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タイトル:特許公報(B2)_藍草抽出物粉末とその製造方法及びその藍草抽出物粉末の用途
出願番号:2008545445
年次:2015
IPC分類:A61K 8/97,A61K 8/73,A61Q 19/00,A61Q 11/00


特許情報キャッシュ

藤井 光清 牛尾 慎平 岩城 完三 京野 文代 JP 5654731 特許公報(B2) 20141128 2008545445 20071122 藍草抽出物粉末とその製造方法及びその藍草抽出物粉末の用途 株式会社林原 397077760 藤井 光清 牛尾 慎平 岩城 完三 京野 文代 JP 2006317818 20061124 20150114 A61K 8/97 20060101AFI20141218BHJP A61K 8/73 20060101ALI20141218BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20141218BHJP A61Q 11/00 20060101ALI20141218BHJP JPA61K8/97A61K8/73A61Q19/00A61Q11/00 A61K8/00− 8/99 A61Q1/00−90/00 CAplus/REGISTRY(STN) 特開昭60−224465(JP,A) 特公昭48−010217(JP,B1) 特開平05−049417(JP,A) 特開2005−179216(JP,A) 特開2006−241080(JP,A) JOURNAL OF FOOD SCIENCE vol.65, no.6, 2000,1248〜1252頁 Natural Medicines, vol.54, no.5,2000,261〜264頁 J. Nat. Med. vol.60, no.2, 2006,121〜125頁 日本歯科東洋医学会誌,vol. 25, no.1-2,31 August 2006,7〜12頁 医学と生物学,第139巻,第1号,1999年7月10日,29〜32頁 2 JP2007072628 20071122 WO2008062861 20080529 44 20101116 弘實 謙二 本発明は、藍草抽出物粉末とその製造方法及びその藍草抽出物粉末の用途、とりわけ、藍草の水を含む溶媒による抽出物の粉末とその製造方法及びその藍草抽出物粉末の用途に関する。 藍草は、藍染め用の染料の調製に使用するインディゴを生成するインジカンを含む含藍植物とよばれる草木で、蓼藍、琉球藍(キツネノマゴ科)、蝦夷藍(アブラナ科)、山藍(トウダイグサ科)、インド藍(マメ科)などがある。日本などでは、蓼藍は染料の調製に用いられるだけでなく、その葉及び果実には有用な生理活性成分が含まれているとされ、その葉及び果実を陽乾して得られる藍葉及び藍実は、古来、生薬として用いられている。また、近年、藍草抽出物を含有する、抗腫瘍活性、抗ウイルス活性、抗菌活性、抗アレルギー活性などの作用を期待した、飲食品、化粧品、医薬品などが提案されている(例えば、特開2001−31581号公報、特開2004−189732号公報及び国際公開WO 2003/035091号明細書を参照)。 藍草の抽出液、とりわけ、水系の溶媒抽出液は、皮膚外用剤や食品などに使用されているものの、抽出液をそのまま保存すると、安定性や溶解性が悪い場合や、澱の発生、異臭、着色が生じるなどして、白色系の化粧用クリームなどへの配合が困難な場合がある。また、固形分濃度を高くすると、さらに、澱や沈殿を発生しやすくなることから、当該抽出液の組成物への添加量をふやすことが困難な場合があった。取り扱いの容易さや組成物への配合量のアップなどを考慮して、当該抽出液を、そのまま凍結乾燥或いは噴霧乾燥しただけでは、粉末を調製した直後から吸湿が激しく、容易に固結して、流動性を失う不安定な粉末しか得られず、しかも、保存中に褐変が進行するなどの問題が発生することが判明した。また、マルチトールなどの糖アルコールや蛎殻粉末を加えた藍草抽出液の粉末品も市販されているものの、吸湿性が高いことに加えて、藍草抽出物(無水物換算)に対する賦形剤の配合割合が質量比で1:50程度と、藍草抽出物の含量が極端に少なく、皮膚外用剤や飲食品を製造する際の、当該組成物への藍草抽出物の配合量が制限されてしまう。藍草抽出物を配合した、皮膚外用剤や飲食品などの経口摂取物を製造するうえでは、藍草抽出物の含量をより高め、且つ、取り扱いが容易で、保存安定性に優れた、藍草抽出物粉末の提供が強く望まれているものの、その製造方法は未だ確立されていない。 本発明は、藍草抽出物含量が高く、且つ、取り扱いが容易で、吸湿し難く、保存安定性に優れた藍草抽出物の粉末とその製造方法及びその藍草抽出物粉末の用途を提供することを課題とする。 本発明者らは、上記課題を解決するために藍草抽出物粉末の調製方法について鋭意研究を重ねた。その結果、後述の水性溶媒に溶解及び/又は懸濁した藍草抽出液の固形分1質量部に対して、デキストロースイクイバレント(以下、「DE」と略記する。)10.2以下の澱粉部分分解物を無水物換算で、0.25質量部以上5質量部以下の割合で含有せしめ、これを乾燥し、必要に応じて粉砕することにより、藍草抽出物を高含有し、保存安定性に優れた粉末を容易に製造できることを見出した。さらに、この藍草抽出物粉末を使用することにより、藍草抽出物を高含有した化粧品、医薬部外品、医薬品などの皮膚外用剤や、飲食品、医薬品、医薬部外品などの経口摂取用組成物、さらには、飼料、餌料、ペットフード、雑貨を容易に製造できることを見出して本発明を完成した。 すなわち、本発明は、藍草抽出液の固形分1質量部に対して、DE10.2以下の澱粉部分分解物を無水物換算で、0.25質量部乃至5質量部含有せしめて乾燥する藍草抽出物粉末の製造方法、その製造方法により製造された藍草抽出物粉末及びその藍草抽出物粉末を配合してなる組成物を提供することにより、上記課題を解決するものである。 本発明の藍草抽出物粉末は、安全性が高く、しかも、吸湿や褐変を起こし難く、保存安定性に優れている。また、本発明の藍草抽出物粉末は、メラニン生成抑制作用などにより、皮膚外用、或いは、経口摂取により、日焼け後の色素沈着・シミ・ソバカス・肝斑などの淡色化などに優れた美白効果を示すと共に、エラスターゼ阻害作用、皮膚の細胞のターンオーバーの亢進などによりシワやコジワの発生を抑制し皮膚の張り・弾力を回復・維持することで、皮膚の老化を防止し、若々しい肌の状態を維持する、優れた効果を示す。また、当該藍草抽出物粉末は、皮膚に対する保湿作用、リパーゼ活性阻害作用、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、体脂肪の分解促進作用、抗菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗歯周病作用、脂質代謝改善作用、体脂肪低減作用などの数々の生理作用も有している。 さらに、本発明の藍草抽出物粉末を配合して、皮膚外用剤や経口摂取用の組成物を調製することにより、当該組成物に上記藍草抽出物の持つ生理活性を賦与することができる。本発明の藍草抽出物粉末中の藍草抽出物の濃度とエラスターゼ活性阻害率との関係を示したグラフである。本発明の藍草抽出物粉末中の藍草抽出物の濃度とリパーゼ活性阻害率との関係を示したグラフである。本発明の藍草抽出物粉末中の藍草抽出物の濃度とO2−消去率との関係を示したグラフである。本発明の藍草抽出物粉末中の藍草抽出物の濃度とDPPHラジカル除去率との関係を示したグラフである。 本発明で使用する「藍草」とは、藍染め用の染料の調製に主要な役割を果たすインジカンを含む、いわゆる、含藍植物をいい、具体的には、蓼藍(タデ科)、琉球藍(キツネノマゴ科)、蝦夷藍(ウォード;アブラナ科)、山藍(トウダイグサ科)、インド藍(マメ科)を挙げることができ、他にもキク科、モクセイ科、ラン科などに属する植物であってもよい(以下、本明細書ではこれらの含藍植物を総称して「藍草」という場合がある)。なかでも、タデ科に属する1年生の植物「蓼藍」(ポリゴナム ティンクトリウム ロウア:Polygonum tinctorium Lour)は、入手しやすく、特有の成分であるトリプタンスリンを豊富に含んでいることから、工業的な生産に使用するには望ましい。 本発明で使用する藍草は、その起源や栽培方法に特に制限はなく、天然に自生する藍草でも、栽培されているものでもよく、これらを常法により育種して得られる変異株などでもよく、また、藍草を、組織培養、カルス培養、細胞培養などにより得ることのできる培養物であってもよい。植物体を抽出の原料として用いる場合、その植物体の一部又は全部を用いることができる。また、これらの原料は新鮮な、すなわち、水分を含む状態であっても、凍結品であっても、或いは、乾燥させた状態であっても、これらの混合物であってもよい。取り扱いの容易さからは、乾燥物が望ましい。 本発明の藍草抽出物粉末の製造方法としては、上記のような藍草の植物体の全部及び/又はその一部を原料として調製した藍草抽出液をそのままで、又は、必要に応じて、常法により濃縮した後、藍草抽出液の固形分1質量部に対して、粉末化基剤として、DE10.2以下の澱粉部分分解物を無水物換算で、0.25質量部以上乃至5質量部以下、望ましくは0.5質量部以上2.5質量部以下含有せしめ、これを乾燥、必要に応じて粉砕することにより安定な藍草抽出物粉末を調製することができる。DE10.2以下の澱粉部分分解物を含有させる量としては、得られる粉末の安定性を向上させるためには、藍草抽出物に対する澱粉部分分解物の配合割合が高い程よい。しかし、澱粉部分分解物の過剰な使用は、混合液の粘度を高め、乾燥時のエネルギーコストを高めるだけでなく、得られる粉末中の藍草抽出物含量の低下を招き、この粉末の組成物への配合量を増やすと、組成物の物性等にも影響を与える頻度が高くなるので、粉末中の藍草抽出物の含量は、できるだけ高い方が望ましい。 この粉末化基剤として使用する澱粉部分分解物としては、DE10.2以下、望ましくはDE0.2以上DE5.2以下、より望ましくはDE0.2以上DE4.1以下の分解程度の低い澱粉部分分解物が用いられる。原料の澱粉としては、とうもろこし粉、小麦粉、米粉などの澱粉を主成分とする穀類粉末またはこれら穀類由来の澱粉であっても、更には、甘藷粉、馬鈴藷粉、タピオカ粉などのいも類粉末またはこれらいも類由来の澱粉であってもよい。澱粉部分分解物の調製方法は、澱粉を、例えば、酸で部分分解し中和するか、またはα−アミラーゼ若しくはサイクロマルトデキストリン・グルカノトランスフェラーゼを使用して部分分解し、その分解程度をDE10.2以下、望ましくはDE8以下にとどめればよく、必要に応じて常法に従い、濾過、脱色、脱塩、濃縮して調製すればよく、必要に応じて粉末化することも随意である。また、市販のDE10.2以下のデキストリン、サイクロデキストリン、サイクロデキストリン含有澱粉部分分解物などを使用することも有利に実施できる。 また、本発明で使用する澱粉部分分解物のうち、非還元性オリゴ糖としては、例えば、α,α−トレハロース、α,α−トレハロースの糖質誘導体、国際公開WO 02/10361号明細書などに開示されたサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖(サイクロニゲロシルニゲロース:Cyclonigerosylnigerose)、特開平2005−95148号公報などに開示されたサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖(サイクロマルトシルマルトース:Cyclomaltosylmaltose)、国際特許願PCT/JP2005/17642号明細書に開示されたサイクロ{→6)−[α−D−グルコピラノシル−(1→4)]n−α−D−グルコピラノシル−(1→}(nは4又は5を意味する)の構造を有する環状五糖及び環状六糖やこれらの環状オリゴ糖の糖質誘導体などを例示することができる。ソルビトールやマルチトールをはじめとする糖アルコール類の含量が高い粉末化基剤は、吸湿の原因となるので、これらの糖アルコール類の含量はできるだけ少ない方が望ましい。 本発明における藍草抽出液の乾燥方法については、特に制限はなく、凍結乾燥法、噴霧乾燥法、ドラム乾燥法などを挙げることができる。なかでも、凍結乾燥や噴霧乾燥法、特に噴霧乾燥法は、大量安価に、粉末を調製できるので望ましい。その方法としては、公知の回転円盤法、圧力ノズル法、二流体ノズル法など各種噴霧乾燥法が適宜選択できる。また、該乾燥品の粉砕方法には、特に制限はなく、公知の粉砕方法を使用すればよい。 このようにして得られた藍草抽出物粉末は、通常、水分を、2%乃至5%程度含有し、吸湿し難く、流動性良好で保存安定性に優れた粉末である。本粉末は、そのままで、糖質などの賦形剤を加えて増量して、または、化粧品、医薬部外品、医品、飲食品、飼料、餌料、ペットフード、雑貨などに配合可能な他の1種以上の成分と配合して、各種の皮膚外用剤、経口摂取物或いは経管摂取物などの広範な組成物に利用できる。 本発明の藍草抽出物粉末は、目的の組成物が完成するまでの工程で、或いは、完成品に対して、含有せしめればよく、その具体的な方法としては、例えば、混和、混捏、溶解、融解、分散、懸濁、乳化、浸透、晶出、散布、塗布、付着、噴霧、被覆、注入、浸漬、固化などの1種又は2種以上の公知の方法の組み合わせが適宜に選ばれる。 本発明で使用する藍草抽出液は、藍草の植物体の全部或いはその一部に水或いは水を含む溶媒を加えて、化粧品工業や医薬品工業などにおいて通常一般におこなわれる抽出法により調製すればよい。なお、藍草抽出液の製造には、上記以外にも、藍草の搾汁物を利用することも、この搾汁物と抽出液とを混合して利用することも、さらには疎水性の有機溶媒抽出液も使用することができる。また、溶媒抽出の前に、上記原料を化粧品工業や医薬品工業などにおいて通常一般に用いられる、細断、破砕、磨砕、粉砕、圧搾、発酵、乾燥、冷凍などの1種又は2種以上を適宜組み合わせた、物理的及び/又は化学的前処理を施すことにより、藍草の細断物、破砕物、磨砕物、粉砕物、圧搾物、発酵物、乾燥物、或いは、凍結物とし、これらの何れか1種又は2種以上を抽出用の原料として使用することも随意である。なお、疎水性有機溶媒抽出液を使用してこれを粉末化する場合には、これに水と、必要に応じて乳化剤を加えて抽出物を水に懸濁及び/又は溶解した後、澱粉部分分解物と撹拌、混合して、上記方法により、乾燥することもできる。 本発明の藍草抽出物粉末の調製に使用する藍草抽出液を調製するための溶媒としては、水性溶媒(例えば水、酸性又は塩基性の水性溶媒など)、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノールなどの低級アルコール、あるいはプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール(以下、「1,3−BG」と略記する。)などの多価アルコールなど)、アセトンなどのケトン類などの1種又は2種類以上を適宜混合して使用することができる。なかでも、美白作用や美肌作用の強さや安全性の点からは、水が望ましく、水を含む混合溶媒(以下、本明細書では、藍草の水或いは水を含む溶媒による抽出液を総称して、「藍草抽出液」という場合がある。)も望ましい。混合溶媒としては、水とエタノールの組み合わせが特に望ましく、通常は、エタノールの濃度が、0質量%乃至70質量%のものが好ましく、0質量%乃至60質量%(以下、本明細書では、特に断らない限り「質量%」を「%」と表記する。)のものが特に好ましい。また、適宜、酸、アルカリ、又は緩衝剤などにより抽出溶媒を所望のpHに調整することも随意である。抽出は、通常は、pH2乃至pH13の範囲で行われ、pH4乃至pH10の範囲が好ましく、pH4乃至pH7.5の範囲が特に望ましい。 この藍草抽出液の調製には、以上の如き抽出溶媒を、前述の原料に対して適量使用すればよく、通常、質量比で0.1乃至30倍量、望ましくは0.5倍量乃至2倍量を添加し、必要に応じて、撹拌処理、加熱処理、加圧処理、超音波処理などを施し抽出した後、濾過、遠心分離、デカンテーションなどの適宜の方法で、液体部分と残渣に分け、液体部分を採取して藍草抽出液を調製することができる。また、残渣にさらに繰り返し同様の抽出処理を施し、採取されるそれぞれの液体部分を合一して抽出物を得ることも随意である。また原料及び残渣に、2回以上の抽出処理を施す場合、それぞれ異なる抽出溶媒を用いて所望の液体部分のみを採取したり、これらを合一して、藍草抽出液とすることも随意である。この溶媒による抽出工程は、必要とする成分が抽出できる時間であれば特に制限はなく、藍草の粉砕の程度や抽出用の溶媒の温度にもよるが、通常、1分乃至120時間程度行われ、5分乃至48時間程度が望ましい。 また、これらの藍草抽出液を調製する際に、澱の発生や褐変を抑制したり、異臭の発生や、微生物の増殖抑制などを目的として、後述の、界面活性剤、防腐剤(抗菌剤)、保湿剤、増粘剤、水溶性高分子、抗酸化剤、キレート剤、色素、香料、pH調整剤、L−アスコルビン酸やその誘導体を含むビタミン類、添加剤から選ばれる1種又は2種以上を加えることもできる。また、これらの成分の添加時期や添加量は、本発明の効果を妨げない限り、特に制限はなく、抽出工程の任意の時期に添加すればよい。 このようにして抽出して調製した藍草抽出液は、そのままで、さらに、藍草の有する生理作用効果を向上させるために、適宜の精製処理を施し、その有効成分含量を高めた藍草抽出液とした後、これを粉末化することも随意である。また、当該抽出液をその使用目的に応じて精製し、その含有成分であるところのポリフェノール、アルカロイド、テルペノイド、ステロイド、フェノール類、色素、糖類、蛋白質、アミノ酸、核酸、ペプチド、脂質などの1種又は2種以上の含有比率を増加又は低減して後、これを粉末化することも随意である。目的とする成分の種類にもよるが、精製手段は、例えば、濾過、濃縮、遠心分離、溶媒分別、分別沈澱、透析、疎水性クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー及び/又はイオン交換クロマトグラフィーなどから適宜の方法が選ばれる。また、限外濾過や精密濾過などの処理は、藍草の有用成分を低減することなく、澱などの固形分、澱の発生やアレルギーの原因となる高分子画分を除去し、本発明の藍草抽出物粉末調製用の澄明な抽出液を得るために使用することもできる。本発明の藍草抽出液は、美白作用、美肌作用、老化抑制作用、抗歯周病作用、体脂肪低減作用などの生理活性の強さの点から、ポリフェノールを、200μg/ml以上、トリプタンスリンを0.5μg/ml以上含有するものが望ましく、ポリフェノールを400μg/ml以上、トリプタンスリンを1.0μg/ml以上含有するものが、特に望ましい。また、藍草抽出物のもつ美白作用、抗老化作用、抗菌作用、抗炎症作用などに重要な役割を果たしている成分のひとつであるところの、トリプタンスリン、没食子酸、カフェ酸、ケンフェロールなどの有効成分含量を高めた後、粉末化することも有利に実施できる。 また、これらの藍草抽出液は、必要に応じて、遠心、限外濾過、精密濾過などの濾過や濃縮処理をさらに施したり、生理学的、或いは、食品、化粧品、医薬部外品、医薬品、飼料、餌料、ペットフードなどに配合することのできる適宜の成分を1種以上添加混合して後、粉末化することも随意である。藍草抽出液の濃縮には、通常の食品工業、化粧品工業、医薬品工業などにおいて慣用の方法、例えば、真空濃縮、逆浸透膜濃縮などの方法を適宜組み合わせて利用することができる。 本発明の藍草抽出物粉末は、メラニン生成抑制作用、エラスターゼ活性阻害作用、抗老化作用、リパーゼ活性阻害作用及び皮脂腺からの皮脂分泌調節作用を有するだけでなく、少なくとも、(1)悪性腫瘍、心筋梗塞、脳卒中、リウマチ、生活習慣病(成人病)、腎障害、痔などの疾病や、ストレス、老化の原因とされる、活性酸素や過酸化脂質に由来する生体内のラジカルを捕捉する;(2)インターフェロン−γ及びインターロイキン−10を含む、1型ヘルパーT細胞(Th1)と2型ヘルパーT細胞(Th2)との生体におけるバランスの決定に関与するサイトカインの免疫担当細胞による産生を調整し、生体における該バランスが本来あるべき正常な状態となるように調整することによって、該バランスの異常に起因する、自己免疫疾患、肝障害、腎障害、膵障害、移植片対宿主病などの諸疾患を治療・予防する;及び、(3)紫外線、サイトカインや内毒素の刺激などにより誘導される、生体内の細胞による一酸化窒素合成酵素の発現やプロスタグランジン合成酵素の活性を抑制する。そして、該酵素の作用による一酸化窒素やプロスタグランジンE2の生成を抑制することにより、これらの物質の刺激に起因するメラノサイトでのメラニン合成が抑制されて美白作用を発揮する。さらには、生体内での過剰な一酸化窒素やプロスタグランジンE2が関与する、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性疾患、悪性腫瘍、腎障害、肺障害などの諸疾患を治療・予防する;などの作用を具備している。また、当該藍草抽出物粉末は、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌、真菌、ウイルスなどの微生物による感染や、蛋白質、有機化合物、金属などの生体にとっての異物の侵入ないしは接触、さらには、腫瘍の発生などにより惹起される炎症を伴う生体組織の障害に対して、腫瘍壊死因子(TNF)、インターフェロン−γやインターロイキン−1を含む炎症性サイトカインの産生の抑制などを通してその炎症を抑制するよう生体機能を調整する性質を発揮することができる。 また、当該藍草抽出物粉末は、それに含まれるトリプタンスリン、没食子酸、ケンフェロール、カフェ酸をはじめとする有用成分が、歯の表面や歯周病ポケットに存在するプロフィロモナス ギンギバリス(Prophyromonas gingivalis、以下「P. gingivalis」と略記する場合がある。)をはじめとする歯周病菌やストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans、以下「S. mutans」と略記する場合がある。)などのう蝕菌に対して、強い静菌作用及び/又は殺菌作用を示すことから、口腔用外用剤や経口摂取用組成物に使用すると、歯肉、歯茎の腫れや炎症を抑制し、口腔内の出血を抑制し、口腔内のプラークをコントロールして、歯周病やう蝕を予防、改善することができるので、ひいては、誤嚥性肺炎や口腔内の細菌に起因する肺炎、さらには、腎炎、敗血症、菌血症、細菌性心膜炎、動脈疾患、低体重児出産、糖尿病、食道がんなど、歯周病に起因乃至併発する疾患の発生リスクを低減することができる。したがって、本発明の藍草抽出物粉末は、メラニン生成抑制剤、エラスターゼ活性阻害剤、老化防止剤、リパーゼ活性阻害剤及び/又は皮脂腺からの皮脂分泌調節剤としてのみでなく、健常者及び傷病者において、水虫菌やアクネ菌をはじめとする微生物に対する抗菌作用、口内炎、皮膚炎、湿疹やかぶれなどの皮膚疾患などに対する抗炎症作用、抗老化作用、抗歯周病作用、抗う蝕作用、活性酸素除去作用、ラジカル捕捉作用、サイトカインの産生調整作用ないしは産生阻害作用、一酸化窒素合成酵素の発現抑制作用、プロスタグランジン合成酵素の活性抑制作用及び/又は生体機能調整作用を穏やかに発揮するための製剤などとして、化粧品、医薬品、医薬部外品などの皮膚外用剤はもとより、飲食品、飼料、餌料、ペットフード、雑貨などの製造原料としても有利に利用できる。 さらに、本発明の藍草抽出物粉末は毛乳頭細胞の増殖促進効果に優れているので、育毛剤や経口摂取用組成物の有効成分として利用できるだけでなく、毛根を移植する際に、頭皮から切除した毛根を、当該藍草抽出物粉末を溶解した浸漬液で処理後、頭皮に移植することにより、移植した毛根の頭皮への着生率を向上させることができる。また、本発明の藍草抽出物粉末は、脂肪細胞の増加を抑制すると共に、体内の脂肪の代謝分解、燃焼を促進することにより、皮下脂肪を減少させる効果があるので、経口摂取用組成物に配合して肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症をはじめとする生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防及び治療に活用できるだけでなく、皮膚外用剤にスリミング剤として配合することにより、全身、或いは、局所の脂肪を低減する目的で活用することもできる。 本発明の藍草抽出物粉末の組成物への配合量は、藍草抽出物の所期の作用効果が発揮される量であれば、特に限定されず、例えば、抽出物の作用の強さや剤形に合わせて適宜設定すればよいが、通常、組成物の全質量に対して、無水物換算で、藍草抽出物を、0.0005%乃至30%であり、0.005%乃至10%が望ましく、0.05%乃至10%とするのが特に望ましい。0.0005%より低い濃度では所期の効果を得ることができず、30%以上配合しても、その効果が増大することはなく、組成物の形態によっては、物性に影響を及ぼす場合がある。 まず、本発明の藍草抽出物粉末を、化粧品、医薬品、医薬部外品などの皮膚外用剤に配合する場合について説明すると、この藍草抽出粉末を単独で配合してもよいが、美白作用を有するその他の成分の1種又は2種以上と組み合わせることにより、そのメラニン生成抑制作用、エラスターゼ活性阻害作用、リパーゼ活性阻害作用及び/又は抗老化作用を相乗的に増強することができるだけでなく、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用などの藍草抽出物のもつ既知の生理活性も増強することができる。この藍草抽出物粉末以外のその他の美白作用を有する他の成分は、美白作用を有し、藍草抽出物粉末の生理活性を増強できるものであれば、何れでもよく、その起源や製造方法も特に制限はないが、例えば、具体例として、L−アスコルビン酸やその誘導体及びそれらの塩類、アルコキシサリチル酸類及びその塩類、ハイドロキノンの配糖体及びその誘導体、トラネキサム酸やその誘導体及びそれらの塩類、レゾルシンの誘導体、コウジ酸やその誘導体及びそれらの塩類、エラグ酸やリノール酸及びそれらの塩類、カミツレ抽出物、テトラヒドロクルクミノイド、ヘスペリジンなどのビタミンP類やその誘導体などを挙げることができる。藍草抽出物粉末のこれらの生理活性を増強する効果の強さの点からすると、アスコルビン酸やその誘導体、及び、それらの塩類が望ましく、L−アスコルビン酸−2−グルコシドが特に望ましい。 藍草抽出物粉末と併用されるこれらの美白作用を有する他の成分の1種又は2種以上を使用した場合の、皮膚外用剤への配合量は、製剤学的な問題がない限り、特に制限はなく、通常、それらの合計で、皮膚外用剤の全質量に対して0.001%乃至20%が用いられる。配合量が0.001%未満では皮膚外用剤の美白効果の増強効果が乏しくなる傾向にあり、逆に、20%を越えて配合しても効果の増加は実質上望めないし、皮膚外用剤への配合も難しくなる傾向にある。さらに好ましい配合量は0.01%乃至10%、特に好ましくは0.1%乃至10%である。なお、カミツレ抽出物の場合は、その固形物に換算した量である。 本発明で使用するL−アスコルビン酸及びその誘導体としては、特に限定されない。具体的には、例えば、L−アスコルビン酸や、その誘導体のL−アスコルビン酸モノステアレート、L−アスコルビン酸モノパルミテート、L−アスコルビン酸モノオレート、L−アスコルビン酸ジステアレート、L−アスコルビン酸ジパルミテート、L−アスコルビン酸ジオレートなどのL−アスコルビン酸アルキルエステル;L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、L−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩などのL−アスコルビン酸リン酸エステル及びその塩;L−アスコルビン酸硫酸エステル及びその塩;L−アスコルビン酸−2−グルコシドを好適な例とするL−アスコルビン酸−2−グリコシド、これらのアシル化誘導体などを挙げることができる。また、これらのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の他、アンモニウム塩、アミノ酸塩などの塩も同様に使用することができる。なお、L−アスコルビン酸リン酸エステルの塩の場合には、アルカリ土類金属塩が好ましく、特にマグネシウム塩が好ましい。本発明で使用するL−アスコルビン酸の誘導体は、皮膚外用剤に配合した際の安定性の点からは、L−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル及びその塩類、L−アスコルビン酸硫酸エステル及びその塩類、L−アスコルビン酸−2−グルコシドやこれらの塩類から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。 本発明で使用するアルコキシサリチル酸類は、サリチル酸の3位、4位又は5位の何れかの水素原子がアルコキシ基にて置換されたものをいう。前記置換基であるアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基などが好ましい例として挙げられる。特に、メトキシ基又はエトキシ基が好ましい。 アルコキシサリチル酸類の具体的な化合物としては、3−メトキシサリチル酸(2−hydroxy−3−methoxybenzoic acid)、3−エトキシサリチル酸(2−hydroxy−3−ethoxybenzoic acid)、4−メトキシサリチル酸(2−hydroxy−4−methoxybenzoic acid)、4−エトキシサリチル酸(2−hydroxy−4−ethoxybenzoic acid)、4−プロポキシサリチル酸(2−hydroxy−4−propoxybenzoic acid)、4−イソプロポキシサリチル酸(2−hydroxy−4−isopropoxybenzoic acid)、4−ブトキシサリチル酸(2−hydroxy−4−butoxybenzoic acid)、5−メトキシサリチル酸(2−hydroxy−5−methoxybenzoic acid)、5−エトキシサリチル酸(2−hydroxy−5−ethoxybenzoic acid)、5−プロポキシサリチル酸(2−hydroxy−5−propoxybenzoic acid)などが挙げられる。美白などの効果の強さの点からは、4−メトキシサリチル酸が特に好ましい。 本発明の皮膚外用剤にはアルコキシサリチル酸を塩の形で配合しても良い。好適な塩は4−メトキシサリチル酸塩である。前記塩としては、特に限定はされないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の他、アンモニウム塩、アミノ酸塩などの塩が挙げられる。本発明においては、カリウム塩が好ましく、特に4−メトキシサリチル酸カリウムが好ましい。 本発明において用いられるハイドロキノンの配糖体としては、例えば、ハイドロキノンα−D−グルコース、ハイドロキノンβ−D−グルコース、ハイドロキノンα−L−グルコース、ハイドロキノンβ−L−グルコース、ハイドロキノンα−D−ガラクトース、ハイドロキノンβ−D−ガラクトース、ハイドロキノンα−L−ガラクトース、ハイドロキノンβ−L−ガラクトースなどの六炭糖配糖体、ハイドロキノンα−D−リボース、ハイドロキノンβ−D−リボース、ハイドロキノンα−L−リボース、ハイドロキノンβ−L−リボース,ハイドロキノンα−D−アラビノース、ハイドロキノンβ−D−アラビノース、ハイドロキノンα−L−アラビノース、ハイドロキノンβ−L−アラビノースなどの五炭糖配糖体、ハイドロキノンα−D−グルコサミン、ハイドロキノンβ−D−グルコサミン、ハイドロキノンα−L−グルコサミン、ハイドロキノンβ−L−グルコサミン,ハイドロキノンα−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンα−L−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ−L−ガラクトサミンなどのアミノ糖配糖体、ハイドロキノンα−D−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−D−グルクロン酸、ハイドロキノンα−L−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−L−グルクロン酸、ハイドロキノンα−D−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−D−ガラクツロン酸、ハイドロキノンα−L−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−L−ガラクツロン酸などのウロン酸配糖体などが挙げられる。 本発明において用いられるハイドロキノンの配糖体としては、美白効果の強さ、入手の容易性、安定性などの点からは、ハイドロキノンβ−D−グルコシド及び/又はハイドロキノンα−D−グルコシドが好ましく、ハイドロキノンβ−D−グルコシド(一般名:アルブチン、以下、本明細書では「アルブチン」という。)が特に好ましい。 また、ハイドロキノン配糖体の誘導体としては、アセチル化物などのエステル体、メチル化物などのエ−テル体などを挙げることができる。 本発明において用いられるトラネキサム酸誘導体としては、例えば、トラネキサム酸の二量体(塩酸トランス−4−(トランス−アミノメチルシクロヘキサンカルボニル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸など)、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル体(トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸4´−ヒドロキシフェニルエステルなど)、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステル体(2−(トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキシ安息香酸及びその塩など)、トラネキサム酸のアミド体(トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸メチルアミド及びその塩、トランス−4−(P−メトキシベンゾイル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸及びその塩、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸及びその塩など)などが挙げられる。 本発明において用いられるレゾルシンの誘導体としては、例えば、アルキルレゾルシノールが代表的な例として挙げられる。具体的には、4−アルキルレゾルシノールが好ましく、4−n−ブチルレゾルシノールが特に好ましい。 本発明において用いられるコウジ酸やその誘導体の起源や製法は問わず、コウジ酸誘導体としては、例えば、コウジ酸アルキルエステルなどのコウジ酸エステル類、コウジ酸アルキルエーテルなどのコウジ酸エーテル類、コウジ酸配糖体などを挙げることができる。コウジ酸エーテル類の具体的な例としては、2−メトキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン、2−エトキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン、2−ベンゾルイルオキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン、2−シンナモイルオキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン、2−フェノキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オンなどが挙げられる。また、コウジ酸エステル類の具体的な例としては、コウジ酸パルミテート、コウジ酸ステアレートなどが挙げられる。さらに、コウジ酸配糖体としては、コウジ酸の2位の−CH2OH基に糖類を結合させたものが挙げられる。前記糖類としては、例えばグルコース、ガラクトース、マンノース、フラクトース、ソルボースなどの6炭糖類、例えばリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、キシルロースなどの5炭糖類、例えばグルコサミン、マンノサミン、ガラクトサミンなどのアミノ糖類、例えばマルトース、ラクトース、セロビオース、スクロースなどの二糖類、例えばマルトトリオース、セロトリオースなどの三糖類などが挙げられる。なかでも、美白作用などの増強効果の強いコウジ酸が好ましい。 本発明において用いられるカミツレ抽出物は、カミツレから適宜の溶媒によって抽出した抽出物を用いることができる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、濃縮、脱臭、精製、乾燥などの操作を加えてから用いることもできる。 本発明において用いられるテトラヒドロクルクミノイド類としては、例えば、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミンなどが挙げられと、とりわけ、テトラヒドロクルクミンが好ましい。 本発明により得られた藍草抽出物粉末や藍草抽出物粉末と上記美白作用を有する他の成分との混合物は、そのまま皮膚外用剤として使用してもよく、また、本発明の効果を妨げない範囲で、上記以外の製剤学的或いは生理学的に許容される成分の1種又は2種以上を配合することができる。これらの成分としては、例えば、水、アルコール類、油成分、界面活性剤、防腐剤(抗菌剤)、香料、保湿剤、増粘剤、水溶性高分子、抗酸化剤、キレート剤、pH調整剤、発泡剤、紫外線吸収・散乱剤、粉体、ビタミン類、アミノ酸類、抗炎症剤、海藻抽出物、医薬品・医薬部外品・化粧品・食品用の添加剤、医薬用・医薬部外品用の有効成分などを挙げることができる。 具体的には、油分としては、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド油などの植物油脂類、ミンク油、卵黄油などの動物油脂類、蜜ロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウなどのロウ類、流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリンなどの炭化水素類、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの天然及び合成脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、カプリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの天然及び合成高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレートなどのエステル類などを例示することができる。 界面活性剤としては、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキセチレンソルビタン、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリコールジエーテル、ラウロイルジエタノールアマイド、脂肪酸イソプロパノールアマイド、マルチトールヒドロキシ脂肪酸エステル、アルキル化多糖、アルキルグルコシド、シュガーエステルなどの非イオン性界面活性剤、親油型グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、ポリグリセリンアルキレート、ソルビタンモノオレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチレン化蜜ロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのノニオン界面活性剤、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、ロート油、リニアドデシルベンゼン硫酸、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油マレイン酸、アシルメチルタウリなどのアニオン界面活性剤、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイドなどのカチオン界面活性剤、塩酸アルキルアミノエチルグリシン液、レシチンなどの両性界面活性剤などを例示することができる。 防腐剤(抗菌剤)としては、安息香酸及びその塩類、サリチル酸及びその塩類、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸及びその塩、パラオキシ安息香酸アルキルエステルをはじめとするパラオキシ安息香酸エステル、2,4,4´−トリクロロ−2´−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4´−トリクロロカルバニリド、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、フェノキエタノール、ヒノキチオール、レゾルシン、エタノール、1,3−ブチレングリコール、感光素201号などを例示することができる。 香料としては、ベンズアルデヒド、ベンジルベンゾエート、フェニル酢酸、サンダロール、オイゲノール、リリアール、リラール、リナロール、2−メチル−3−(4−メチルフェニル)−プロパナール、ムスクケトン、シンナミックアルデヒド、ベルトフィックス、メチルイオノン、ゲラニルホーメート、イソEスーパー、γ−ウンデカラクトン、ヘキシルサリシレート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、メチルジヒドロジャスモネート、テトラヒドロフルフリル3−メルカプトプロピオネート、コバノール、バニリン、バニラール、ゼラニウムオイル、ペニロイヤルオイル、バーチオイル、アルモイゼオイルなどを例示することができる。これらの香料は、本発明の藍草抽出液をはじめとする植物抽出物に特有の異臭をマスキングするので、本発明の皮膚外用剤における異臭の改善のために有利に利用できる。 保湿剤としては、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール、マルチトール、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコールなどの多価アルコール類、グルコース、マルトース、トレハース、トレハロースの糖質誘導体、デキストリン、サイクロデキストリン、分岐サイクロデキストリン、サイクロニゲロシルニゲロース、サイクロマルトシルマルトース、サイクロ{→6)−[α−D−グルコピラノシル−(1→4)]n−α−D−グルコピラノシル−(1→}(nは4又は5を意味する)の構造を有する環状五糖や環状六糖など環状糖質などの糖類、アミノ酸、ペプチド、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどのNMF成分、キシログルカン、クインスシード、カラギーナン、ペクチン、マンナン、カードラン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ケラタン硫酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、ムコイチン硫酸、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、ヒアルロン酸、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、ムコ多糖類などの水溶性高分子物質、ジメチルポリシロキサン、メチフェニルシロキサンなどのシリコン類、乳酸菌・ビフィズス菌などの培養上清、ユーカリ、ホップ、ショウガ、ガンビールノキ、ノイバラ、セイヨウトチノキ、ハトムギ、ガマ、ビワ、オタネニンジン、サボンソウ、シラカバ、アマチャ、チョウジ、ベニバナ、ワレモコウ、イリス、ボダイジュ、ハマメリス、ボタン及びアスナロなどの植物エキスなどを例示することができる。なかでも、保湿効果などの強い、トレハロース、トレハロースの糖質誘導体、環状四糖、ヒアルロン酸やその塩類、コンドロイチン硫酸やその塩類から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて使用するのが望ましい。 増粘剤としては、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、硅酸アルミニウム、マルメロ種子抽出物、アラビアガム、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、グアガム、デキストラン、トラガントガム、セルロース、デンプン、プルラン、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天などの天然高分子物質、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、可溶性デンプン、分岐デンプン、カチオン化セルロースなどの半合成高分子物質、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルアルコール・酢酸ビニル共重合体などの合成高分子物質などを例示することができる。 抗酸化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、L−アスコルビン酸、ビタミンE、ビタミンP、カテキン類、フラボノイド類やこれらの誘導体などを例示することができる。 キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、酒石酸、グルコン酸などを例示することができる。 pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、ニトリロトリエタノール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素カリウムなどを例示することができる。 紫外線吸収・散乱剤としては、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、3−(4´−メチルベンジリデン)−d−カンファー、3−ベンジリデン−d,1−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2´−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4´−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメート、酸化チタン、カオリン、タルクなどを例示することができる。 L−アスコルビン酸及びその誘導体以外のビタミン類としては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB1及びその誘導体、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB12、ビタミンB15及びその誘導体などのビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテートなどのビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ビタミンF、ビタミンK、ルチン・ヘスペリジン・ナリンジンなどのバイオフラボノイド類やその誘導体、ビタミンU、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸、コエンザイムQ10など、それらの誘導体を例示することができ、それらの塩類であってもよい。 アミノ酸類としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、タウリン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン、カルニチン及びそれらの誘導体などを例示することができ、それらの塩類であってもよい。 抗炎症剤としては、アラントイン又はその誘導体であるアラントイン、アラントインアセチル−dl−メチオニン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、アラントインポリガラクツロン酸など、グリチルレチン又はその誘導体であるグリチルレチン酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸アラントイン、グリチルレチン酸グリセリン、グリチルレチン酸ステアリル、ステアリン酸グリチルレチニル、3−サクシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウムなど、パントテン酸、パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル、ベンゾイルパントテニルエチルエーテル、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アセチルパントテニルエチルエーテル、安息香酸パントテニルエチルエーテルエステル、パンテチンなどのパントテン酸の誘導体、ビタミンE、d−δ−トコフェロール、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、リノール酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールなどのビタミンE誘導体、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−グルコシドなどのL−アスコルビン酸グリコシド、L−アスコルビン酸グリコシドのアシル化誘導体、テトラヘキシルデカン酸アスコルビン酸、L−アスコルビン酸とトコフェロールがリン酸基を介して結合したアスコルビン酸−トコフェロールリン酸ジエステルL−アスコルビン酸硫酸エステル、ジパルミチン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、L−アスコルビン酸ステアリル、リン酸L−アスコルビル、L−アスコルビン酸エチルやそれらのアシル化誘導体などのL−アスコルビン酸の誘導体及び/又はそれらのアルカリ金属或いはアルカリ土類金属の塩、塩酸ピリドキシン、メントール、ビオチン、カンフル、テレピン油、酸化亜鉛、アズレン、グアイアズレン及びその誘導体、メフェナム酸及びその誘導体、フェニルブタゾン及びその誘導体、インドメタシン及びその誘導体、イブプロフェン及びその誘導体、ケトプロフェン及びその誘導体、ε−アミノカプロン酸、ジクロフェナクナトリウム、ジフェンヒドラミン、トラネキサム酸及びその誘導体、デキサメタゾン、コルチゾン及びそのエステル、ヒドロコルチゾン及びそのエステル、プレドニゾン、プレドニゾロンなどの副腎皮質ホルモン、抗ヒスタミン剤、エイジツ、イブトラノオ、ウコン、オトギリソウ、オウバク、カンゾウ、キンギンカ、クレソン、コンフリー、ゴカヒ、サルビア、シコン、シラカバ、チャ、トウキンセンカ、ニワトコ、ホオウ、ムクロジ、ユーカリエキス、ブロッコリー、トウキ、ビワ葉、シソ、カミツレ、ヨモギ、アロエ、ニンジン、オウバク末、ヨウバイヒ末、アセンヤク、アマチャ、アルテア、アルニカ、エチナシ、エンメイソウ、オウゴン、オオムギ、セイヨウオトギリソウ、オレンジ、カノコソウ、ローマカミツレ、カワラヨモギ、キュウリ、クチナシ、クマザサ、ゲンチアナ、ゲンノショウコウ、ゴボウ、コンフリー、サンショウ、シソ、ボフダイジュ、シャクヤク、セイヨウキズタ、セイヨウネズ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウハッカ、センキュウ、センブリ、セージ、ソハクヒ、タイソウ、タイム、トウガシ、トウキンセンカ、トウニン、ドクダミ、トルメンチラ、ニンジン、パセリ、ハッカ、イラクサ、ビャクダン、ビワ、ブッチャーブルーム、ブドウ、ベニバナ、ボタン、ボダイジュ、マロニエ、モモ、ヤグルマソウ、ヨモギ、ラベンダー、ローズマリー、ビワ、カロット及びトウキなどの植物又は植物に由来する成分などを例示することができる。 海藻抽出物としては、褐藻、紅藻、緑藻、藍藻などからの抽出液があり、具体的にはコンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、テングサ、サンゴモ、パルマリア、ツノマタ、ノリ、アオサ、アナアオサ、アスコフィラム、ヒバマタ、モズク、オキナワモズク、ヒマンタリアなどからの抽出物を例示することができる。アマモなどの水性植物からの抽出物もこれに含まれる。 本発明の藍草抽出物粉末を配合した当該皮膚外用剤には上記成分以外に、血行促進作用を有する物質、収斂作用を有する物質、抗シワ作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質、抗老化活性を有する物質、育毛活性を有する物質、発毛活性を有する物質及び経皮吸収促進作用を有する物質などの任意の成分の1種又は2種以上を適宜組み合わせて、皮膚外用剤に配合することができる。その具体例としては、例えば、プロポリス、チャイニーズパセリをはじめとするハーブやローヤルゼリーなどの藍草以外の植物や動物の成分や、それらに由来する抽出物などの成分、海洋深層水、苦汁、苦汁成分などのミネラル類、抗生物質、リン酸水素カルシウム、有機変性モンモリロナイト、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、ベントナイト、チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン、ゼオライト及びカーボンブラックなどの無機粉末、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッソ樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、上記化合物の単量体の二種以上からなる共重合体、シルクをはじめとするタンパク質や硬タンパク質、セルロースなどの有機粉末、ベニバナ色素、クチナシ色素、シコン色素、コチニール色素をはじめとする、アントラキノン系、アントシアニン系、カルコン系、カルテノイド系の色素などの天然着色料、感光素101号、感光素201号、感光素301号、感光素401号などの感光素、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色204号、黄色401号及び青色404号などの有機顔料粉末、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキなどの有機顔料粉末、上記有機粉末にシコン色素、ベニバナ色素などの天然着色料や有機合成色素などの着色料、糖転移ルチン、糖転移ヘスペリジン、糖転移グリチルリチン、糖転移ナリンジン、エスクレチン、エスクリン、糖転移エスクリンなどの機能性成分を担持せしめた粉体などを挙げることができる。 また、これらの物質の皮膚外用剤への配合量については、対象とする皮膚外用剤の物性及び/又は本発明の作用効果を妨げない限り特に制限はなく、その目的に応じて、適宜調整すれば良く、通常は、皮膚外用剤の総質量中の、0.0001%乃至99%の範囲であればよく、望ましくは0.001%乃至70%の範囲、さらに望ましくは0.01%乃至30%の範囲が好適である。 本発明の藍草抽出物粉末を配合した皮膚外用剤の剤型は任意であり、例えば、粉末、固形、化粧水などの可溶化系、乳液、クリーム、ペーストなどの乳化系、又は、軟膏、分散液などの任意の剤型をとることができる。 本発明でいう皮膚外用剤とは、化粧品、医薬品、医薬部外品として、皮膚や頭皮などの外皮及び口腔内に適用される外用剤を指し、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、エッセンス、ゼリー、ジェル、パック、マスク、浴用剤、粉歯磨、潤性歯磨、練歯磨、水歯磨、薬用歯磨、口中清涼剤、口中清涼フィルム、マウスウオッシュ、うがい薬などをいう。動物やペット用途のものを含む。 また、本発明の藍草抽出物粉末は、そのままで、経口摂取することができるだけでなく、還元性糖質、非還元性糖質、糖アルコール、高甘味度甘味料、水溶性多糖類、有機酸、無機酸、塩類、乳化剤、酸化防止剤、キレート作用を有する物質、公知の着色料、着香料、保存料、酸味料、旨味料、甘味料、安定剤、増量剤、アルコール類、水溶性高分子などの1種又は2種以上と配合して、飲食品、医薬部外品、医薬品、飼料、餌料、ペットフードなどの経口摂取用の組成物の製造にも有利に利用できる。この藍草抽出物粉末を含有する経口摂取用の組成物は、経口摂取により藍草抽出物粉末の有する生理活性を発揮することができる。また、これらの経口摂取用組成物を摂取した場合には、歯磨、口中清涼剤やマウスウオッシュなどと同様に、口腔内において、歯茎の張りや、弾性、色を保ち、歯周病の予防乃至改善効果を発揮できる。 本発明の藍草抽出物粉末を、飲食品、医薬品、医薬部外品をはじめとする経口摂取用組成物に配合する場合について説明すると、飲食物としては、例えば、アミノ酸、ペプチド、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、もろみ、ひしお、ふりかけ、マヨネーズ、ドレッシング、粉末すし酢、中華の素、ソース、ケチャップ、焼肉のタレ、カレーのルウ、シチューの素、スープの素、ダシの素、核酸系調味料、複合調味料、みりん、新みりん、テーブルシュガー、コーヒーシュガーなどの調味料類や甘味料類を挙げることができる。 また、例えば、せんべい、あられ、おこしなどの米菓類、求肥、もなか、餅、おはぎ、まんじゅう、かるかん、ういろう、餡類、羊羮、水羊羮、錦玉、きんつば、スィートポテト、ゼリー、ハバロア、カステラ、飴玉などの各種和菓子類、ビスケット、クッキー、クラッカー、パイ、シュークリーム、ワッフル、スポンジケーキ、ドーナツ、ペストリー類などの焼き菓子、プリン、バタークリーム、カスタードクリーム、チョコレート、チューインガム、ヌガー、ゼリービーンズ、グミキャンディ、キャラメル、マシュマロをはじめとするソフトキャンディ、ハードキャンディ、フォンダン、アイシングなどの洋菓子類、スナック菓子類、シリアル類、センターリキッド菓子類、メレンゲ菓子類、食パン、ロールパン、アンパン、マフィンなどのパン類、果実のシロップ漬、氷蜜などのシロップ類、フラワーペースト、ピーナッツペースト、フルーツペースト、スプレッドなどのペースト類、ジャム、マーマレード、プレザーブ、シロップ漬、糖果、カット果実などの果実の加工品類、もやし、アルファルファ、ブロッコリースプラウトなどの発芽野菜、青汁などの野菜ジュース、カット野菜、サラダ、野菜の煮物などの野菜の加工食品類、各種つけものやそれを製造するための浅漬けの素などの漬物の素類、白飯、おにぎり、おこわ、おかゆ、寿司飯、炊き込みご飯、α化米などの米飯類、豆乳、豆腐、高野豆腐、納豆などの豆の加工品類、うどん、和そば、ラーメン、パスタなどの麺類、お好み焼き、たこ焼き、鯛焼き、コロッケ、餃子、シュウマイ、春巻き、ハムやソーセージなどの畜肉加工品類、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、天ぷらなどの魚肉加工品類、ウニ、イカの塩辛、酢こんぶ、さきするめ、ふぐのみりん干し、いくら、味付け海苔などの各種珍味類、焼き肉、蒲焼き、団子、煎餅などの味付けに使用するたれ類、海苔、山菜、するめ、小魚、貝などで製造されるつくだ煮類、煮豆、ポテトサラダ、こんぶ巻などの惣菜食品、卵、オムレツ、卵焼き、茶碗蒸しなどの卵加工品類、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品類、魚肉、畜肉、果実、野菜、あるいは、これら飲食品の冷凍品、冷蔵品、チルド品、レトルト品、乾燥品、凍結乾燥品、更には、野菜のビン詰類、缶詰類、プリンミックス、ホットケーキミックス、バッターミックスなどのミックス類、即席しるこ、即席スープなどの即席食品、離乳食、治療食、ペプチド食品、清酒、合成酒、リキュール、洋酒、ビール、発泡酒などの酒類、お茶、紅茶、コーヒー、ココア、ジュース、炭酸飲料、乳酸飲料、乳酸菌飲料などの清涼飲料水などの各種飲食品を挙げることができる。さらには、固状(錠剤、散剤、顆粒剤など)、ペースト状、シラップ状、液状などの形態の医薬品や医薬部外品であってもよく、動物やペット用の飼料、餌料、ペットフードを含む。 次に実験例を挙げて本発明の藍草抽出物粉末とその作用効果をさらに詳細に説明する。<実験1:藍草抽出物粉末の安定性と粉末化基剤として使用した澱粉部分分解物のDEとの関係> 藍草抽出液をそのまま、或いは、糖アルコール類を添加して乾燥すると、25℃相対湿度53%の環境下でも、製造直後から吸湿し、固結してしまうことが問題となっている。そこで、藍草抽出液の粉末化の際に澱粉部分分解物を粉末化基剤として使用して、藍草抽出物粉末の安定性に及ぼす影響を検討した。すなわち、粉末化基剤として使用した澱粉部分分解物のDEの影響を調べる試験を以下のように行った。 <藍草抽出液の調製> 後述の実施例1に記載の方法に準じて、蓼藍の乾燥葉1質量部を粉砕し、ジャケットタンクに入れ、24質量部の水を加えて、加熱しながら撹拌し、藍草熱水抽出液を得た。この抽出液をUF膜(旭化成工業株式会社販売、製品名「限外濾過モジュール マイクローザ API2013」)で濾過し、固形分含量1%の藍草抽出液を調製した。 <粉末化基剤として使用する各種DEの澱粉部分分解物溶液の調製> 常法により、2%澱粉乳にα−アミラーゼ(ノボ社製造、商品名「ターマミール」)を澱粉1g当り0.5、1、3、5、8、10、15、30または40単位加え、90℃乃至95℃に保って糊化、液化させ、更に加熱してα−アミラーゼを失活させて、常法により、濾過、精製、濃縮して、それぞれDE0.1、0.2、1.5、2.5、4.1、5.2、8.0、10.2または13.5の澱粉部分分解物含有液を調製した。 <藍草抽出物粉末の調製> 上記方法で調製した藍草抽出液を約10倍に濃縮後、固形分濃度を測定し、その固形分と澱粉部分分解物の固形分(無水物換算)とが、質量比で1:2となるように、各種DEの澱粉部分分解物含有液の何れかを粉末化基剤として添加、混合し、常法により、噴霧乾燥して水分4%未満の藍草抽出物粉末を得た。 <評価方法> それぞれの粉末を、アルミ製容器にとり、相対湿度53%、温度25℃の条件下で5日間保存して、その流動性及び固結を評価し、粉末としての取り扱いの容易性を判定した。その結果を第1表に示す。なお、流動性は、サラサラで流動性が高い「+++」、流動性がある「++」、流動性が低いが、流動性を保持している「+」、湿っぽくて流動性がない「−」の4段階で評価した。また、固結性は、だまや固まりの発生の有無を「−」又は「+」の2段階で評価した。なお、この藍草抽出液を、澱粉部分分解物を添加せずにそのまま噴霧乾燥したところ、吸湿が激しく、粉末として取り扱うことは不可能であった。 表1から明らかなように、DE10.2以下の澱粉部分分解物を添加して粉末化した藍草抽出物粉末は、25℃、相対湿度53%の条件下で5日間保存しても、吸湿はなく、流動性を有し、だまや固結の発生は認められなかったので、粉末としての取り扱いは可と判定した。これら粉末は、DE8.0以下の澱粉部分分解物を添加して粉末化した場合に、流動性が高まり、取り扱いがさらに良好となり、DE5.2以下で最も良好となった。また、DE0.1の澱粉部分分解物を添加した場合には、溶液の粘性が高すぎて、噴霧に支障をきたしたため、アミラーゼ処理澱粉糖質の噴霧乾燥に適したDEは0.2以上が好ましいと判断した。<実験2:藍草抽出物粉末の安定性に及ぼす、粉末化基剤として使用した澱粉部分分解物の配合割合との関係> 藍草抽出物粉末の安定性に及ぼす、粉末化基剤として使用した澱粉部分分解物の配合量割合の及ぼす影響を調べる試験を以下のように行った。 <藍草抽出液の調製> 実験1で調製した藍草抽出液を使用した。 <粉末化基剤として使用する各種DEの澱粉部分分解物溶液の調製> 実験1で調製したDE1.5、4.1又は5.2の澱粉部分分解物含有液を粉末化基剤として使用した。また、これらとは別に、市販のサイクロデキストリン含有澱粉部分分解物(塩水港精糖株式会社販売、商品名「デキシパールSD−20」、DE1.4)も粉末化基剤として使用した。 <藍草抽出物粉末の調製> 上記藍草抽出液を10倍に濃縮し、その固形分1質量部に対する澱粉部分分解物(固形物、無水物換算)の配合割合が、質量比で表2に示す割合となるように、澱粉部分解物含有液の何れかを添加、混合し、常法により、噴霧乾燥して水分4%未満の藍草抽出物粉末を得た。 <評価方法> それぞれの粉末を、実験1と同様に、アルミ製容器にとり、相対湿度53%、温度25℃の条件下で5日間保存してその流動性及び固結性を評価し、粉末としての取り扱いの容易性を判定した。その結果を第2表に示す。流動性及び固結性の評価は、実験1と同じ評価基準で行った。 表2から明らかなように、何れの澱粉部分分解物を使用した場合にも、無水物換算で、藍草抽出物1質量部に対して、0.25質量部以上の割合で澱粉部分分解物を添加して粉末化した藍草抽出物粉末は、流動性を有し、だまや固結の発生は認められなかったので、粉末としての取り扱いが可能と判定した。これら粉末は、無水物換算で、藍草抽出物1質量部に対して、0.5質量部以上の割合で澱粉部分分解物を添加して粉末化した場合に、より取り扱いが良好となり、1質量部(等量部)以上の割合の添加で最も良好となった。なお、無水物換算で、藍草抽出物1質量部に対して、7.5質量部以上の割合で澱粉部分分解物を添加して粉末化しても、藍草抽出物粉末に占める澱粉部分分解物の割合が高すぎて、粉末中の藍草抽出物含量の低下を招き、組成物に配合する場合、当該組成物の物性等にも影響を与える頻度が高くなるので、無水物換算で、藍草抽出物1質量部に対する澱粉部分分解物の配合量割合は、5質量部以下が望ましく、2.5質量部以下が特に望ましいと判断した。<実験3:メラニン生成に及ぼすタデ科の植物抽出物粉末の及ぼす影響(in vitro美白効果試験1)> メラニン生成に及ぼすタデ科の植物抽出物粉末の及ぼす影響を調べる実験を以下のように行った。タデ科に属する植物として、蓼藍、イタドリ、ソバ又はミチヤナギの抽出物粉末を調製して、メラニン生成に及ぼす影響を調べた。 <タデ科植物抽出物粉末の調製> タデ科に属する蓼藍、イタドリ、ソバ又はミチヤナギの乾燥葉を使用して、それぞれの抽出物粉末を調製した。藍草抽出物粉末は、後述の実施例2の方法により調製した。また、後述の実施例2と同じ方法で、蓼藍の乾燥葉に代えて、イタドリ、ソバ又はミチヤナギの乾燥葉を用いて、イタドリ抽出物粉末、ソバ抽出物粉末又はミチヤナギ抽出物粉末を調製して以下の試験に使用した。なお、以下の実験には、特に断らない限り、藍草抽出物粉末として、後述の実施例2の方法により調製したものを使用した。 <試験方法> マウスB16メラノーマ細胞2.2×105個を、常法により24時間培養後、培地に、藍草抽出物粉末を0.025%或いは0.05%となるように添加し、さらに72時間培養した。生細胞数を測定後、細胞をキャピラリー管に詰めて色調を観察した。また、イタドリ抽出物粉末、ソバ抽出物粉末又はミチヤナギ抽出物粉末の何れかを0.05%となるように添加した培地、或いは、陽性対照として2.5mMとなるようにコウジ酸を添加した培地を用いて、藍草抽出物粉末と同様の方法でB16メラノーマ細胞の培養を行い、その色調を観察した。B16メラノーマ細胞の黒化の程度を以下に示す判定基準により評価し、その結果を表3に示す。(判定基準)薬剤なしのコントロールの黒化度に対して−:変化なし±:わずかに黒化を抑えた+:やや黒化を抑えた++:かなり黒化を抑えた+++:完全に黒化を抑えた 表3から明らかなように、試験で使用した0.025%及び0.05%の藍草抽出物粉末含有培地で培養した細胞は、陽性対照物質として設置した2.5mMコウジ酸と同等もしくはより強く黒化が抑制され、強いメラニン生成抑制作用を示した。一方、藍草抽出物と同濃度のイタドリ抽出物粉末、ソバ抽出物粉末或いはミチヤナギ抽出物粉末を添加した場合には、わずかに黒化の抑制が認められたのみであり、同じタデ科の植物を使用した中でも、藍草抽出物粉末は、極めて強い黒化抑制作用を有することが明らかとなった。また、これらの濃度の藍草抽出物粉末含有培地では、B16メラノーマ細胞に対する細胞毒性は認められなかったので、当該試験系における藍草抽出物粉末によるB16メラノーマ細胞の黒化抑制は、当該粉末の細胞障害作用によるものではなく、メラニン生成抑制作用によるものと判断した。<実験4:メラニン生成に及ぼす藍草抽出物粉末及びその他の美白作用を有する成分の影響(in vitro美白効果試験2)> メラニン生成に及ぼす藍草抽出物及びその他の美白作用を有する成分の影響を調べる実験を以下のように行った。すなわち、マウスB16メラノーマ細胞を24時間培養後、試験試料を表4の美白作用を有する成分の配合量(%)になるように、単独で、或いは、0.025%の藍草抽出物粉末と同時に添加し、さらに72時間培養した。生細胞数を測定後、細胞をキャピラリー管に詰めて色調を観察した。その結果を表4に示す。なお、効果の判定は、実験1と同じ判定基準に基づきおこなった。また、この実験系に藍草抽出物粉末を0.025%添加して培養した場合の効果判定は、「+」となった。 表3における藍草抽出物粉末の試験結果と表4に示す結果より明らかなように、L−アスコルビン酸ナトリウム、4−メトキシサリチル酸カリウム、コウジ酸、アルブチン、トラネキサム酸、エラグ酸、4−n−ブチルレゾルシノール、リノール酸、カミツレエキス、及びテトラヒドロクルクミンに藍草抽出物粉末を併用した試験試料は、何れも、藍草抽出物粉末と他の美白成分とを添加した場合に予想される黒化抑制効果よりも強い黒化抑制効果を発揮することから、藍草抽出物粉末と他の美白成分とを併用することにより、黒化抑制効果は相乗的に増強されると判断した。<実験5:メラニン生成に及ぼす藍草抽出物粉末及びその他の美白作用を有する成分の影響(in vivo美白効果試験)> メラニン生成に及ぼす藍草抽出物粉末及びその他の美白作用を有する成分の及ぼす影響を調べる試験を以下のように行った。すなわち、色黒、シミ、ソバカスを有する被験者、1群20名として、11群につき、下記に示す何れか1つの処方の試験化粧水を、朝夕、3ヶ月間、毎日顔面に塗布し、3ヶ月後にその美白効果を調べた。(試験化粧水の処方) 下記成分(3)、(4)及び(9)乃至(11)を混合溶解した溶液と、成分(1)、(2)、(5)、(6)、(7)、(8)及び(11)を混合溶解した溶液とを混合して、均一にし、試験化粧水を調製した。なお、(6)の「他の美白作用を有する成分」として、表5に示す何れか1種を、表5に記載の配合量で添加した。これらの試験化粧水を使用して美白効果を評価した。その結果を併せて表5に示す。 <処方> (%) (1)グリセリン 5 (2)1,3−ブチレングリコール 6.5 (3)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン モノラウリル酸エステル 1.2 (4)エチルアルコール 8 (5)藍草抽出物粉末 0.02 (6)他の美白作用を有する成分(表5に記載) 表5に記載の量 (7)乳酸 0.05 (8)乳酸ナトリウム 0.1 (9)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 0.1 (10)防腐剤 適量 (11)香料 適量 (12)精製水 残量比較のために、上記実験5の試験化粧水の処方のうち、(5)の藍草抽出物粉末を有さず、かつ、(6)の薬剤として、表5に示す美白作用を有する成分の何れか1種を、表5に記載の配合量添加する以外は、実験5と全く同じ配合処方、配合量、製造方法により、比較化粧水を調製し、実験5の試験化粧水と同じ方法により、その美白効果を評価した。その結果を併せて表5に示す。 試験化粧水及び比較化粧水を使用した場合の美白効果試験の判定基準及び判定は以下によって行った。(判定基準)著効:色素沈着がほとんど目立たなくなった。有効:色素沈着が非常に薄くなった。やや有効:色素沈着がやや薄くなった。無効:変化なし。(判定)A:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が80%以上の場合。B:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が50%以上80%未満の場合。C:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が30%以上50%未満の場合D:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が30%未満の場合。 表5から明らかなように、藍草抽出物粉末と、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、4−メトキシサリチル酸カリウム、コウジ酸、アルブチン、トラネキサム酸、エラグ酸、4−n−ブチルレゾルシノール、リノール酸、カミツレエキス、テトラヒドロクルクミンの何れか1種とを併用した試験化粧水(皮膚外用剤)を使用した場合の美白効果の判定はA又はBの評価となった。これに対して、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、4−メトキシサリチル酸カリウム、コウジ酸、アルブチン、トラネキサム酸、エラグ酸、4−n−ブチルレゾルシノール、リノール酸、カミツレエキス、テトラヒドロクルクミンの何れか1種のみを配合した比較化粧水での美白効果の判定はB又はCとなり、何れの他の美白作用を有する成分についてみても、藍草抽出物粉末を併用した場合に比して、ワンランク以上低い効果判定となった。この結果は、藍草抽出物粉末と他の美白作用を有する成分を配合した皮膚外用剤は、その両者が相乗的に作用して、優れた美白作用を発揮することができることを物語っている。<実験6:エラスターゼ活性に及ぼすタデ科の植物抽出物粉末の影響> エラスターゼ活性に及ぼすタデ科の植物抽出物の影響を調べる実験を以下のようにおこなった。すなわち、藍草抽出物粉末を、無水物換算で、藍草抽出物濃度が1.5%となるように精製水で希釈し、これをさらに、精製水で連続希釈し、固形分濃度が、15,000μg/ml、5,000μg/ml、1,670μg/ml、560μg/ml、190μg/ml、60μg/ml或いは20μg/mlの被検試料を調製した。この被験試料の何れか50μlに、20μM合成基質N−Methoxysuccinyl−L−Alanyl−L−Alanyl−L−Prolyl−L−Valine−4−Methyl−Coumaryl−7−Amide(ペプチド インスティチュート インク(PEPTIDE INSTITUTE、INC)社販売)含有0.2Mトリス塩酸緩衝液(pH8.5、1%BSA及び1M NaCl含有)25μlを加え、これに0.048単位/mlヒト好中球由来エラスターゼ含有0.2Mトリス塩酸緩衝液25μlを加えて攪拌し、37℃で60分間反応させた。その後、酵素反応の分解生成物である4−nitroanilineの生成量を、蛍光マイクロプレートリーダー フルオロスキャンII(BIO−TEK INSTRUMENT)にて蛍光強度(Ex355nm,Em460nm)を測定した。また、エラスターゼ活性の阻害率を以下の式に従って算出した。結果を図1に示す。阻害率(%)={(A−B)/A}×100A:被験試料未添加のときの蛍光強度B:被験試料添加のときの蛍光強度 図1に示す通り、藍草抽出物粉末に、濃度依存的なエラスターゼ活性阻害作用が認められた。また、実験1で使用したイタドリ抽出物、ソバ抽出物或いはミチヤナギ抽出物を、無水物換算で、濃度1.5%となるように精製水に溶解した水溶液を用いて同様の実験を行い、使用したエラスターゼの酵素活性を50%抑制する濃度を藍草抽出物粉末と比較したところ、藍草抽出物粉末の被験試料の濃度は1.11mg/mlと計算されたのに対して、イタドリ抽出物、ソバ抽出物或いはミチヤナギ抽出物のエラスターゼ活性阻害率は、それぞれ12%、13%及び25%と低く、実験に使用したエラスターゼの活性を50%阻害する濃度は算出できなかった。この結果は、藍草抽出物粉末が、同じタデ科のイタドリ、ソバ或いはミチヤナギの抽出物粉末に比して、強いエラスターゼ活性阻害作用を有していること示している。また、この結果は、藍草抽出物粉末を含有した皮膚外用剤が、優れたシワの発生を抑制する効果を有していることを物語っている。<実験7:リパーゼ活性に及ぼす藍草抽出物粉末の影響> リパーゼ活性に及ぼす藍草抽出物粉末の影響を調べる実験を以下のようにおこなった。すなわち、実験6で使用した藍草抽出物粉末の溶液及びそれを希釈した被験試料の何れか25μlと、基質として0.1M 4−Methylumbelliferyloleateを含有するMcIlvaine緩衝液(pH7.4、0.1M クエン酸 9.15%及び0.2M Na2HPO4 90.85%含有)50μlとを混合し、これに1unit/mlリパーゼ含有McIlvaine緩衝液25μlを加えて攪拌し、37℃で20分間反応させた。その後、1N HClを50μl及び1M クエン酸ナトリウムを100μl添加して反応を停止し、酵素反応の分解生成物である4−Methylumbelliferonの生成量を、蛍光マイクロプレートリーダー:フルオロスキャンII(BIO−TEK INSTRUMENT)にて蛍光強度(Ex355nm、Em460nm)を測定した。また、リパーゼ活性の阻害率を以下の式に従って算出した。結果を図2に示す。阻害率(%)={1−(A−B)/(C−B)}×100A:被験試料添加のときの蛍光強度B:McIlvaine緩衝液のみの蛍光強度C:被験試料未添加のときの蛍光強度 図2に示す通り、藍草抽出物粉末に、濃度依存的なリパーゼ活性阻害作用が認められた。この結果は、藍草抽出物粉末を含有した皮膚外用剤が、優れた抗アクネ効果を有していることを物語っている。<実験8:SOD様活性に及ぼす藍草抽出物粉末の影響> SOD活性に及ぼす藍草抽出物粉末の影響を調べる実験を以下のようにおこなった。すなわち、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)還元法を原理とするSODテストワコー(和光純薬株式会社販売)を用いて試験をおこなった。 実験6で使用した藍草抽出物粉末の溶液及びそれを希釈した被験試料の何れか10μlと、0.24M NBTと0.4Mキサンチンを含む発色試薬95μlとを混合し、これに酵素液(キサンチンオキシダーゼ)95μlを加えて、37℃、30分間反応させた。その後、反応停止液(69mMドデシル硫酸ナトリウム)100μlにて酵素反応を停止させ、マイクロプレートリーダーEL−340(BIO−TEK INSTRUMENT)にてOD562nmの吸光度を測定した。酵素のかわりに精製水を加えたサンプルをブランクとし、検体のかわりに溶媒を加えたサンプルをコントロールとして、以下の算出式によってスーパーオキサイドアニオン(O2−)消去率を算出した。結果を図3に示す。O2−消去率(%)={(A−B)/A}×100A:コントロールの吸光度B:被験試料添加のときの吸光度 図3に示す通り、藍草抽出物粉末に、濃度依存的なSOD様活性(スーパーオキサイドアニオンの消去活性)が認められた。この結果は、藍草抽出物を含有した皮膚外用剤が、優れた抗老化抑制効果を有していることを物語っている。<実験9:1,1−diphenyl−2−picryl hydrazylラジカルに及ぼす藍草抽出物粉末の影響><1,1−diphenyl−2−picryl hydrazyl(以下、「DPPH」と略記する。)ラジカルに及ぼす藍草抽出物粉末の影響を調べる実験を以下のようにおこなった。すなわち、藍草抽出物粉末を、藍草抽出物の固形分濃度が1.4%となるように5mM酢酸緩衝液(pH5.5)で稀釈し、この溶液をさらに3倍に連続希釈し、固形分濃度が、14,000μg/ml、4,700μg/ml、1,570μg/ml、520μg/ml、170μg/ml、58μg/ml或いは19μg/mlの被検試料を調製した。この被験試料の何れか50μlを、1mM DPPHエタノール溶液100μlと混合、攪拌し、室温で20分間反応させ、マイクロプレートリーダーEL−340(BIO−TEK INSTRUMENT)で515nmの吸光度を測定した。活性の程度は、以下の式より求めたDPPHラジカル除去率(%)で表した。結果を図4に示す。DPPHラジカル除去率(%)={1−(A−B)/(C−B)}×100A:被験試料添加のときの吸光度B:酢酸緩衝液のみ吸光度C:被験試料未添加のときの吸光度 図4に示す通り、藍草抽出物粉末に、濃度依存的なDPPHラジカル除去活性が認められ。この結果は、藍草抽出物粉末を含有した皮膚外用剤が、優れた抗老化効果を有していることを物語っている。<実験10:皮膚の炎症に及ぼす藍草抽出物粉末の影響> 実験6乃至実験9から明らかなように、藍草抽出物粉末は、美白作用の他にも、ヒトの皮膚の老化やシワの発生などに影響を及ぼすといわれている酵素の活性を抑制する効果を有することが明らかになったので、ヒトの皮膚に及ぼす影響を、ボランティア試験により確認した。すなわち、カルボキシビニルポリマーの2%水溶液35質量部、濃グリセリン5質量部、水酸化カリウムの10%水溶液1.8質量部、ペンチレングリコール3質量部、後述の実施例1の方法に準じて調製した藍草抽出物粉末を、無水物換算で、藍草抽出物として濃度が1%となるよう精製水に溶解し、この溶液と精製水とを適量混合して、無水物換算で、藍草抽出物のジェルへの配合量が、表6に示す濃度となるように試験用ジェルを調製した。対照として、上記配合の藍草抽出物粉末の溶液50質量部に代えてデキストリンの1%水溶液を使用した対照用ジェルを調製した。60人のボランティア(被験者)をランダムに10名ずつ6群に分け、各群10名に対して、いずれかの濃度の藍草抽出物粉末の水溶液を配合した試験用ジェル1種と対照用のジェルとを、その上腕の内側部の異なる場所に1日3回、56日間連続して塗布した。塗布最終日に、予め、紫外線の照射量を変えて照射する試験により確認した、最小紅斑量(各被験者に対して、照射部位に紅斑を誘発する紫外線の最小照射線量)の2倍量の紫外線を、試験用ジェル及び対照用ジェルを塗布した部位に照射した。紫外線照射24時間後に、試験用ジェルと対照用ジェルを塗布した箇所について、目視による炎症(紅斑)の発生の程度と、触診により皮膚の弾力性の変化の程度を確認した。ジェル塗布による効果の有無の判定基準及び判定は以下によって行い、その結果を表6に示す。(判定基準)<紅斑>著効:試験用ジェルを塗布した箇所の紅斑の発生はほとんど認められなかった。有効:対照用ジェルを塗布した箇所に比して、紅斑の発生が明確に抑制された。効果なし:対照用ゲルを塗布した箇所と同程度の紅斑が発生した。増悪:対照用ジェルを塗布した箇所に比して、紅斑の発生が増強された。<弾力性>著効:試験用ジェルを塗布した箇所の方が、弾力性が高く、皮膚の厚みも増加した。有効:皮膚の厚みに差は認められないものの、試験用ジェルを塗布した部位の方が、弾力性が高い。効果なし:対照用ゲルを塗布した箇所と差が認められない。増悪:対照用ジェルを塗布した箇所に比して、弾力性が低下した。(判定)A:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が80%以上の場合。B:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が50%以上80%未満の場合。C:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が30%以上50%未満の場合。D:被験者のうち著効又は有効の示す割合(有効率)が30%未満の場合。 表6から明らかなように、藍草抽出物粉末の試験用ジェルへの配合量が、藍草抽出物としての固形物換算で、0.0005%の配合量で、対照用ジェルを塗布した場合に比して、紅斑の発生の程度がBとなり、0.005%以上の配合量で、紅斑の発生の程度、皮膚の弾力性の評価がいずれもBとなり被験者の半数以上で試験用ジェルの塗布効果が認められ、0.005%以上の配合量で、その効果は顕著となり、0.05%以上の配合量では、紅斑の発生抑制や、皮膚の弾力性の評価はいずれもAとなり、その塗布効果はより顕著となった。<実験11:皮膚の炎症に及ぼす藍草抽出物粉末の影響> 実験10の結果から明らかなように、藍草抽出物粉末を藍草抽出物の固形分換算で0,0005%以上配合したジェルは、ヒトの皮膚の紫外線による炎症(紅斑)の発生を抑制し、皮膚の弾性を顕著に増強する作用を有することが明らかとなったので、その効果をさらに確認するために、藍草抽出物粉末の水溶液を塗布した箇所の皮膚の組織学的な検討をおこなった。すなわち、カルボキシビニルポリマーの2%水溶液35質量部、濃グリセリン5質量部、水酸化カリウムの10%水溶液1.8質量部、ペンチレングリコール3質量部、後述の実施例1の方法に準じて調製した藍草抽出物粉末に精製水を加えて、固形分濃度1%とした水溶液50質量部、精製水5.2質量部を混合し、試験用ジェルを調製した。対照として、上記配合の藍草抽出物粉末の水溶液50質量部に代えて、1%サイクロデキストリン含有糖質(塩水港精糖株式会社販売、商品名「デキシパールSD−20」、DE1.4)50質量部を添加した以外は、試験用ジェルと同一組成の対照用ジェルを調製した。ボランティア(被験者)5名の上腕の内側部の異なる場所に1日3回、56日間連続して、試験用ジェル又は対照用ジェルを塗布した。塗布最終日に、実験10と同様に、各被験者に対して、各々の最小紅斑量の2倍量の紫外線を、試験用ジェル又は対照用ジェルを塗布した箇所に照射した。紫外線照射24時間後に、キシロカイン麻酔下で、市販のバイオプシーパンチを使用して無菌的に、紫外線を照射した試験用ジェル、対照用ジェルを塗布した箇所、及び、いずれのジェルも塗布していない上腕内側の部位から1個ずつ、皮膚組織を採取した。採取した皮膚組織を、常法により、ホルマリンで固定し、パラフィン包埋後、組織切片を調製し、組織化学的な検討を行った。組織切片は、表皮層の厚み及び真皮層の厚みの計測、紫外線照射に起因するサンバーンセル(死滅した細胞)の発生数、エラスチカ・ワンギーソン染色法に真皮層の弾性繊維形態の観察に使用した。表皮層の厚み及び真皮層の厚みは、光学顕微鏡により、各組織切片上でランダムに選択した30箇所のエリアをデジタルカメラで撮影し、該当する部分の厚みをノギスで計測してその平均を求め、試験用ジェル又は対照用ジェルを塗布した部位の厚みの平均を、いずれのジェルも塗布していない部位の厚みの平均で割って、表皮或いは真皮層の厚みの増加率(%)とし、5名のボランティアの増加率の平均を求めて、表7に併せて示す。また、サンバーンセルの数についても、同様に、光学顕微鏡により、ランダムに選択した30箇所のエリアをデジタルカメラで撮影し、そのエリア内に認められるサンバーンセルの数をカウントして、その平均を求め、試験用ジェル又は対照用ジェルを塗布した部位のサンバーンセルの数の平均を、いずれのジェルも塗布していない部位のサンバーンセル数の平均で割って、サンバーンセル数の増加率(%)とし、5名のボランティアの増加率の平均を求めて、表7に併せて示す。 表7から明らかなように、いずれのジェルも塗布していない箇所に比して、試験用ジェル又は対照用ジェルを塗布した部位では、表皮層の厚み及び真皮層の厚みが増加し、サンバーンセル数も増加した。しかも、試験用ジェルを塗布した部位は、対照用ジェルを塗布した部位に比して、表皮層及び真皮層の厚み増加率は高くなった。また、サンバーンセル数の増加率は低くなった。さらに、顕微鏡で、弾性繊維について観察すると、いずれのジェルも塗布していない部位では規則性のある繊維の配列が観察されたのに対して、対照用ジェルを塗布した部位では乱れが生じていた。一方、試験用ジェルを塗布した部位においては、規則性のある配列を有する弾性繊維が真皮層全体にわたって増加していることが確認された。これらの実験結果は、藍草抽出物粉末を皮膚外用剤に配合して使用することにより、皮膚の表皮層や真皮層の細胞のターンオーバーが亢進し、皮膚の弾力性が増強されることに加えて、皮膚の細胞を紫外線による傷害から保護できるので、藍草抽出物粉末が老化防止剤として有用であることを物語っている。<実験12:ヒトの体脂肪に及ぼす藍草抽出物粉末の影響> ヒトの体脂肪に及ぼす藍草抽出物粉末の影響を調べる実験を以下のようにおこなった。すなわち、藍草抽出物粉末0.5質量部、ステアリン酸1質量部、セタノール2質量部、ワセリン2.5質量部、スクワラン4.0質量部、L-アルギニン1質量部、親油型モノステアリン酸グリセリン1質量部、グリセリン1質量部、水酸化カリウム0.1質量部、香料適量に、精製水を加えて、全量を100質量部とし、常法により試験用の乳液を調製した。成人男女20名(男性10名、女性10名)を被検者とし、各被検者の右上腕部に2回/日で、上記試験用乳液を塗布してもらい、塗布開始時(0週)と、以降1週毎(計4週)に超音波診断装置(リオン社販売、商品名「UX−1」)により試験乳液塗布部位の皮下脂肪厚を測定し、塗布開始時との比(各週の皮下脂肪厚/試験開始時の皮下脂肪厚)より皮下脂肪減少率「100−(各週皮下脂肪厚×100/試験開始時の皮下脂肪厚)」を算出した。また、対照として、藍草抽出物粉末に代えて、サイクロデキストリン含有澱粉糖質(塩水港精糖株式会社販売、商品名「デキシパールSD−20」、DE1.4)0.5質量部を含む以外は、試験用乳液と同一の配合組成の対照用乳液を調製し、同じ被験者の左上腕部に塗布して、同様に皮下脂肪の測定を行った。試験用乳液或いは対照用乳液を塗布した際の、被験者8名の皮下脂肪低減率の平均値を求めて、スリミング効果を、下記4段階の基準で評価して、その結果を、被験者8名の皮下脂肪低減率の平均と併せて表8に示す。 皮下脂肪低減率: 0%〜5%:無効(−) 6%〜10%:やや有効(±) 11%〜15%:有効(+) 16%以上:著効(++) 表8から明らかなように、試験用乳液を塗布した場合には、塗布2週間で有効となり、3週以降では著効となった。これに対して、対照用乳液を塗布した場合には、試験期間を通して、皮下脂肪厚に大きな変化は認められなかった。この結果は、藍草抽出物粉末がスリミング剤として有用であることを物語っている。<実験13:ヒトの口腔内細菌に及ぼす藍草抽出物粉末の影響> ヒトの口腔内細菌に及ぼす藍草抽出物粉末の影響を調べる実験を以下のようにおこなった。すなわち、後述の実施例1の方法により調製した藍草抽出物粉末を精製水に溶解して、無水物換算で、藍草抽出物の濃度が1.5%の水溶液を調製した。この水溶液を用いて、口腔内細菌(歯周病原因菌及びう蝕原因菌)に対する最小発育阻止濃度(以下、「MIC」と略記する場合がある。)を求めた。また、当該藍草抽出物中に含まれることが確認されたトリプタンスリン、没食子酸、或いは、カフェ酸の口腔内細菌に対するMICを求めて、併せて表9に示す。なお、MICの測定は以下の方法で行った。<最小発育阻止濃度(MIC)測定> 藍草抽出物、トリプタンスリン、没食子酸及びカフェ酸の口腔内細菌に対するMICは、日本化学療法学会の標準法に従って求めた(『細菌・真菌検査 第2版』、財団法人日本公衆衛生協会発行、第524乃至529頁(1982年)参照)。歯周病原因菌として、プロフィロモナス ギンギバリスのJCM8525株、JCM12257株、ATCC33277株、アクチノバチラス アクチノマイセテムコミタンス(Actinobacillus actinomycetemcomitans、以下、「A. actinomycetemcomitans」と略記する場合がある。)のJCM2434株、JCM8577株、プレボテラ インターメディア(Prevotella intermedia、以下、「P. intermedia」と略記する場合がある)JCM7365株、カンピロバクター レクタス(Campylobacter rectus、以下、「C. rectus」と略記する場合がある。)JMC6301株を使用した。また、う蝕原因菌として、ストレプトコッカス ミュータンスのOMZ−175株、OMZ−176株、OMZ−65株、OMZ−61株、B−13D株、Ingbritt株及びストレプトコッカス ソルブリヌス(Streptococcus sobrinus、以下、「S. sobrinus」と略記する場合がある。)6715株を使用した。これらの微生物は、5μg/mlのヘミンと0.5μg/mlのビタミンK3を添加したブレインハートインフュージョン培地(ディフコラボラトリーズ社販売、以下「BHI」と略記する)を使用して、歯周病原因菌は37℃で48時間、う蝕原因菌は37℃18時間乃至24時間、嫌気状態を保ってそれぞれ培養した。この歯周病原因菌及びう蝕原因菌の培養液を希釈して各々、108個/ml、106個/mlとなるように菌液を調製した。この菌液の何れか5μlを、藍草抽出物粉末の水溶液、トリプタンスリン、没食子酸或いはカフェ酸を、そのまま或いは種々の濃度に希釈して添加したBHI寒天のプレートに接種し、37℃で24時間、嫌気状態を保って培養し、これらの成分によって菌の発育が完全に阻止される濃度を最小発育阻止濃度(MIC)とした。 表9から明らかなように、藍草抽出物粉末は、歯周病原因菌とされる4種7株及びう蝕原因菌とされる2種7株に対して、何れも強い抗菌活性を示し、そのMICは、無水物換算で、藍草抽出物粉末中の藍草抽出物として、1.74mg/ml乃至3.48mg/mlであった。一方、トリプタンスリンに強い抗菌活性が認められ、没食子酸及びカフェ酸にも弱い抗菌活性が認められ、そのMICは、各々、6.25μg/ml乃至25μg/ml、200μg/ml乃至1600μg/ml、200μg/ml乃至1600μg/mlとなった。本実験で使用した藍草抽出物粉末は、無水物換算で藍草抽出物あたり、トリプタンスリン、没食子酸、カフェ酸を、約0.51μg/mg、約0.55μg/mg、1.07μg/mg含んでいるものの、これら含量では、藍草抽出物粉末の歯周病原因菌や蝕原因菌に対するMICを得るために十分とはいえず、藍草抽出物粉末の口腔内細菌に対する抗菌活性には、トリプタンスリン、没食子酸、カフェ酸以外の成分も関与していることが示唆された。また、MICの測定に使用した各口腔内細菌に対する増殖抑制効果は、各成分のMICの約100分の1濃度から認められ、その効果は濃度依存的に増加した。<殺菌作用> MICの測定に使用したポルフィロモナス ギンギバリスJCM8525株に対する藍草抽出物粉末の殺菌作用を確認する試験を以下のようにしておこなった。すなわち、MICの測定に使用したものと同じ藍草抽出物粉末を、BHIに、無水物換算で、藍草抽出物を、6.95mg/ml、3.84mg/ml或いは1.74mg/mlとなるように添加し、これにポルフィロモナス ギンギバリスJCM8525株の生菌を108/mlとなるように添加して、嫌気状態を保って、37℃で、3時間又は9時間培養した。これらの培養液を、適宜希釈して、BHI寒天のプレートに接種して、嫌気状態を保ちながら、37℃で24時間培養し、形成されたコロニー数をカウントして、希釈前の培養液中の生菌数を求めた。対照として、藍草抽出物粉末の水溶液に代えて藍草抽出物を含まないサイクロデキストリン含有糖質(塩水港精糖株式会社販売、商品名「デキシパールSD−20」、DE1.4)のみの水溶液を添加したBHIで培養した場合の生菌数を用いて、培養後の生菌数を同様に求めた。 固形物換算で、6.95mg/mlの藍草抽出物粉末の水溶液を添加した培地で培養したポルフィロモナス ギンギバリスのJCM8525株は、3時間の培養で完全に殺菌された。3.48mg/mlの藍草抽出物粉末の水溶液を添加した場合には、生菌数が培養前に比して、3時間で1000分の1に、9時間で10000分の1に減少した。1.74mg/mlの藍草抽出物粉末の水溶液を添加した場合には、生菌数が培養前に比して、3時間で約10分の1に、9時間で約100分の1に減少し、ポルフィロモナス ギンギバリスは、藍草抽出物粉末中の藍草抽出物の固形分濃度及び藍草抽出物粉末の水溶液と混合後の培養時間に依存して生菌数が減少した。これらに対して、藍草抽出物粉末を含まない糖質のみの水溶液を加えて培養した菌では、生菌数の減少は認められず、藍草抽出物粉末の水溶液は、ポルフィロモナス ギンギバリスに対して強い殺菌作用を示すことが確認された。 これらの実験結果は、本発明の藍草抽出物粉末が、メラニン生成抑制、エラスターゼ活性阻害、リパーゼ活性阻害、活性酸素除去、ラジカル捕捉、真皮や表皮の細胞のターンオーバー亢進作用、細胞に対する紫外線傷害に対する保護作用、体脂肪軽減作用の各作用を併せ持つことから、この藍草抽出物粉末を配合した皮膚外用剤は、シミ、ソバカス日焼け後の皮膚の色素沈着を抑制するとともに、シワ、コジワの発生を抑制すると共に皮下脂肪を低減し、皮膚の老化を抑制することができるので、美白作用、スリミング作用、美肌作用及び/又は抗老化作用に優れていることを物語っている。また、この藍草抽出物粉末が、経口摂取物或いは口腔内で使用される皮膚外用剤に使用すると、歯周病やう蝕の予防や改善効果に優れていることを物語っている。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるものではない。<藍草抽出物粉末の調製> ジャケットタンクに水30kgを入れ、水蒸気を使用して90℃に加温して、これに蓼藍の乾燥葉をミルで細断物にしたもの2.5kgを加えて撹拌し、60分間、煮出し抽出を行なった後、常法により、濾布遠心、高速遠心を併用して、残渣を除去し、藍草抽出液20kgを得た。この抽出液を、UF膜(旭化成工業株式会社社販売、製品名「限外濾過モジュール マイクローザ API2013」)を用いて濾過した後、減圧下で加温して水分を蒸発させ、6kgの濃縮液を得た。固形分を測定後、その固形分1質量部に対して、デキストリン(三和澱粉工業株式会社製造、商品名「サンデック#30」、DE3.5)を無水物換算で1質量部の割合で添加し、混合して、常法により噴霧乾燥して、藍草抽出物粉末0.6kgを得た。本品は、25℃、相対湿度53%の環境で1週間以上保存しても、吸湿や固結もなく、取り扱いの容易な粉末である。本品は、1g当たり、トリプタンスリンを52μg、ポリフェノール28mgを含有していた。本品は、そのままで、打錠して、或いは、組成物に配合して、食品、化粧品、医薬部外品、医薬、飼料、餌料、ペットフードなどを製造することができる。 また、本品は、メラニン生成抑制、エラスターゼ阻害活性、リパーゼ阻害活性、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、SOD様作用、DPPHラジカル捕捉作用、老化防止作用、水虫治療、口内炎治療、アクネ治療、歯周病やう蝕の抑制作用などの多彩な生理活性を有しているので、スリミング効果、老化防止作用、美白及び/又は美肌を目的とした、皮膚外用剤や飲食品をはじめとする経口摂取用組成物の有効成分として有利に利用できる。<藍草抽出物粉末の調製> 実施例1と同じ方法で調製したUF膜濾過後の藍草抽出液10kgを使用して、その固形分1質量部に対して、分岐サイクロデキストリン含有澱粉糖質(塩水港精糖株式会社販売、商品名「デキシパールSD−20」、DE1.4)を無水物換算で1質量部の割合で添加し混合して、常法により噴霧乾燥して、藍草抽出物粉末約200gを得た。本品は、25℃、相対湿度53%の環境で1週間以上保存しても、吸湿や固結もなく、取り扱いの容易な粉末である。本品は、1g当たり、トリプタンスリンを50μg、ポリフェノール27mgを含有していた。本品は、そのままで、打錠して、或いは、組成物に配合して、食品、化粧品、医薬部外品、医薬、飼料、餌料、ペットフードなどを製造することができる。 また、本品は、メラニン生成抑制、エラスターゼ阻害活性、リパーゼ阻害活性、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、SOD様作用、DPPHラジカル捕捉作用、老化防止作用、水虫治療、口内炎治療、アクネ治療、歯周病やう蝕の抑制作用、体脂肪低減作用などの多彩な生理活性を有しているので、スリミング効果、老化防止作用、美白及び/又は美肌を目的とした、皮膚外用剤や飲食品をはじめとする経口摂取用組成物の有効成分として有利に利用できる。<藍草抽出物粉末の調製> 生の蓼藍の全草を、細断物にし、これの4質量部に、精製水とエタノールとを等質量混合したもの3質量部を加え、20分攪拌して抽出を行った後、遠心分離して得られた上清を、UF膜濾過して藍草抽出液を得た。この藍草抽出液を、常法により5倍に濃縮し、その固形分1質量部に対して、デキストリン(三和澱粉工業株式会社製造、商品名「パインデックス」、DE7.5)を無水物換算で2質量部の割合で添加し、撹拌・溶解して、凍結乾燥、粉砕して、藍草抽出物粉末を得た。本品は、25℃、相対湿度53%の環境で1週間以上保存しても、吸湿や固結もなく、取り扱いの容易な粉末である。本品は、1g当たり、トリプタンスリンを50μg、ポリフェノール30mgを含有していた。本品は、そのままで、打錠して、或いは、組成物に配合して、食品、化粧品、医薬部外品、医薬、飼料、餌料、ペットフードなどを製造することができる。 また、本品は、メラニン生成抑制、エラスターゼ阻害活性、リパーゼ阻害活性、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、SOD様作用、DPPHラジカル捕捉作用、老化防止作用、水虫治療、口内炎治療、アクネ治療、歯周病やう蝕の抑制作用、体脂肪低減作用などの多彩な生理活性を有しているので、スリミング効果、老化防止作用、美白及び/又は美肌などを目的とした、皮膚外用剤や飲食品をはじめとする経口摂取用組成物の有効成分として有利に利用できる。<藍草抽出物粉末の調製> 蓼藍の乾燥葉に代えて、蝦夷藍の乾燥葉を使用した以外は、実施例1の方法と同一の方法により、藍草抽出物粉末を調製した。本品は、25℃、相対湿度53%の環境で1週間以上保存しても、吸湿や固結もなく、取り扱いの容易な粉末である。本品は、1g当たり、トリプタンスリンを34μg、ポリフェノール19mgを含有していた。本品は、そのままで、打錠して、或いは、組成物に配合して、食品、化粧品、医薬部外品、医薬、飼料、餌料、ペットフードなどを製造することができる。 また、本品は、メラニン生成抑制、エラスターゼ阻害活性、リパーゼ阻害活性、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、SOD様作用、DPPHラジカル捕捉作用、老化防止作用、水虫治療、口内炎治療、アクネ治療、歯周病やう蝕の抑制作用などの多彩な生理活性を有しているので、老化防止作用、美白及び/又は美肌目的や、肥満の予防・軽減用、スリミング剤、飲食品をはじめとする経口摂取用組成物や口腔用の皮膚外用剤の有効成分として有利に利用できる。<藍草抽出物粉末の調製> 実施例1で調製した、UF膜濾過後の藍草抽出液を使用し、その固形分1質量部に対して、無水物換算で、分岐サイクロデキストリン(塩水港精糖株式会社販売、商品名「イソエリートP」)を1質量部とα,α−トレハロースを0.1質量部の割合で加えて、撹拌溶解し、常法により凍結乾燥、粉砕して、藍草抽出物粉末を調製した。本品は、長期間保存しても褐変することもなく、保存安定性に優れた、藍草抽出物であり、メラニン生成抑制、エラスターゼ阻害活性、リパーゼ阻害活性、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、SOD様作用、DPPHラジカル捕捉作用、老化防止作用、抗歯周病作用、体脂肪低減作用などの多彩な生理活性を有しているので、老化防止、美白及び/又は美肌目的や、肥満の予防・軽減用、スリミンク剤、口腔用の皮膚外用剤の有効成分として有利に利用できる。<藍草抽出物粉末の調製> 実施例3の方法で調製した藍草抽出液を10倍に濃縮し、その固形分1質量部に対して、無水物換算で、1質量部の分岐サイクロデキストリン(塩水港精糖株式会社販売、商品名「イソエリートP」、DE8)1質量部、α,α−トレハロースの糖質誘導体含有シラップ(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」)0.1質量部を加えて、撹拌溶解し、常法により噴霧乾燥して、藍草抽出物粉末を調製した。本品は、長期間保存しても褐変することもなく、保存安定性に優れた、藍草抽出物粉末であり、メラニン生成抑制、エラスターゼ阻害活性、リパーゼ阻害活性、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、SOD様作用、DPPHラジカル捕捉作用、老化防止作用、抗歯周病作用、体脂肪低減作用などの多彩な生理活性を有しているので、老化防止効果、美白及び/又は美肌目的や、肥満の予防・軽減用、スリミング剤、口腔用の皮膚外用剤の有効成分として有利に利用できる。<クリーム> 以下の配合処方に基づき、常法により、クリームを調製した。 <処方> (%) ミリスチン酸ポリグリセリル−10 3 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所 販売、商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 1 ラノリン 0.5 オクチルドデカノール 2 オクタン酸セチル 3 スクワラン 5 ジメチコン 0.3 ベヘニルアルコール 3 セチルアルコール 2 バチルアルコール 1 パルミチン酸セチル 1.5 ステアリン酸グリセリル 2.3 ブチレングリコール 5 ペンチレングリコール 3.5 ステアリン酸 0.5 グリセリン 5 α,α−トレハロースの糖質誘導体含有糖質(株式会社 林原生物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」) 2 L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2 プルラン 0.1 実施例1の方法で調製した藍草出物粉末 1 水 59.3 本品は、美白、美肌、スリミング用及び/又は老化防止用の皮膚外用剤として有用である。また、本品は、皮膚への浸透性と延展性に優れ、プルランを配合していることから、塗布後の肌のすべりがよく、なめらかになる特徴がある。<ジェル> 以下の配合処方に基づき、常法により、ジェルを調製した。 <処方> (%) 実施例2の方法で調製した藍草抽出物粉末 2 ヒアルロン酸 0.25 エラグ酸 0.6 感光素201号 0.005 にがり成分(株式会社エイチプラスビィ・ライフサイエンス 販売、商品名「ミネラルトレハ」) 1 α,α−トレハロース 4.5 グリセリン 5 1,3−BG 5 エタノール 5 カルボキシビニルポリマー(和光純薬株式会社販売、商品名 「ハイビスワコー104」) 0.64 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレオール 1 2,2´,2´´−ニトロトリエタノール 1 パラオキシ安息香酸エチル 0.1 精製水 74.9 本品は、美白、美肌、スリミング用及び/又は老化防止用の皮膚外用剤として有用である。また、本品は、皮膚への浸透性と延展性に優れている。 本品を、日焼けにより顔面に炎症を起こした11名に、朝晩2回塗布したところ、藍草抽出物粉末を含有しない以外は、同一組成のクリームを塗布した11名に比して、顔面の炎症状の軽減乃至消失までに要した期間が、平均で22%短縮した。また、炎症消失後の肌の黒化の程度やシミの発生の程度についても、本品を塗布した場合の方が低かった。<乳液> 以下の配合処方に基づき、常法により、乳液を調製した。 <処方> (%) ポリオキシエチレン(20E.O.)ポリオキシプロピレン (2E.O.)セチルアルコール 1 シリコンKF96(20cs)(信越化学工業株式会社販売) 2 流動パラフィン(中粘度) 3 1,3−BG 5 4−n−ブチルレゾルシノール 0.3 グリセリン 2 エチルアルコール 15 カルボキシビニルポリマー 0.3 コウジ酸 0.5 ヒドロキシプロピルセルロース 0.1 2−アミノメチルプロパノール 0.1 実施例2の方法で調製した藍草抽出物粉末 1 防腐剤 適量 精製水を加えて全量を100%とする。 本品は、美白、美肌、スリミング用及び/又は老化防止用の皮膚外用剤として有用である。また、本品は、皮膚への浸透性と延展性に優れている。<乳液> 以下の配合処方に基づき、常法により、乳液を調製した。 <処方> (%) ポリオキシエチレン(20E.O.)ポリオキシプロピレン (2E.O.)セチアルコール 1 シリコンKF96(20cs)(信越化学工業株式会社販売) 2 流動パラフィン(中粘度) 3 1,3−BG 5 L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2 グリセリン 2 エチルアルコール 15 カルボキシビニルポリマー 0.3 ヒドロキシプロピルセルロース 0.1 2−アミノメチルプロパノール 0.1 実施例2の方法で製造した藍草抽出物粉末 0.1 防腐剤 適量 精製水を加えて全量を100%とする。 本品は、美白、美肌、スリミング用及び/又は老化防止用の皮膚外用剤として有用である。また、本品は、皮膚への浸透性と延展性に優れている。<乳液> 以下の配合処方に基づき、常法により、乳液を調製した。 <処方> (%) 実施例2の方法で調製した藍草抽出物粉末 1 コリパーゼ(Co−Lipase) 0.1 ステアリン酸 1 セタノール 2 アルブチン 1 ワセリン 2.5 スクワラン 4 L−アルギニン 1 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所 販売、商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 1 親油型モノステアリン酸グリセリン 1 グリセリン 2 水酸化カリウム 0.1 香料 適量 精製水を加えて全量を100%とする。 本品は、美白、美肌、スリミング用及び/又は老化防止用の皮膚外用剤として有用である。また、本品は、皮膚への浸透性と延展性に優れている。<シャンプー> 以下の配合処方に基づき、常法により、シャンプーを調製した。 <処方> (%) ピロクトンオラミン 0.5 エデト酸二ナトリウム 0.3 感光素201号 0.002 クエン酸 0.3 サリチル酸ナトリウム 0.2 1,3−BG 3 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 6.75 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2 ラウリル硫酸トリエタノールアミン 10 ポリオキシエチレンラノリン酸(80E.O.) 0.5 2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル イミダゾリニウムベタイン 10 ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチル アンモニウムクロリドエーテル 0.8 実施例2の方法で調製した藍草抽出物粉末 1 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所 販売、商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 1 香料 0.2 精製水を加えて全量を100%とする。 本品は、頭皮の炎症や老化防止効果を有し、抗菌性も強いので、育毛効果に優れ、脱毛を抑制し、頭皮を清潔に保つことのできるシャンプーである。<ヘアトニック> 以下の配合処方に基づき、常法により、ヘアトニックを調製した。 (処方) (%) 感光素301号 0.005 センブリエキス 3 グリチルリチン酸ジカリウム 0.1 含水結晶α,α−トレハロース 0.03 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所販売、 商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 0.01 実施例1の方法で調製した藍草抽出物粉末 0.15 海藻エキス 0.75 グリセリン 2 エタノール 45 精製水を適量加えて全量を100%とする。 本品は、頭皮の炎症や老化防止効果を有し、抗菌性も強いので、育毛、発毛促進効果に優れ、また、ふけや痒みの抑制、脱毛予防などの効果を有し、頭皮を清潔に保つことのできるヘアトニックである。また、本品は毛根を植毛した頭皮に使用すると毛乳頭細胞の増殖を促進し、移植した毛根の頭皮への着生率の向上にも優れた効果を示す。<ヘアトニック> 以下の配合処方に基づき、常法により、ヘアトニックを調製した。 <処方> (%) 感光素301号 0.005 1,3−ブチレングリコール 5 濃グリセリン 2 α,α−トレハロースの糖質誘導体含有糖質(株式会社林原生 物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」) 0.5 アスコルビン酸−2−グルコシド 1 糖転移ルチン(株式会社林原生物化学研究所販売、 商品名「αGルチン」) 0.001 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所販売、 商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 0.05 実施例1の方法で調製した藍草抽出物粉末 0.1 アルギニン 0.7 l−メントール 0.2 エタノール 40 精製水を適量加えて全量を100%とする。 本品は、頭皮の炎症や老化防止効果を有し、抗菌性も強いので、育毛、発毛促進効果に優れ、また、ふけや痒みの抑制、脱毛予防などの効果を有し、頭皮を清潔に保つことのできるヘアトニックである。また、本品は毛根を植毛した頭皮に使用すると毛乳頭細胞の増殖を促進し、移植した毛根の頭皮への着生率の向上にも優れた効果を示す。<石けん> 質量比4対1の牛脂及びヤシ油を通常のけん化・塩析法に供して得られるニートソープ96.5質量部に、実施例3の方法に準じて調製した藍草抽出物粉末1質量部、α,α−トレハロースの糖質誘導体含有糖質(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「ハローデックス」)の噴霧乾燥品(株式会社林原生物化学研究所製造)1.5質量部、L−アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「AA2G」)0.5質量部、白糖0.5質量部、糖転移ルチン(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「αGルチン」)0.5質量部、マルチトール1質量部、感光素201号0.0001質量部と、適量の香料を加え、均一に混合した後、枠に流し込み、冷却・固化させて石けんを製造した。本品は、L−アスコルビン酸2−グルコシドによる美白効果、スリミング効果に優れ、使用後も肌がかさつくこともなく、使用感に優れた石けんである。また、本品は老化防止効果にも優れている。<練歯磨> 以下の配合処方に基づき、常法により、練歯磨を調製した。 <処方> (%) 第2リン酸カルシウム 45 プルラン 2.9 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 グリセリン 20 ポリオキシエチレンソルビタンラウレート 0.5 ソルビトール 10 マルチトール 7 実施例1の方法で調製した藍草抽出物 0.5 テトラヒドロクルクミン 0.5 防腐剤 適量 精製水を加えて全量を100%とする。 本品は、藍草抽出物粉末を含有しているので歯茎の張りや弾性を保つとともに、消炎効果に優れ、口腔の健康を維持・増進する化粧品として有用である。また、藍草抽出物に含まれる抗菌成分が、歯の表面や歯周病ポケット中の、う蝕原因菌や歯周病原因菌に対して、静菌および殺菌効果を発揮するので、う蝕予防や歯周病の発症予防や進行の抑制にも有利に利用できる。<練歯磨> 以下の配合処方に基づき、常法によりにより練歯磨を調製した。 <処方> (%) β−グリチルレチン酸 0.05 塩化セチルピリジウム 0.05 リン酸水素カルシウム 29 実施例2の方法で調製した藍草抽出物粉末 2 濃グリセリン 20 α,α−トレハロースの糖質誘導体含有糖質(株式会社林原生 物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」) 10 無水ケイ酸 5 酸化チタン 2 ラウリル硫酸ナトリウム 1.2 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1 エタノール 0.5 プロポリスエキス 0.5 リン酸マグネシウム 0.3 ラウロイルサルコシンナトリウム 0.2 マルチトール 0.1 パラオキシ安息香酸エステル 0.1 香料 適量 精製水を加えて全量を100%とする。 本品は、藍草抽出物粉末を含有しているので、歯茎の張りや弾性を保つとともに、消炎効果に優れ、口腔の健康を維持・増進する歯磨として有用である。また、藍草抽出物に含まれる抗菌成分が、歯の表面や歯周病ポケット中の、う蝕原因菌や歯周病原因菌に対して、静菌および殺菌効果を発揮するので、う蝕予防や、歯周病の発症予防や進行の抑制にも有利に利用できる。<ジェル状の歯磨> 以下の配合処方に基づき、常法によりジェル状の歯磨を調製した。 <処方> (%) β−グリチルレチン酸 0.05 塩化セチルピリジウム 0.05 ソルビトール液 30 実施例2の方法で調製した藍草抽出物粉末 1 濃グリセリン 10 α,α−トレハロースの糖質誘導体含有糖質(株式会社林原生 物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」) 10 含水ケイ酸 9 無水ケイ酸 7 キシリトール 3 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所 販売、商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 1 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5 エタノール 0.5 プロポリスエキス(株式会社林原生物化学研究所販売) 0.5 マルチトール 0.1 パラオキシ安息香酸エステル 0.1 香料 適量 精製水を加えて全量を100%とする。 本品は、藍草抽出物粉末を含有しているので、歯茎の張りや弾力を保つとともに、消炎効果に優れ、口腔の健康を維持・増進する歯磨として有用である。また、藍草抽出物に含まれる抗菌成分が、歯の表面や歯周病ポケット中の、蝕原因菌や歯周病原因菌に対して、静菌および殺菌効果を発揮するので、う蝕予防や歯周病の発症予防や進行の抑制にも有利に利用できる。 本品を、10名の歯周病患者に、毎日朝晩2回30日間使用したところ、10名中8名で、口腔内の炎症及び歯茎の腫れが改善乃至消失し、6名では、歯磨きの際や、歯茎を強く圧迫した際に認められた出血が改善乃至消失した。<マウスウオッシュ> 以下の配合処方に基づき、常法によりマウスウオッシュを調製した。 <処方> (%) エタノール 15 α,α−トレハロースの糖質誘導体含有シラップ(株式会社林 原商事販売、商品名「ハローデックス」) 8 実施例3の方法で調製した藍草抽出物粉末 0.5 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所 販売、商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 1 ポリオキシエチレン硬化ひまし油 2 サッカリンナトリウム 0.02 安息香酸ナトリウム 0.05 リン酸二水素ナトリウム 0.1 着色料 適量 香料 適量 水 71.7 全量を100%とする。 本品は、藍草抽出物粉末を含有しているので、歯茎の張りや弾力を保つとともに、シェーグレン症候群などによるドライマウスの改善、口腔内の炎症や味覚障害などの予防や治療に好適であり、しかも、使用感も良好なマウスウオッシュである。また、藍草抽出物に含まれる抗菌成分が、歯の表面や歯周病ポケット中の、う蝕原因菌や歯周病原因菌に対して、静菌および殺菌効果を発揮するので、う蝕予防や歯周病の発症予防や進行の抑制にも有利に利用できる。 本品を、11名の口内炎の患者に、毎日朝晩2回7日間使用したところ、11名中9名で、口内炎が改善乃至消失した。<軟膏> 以下の配合処方に基づき、常法により、軟膏を調製した。 <処方> (%) 酢酸ナトリウム 1 ルシウム 4 グリセリン 10 ハッカ油 0.5 実施例4の方法で調製した藍草抽出物粉末 0.6 L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2 ワセリン 49 木ロウ 10 ラノリン 10 ゴマ油 10.5 本品は、美白及び/又は美肌用の皮膚外用剤として有用である。また、本品は、皮膚の浸透性と延展性に優れた、皮膚の健康を維持・増進する目的でも使用することができる。<ゼリー軟膏> 以下の配合処方に基づき、常法により、ゼリー軟膏を調製した。 <処方> (%) グリセリン 44.49 エタノール 30 実施例5の方法で調製した藍草抽出物粉末 0.4 苦汁水溶液(硬度54,000mg/ml) 5 ゲル化基剤(ハイビスワコー104) 1.5 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオリエート 1.5 感光素201号 0.01 2,2´,2´´−ニトリロトリエタノール 2.5 本品は、美白及び/又は美肌用の皮膚外用剤として有用である。また、本品は、皮膚の浸透性と延展性に優れ、皮膚の健康を維持・増進する目的でも使用できる。<浴用剤> 以下の配合処方に基づき、常法により、浴用剤を調製した。 <処方> (%) 含水結晶α,α−トレハロース(株式会社林原生物化学研究所 販売、化粧品用) 74.4 炭酸水素ナトリウム 12.5 実施例1の方法で調製した藍草抽出物粉末 2.5 国際公開WO 2003/016325号明細書の実施例9に 記載の方法により調製したα,α−トレハロースと苦汁と を質量比で144:202の割合で含有する粉末 5.5 糖転移ヘスペリジン(株式会社林原生物化学研究所 販売、商品名「アルファグルコシルヘスペリジン」) 3 感光素201号 0.0015 香料 適量 色素 適量 全量を100%とする。 本品は、スリミング効果、美白及び/又は美肌効果に優れた浴用剤である。<口中清涼フィルム> 以下の配合処方に基づき、常法により、口中清涼フィルムを調製した。 <処方> (%) プルラン(株式会社林原商事販売、食品添加物 「プルラン」) 22 カラギーナン 1 キサンタンガム 0.15 ローカストビーンガム 0.15 マルチトール 0.8 脱イオン水 69.25 実施例1の方法で調製した藍草抽出物粉末 3 乳化ミントオイル 2.6 プロポリスエキス 0.5 スクラロース 0.3 クエン酸 0.25 本品は、藍草抽出物粉末を含有しているので歯茎の張りや弾力を保つとともに、消炎効果に優れている旨を標榜して、口腔の健康を維持・増進の目的に使用することができる。また、本品は、口臭防止にも有用な、口中清涼フィルムである。<チューインガム> ガムベース45質量部、ショ糖54.7質量部、実施例4で調製した藍草抽出物粉末10質量部、糖転移ヘスペリジン(株式会社林原商事販売、商品名「林原ヘスペリジンS」)1質量部、香料適量、色素適量を加えて、全量を100%とし、常法により、チューインガムを調製した。 本品は、藍草抽出物粉末を含有しているので歯茎の張りや弾力を保つとともに、消炎効果に優れている旨を標榜して、美白、美肌、口腔内の健康維持・増進や肥満の予防・低減の目的に使用することができる。<キャンディ> マルチトール含有粉末(株式会社林原商事販売、商品名「粉末マビット」、無水物換算でマルチトールを93.5質量%含有)95質量部及びα,α−トレハロースの糖質含有糖質(株式会社林原商事販売、商品名「ハローデックス」)7質量部に水32質量部を加えて加熱溶解し、減圧下で約160℃まで煮詰め、この煮詰め終了直後に、はっかエキス0.1質量部、南天エキス0.1質量部、カリンエキス0.1質量部、実施例1の方法で調製した藍草抽出物粉末2質量部を混合した。この煮詰液を、1粒が3gとなるように、デポジット方式で成形し、水分含量約1.8質量%のハードキャンディを製造した。 本品は、炎症を抑制する作用を有し、口腔内、喉、気管をはじめとする呼吸器系の臓器などの上皮細胞の炎症症状や、歯周病の原因乃至歯周病に起因する炎症を軽減し、口腔内やその近傍の細胞やその組織を保護する作用を有することから、本品は、風邪・アレルギーなどの呼吸器疾患や、大気汚染、排気ガス、タバコの煙などによる喉や口腔内の痛みや不快感などの軽減、歯周病の予防や症状の改善など目的で、のど飴としても有利に利用することができる。また、本品は美白、美肌や肥満の予防・軽減の目的で使用することができる。 本品を、15名の歯周病患者に対して、毎日、朝昼晩の3回、1回に2粒ずつ、口腔内でゆっくり溶かしながら使用することを60日間続けたところ、15名中10名で、口腔内の炎症及び歯茎の腫れが改善乃至消失し、8名では、歯磨きの際や、歯茎を強く圧迫した際に認められた出血が改善乃至消失した。<グミキャンディ> 水15.6質量部にコラーゲン4質量部を添加混合した後、これにゼラチン7.7質量部を添加混合し、その後、減圧し、その状態を2〜3分間維持してゼラチンを膨潤させた。その後、減圧下で品温が65℃になった時点で加熱を停止して、ゼラチン溶液を調製した。ショ糖21.7質量部、トレハロース7.3質量部、還元澱粉糖化物(東和化成工業株式会社販売、商品名「PO−300」)7.3質量部、無水結晶ブドウ糖21.7質量部、及び水10.9質量部を撹拌混合し、120℃にまで加熱した後、減圧濃縮処理により品温を80℃にまで低下させて、糖液を59.5質量部にまで濃縮して、糖液を調製した。約65℃に保温したこの糖液59.5質量部に、約65℃に保温したゼラチン溶液27.3質量部を添加混合した後、無水クエン酸2.5質量部、レモン果汁2.5質量部、難消化性デキストリン3.9質量部、実施例2の方法により調製した藍草抽出物粉末2質量、水2.4質量部、及びフレーバー0.9質量部を添加し、撹拌混合して均一化して、キャンディ溶液(ブリックス74)を得た。その後、得られたキャンディ溶液を充填装置に入れ、その充填ノズル先端からコーンスターチの成形型に約1gずつ充填し、20℃、湿度50%の条件で90時間乾燥処理を施した後、コーンスターチから取り出してグミキャンディを得た。得られたグミキャンディは水分が約12%のものであった。 本品は藍草抽出物粉末を含有しているので、抗炎症・抗菌作用を有し、口腔内や喉、管をはじめとする呼吸器系の臓器などの上皮細胞などに対する細胞障害やそれに伴う炎症症状や、歯周病の原因乃至歯周病に起因する炎症を軽減し、口腔内やその近傍の細胞やその組織を保護する作用を有することから、本品は、風邪・アレルギーなどの呼吸器疾患や、大気汚染、排気ガス、タバコの煙などによる喉や口腔内の痛みや不快感などの軽減、歯周病の予防や症状の改善などの目的で、のど飴としても有利に利用することができる。また、本品は美白、美肌や肥満の予防・軽減の目的で使用することができる。<チョコレート> チョコレート生地としてカカオマス20重量部、全粉乳22質量部、ココアバター16質量部、砂糖42質量部、実施例1の方法により調製した藍草抽出物粉末3、香料0.1質量部を配合したものを使用したチョコレートを23時間コンチングした後、チョコレート98質量部に対して、卵黄レシチン2質量部の割合で添加し、さらに1時間、コンチング機により均一分散を行った。その後、テンパリング・成型を行った。本品は、口溶けが良好で、口中での後残りの少ないすっきりとしたチョコレートであった。また、本品は、抗炎症・抗菌作用を有し、口腔内、喉、気管をはじめとする呼吸器系の臓器などの上皮細胞などに対する細胞障害やそれに伴う炎症症状や、歯周病の原因乃至歯周病に起因する炎症を軽減し、口腔内やその近傍の細胞やその組織を保護する作用を有することから、本品は、風邪・アレルギーなどの呼吸器疾患や、大気汚染、排気ガス、タバコの煙などによる喉や口腔内の痛みや不快感などの軽減、歯周病の予防や症状の改善などの目的で利用することができる。また、本品は美白、美肌や肥満の予防・軽減の目的で使用することができる。<健康補助食品> コエンザイムQ105質量部、ローヤルゼリー抽出物(株式会社林原商事販売、「林原ローヤルゼリー抽出物X」)26質量部、粉糖5質量部、エリスリトール50質量部、アスコルビン酸2−グルコシド8質量部、ビタミンB11質量部、ビタミンB21質量部、ビタミンB6、1質量部、実施例1の方法で調製した藍草抽出物粉末2質量部、糖転移ヘスペリジン(株式会社林原商事販売、商品名「林原ヘスペリジンS」)1質量部及び香料1質量部を混合し、押し出し造粒法、流動相乾燥法により、顆粒状の健康補助食品を調製した。本品は、健康維持に有用なだけでなく、抗炎症・抗菌作用を有し、口腔内、喉、気管をはじめとする呼吸器系の臓器などの上皮細胞などに対する細胞障害やそれに伴う炎症症状や、歯周病の原因乃至歯周病に起因する炎症を軽減し、口腔内、その近傍の細胞やその組織を保護する作用を有することから、本品は、風邪・アレルギーなどの呼吸器疾患や、大気汚染、排気ガス、タバコの煙などによる喉や口腔内の痛みや不快感などの軽減、歯周病の予防や症状の改善などの目的で利用することができる。また、本品は美白、美肌や脂質代謝調節、肥満の予防・軽減の目的で使用することができる。 以上のように、本発明の藍草抽出物粉末は、低吸湿性で、流動性も良く、保存安定性に優れている。また、本発明の藍草抽出物粉末は、メラニン生成抑制、エラスターゼ阻害活性、リパーゼ阻害活性、皮脂腺からの皮脂分泌調節作用、SOD様作用、DPPHラジカル捕捉作用などの多彩な生理活性を有し、これを配合した皮膚外用剤や経口摂取用の組成物は、日焼け後の色素沈着・シミ・ソバカス・肝斑などの淡色化、美白に優れた効果を有する共に、エラスターゼ阻害活性による皮膚の張り・弾力を回復・維持することで、皮膚の老化を防止し、若々しい肌の状態を維持することができる。また、本発明の藍草抽出物粉末を配合した組成物は、上記作用に加えて、他の美白成分を併用することにより、さらに、増強することができるので、本発明の皮膚外用剤は、美白や美肌の目的だけでなく、皮膚の皮脂成分の酸化防止や皮膚の酸化傷害、皮膚の老化の防止、皮膚の保護、水虫治療、口内炎治療、アクネ治療、歯周病やう蝕の予防や治療、体脂肪低減などにも利用することができる。また、当該組成物は、副作用の懸念がなく、安全で、快適に長期連用することができる。本発明は、斯くも顕著な作用効果を奏する発明であり、斯界に多大の貢献をする、誠に意義のある発明である。 蓼藍、琉球藍、蝦夷藍、及びインド藍から選ばれる藍草の植物体の全部または一部を水或いは水を含むエタノールにより抽出し、ポリフェノールを200μg/ml以上、トリプタンスリンを0.5μg/ml以上含有する藍草抽出液を得る工程、無水物換算で、藍草抽出液中の藍草抽出物1質量部に対して、糖アルコールを含まないデキストロースイクイバレント(DE)0.2以上3.5以下の澱粉部分分解物を、無水物換算で、0.25質量部以上5質量部以下含有せしめる工程、及びこれを凍結乾燥、又は、噴霧乾燥し、粉砕する工程を含むことを特徴とするポリフェノール及びトリプタンスリン含量を高めた藍草抽出物粉末の製造方法。 藍草抽出液を得る工程が、煮出し抽出であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。


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