タイトル: | 公表特許公報(A)_無定形、無水結晶形または水和結晶形ドセタキセルの製造方法 |
出願番号: | 2008549408 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C07D 305/14,A61P 35/00,A61K 31/337 |
ピョ・サンヒュン チョ・ジンスク キム・モンスク ソン・ボンキュ チョイ・ホジョン JP 2009522351 公表特許公報(A) 20090611 2008549408 20061102 無定形、無水結晶形または水和結晶形ドセタキセルの製造方法 サムヤン ジェネックス コーポレイション 599167412 田中 光雄 100081422 山崎 宏 100084146 元山 忠行 100116311 冨田 憲史 100122301 ピョ・サンヒュン チョ・ジンスク キム・モンスク ソン・ボンキュ チョイ・ホジョン KR 10-2006-0000276 20060102 C07D 305/14 20060101AFI20090515BHJP A61P 35/00 20060101ALI20090515BHJP A61K 31/337 20060101ALN20090515BHJP JPC07D305/14A61P35/00A61K31/337 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,LY,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW KR2006004539 20061102 WO2007078050 20070712 18 20080901 4C048 4C086 4C048AA06 4C048BB34 4C048BC01 4C048BC15 4C048BC16 4C048CC01 4C048TT08 4C048UU01 4C048XX02 4C086AA04 4C086BA02 4C086GA15 4C086NA06 4C086ZB26 本発明は色々な溶媒を利用して、溶媒沈澱法、コロイド形成方法などによって、高純度の無定形、無水結晶形または水和結晶形ドセタキセルを高転換率および高収率で収得する方法に関するものである。 なお、本願は、2006年1月2日出願の韓国特許出願第2006−0000276号に対して優先権を主張するものであり、該出願を最小することにより該出願の内容をここに一体化させる。 ドセタキセルはパクリタキセルと共に重要な抗ガン剤のうちの一つとして使用されている。ドセタキセルはイチイの葉と幹から10−ジアセチルバッカチンIII(10−deacetylbaccatinIII)、バッカチンIII(baccatinIII)等の前駆体を得た後、これらを化学反応によってドセタキセルに転換させることによって半合成される。 ドセタキセルはパクリタキセルと同様に水をはじめとする大部分の薬学的溶媒に対して溶解度が非常に低いから、剤形化と処方において制限が非常に多い。 物質の溶解度は固体状態の性質によって影響を受け、無定形構造が最も安定な結晶形構造に比べて溶解度が10倍乃至1600倍高いことと提示される(非特許文献1参照)。これは特定溶媒に対する溶解度は主に物質自体の性質によって左右されるが、物質の形態を変化させることによって溶解度を向上させる可能性があることを示すものである。物質の形態変化の他にも、物質の粒子の大きさを小さくして表面積を大きくすることにより溶解度および溶解速度を向上させることができる。反面、一般に粒子形状が無定形である場合には結晶形に比べて、保存期間による安定性が低くなる短所がある。ドベズジャック(Jacques Doveze)らは、ドセタキセルは無水物に比べて水和物が安定であると記載している(特許文献1参照)。 したがって、ドセタキセルは無定形、結晶形、水和物、無水物などのような最終性状によりその物性が変わるので、使用しようとする用途により適した性状を決定して、選択的に収得する必要がある。しかし、今まで特定性状を有するドセタキセルの選択的収得方法については知らされたことが殆どない状況である。 最近、水和物の安定性に起因して、ドセタキセルを水和物の製法に対する関心が高まっている。ドベズジャックらは、ドセタキセルを三水和物は水と炭素数1乃至3の脂肪族アルコールの混合物からドセタキセルを結晶化し、得られた生成物を相対湿度が約80%に調節された湿度大気で約40℃温度、および4乃至7kPaの減圧下で乾燥させることによって得られると記載している(特許文献1参照)。ここに提示された方法は結晶化段階と水和段階で構成されている。結晶化段階ではドセタキセルを好ましくは40乃至60℃の温度で炭素数1乃至3の脂肪族アルコールに溶解させ、同一温度で精製水を加えた後、冷却して結晶を生成させる。実施例では303gのドセタキセルが0.983Lのエタノールに完全に溶解するまで50℃で加熱し、温度を50℃に維持しながら、4.39Lの精製水を1時間にわたって加えると記載されている。しかし、このような結晶化工程は溶液下で高い温度で少なくとも1時間以上加温することを必要とし、この時、ドセタキセルは不安定で、分解される可能性があるという問題がある。実施例で使用された試料の力価が最初92.4%で結晶化を通して98.7%に向上した結果を示すが、含まれている不純物には結晶化工程で分解された物質が含まれることもある。したがって、提示された実施例は最終製品の性状を決定するための生産工程中の最終段階であるので、99.5%以上に精製された高純度のドセタキセルを利用して、工程中に発生する不純物に対する評価と比較も並行されることが好ましいが、低い力価の試料を使用することによって結晶化過程中に生成できる分解産物に対する評価を無視したという限界がある。 Arun Prakash Sharmaらは、パクリタキセルとドセタキセルの三水和物の製造方法を提示している(特許文献2参照)。前記方法において、部分精製されたドセタキセルをアルカン−クロロ化アルカン、アセトン−ヘキサン条件下でクロマトグラフィー純度99.53%に精製した後、アセトニトリルと水を利用して結晶化する。精製されたドセタキセルをアセトニトリルに50乃至70℃で溶解後、精製水を徐々に加えて、15乃至20℃で追加的に攪拌して沈殿物を得る。前記文献に提示された方法は、溶解時間は言及しなかったが、50乃至70℃で加温することによって、たとえ結晶化前後の純度変化はほとんど現れなかったが、ドセタキセルの分解を排除することはできない。また、適用された過程は最終精製工程で回収率が大変重要な要素になり得る。前記文献の実施例では結晶化実施前の無水物460gを利用して三水和物415g(水分6.8%)を得られた結果を得たが、水分を考慮する時、実際収率は比較的に低い水準である約84%に相当する。これは一般的な再結晶法に現れる短所の例といえる。 Li Jinliangらは、無水ドセタキセルを精製水とアセトン混合溶液下で結晶化して、三水和物を得る方法を提示した(特許文献3参照)。実施例で87gの無水物をアセトンに溶解し、1.5倍の精製水を加えた後、0℃で2日間結晶化して、85gの三水和物(水分6.43%)を得たが、提示された方法も一般的な再結晶法であって、水分含有量を考慮すれば実際回収率は91%で、低い回収率を有する短所がある。 Leeらは、多様な溶媒を利用して無定形、無水結晶形および水和結晶形を有するパクリタキセルを製造する方法を提示した(非特許文献2参照)。前記方法において、適用された多様な溶媒によってパクリタキセルの結晶構造は選択されるが、減圧乾燥および再結晶法には次のような多くの問題点がある。 まず、Leeなどの単純減圧乾燥の場合、乾燥時に使用される容器にパクリタキセルがコーティングされるようにゲル化されながら乾燥されて、回収に困難が多く、粒子の大きさが非常に大きく形成されるため、回収して破砕した後にも粒子大きさが100μm以上であって非常に大きい。このように大きい粒子大きさは溶解度低下の原因になり、残留する溶媒の量を極微量に維持するための乾燥を難しくする。医薬用として使用される医薬品はICHガイドライン(非特許文献3参照)によって、各溶媒別に一定水準以下に残留されなければならず、減圧蒸発などの方法によって乾燥された場合には粒子大きさと粒子の物性上残留溶媒水準を十分に低くするために多くの時間がかかるなど、製造に困難がある。また、既存の再結晶法は工程特性上収率が低く再結晶のために低温で長時間実施しなければならず、結晶の大きさが大きく形成されるという問題点がある。大韓民国特許登録第10−0391753号米国特許登録第6、838、569号国際特許WO2004/099167Bruno C. Hancock and Michael Parks、What is the true solubility advantage for amorphous pharmaceuticals. Pharmaceutical Res. 2000,17,397−404Jeong Hoon Lee,Un−Sook Gi,Jin−Hyun Kim,Yongae Kim、Seon−Ho Kim,Hunseung Oh,and Bumchan Min,Preparation and characterization of solvent induced dihydrated,anhydrous、andamorphous paclitaxel,Bull.Korean Chem. Soc., 2001, 22, 925−928International Conferenceon Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use このような問題点を解決するために、本発明は多様な種類の溶媒を利用して無定形、無水結晶形または水和結晶形を有するドセタキセルを効率的で選択的に製造する方法を提供することを目的とする。 本発明の詳細な内容とその利点らを次の詳細な説明によってさらに明白に説明する。 本発明は多様な種類の溶媒に対して溶媒沈澱法およびコロイド形成方法などによって無定形、無水結晶形または水和結晶形ドセタキセルを製造し、高転換率および高収率で収得する段階を含む、ドセタキセルを製造方法に関するものである。 本発明のドセタキセル製造方法は、微細粒子のドセタキセルを高い収率で効率的に生産することができるという利点を有する。また、高純度のドセタキセルからその純度を維持しながら、より簡便な方法で高転換率および高収率で所望する性状を有するドセタキセルを収得することができるという利点を有する。 後述する本発明のすべてのドセタキセル製造方法は、単一物質としてのドセタキセルだけでなく、ドセタキセル以外のタクサン系物質が含まれているドセタキセル含有物にも適用可能である。本発明において‘ドセタキセル含有物’は、ドセタキセルと共にパクリタキセルなどのタクサン系物質が含まれているものであって、ドセタキセル含有量(純度)が50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは98.5%以上であるものを意味する。 まず、本発明は極性−非極性溶媒による溶媒沈澱法を利用して無定形(Amorphous)ドセタキセルを製造する方法を提供する。前記のように、ドセタキセルは難溶性であるが、無定形構造を有する場合が安定な結晶形構造を有する場合に比べて溶解度が10倍乃至1600倍高いと知られている。従来は無定形のドセタキセルを収得するために複雑で難しい工程が行われなければならなかったが、本発明は特定極性−非極性溶媒を使用する溶媒沈澱法を行うことによって単純で簡便に高転換率および高収率で無定形のドセタキセルを製造することができる。 本発明の無定形ドセタキセル製造方法は次のような段階を含む:ドセタキセル含有物またはドセタキセルを極性溶媒に溶解させ;前記得られた溶液を非極性溶媒に加えて、沈澱を生成させ;前記生成された沈澱をろ過し乾燥して、無定形のドセタキセルを収得する段階。 前記無定形ドセタキセル製造方法において、前記極性溶媒としてハロゲン化アルカン類、ケトン類およびこれらの混合溶媒からなる群の中で選択されたものを使用するのが良い。前記ハロゲン化アルカン類はジクロロメタン、クロロホルムなどを使用することができ、ケトン類はアセトンであり得る。ドセタキセルを極性溶媒に溶解する時、1乃至30%(w/v)、好ましくは5乃至20%(w/v)濃度で溶解するのが初期純度維持と高純度無定形ドセタキセルの高収率収得の側面から好ましい。 前記非極性溶媒としてアルカン類、シクロアルカン類およびジイソプロピルエーテル以下の極性値を有する非極性溶媒からなる群の中で選択された1種以上の溶媒を使用するのが、直ちに沈澱が形成されるので、好ましい。前記アルカン類はヘキサンまたはペンタンであり、前記シクロアルカン類はシクロヘキサンまたはシクロペンタンであり、前記ジイソプロピルエーテル以下の極性値を有する非極性溶媒はジアルキルエーテルであり得る。 ドセタキセル含有物またはドセタキセルを極性溶媒に溶解した溶液を前記非極性溶媒に加える段階において、非極性溶媒の体積を添加される溶液の体積の5倍以上とするのが良く、より好ましくは、溶液と非極性溶媒の体積比が1:8乃至1:20になるようにすることが良い。非極性溶媒の使用量が前記範囲を逸脱すれば効果的な沈澱形成が不可能になる。このように得られた沈澱を減圧ろ過および乾燥して、容易で簡便に無定形ドセタキセルを収得することができる。 また、本発明はドセタキセル含有物またはドセタキセルをコロイド化可能な溶媒で懸濁された状態でコロイド化した後、減圧乾燥して、無水結晶形ドセタキセルを製造する方法を提供する。無水結晶形のドセタキセルは保存安定性が優れているが、溶解性が低いという短所がある。しかし、本発明の製造方法による場合、収得されるドセタキセルの粒子が非常に微細で、溶解性が顕著に改善される。したがって、本発明は保存安定性が優れていながら、改善された溶解性を有する無水結晶形ドセタキセルの製造方法を提供することにある。 本発明の無水結晶形ドセタキセルの製造方法は次の段階を含む:ドセタキセル含有物またはドセタキセルをコロイド化可能な溶媒で完全溶解せずに懸濁された状態でコロイド化させ;前記得られたコロイド溶液中の溶媒を増発させ減圧乾燥させて微細粉末の無水結晶形ドセタキセルを収得する段階。 前記ドセタキセルのコロイド化可能な溶媒はドセタキセルを完全に溶解せずに懸濁された状態で存在できるようにするものであって、アセトンなどを使用することができる。 ドセタキセルをアセトンに溶解する時、ドセタキセルを1乃至30%(w/v)、好ましくは5乃至10%(w/v)濃度で添加する。前記溶媒蒸発は通常の回転型蒸発器(Rotary evaporator)を使用して行うことができ、温度条件は35℃乃至40℃にするのが好ましい。本発明において、‘コロイド’はドセタキセルが溶媒に溶解されずに懸濁された状態を意味する。 前記方法によって無水結晶形ドセタキセルを製造する場合、前記のようなLeeなどの方法のように一般的な減圧乾燥に現れる短所である容器にコーティングされながら粒子が大きくなることとは異なって、コロイドを通じて微細な粒子の形成が誘導されるために乾燥が容易で、残留溶媒水準を低く維持することができるという利点がある。また、収得されるドセタキセルの粒子大きさが5乃至30μmであって微細であり、溶解性が顕著に改善される。 また、本発明はドセタキセル含有物またはドセタキセルを常温で有機溶媒に溶解させ、精製水または緩衝溶液を加えた後に沈殿させて、水和結晶形ドセタキセルを製造する方法を提供する。水和結晶形は溶解性側面で有利な性状であるが、従来の水和結晶形ドセタキセルの製造方法は比較的に高温で行われてドセタキセルの安定性を低下させ、初期純度を最終産物まで維持させることができないという短所があった。しかし、本発明の水和結晶形ドセタキセル製造方法は比較的に低温で行われてドセタキセルの安定性において有利で初期純度を維持することができるという利点を有する。 前記水和結晶形ドセタキセルの製造方法は次の段階を含む:ドセタキセル含有物またはドセタキセルを常温で有機溶媒に溶解させ;得られた溶液に精製水または緩衝溶液を滴加し;−20℃乃至20℃、好ましくは0℃乃至10℃で、1時間乃至48時間、好ましくは5時間乃至は24時間放置して沈殿物生成させ;生成された沈殿物をろ過して、水和結晶形ドセタキセルを収得する段階。 前記水和結晶形ドセタキセル製造方法において、前記有機溶媒としてメタノール、エタノールまたはプロパノールなどの炭素数1乃至3のアルコール類、アセトンなどのケトン類およびアセトニトリルからなる群の中で選択された1種以上を使用することができる。ドセタキセルを有機溶媒に溶解する時、ドセタキセルを1乃至30%(w/v)、好ましくは5乃至20%(w/v)の濃度で溶解する。 前記の方法によって得られる水和結晶形ドセタキセルは水和形態において制限がなく、好ましくは一水和物、二水和物または三水和物の形態であり得る。 前記得られた溶液に精製水または緩衝溶液を体積比で10:4乃至10:15(溶液体積:精製水または緩衝溶液体積)、好ましくは10:10乃至10:12(溶液体積:精製水または緩衝溶液体積)に滴加するのが好ましい。精製水の体積比が前記比率より小さい場合には沈澱が遅くなったり沈澱形成が起こらないことがあり、精製水の体積比が前記比率より大きい場合には反応時に溶液の体積が過度に大きくなる問題がある。前記緩衝溶液としては燐酸緩衝溶液、アンモニア緩衝溶液などを使用することができる。 前記の常温でドセタキセル含有物またはドセタキセルを有機溶媒に溶解し、精製水を加えた後に沈殿させて水和結晶形ドセタキセルを収得する方法は、ドベズジャックなどの大韓民国特許登録10−0391753で提示された方法と類似な溶媒を使用するが、これに比べてさらに容易に産業的に適用できるという長所を有する。 つまり、ドベズジャックなどの方法は40乃至60℃の温度で炭素数1乃至3の脂肪族アルコールに溶解する方法で、工程中ドセタキセルの安定性に深刻な問題を招く。ドベズジャックなどはアルコール類に50℃で1時間溶解した後、精製水を加えて結晶を形成させ、得られたドセタキセルの純度は92.4%から98.7%まで増加すると提示したが、本発明を進行しながら同様な方法で純度99.7%のドセタキセルをメタノールに50℃溶解した後、0時間から24時間放置し、0時間、1時間、5時間、10時間、24時間純度分析した結果、大韓民国特許登録10−0391753とは異なって純度が急激に低くなることを確認した(下記の比較例2参照)。ドベズジャックなどによって提示された通り反応を完了するためにメタノールに溶解した後、50℃で最小1時間維持する時、ドセタキセルの純度は95.7%まで低くなりながら、ドセタキセルが分解される現象を確認した。これはアルコール類などの溶媒に溶解した後に加温する時、ドセタキセルが分解される一般的な事実を確認することができる結果である。したがってドベズジャックなどの方法による方法は水和結晶形を生産することはできるが、ドセタキセルの安定性を確保しながら高純度に製品化することは難しいので、本発明で提示した常温での溶解後低温での溶媒沈澱法はこれら方法と区別される非常に有用で産業的利用の妥当性を提示するものであると言える。つまり、ドベズジャックなどの方法は溶液内ドセタキセル濃度を高めて収率を高めようとする試みを提示したものである反面、本発明の前記水和結晶形ドセタキセル製造方法は、ドセタキセルの安定化と高純度維持において温度が低く維持されることが非常に重要な因子であるのを認識して、ドセタキセルの安定性と高純度維持に最も適切な温度範囲を定めたことに特徴がある。 また、本発明は、他の水和結晶形ドセタキセルの製造方法として、有機溶媒と精製水との混合溶媒または有機溶媒と緩衝溶液との混合溶媒にドセタキセル含有物またはドセタキセルを溶解した後に得られた溶液を減圧濃縮して沈澱を形成させることによって水和結晶形ドセタキセルを収得する方法を提供する。 前記混合溶媒を使用する水和結晶形ドセタキセルの製造方法は次の段階を含む:有機溶媒と精製水との混合溶媒または有機溶媒と緩衝溶液との混合溶媒にドセタキセル含有物またはドセタキセルを溶解させ;得られた溶液を増発させ混合溶媒中の有機溶媒を除去して沈澱を生成させ;得られた沈澱を減圧ろ過および乾燥して、水和結晶形ドセタキセルを製造する段階。 前記の方法によって得られる水和結晶形ドセタキセルは水和形態において制限がなく、好ましくは一水和物、二水和物または三水和物の形態であり得る。 前記有機溶媒としては精製水とよく混合される溶媒としてメタノールなどの炭素数1乃至3のアルコール類、アセトン、およびアセトニトリルなどからなる群の中で選択された1種以上を使用することができる。前記有機溶媒は精製水または緩衝溶液と混合して混合溶媒として使用し、この時、有機溶媒と精製水または緩衝溶液との混合比は7:0.5乃至は7:5、好ましくは7:1乃至は7:4の体積比とすることが良い。精製水の比率が前記より低ければ沈澱形成がよく行われないおそれがあり、前記比率より高ければ反応液の体積が過多になる問題がある。前記緩衝溶液として燐酸緩衝溶液、アンモニア緩衝溶液などを使用することができる。前記混合溶媒にドセタキセルを0.1乃至5%(w/v)、好ましくは1乃至2%(w/v)の濃度で溶解させる。 前記蒸発は通常の回転型蒸発器(Rotary evaporator)を利用して、35℃乃至40℃で行うことが良い。 前記有機溶媒と精製水または緩衝溶液の混合溶液にドセタキセル含有物またはドセタキセルを溶解した後、通常の回転型蒸発器(Rotary evaporator)を利用して溶媒を増発させて形成される沈澱をろ過し乾燥して水和結晶形ドセタキセルを収得する方法は、短時間に高収率で効果的に行うことができる方法である。つまり、有機溶媒と精製水の混合溶媒にドセタキセルを溶解した後に減圧濃縮を進めると、有機溶媒が先に蒸発されながら残っている精製水または緩衝溶液の比率が高くなる。これによってドセタキセルの溶解度が低くなりながら、沈澱形成が開始される。有機溶媒が全て蒸発されるとドセタキセルの精製水に対する溶解度は非常に低いので、大部分のドセタキセルが沈澱を形成する。形成された沈殿物を減圧ろ過すれば比較的に簡単に水和結晶形を収得することができ、この時、得られた沈殿物は粒子が非常に小さい特徴があり、結晶化方法に比べて回収率は非常に高い長所がある。また、結晶化方法などに比べて非常に短時間内に安定した方法で水和結晶形を収得することができるという利点がある。 また、本発明はまた他の水和結晶形ドセタキセルの製造方法として、有機溶媒にドセタキセル含有物またはドセタキセルを溶解した後、過剰の精製水に加えて沈澱を形成させることによって水和結晶形ドセタキセルを製造する方法を提供する。 前記有機溶媒にドセタキセルを溶解した後、過剰の精製水に加えて沈澱を形成させることによって水和結晶形ドセタキセルを製造する方法は次の段階を含む:ドセタキセル含有物またはドセタキセルを常温で有機溶媒または有機溶媒と精製水との混合溶媒に溶解させ;得られた溶液を過剰の精製水または緩衝溶液に徐々に加えながら懸濁および沈殿させ;得られた沈殿物を減圧ろ過および乾燥して水和結晶形ドセタキセルを収得する段階。 前記の方法によって得られる水和結晶形ドセタキセルは水和形態において制限がなく、好ましくは一水和物、二水和物または三水和物の形態であり得る。 前記有機溶媒としては精製水とよく混合される溶媒であるメタノールなどの炭素数1乃至3のアルコール類、アセトン、アセトニトリルおよびテトラヒドロフランなどからなる群の中で選択された1種以上の有機溶媒を使用することができる。前記有機溶媒は単独で使用したり、精製水と混合して混合溶媒として使用することができる。有機溶媒を精製水と混合して混合溶媒として使用する場合、混合溶媒の濃度は0.5%乃至50%(v/v)、好ましくは10%乃至30%(v/v)とするのが良い。 前記溶液を体積基準に1乃至20倍、好ましくは5乃至10倍の精製水または緩衝溶液に徐々に加えながら沈殿物を得る。 前記有機溶媒にドセタキセルを溶解した後、過剰の精製水に加えて沈澱を形成させることによって水和結晶形ドセタキセルを収得する方法は、結晶化方法などに比べて非常に短時間内に安定的に水和結晶形を収得することができるようにする。つまり、有機溶媒または有機溶媒と精製水の混合溶媒にドセタキセルを溶解した後、過剰の精製水に徐々に加えると、精製水に対するドセタキセルの溶解度が低くなりながら、懸濁されて沈澱を形成する。ドセタキセルの溶解が常温で進められ、形成された沈殿物を減圧ろ過方法によって簡単に得ることができるので、高い回収率でドセタキセルの安定性を確保できるだけでなく、工程時間も短くて非常に容易に収得することができる。 以下、本発明を下記の実施例によってさらに詳しく説明する。しかしこれら実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明をいかなる方式でも制限しない。 下記の実施例に提示されたそれぞれの製造方法によって回収されたドセタキセルは真空乾燥を実施した後、純度、収率、X線分析(XRPD)および走査電子顕微鏡(SEM:JSM−6635F、Jeol)を通じてドセタキセルの形態、粒子の大きさなどを確認した。X線分析(XRPD)と純度分析条件は表1と表2の通りである。 本発明でドセタキセルの純度および回収率は表2の条件でHPLCを使用して定量分析して計算した。実施例1:無定形ドセタキセル製造1 使用した全ての試料は純度99.7%以上のドセタキセル(図1A)であり、製造工程後に純度低下はなかった(図2B)。常温で純度99.7%のドセタキセル2gをアセトン20mlに溶解した後、前記得られた溶液をn−ペンタン200mlに攪拌しながら加えて沈澱を形成させた。得られた沈澱をろ過した後、温度40℃、真空度650mmHgで15時間真空乾燥を実施して、純度99.7%の無定形ドセタキセル1.94gを得た。実施例2:無定形ドセタキセル製造2 純度99.7%のドセタキセル2gをジクロロメタン20mlに溶解した後、攪拌しながらn−ペンタン200mlに加えて、沈澱を直ちに形成させた後、得られた沈澱をろ過し、温度40℃、真空度650mmHgで15時間真空乾燥を実施して、純度99.7%の無定形ドセタキセル1.95gを得た。実施例3:無定形ドセタキセル製造3 純度99.7%のドセタキセル2gをジクロロメタン20mlに溶解した後、攪拌しながらn−ヘキサン200mlに加えて、沈澱を直ちに形成させた後、得られた沈澱をろ過し、温度40℃、真空度650mmHgで15時間真空乾燥を実施して、純度99.7%の無定形ドセタキセル1.92gを得た。実施例4:無水結晶形ドセタキセル製造 純度99.7%のドセタキセル2gをアセトン10mlに入れて溶解した後、減圧濃縮した。得られた溶液に再びアセトン2mlを添加して、ドセタキセルが完全に溶解されずに懸濁されるコロイドを形成した。回転型蒸発器(Rotary evaporator)を利用して35℃乃至40℃で得られたコロイドから溶媒を増発させ、温度40℃、真空度650mmHgで15時間真空乾燥を実施して、純度99.7%の無水結晶形ドセタキセル1.96gを得た。実施例5:水和結晶形ドセタキセル製造1 純度99.7%のドセタキセル250mgを常温でメタノール3mlに溶解させ、蒸溜水3mlを徐々に加えた後、4℃で24時間放置して結晶化させた。得られた結晶をろ過し、35℃、650mmHgで15時間真空乾燥を実施して、純度99.7%水和結晶形ドセタキセル254mg(水分:4.5%)を得た。実施例6:水和結晶形ドセタキセル製造2 純度99.7%のドセタキセル300mgを常温でアセトンと蒸溜水の混合比が体積を基準に7:3である混合溶媒60mlに溶解した。回転型蒸発器(Rotary evaporator)を利用して35℃乃至40℃で前記得られた溶液中の溶媒を増発させた。溶媒が蒸発しながら沈殿物が生成された。前記生成された沈殿物をろ過し、温度35℃、650mmHgで15時間真空乾燥を実施して、純度99.7%水和結晶形ドセタキセル303mg(水分:4.3%)を得た。実施例7:有機溶媒と精製水の混合溶媒に溶解後、精製水に加えて沈澱を形成させることによる水和結晶形ドセタキセル製造 純度99.7%のドセタキセル300mgを常温でメタノールと蒸溜水の混合比が体積を基準に8:2である混合溶媒60mlに溶解した。得られた溶液を300mlの精製水に徐々に加えながら沈殿物を形成させた。得られた沈殿物をろ過し、温度35℃、650mmHgで15時間真空乾燥を実施して、純度99.7%水和結晶形ドセタキセル311mg(水分:4.6%)を得た。比較例1 Arun Prakash Sharmaなどの米国特許登録6,838,569で提示された方法によって、純度99.5%のドセタキセル203mgを68℃温度でアセトニトリル6.11mlに溶解した後、これに18.34ml精製水を攪拌しながら徐々に滴加した後、温度20℃で3時間攪拌を実施して沈殿物を得た。生成された沈殿物をろ過し、温度36℃、真空度650mmHgで36時間真空乾燥を実施して、純度78.8%水和結晶形ドセタキセル162mgを得た。 本比較例を通じて提示された条件は適用温度と時間によって程度の差はあり得るが、ドセタキセルが分解できる非常に不安定な条件であることを確認できた。比較例2 高温でアルコールに溶解して水和結晶形ドセタキセルを製造する場合のドセタキセルの安定性を試験するために、有機溶媒としてメタノールとエタノールをそれぞれ使用し、溶解温度および放置温度を50℃にして、0、1、5、10および24時間放置した後のドセタキセル純度変化と分解程度を測定して下記の表3に示した。前記の測定は表2に記載されたようなHPLC条件下で行った。 表3から分かるように、50℃で溶解および放置した場合、大部分のドセタキセルはその代謝産物である7−エピ−ドセタキセル(7−epi−docetaxel)に転換され、時間の経過に伴ってドセタキセルの純度が顕著に減少するのを確認することができた。前記試験結果もドセタキセルの安定性および純度維持において温度条件が非常にs重要であるのを示す。 以上の通り、本発明は色々な溶媒を利用して無定形、無水結晶形または水和結晶形ドセタキセルを選択的に製造する方法を提供する。本発明によれば、所望する用途によって無定形、無水結晶形および水和結晶形のドセタキセルを初期の高純度を維持しながら、高収率で選択的に生産することができる。実施例1の製造工程前後のドセタキセルの純度変化を確認するためにHPLCを利用して分析した結果であって、図1Aは製造工程前の試料のHPLC分析結果である。実施例1の製造工程前後のドセタキセルの純度変化を確認するためにHPLCを利用して分析した結果であって、図1Bは製造工程遂行後の試料のHPLC分析結果である。実施例1の溶媒沈澱法によって製造された無定形ドセタキセルに対するSEM(Scanning Electron Microscopy)分析結果である。前記無定形ドセタキセルに対するXRPD(X−ray powder diffractometer)分析結果である。実施例4のコロイド形成法によって製造された無水結晶形ドセタキセルのSEM分析結果である。前記無水結晶形ドセタキセルに対するXRPD分析結果である。実施例5の低温での溶媒沈澱法によって製造された水和結晶形ドセタキセルに対するXRPD分析結果である。実施例6の有機溶媒と精製水の混合溶媒に溶解後減圧蒸発によって製造された水和結晶形ドセタキセルに対するXRPD分析結果である。実施例7の有機溶媒と精製水の混合溶媒に溶解後精製水に加えて沈澱を形成させて製造された水和結晶形ドセタキセルに対するXRPD分析結果である。比較例1の高温での溶媒沈澱後、常温での攪拌によって製造されたドセタキセルに対する製造工程前後の純度変化を確認するためのHPLCおよびXRPD分析結果であって、図7Aは製造工程前の試料のHPLC分析結果である。比較例1の高温での溶媒沈澱後、常温での攪拌によって製造されたドセタキセルに対する製造工程前後の純度変化を確認するためのHPLCおよびXRPD分析結果であって、図7Bは製造工程後の試料のHPLC分析結果である。比較例1の高温での溶媒沈澱後、常温での攪拌によって製造されたドセタキセルに対する製造工程前後の純度変化を確認するためのHPLCおよびXRPD分析結果であって、図7CはXRPD分析結果である。ドセタキセル含有物またはドセタキセルを極性溶媒に1乃至30%(w/v)の濃度で溶解させ;前記得られた溶液を5倍以上の体積の非極性溶媒に加えて、沈澱を生成させ;前記生成された沈澱をろ過し乾燥して、無定形のドセタキセルを収得する段階を含み、前記極性溶媒はハロゲン化アルカン類およびケトン類からなる群の中から選択した1種以上のものであり、前記非極性溶媒はアルカン類、シクロアルカン類およびジイソプロピルエーテル以下の極性値を有する非極性溶媒からなる群の中から選択した1種以上のものであることを特徴とする無定形ドセタキセルの製造方法。前記ハロゲン化アルカン類はジクロロメタンまたはクロロホルムであり、前記ケトン類はアセトンであり、前記アルカン類はヘキサンまたはペンタンであり、前記シクロアルカン類はシクロヘキサンまたはシクロペンタンであり、前記ジイソプロピルエーテル以下の極性値を有する非極性溶媒はジアルキルエーテルであることを特徴とする、請求項1に記載の無定形ドセタキセルの製造方法。1乃至30%(w/v)のドセタキセル含有物またはドセタキセルをとコロイド化可能な溶媒を混合して、懸濁された状態でコロイド化させ;前記得られたコロイド中の溶媒を35℃乃至40℃で増発させ減圧乾燥して、微細粉末の無水結晶形ドセタキセルを収得する段階を含むことを特徴とする無水結晶形ドセタキセルの製造方法。前記コロイド化可能な溶媒がアセトンであることを特徴とする、請求項3に記載の無水結晶形ドセタキセルの製造方法。ドセタキセル含有物またはドセタキセルを常温で有機溶媒に1乃至30%(w/v)の濃度で溶解させ;得られた溶液に精製水または緩衝溶液を10:4乃至10:15の体積比で滴加し;−20℃乃至20℃で、1時間乃至48時間放置して沈殿物を生成させ;生成された沈殿物をろ過して、水和結晶形ドセタキセルを収得する段階を含むことを特徴とする水和結晶形ドセタキセルの製造方法。前記有機溶媒がメタノール、エタノール、プロパノール、アセトンおよびアセトニトリルで構成される群から選択した1種以上のものであることを特徴とする、請求項5に記載の水和結晶形ドセタキセルの製造方法。前記水和結晶形ドセタキセルは一水和物、二水和物および三水和物からなる群の中から選択されたものであることを特徴とする、請求項5に記載の水和結晶形ドセタキセルの製造方法。有機溶媒と精製水との混合比が体積を基準に7:0.5乃至は7:5である混合溶媒または有機溶媒と緩衝溶液との混合比が体積を基準に7:0.5乃至は7:5である混合溶媒にドセタキセル含有物またはドセタキセルを0.1乃至5%(w/v)の濃度で溶解させ;得られた溶液を35℃乃至40℃で増発させて、混合溶媒中の有機溶媒を除去して、沈澱を生成させ;得られた沈澱を減圧ろ過および乾燥して、水和結晶形ドセタキセルを製造する段階を含むことを特徴とする、水和結晶形ドセタキセルの製造方法。、前記有機溶媒はメタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、アセトニトリルで構成される群から選択した1種以上のものであることを特徴とする、請求項8に記載の水和結晶形ドセタキセルの製造方法。前記水和結晶形ドセタキセルは一水和物、二水和物および三水和物からなる群の中から選択されたものであることを特徴とする、請求項8に記載の水和結晶形ドセタキセルの製造方法。ドセタキセル含有物またはドセタキセルを常温で有機溶媒または有機溶媒と精製水との混合溶媒に溶解させ;得られた溶液を1乃至20倍の精製水または緩衝溶液に徐々に加えながら懸濁および沈殿させ;得られた沈殿物を減圧ろ過および乾燥して、水和結晶形ドセタキセルを収得する段階を含む、水和結晶形ドセタキセルの製造方法。前記有機溶媒はメタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、アセトニトリルで構成される群から選択した1種以上のものであることを特徴とする、請求項11に記載の水和結晶形ドセタキセルの製造方法。前記水和結晶形ドセタキセルは一水和物、二水和物および三水和物からなる群の中から選択されたものであることを特徴とする、請求項11に記載の水和結晶形ドセタキセルの製造方法。 本発明は無定形、無水結晶形または水和結晶形構造を有するドセタキセルの製造方法に関するものである。本発明によれば、溶媒沈澱法、コロイド形成法などを利用して、高純度無定形、無水結晶形または水和結晶形ドセタキセルを高収率で生産することができる。