タイトル: | 公開特許公報(A)_自動スポット溶接検査システム |
出願番号: | 2008184613 |
年次: | 2010 |
IPC分類: | G01N 21/84,B23K 11/24,B23K 31/00,G01B 11/00 |
大畑 信吾 JP 2010025615 公開特許公報(A) 20100204 2008184613 20080716 自動スポット溶接検査システム セントラル自動車株式会社 000108188 安原 正義 100086184 安原 正之 100059591 大畑 信吾 G01N 21/84 20060101AFI20100108BHJP B23K 11/24 20060101ALI20100108BHJP B23K 31/00 20060101ALI20100108BHJP G01B 11/00 20060101ALI20100108BHJP JPG01N21/84 ZB23K11/24 335B23K11/24 398B23K31/00 KG01B11/00 H 1 1 OL 5 2F065 2G051 2F065AA01 2F065AA15 2F065AA20 2F065CC15 2F065FF04 2F065JJ03 2F065PP25 2F065QQ24 2F065QQ25 2F065QQ51 2F065RR06 2F065RR09 2G051AA07 2G051AA89 2G051AB02 2G051AB13 2G051AC15 2G051AC21 2G051CA04 2G051CB01 2G051CB05 2G051ED11 この発明は、自動車製造工場などの組立工程等において自動車ボディ等のワークに対して作業用ロボットなどでスポット溶接を行い、そのスポット溶接打点が正式打点指示図(マスター)の通りに作業が行われたか否かを作業後検査する自動スポット溶接検査システムに関する。 自動車等の製造工場において、各々の組立工程では多数のマテリアルハンド(マテハン)を有する作業用ロボットが使用されており、それらの作業用ロボットにより予め指定された制御装置によって自動車ボディ等のワークに対して、正式打点指示図(マスター)に従って決められた多数の溶接打点位置に溶接を行っていた。 そして、従来、これらのスポット溶接作業が予め正式打点指示図に従った位置に予め決められた数が正しく行われた否かの検査は、作業者による抜き取り検査によって視覚的検査として行われていた(従来技術1)。 また、特開2007−152371号公報(従来技術2)に「溶接打点位置検査システム」が開示されている。従来技術2は、「スポット溶接の打点の位置を3次元情報として抽出してCADデータと比較することで、打点の位置検査の工数を低減する、溶接打点位置検査システム」であり「自動車ボディ等のワークに施したスポット溶接の打点の位置を指し示す指示具と、互いに一直線上にならないように上記指示具に備えられた三つの発光素子から成る識別部と、上記識別部に向けて配置され、且つ、互いに所定間隔だけ離れた一対のカメラと、各カメラからの撮像信号に基づいて、各発光素子の位置から上記指示具が接触している上記打点の三次元位置を算出し、前もって登録された打点の三次元位置と照合して、上記ワークに施したスポット溶接による打点の位置が正しい位置にあるか否かを判定する判定部と、を備えたことを特徴とする、溶接打点位置検査システム」である。特開2007−152371号公報(従来技術2) 従来技術1のような検査作業であると、スポット溶接作業後の検査が、作業者による抜き取り検査で行われていたため、抜き取り製品以外の製品で発生したスポット溶接の不具合品は発見できず、そのまま検査に通ってしまうという課題があった。 また、「抜き取り検査」による不具合品の発見があった場合、その製品から遡って製造された製品も順次検査する必要があり、その確認作業が面倒である課題があった。 更に作業者という人間の目による検査のため、検査の精度が高いとは言えなかった。 また従来技術2の「溶接打点位置検査システム」は、スポット溶接の打点位置を3次元情報として抽出し、CADデータと比較する」ことで打点の位置検査をする技術であるため、「各カメラからの撮像信号に基づいて、各発光素子の位置から上記指示具が接触している上記打点の三次元位置を算出」する作業が繁雑であるとともに「前もって登録された打点の三次元位置」という数値データとの比較も困難性があった。また現実的なシステムの設備が高価であり、対応作業が複雑で運用が難しいという課題があった。 上記課題を解決するために、撮影機を有しロボット制御盤及びシーケンスコントローラーと接続しているロボット本体と、撮影機と接続している画像処理ユニットとからなり、 ロボット制御盤及びシーケンスコントローラーによりロボット本体を移動させ、被検査物のスポット溶接打点の全数の位置を撮影機で撮影するシステムであり、 撮影機によって予め正式打点指示図の通りにスポット溶接をしたサンプルとなる完全被検査物のスポット溶接打点全部の数と位置を撮影し、それらの画像を画像処理ユニットに記録しておくとともに、 撮影機によって実際に製品となる被検査物のスポット溶接打点全部の数と位置を撮影して、画像処理ユニットにこれらの画像を記録し、これらの画像と予め記録してある完全被検査物のスポット溶接打点全部の数と位置の画像とを比較し、その検査結果を自動的に判定することを特徴とする自動スポット溶接検査システムを提案する。 この発明によれば、自動車ボディ等のワークのスポット溶接作業後の検査が、予め正式打点指示図の通りにスポット溶接をした完全被検査物のスポット溶接打点の全部の位置及び数を撮影した画像と、製品となる被検査物のスポット溶接打点全部の位置及び数を撮影した画像とを比較するため、打点位置のズレや抜けによる数の増減の有無などの判定が画像によって容易にできる。 そのため、画像処理ユニットを使用して全ワークに対して完全検査物との画像比較を高速で自動的に行うことができるため、検査作業の効率化とともに全製品の性能が向上する。 この発明の実施形態である自動スポット溶接検査システムを示し、全体のシステムの構成を示す説明図である図1、この発明の画像処理ユニットにおける完全被検査物のスポット溶接打点Sの位置及び数の画像SPと、実際に製造され製品となる被検査物Bのスポット溶接打点Sの位置及び数の画像S1〜Snとの比較を示す説明図である図2、同じく被検査物に打点されるスポット溶接打点の説明図である図3、完全被検査物のスポット溶接打点の画像の部分説明図である図4(a)、製品となる被検査物のスポット溶接打点がずれている不具合を示す画像の部分説明図である図4(b)、完全被検査物のスポット溶接打点の画像の部分説明図である図5(a)、製品となる被検査物のスポット溶接打点が抜けている不具合を示す画像の部分説明図である図5(b)に基づいて説明する。 この発明の実施形態である自動スポット溶接検査システムは、撮影機1を有し、ロボット制御盤2及びシーケンスコントローラー3と接続しているロボット本体4と、撮影機1と接続している画像処理ユニット5とからなる。 ロボット本体4は、ロボット制御盤2及びシーケンスコントローラー3に予め設定されたプログラムによりロボット本体4を移動させ、自動車車体等の被検査物Bのスポット溶接打点Sの全数の位置を撮影機1で撮影する。 次にこの発明の実施形態である自動スポット溶接検査システムを図2にしたがって説明する。最初に予め正式打点指示図の通りにスポット溶接をした完全被検査物(マスターボディ)を製作し、サンプルとなるその完全被検査物のスポット溶接打点Sの全部の数と、その位置を、ロボット制御盤2によってロボット本体4を移動させ、ロボット本体4に設けられている撮影機1によって予め撮影し、その画像SPを画像処理ユニット5に記録する。 次に、実際に製造され製品となる被検査物Bのスポット溶接打点Sの全部の数とその位置を撮影して、その画像S1〜Snを画像処理ユニット5に記録する。 そして、この実際に製造される製品である被検査物Bのスポット溶接打点Sの全部の数と位置の画像S1〜Snと予め記録してある完全被検査物のスポット溶接打点Sの位置及び数の画像SPとを比較し、位置のズレがどの程度の間隔であるかや、抜けや打ちすぎによる数の増減があるかなどを判定し、全てが合致すれば合格とする。この検査結果は自動的に判定される。この方法を全部の実際に製造される製品である被検査物Bに対して順次行う。 撮影機1によって、自動車車体等の被検査物Bのスポット溶接打点Sの全部の数と、その位置は、撮影され信号として画像処理ユニット5へ送信される。例えば図4(a)に示されるように、正式打点指示図通りに溶接された完全被検査物のスポット溶接打点の画像SPと、図4(b)に示される実際の製品となる被検査物Bである自動車車体のスポット溶接打点の画像S1〜S3(部分)を比較すると、S1及びS3は正式打点指示図の指定する位置SPと合致し合格であるが、スポット溶接打点S2は位置がズレており、その場合、そのズレ量が合格可能な僅少なものか大きすぎて不合格なものかを画像処理ユニット5が判断して検査の合否を判断する。 また、図5(a)に示す完全被検査物のスポット溶接打点の画像SPと、図5(b)に示される実際の製品となる被検査物Bである自動車車体のスポット溶接打点の画像S4〜S6を比較すると、S5のスポット溶接打点が溶接されず抜けていることが容易に判明する。図5(b)ではS4とS6は合格だが、S5は抜けの場所であることが判り、スポット溶接打点の数が少ないと判定され不合格との判断となる。 この発明は、自動車製造工場などの組立製造工程等においてスポット溶接を行う場合、そのスポット溶接打点が正式打点指示図(マスター)の通りに作業が行われたか否かを画像から検査する自動スポット溶接検査システムとして利用される。この発明の実施形態である自動スポット溶接検査システムを示し、全体のシステムの構成を示す説明図この発明の画像処理ユニットにおける完全被検査物のスポット溶接打点Sの位置及び数の画像SPと、実際に製造され製品となる被検査物Bのスポット溶接打点Sの位置及び数の画像S1〜Snとの比較を示す説明図同じく被検査物に打点されるスポット溶接打点の説明図(a)完全被検査物のスポット溶接打点の画像の部分説明図、(b)製品となる被検査物のスポット溶接打点がずれている不具合を示す画像の部分説明図(a)完全被検査物のスポット溶接打点の画像の部分説明図、(b)製品となる被検査物のスポット溶接打点が抜けている不具合を示す画像の部分説明図符号の説明 1 撮影機 2 ロボット制御盤 3 シーケンスコントローラー 4 ロボット本体 5 画像処理ユニット B 被検査物(自動車車体) S 被検査物のスポット溶接打点 SP 正式打点指示図通りに行った完全被検査物のスポット溶接打点の画像 S1、S3、S4、S6 製品となる被検査物のスポット溶接打点の画像 S2 ズレたスポット溶接打点の画像 S5 抜けたスポット溶接打点の画像 撮影機を有しロボット制御盤及びシーケンスコントローラーと接続しているロボット本体と、撮影機と接続している画像処理ユニットとからなり、 ロボット制御盤及びシーケンスコントローラーによりロボット本体を移動させ、被検査物のスポット溶接打点の全数の位置を撮影機で撮影するシステムであり、 撮影機によって予め正式打点指示図の通りにスポット溶接をしたサンプルとなる完全被検査物のスポット溶接打点全部の数と位置を撮影し、それらの画像を画像処理ユニットに記録しておくとともに、 撮影機によって実際に製品となる被検査物のスポット溶接打点全部の数と位置を撮影して、画像処理ユニットにこれらの画像を記録し、これらの画像と予め記録してある完全被検査物のスポット溶接打点全部の数と位置の画像とを比較し、その検査結果を自動的に判定することを特徴とする自動スポット溶接検査システム。 【課題】従来、スポット溶接作業後の検査が、作業者による抜き取り検査で行われていたため、不具合品は発見できず検査に通ってしまうという課題や、CADによる数値データ比較方法もあったが、作業が困難であった。【解決手段】撮影機1によって予め正式打点指示図の通りにスポット溶接Sをしたサンプルとなる完全被検査物のスポット溶接打点SPの全数の位置を撮影し、それらの画像を画像処理ユニット5に記録しておくとともに、撮影機1によって実際に製品となる被検査物Bのスポット溶接打点Snの全数の位置を撮影して、画像処理ユニット5にこれらの画像を記録し、これらの画像Snと予め記録してある完全被検査物のスポット溶接打点の全数の画像SPとを比較し、その検査結果を自動的に判定する自動スポット溶接検査システムによる。【選択図】図1