タイトル: | 公開特許公報(A)_遠赤外線放射鉱物質ボールとその製造方法 |
出願番号: | 2009185066 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | C04B 41/86,C04B 33/13,C02F 1/30,A61L 9/18,A61K 8/19,A61Q 19/10,A61N 5/06 |
高木 和安 JP 2011037654 公開特許公報(A) 20110224 2009185066 20090807 遠赤外線放射鉱物質ボールとその製造方法 高木 和安 509173465 小堀 益 100082164 堤 隆人 100105577 高木 和安 C04B 41/86 20060101AFI20110128BHJP C04B 33/13 20060101ALI20110128BHJP C02F 1/30 20060101ALI20110128BHJP A61L 9/18 20060101ALI20110128BHJP A61K 8/19 20060101ALI20110128BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20110128BHJP A61N 5/06 20060101ALN20110128BHJP JPC04B41/86 RC04B33/13 AC04B41/86 AC02F1/30A61L9/18A61K8/19A61Q19/10A61N5/06 A 3 OL 6 4C080 4C082 4C083 4D037 4C080AA09 4C080BB02 4C080CC12 4C080MM01 4C080MM40 4C080QQ03 4C082PA01 4C082PC10 4C082PE10 4C082PJ01 4C083AA161 4C083CC25 4C083EE07 4C083EE18 4D037AA02 4D037AA09 4D037BA17 本発明は、飲料水を浄化し、お風呂に入れることによってさらに体を暖かにし、また、冷蔵庫の脱臭剤としても機能する遠赤外放射性、保湿性、脱臭性等に優れた鉱物質ボールとその製造方法に関する。 従来から、遠赤外線を放射する物質として、例えば、下記の特許文献に開示されているように、特定組成のセラミックスが、加湿効果、入浴時の加温効果、人体の治療効果があることが知られている。 ところが、セラミックス自体を硬質であるため微細粉末とするのが困難であり、球状への成形が困難であるため使い勝手が悪く、また、その焼成温度が高いという製造上の欠点があり、各種家庭用に適した高い遠赤外線を有する球状体を安価に得ることはできない。特開平11−290411号公報特開2001−346852号公報特開2008−136834号公報特許第3686577号 本発明は、飲料水を浄化し、各種飲食物の味をまろやかにし、冷蔵庫の脱臭剤としても機能する遠赤外放射性、保湿性、脱臭性等に優れた鉱物質ボールとその製造方法を提供する。 本発明は、天然の遠赤外線放射岩石を含有した陶土からなる球状の素焼き芯体表面に、超微粒の遠赤外線放射物質を含有する釉薬を施した外径が20〜30mmの遠赤外線を放射するボール状焼き物である。 天然の遠赤外線放射物質としては、破砕した蛇紋石、角閃石等を使用できる。破砕した蛇紋石、角閃石等は、その角ばったへき面を有し、陶土中に均一に分散でき、また、その粉砕の程度が数μm径以上であっても、分散の度合いがさほど均一がでなくとも、通常の陶土の素焼きの程度で、通常の使用の状態の下での強度は得られる。 この素焼きの芯体の表面には、ナノメーターオーダーの超微粉状の遠赤外線放射物質を含有する釉薬を数ミクロンの厚みに施したのち、通常の釉薬の焼成温度1150〜1260℃で焼成する。 陶土に遠赤外線を放出する鉱物質粉末を混ぜて球状の芯体を成形し、これの素焼きに際しての安定性を得るために底を平らにし、ここの底部を除いて、ナノオーダーの超微粒遠赤外線放射物質を含有する釉薬中に浸漬して釉薬を施し、焼成して作製する。 本発明において、芯体の製造のために陶土に配合する遠赤外線を放射する自然鉱石としては、蛇紋岩、角閃石等が使用できる。 また、本発明は、特許文献4に開示された記載の1〜100nm径の超微相寸法のナノ複合体粒子が、赤外線放射性を有し、通常の陶磁器類の施釉中に良く分散することを見出したことによる。 この特許文献4には、ポリマーマトリックスと、このポリマーマトリックス内に均一に分散し、ポリマーマトリックスの重合に触媒作用を及ぼす触媒が挿入された層状陶土鉱物とからなるポリマーと陶土との複合体であって、この層状陶土鉱物に、反応性官能基を有する界面活性剤、カップリング剤または相溶化剤がさらに挿入されたポリマーと陶土複合体の超微粒粒子が開示されている。 そして、この特許文献4に開示されたポリマーと陶土との複合体は、超微相寸法(ultrafine phase dimensions)が1〜100nmである、7〜300ミリ当量/100gの陽イオン交換容量を有し、マイクロ複合体およびマクロ複合体と比べて、高剛性、高強度、高耐熱性、低吸湿性、低燃焼性、低通気性において改善された層状のナノ複合体である。 そして、本発明においては、このナノ複合体を配合した釉薬を、20〜30mmの外径を持ち、天然の遠赤外線放射岩石を含有する陶土からなる球状の素焼き芯体の表面に施釉することによって、遠赤外線の放射の均一性が維持でき、前記家庭用として、入浴用、水の浄化その他の目的に利用できる。 この発明の遠赤外線放射性ボールは、ほぼ、半永久的に遠赤外線放射性を維持でき、しかも、その基材が劣化することがなく、使い勝手も優れた極めて重宝な家庭用遠赤外線放射性機能材であり、安価に製造できる。本発明に係る遠赤外線放射鉱物質ボールの外観を示す。本発明の実施例に係る鉱物質ボールの遠赤外線放射特性を示す。 以下、具体的な実施例によって本発明の実施の形態を説明する。芯材の作成 陶土に蛇紋岩を1mm径に粉砕したものを10〜15重量%を添加し、土練木によって混合した。 混合ののち、この陶土を30g単位の塊とし球形に成形後、底部を平らにして、大気中で800〜850℃で素焼きした。釉薬の調製 その色に応じて、藁、松の木を燃やして灰にしたものをベースにして、これに、長石、石灰、酸化鉄を加え、これに、先の特許に係る超微粉ポリマー・粘土複合物(石康奈米科技股分有限公司社製 商標名 Nanoclay)を3〜10重量%を配合し、これに、水を添加して釉薬を調製した。ポットミルで10時間〜15時間、回転させ混ぜ合わせて調整した。施釉 球状芯体を釉薬中に浸漬して、平らな箇所を除いて、5μm厚に施釉し、1150〜1260℃に焼成して、図1に示す径が22mmの底面が平らな完成品10を得た。同図において、1は施釉箇所であり、2は施釉を行っていない陶土の下地が現れた芯体部分であり、3は平坦化のためのカット部分である。遠赤外線放射テスト 得られた遠赤外線放射鉱物質ボールを45mm×45mm×4mmのテストピースとして、長崎県窯業試験所において、遠赤外線放射率のテストを行った。試験器として日本電気製遠赤外線分光放射計JIR−E500を使用し、ヒーター温度100℃によって、表面温度を86.6℃に加熱し、波長範囲3.33〜25.42μmにおいて検知した。それぞれの波長における放射率は図2に示すとおりであり、積分放射率は89.4%であった。水道水の浄化試験 伊万里市水道水をポリ容器に入れ、これに本発明品を3個入れて10日間放置した後の試験結果を調べた。 その結果は、下記表1に示すとおりであった。 表1において、水道法水質基準値は、検査前の水道水の値を示す。 この試験結果から、本発明品は水の浄化に効果があり、この効果は家庭内で使用する飲料水の浄化に適用できることが明らかになった。 1 施釉箇所 2 芯体下地部分 3 カット部分 遠赤外線を放射する自然鉱物粉末を配合した陶土からなる球状の素焼き芯体の表面に、1〜100nm径の超微相寸法のポリマーと陶土との複合体からなる遠赤外線放射物質を含有する釉薬を施した外径が20〜30mmの遠赤外線放射鉱物質ボール。 陶土からなる球状の素焼き芯体の下面を平坦にした請求項1に記載の遠赤外線放射鉱物質ボール。 遠赤外線を放射する自然鉱物粉末を陶土に配合して外径が20〜30mmの球状の芯体を形成し、この芯体を自然乾燥ののち素焼きし、この素焼きした球状の芯体を、1〜100nm径の超微相寸法のポリマーと陶土との複合体粉末からなる遠赤外線放射物質を含有する釉薬中に浸漬して釉薬をコーティングし焼成する遠赤外線放射鉱物質ボールの製造方法。 【課題】 飲料水を浄化し、各種飲食物の味をまろやかにし、冷蔵庫の脱臭剤としても機能する遠赤外放射性、保湿性、脱臭性等に優れた鉱物質ボールとその製造方法を提供する。【解決手段】 破砕した蛇紋石、角閃石等の天然の遠赤外線放射岩石を含有した陶土からなる球状の素焼き芯体表面に、超微粒の遠赤外線放射物質を含有する釉薬を施した外径が20〜30mmの遠赤外線を放射するボール状焼き物である。【選択図】 なし