タイトル: | 公表特許公報(A)_消化性潰瘍疾患の治療のために有用なオエノテインCを含む医薬組成物 |
出願番号: | 2008553848 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 31/7024,A61P 1/04,A61P 43/00,A61P 31/04,A61K 36/18,A61K 36/00,C07H 13/08,A61K 9/48,A61K 9/20,A61K 9/14,A61K 9/10,A61K 47/42,A61K 47/26,A61K 47/36,A61K 47/12,A61K 47/38,A61K 47/04 |
バネルジー,スクデブ ダス,パラタプ クマー ゴスワミ,スチャンドラ チンニア,アンナラクシュミ パンダ,ニレンドゥ サフ,ニランジャン プラサド アチャリ,バスデブ JP 2009526038 公表特許公報(A) 20090716 2008553848 20070209 消化性潰瘍疾患の治療のために有用なオエノテインCを含む医薬組成物 カウンシル オブ サイエンティフィク アンド インダストリアル リサーチ 595059872 青木 篤 100099759 石田 敬 100077517 福本 積 100087871 古賀 哲次 100087413 中村 和広 100108903 渡辺 陽一 100117019 中村 和美 100134784 バネルジー,スクデブ ダス,パラタプ クマー ゴスワミ,スチャンドラ チンニア,アンナラクシュミ パンダ,ニレンドゥ サフ,ニランジャン プラサド アチャリ,バスデブ IN 0369/DEL/2006 20060210 A61K 31/7024 20060101AFI20090619BHJP A61P 1/04 20060101ALI20090619BHJP A61P 43/00 20060101ALI20090619BHJP A61P 31/04 20060101ALI20090619BHJP A61K 36/18 20060101ALI20090619BHJP A61K 36/00 20060101ALI20090619BHJP C07H 13/08 20060101ALI20090619BHJP A61K 9/48 20060101ALI20090619BHJP A61K 9/20 20060101ALI20090619BHJP A61K 9/14 20060101ALI20090619BHJP A61K 9/10 20060101ALI20090619BHJP A61K 47/42 20060101ALI20090619BHJP A61K 47/26 20060101ALI20090619BHJP A61K 47/36 20060101ALI20090619BHJP A61K 47/12 20060101ALI20090619BHJP A61K 47/38 20060101ALI20090619BHJP A61K 47/04 20060101ALI20090619BHJP JPA61K31/7024A61P1/04A61P43/00 111A61P31/04A61K35/78 CA61K35/78 XC07H13/08A61K9/48A61K9/20A61K9/14A61K9/10A61K47/42A61K47/26A61K47/36A61K47/12A61K47/38A61K47/04 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,LY,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW IB2007000309 20070209 WO2007091165 20070816 21 20080902 4C057 4C076 4C086 4C088 4C057AA06 4C057BB02 4C057CC01 4C057DD02 4C057HH04 4C076AA11 4C076AA22 4C076AA29 4C076AA36 4C076AA53 4C076BB01 4C076BB13 4C076BB15 4C076CC16 4C076CC32 4C076DD25 4C076DD41 4C076DD66 4C076EE30 4C076EE31 4C076EE41 4C076FF02 4C076FF04 4C076FF12 4C086AA02 4C086EA07 4C086MA01 4C086MA03 4C086MA04 4C086MA05 4C086MA17 4C086MA23 4C086MA35 4C086MA37 4C086MA43 4C086MA52 4C086MA66 4C086NA14 4C086ZA68 4C086ZA71 4C086ZB35 4C086ZC02 4C088AB12 4C088AC03 4C088BA06 4C088BA12 4C088BA32 4C088CA08 4C088CA14 4C088MA17 4C088MA23 4C088MA35 4C088MA37 4C088MA43 4C088MA52 4C088MA66 4C088NA14 4C088ZA68 4C088ZA71 4C088ZB35 4C088ZC02発明の分野 本発明は、化合物オエノテイン(oenothein)Cの治療上有効量、場合により1以上の薬学的に許容される担体、添加物、滑剤及び希釈剤を含む医薬組成物に関する。 特に具体的には、本発明は、前記医薬組成物を用いる、対象における消化性潰瘍疾患の治療方法に関する。 更に、本発明は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍及び胃炎、胃食道逆流疾患(GERD)を含む消化性潰瘍疾患の治療における化合物オエノテインの使用にも関する。発明の背景及び先行技術 消化性潰瘍疾患(PUD)は、様々な種類に胃潰瘍及び十二指腸潰瘍を包含する広範な分類であり、それらの全ては、1以上の胃腸管部位に一列に並ぶ粘膜の糜爛として、臨床的に特徴付けられる。PUDは、挑戦的因子と防御的因子との間のバランスが存在する時には起こらない。前者因子が通常より強くなる時か、又は後者因子が弱くなる時のみに現われる [I]。しかしながら、現在、ヘリコバクター・ピロリが、十二指腸潰瘍の90%超及び胃潰瘍の70〜80%超に存在することは受け入れられていない [2]。従って、PUDは、感染性疾患として現在治療され、抗生物質で治療されている。 消化性潰瘍疾患の主な原因の内の2つは、胃酸過多分泌、及び病原H.ピロリによる感染である。H.ピロリによって起こらない潰瘍については、H2受容体アンタゴニスト又はプロトンポンプ阻害剤のいずれかの形態で、及び制酸薬のような酸中和剤の簡便な使用において、酸抑制療法のみが推奨されている。しかしながら、抗生物質療法は、必ず、H.ピロリを治療する時に酸抑制療法と併用されるべきである。従って、H.ピロリによるPUDの現在の治療レジメは、アモキシシリン、テトラサイクリン、クラリスロマイシン、メトロニダゾール、及びスクラルフェート、又はビスマスサブサリシレート、又は上記の2つの酸抑制剤、H2受容体遮断薬又はプロトンポンプ阻害剤のいずれかと組合せたサブシトレート、の内の好適な4つの薬剤からなる、2つの抗生物質、1つの抗分泌性薬及び1つの粘液コーティング剤(四重療法)を含む [3]。しかしながら、ほとんどの薬物と同様に、多数の副作用がその使用に関連している。チトクロームP450系とH2受容体遮断薬との有害な薬物相互作用、過敏症及びプロトンポンプ阻害剤による肝臓損傷、兆候性のみの苦痛軽減を緩和するための制酸剤の複数投与の要件、及び潰瘍再発の問題と結びついた抗生物質耐性の発症 [4] は、PUDのより優れた治療管理の模索を必要とする。低毒性を有する効果的な抗潰瘍剤の開発のために、発明者らは、幅広い範囲のインドの薬草を探求した。結果として、ウッドフォーディア・フルクティコサ(Woodfordia fructicos)の花及びその抽出物が低毒性及び優れた抗潰瘍活性を有することを見出し、本発明を完成した。同時係属中の特許出願(WO 03/080095 PCTIN/03/0067)及びUS特許第20060040005号明細書は、植物の花、W.フルクティコサの抽出物の抗消化性潰瘍活性を記載しており、新規の活性成分オエノテインCとは線引きしている。ウッドフォーディア・フルクティコサ・クルツ(Kurz)(syn. W. floribunda Salisb.)は、ミソハギ科(Lythraceae)ファミリーに属する。該植物について一般的に使用される英語名は、ファイア・フレーム・ブッシュ(Fire Flame Bush)及びシランジティ(Shiranjitea)である。広く行き渡った伝統的な使用のために、特にインドでは、地元の及び伝統的な名称は無数にある。インドで、数個の一般的な知られた名称は、ダタキ(Dhataki)、ダウィ(Dawi)、ジャルギ(Jargi)、ダイ(Dhai)、ハルワリ(Harwari)、フルサチィ(Phulsatti)、ダブディ(Dhavdi)等である [6, 7]。本植物、W.フルクティコサは、約1500メートルの高度まで登ると、インド中に豊富に存在する。また、W.フルクティコサは、マレーシア、インドネシア、スリランカ、中国、日本及びパキスタン並びに熱帯アフリカのような東南及び極東アジアの国々のほとんどに存在する [8]。 本植物は、長い間、インド及び様々な東南アジアの国々に渡って、伝統薬の実行者の間で、常時ある需要であった。インドでは、アユルヴェーダ及びウナニ系の薬において非常に多用されている薬草である [8-13]。この植物の全ての部分は、有用な薬理作用を有するが、薬草剤の製造に特化された国内的及び国際的な市場において、花には莫大な需要がある [14]。 インドの薬制度に従って、この花は、刺激性、とげとげしく、冷却作用があり、有毒で、失読症性(alexiteric)で、子宮鎮静作用及び駆虫作用があり、そして、口渇、赤痢、ハンセン氏病、丹毒、血液の疾患、帯下、月経過多及び歯痛に有用である [8-19]。多くの顕著な薬物は、花及び植物の他の部分を含む [11, 16-18]。花は、「アリスタ(Arista)」及び「アサバ(Asava)」と称されるアユルヴェーダ発酵薬物の調製において使用され [9, 19]、インド亜大陸だけでなく他の南アジアの国々においても非常に一般的である [20, 21]。これらの花は、純粋な酵母培養物の使用によって一般的に達成されるアルコール発酵を行うことができる [9, 19]。インドネシア及びマレーシアの一般的な粗薬物(「シドワヤ」(Sidowaya)又は「シダワヤ(Sidawayah)」は、W.フルクティコサの乾燥花を主に含む [22]。それはまた、不妊女性を妊娠させるために使用される調製物の成分でもある [22, 23]。 系統的なW.フルクティコサ花の植物化学物質の探索は、約22%のタンニンの特徴的存在を説明し、水溶性及びアルコール性抽出物中のサポニンを説明した [6]。トリテルペノイド、並びにステロイド及びステロイド-様分子、アルカロイド及びフラボノイドの存在は、低極性溶媒抽出物から報告された [6, 7, 24, 25]。ケルセチン-3-ラムノシド、2-ヒドロキシ-1,4-ナフタキノン、ポリフェノール及び極少量のアルカロイドの存在が記載された [24-29]。花及び葉から主のポリフェノールとしてエラグ酸を単離した [30]。単離された他のポリフェノールは、ポリスタコシド、ミリセチン-3-ガラクトシド及びペイアルゴニジン-3,5-ジグリコシドを含み、最後の化合物は、花に美しい色彩を与える深紅色の色素である [30]。大環状加水分解性タンニンのシリーズ-モノマー、ダイマー及びトリマーは、これまで単離されており、その構造は、スペクトル及び化学的証拠によって評価されてきた [31-34]。 伝統的な療法の系統的な薬理学的及び生化学的探求は、植物に基づき、その一部は、多くの従来の経験的な観察を立証した。典型的には、「アリシュタ(Arishta)」として知られている発酵されたアユルヴェーダ薬は東南アジアの国々では非常に一般的である。それらは、非常に様々な疾患の治療に使用される。多くの「アリシュタ」の調製物において、W.フルクティコサの乾燥させた花は、スクロース加水分解を増加させるために使用される [35]。W.フルクティコサの花を含むアユルヴェーダ薬「ニンバアリシュタ(NimbaArishta)」の免疫調節活性は証明されている。チモーゲン-刺激ヒト多形核白血球によって生じるヒト補体活性及び化学発光の阻害の実質的増加が観察された。かかる増加生物活性は、W.フルクティコサの花から放出された免疫活性成分に起因していた [36]。「アサバ」及び「アリシュタ」群の薬である「バラリシュタ」と称されるアユルヴェーダ薬は、主成分としてW.フルクティコサの花を含み、灼熱感(Agnimandya)、脆弱(Daurbalya)及びリウマチ性疾患(Vataja roga)で指示される [37]。この複数-成分アユルヴェーダ薬は、リウマチの治療に幅広く処方され、シロネズミにおける綿玉誘導肉芽腫に対する抗体-炎症活性を示した。酸性フォスファターゼ、GPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)及びGOT(グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ)のようなマーカー酵素の活性は、対照の、抗-炎症薬であるフェニルブタゾンに比べて、かかるアユルヴェーダ調製物によって顕著に低減した [38]。花の水溶性抽出物は、帯下及び月経過多での有用性を有する子宮鎮静剤として記録される [6, 39]。W.フルクティコサを含むアユルヴェーダ調製物の抗-帯下性は、機能不全の子宮出血に効果的であることが示された [40]。 W.フルクティコサの花及び葉から単離された複雑ないくつかの高分子の前臨床観察に基づく新-生物学は、近年、ますます利用可能になっている。ウッドフォーディンC、葉のメタノール抽出物から単離された大環状加水分解性タンニン [33] は、in vitroでDNAトポイソメラーゼIIの顕著な阻害、及びin vivoで抗腫瘍活性を示した [41]。ヒト腫瘍細胞株及び肉腫180腫瘍-担持ICRマウスで、ウッドフォーディンC及びオエノテインBの抗腫瘍活性を評価した [42]。大環状エラギタンニンは、in vitro及びin vivoで、S-180腫瘍細胞の生存を阻害した。細胞培養物における細胞毒性効果は、選択的であることが証明され、おそらく、NK細胞の活性化及び/又はインターロイキン分泌の増加のような宿主-免疫防御系の相乗作用によって発現される [42, 43]。ウッドフォーディンIは、最近、ヒト慢性骨髄性白血病(CML)K 562細胞においてアポトーシスを誘導することが判った。それは、細胞形態学、ヌクレオソーム内DNA断片化及びフォスファチジルセリンの外面化によって判断されるように、これらのCML細胞において増殖を抑制し、アポトーシスを誘導した。W.フルクティコサから単離された、フラボノイド、アントラキノン及び確実に大環状エラギタンニンを含む数個の天然ポリフェノール化合物、並びに他の医学上有用な植物は、LPS-誘導iNOS及びCOX-2遺伝子発現を阻害した。このことは、炎症の管理においてその推定的役割を示唆する [44, 45]。 プソララエ・コリリフォリア(Psoralae corylifolia)[46]、パナックス(Panax)属 [47] 又は多薬草調製物 [48, 49] のような植物抽出物由来の抗潰瘍剤の発明を記載する特許が開示されている。様々な伝統的な薬制度での植物ウッドフォーディア・フルクティコサの使用、及びそこに含まれている数個の成分の効果は、上記のように、婦人科医学の及び高アンドロゲン疾患 [50, 51] 又は気管支喘息 [52] の管理を扱う数個の特許をもたらした。W.フルクティコサ植物抽出物を含む皮膚漂白化粧料は、日本特許に開示されている [53]。 PUDは、酸のHCl及び微生物H.ピロリが、胃十二指腸潰瘍の2つの主な病因であると受け入れられている。潰瘍再発及び抗生物質耐性の点から、まさに四重療法(クラリスロマイシン、アモキシシリン、プロトンポンプ阻害剤又はH2受容体遮断薬、及びスクラルフェート)を使用した後の現在の医療管理の失敗のために、非-毒性かつ効果的な天然薬が、胃潰瘍及び十二指腸潰瘍の同時治療のために求められている。発明の開示 従って、本発明は、酸HCl及び微生物H.ピロリが2つの主な病因である消化性潰瘍疾患を効果的に治療するだろう、植物花のウッドフォーディア・フルクティコサの水溶性メタノール(50%)抽出物からバイオアッセイによる分画手法によって単離した、化合物エノテリンCの治療上有効量を含む医薬組成物を開発するために努められた。発明の目的 本発明の主な目的は、消化性潰瘍疾患を治療するために有用な医薬組成物を提供することである。 本発明の別の目的は、前記医薬組成物を用いて対象における消化性潰瘍疾患を治療する方法を提供することである。 更に、本発明の別の目的は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍及び胃炎、胃食道逆流疾患(GERD)を含む消化性潰瘍疾患の治療における、化合物オエノテインCの使用を提供することである。 本発明の更に別の目的は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍及び胃炎、胃食道逆流疾患(GERD)を含む消化性潰瘍疾患に関する様々な疾患の治療において有用な安全な化合物オエノテインCの使用を提供することである。発明の概要 従って、本発明は、植物ウッドフォーディア・フルクティコサの生物活性分画から得られた化合物オエノテインCの治療上有効量、場合により1以上の薬学的に許容される担体、添加物、滑剤及び希釈剤を含む医薬組成物に関する。更に、本発明はまた、前記医薬物を用いて対象における消化性潰瘍疾患を治療する方法を提供する。本発明はまた、消化性潰瘍疾患の治療における化合物オエノテインCの使用、及び前記化合物の単離方法に関する。 本発明の実施態様において、化合物オエノテインCの治療上有効量又は場合により1以上の薬学的に許容される担体、添加物、滑剤及び希釈剤を含む、消化性潰瘍疾患の治療のために有用な医薬組成物である。 本発明の別の実施態様において、植物ウッドフォーディア・フルクティコサの生物活性分画から得られる化合物オエノテインCを含む、消化性潰瘍疾患の治療にために有用な医薬組成物である。 本発明の更に別の実施態様において、本医薬組成物は、タンパク質、炭水化物、糖類、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、炭酸カルシウム、デンプン-ゼラチンペーストからなる群より選ばれる担体、及び薬学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤又は溶剤を有する。 本発明の更に別の実施態様では、化合物オエノテインCが0.005 mg/Kg体重/日〜0.5 mg/Kg体重/日の投薬量で投与される医薬組成物である。 本発明の実施態様では、好ましくは、少なくとも0.05 mg/Kg体重/日の投薬量で投与される医薬組成物である。 本発明の別の実施形態では、化合物オエノテインCが最大250 mg/kg体重のレベルの単一投薬量で毒性作用を示さない医薬組成物である。 本発明の更に別の実施態様では、使用される前記組成物の投与経路は、経口的、筋肉内、静脈剤投与を含む群より選ばれる。 本発明の更に別の実施態様では、本組成物は、粉剤、注射剤、シロップ剤、カプセル剤、錠剤を含む群より選ばれる形態で使用される。 本発明の実施態様では、本組成物は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍及び胃炎、胃食道逆流疾患(GERD)を含む消化性潰瘍疾患の治療において有用である。 本発明の別の実施態様では、化合物オエノテインCが、抗胃プロトンポンプ及び抗ヘリコバクター・ピロリ活性の点で、二重機能を有する医薬組成物である。 本発明の更に別の実施態様では、化合物オエノテインCが、0.13〜1.3 μMの範囲の濃度でin vitroで胃プロトンポンプ活性を阻害し、そのIC50値が0.6〜0.8 μMである、医薬組成物である。 本発明の更に別の実施態様では、化合物オエノテインCが、ヘリコバクター・ピロリの臨床株及び標準株に対して、静菌活性及び殺菌活性を示す、医薬組成物である。 本発明の実施態様では、化合物オエノテインCが、6.25 μg/mL〜25.0 μg/mLの範囲の最小阻止濃度(MIC)で、ヘリコバクター・ピロリに対して静菌活性を示す、医薬組成物である。 本発明の実施態様では、化合物オエノテインCが、25.0 μg/mL〜50.0 μg/mLの範囲の最小阻止濃度(MIC)で、ヘリコバクター・ピロリに対して静菌活性を示す、医薬組成物である。 本発明の更に別の実施態様では、グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して高いMIC値(> 400 μg/mL)から明らかなように、化合物オエノテインCは、H.ピロリのみを特異的に阻害し、他の好気細菌を阻害しない。 表1は、オエノテインCの抗胃プロトンポンプ活性を示す。 表2は、オエノテインC及びクラリスロマイシンの抗H.ピロリ活性を示す。 表3は、様々なH.ピロリ株における、オエノテインC、クラリスロマイシン、アモキシシリン及びメトロニダゾールのMIC及びMBC値を示す。発明の詳細な説明: 分子オエノテインCは、インド亜大陸では豊富に入手できる植物ウッドフォーディア・フルクティコサの花から単離した。ウッドフォーディア・フルクティコサの乾燥花を1:1メタノール-水に室温で終夜浸漬することによって抽出した。この方法を3回繰り返した。併せた抽出物をロータリーエバポレーターで45℃で濃縮して、粗抽出物を得た。これをn-ブタノール及び水で分配した。層を45℃で別々に濃縮して、2つの分画を得た。n-ブタノール溶解分画をバイオアッセイによる分画手法の後にダイアイオンHP-20及びセファデックスLH-20カラムで繰り返してクロマトグラフィーに付し、オフ-ホワイト固体、本質的にアモルファスとして、純粋なオエノテインCを得た。それは、メタノール、アセトン及びDMSOに溶解性である。 HPLCでは、オエノテインCは、粗抽出物において主なピークの1つに対応する単一ピークを示した。粗抽出物のHPLCプロファイルを図1(a)に示す。図1(c)は、単離された単一分子、オエノテインCのHPLCプロファイルを示す。図2、3及び4は、化合物オエノテインCのNMR及びMassスペクトルを示す。クロマトグラフィーによる分画中に、もう1つの化合物、没食子酸メチルを単離した。その構造を1H NMR及びESI-Massで評価し、次いで研究室で調製した標準サンプルと比較することによって確認した。図1(b)は、HPLCプロファイルを示す。生物活性分画に関する没食子酸メチルの相対存在量(収率パーセント)を0.003と決定した。図5及び6は各々、化合物没食子酸メチルのNMR及びMassスペクトルを示す。 しかしながら、化合物没食子酸メチルは、以下に記載の試験のいずれかにおいて、活性を示さなかった。しかしながら、この化合物及びオエノテインCは、それから生物活性分画の信頼性を判断する、最終的な医薬組成物中、HPLCプロファイルにおいて2つのフィンガープリント成分として役立つだろう。この2つの分子、没食子酸メチル及びオエノテインCは、生物活性分画から調製された医薬調製物のフィンガープリント成分として表すために同定されてきた。 以下の実施例は、本発明を説明する方法として示すものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈してはならない。実施例-1植物ウッドフォーディア・フルクティコサ由来の化合物オエノテインC及び没食子酸メチルの単離: 分子オエノテインC及び没食子酸メチルは、植物ウッドフォーディア・フルクティコサの花から単離されている。ウッドフォーディア・フルクティコサの乾燥花を1:1メタノール-水で室温で終夜浸漬することによって抽出した。この方法を3回繰り返した。併せた抽出物を45℃でロータリーエバポレーターで濃縮して、粗抽出物を得た。これをn-ブタノール及び水で分配した。層を45℃で別々に濃縮して、2つの分画を得た。n-ブタノール溶解分画をバイオアッセイによる分画手法の後にダイアイオンHP-20及びセファデックスLH-20カラムで繰り返してクロマトグラフィーに付し、オフ-ホワイト固体、本質的にアモルファスとして、純粋なオエノテインCを得た(収率0.008%)。それは、メタノール、アセトン及びDMSOに溶解性である。没食子酸メチルの収率は0.003%であった。実施例-2化合物オエノテインCの抗-プロトンポンプ活性: 先端及び管状小胞状の膜が豊富に存在するブタ胃膜を [59] に従って調製した。かかる膜は、オメプラゾールによって特異的に遮断され得るK+-刺激H+-輸送ATPアーゼ活性を示す [60]。 H+、K+-ATPアーゼ活性は、2 mM MgCl2、2 mM ATP、10 mM PIPES (pH 6.8)、10 mM KCl、及び10〜12 μg膜タンパク質を含む1-mL反応混合物中で、37℃で測定した。別に、ATPでの反応の開始前に、アッセイ混合物全体を、異なった濃度のオエノテインC又はオメプラゾールの存在下及び非存在下で、10分間予備インキュベートした。10分間のインキュベーションの後で、1 mLの氷冷TCA (14%) の添加によって反応を終了させた。 H+、K+-ATPアーゼ活性と称されるK+-刺激活性は、Mg+及びK+の存在下での活性と、Mg+のみの存在下での基本活性(Mg+-ATPアーゼ)との相違として計算した。膜は、約40〜50 μmoles pi/mg/時間の高K+-刺激活性、たった約10 μmoles pi/mg/時間の基本活性を示した。酵素アッセイ法 [61] に従って、オエノテインCの阻害活性を評価した。その効果をH+、K+-ATPアーゼのパーセント阻害の点から定量し、胃H+、K+-ATPアーゼの特定の阻害剤であるオメプラゾールのパーセント阻害と比較した。 分子オエノテインCは、胃プロトンポンプ活性の強力な阻害を示した。同一の実験条件下で比較した時に、それは、1.3 μMにおいて、H+、K+-ATPアーゼの約70〜90%阻害を生じ(表1)、これは、標準的な薬物であるオメプラゾール(3 μMで約20%阻害)よりも高かった。従って、オエノテインCによる胃プロトンポンプの阻害度(0.13〜1.30 μMで、20〜90%の範囲)は、標準薬のオメプラゾール(3〜30 μMで、10〜90%の範囲)と比べて約20倍高かった。実施例-3化合物オエンテインCの抗-ヘリコバクター・ピロリ活性: ディスク拡散感度アッセイを用いて、及びマイクロブロス希釈アッセイによるMIC/MBCの測定によって、抗-ヘリコバクター・ピロリ活性についてのオエノテインCの効果を試験した。6種のH.ピロリ株、その内の2つは、臨床株 [80A(無毒性)及び121A(毒性)]、4つは、標準株 [ATCC 43504、ATCC 49503、NCTC 26695及びATCC 43629]、を好適な条件(10% CO2、5% O2、85% N2及び95%相対湿度)下で37℃のインキュベーター中で維持した。分子オエノテインCをDMSOに溶解した。 ディスク拡散感度アッセイ [62] について、培養プレートを10%ウシ胎児血清 (FCS)、Isovitalex (0.5%) 及びDent (0.0025%) で補充したブレイン・ ハート・インフュージョン・アガーで調製した。このプレートを1 x 1O6 CFU/mLのH.ピロリ液体培地に浸漬し、ディスクをプレートに置き、100 μg/ディスク及び200 μg/ディスクとなるように、5μL/ディクス又は10 μL/ディスクの用量で試料をディスク上に直接植え付けた。インキュベーションの3日後に、阻害ゾーン径を測定し、標準的な抗生物質であるクラリスロマイシンの径と比較した。 6種のH.ピロリ株に対して試験した時に、分子オエノテインCは、100〜200 μg/ディスクの用量範囲で、1.7〜2.5 cmの範囲の阻害ゾーン径を生じた。同一の実験条件下で、標準的抗生物質であるクラリスロマイシン活性を測定した(表2)。 マイクロブロス希釈アッセイ [63] によるMIC及びMBC値の測定について5% FCSで補充した総容積100 μLのブルセラブロスを含む96-ウェルマイクロタイタープレート中で、オエノテインCの2倍系列希釈(1〜50 μg/mLの範囲)を調製した。H.ピロリの3-日間液体培地をブルセラブロスで10倍に希釈し、これらの培養物の100 μLを各ウェルに接種し、終濃度約106 CFU/mLとした。これらのプレートを37℃で微好気性雰囲気中で3日間インキュベートした。インキュベーション後に、プレートを視覚的に試験し、完全な増殖阻害を示す最低濃度を各々の化合物のMICとして記録した。MBC測定については、増殖が全く検出されなかった72時間培養物のアリコート(10 μL)を上記のマイクロタイタープレートのウェルから採取し、新鮮なブレイン・ハート・インフュージョン・アガープレート上に筋を付けた。更に37℃で72時間インキュベーションした後、このプレートの視覚観察によってMBCを測定し、増殖が見られない(10コロニー未満)時点をMBCと考えた。様々なH.ピロリ株を用いるエノテインCとの比較のために、標準的な抗生物質であるクラリスロマイシン、アモキシシリン及びメトロニダゾールを含めた。マイクロブロス希釈アッセイによって5株に対する分子オエノテインCのMIC及びMBC値を測定した。80A、ATCC 43504、ATCC 49503、NCTC 26695及びATCC 43629株について、観察されたMIC値は、それぞれ、25、25、6.25、12.5及び25 μg/mLであった(表3)。同一の実験条件下でのクラリスロマイシンのMIC値は、各々の株について、20、25、6.25、62.5及び50 ng/mLであった。同様に、このような株を用いるアモキシシリンのMIC値は、それぞれ、20、25、12.5、100及び25 ng/mLであった。様々な株に対するMIC値に基いて、分子オエノテインCは、クラリスロマイシン及びアモキシシリンブロスと比べて、約500〜1000倍未満の効力であるようである。しかしながら、メトロニダゾールのMIC値(12.5、50、1.56、1.56及び1.56 μg/mL)に関して、オエノテインCは、5種のこのような株で観察された効力の約2〜20倍未満の効力である。 MBC値の点から、殺菌活性の測定は、3つの標準的な抗生物質に対するオエノテインCの効力において同様な傾向が認められた。 纏めると、様々な株に対する分子オエノテインCの効力は明白である。更に、この株のいくつかは毒素20を産生するもの(cag-A、vac-A、細胞毒素陽性)であるため、その分子は、病原条件下でそのような株に対して効力を示すことが予想される。 更に、NCCLS(National Commmittee for Clinical Laboratory Standards)ガイドラインに従って、本質的にミュラーヒルトンブロスでのマイクロブロス希釈アッセイによって、4つの好気細菌(1つのグラム陽性菌、B. セレウス(B. cereus)及び3つのグラム陰性菌、S.チフス(S. typhi)、E.コリ(E. coli)及びK.ニューモニエ(K. pneumoniae))に対してオエノテインCの抗菌活性を試験した [64]。分子オエノテインCは、細菌株のいずれに対しても活性を示さなかった(MIC> 400 μg/mL)。従って、該化合物は、H.ピロリに対して特異的である。実施例-4化合物オエノテインCの毒性評価: スイスアルビノマウスの死亡について化合物オエノテインCを試験した。化合物オエノテインCの250 mg/Kg体重の最大投薬量を経口経路によって5匹のスイスアルビノマウスに投与した。24時間後、該マウスのいずれにおいても死亡は観察されなかった。更に、マウスを15日間観察を続け、その期間、マウスは健康を維持し続け、何の行動異常も認められなかった。利点: 1. 化合物オエノテインCによる胃プロトンポンプの阻害は、標準薬であるオメプラゾールよりも非常に強い(約20倍)。 2. H.ピロリの臨床的及び様々な標準株に対する同一の分子オエノテインCの非常低いMIC値(6.25〜25.0 μg/mL)も本発明において提供されている。 3. 好気細菌に対する分子オエノテインCの特異的な抗H.ピロリ活性は、その高いMIC値(>400 μg/mL)から明らかであり、有用な治療剤としてのその能力を示唆している。 4. 酸HCl及び微生物H.ピロリは、胃十二指腸潰瘍の病因の2つの主な理由であるので、抗-胃潰瘍及び十二指腸潰瘍薬の単一分子としてのオエノテインCの位置は特有である。これは、潰瘍の再発及び抗生物質耐性の点からの、三重療法及び四重療法(クラリスロマイシン、アモキシシリン、プロトンポンプ阻害剤、H2受容体遮断薬、スクラルフェート−診断及び他の基準によって、任意の3つ又は4つ)を用いた後での現在の医療管理の失敗によるものである。参考文献[1] Rogers, A. I. 1990. Postgrad Med. 88, 57-60.[2] Lee A. 1996. In Helicobacter pylori: Techniques for Clinical Diagnosis & Basic Research (Eds. Adrian Lee & Francis Megraud), WB Saunders Co. Ltd., London, pp. xiii-xiv.[3] Hoogerwerf, W. A. and Pasricha, PJ. In Goodman & Gilman's Pharmacological Basis of Therapeutics (Eds. Hardman, J. G. & Limbird, L. E.) McGraw-Hill 2001, pp 1005-1020.[4] Bullard, W. Peptic Ulcer Diseases, US National Community Pharmacists Association, June 1997.[5] Das, P.K., Sahu, N.P., Banerjee, S., Sett, S., Goswami, S., Bhattacharya, S., 2003. 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