タイトル: | 公表特許公報(A)_チアジド系利尿薬とループ利尿薬との組合せ調製物 |
出願番号: | 2008528409 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 31/635,A61K 31/404,A61P 9/12,A61P 9/04,A61K 31/549,A61K 31/517,A61K 31/196,A61K 31/4035,A61K 31/402,A61K 31/4409 |
クナーフ ハインリッヒ ムットシュラー エルンスト JP 2009506088 公表特許公報(A) 20090212 2008528409 20060829 チアジド系利尿薬とループ利尿薬との組合せ調製物 ヘキサル アーゲー 500085389 特許業務法人はるか国際特許事務所 110000154 クナーフ ハインリッヒ ムットシュラー エルンスト DE 102005040841.9 20050829 A61K 31/635 20060101AFI20090116BHJP A61K 31/404 20060101ALI20090116BHJP A61P 9/12 20060101ALI20090116BHJP A61P 9/04 20060101ALI20090116BHJP A61K 31/549 20060101ALI20090116BHJP A61K 31/517 20060101ALI20090116BHJP A61K 31/196 20060101ALI20090116BHJP A61K 31/4035 20060101ALI20090116BHJP A61K 31/402 20060101ALI20090116BHJP A61K 31/4409 20060101ALI20090116BHJP JPA61K31/635A61K31/404A61P9/12A61P9/04A61K31/549A61K31/517A61K31/196A61K31/4035A61K31/402A61K31/4409 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,LY,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW EP2006008455 20060829 WO2007025721 20070308 24 20080414 4C086 4C206 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA03 4C086BC07 4C086BC10 4C086BC13 4C086BC17 4C086BC46 4C086BC89 4C086DA20 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA35 4C086MA37 4C086MA41 4C086MA43 4C086MA52 4C086NA14 4C086ZA36 4C086ZA42 4C206AA01 4C206AA02 4C206DA18 4C206JA14 4C206KA01 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA55 4C206MA57 4C206MA61 4C206MA63 4C206MA72 4C206NA14 4C206ZA36 4C206ZA42 本発明は、低用量のループ利尿薬とチアジド系利尿薬との固定組合せを含有する薬学的調製物に関する。 ループ利尿薬/チアジド系利尿薬の自由組合せは、いわゆる利尿薬耐性患者に、即ちループ利尿薬が高用量でも有効でないか十分に有効でない患者、そして重症腎不全患者において首尾よく用いられた(用いられている)。1971年に、チアジド系利尿薬(例えばクロルタリドン)の追加的投与後、ループ利尿薬(例えばフロセミド)による高用量注入療法にもはや応答しない重症心臓病患者で利尿が再確立されたということがはじめて報告された。重症腎臓病患者では、利尿薬の組合せは、通常必要とされるループ利尿薬の非常に高い用量を低減し、したがって二次性作用の発生率を低減させる。しかしながら、両方の場合において、このような治療は、水及び電解質平衡における重篤な撹乱の危険のため、特定熟練医療施設、例えば集中治療室又は腎臓病センターにおいて患者の集中定常制御下でのみ行なわれるべきであるということが文献(1、22)中で早期に留意されている。 記載された組合せ治療は、逐次的ネフロン遮断の原則に基づいている。これは、管系の異なる連続セグメントでの上記利尿薬の作用として定義される。ループ利尿薬は、その名称が意味するように、ヘンレ係蹄の太い上行脚に作用し、Na+/K+/2Cl−共輸送体を阻害するが、一方、チアジドは早期遠位尿細管でより遠位に位置するNa+/Cl−共輸送体を遮断する。この作用は、2つの異なる部位での利尿薬と腎臓の輸送体系との相互作用により過比例的に増大する(「相乗的作用」;2〜27)。 危険症状療法の上記の急性治療においては、高用量のループ利尿薬を用いて開始され、不十分な応答の場合のみ、チアジドの追加的投与により継続されるが、心臓血管性疾患の恒久的治療においては、チアジドが高血圧症の場合に特にループ利尿薬より有効であることが立証されているため、チアジドの投与が重視される(28、29、30)。このようなチアジド治療は高血圧症患者の死亡率を有意に低減することが多数の研究において実証されたが、それにもかかわらずこの治療は、高用量で脂肪、糖及び尿酸代謝の低下と同様にカリウム及びマグネシウム損失といった欠点に悩まされる。 これらの望ましくない電解質損失は先ず、経口電解質置換により相殺されたが、しかしながらこれは、特に高齢患者に、そして後にはチアジドとアミロライド又はトリアムテレンといったカリウム保持薬との固定組合せの採用に、十分に耐容されなかった。しかしながらこの固定組合せは、血漿クレアチニン増大を示す患者における(並びに擬似正常血漿クレアチニンを示す高齢者における)高カリウム血症の危険のため、問題であることも判明した。さらにチアジドとの同時投与は、しばしば必要とされる、ACE阻害薬及びAT1受容体拮抗薬をそれぞれ用いた追加的治療を排除する。 ここで、全体的なナトリウム排泄増大/利尿の作用が、チアジド系利尿薬と低用量ループ利尿薬との固定組合せにより増大し、この低用量組合せを用いてさえ相乗的作用が達成されるだけでなく、その上に、カリウム及びマグネシウム損失に関する望ましくない二次性作用が有意に低減されるということが意外にも判明した。同時に、チアジドの望ましい低カルシウム利尿作用がループ利尿薬の存在下でも維持される。 したがって、本発明の目的は、互いに一緒に又は別個に活性成分として、 (a)ヒドロクロロチアジドの5〜50mgの用量の作用に対応する量でのチアジド系利尿薬と、 (b)トラセミドの2.5〜15mgの用量の作用に対応する量でのループ利尿薬とを含む組合せ調製物である。 したがって本発明の組合せ調製物は、活性成分の固定組合せであり、これらの成分の選択及び用量は予め決定される。 組合せ調製物は活性成分を含有し、これらは通常、固体形態で、且つ一緒に、即ち単独投与単位の形態で、或いは別個に、即ち同時投与のための個々の投与単位の形態で存在する。 本発明の組合せ調製物中に用いられ得るチアジド系利尿薬は、遠位尿細管中のNa+/Cl−輸送体を阻害し、そしてナトリウム、塩化物、カリウム及びマグネシウムイオンの排泄を増大する利尿薬であると理解される。これは、チアジド及びチアジド類似体を含む。有用なチアジド系利尿薬は、例えば、ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、ベンズチアジド、シクロチアジド、トリクロルメチアジド、シクロペンチアジド、メチクロチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、エチアジド、ヒドロフルメチアジド、ポリチアジド、ベンドロフルメチアジド、クロルタリドン、インダパミド、メフルシド、メトラゾン、ベメチザイド、クロパミド、フェンキゾン、キネタゾン、ブチジド、キシパミド及びインダパミド、並びにその薬学的に許容可能な誘導体、例えばその塩である。好ましくは、ヒドロクロロチアジドがチアジド系利尿薬として用いられる。 本発明の組合せ調製物中に用いられ得るループ利尿薬は、上記のように、ヘンレ係蹄の太い上行脚中のNa+/K+/2Cl−輸送体を阻害し、それによりナトリウム、カリウム及び塩化物イオンの再吸収を阻害する利尿薬であると理解される。有用なループ利尿薬は、トラセミド、フロセミド、アゾセミド、ブメタニド、ピレタニド、トリパミド、エトゾリン及びその代謝産物オゾリノン、及びシクレタニン、並びにその薬学的に許容可能な誘導体、例えばその塩及びエステルである。好ましくは、トラセミドがループ利尿薬として用いられる。 本発明の組合せ調製物は、ヒドロクロロチアジドの5〜50mgの用量に対応する量でのそれぞれの投薬量単位でチアジド系利尿薬を含有する。さらに好ましくは、チアジド系利尿薬は、ヒドロクロロチアジドの5〜40mgの用量に対応する量で存在し、10〜30mgの用量に対応する量が最も好ましい。チアジド系利尿薬の典型的量は、例えばヒドロクロロチアジドの12.5及び25mgの用量に対応する。 「ヒドロクロロチアジドの5〜50mgの用量の作用に対応するチアジド系利尿薬の量」は、ここでは、このチアジド系利尿薬の作用の継続時間の間に5〜50mgのヒドロクロロチアジドと同一量のNaClの排泄を生じさせるチアジド系利尿薬の量であると理解される。この状況では、チアジド系利尿薬の「作用の継続時間」という用語は、活性成分により誘導されるNaCl排泄がチアジド系利尿薬を用いない対照排泄(「ベースライン」)を上回る時間を指す。25mgのヒドロクロロチアジドの作用に対応するチアジド系利尿薬の量は、例えば、このチアジド系利尿薬の作用の継続時間の間に25mgのヒドロクロロチアジドと同一量のNaClの排泄を生じさせる量である。利尿薬の効能プロファイルは、例えばKnauf and Mutschler(31)に詳細に記載されている。 したがって、ヒドロフルメチアジド、ベンズチアジド、クロルタリドン及びキネタゾンのようなチアジド系利尿薬は通常、ヒドロクロロチアジドと同様に、約5〜50mg、さらに好ましくは約5〜40mg、もっとも好ましくは約10〜30mg、例えば12.5〜25mg/投与量単位の量で用いられる。ベンドロフルメチアジド、メトラゾン及びメチクロチアジドは通常、約0.5〜5mg、さらに好ましくは約0.5〜4mg、もっとも好ましくは約1〜3.0mgの量で存在する。インダパミドは通常、約0.25〜1.25mg、さらに好ましくは約0.25〜2mg、もっとも好ましくは約0.5〜1.5mgの量で存在する。ポリチアジド及びトリクロルメチアジドは通常、約0.2〜2mg、さらに好ましくは約0.2〜1.6mg、もっとも好ましくは約0.4〜1.2mgの量で存在する。 それぞれの投薬量単位中の本発明の組合せ調製物のループ利尿薬は、トラセミドの2.5〜15mgの用量の作用に対応する量で存在する。好ましくは、ループ利尿薬は、2.5〜14mgの量、さらに好ましくは2.5〜12.5mgの量に対応する量で存在する。ループ利尿薬の典型的量は、例えばトラセミドの2.5、5又は10mgの用量に対応する。 「トラセミドの2.5〜15mgの用量の作用に対応するループ利尿薬の量」は、ここでは、このループ利尿薬の作用の継続時間の間に2.5〜15mgのトラセミドと同一量のNaClの排泄を生じさせるループ利尿薬の量であると理解される。上記のように、この状況では、「作用の継続時間」という用語は、活性成分により誘導されるNaCl排泄がループ利尿薬を用いない対照排泄(「ベースライン」)を上回る時間を指す。例えばトラセミドの10mgの用量の作用に対応するループ利尿薬の量は、このループ利尿薬の作用の継続時間の間に10mgのトラセミドと同一量のNaClの排泄を生じさせる量である(31も参照)。 したがって、ピレタニドのようなループ利尿薬は通常、トラセミドと同様に、約2.5〜15mg、さらに好ましくは約2.4〜14mg、もっとも好ましくは約2.5〜12.5mg/投薬量単位の量で用いられる。フロセミドは通常、約7.5〜45mg、さらに好ましくは約7.5〜42mg、もっとも好ましくは約7.5〜37.5mgの量で存在し、ブメタニドは通常、0.05〜0.3mg、さらに好ましくは約0.05〜0.25mg、もっとも好ましくは約0.05〜0.2mgの量で存在する。 組合せの作用の継続時間の間、即ち活性成分により誘導されるNaCl排泄が成分組合せを用いない対照排泄(「ベースライン」)を上回る時間、0.3以下のK+/Na+排泄比を生じさせる量及び割合でチアジド系利尿薬及びループ利尿薬を用いるのが特に好ましい。このようなK+/Na+排泄比は、例えば約20〜30mgのヒドロクロロチアジド及び約7.5〜12.5mgのトラセミドの組合せにより、例えば25mgのヒドロクロロチアジドと10mgのトラセミドとの、或いは対応する量の他のチアジド系利尿薬とループ利尿薬との成分組合せにより、達成される。 本発明による組合せ調製物は、上記のように、互いに一緒に又は別個に、即ち単独投薬量単位の或いは分離投薬量単位の形態で、活性成分を含有し得る。好ましくは、本発明の組合せ調製物は、単独投薬量単位の形態で、さらに好ましくは両活性成分を含有する固体薬学的組成物の形態で存在する。それは、経口投与のためには、例えば粉末、顆粒、錠剤、被覆錠剤又はカプセルの形態で有用である。 本発明の組合せ調製物は、任意に、活性成分を、互いに一緒に又は別個に、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤又は添加剤と混合して含有し得る。適切な賦形剤及び添加剤は、例えば、充填剤、例えばスクロース、ラクトース、セルロース(例えば微晶質セルロース)、マンニトール、マルチトールデキストラン、デンプン(例えばコーンスターチ)、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントゴム、アラビアゴム、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、合成及び半合成ポリマー又はグリセリド、滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム)、防腐剤(例えばパラベン又はソルビン酸)、酸化防止剤(例えばアスコルビン酸、α−トコフェロール又はシステイン)、流動調節剤及び乾燥剤(例えば高分散二酸化ケイ素)、崩壊剤(例えばカルボキシメチルデンプンナトリウム)、結合剤、増粘剤、甘味剤又は風味剤である。 本発明の組合せ調製物は、当業者に既知の方法により調製され得る。例えば活性成分を一緒に又は別個に含有する組成物は、活性成分、並びに任意に、薬学的に許容可能な賦形剤及び添加剤を粉末形態で十分に混合し、併合することにより調製され得る。 本発明によるチアジド系利尿薬及びループ利尿薬の固定組合せは、高血圧症及び心不全といった心臓血管性疾患の治療のために特に有用である。したがって本発明は、高血圧症又は心不全の治療のための組合せ調製物の製造のための活性成分としてのチアジド系利尿薬及びループ利尿薬の使用にも関する。 本発明によるチアジド系利尿薬及びループ利尿薬の組合せは、原発性(本態性)高血圧症の治療のために特に有用である。 さらに、二次性高血圧症、例えば腎性高血圧症は、特に、この群の患者に一貫して起こるGFR≧30ml/分(血漿クレアチニン≦2mg/dl)を示す軽微な又は中等度の腎機能不全のみの場合、本発明の組合せを用いて良好に治療することができる。 本発明によるチアジド系利尿薬及びループ利尿薬の組合せはさらに、低減されない有効動脈血容量(EABV)及び2l/(分・m2)以上の心指数(体表面積当たりの心拍出量[l/(分・m2)])を示す慢性及び亜慢性形態の心不全の治療のために(32及び33による)、並びに急性心不全の再補償後の心臓の安定化のために、非常に有用である。 本発明による組合せ調製物は、好ましくは、このような治療を必要とする被験体、特にヒトに、1日1回又は2回、さらに好ましくは1日1回投与される。患者のための正確な投薬量は、例えば患者の年齢、性別、体重及び食餌に、そして患者の全身の症状及び治療されるべき症状に依存する。正確な投薬量は、これらの因子及びその他の因子を考慮して、熟練の医者により容易に決定され得る。 任意に、本発明によるチアジド系利尿薬及びループ利尿薬の組合せ調製物は、高血圧症又は心不全を治療するために有用なその他の製剤と同時投与され得る。それらの製剤の例は、カプトプリル、ベナゼプリル及びエナラプリルといったACE阻害薬、及びカンデサルタン、イルベサタン及びバルサタンといったAT1受容体拮抗薬である。 本発明の組合せ調製物は、効能の高ピーク(ピーク利尿)が存在せず、またループ利尿薬の単一用量投与と違って、顕著な反跳(リバウンド)が存在しない、即ちNaCl排泄がベースライン排泄より低い利尿後期間(Post Diuretic Period)が認められないという利点を有する。したがってループ利尿薬の作用継続時間がチアジドにより延長されて、高血圧症患者のために特に所望される、単一用量投与を可能にする好ましい1日プロファイルがもたらされる。さらなる利点として、NaCl排泄に関して正規化される、チアジド系利尿薬及びループ利尿薬の組合せ調製物は、意外にも、チアジドとカリウム保持薬との慣用的組合せと比較した場合、カリウム及びマグネシウムの排泄に関して有意に改善される。同時に、ループ利尿薬の存在にもかかわらず、チアジドの所望の低カルシウム利尿作用が維持される。これは、望ましくない低カリウム血症、低マグネシウム血症及び/又は低カルシウム血症並びにそれに関連した二次性作用、例えば筋無力症、便秘、骨破壊及び心不整脈の防止を有効に可能にする。さらにその組合せは、ACE阻害薬又はAT1拮抗薬の同時投与を可能にする。 したがって本発明による活性成分の組合せ調製物は、少量のカリウム及びマグネシウムの損失しか伴わない有効なナトリウム利尿を生じ、それ故に、良好な効能に加えて、利点/二次性作用の改善されたプロファイルを示す薬剤を提供する。したがって活性成分の組合せ調製物は、長期及び恒久的治療のために非常に有用である。 以下に、実施例及び図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。[実施例] 1.方法 試験に対するそのインフォームド・コンセントを書面で示した12名の健常ボランティア(28〜48歳、男性6名、女性6名)に関して、倫理的に承認された試験を実施した。薬剤の投与前に、参加者は臨床的健康診断を受けた。参加者は標準食を続け、既定の流体(1.5l/日)及び塩摂取(6g NaCl;100mmol Na+/日)を試験前3日及び試験中を通して受けた。 先行の試験(35)に従って、治療期間前に、即ち経口薬剤投与(午前8時)の24時間〜12時間前及び12時間〜0時間前に、尿を採取した。その時点から、6時間目まで、そして、その後、6〜9時間目、9〜12時間目、及び12〜24時間目まで、2時間間隔で薬剤投与後に尿を採取した。それぞれの採取期間の既定容量のアリコートを、「MODULAR」アナライザー(Roche Comp., Switzerland)を用いてNa+、K+、Cl−、Ca2+、Mg2+及びクレアチニンに関して分析するまで凍結させた。 全てのデータは、平均値(±SEM)として表わされる。利尿薬により誘導された「正味排泄量」は、総排泄量と、治療前のそれぞれの期間の間に得られた対照排泄量(「ベースライン」)と、の差として定義される。ANOVAを用いて、利尿薬単独療法の作用を組合せ治療と比較する。 2.結果 A.用量−応答試験 ヒドロクロロチアジド(HCT)及びトリアムテレン(TA)の用量−応答試験は、これらの種類の利尿薬が、それぞれ25mgのHCT及び50mgのTAという一般的な使用用量でそれらの最大ナトリウム排泄増大作用に到達するというよく知られた知見を裏付ける(図1)。さらに、12時間(ベースライン排泄に再び到達するまでの時間)中に25mgのHCTにより誘導される累積Na+排泄は、50mgで得られるものと有意に異なるものではなかった。狭い範囲のほぼ線形の用量−応答性は、これらの利尿薬を「低上限」の利尿薬として特徴づける。 他方、「高上限」のループ利尿薬トラセミド(TORA)は、その短い作用継続時間(6時間)に関連して、より広い範囲の線形用量−応答性を有する。しかしこの種類の利尿薬は、1日用量のナトリウム排泄増大作用が24時間に基づく場合、その作用はチアジドよりも顕著に低いことが知られている(33、34)。 B. Na+、K+、Mg2+及びCa2+の排泄に及ぼす利尿作用 1.単独療法 通常用量の利尿薬のナトリウム排泄増大作用は、薬剤投与後の異なる期間について定義されたK+、Mg2+及びCa2+の排泄と相関していた。図2aは、最初の3時間の間においては、10mgのTORAが群を抜いて最も高いNa排泄の増大を示し、次に25mgのHCT、次いで50mgのTAが続いたことを示している。3〜6時間の期間中にこの差は消失し、そして、6〜12時間の期間及び12〜24時間の期間中において、ループ利尿薬は、よく知られた「反跳(リバウンド)」を示し、即ちNa+排泄は薬剤投与前のレベルを下回った。HCTは、最初の3時間の間のみ、TAより高いNa+排泄を誘導した。 HCTにより誘導された総K+排泄は、ループ利尿薬の投与後のそれより高かった。これは、チアジドの作用の継続時間(0〜12時間)について、及び利尿後期間(12〜24時間)について特に当てはまる。TAは、0〜3時間の期間のみ、HCT又はTORAより低いK+損失を誘導した(図2b)。 K+排泄を、以前に定義されている(35、36)ように、Na+排泄と相関させると、薬剤投与後の最初の3時間におけるHCTのK+/Na+排泄比がループ利尿薬のK+/Na+排泄比のほぼ3倍であることが明白になった(図2c)。TORAのK+/Na+排泄比は、ループ利尿薬の作用継続時間後(6〜24時間)にのみ最高であったが、これは、Na+排泄がベースラインより低かったためである。意外にも、カリウム保持性利尿薬TAは、総K+排泄(0〜24時間)(図2b)及びK+排泄に関連させたNa+排泄(0〜6時間)(図2c)のいずれについてもループ利尿薬より優れているわけではなかった。 Mg2+排泄は、チアジド及びループ利尿薬の投与後のK+の排泄に関連して有意に変わることはなかった(図3)。言い換えれば、ループ利尿薬はチアジドよりマグネシウム利尿性が低い。他方で、そして従来の観察(35、36)と一致して、Na+排泄と関連したCa2+排泄は、チアジドについてよりもループ利尿薬について高かった(図2d)。 2. 利尿薬の組合せ HCTとループ利尿薬又はカリウム保持性利尿薬との同時投与は、0〜6時間の期間におけるナトリウム排泄増大作用を有意に増大させた(図2a)。HCT/TORAの組合せは相乗的なナトリウム排泄増大作用を示し、即ち同時投与された利尿薬の組合せについての正味Na+排泄(総排泄−(マイナス)ベースライン)は、各種類の利尿薬が単独で投与された場合の合計より有意に高かった。カリウム保持性利尿薬と組合せたHCTは、付加的なナトリウム排泄増大作用を誘導しただけであった。 最も意外であったのは、利尿薬の組合せのナトリウム排泄増大作用に関連したK+、Mg2+及びCa2+の排泄であった。図3に示したように、K+及びMg2+の総排泄量は、0〜24時間の期間と同様に作用期間中(0〜12時間)において、単独で投与されたHCTについてよりも、TORAとの同時投与について低かった。この差は、K+排泄をNa+排泄と相関させることにより最良に定量され、これは、5mgのTORAにより0.40(0.43)から0.25(0.27)に低減された(p<0.01)。TORAのこの「K+保持性作用」は、10mgのTORAとHCTとの同時投与についてさらに顕著であった(図3)。 TORAの同時投与は、HCTにより誘導されたMg2+の排泄をも低減させた(p<0.01)。さらに、図2に示した電解質の排泄の時間経過から、HCTの低カルシウム利尿作用は、ループ利尿薬と組合された場合に維持されるということがわかる(図2d)。 HCT/TORAの組合せを慣用的なHCT/TAの組合せと比較することにより(図3)、チアジド単独の投与と比較して、ループ利尿薬がカリウム保持性利尿薬より優れているということが明白になり、これは、望ましくないK+及びMg2+損失と同様に、所望のナトリウム排泄増大作用に関しても当てはまる。[参考文献]1. 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