知症又は認知欠損を治療するための方法を提供し、当該方法は、認知症又は認知欠損を改善するためのアミリン又はアミリンアゴニスト、アナログ、又は誘導体の有効量を、これを必要とする患者に投与することを含んでなる。認知症又は認知欠損の測定及び認知機能の改善の測定方法は当技術分野において周知である。アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ、又はアミリン誘導体は、主要な精神障害に伴う認知症の症候を改善する場合があるため、他の抗うつ剤、抗不安剤、及び/又は抗精神薬剤よりも優れている。アミリンのこうした寄与は、精神疾患治療を受ける患者の服薬コンプライアンスをより良好にする場合がある。 1つの一般的態様において、ストレスを低減又は緩和する、あるいはストレス経路を調節する化合物は、薬理治療剤として有用であることを想定する。別の一般的態様において、代謝の乱れ、並びに精神医学的又は行動過程に影響するか調節する化合物は、薬理治療剤として有用であることを想定する。別の一般的態様において、代謝の乱れを弱めるか又は逆転する化合物は、精神疾患又は障害の薬理治療剤として有用であることを想定する。提供する方法において有用な化合物は、アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ、及びアミリン誘導体でありうることを想定する。ある実施形態において、アミリンアゴニストはカルシトニン及び/又はCGRPを含まない場合がある。 理論的には、精神病治療のみならず病気の身体合併症も治療する医薬品は、精神病を有する患者において治療レスポンス率を上昇させ成功を収めることが期待される。糖尿病等の身体合併症は精神病に付随する病的状態を悪化させ、治療レスポンスの低下を導く。アミリン及びそのアゴニストは、抗糖尿、抗肥満、及び食欲抑制効果ゆえに本願明細書に記載の方法において特に有用である。さらにアミリン及びそのアゴニストは、2005年3月31日付け米国特許出願明細第60/666681号、及び2006年3月31日付けPCT出願代理ドケット第0113−PCT−0号に記載の食物嗜好を調節する能力により患者を補助する点で有益となる場合があり、それぞれの内容は参照により全体を取り入れるものとする。これらの効果は、精神病を被り糖尿病、糖尿病関連疾患又は摂食障害(例えば、糖尿病、代謝シンドローム、肥満、クッシング症候群、クッシング病、非定型的大うつ病、統合失調症、季節性感情障害、多嚢胞性卵巣症候群、心的外傷後ストレス障害、夜食症候群、神経性大食症、無茶食い障害、及び慢性疲労症候群)を示す患者のある人口において治療レスポンス率を上昇して成功を収めうる。ある実施形態において、方法は摂食障害の治療を含まない。他の実施形態において、方法は摂食障害に付随する精神病治療を含む。 また別の一般的態様は、精神障害治療のために、天然に発生する周辺分泌アミリンペプチド又はアミリンアゴニスト、アナログ、又は誘導体の使用を含む。いくつかの実施形態において、患者における精神障害のための方法を提供し、当該方法は必要とする患者に精神障害治療のための必要量のアミリン又はアミリンアゴニスト、アナログ、又は誘導体を投与することを含んでなる。いくつかの例において、精神障害は天然又は未確認の病因を有する。いくつかの実施形態において、精神障害は種々の疾患のための医薬又は治療から発生する。従って、いくつかの実施形態において、医薬品誘導精神障害又は患者の疾患治療から発生する精神障害を治療するための方法が提供され、当該方法は必要とする患者に精神障害治療のための必要量のアミリン又はアミリンアゴニスト、アナログ、又は誘導体を投与することを含んでなる。アミリンペプチドは天然に分泌されるホルモンであるため、精神障害のために現状処方された治療及び医薬品を受容している患者に、一般に存在する副作用特性を低減する場合がある。別の一般的態様は、患者に存在する精神疾患及び代謝の乱れの両者を治療しうる化合物の使用を含む。 アミリン又はアミリンアゴニスト、アナログ、又は誘導体はまた、体重増加を促進せず実際に体重減少を伴う場合もあるため、他の抗うつ剤、抗不安剤、及び/又は抗精神薬剤よりも優れている。アミリンのこうした特質は精神疾患治療患者における服用コンプライアンスを大いに良好にする可能性がある。 さらに、アミリン又はアミリンアゴニスト、アナログ、又は誘導体は、精神疾患治療に通常用いられるもの等、三環系抗うつ剤及びモノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOIs)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs)、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRIs)、植物性抗うつ剤(セイヨウオトギリソウ又はヒペリカム(Hypericum))、第2世代抗精神医薬(SGAs)、精神分析、認知行動療法、及び対人療法等の、他の精神医薬品又は治療と組み合わせて用いてもよいことを想定する。他の精神医薬品又は治療と組み合わせて用いるときに、アミリン又はアミリンアゴニスト、アナログ、又は誘導体の投与は、他の精神医薬品又は治療と同時に行ってもよく順次行ってもよい。例えば、アミリン又はアミリンアゴニストは、他の精神医薬品と同じ期間、他の精神医薬品と時間的に重なる期間、又は他の精神医薬品の投与と時間的に重ならない時間の範囲において投与されてもよい。組み合わせ又はアドオン型の治療法として、アミリン又はアミリンアゴニストの有益な特質により、体重増加、糖尿病等の、現状で利用可能な医薬品の1以上の好ましくない副作用が相殺又は緩和する場合がある。 例えば、SGAは統合失調症及び関連する精神病性の症状に付随する症候の治療に有効な治療薬である。精神病症状の治療がこのように進歩しているにも拘わらず、蓄積する臨床データにより、SGAの使用に体重増加、糖尿病、及び異脂肪血症が伴うことが明らかになってきた(アメリカ糖尿病協会ら、2004年、Diabetes Care、第27巻、p.596−601)。体重増加は、患者が自己の薬物療法に関して服用コンプライアンスを失う1つの要因として寄与している場合がある。従って、いかなる優れた薬物療法であっても、服用しないか正しく服用しない患者にとっては何の利益も提供しない。クロザピン及びオランザピン等のSGAを例に挙げると、これらは体重増加をもたらすらしいことが確認され、さらにこれら2つのSGAには糖尿病及び異脂肪血症の両者のリスク増加も伴っている。クロザピン治療に誘発される体重増加をアミリンが効果的に低下する能力については、実施例3において本願明細書に記載する。加えて、アミリン及びアミリンアゴニストは糖尿病及び異脂肪血症の治療において、治療又は補助も可能である。アミリンアゴニストであるpramlintideは糖尿病(1型及び2型)治療におけるインスリン補助剤としてFDAに認可された。従って、他の精神医薬品と併用するときに、アミリン及びアミリンアゴニストは精神病症状に追加の治療を提供するのみならず、少なくともこれらの他の精神医薬品の陰性副作用を相殺することができる。 本願明細書に用いる「患者」はヒトを含む任意の哺乳類を含んでもよい。「患者」は、ペット(犬、猫、馬等)並びに他の動物も含んでよい。患者は、本願明細書に記載の精神障害を少なくとも1つ有していてもよい。本願明細書に開示の方法から利益を受けうる患者は体重超過又は肥満でもよいが、やせていてもよい。患者は、精神障害に加えて代謝性の障害又は症状を有してもよい。例示的な代謝障害には糖尿病、代謝症候群、インスリン抵抗、及び異脂肪血症が挙げられる。患者はいかなる年齢でもありうる。従って、これらの障害は若年成人及び成人(本願明細書においては65歳以下)並びに幼児、子供、青年、及び高齢者(本願明細書では65歳よりも高齢)に見られうる。事実、人口のうちのある部分では、青年及び若年成人における摂食障害等の特定の症状を有する傾向が見られる場合がある。高齢者は特に抑うつ等の症状が疑われる場合がある。 本願明細書に用い、当業に周知のように、「治療」は臨床結果を含む利益的又は所望の結果を得るためのアプローチである。疾患、障害、又は症状を「治療する」又は「和らげる」ことは、当該障害を治療しない場合に比較して、障害又は疾患状態の程度、ある症状の好ましくない臨床的現象、又はその両者を軽減し、及び/又は経時的進行を遅くするか又は引き延ばすことを意味する。本願明細書に開示の方法の目的に対して、利益的又は望ましい臨床的結果には、1以上の症候の軽減又は回復、障害の程度の低減、障害場外の安定化(すなわち悪化しないこと)、障害進行の遅延又は低下、障害の回復又は緩和、及び寛解(部分的でも全体的でも)を含んでなるがこれらに限定せず、これらは検出できるものでもよく、検出されないものでもよい。「治療」は、治療を受けない場合に予想される生存と比較して、生存を長期化することも意味する。さらに、治療は必ずしも1つの服用の投与により発生するものに限らず、一連の服用の投与から生じることが多くある。従って、治療上有効量、すなわち疾患、障害、又は症状の緩和に十分な量又は治療に十分な量は1以上の投与形態で投与される場合がある。 本願明細書に用いるように、単数形の「1の」「1つの」「当該」は特に明記又は文脈から明白でない場合には複数の参照も含む。例えば、文脈から明らかであるように「1つの」アミリンアゴニストには1以上のアミリンアゴニストを含みうる。 理論の拘束を所望することなく、アミリンは、CG応答サイト(例えば脳)を調節することによる精神医学的/行動学的効果を発揮し、通常はGC(例えばCFR)により調節される機能である、発現及び活性化、行動、自律神経系活性化、神経内分泌機能、及び代謝を刺激する場合がある。理論の拘束を所望することなく、アミリン、そのアゴニスト、アナログ、又は誘導体は、GC、脳CRF、又は慢性ストレスの行動学的(例えば不安、抑うつ)又は代謝的(例えば、摂食、家系的肥満)効果を阻止又は低減する場合がある。加えて、アミリンは、その抗糖尿病又は抗肥満活性に直接的に関連するものではない何らかの抗うつ、抗不安、及び/又は抗精神活性を有する場合がある。さらに、理論の拘束を所望することなく、アミリンは、ストレス媒介行動、自律神経性、神経内分泌及び代謝応答におけるストレス経路及び/又はCRF及び/又はGC調節活動を部分的には調節するか、あるいは影響することにより作動している場合がある。 ストレス、GC、及びCRFは、心理及び代謝機能において入り組んだ複雑な関係を有するように見える。ストレスは、ヒト及び動物の神経内分泌(例えば、視床下部下垂体副腎系(HPA))、自律神経性、行動(例えば、不安、抑うつ、化学物質乱用、摂食)、及び代謝(例えば、脂肪沈着、エネルギー利用)の機能に重大な影響をもつ(Dallmanら、2002年、”Hormones, Brain, and Behavior”、p.571−631、San Diego、米国カリフォルニア州、Academic Press)。これらの影響は全てGCにより調節される。神経ペプチドCRFは、急性拒食障害及び不安(Krahnら、1986年、”Brain Research Bulletin”、第17巻、p.285−289;Dunnら、1990年、”Brain Res.Brain Res.Rev.”、第15巻、p.71−100;Smaginら、1999年、Am.J.Physiol.、第276巻、p.R1461−1468;Koob、1999年、Biol.Psychiatry、第46巻、p.1167−1180)を含む多くのストレス誘導応答を調節する。GC及びCRFの作用性は緊密に相互依存しており、行動、自律神経、神経内分泌及び代謝機能を制御する、機能的かつ周知の生理系を協動して作り上げている。 例えばストレス等によりGC及びCRFの関係が破壊されると健康に重大な影響がありうる。糖質コルチコイドホルモン(ヒトではコルチゾール、げっ歯類ではコルチコステロン)が慢性的に上昇した中枢活動を通じて、慢性的ストレスは口当たりのよい摂食(例えば、単純な糖、脂質)を促進する。現代社会に充満しているように、口当たりのよい食物があると、慢性ストレスは口当たりのよいカロリー消費を増加させる(Pecoraroら、2004年、Endocrinology、第145巻、p.3754−3762;Laugero、2004年、Vitamins and Hormones、第68巻、Gerald Litwack編集;Laugeroら、2002年、Endocrinology、第143巻、p.4552−4562)。GC上昇を背景として、この応答は腹部又は躯幹領域の脂肪沈着を顕著に増加させ(Dallmanら、2003年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第100巻、p.11696−11701)、これは循環器系疾患発生の顕著で独立したリスク因子である(Bjorntorp、1993年、Obesity Research、第1巻、p.206;Carrら、2004年、Diabetes、第53巻、p.2087−2094)。事実、クッシング病患者のような内因性のGC上昇は、又は狼瘡患者においては外来投与を通じて、代謝症候群(躯幹肥満、インスリン抵抗、高血圧、高トリグリセリド血症)を発生する(Stewart、2003年、The Adrenal Cortex、Williams Textbook of Endocrinology, 10th edition, Saunders Publishing、U.S.A.)。さらに、躯幹肥満には糖質コルチコイド活性の上昇という特徴があり、副腎皮質性の合成及びGC分泌を通じ、慢性ストレスは躯幹肥満及び代謝症候群において顕著な役割を演じることが仮定されている(Bjorntorp、2001年、Obes.Rev.、第2巻、p.73−86;Rosmondら、2000年、Obes.Res.、第8巻、p.445−450;Bjorntorp、1997年、Nutrition、第13巻、p.795−803;(Dallman M.F.、2002年)。 副腎皮質ホルモン過剰症及び高副腎皮質ホルモン症もまた精神疾患の特徴として周知であり、代謝症候群の患者は異常なコルチゾール分泌の徴候を示し、大うつ病糖の精神疾患を表す傾向がより大きいようである。慢性ストレス及びこれに伴う中枢CRF活性の増加は臨床的抑うつ、不安障害、化学物質乱用、摂食障害、及び代謝症候群の発生に決定的な役割をもつと考えられている(Chrousosら、2000年、Int.J.Obes.Relat.Metab.Disord.、第24巻、p.S50−S55;Koob、1999年、Biol.Psychiatry、第46巻、p.1167−1180)。事実、低分子CRFアンタゴニストは、現在、大うつ病、全般性不安障害、摂食障害、及び他のストレス関連病理を有する患者における治療作用が検討されている。 アミリンは、膵臓β細胞からインスリンと共に分泌され、糖調節作用を含む多くの代謝効果を有するホルモンである。アミリンの糖調節作用は、胃排出能、食後グルカゴン分泌の異常上昇の抑制、及び食物取り込みの禁止における効果に関連しうる(Young、1997年、Curr.Opin.in Endocrinology and Diabetes、第4巻、p.282−290)。アミリンアゴニストアナログであるプラムリンタイド(pramlintide)は1型及び2型糖尿病治療のために開発され(Baronら、2002年、Curr.Drug Targets Immune Endocr.Metabol.Disord.、第2巻、p.63−82)、最近では使用がFDAにより認可された。アミリンはその抗糖尿病効果により、代謝症候群の治療のための良好な候補でもある。さらに、アミリンは動物体重におけるその効果ゆえに、ヒトに対する抗肥満薬の候補である(Mackら、2003年、Diabetes、第52巻、補巻1、p.A389)。 アミリンアゴニストアナログを含むアミリンアゴニストは、例えば米国特許第5686411号、米国特許第6610824号、米国特許第5998367号、米国特許第6087334号、2004年10月8日付け米国特許仮出願第60/617468号、及びPCT国際出願明細第PCT/US2005/004631号に記載があり、参照により本願明細書に全て取り入れるものとする。ある実施形態において、提供する方法はカルシトニンの使用を含まない場合がある。ある実施形態において、カルシトニンはCGRPの使用を含まない場合がある。他の実施形態において、提供する方法はCGRPの使用を含まない場合がある。また他の実施形態において、提供する方法はCGRP又はカルシトニンのアナログの使用を含まない場合がある。従って、提供する方法は、CGRP、カルシトニン、又はそれらのアナログを排除する但し書きを含む場合があることを想定する。 「アミリン」は、アミリンとして参照され、膵臓のβ細胞から分泌されるヒトペプチドホルモンを意味し、その変形を特定するもので、例としては米国特許第5234906号に記載されており、参照により本願明細書に内容を取り入れるものとする。より具体的には、アミリンは、栄養取り込みに応答して膵臓β細胞からインスリンと共に分泌される37アミノ酸のポリペプチドホルモンである(Kodaら、1992年、Lancet、第339巻、p.1179−1180を参照されたい)。この意味で、「アミリン」「野生型アミリン」及び「未変性アミリン」すなわち無修飾アミリンを、交換可能に用いる。アミリンはまた「IAPP」として参照することもある。 「アゴニスト」は、例えば本願明細書に記載のような受容体結合/競合試験等の当業に公知の測定により評価するときに、例えばアミリン以上の効力、又は例えば4、3、2、又は1桁等、アミリンと比較して5桁以内(正又は負)の効力を有する、アミリンの生物活性を誘発する化合物を意味する。 一実施形態において、用語アゴニストは、未変性アミリンと類似の生物学的効果を誘発する化合物を指し、例えば、(1)食物取り込み、胃排出能、膵臓分泌、又は体重減少アッセイ(2005年2月11日付け国際特許明細書第PCT/US2005/004631号、参照により取り入れるものとする)において未変性のヒト対照ペプチドと類似の活性を有し、及び/又は、(2)対照受容体アッセイ又はアミリンとの競合結合アッセイにおいて特異的に結合する化合物である。一実施形態において、アゴニストはこのようなアッセイ中で1μMを超えるアフィニティを有して結合し、別の実施形態においては1〜5nMを超えるアフィニティを有している。このようなアゴニストはアミリン又は小さい化合物分子の活性断片を含むポリペプチドを含む場合がある。いくつかの実施形態において、アゴニストはペプチドであり、小さい化合物分子ではない。しかしながら、ある実施形態において、サケカルシトニン、カルシトニン、CGRP、及び/又はその関連アナログがアミリンアゴニストの範囲から但し書きを付けて排除される場合があることを想定する。ある実施形態において、アミリンアゴニストは小さい化合物分子ではなく、小さい化合物分子は但し書きを付けてアミリンアゴニストの範囲から排除する場合がある。 アゴニストはアミリンアナログ及びアミリン誘導体を含んでなる。「アナログ」は、挿入、置換、伸長、及び/又は欠失を含み、アミリン又はアミリンペプチドの領域との少なくともいくつかのアミノ酸同一性を有する、アミリン由来配列を有するペプチドを意味する。アナログは、少なくとも未変性アミリンと50又は55%のアミノ酸配列同一性を有してもよく、少なくとも未変性アミリンと70%、80%、90%、又は95%のアミノ酸配列同一性を有してもよい。一実施形態において、このようなアミリンは、保存性又は非保存性のアミノ酸置換(非天然アミノ酸並びにL及びD体を含む)を含みうる。アミリンアゴニストアナログは、本願明細書に記載のアナログであり、アミリンアゴニストとして機能する。 「誘導体」は未変性アミリン又はアナログのアミノ酸配列を有するが、加えてそのアミノ酸側鎖、α−炭素原子、末端アミノ基、又は末端カルボン酸基の1以上に化学修飾を有する分子として定義する。化学修飾は、新規な結合を生成する化学部分の追加、及び化学部分の除去を含むが、これらに限定しない。アミノ酸側鎖の修飾は、非限定的に、リジンε−アミノ基のアシル化、アルギニン、ヒスチジン又はリジンのN−アルキル化、グルタミン又はアスパラギンカルボン酸基のアルキル化、及びグルタミン又はアスパラギンの脱アミドを含む。末端アミノ修飾は、非限定的に、脱アミノ、N−低級アルキル、N−ジ低級アルキル、束縛されたアルキル(例えば、分枝、環状、縮合、アダマンチル)及びN−アシル修飾を含む。末端カルボキシ基の修飾は、非限定的に、アミド、低級アルキルアミド、束縛されたアルキル(例えば、分枝、環状、縮合、アダマンチル)アルキル、ジアルキルアミド、及び低級アルキルエステル修飾を含む。低級アルキルはC1−C4アルキルである。さらに、1以上の側鎖又は末端基を、通常の技能を有する合成化学者に公知の保護基により保護してもよい。アミノ酸のα−炭素をモノ−又はジメチル化してもよい。 ヒトアミリン(hアミリン又はh−アミリン)は次のアミノ酸配列を有する。Lys−Cys−Asn−Thr−Ala−Thr−Cys−Ala−Thr−Gln−Arg−Leu−Ala−Asn−Phe−Leu−Val−His−Ser−Ser−Asn−Asn−Phe−Gly−Ala−Ile−Leu−Ser−Ser−Thr−Asn−Val−Gly−Ser−Asn−Thr−Tyr(配列番号:1)。ラットアミリン(rアミリン)は次の配列を有する。KCNTATCATQRLANFLVRSSNNLGPVLPPTNVGSNTY(配列番号:2)。任意の種に由来するアミリンの使用を想定する。 本願明細書に記載の方法に使用を想定するアミリンアゴニストは、米国特許第5686411号、第6114304号、及び第6410511号、及び国際特許出願明細書第WO93/10146号に記載のものを含み、参照によりこれらの内容を本願明細書に取り入れるものとする。このような化合物は式Iを有するものを含む。1A1−X−Asn−Thr−5Ala−Thr−Y−Ala−Thr−10Gln−Arg−Leu−B1−Asn−15Phe−Leu−C1−D1−E1−20F1−G1−Asn−H1−Gly−25I1−J1−Leu−K1−L1−30Thr−M1−Val−Gly−Ser−35Asn−Thr−Tyr(配列番号:3) 式中、A1はLys、Ala、Ser又はhydrogenであり、 B1はAla、Ser又はThrであり、 C1はVal、Leu又はIleであり、 D1はHis又はArgであり、 E1はSer又はThrであり、 F1はSer、Thr、Gln又はAsnであり、 G1はAsn、Gln又はHisであり、 H1はPhe、Leu又はTyrであり、 I1はAla又はProであり、 J1はIle、Val、Ala又はLeuであり、 K1はSer、Pro、Leu、Ile又はThrであり、 L1はSer、Pro又はThrであり、 M1はAsn、Asp、又はGlnであり、 X及びYは独立して選択される、互いに化学結合して分子内結合を形成する側鎖を有するアミノ酸残基である。 C末部分はアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、アルキルオキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ又はカルボキシでありうる。X及びYの適切な側鎖には、ジスルフィド結合を生成しうるアルキルスルフヒドリル、環状ラクタムを生成しうるアルキル酸及びアルキルアミン、縮合し還元されてアルキルアミン架橋を生成するアルキルアルデヒド又はハロゲン化アルキル及びアルキルアミン、又は結合してアルキル、アルケニル、アルキニル、エーテル又はチオエーテル結合を生成する側鎖が挙げられる。好適なアルキル鎖には、約1から約6個の炭素原子を有する低級アルキル基が挙げられる。 本願明細書に提供するさらなる態様、組成物及び使用方法は、架橋しない配列番号:3のアゴニストアナログに向けられ、X及びYは独立してAla、Ser、Cys、Val、Leu及びIle又はアルキル、アリール、又はアラルキルエステル及びSer又はCysのエステルから選ばれる。 例示的化合物には、des−1Lys−h−アミリン(配列番号:4)、28Pro−h−アミリン(配列番号:5)、25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:6)、18Arg25、28Pro−h−アミリン(配列番号:7)、及びdes−1Lys18Arg25、28Pro−h−アミリン(配列番号:8)が挙げられるが、これらに限定せず、これらは全て治療した動物においてインビボでアミリン活性を示した(例えば、著しい高乳糖の後に高血糖を発症した)。アミリンに特徴的な活性を有することに加えて、本願明細書にて提供するある種の化合物は、ヒトアミリンと比較してより望ましい溶解度及び安定性の特徴をもつことも見出された。これらの化合物の例としては、25Pro26Val28,29Pro−h−アミリン(配列番号:9)、25,28,29Pro−h−アミリン、及び18Arg25,28Pro−h−アミリンが挙げられる。 他の化合物は、18Arg25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:10)、des−1Lys18Arg25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:11)、des−1Lys25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:12)、25Pro26Val28、29Pro−h−アミリン(配列番号:13)、23Leu25Pro26Val28、29Pro−h−アミリン(配列番号:14)、23Leu25Pro26Val28Pro−h−アミリン(配列番号:15)、des−1Lys23Leu25Pro26Val28Pro−h−アミリン(配列番号:16)、18Arg23Leu25Pro26Val28Pro−h−アミリン(配列番号:17)、18Arg23Leu25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:18)、18Arg23Leu25、28Pro−h−アミリン(配列番号:19)、17Ile23Leu25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:20)、17Ile25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:21)、des−1Lys17Ile23Leu25、28、29Pro−h−アミリン(配列番号:22)、17Ile18Arg23Leu−h−アミリン(配列番号:23)、17Ile18Arg23Leu26Val29Pro−h−アミリン(配列番号:24)、17Ile18Arg23Leu25Pro26Val28、29Pro−h−アミリン(配列番号:25)、13Thr21His23Leu26Ala28Leu29Pro31Asp−h−アミリン(配列番号:26)、13Thr21His23Leu26Ala29Pro31Asp−h−アミリン(配列番号:27)、des−1Lys13Thr21His23Leu26Ala28Pro31Asp−h−アミリン(配列番号:28)、13Thr18Arg21His23Leu26Ala29Pro31Asp−h−アミリン(配列番号:29)、13Thr18Arg21His23Leu28、29Pro31Asp−h−アミリン(配列番号:30)、and13Thr18Arg21His23Leu25Pro26Ala28、29Pro31Asp−h−アミリン(配列番号:31)を含んでなる。 本願明細書に開示の方法に使用を想定するアミリンアゴニストには、米国特許仮出願明細書第60/617468号及び国際特許出願第PCT/US05/036456号に記載のアミリンファミリーポリペプチド−6(AFP−6)が挙げられ、参照により全体を本願明細書に取り入れるものとする。成熟型AFP−6ペプチドはインターメジンとしても知られ、次のアミノ酸配列を有する:TQAQLLRVGCVLGTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:32)。AFP−6又はAFP−6アナログは、C末端をアミド化されてもよく、されなくてもよい。このようなAFP−6アナログは、式IIを有するものである:X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−QVQNLSHRLWQL−X21−X22−X23−X24−X25−X26−X27−X28−SAPV−X33−PSSPHSY(配列番号:33)、式中、X1は存在しないか、TQAQLLRVG(配列番号:34)、配列番号:34の1以上の連続するアミノ酸の任意のもの、N−アリール、C1−C18アルキルから選ばれる置換基を有するN−アシル、置換アルキル又はヘテロアリール部分であり;X2はM、S、C、置換されたL、K、D、又はEであり、側鎖はアミド結合を介して連結可能であり、あるいはX8とジスルフィド又はアミド結合等の結合を形成可能な任意のアミノ酸であり; X3はV、D、L、G、N、A、又はSであり; X4はV、D、L、G、N、A、S又はTであり; X5はV、D、L、G、N、A、又はSであり; X6はV、D、L、G、N、A、S、又は存在せず; X7はT、S、Hse(ホモSer)、Ahb((S)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸)又は(Ahp)(2R,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸であり; X8はM、S、C、置換されたL、K、D、又はE、又はX2とジスルフィド又はアミド結合等の結合を形成可能な任意のアミノ酸であり; X21はM、G、P、A、又は存在せず; X22はM、G、P、A、又は存在せず; X23はM、G、P、A、又は存在せず; X24はM、G、P、A、又は存在せず; X25はM、G、P、A、又は存在せず; X26はR又は存在せず、X26が存在しないときにはX27が存在せず; X27はQ又は存在せず、X27が存在しないときにはX26が存在せず; X28はD又はEであり; X33はD又はEであるもの;及び、 これらの生物学的に活性な断片。 他の実施形態において、AFP−6アナログは次を含んでなるか、又は活性領域は次の式(III)のアミノ酸配列を有する化合物からなる:X1−X2−QNLSHRLWQL−X13−X14−X15−X16−X17−X18−X19−X20−SAPV−X25−PSSPHSY(配列番号:35)、式中、 X1はQ又は存在せず; X2はV又は存在せず; X13はM、G、P、A、又は存在せず; X14はM、G、P、A、又は存在せず; X15はM、G、P、A、又は存在せず; X16はM、G、P、A、又は存在せず; X17はM、G、P、A、又は存在せず; X18はR又は存在せず、X18が存在しないときにはX19が存在せず; X19はQ又は存在せず、X19が存在しないときにはX18が存在せず; X20はD又はEであり; X25はD又はEであるもの;及び、 これらの生物学的に活性な断片。 開示の保方法に使用するための例示的なAFP−6アナログのアミノ酸配列には:RVGCVLGTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:36)、GCVLGTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:37)、CVLGTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:38)、QVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:39)、VQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:40)、VQNLSHRL−QLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:41)、TQAQLLRVGCVLGTCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:42)、TQAQLLRVGCVLGTCQVQNLSHRLWQLDSAPVDPSSPHSY(配列番号:43)、GCVLGTCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:44)、CVLGTCQVQNLSHRLWQLRQESAPVEPSSPHSY(配列番号:45)、TQAQLLRVGCSNLSTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:46)、TQAQLLRVGCNTATCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:47)、RVGCGNLSTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:48)、TQAQLLRVGCDTATCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:49)、TQAQLLRVGCGNLSTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:50)、TQAQLLRVGMVLGTMQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:51)、GMVLGTMQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:52)、VGMVLGTMQVQNLSHRLWQLRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:53)、RVGCGNLSTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:54)、VGCGNLSTCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:55)、V−CNTA−TCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:56)、GCNTATCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVDPSSPHSY(配列番号:57)、TQAQLLRVGCVLGTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQESAPVEPSSPHSY(配列番号:58)、TQAQLLRVGCVLGTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVEPSSPHSY(配列番号:59)、GTMQVQNLSHRLWQLRQDSAPVEPSSPHSY(配列番号:60)、VGCVLGTCQVQNLSHRLWQLMGPAGRQDSAPVEPSSPHSY(配列番号:61)、VGCVLGTCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVEPSSPHSY(配列番号:62)、GCNTATCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVEPSSPHSY(配列番号:63)、GCSNLSTCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVEPSSPHSY(配列番号:64)、GCGNLSTCQVQNLSHRLWQLRQDSAPVEPSSPHSY(配列番号:65)、GCVLGTCQVQNLSHRLWQLRQESAPVEPSSPHSY(配列番号:66)が挙げられる。 本願明細書に開示の方法にて使用を想定するアミリンアゴニストには、米国特許第6087334号に同定されるアナログが挙げられ、この内容は参照により本願明細書に取り入れるものとする。このような有用アミリンアゴニストは式IVのアナログを含んでなる:X1−Xaa1−X2−Xaa2−X3−Xaa3−X4−Xaa4−X5−Xaa5−X6(配列番号:67)、式中、 X1はLys、Arg又は存在せず; X2は、X2がZ−Xaa10SerThrであるならばX1及びXaa1は共に存在しないという仮定の下で、Xaa6Xaa7Xaa8Xaa9(配列番号:68)又はZ−Xaa10SerThrであり; X3はAlaThr、AlaSer、SerMet、GluThr又はValThrであり; X4はArgLeuAla、HisLeuAla、ArgIleAla、LysIleAla、ArgMetAla、HisMetAla、LysMetAla又はArgLeuThrであり; X5はPheLeu、PheIle、PheMet、TyrLeu、TyrIle、TyrMet、TrpIle又はTrpMetであり; X6はArgSerSerGlyTyr(配列番号:69)、LysSerSerGlyTyr(配列番号:70)、HisSerSerGlyTyr(配列番号:71)、ProSerSerGlyTyr(配列番号:72)、ArgSerArgGlyTyr(配列番号:73)、ArgThrSerGlyTyr(配列番号:74)、ArgAlaSerGlyTyr(配列番号:75)、AlaSerSerGlyTyr(配列番号:76)、ArgSerAlaGlyTyr(配列番号:77)、HisSerAlaGlyTyr(配列番号:78)、ArgSerGlyTyr(配列番号:79)、ArgSer、LysSer、HisSer、ArgThr、ProSer又はArgであり; Xaa1はCys又は存在せず; Xaa2はCys又はAlaであり; Xaa3はGln、Ala又はAsnであり; Xaa4はAsn、Ala又はGlnであり; Xaa5はVal、Ala、Ile、Met、Leu、PentylGly、又はt−butylGlyであり; Xaa6はAsn、Gln又はAspであり; Xaa7はThr、Ser、Met、Val、Leu又はIleであり; Xaa8はAla又はValであり; Xaa9はThr又はSerであり; Xaa10はLeu、Val、Met又はIleであり; Zは約1から約8個の炭素原子のアルカノイル基であるか又は存在せず; 及び、これらの生物学的に活性な断片。 明細書を通じ、例えば1以上の可能なアミノ酸を含有する各アミノ酸位置等のマーカッシュ群には変更が記されることに注意すべきである。各マーカッシュ群のメンバは分離して考慮されるべきであり、これにより別の実施形態を含み、マーカッシュ群は単一ユニットとして読み取るべきものではないことを特に想定する。 本願明細書に開示の方法に使用を想定するアミリンアゴニストには、国際特許出願明細書第PCT/US2005/004631号に記載のアミリンファミリーペプチド及びアナログが挙げられ、参照によりその全体を本願明細書に取り入れるものとする。このような有用アミリンアゴニストには、式Vのアミノ酸配列を含んでなるアナログが挙げられる:Xaa1−X−Xaa3−Xaa4−Xaa5−Xaa6−Y−Xaa8−Xaa9−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Xaa32(配列番号:80)、式中、 Xaa1はA、C、hC(ホモCys)、D、E、F、I、L、K、hK(ホモLys)、R、hR(ホモArg)、S、Hse(ホモSer)、T、G、Q、N、M、Y、W、P、Hyp(ヒドロキシPro)、H、V又は存在せず; Xaa3はA、D、E、N、Q、G、V、R、K、hK、hR、H、I、L、M、又は存在せず; Xaa4はA、I、L、S、Hse、T、V、M、又は存在せず; Xaa5はA、S、T、Hse、Y、V、I、L、又はMであり; Xaa6はT、A、S、Hse、Y、V、I、L、又はMであり; Xaa8はA、V、I、L、F、又はMであり; Xaa9はL、T、S、Hse、V、I、又はMであり; Xaa10はG、H、Q、K、R、N、hK、又はhRであり; Xaa11はK、R、Q、N、hK、hR、又はHであり; Xaa12はL、I、V、F、M、W、又はYであり; Xaa13はA、F、Y、N、Q、S、Hse、又はTであり; Xaa14はA、D、E、G、N、K、Q、R、H、hR、又はhKであり; Xaa15はA、D、E、F、L、S、Y、I、V、又はMであり; Xaa16はL、F、M、V、Y、又はIであり; Xaa17はH、Q、N、S、Hse、T、又はVであり; Xaa18はK、hK、R、hR、H、u(Cit)、又はn(Orn)であり; Xaa19はF、L、S、Hse、V、I、T、又は存在せず; Xaa20はH、R、K、hR、hK、N、Q、又は存在せず; Xaa21はT、S、Hse、V、I、L、Q、N、又は存在せず; Xaa22はF、L、M、V、Y、又はIであり; Xaa23はP又はHypであり; Xaa24はP、Hyp、R、K、hR、hK、又はHであり; Xaa25はT、S、Hse、V、I、L、F、又はYであり; Xaa26はN、Q、D、又はEであり; Xaa27はT、V、S、F、I、又はLであり; Xaa28はG又はAであり; Xaa29はS、Hse、T、V、I、L、又はYであり; Xaa30はE、G、K、N、D、R、hR、hK、H、又はQであり; Xaa31はA、T、S、Hse、V、I、L、F、又はYであり; Xaa32はF、P、Y、Hse、S、T、又はHypであり;X及びYは結合を形成可能であり、互いに化学結合して、ジスルフィド結合、アミド結合、環状ラクタムを形成しうるアルキル酸及びアルキルアミン、縮合還元されてアルキルアミン又はイミン架橋を形成するアルキルアルデヒド又はハロゲン化アルキル及びアルキルアミン等の分子間連結を形成する側鎖、又は結合してアルキル、アルケニル、アルキニル、エーテル又はチオエーテル結合を形成しうる側鎖を有する残基から独立して選ばれる。 アルキル鎖には、約1から約6個の炭素原子を有する低級アルキル基が挙げられる。ある実施形態において、分子間連結はジスルフィド、アミド、イミン、アミン、アルキル又はアルケン結合でもよい。ある実施形態において、X及びYは独立してSer、Asp、Glu、Lys、Orn、又はCysから選ばれる。ある実施形態において、X及びYはCys及びCysである。他の実施形態において、X及びYはSer及びSerである。また他の実施形態において、X及びYはAsp及びLys、及びAsp及びLysである。 有用アミリンアゴニストには、式VIのアミノ酸配列を含んでなるアナログも挙げられる:Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Xaa5−Xaa6−Xaa7−Xaa8−Xaa9−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−P−Xaa24−T−N−Xaa27−G−S−Xaa30−Xaa31−Xaa32(配列番号:81)、式中、 Xaa1はA、C、D、F、I、K、S、T、又は存在せず; Xaa2はC、D、S、又は存在せず; Xaa3はA、D、N、又は存在せず; Xaa4はA、L、T、又は存在せず; Xaa5はA又はSであり; Xaa6はT、A、S、又はVであり; Xaa7はC、K、又はAであり; Xaa8はA、V、L、又はMであり; Xaa9はL又はTであり; Xaa10はG、H、又はQであり; Xaa11はK、R、Q、又はhArgであり; Xaa12はL、W、又はYであり; Xaa13はA、F、N、Q、S、又はTであり; Xaa14はA、D、E、G、N、K、Q、又はRであり; Xaa15はA、D、E、F、L、S、又はYであり; Xaa16はL、又はFであり; Xaa17はH、Q、S、又はVであり; Xaa18はK、R、hArg、u(Cit)、又はn(Orn)であり; Xaa19はF、L、S、又は存在せず; Xaa20はH、Q、又は存在せず; Xaa21はT、N、又は存在せず; Xaa22はF、L、M、V、又はYであり; Xaa24はP又はRであり; Xaa27はT又はVであり; Xaa30はE、G、K、又はNであり; Xaa31はA又はTであり; Xaa32はF、P、又はYである。 有用アミリンアゴニストには、式VIIのアミノ酸配列を含んでなるアナログも挙げられる:−Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Xaa5−T−Xaa7−Xaa8−Xaa9−Xaa10−Xaa11−L−Xaa13−Xaa14−Xaa15−L−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−P−Xaa24−T−N−Xaa27−G−S−Xaa30−Xaa31−Xaa32、(配列番号:82)、式中、 Xaa1はA、C、F、I、K、S、又は存在せず; Xaa2はC、D、又はSであり; Xaa3はA、D又はNであり; Xaa4はA、L又はTであり; Xaa5はA又はSであり; Xaa7はC又はKであり; Xaa8はA又はVであり; Xaa9はL又はTであり; Xaa10はG、H、又はQであり; Xaa11はK、R、又はhArgであり; Xaa13はA、F、N、S、又はTであり; Xaa14はA、D、E、G、N、Q、又はRであり; Xaa15はA、E、F、L、S、又はYであり; Xaa17はH、S、又はVであり; Xaa18はK、R、hArg、u(Cit)、又はn(Orn)であり; Xaa19はF、L、又はSであり; Xaa20はH又はQであり; Xaa21はT又はNであり; Xaa22はF、L、M、V、又はYであり; Xaa24はP又はRであり; Xaa27はT、又はVであり; Xaa30はE、G、K、又はNであり; Xaa31はA、又はTであり; Xaa32はF、P、又はYである。 有用アミリンアゴニストには、式VIIIのアミノ酸配列を含んでなるアナログも挙げられる:Xaa1−Xaa2−Xaa3−Xaa4−Xaa5−Xaa6−Xaa7−Xaa8−Xaa9−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−P−Xaa24−T−N−Xaa27−G−S−Xaa30−Xaa31−Xaa32(配列番号:83)、式中、 Xaa1はA、C、D、F、K、T、又は存在せず; Xaa2はA、C、D、S、又は存在せず; Xaa3はA、D、N、又は存在せず; Xaa4はA、L、T、又は存在せず; Xaa5はAorSであり; Xaa6はA、S、T、又はVであり; Xaa7はA、C、又はKであり; Xaa8はA、L、M、又はVであり; Xaa9はL又はTであり; Xaa10はG、H、又はQであり; Xaa11はK、Q、又はRであり; Xaa12はL、W、又はYであり; Xaa13はA、N、Q、S、又はTであり; Xaa14はA、D、E、G、K、N、Q、又はRであり; Xaa15はA、D、E、F、L、S、又はYであり; Xaa16はF又はLであり; Xaa17はH、Q、S又はVであり; Xaa18はK、又はRであり; Xaa19はF、L、S、又は存在せず; Xaa20はH、K、Q、又は存在せず; Xaa21はQ、T、又は存在せず; Xaa22はF、L、又はYであり; Xaa24はP又はRであり; Xaa27はT又はVであり; Xaa30はE、K又はNであり; Xaa31はA又はTであり; Xaa32はF、Y、又は存在しない。 一般的な態様において、式V、VI、VII、又はVIIIの配列はさらに1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又はこれ以上の置換、挿入、欠失、伸長及び/又は誘導体化の修飾を含んでなる。ある実施形態において、式V、VI、VII、又はVIIIの配列は位置24の欠失を含んでなる。ある実施形態において、式V、VI、又はVIIの配列は、位置22と23のアミノ酸の間へのValの挿入を含んでなる。他の実施形態において、式V、VI、又はVIIの配列は、位置22と23のアミノ酸の間へのGlnの挿入を含んでなる。また他の実施形態において、式V、VI、又はVIIの配列は、位置22と23のアミノ酸の間へのGln−Thr−Tyrの挿入を含んでなる。さらに他の実施形態において、式V、VI、又はVIIの配列は、位置22と23のアミノ酸の間へのLeu−Gln−Thr−Tyr(配列番号:84)の挿入を含んでなる。別の一般的態様において、式V、VI、又はVIIの修飾はN末端でもよい。ある実施形態において、式V、VI、又はVIIのN末部分にはオクチルグリシンの追加を有する。他の実施形態において、式V、VI、又はVIIのN末部分にはisocapの追加を有する。他の実施形態は、国際特許出願明細書第PCT/US2005/004631号に記載され、参照により取り入れるものとする。 表示箇所に修飾を有するヒトアミリン(配列番号:1、h−アミリン)、ラットアミリン(配列番号:2、r−アミリン)及びサケカルシトニン(sCT)CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSGTP(配列番号:85)を参照して記載する化合物の例には、以下が挙げられる。(1−7 h−アミリン)(18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:86);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg22Leu 8−27sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:87);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg24Pro 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:88);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−24 sCT)(30−37 h−アミリン)(配列番号:89);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−21 sCT)(27−37 rアミリン)(配列番号:90);(8Val9Leu10Gly 1−15 h−アミリン)(18Arg 16−27 sCT)(31−37 h−アミリン)(配列番号:91);(1Ala 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:92);(3Ala 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:93);(4Ala 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:94);(6Ala 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:95);(2Ala11,18Arg 1−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:96);(Isocap−7Ala11,18Arg 5−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:97);(4Ala11,18Arg 1−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:98);(5Ala11,18Arg 1−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:99);(6Ala11,18Arg 1−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:100);(1−7 h−アミリン)(11Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:101);(13Ser14Gln15Glu 1−16 h−アミリン)(17Arg30Asn32Tyr 17−32 sCT)(配列番号:102);(3Ala11,18Arg 1−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:103);(アセチル−2,7Agy11,18Arg 1−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:104);(アセチル−2,7Agy 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:105);(Isocap−7Ala10Aib11Lys(For)17Aib18Lys(For) 5−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:106);(Isocap−7Ala10Aib11Lys(For)17Aib18Lys(For) 5−24sCT)(30−37 h−アミリン)(配列番号:107);(Isocap−7Ala10Aib11Lys(For)17Aib18Lys(For) 5−22 sCT)(28,29Pro 28−37 h−アミリン)(配列番号:108);(Isocap−7Ala10Aib11Lys(For)17Aib18Lys(For) 5−21 sCT)(28,29Pro 27−37 h−アミリン)(配列番号:109);(1−7 h−アミリン)(LLQQWQKLLQKLKQ (配列番号:110))(28Pro29Arg32Thr 27−37 h−アミリン)(配列番号:111);(1−7 h−アミリン)(LLQQLQKLLQKLKQY (配列番号:112))(28Pro29Arg32Thr 28−37 h−アミリン)(配列番号:113);(6Ser 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:114);(6Val 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:115);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−18 sCT)(28Pro29Arg32Thr 27−37 h−アミリン)(配列番号:116);(1−7 h−アミリン)(11Arg 8−17 sCT)(28Pro29Arg32Thr 27−37 h−アミリン)(配列番号:117);(1−7 h−アミリン)(11Arg 8−16 sCT)(27Tyr28Pro29Arg32Thr 27−37 h−アミリン)(配列番号:118);(1−7 h−アミリン)(11Arg 8−15sCT)(27Tyr28Pro29Arg32Thr 27−37 h−アミリン)(配列番号:119);(1−7 h−アミリン)(11Arg 8−14 sCT)(27Tyr28Pro29Arg32Thr 27−37 h−アミリン)(配列番号:120);(1−7 h−アミリン)(11,18Lys(For) 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:121);(6D−Thr 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:122);(アセチル−1−7 h−アミリン)(11,18Lys(PEG5000) 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:123);(アセチル−1Ala 1−7 h−アミリン)(11Lys(PEG5000)18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:124);(アセチル−1Ala 1−7 h−アミリン)(11Arg18Lys(PEG5000) 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:125);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−21 sCT)(19−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:126);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−21 sCT)(18Leu 18−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:127);(1−7 h−アミリン)(8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:128);(5Ser 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:129);(1−12 h−アミリン)(18Arg 13−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:130);(1−12 h−アミリン)(18Arg 13−24 sCT)(30−37 h−アミリン)(配列番号:131);(5Ser15Glu18Arg 1−18h−アミリン)(19−24 sCT)(30−37 h−アミリン)(配列番号:132;(6Hse 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:133);(6Ahb 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:134);(6Ahp 1−7h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:135);6Thr(OPO3H2) 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:136);(7Ala11,18Arg 5−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:137);(1−7 h−アミリン)(11,18Orn 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:138);(1−7 h−アミリン)(11,18Cit 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:139);(1−7 h−アミリン)(11,18ホモLys 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:140);(L−オクチルグリシン−1−7h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:141);(N−3,6−ジオキサオクタノイル−1−7−h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:142);(シクロ(1−7)−1Asp7Lys11,18Arg 1−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:143);(シクロ(2−7)−2Asp7Lys 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:144);(シクロ (2−7) h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:145);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン−9Anc)(配列番号:146);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン−L−オクチルグリシン)(配列番号:147);(N−イソカプロイル−1−7−h−アミリン)(11,18Arg 8−27sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:148);(1−7 h−アミリン)(11,18ホモArg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:149);(1Phe 1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCT)(33−37 h−アミリン)(配列番号:150);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−24 sCT)(32Thr 30−37 h−アミリン)(配列番号:151);(1−7 h−アミリン)(11,18Arg 8−27 sCt)(33−37 h−アミリンlin)(配列番号:152);(15Glu18Arg 1−18 h−アミリン)(19−24 sCT)(30−37 h−アミリン)(配列番号:153);(13Ala14Asp15Phe 1−18 h−アミリン)(19−23 sCT)(30−37 h−アミリン)(配列番号:154);及び(2−18 h−アミリン)(19−23 sCT)(30−36 h−アミリン)(配列番号:155)。本願明細書に提供する化合物及び方法に有用な上述のようなペプチドは、酸又はアミド形態でありうる。 本願明細書に提供する化合物及び方法に有用なペプチドの例には、以下が挙げられる。KCNTATCVLGKLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:156)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTLPRTNTGSNTY(配列番号:157)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPPTNTGSNTY(配列番号:158)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNVGSNTY(配列番号:159)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTLPPTNVGSNTY(配列番号:160)KCNTATCVLGRLANFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:161)ACNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:162)KCNAATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:163)KCNTAACVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:164)CANLSTCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:165)イソカプロイル−STAVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:166)CSNASTCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:167)CSNLATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:168)CSNLSACVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:169)KCNTATCVLGRLSQELHKLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:170)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSGTP(配列番号:171)CSALSTCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:172)Ac−(Agy)SNLST(Agy)VLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:173)Ac−K(Agy)NTAT(Agy)VLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:174)イソカプロイル−STAVL(Aib)RLSQELRLQTYPRTNTGSGTP(配列番号:175)イソカプロイル−STAVLG[K(For)]LSQELH[K(For)]LQTYPRTNTGSGTP(配列番号:176)イソカプロイル−STAVL(Aib)[K(For)]LSQEL(Aib)[K(For)]LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:177)イソカプロイル−STAVL(Aib)[K(For)]LSQEL(Aib)[K(For)]LQTYPRTNVGSNTY(配列番号:178)KCNTATCLLQQLQKLLQKLKQYPRTNTGSNTY(配列番号:179)KCNTASCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:180)KCNTAVCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:181)KCNTATCVLGRLSQELHRYPRTNTGSNTY(配列番号:182)KCNTATCVLG[K(For)]LSQELH[K(For)L]QTYPRTNTGSNTY(配列番号:183)KCNTA(d−Thr)CVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:184)KCNTA(dAh)CVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:185)Ac−ACNTATCVLGRLSQELHK(PEG5000)LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:186)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:187)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTLLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:188)KCNTATCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:189)KCNTSTCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:190)KCNTATCATQRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:191)KCNTATCATQRLSQELHRLQTYPRTNVGSNTY(配列番号:192)KCNTSTCATQRLANELVRLQTYPRTNVGSNTY(配列番号:193)KCNTA(Hse)CVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:194)KCNTA(Ahb)CVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:195)KCNTA(Ahp)CVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:196)KCNTAT(OPO3H2)CVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:197)KCNTATCVLG(Orn)LSQELH(Orn)LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:198)KCNTATCVLG(Cit)LSQELH(Cit)LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:199)KCNTATCVLG(hK)LSQELH(hK)LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:200)L−オクチルグリシンKCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:201)N−3,6−ジオキサオクタノイル−CNTATCVLGRLSQELHRLQTVPRTNTGSNTY(配列番号:202)KCNTATCMLGRYTQDFHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:203)DSNLSTKVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:204)KDNTATKVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:205)CNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:206)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(9Anc)(配列番号:207)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(L−オクチルグリシン)(配列番号:208)N−イソカプロイル−KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:209)KCNTATCVLG(hR)LSQELH(hR)LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:210)FCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:211)KCNTATCVLGRLSQELH(Cit)LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:212)KCNTATCVLGRLSQELH(Orn)LQTYPRTNTGSNTY(配列番号:213)ICNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:214)1−オクチルグリシン−CNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:215)イソカプロイル−CNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:216)KCNTATCVLG(Cit)LSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:217)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(4ABU)(配列番号:218)イソカプロイル−KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(4ABU)(配列番号:219)KCNTSTCATQRLANELVRLQTYPRTNVGSEAF(配列番号:220)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPTNVGSEAF(配列番号:221)KCNTATCVLGRLSRSLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:222)KCNTATCVTHRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:223)KCNTATCVLGRLADFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:224)CNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNT(配列番号:225)KCNTATCVLGRLSQELHRLQNFVPRTNTGSNTY(配列番号:226)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSETF(配列番号:227)ACDTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:228)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSKAF(配列番号:229)KCDTATCVTHRLAGLLSRSQTYPRTNTGSNTY(配列番号:230)KCNTATCVLGRLADALHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:231)KCNTATCVLGRLAAFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:232)SCNTATCVLGRLADFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:233)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTMPRTNTGSNTY(配列番号:234)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTVPRTNTGSNTY(配列番号:235)KCNTATCVLGRLNEYLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:236)SCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:237)KCNTATCVLGRLTEFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:238)KCNTATCVLGRLAEFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:239)KCNTATCVLGRLTDYLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:240)KCNTATCVLGRLAQFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:241)KCNTATCVLGRLADFLHRFQTFPRTNTGSNTY(配列番号:242)KCNTATCVLGRLADFLHRFHTFPRTNTGSNTY(配列番号:243)KCNTATCVLGRLADFLHRFQTFPRTNTGSGTP(配列番号:244)CNTATCVLGRLADFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:245)KCDTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:246)KCNTATCVLGRLFDFLHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:247)KCNTATCVLGRLAAALHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:248)TCDTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:249)CSNLSTCATQRLANELVRLQTYPRTNVGSNTY(配列番号:250)KCNTATCATQRLANELVRLQTYPRTNVGSNTY(配列番号:251)CSNLSTCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:252)KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:253) いくつかの実施形態において、アミノ酸配列KCNTATCVLGRLSQELHRLQTYPRTNTGSNTY(配列番号:253)を含む化合物は、開示の方法において特に有用である。 このアゴニスト及びアナログの誘導体もまた、1以上の特定のサイトにおいて個々のアミノ酸の立体化学が(L)/Sから(D)/Rに変換される場合である点において、提供する方法に含まれる。Asn、Ser及び/又はThr残基の糖修飾により修飾されたアゴニスト又はアナログもまた、提供する方法に含まれる。提供する方法に有用な化合物は、本願明細書に記載のペプチド(未変性、アゴニスト、アナログ、及び誘導体)の生物学的に活性な断片であってもよい。 提供する方法には、特性ペプチドがより少ないアミリンのアゴニスト及びアナログが含まれる。このような擬ペプチドには、例えば次のような、−−CO−−NH−−アミド結合を置換したデプシペプチド(−−CO−−O−−)、イミノメチレン(−−CH2−−NH−−)、トランスアルケン(−−CH=CH−−)、β−エナミノニトリル(−−C(=CH−−CN)−−NH−−)、チオアミド(−−CS−−NH−−)、チオメチレン(−−S−−CH2−−又は−−CH2−−S−−)、メチレン(−−CH2−−C2−−)及びレトロアミド(−−NH−−CO−−)が挙げられる。 提供する方法に用いるための化合物は種々の無機及び有機酸及び塩基と塩を形成する。このような塩には、例えば、HCl、HBr、H2SO4、H3PO4、トルフロロ酢酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、マレイン酸、フマル酸及びカンファースルホン酸等、有機酸及び無機酸で調製される塩が挙げられる。塩基で調製される塩には、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム及びカリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(カルシウム及びマグネシウム塩等)が挙げられる。ある実施形態において、化合物は酢酸塩、塩酸塩及びトリフロロ酢酸塩を形成する。 本願明細書が提供する化合物及び方法において有用なアミリンアゴニストには、上述並びにEP289287に記載のアミリン及びそのアナログも挙げられ、この内容は参照により本願明細書に取り入れるものとする。アミリンアゴニストアナログは、配列番号:1に対して少なくとも60、65、70、75、80、85、90、95,又は99%のアミノ酸配列同一性を有する化合物でもよく、アミリン活性を有する本願明細書に明記の任意のアミリンアナログでもよい。アミリンアゴニストは小さな化学分子及び、例えば小さな化学分子に基づく非ペプチド分子を含んでもよい。いくつかの実施形態において、アミリンアゴニストは小さな化学分子ではない。 本願明細書に用いる「アミリン活性」は、後述の当業公知の活性の少なくとも1つを含んでもよい。アミリン活性には、ストレス応答を調節し、GCに影響し、及び/又は体内のCFR活性に影響するアミリンの能力を含めてもよい。好ましいアミリンアゴニスト又はアミリンアナログは、本願明細書の実施例2及び3に記載の抗精神、抗うつ、及び抗不安剤が共有する特性の少なくとも1つを有してもよい。アミリンアゴニストアナログは、また、配列番号:1又は本願明細書に特に記載のアミリンアナログのいずれかの少なくとも1以上のアミノ酸位置において挿入、欠失、伸長、切断、及び/又は置換を含む。アミノ酸の挿入、欠失、又は置換数は、少なくとも5、10、15、20、又は25個のアミノ酸の挿入、欠失、又は置換でもよい。アミノ酸の挿入、欠失、又は置換数は、5、10、15、20、又は25個以下のアミノ酸の挿入、欠失、又は置換でもよい。挿入、伸長、又は置換は、他の天然アミノ酸、合成アミノ酸、模倣ペプチド、又は他の化合物を伴ってもよい。ある実施形態において、アミリンアゴニストは、ある実施形態において有用であって、カルシトニン及び/又はCGRPを含まなくてもよいことを想定する。例えば、ある実施形態において、カルシトニン及び/又はCGRPは気分障害、不安障害又は化学物質関連障害の治療においてアミリンアゴニストの範囲から除いてもよい。しかしながら、カルシトニン及び/又はCGRPは、睡眠又は摂食障害のような他の症状に対してアミリンアゴニストの範囲に含めてもよい。同様に、ある実施形態において、アミリンアゴニストは、提供する方法に有用であって、カルシトニン及び/又はCGRPアナログを含まなくてもよい。 一般的に、アミリンアゴニスト又はアミリンアゴニストアナログは、1以上の受容体と直接的又は間接的に相互作用又は結合し、アミリンの作用を模倣する化合物を指すものと考えられている。これらは模倣アミリンとして参照してもよい。 アミリンアゴニスト及び/又はアナログとしての活性は、側座核受容体結合アッセイ、ヒラメ筋アッセイ、胃排出アッセイを含む種々のスクリーニングアッセイを実施することにより、又は哺乳類において低カルシウム血症を誘導し又は食後高血糖を減少する能力により、確認及び定量されうる。アミリン活性に対する化合物の試験方法は当業に公知である。アミリンアゴニストを試験するためのスクリーニング法及びアッセイの例は、米国特許第5264372号及び第5686411号に記載があり、参照により本願明細書に取り入れるものとする。 受容体結合アッセイは、膜結合アミリン受容体に特異的に結合する化合物の能力を測定する競合アッセイである。このアッセイに用いる膜調製の好適な原料は、側座核及び周辺領域由来の膜を含む前脳基底核である。アッセイされる化合物は、125I Bolton−Hunterラットアミリンを用いてこれらの受容体調製との結合を競合する。競合カーブは、結合量(B)をリガンド濃度の対数の関数としてプロットし、4変数対数方程式に対する非直線回帰法(INPLOT program、GraphPAD Software、San Diego、米国カリフォルニア州)又はDeLeanらのALLFITプログラム(ALLFIT、Version 2.7(NIH、Bethesda、米国ミズリー州20892)(Munsonら、1980年、Anal.Biochem.、第107巻、p.220−239)を用いてコンピュータ解析する。 ヒラメ筋におけるアミリンアゴニスト/アナログの生物活性用アッセイは前述の方法(Leightonら、1988、Nature、第335号、p.632−635;Cooperら、1988年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第85巻、p.7763−7766)を用いて実施してもよく、アミリンアゴニスト活性はインスリン反応性グリコーゲン合成の阻害を測定することにより評価してもよい。手短に言えば、例示の方法は、12時間断食したオスのWisterラットから調製したヒラメ筋小片を含む。ステンレス鋼クリップへの取付前に、この筋肉の腱を連結する。筋小片は、3.5mlクレブス・リンガー重炭酸塩バッファ、7mM N−2−ヒドロキシエチル−ピペラジン−N’−2−エテン−スルホン酸、pH7.4、及び5.5mMピルビン酸を含むエルレンマイヤーフラスコ中で前インキュベートするフラスコを密封し、O2及びCO2を19:1の比率(v/v)で連続的に通気する。振動水浴中、37℃で30分間、この培養液中で筋肉を前インキュベートした後に、筋肉小片を同一培養液(ピルビン酸を除く)を含み[U−14C]グルコース(0.5μCi/ml)及びインスリン(100μU/ml)を追加した同様のバイアルに移す。フラスコを密封し、1時間のインキュベートの最初の15分間に通気する。インキュベート期間の最後に、筋肉をブロットし、液体窒素で休息凍結する。インキュベート培養液中の乳酸濃度を分光学的に計測可能であり、グリコーゲンへの[U−14C]グルコース取込が測定される。 胃排出能の速度計測法は、例えば、Youngら、1995年、Diabetologia、第38巻、p.642−648に開示されている。フェノールレッド法では、意識のあるラットはメチルセルロース及びフェノールレッド指示薬を含む無色のゲル(acoloric gel)を胃管栄養法で受け取る。胃管栄養法の20分後に、動物をハロタンで麻酔し、胃を露出して幽門及び下部食道括約筋をクランプし、取り出してアルカリ溶液中に開放する。胃内容物は、波長560nmの吸光度により測定される、アルカリ溶液中フェノールレッド強度から求められる。トリチウムグルコース法においては、意識のあるラットに水溶液中トリチウム化グルコースを胃管栄養法で与える。ラットの尾を穏やかに拘束し、その一端をリドカインで麻酔する。尾の血液から分離した血漿中のトリチウムを様々な時点で回収し、β線カウンタで検出する。試験化合物は通常は胃管栄養の約1分前に投与する。 アミリンアゴニスト化合物は、約1〜5nM未満、いくつかの実施形態においては約1nM未満、いくつかの実施形態においては約50pM未満のオーダーで、受容体結合アッセイ中で活性を表す場合がある。ヒラメ筋アッセイにおいては、アミリンアゴニスト化合物は約1〜10マイクロモル未満のオーダーでEC50値を示す場合がある。胃排出能アッセイにおいては、アミリンアゴニスト化合物は100μg/ラット未満のオーダーでED50値を示す場合がある。 化合物を作製する例示的な一実施形態において、本願明細書に提供する化合物は、例えば自動又は半自動ペプチド合成機等、標準的な固相ペプチド合成法を用いて調製されてもよい。典型的には、このような方法を用い、α−N−カルバモイル保護されたアミノ酸及び樹脂上で成長するアミノ酸は、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基存在中、ジシクロヘキシルカルボジイミド及び1−ヒドロシベンゾトリアゾール等の結合剤の存在下で、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、又は塩化メチレン等の無反応溶媒中、室温で結合する。α−N−カルバモイル保護基は、トリフロロ酢酸又はピペリジン等の試薬を用いて生成ペプチド−樹脂から外され、ペプチド鎖に追加するための次の所望のN−保護アミノ酸で結合反応が繰り返される。適切なN−保護基は当業に周知であり、t−ブチルオキシカルボニル(tBoc)及びフルオレニルメトキシカルバモイル(Fmoc)は本願明細書に好適である。アミリン及びアミリンアゴニストを合成又は発現しこれらを精製する他の方法は、当業に公知である。(処方/投与/服用) アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ、及びアミリン誘導体(本願明細書の本節において「化合物」として参照)は、単独、又は薬理学的に許容できる担体又は賦形剤と組み合わせて、単一又は複数の服用において投与してもよい。これらの薬理学的化合物は、薬理学的に許容できる担体又は希釈剤並びにE.W.Martin著Remington’s Pharmaceutical Sciences等に開示の通常の技法に係る任意の他の公知のアジュバント及び賦形剤と共に処方してもよい。Wangら、1988年、Journal of Parenteral Science and Technology Technical Report No.10、Supp.42:2Sも参照されたい。一般的に、化合物は、患者への投与のための安定で安全な薬理学的化合物内に処方されてもよい。本願明細書に記載の方法において仕様を想定する医薬品処方は、約0.01〜6.0%(w/v)又は0.05〜.0%の化合物;最終濃度のpHを約3.0〜約7.0にしうる約0.02〜0.5%(w/v)の酢酸、リン酸、クエン酸又はグルタミン酸バッファ;約1.0〜10%(w/v)の炭水化物又は多価アルコール等張化剤及び、適宜、約0.005〜1.0%(w/v)のm−クレゾール、ベンジルアルコール、メチル−、エチル−、プロピル−及びブチル−パラベン及びフェノールからなる群から選ばれる保存料を含んでもよい。このような保存料は一般的に、処方されたペプチドが複数用途製品に含まれる場合に含まれる。 特定の実施形態において、医薬品処方は、例えばこの実施形態において0.01%〜98%(w/v)、又は1〜98%(w/v)、又は80%〜90%(w/v)、又は0.01%〜50%(w/v)、又は10%〜25%(w/v)等、ある範囲の濃度の化合物を含有してもよい。所望の溶液濃度を得るために注射用に十分な量の水を用いてもよい。 塩化ナトリウム等の等張化剤の追加、並びに他の公知の賦形剤も、所望であれば存在させてよい。いくつかの場合において、このような賦形剤は処方全体の等張性維持に有用である。賦形剤は種々の濃度で本発明に記載の処方中に含めてもよい。例えば、賦形剤は約0.02%〜約20%(w/w)、約0.02%〜0.5%(w/w)、約0.02%〜約10%(w/w)、又は約1%〜約20%(w/w)の濃度範囲で含めてよい。さらに、本発明の処方それ自身と同様に、賦形剤は固体(粉末化を含む)、液体、半固体又はゲルの形態で含めてもよい。 本願明細書に記載のように、例えば、水又は水溶液/優樹溶液混合又はサスペンジョン等、種々の液体ビヒクルは本発明のペプチド処方における使用に適切である。医薬品処方は、例えば固体、半固体又は液体等の種々の形態からなってもよい。本願明細書に使用の用語「固体」は、例えば、粉末及び凍結乾燥処方を含み、この用語の通常使用の全てを包含することを意味する。本発明に記載の処方は凍結乾燥でもよい。 用語バッファ、バッファ溶液及びバッファされた溶液は、水素イオン濃度又はpHと共に用いるときに、酸又はアルカリを加える際のpH変化又は溶媒での希釈の際に、特に水溶液である系が抵抗する能力を指す。バッファされた溶液の特徴は、酸又は塩基を加えた際のpH変化が小さく起こることであり、これは弱酸及び弱酸の塩、又は弱塩基及び弱塩基の塩の存在にある。前者の系の例は酢酸及び酢酸ナトリウムである。添加されるヒドロニウム又はヒドロキシルイオンがこれを中和するバッファ系の能力を超過しない限り、pH変化はわずかである。 ペプチド処方の安定性は、液体形態のときに処方のpH範囲を約3.0〜約7.0に維持することにより強化される。一実施形態において、処方のpHは約3.5〜5.0、又は約3.5〜6.5、又は約3.7〜4.3、又は約3.8〜4.2の範囲に維持される。具体的なpHは約4.0でもよい。この理論の拘束を求めない場合、本発明ではいくつかの実施形態において。医薬品処方のpHが5.5を超える場合にペプチドの化学分解が加速され、未使用有効起案は約2年未満となると考えられる。 いくつかの実施形態において、本発明の方法の実行に用いるバッファは酢酸バッファ(通常、最終処方濃度は約1−5mM、例えば1.5mMから約60mMまで)、リン酸バッファ(通常、最終処方濃度は約1−5mM、例えば、1.5mMから約30mMまで)又はグルタミン酸バッファ(通常、最終処方濃度は約1−5mM、例えば、1.5mMから約60mMまで)である。一実施形態において、バッファは通常、最終処方濃度が約5〜約30mMの酢酸バッファである。 本発明の処方に安定剤を含めてもよいが、これは必ずしも必要ではないことに留意すべきである。しかしながら、含めるならば、本発明の処方の実施に有用な安定剤は炭水化物又は多価アルコールである。本発明の処方の実施に有用で適切な安定剤は約1.0〜10%(w/v)の炭水化物又は多価アルコールである。多価アルコール又は炭水化物は、これらの骨格に共通の特徴、すなわち−CHOH−CHOH−を有し、これがタンパク安定化の原因となる。多価アルコールには、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、及びポリエチレングリコール(PEG)等の化合物が挙げられる。これらの化合物は直鎖分子である。マンノース、リボース、ショ糖、果糖、トレハロース、マルトース、イノシトール、及び乳糖等の炭水化物はケト又はアルデヒド基を含む環状分子である。これらの2種の化合物が、昇温及び凍結融解又は凍結乾燥により生じる変成に対する蛋白安定化に有効であることを説明してきた。患者が糖尿病を有する実施形態において、適切な炭水化物には、ガラクトース、アラビノース、乳糖又は糖尿病患者に逆効果を与えない任意の他の炭水化物、すなわち代謝して血中ブドウ糖濃度を不適切に上昇させることのない炭水化物が挙げられる。このような炭水化物は糖尿病に適切なものとして当業に周知である。ショ糖及び果糖は、糖尿病ではない患者において化合物との使用に適切である。 ある実施形態において、安定剤を含む場合、化合物はソルビトール、マンニトール、イノシトール、グリセロール、キシリトール、及びポリプロピレン/エチレングリコール共重合体、並びに分子量200、400、1450、3350、4000、6000及び8000の種々のPEG等の多価アルコールで安定化される。マンニトールは具体的な多価アルコールの例である。本願明細書に記載の凍結乾燥処方の別の有用な特徴は、安定性の維持に役立つ同一処方成分と共に、凍結乾燥処方の等張性を維持することである。マンニトールは、この目的に用いる具体的な多価アルコールである。 米国薬局方(USP)は、複数服用担体に含有される調製には静菌性又は静真菌性濃度での抗菌剤を添加しなければならないと述べている。これらは、内容物の一部を皮下注射針及び注射器で引き出すか、又はペン型注射器等の他の侵襲輸送手段を用いる間に、処方中に不適切に持ち込まれた微生物の増殖を防止するため、使用時に適切な濃度で存在しなければならない。抗菌剤は処方の全ての他成分との適合性確認を評価しなければならず、その活性は、1つの処方中に有効である特定の薬剤がべつのものでは無効でないことを確認するために、処方全体中で評価しなければならない。1つの処方中で有効であるが別の処方中で有効ではない特定の抗菌剤が見られることは珍しくない。 保存料は、通常の薬理学的意味において、微生物の成長を防止又は阻害し、この目的のために医薬品処方に添加してもよい、結果的に微生物による処方の損傷を防止する物質である。保存料の量は多くないが、それにもかかわらずこれはペプチドの全体的な安定性に影響する場合がある。 薬理学的組成物に用いるための保存料は0.005〜1.0%(w/v)の範囲でありうるが、各保存料の典型的な範囲は、単独又は他のものとの組み合わせにおいて:ベンジルアルコール(0.1〜1.0%)、又はm−クレゾール(0.1〜0.6%)、又はフェノール(0.1〜0.8%)又はメチル(0.05〜0.25%)及びエチル−、プロピル−、又はブチル−(0.005%〜0.03%)パラベンである。パラベンはパラ−ヒドロキシ安息香酸の低級アルキルエステルである。各保存料の詳細な記載は「Remington’s Pharmaceutical Sciences」並びにPharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications、Vol.1、第2版、Avisら編集、Mercel Dekker、New York、米国ニューヨーク州、1992年に説明がある。 Pramlintide、すなわち25,28,29Pro−h−アミリンは液体形態ではガラスコンテナ中のガラス上に吸着しない傾向を有するので、医薬品処方をさらに安定化するための界面活性剤を必要としない。しかしながら、液体形態でこの傾向が実際にある化合物に関しては、処方中に界面活性剤を用いるべきである。次いで、処方を凍結乾燥してもよい。界面活性剤はしばしば、疎水性の破壊及び塩架橋の分離の両者で、タンパクの変成を生じる。界面活性剤部分とタンパク上の反応性部位との間の強い相互作用のために、比較的低濃度の界面活性剤が強力な変成活性を発揮する場合がある。しかしながら、この相互作用を上手く用いれば、界面又は表面の変成に対抗してタンパクを安定化しうる。ペプチドをさらに安定化しうる界面活性剤は、処方全体の約0.001〜0.3%(w/v)の範囲で適宜存在してよく、ポリソルベート80(すなわち、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート)、CHAPS(登録商標)(すなわち、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]1−プロパンスルホン酸塩)、BRIJ(登録商標)(例えば、Brij35であり、これはポリオキシエチレン(23)ラウロイルエーテル)、ポロキサマー、又は他の非イオン性界面活性剤を含んでなる。 選択する等張剤によっては、医薬品処方の等張性を調節するために、塩化ナトリウム又は他の塩を添加することも好適な場合がある。しかしながら、これは任意であり、選択する特定の処方に依存する。経口処方は通常は等張的でもよく、実質的に等張的でもよい。 経口製品のための適切なビヒクルは水である。経口投与に適切な品質の水は、蒸留又は逆浸透により調製しうる。注射用の水は、薬理学的注射可能処方における使用に適する好適な水溶性ビヒクルである。 医薬品処方には他成分が存在する場合もありうる。このような追加成分には、例えば、湿潤剤、乳化剤、オイル、抗酸化剤、バルク剤、張性調節剤、キレート剤、金属イオン、油脂性基材、タンパク(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチン又はタンパク)及び両性イオン(例えば、ベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リジン及びヒスチジン等のアミノ酸)が挙げられる。加えて、ポリマー溶液又はポリマーとの混合物はペプチドの制御放出を提供する。勿論、このような追加成分は、本願明細書に記載の医薬品処方の全体的な安定性に逆の影響を与えてはならない。 担体もまた注射処方の統合的部分であり、1つの構成成分と見なしうるのは、全く無反応で含有する液体に何らかの影響をもたない担体というものは、特に当該液体が水溶性であれば、無いからである。そのため、特定の注射用担体の選択は、担体並びに溶液及び供する治療の比較を考慮することに基づかなければならない。バイアルのガラス表面へのペプチド吸着もまた、必要であれば、例えばWheaton社製1型ホウケイ酸ガラス#33(Wheaton Type I−33)又はこの等価品(Wheaton Glass Co.)等のホウケイ酸ガラスを用いることにより最小化しうる。同様のホウケイ酸ガラスバイアル及び製造に許容できるカートリッジの他の提供元には、Kimbel Glass Co.社、West Co.社、Buender Glas GMBH社、及びForma Vitrum社が挙げられる。化合物の生物学的及び化学的性質は、Wheaton Type I−33ホウケイ酸血清バイアル中、5%マンニトール及び0.02%Tween80存在下において化合物最終濃度0.1mg/ml及び10mg/mlの処方及び凍結乾燥により安定化されてもよい。 複数服用バイアル中に皮下注射器からの針の導入を許容し、針の引き抜きと共に再密封を提供するために、通常はバイアル開放端はアルミニウムバンドにより定位置に保持されるゴムストッパ閉栓で密封される。West社製4416/50、4416/50(Teflon表面)及び4406/40、Abbott社製5139又は任意の等価なストッパ等のガラスバイアル用ストッパは、注射のための医薬用閉栓として用いうる。これらのストッパはペプチド並びに処方の他成分と適合性がある。これらのストッパは、例えば少なくとも約100回の注射に耐える等の、患者使用パターンを用いて試験され、ストッパ完全性試験を通過する。あるいは、後続の再構成のためにペプチドをバイアル、注射器又はカートリッジ中で凍結乾燥する。本願明細書に提供の液体処方は1又は2室のカートリッジ、又は1又は2室の注射器に充填可能である。 上述の医薬品処方の各構成成分は当業に公知であり、Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications、Vol.1、第2版。Avisら編集、Mercel Dekker、New York、米国ニューヨーク州、1992年に記載があり、参照により全体を本願明細書に取り入れるものとする。 上述の液体処方の製造過程は、一般的に調合、滅菌ろ過及び充填ステップを含む。調合手順は、特定の順番での成分の溶解(例えば、保存料の後に安定剤/等張剤、バッファ及びペプチド)又は同時に溶解することを含む。 例えば非経口等の代替処方は滅菌を必用としない場合がある。しかしながら、滅菌が望ましい、又は必用であるならば、本願明細書に提供のペプチド医薬品処方の開発における任意の適切な滅菌過程を用いうる。典型的な滅菌過程には、ろ過、蒸気(蒸気加熱)、乾燥加熱、ガス(例えばエチレンオキシド、ホルムアルデヒド、二酸化塩素、プロピレンオキシド、ベータ・プロピオラクトン、オゾン、クロロピクリン、過酢酸臭化メチル等)、放射線源への曝露、及び無菌操作が挙げられる。ろ過は、本願明細書に記載の液体処方のための例示的な滅菌方法である。滅菌ろ過は、直列接続してもよい0.45μm及び0.22μm(1又は2)を通じるろ過を含む。ろ過後に、溶液を適切なバイアル又はコンテナに充填する。 一実施形態において、溶液の医薬品処方は経口投与を意図する。投与のための適切な経路には、筋肉内、静脈内、皮下、皮内、関節内、くも膜下腔内等が挙げられる。皮下投与経路は、1つの具体的な経路である。粘膜輸送もまた具体的に適切である。粘膜経路には、溶液、半固体又は固体形態のペプチド投与を含む口腔内、鼻腔内、舌下、肺及び頬の経路が挙げられるが、これらに限定しない。これらの経路を介する投与には、経口輸送と比較して生物活性が低下するために、所望の生物学的効果を得るために実質的により多くのペプチドが必用である。加えて、経口制御放出輸送はポリマーのマイクロカプセル、マトリクス、溶液、インプラント及び器具を形成し、これらを経口投与するか又は外科的手段により達成可能である。制御放出処方の例は、米国特許第6368360号、第6379704号、及び第5766627号に記載があり、参照により本願明細書に取り入れるものとする。これらの服用形態は、ポリマーマトリクス又は器具においていくらかのペプチドが捕捉されるために生物活性が低下する場合がある。米国特許第6379704号、第6379703号、及び第6296842号を参照されたい。 化合物は、精神疾患及び/又は精神治療/医療の好ましくない副作用の治療又は治療を助ける1又は複数の服用において有効な化合物の量を含有する服用ユニット形態で提供されてもよい。当業者に認識されるように、治療薬剤の有効量は患者の年齢及び体重、患者の身体的状態、治療する症状、及び他の要因を含んでなる多くの要因により変化する。 しかしながら、典型的な用量は、1日あたりの医薬品化合物の約1μg、5μg、10μg、50μg〜100μgの下限から、約100μg、500μg、1mg、5mg、1mg、50mg又は100mgの上限までを含みうる。服用あたり0.1μg〜1mg等の、他の用量範囲もまた想定する。従って、例示的な用量は、服用あたり30、60、120、240、又は360μgの化合物でありうる。1日あたりの用量は別個のユニット服用量で輸送されてもよく、24時間の期間において又は当該24時間の期間の任意の部分において連続的に供給されてもよい。1日あたりの用量の数は1日1から約4服用でもよいが、これ以上もありうる。連続供給は、連続的な点滴の形態でありうる。例示的な用量及び点滴速度には、別個の服用あたり0.005nmol/kg〜約20nmol/kg又は連続点滴中に約0.01/pmol/kg/分〜約10pmol/kg/分が挙げられる。これらの用量及び点滴は静脈内投与(i.v.)又は皮下投与(s.c.)により輸送されうる。例えば、i.v.による医薬品組成物の全体の用量/輸送は1日あたり約2μg〜約8mgでありうるのに対し、s.c.による医薬品組成物の全体の用量/輸送は1日あたり約6μg〜約16又は24mgでありうる。 以下の実施例は例示のために提供するものであり、本発明を制限するものではない。(実施例1) 雄性スプラグ・ドウリー(Sprague−Dawley(登録商標))ラットを糖分禁断範例(sugar withdrawal paradigm)におき、糖分取り込みにおけるストレスの効果を観察した。短時間、ラットにはビヒクル又はラットアミリン(300μg/kg/日)を含有するALZET(登録商標)浸透流ポンプをインプラントした。全てのラットには自由に標準固形飼料、水、及び30%ブドウ糖飲料へのアクセスが提供された。後にブドウ糖飲料を撤去し、ラットの半数に連続3日間、1日3時間の軽度の拘束ストレスを受けさせた。3日後にブドウ糖を提供し、4日にわたって1日あたりの平均ブドウ糖消費を測定した。固形飼料の取り込みも3日にわたる禁断及びストレス、並びにブドウ糖を再導入した後続の4日間において測定した。ブドウ糖再導入の4日間は拘束を適用しなかった。図1に、このアッセイの結果を示し、図中の*はANOVA及びFisherのLSD post−hoc検定によるp<0.05である。 このモデルでは、慢性ストレスは糖として取り込まれる全カロリーの比率を刺激する。図1Aに示すように、拘束により誘導されるストレスは、ストレス誘導のない対照消費(食塩水,C)に対して、平均のブドウ糖と固形飼料の比率(ベースライン%として)(食塩水,R)を顕著に増加する。図1Aに、拘束により誘導されるストレスの結果として期待されるブドウ糖対固形飼料の平均消費比率の増加を、アミリン投与が妨害することも示す。アミリン投与ストレス誘導ラット(アミリン,R)とアミリン投与無ストレス対照ラット(アミリン,C)の間でブドウ糖対固形飼料比率(ベースライン百分率として表記)を比較されたい。アミリン投与ストレス誘導ラット(アミリン,R)と対照ビヒクル(食塩水)投与ストレス誘導ラット(食塩水,R)の間のブドウ糖対固形飼料比率もまた比較されたい。図示のように、アミリン投与によりこのストレス誘導応答は減少する。従って、アミリン投与によりストレス及びその効果には減少又はこれに対する防御が表れる。 図1Bに、異なる観点である固形飼料消費における拘束ストレスアッセイの同じ結果を示す。ストレスは快い食事(例えば単純糖分)を増加する一方で、快さの少ない食事(例えば標準固形飼料)を減少することが、典型的なストレス応答であると考えられている。この考えに一致して、アミリン投与のないストレスにより、拘束ストレスを受けている動物では固形飼料消費は顕著に減少した。例えば、食塩水処理の拘束動物と、食塩水処理の対照動物の間で固形飼料消費を比較されたい。図1Bの摂食データに示されたように、アミリン投与はこうしたストレス応答行動に対する防御も示す。 前述のように、摂食におけるストレスの急性効果は中枢CFR経路に媒介される(Smaginら、1999年、Am.J.Physiol.、第276巻、p.R1461−1468)。動物脳内に投与されたCFRは不安を発生させる(Dunnら、1990年、Brain Res.Brain Res.Rev.、第15巻、p.71−100)ため、この結果は行動への暗示を有する場合があり、慢性的なストレス及びこれに付随する中枢CFR活性の増加は、臨床的抑うつ及び不安障害の発生に決定的な役割を演じる(Chrousosら、2000年、Int.J.Obes.Relat.Metab.Disord.第24巻、p.S50−S55;Koob、1999年、Biol.Psychiatry、第46巻、p.1167−1180)と考えられる。そのため、アミリンは、抑うつ及び不安のような行動状態を媒介することが公知である中枢ストレス経路に影響すると考えられ、これらを治療するための治療薬として有用な場合がある。(実施例2) 実施例1に概説した知見の解釈を確認するために、種々の動物の行動アッセイを実施し、抗不安剤、抗うつ剤及び抗精神医薬へのアミリン投与の効果を試験した。実施した行動アッセイには、それぞれの臨床症状(例えば不安、抑うつ、統合失調症、強迫性障害)に特徴的な特性を示すことで見かけの妥当性を示す、当技術分野で承認された動物モデルを用いた。これらの特異的行動テストは、抗不安剤、抗うつ剤及び抗精神医薬に反応することが知られている。これらのアッセイにおいて、ラットアミリンをマウスに、0.1〜10mg/kgの範囲の服用量で、腹腔内又は皮下インプラントしたビヒクル又はラットアミリンを含有する浸透流ポンプ(ALZET(登録商標))を介して投与し、アッセイにおける性能を評価した。(ストレス誘導高熱症) ヒトにおいては体温と感情の状態は密接に関連しており、マウスにおけるストレス誘導高熱症(SIH)は、ヒトのある種の不安/ストレス障害を有効に予見すると解釈されている。SIHアッセイは、ストレス誘導高熱症における抗不安剤又は試験薬剤の効果を評価し、動物の深部体温におけるこれらの薬剤の固有の効果を測定する。例えば、Zethofら、1994年、Physiol.Behav.、第55巻、p.109−115を参照されたい。抗不安剤は、ストレス曝露後の体温上昇又は高熱症応答を鈍化する。動物はアッセイの60分前にラットアミリン(0.1、1.0又は10mg/kg)又は対照薬剤(ビヒクル又は10mg/kgクロルジアゼポキシド)で処理した。マウスは10分間空けて2回の直腸温測定を受けさせた。第1の測定からのストレスは高熱症を誘導し、これを第2の温度測定により測定した。2つの温度差(ΔT)はストレス誘導高熱症であった。図2に、このアッセイの結果を示し、図中の*はP<0.05である。図2に示すように、アミリン投与は、抗不安剤のポジティブコントロールであるクロルジアゼポキシド(CDP)と同様に、SIH応答を鈍化した。SIHテスト結果は、アミリン投与の抗不安効果を示している。アミリンは皮下インプラントポンプを介して300μg/kg/日で慢性的にも投与され、動物をSIHテストに供した。投与1週及び4週において、慢性的アミリン注入はSIH応答を顕著に鈍化し、これは10mg/kg/日での慢性的CDP注入と同様であった。(ガラス玉覆い隠し行動) ガラス玉覆い隠し行動は不安及び強迫性障害の両者のモデルとして用いられる。例えば、Chakiら、2003年、J.Pharmacol.Exp.Ther.、第304巻、p.818−826を参照されたい。抗不安剤はガラス玉覆い隠し行動活性を抑制する。テストの15〜30分前に、マウスにテスト薬剤(0.1、1.0又は10mg/kgラットアミリン、20/kgブスピロン、又はビヒクル)を注射した。次いでマウスは個別に、5cmのハードウッド土台及び各5行に等間隔配置した20個のガラス玉を含む清浄なケージに入れた。30分以内に覆い隠し行動のあったガラス玉の数を記録した。図3に、このアッセイの結果を示し、図中の*はP<0.05である。図3に示すように、アミリン投与は抗不安剤ポジティブコントロールであるブスピロンと同様に、覆い隠し行動のガラス玉の数を減少させた。アミリン10mg/kg及びブスピロン20mg/kgによるガラス玉覆い隠し行動の減少は統計的に顕著であった。ブスピロンは部分的5−HT1Aアゴニストであり、公知の抗不安剤である。ガラス玉覆い隠しアッセイの結果は、アミリン投与の抗不安剤活性及び抗強迫性活性を示している。(強制水泳テスト) 強制水泳テスト(FST)は、薬剤の抗うつ活性を評価するために一般的に用いられる範例である。このテストは、水を満たしたタンク中で動物が浮遊する時間の測定に基づく。ラット又はマウスは、生ぬるい水のある深い筒の中で水泳を強制されるとほとんど無動となり脱出の試行を停止する。この特徴的な無動姿勢は抑うつ様状態を反映し、広範な種類の抗うつ剤により直接影響されると考えられている。例えば、Hedouら、2001年、Pharmacol.,Biochem.Behav.、第70巻、p.65−76;Chakiら、2003年、J.Pharmacol.Exp.Ther.、第304巻、p.818−826;及び、Porsoltら、1977年、Nature、第266巻、p.730−732を参照されたい。抗うつ剤はFSTにおける無動時間を減少する。FST前に、皮下インプラント浸透流ポンプにより2週間継続してマウスにラットアミリン又はビヒクルを輸送した。1日目、マウスを水タンク内に置き、15分の水泳前期間とした。2日目、マウスを再び見ずタンクに戻し、5分の試行期間にわたる登坂、水泳及び無動を評価した。図4にFSTの結果を示し、図中の*はP<0.05である。図4に示すように、ラットアミリン投与は無動状態に費やす時間を顕著に減少した。従って、FSTの結果はアミリン投与の抗うつ剤活性を示している。(前パルス抑制) 前パルス抑制(PPI)テストは、外部から加えられた音響刺激への反射応答(音響驚愕応答)を測定するもので、統合失調症に見られる感覚運動ゲート能力の欠如に関する。音響驚愕反射は、強い外受容刺激への非常に基本的な応答であり、動物及びヒトにおける感覚運動反応性を評価するために広く用いられる。強い音響刺激(120dB)の前に弱い音響刺激(前パルス、74〜82dB)を与えると驚愕応答は鈍化する。この驚愕応答の鈍化を前パルス抑制と呼ぶ。例えば、Contiら、2005年、Behavioral Neuroscience、第119巻、p.1052−1060を参照されたい。抗精神医薬は、強い刺激への驚愕応答を前パルス刺激が鈍化させる能力を増大する。フェンシクリジン(PCP)及びケタミン等のいくつかの向精神薬剤は実際に動物において前パルス抑制百分率を低下させて精神病様の状態を刺激し、これらは抗精神薬剤によりアンタゴナイズされうる。 テスト15分前に試験薬剤(ラットアミリン0.1、1.0、10mg/kg、又はビヒクル)を、又はテスト30分前にハロペリドール1m/kgを、マウスに注射した。マウスを動物ホルダに置き、ホルダは音響チャンバ内の変換器プラットフォーム上に置いた。74、78及び82dBの弱い音響刺激(前パルス)を、強い音響刺激(120dB)の前に与えた。強い刺激に対する動物の「反応」の量を記録した。図5に、PPIアッセイの結果を示し、図中の*はP<0.05である。図5に示すように、10mg/kgのラットアミリン投与は抗精神医薬ポジティブコントロールであるハロペリドールと同様に、テストした全ての前パルスレベル(74、78及び82dB)において前パルス抑制の百分率を増大した。ハロペリドールはドーパミン受容体アンタゴニストであり、第1世代向精神薬剤である。PPIテストの結果はアミリン投与の抗精神医薬効果を示す。(フェンシクリジン(PCP)誘導性歩行運動) PCP誘導性歩行運動テストはオープンフィールド行動チャンバで用いられ、アンフェタミン/PCP誘導性条件下での歩行運動、立ち上がり、及びステレオタイプの行動を測定する。このテストは、アンフェタミン及びPCPによる見られるハイパーアクティブ及びステレオタイプ行動を正常化するいくつかの抗精神医薬に対して予見的な有効性を有する。例えば、Williamsら、2006年、Prog.Neuropsychopharmacol.Biol.Psychiatry、第30巻、p.239−243を参照されたい。マウスに、試験薬剤(ラットアミリン0.1、1.0、10mg/kg、3mg/kgクロザピン(CZP)、又はビヒクル)を注射し、15〜30分後に5mg/kgのPCPを注射した次いで動物をオープンフィールドの中心に置き、活動を60分間記録した。図6に、このアッセイの結果を示し、図中の*はP<0.05である。図6に示すように、アミリン投与は抗精神医薬ポジティブコントロールであるCZPと同様に、PCP誘導性歩行運動テストにおいて評価した全ての種類(全体、中心、及び周辺)にわたって全移動距離を減少させた。アミリンはCZPと同様に、立ち上がり行動及びPCP誘導性立ち上がり行動を減少させた。アミリン単独の投与はベースライン活性に影響しなかったが、CPZ単独ではベースライン活性に影響した。CZPは非定型的な、第2世代向精神薬剤であり、ドーパミン受容体を含む混合した受容体特性を有する。CPZは優れた抗精神医薬活性を有し、運動性副作用はより低い。PCP誘導性歩行運動テストの結果はアミリン投与の抗精神医薬活性を示す。(実施例3) 第2世代抗精神医薬であるクロザピンにより誘導される体重増加において、アミリン投与の効果を試験した。成熟雄性スプラグ・ドウリー(登録商標)ラット(脂肪食事制限=58%kcal)に、褐色脂肪組織領域にビヒクル又は薬剤を4週間継続的に輸送する浸透流ポンプを皮下インプラントした。一実施形態において、ラットをビヒクル又はクロザピン(0.025及び0.25mg/kg/日)で処理した。第2の実施形態において、ラットをクロザピン(0.25mg/kg/日)又はラットアミリン(10μg/kg/日)と組み合わせたクロザピン(0.25mg/kg/日)で処理した。図7Aに、クロザピン処理ラットの体重増加を、ビヒクル処理ラットと比較して示す。図7Bに、アミリンをクロザピンと共に投与したときの、クロザピン単独処理ラットに観測された体重増加をアミリンが妨害したことを示す。(実施例4) 認知症は精神病に付随するため、新奇物体認知におけるアミリン投与の効果を試験した。新奇物体認知タスクは、ワーキングメモリの測定に用いられる。例えば、Miyamotoら、2005年、J.Neuroscience、第25巻、p.1826−1835を参照されたい。一般的に、動物が以前に提示された物体の探求に費やす時間はより短く、新奇物に費やす時間は両者が共に提示されるとより長い。マウスに試験薬剤(ラットアミリン0.1、1.0、10mg/kg、ロリプラム0.1mg/kg、又はビヒクル)を腹腔内注射し、30分後にトレーニング期間とした。トレーニングにおいて、マウスにはオープンフィールドの中心に置いた2つの新奇物の探求を許容した。それぞれの物体に費やした時間を記録した。物体は色、形状、及び手触りが異なった。トレーニング期間の24時間後にマウスを同一のオープンフィールドに戻し、トレーニング期間においてすでに見慣れた物体の1つを新奇物に置き換えた。それぞれの物体に費やした時間を再び記録した。メモリ指標(又は識別指標)は、新奇及び見慣れた物体の両者の探求に費やした全時間(時間100)に対する新奇物探求に費やした時間である。図8に、このアッセイの結果を示し、図中の*はビヒクルに対してP<0.05である。図8に示すように、アミリン投与はポジティブコントロールであるロリプラムと同様に、新奇物探求の相対的な時間を増大した(ビヒクルの28%増)。これらの結果はアミリン投与が記憶及び認知性能を増強することを示す。 例示を目的として記載した実施例と共に、以上で本発明を開示したが、本発明の実施には、特許請求の範囲に含まれる全ての通常の変形、最適化又は修飾が包含されるものと理解すべきである。そのため、以上の記載及び実施例に本発明の範囲が限定されるものと解釈すべきでなく、むしろ本発明は添付の特許請求の範囲により定められる。図1A及び図1Bは、ストレス誘導摂食におけるアミリンの効果を表すグラフである。これらのグラフにおいて、Rはストレスに拘束された動物を、Cはストレスに拘束されない対照動物を表す。マウスにおけるストレス誘導性高熱症へのアミリン及び対照薬剤の効果を表すグラフである。ガラス玉覆い隠し行動におけるアミリン及び対照薬剤の効果を表すグラフである。強制水泳テストを実施する動物におけるアミリン及び対照薬剤の効果を表すグラフである。前パルス抑制(prepulse inhibition)におけるアミリン及び対照薬剤の効果を表すグラフである。フェンシクリジン(PCP)誘導歩行運動におけるアミリン及び対照薬剤の効果を表すグラフである。図7A及び図7Bは、体重へのクロザピンの効果を表すグラフである。図7Aのグラフはクロザピン単独の体重への効果を表し、図7Bはクロザピン及びアミリンの組み合わせの体重への効果を表す。新奇物体認知におけるアミリン及び対照薬剤の効果を表すグラフである。 患者の精神疾患及び障害を治療するための方法であって、それを必要とする患者に、前記疾患又は障害の治療にとり有効量のアミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体を投与することを含んでなり、前記疾患又は障害が気分障害、不安障害又は統合失調症であり、前記アミリンアゴニストがカルシトニンではない、前記方法。 前記アミリンアゴニストがカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)ではない、請求項1に記載の方法。 前記疾患又は障害が不安障害である、請求項1に記載の方法。 前記不安障害が強迫性障害である、請求項3に記載の方法。 前記疾患又は障害がうつ病である、請求項1に記載の方法。 前記疾患又は障害が統合失調症である、請求項1に記載の方法。 前記疾患又は障害に付随する認知障害が改善される、請求項1に記載の方法。 さらに少なくとも1つの他の精神医薬を患者に投与することを含んでなる、請求項1に記載の方法。 患者における精神医薬由来の副作用を治療するための方法であって、それを必要とする患者に、前記副作用の症候の改善にとり有効量のアミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体を投与することを含んでなる、前記方法。 前記副作用が体重増加、糖尿病又は異脂肪血症である、請求項9に記載の方法。 前記精神医薬は第2世代抗精神病薬である、請求項10に記載の方法。 患者における精神障害を治療するための方法であって、それを必要とする患者に、前記障害の治療にとり有効量のアミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体を投与することを含んでなり、前記障害が化学物質関連障害であり、前記アミリンアゴニストがカルシトニンではない、前記方法。 前記化学物質関連障害が、化学物質の添加又は化学物質による誘導に起因する障害である、請求項12に記載の方法。 精神疾患及び障害を治療する方法及び組成物を開示する。提供する方法は広義には、精神疾患及び障害、並びに精神疾患及び障害に付随する症状を治療するための患者へのアミリン又はアミリンアゴニストの投与を含んでなる。 20081009A16330配列表3配列表20090728A16333全文3 配列番号:3、33、35、67、80または83のアミノ酸配列を含むアミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体を有効成分として含む認知症または認知欠損の治療のための医薬品組成物。 認知症または認知欠損が、注意、覚醒状態、ワーキングメモリ、推理、問題解決、処理速度、視覚学習、言語学習又は社会認知におけるものである請求項1記載の医薬品組成物。 認知症または認知欠損が、ワーキングメモリにおけるものである請求項1又は2記載の医薬品組成物。 認知症または認知欠損が、精神疾患及び障害に伴う請求項1、2又は3記載の医薬品組成物。 精神疾患及び障害が、気分障害、不安障害、統合失調症、化学物質中毒、睡眠障害、身体表現性障害、摂食障害又はパーソナリティ障害である請求項4記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:4〜31のいずれかのアミノ酸配列を含む請求項1記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:6のアミノ酸配列を含む請求項1又は6記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:36〜66のいずれかのアミノ酸配列を含む請求項1記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:67、80又は83のアミノ酸配列を含む請求項1記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:68、79、84、91、93、95、97、102、104、108、109、111、116〜120、122、123、124、126、127、137、146、147及び151〜248のいずれかのアミノ酸配列を含む請求項1又は9記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:68、159、231、233、243又は247のアミノ酸配列を含む請求項1、9又は10記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:159のアミノ酸配列を含む請求項1、9、10又は11記載の医薬品組成物。 アミリン、アミリンアゴニスト、アミリンアナログ又はアミリン誘導体が、配列番号:68のアミノ酸配列を含む請求項1、9、10又は11記載の医薬品組成物。 少なくとも1つの他の精神医薬が患者に投与されることを特徴とする請求項1、4又は5記載の医薬品組成物。 三環系抗うつ剤、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害剤、並びに第2世代抗精神医薬からなる群から選ばれる少なくとも1つの他の精神医薬が、患者に投与されることを特徴とする請求項1、4、5又は14記載の医薬品組成物。