生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_フロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法
出願番号:2008171469
年次:2010
IPC分類:G01N 21/17


特許情報キャッシュ

柳沼 敏博 樋渡 將央 渡辺 一之 武田 章 JP 2010008382 公開特許公報(A) 20100114 2008171469 20080630 フロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法 ユシロ化学工業株式会社 000115083 小島 清路 100094190 萩野 義昇 100117134 谷口 直也 100111752 柳沼 敏博 樋渡 將央 渡辺 一之 武田 章 G01N 21/17 20060101AFI20091211BHJP JPG01N21/17 Z 3 1 OL 10 2G059 2G059AA03 2G059BB08 2G059BB15 2G059EE02 2G059EE17 2G059JJ11 2G059MM01 2G059MM04 本発明は、フロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法に関する。更に詳しくは、本発明は、フロアーポリッシュ研磨面、特に超高速バフ機に装着された磨き専用バフパッドにより磨き作業することにより形成されたフロアーポリッシュ研磨面の美観を目視により評価したときの主観的な光沢感覚値を、客観的に数値化することができるフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法に関する。 フロアーポリッシュ皮膜に要求される性能として、光沢、耐ヒールマーク性、耐摩耗性及び易除去性等が挙げられる。これらの要求性能を備える皮膜を形成することができるフロアーポリッシュ組成物として、従来、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂を主成分とするエマルションが多用されている(例えば、特許文献1参照。)。一方、近年、フロアーメンテナンス用清掃機器の性能が急速に向上し、人手不足の影響及び人件費削減の必要性等もあって、清掃作業が簡略化されるようになった。 清掃作業の簡略化の一手法としてドライメンテナンス化が挙げられる。これは、従来の表面洗浄及び剥離作業等の、床に水が存在する状態での作業をできるだけ実施せずに、床面の高度な美観を維持しようとするものである。このドライメンテナンスの具体的な方法としては、例えば、歩行による傷付き等により美観が低下したフロアーポリッシュ皮膜を、毎分1000〜3000回程度の高速回転が可能な超高速バフ機(以下、「バーニッシャー」ともいう。)に、磨き専用のバフパッド(以下、「バーニッシュパッド」ともいう。)を装着して研磨(以下、「バフィング」ともいう。)することにより、フロアーポリッシュ皮膜(研磨面)の美観を回復させる方法などが挙げられる。 また、フロアーポリッシュ皮膜の美観測定には、JIS K 3920「フロアーポリッシュ試験方法」の15.「光沢度」が適用されている。この光沢度は、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100としたときの百分率で表されるが、人間の目視評価による光沢感覚値、特に「ボルューム感がある艶」と表現される光沢感覚値との相関がよくないという問題がある。特開2004−108768号公報 本発明は上記の従来の状況に鑑みてなされたものであり、フロアーポリッシュ研磨面、特にバーニッシャーにバーニッシュパッドを装着してバフィングすることによりフロアーポリッシュ皮膜を研磨し、形成された研磨面の美観を目視により評価したときの主観的な光沢感覚値、特に「ボルューム感がある艶」と表現される光沢感覚値を、写像性値を指標として客観的に数値化して評価することができるフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法を提供することを目的とする。 JIS K 3920に定められた、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100としたときの百分率で表した光沢度は、正反射光の強度のみを測定して得られる値である。しかし、人間は、正反射光の強度のみでなく、正反射光近傍の空間的な反射光分布特性を加味し、光沢感覚値として評価している。そのため、評価対象であるフロアーポリッシュ皮膜に正反射光近傍の反射光分布の拡がりが大きい試料と小さい試料とが混在する場合は、JIS K 3920に定められた方法で測定した客観的な評価値と、人間の主観的な評価値である光沢感覚値との相関が低下する。 そこで、バフィングされたフロアーポリッシュ研磨面の光沢度を種々の測定器で測定し、人間が目視により評価した光沢感覚値との相関を検討した。その結果、JIS H 8686の「アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化被膜の写像性試験方法」、及びJIS K 7105の「プラスチックの光学的特性試験方法」に規定されている写像性値が、バフィングされたフロアーポリッシュ研磨面を人間が目視により評価した光沢感覚値との相関が高いことを見出した。 本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。 本発明は以下のとおりである。 1.床材を被覆しているフロアーポリッシュ皮膜を磨くことにより形成された研磨面の美観を、JIS H8686に規定された写像性値を指標として評価することを特徴とするフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法。 2.上記研磨面が、超高速バフ機に装着された磨き専用バフパッドにより磨くことにより形成された研磨面である上記1.に記載のフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法。 3.上記フロアーポリッシュ皮膜が、水性フロアーポリッシュ組成物を用いてなる水性フロアーポリッシュ皮膜である上記1.又は2.に記載のフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法。 本発明の美観評価方法によれば、フロアーポリッシュ研磨面の美観を、JIS H 8686に規定されている写像性値を指標として客観的に評価することにより、人間が目視により評価した主観的な評価値である光沢感覚値、特に「ボルューム感がある艶」と表現される光沢感覚値との良好な相関を有する評価をすることができる。 また、研磨面が、超高速バフ機に装着された磨き専用バフパッドにより磨くことにより形成された研磨面である場合は、より優れた光沢を有し、傷も十分に補修された研磨面の美観を、人間の主観的な評価と良好な相関を有する写像性値により客観的に評価することができる。 更に、フロアーポリッシュ皮膜が、水性フロアーポリッシュ組成物を用いてなる水性フロアーポリッシュ皮膜である場合は、環境負荷が小さく、優れた光沢等を有するフロアーポリッシュ研磨面の美観を、人間の主観的な評価と良好な相関を有する写像性値により客観的に評価することができる。 以下、本発明を詳しく説明する。 本発明のフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法は、床材を被覆しているフロアーポリッシュ皮膜を磨くことにより形成された研磨面の美観を、JIS H8686に規定された写像性値を指標として評価することを特徴とする。[1]フロアーポリッシュ皮膜及びフロアーポリッシュ研磨面 フロアーポリッシュ皮膜は、床材にフロアーポリッシュ組成物を塗布し、乾燥させることにより形成される光沢のある皮膜であり、この皮膜により床材が保護される。この床材は特に限定されず、ビニルタイル等の合成樹脂を用いてなる樹脂系床材、ラバータイル等のゴム系床材、アスファルト系床材、木質系床材、コンクリート及び大理石等を用いてなる石質系床材等が挙げられる。 フロアーポリッシュ研磨面としては、フロアーポリッシュ皮膜を床磨き機(フロアーポリッシャー)を用いて研磨してなる研磨面、及びドライメンテナンス方式により研磨してなる研磨面等が挙げられる。前記のように、フロアーメンテナンス用清掃機器の性能の向上、及び人手不足等のため、清掃作業が簡略化されるようになったが、この簡略化の主たる手法がドライメンテナンス方式であり、このドライメンテナンス方式としては、従来の低速回転のポリッシャーを用いる低速ドライメンテナンス方式と、バーニッシャーにバーニッシュパッドを装着してバフィングする高速ドライメンテナンス方式とがある。本発明では、いずれの方式によりフロアーポリッシュ研磨面を形成してもよいが、より優れた光沢を有し、且つより傷付き難い研磨面を形成することができる高速ドライメンテナンス方式により研磨面を形成することが好ましい。[2]美観の評価 フロアーポリッシュ研磨面の美観は、写像性値を指標として評価される。この写像性値は、対象となる画像面、即ち、フロアーポリッシュ研磨面に物体が写った際の像が、鮮明に歪みなく映し出されるか否かの尺度である。本発明における「写像性値」は、JIS H 8686「アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の写像性測定方法」に採用されている用語と同意であり、同様にして測定することができる。また、この写像性値により評価される写像性は、像鮮明度、像鮮映性及び鮮映性等の用語と同意である。 写像性は、対象となるフロアーポリッシュ研磨面に、例えば、45°又は60°の入射角で照射された光の反射光(例えば、45°又は60°の反射光)を、移動する光学クシ[例えば、幅2.0mm、1.0mm、0.5mm、0.25mm、0.125mmのスリットを移動方向に順次有する光学クシ[図2参照、図2のスリット幅(2.0〜0.125)の単位は「mm」である。]を透過させ、検知した光量の変動を波形として捉え、その変動波形から、以下の計算式によって算出される写像性値により評価することができる。 S(n)=〔(M−m)/(M+m)〕×100[式中、S(n)はスリット幅がn(mm)のときの写像性値(%)であり、Mはスリット幅がn(mm)のときの最高波高であり、mはスリット幅がn(mm)のときの最低波高である] 本発明の美観評価方法では、入射角及び反射角が、例えば、45°であり、スリット幅が、例えば、2.0mm(n=2.0mm)の場合の写像性値[S(n)、即ち、S(2.0)]により評価することができる。写像性値は、公知の写像性測定装置(例えば、スガ試験機社製の写像性測定器、型式「ICM−1T」)により測定することができる。 写像性は、具体的には、例えば、入射光側の光源と反射光側の受光器との間に、入射光側では、試験片載置台に載置された試験片に光を照射するための光源と、この光源から試験片載置台に向かって順に配置された、照射領域を規制するためのスリット及びコリメータレンズを備え、反射光側では、試験片から反射された反射光を受光するための受光器、この受光器から試験片載置台に向かって順に配置された光学クシと結像レンズとを備える写像性評価装置により評価することができる。 また、写像性は、写像性評価装置を使用し、以下のようにして評価することができる。即ち、光源からの光を、照射領域を規制するためのスリット、及び照射光を平行光とするためのコリメータレンズを経由し、特定の入射角で試験片載置台に載置された試験片に照射する。そして、試験片からの反射光を、特定の反射角(通常、入射角は反射角と同じである。)で結像レンズを経由し、光学クシに到達させる。この光学クシは、光を遮断する遮光部と、光を透過させる開口部(前記の「スリット」)とを有し、且つ開口部の幅(スリット幅)は、例えば、光学クシの移動方向に2.0mmから0.125mmへと順に狭くなっている。 ここで、光学クシを、スリット幅0.125mmの側からスリット幅2.0mmの側へと移動させると、受光器によって検知される光量の変動が、感度調整器を経由して記録計によって変動波形として表示される。このようにして得られる変動波形における、Mは、スリット幅がn(mm)のときの最高波高であり、mは、スリット幅がn(mm)のときの最低波高であり、この「M」及び「m」の値から前記の計算式に従ってスリット幅がn(mm)のときの写像性値(%)を算出することができる。[3]フロアーポリッシュ組成物 フロアーポリッシュ皮膜の形成に用いるフロアーポリッシュ組成物としては、水性フロアーポリッシュ組成物、乳化型フロアーポリッシュ組成物、溶剤型フロアーポリッシュ組成物が一般的である。このフロアーポリッシュ組成物の分類については、JFPA規格(日本フロアーポリッシュ工業会規格)のフロアーポリッシュ試験方法通則の用語の定義において規定されている。 上記規格に規定されているフロアーポリッシュ組成物のうち、現在、多用されているのは水性フロアーポリッシュ組成物である。この水性フロアーポリッシュ組成物としては、例えば、アクリル樹脂系エマルション、アクリル樹脂/ウレタン樹脂系エマルション等の合成樹脂エマルションに、ポリオレフィンワックス、カルナバワックス等のワックス類を配合し、更に必要に応じて、多価金属錯体等の架橋剤、可塑剤、融合材、アルカリ可溶性樹脂、成膜助剤などを配合した組成物が代表的なものとして挙げられる。 アクリル樹脂エマルションの製造に用いられるアクリル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜10)が好ましい。また、共重合に用いるコモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等のビニルモノマー、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のα,β−モノエチレン性カルボン酸モノマー、及びヒドロキシ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、クロル酢酸ビニル、アリルアルコール、ジビニルベンゼン、エチレングリコール(メタ)アクリレート等の各種のモノマーが挙げられる。これらは1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 ワックス類としては、天然ワックス、合成ワックス、及びこれらの変性物等を用いることができる。天然ワックスとしては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、モンタン誘導ワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス等が挙げられる。また、合成ワックスとしては、ポリエチレンワックス、アクリル系ワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、アマイドワックス等が挙げられる。これらのワックスのうちでは、ポリエチレンワックス及びアクリル系ワックスが好ましい。これらは1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 架橋剤としては、多価金属錯体及び多価金属酸化物等を用いることができる。多価金属イオンとしては、ベリリウム、カドミウム、銅、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ジルコニウム、バリウム、ストロンチウム、アルミニウム、チタニウム、ビスマス、アンチモン、鉛、コバルト、鉄、ニッケル等の各種金属のイオンが挙げられる。これらは1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、2−ピロリドン、トリブトキシエチルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート等が挙げられる。また、融合剤としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリメチルペンタンジオール、N−2−メチルピロリドン、テキサノール等が挙げられる。可塑剤及び融合剤としては、それぞれ1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 アルカリ可溶性樹脂としては、スチレン−(無水)マレイン酸共重合樹脂、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、アクリル樹脂、ポリオールで変性したロジン−マレイン酸付加物及びロジン−フマル酸付加物等をアルカリに可溶化させた樹脂等が挙げられる。また、成膜助剤としては、ベンジルアルコール、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のアルコール類、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルエーテル等のグリコールエーテル類などが挙げられる。これらは1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 水性フロアーポリッシュ組成物には、上記の成分の他に、各種の添加剤等を配合することができる。この添加剤としては、例えば、湿潤剤、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤等の分散剤、シリコン系、フッ素系等の消泡剤、トリアジン系、チアゾリン系等の防腐剤、グリコール系溶剤等の造膜助剤、フッ素系界面活性剤などの防腐剤、香料、粘着付与樹脂などを適宜配合することができる。 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。[1]試験片の作製 JIS K 3920−7「試験片の作製」に準じて試験片を作製した。(1)水性フロアーポリッシュ組成物 (a)バフタイプ水性フロアーポリッシュ;ユシロ化学工業社製、商品名「ユシロンコート プライムナビ」(表1では「プライムナビ」と表記する。) (b)汎用タイプ水性フロアーポリッシュ;ユシロ化学工業社製、商品名「ユシロンコート スーパー−S−1」(表1では「スーパー−S−1」と表記する。) (c)優れた耐久性を有するウレタン系水性フロアーポリッシュ;ユシロ化学工業社製、商品名「ユシロンコート Cグランド」(表1では「Cグランド」と表記する。)(2)床材 JIS A 5705で規定されるホモジニアスビニル床タイル;株式会社タジマ製、商品名「ジニアスプレーン」(3)水性フロアーポリッシュ組成物の塗布 原液(ユシロ化学工業社製、商品名「ユシロンニューラベンダー」)を水で100倍に希釈した床用洗剤を使用し、青パッドを装着した14インチポリッシャーにより床材を洗浄し、その後、水洗し、乾燥させた。次いで、洗浄後の床材に、上記(1)〜(3)の水性フロアーポリッシュ組成物を3回塗布した。1回当たりの塗布量は75m2/リットルとした。[2]光沢度の測定 上記[1]、(3)で床材に塗布した水性フロアーポリッシュ組成物からなる皮膜の60度鏡面光沢度を、光沢度計(日本電色工業社製、型式「Gloss meter VG2000」)により測定した(表1における「3回塗布後の光沢度」である。)。[3]低光沢度化 歩行による皮膜表面の傷を想定し、青パッドを装着した14インチポリッシャーにより皮膜表面を傷付け、光沢度を50%に低下させた。光沢度は上記[2]と同様にして測定した(表1における「青パッド研磨後の光沢度」である。)。[4]美観の回復 上記[3]で皮膜の光沢度を低下させた試験片を試験台(床)に嵌め込み、パッド(住友スリーエム社製、商品名「ナチュラルブレンドホワイトパッド」)を装着したバーニッシャー(テナント社製、型式「2500バーニッシャー」)により1回バフィングし、美観を回復させ、上記[2]と同様にして光沢度を測定した(表1における「バフィング後の光沢度」である。)。[5]光沢感覚値及び写像性値の評価 上記[4]で美観を回復させた皮膜の光沢感覚値及び写像性値を、以下のようにして評価した。(1)光沢感覚値 光沢感覚値は目視により判定した。判定した試験者は、バフィング作業に熟練した5名の作業者である。また、判定環境は、試験片から2m離れた天井に蛍光灯が配置されている室内であり、水平な机上に試験片を置いた状態である。この光沢感覚値の判定基準は以下のとおりである。 A;光沢があり、ボリューム感を十分に感じる。 B;光沢はあるが、ボリューム感は不十分な感じである。 C;光沢はあるが、ボリューム感がないと感じる。(2)写像性値 写像性測定器(スガ試験機社製、型式「ICM−1T」)を使用し、JIS H 8686に準じて測定した。この測定器100は、以下のような構成を備える。 図1のように、写像性測定器100は、試験片1、試験片1に光を照射するための光源2(入射角θ1は45°である。)、光源2と試験片1との間に配置され、照射領域を規制するためのスリット3、光源2と試験片1との間に配置されたコリメータレンズ4を備える。また、反射光側においては、試験片1からの反射光(反射角θ2は45°である。)を受光するための受光器5、受光器5の前方に配置され、移動可能な光学クシ6、光学クシ6駆動するモーター61、光学クシ6の前方に配置された結像レンズ7を備える。 尚、この写像性測定器100では、スリット3とコリメータレンズ4とは、光源2から試験片1に向かってスリット3及びコリメータレンズ4の順に配置されているが、これらの配置順序は逆であってもよい。 また、この写像性値は、スリット幅が2.0mmの場合の写像性値、即ち、S(2.0)である。 以上、[2]で測定した光沢度、[3]で低光沢度化した後の光沢度、[4]で美観を回復させた後の光沢度、並びに上記[5]で測定した光沢感覚値及び写像性値を表1に記載する。 表1の結果によれば、異なる水性フロアーポリッシュ組成物を用いたときの、3回塗布後の光沢度、青パッド研磨後の光沢度及びバフィング後の光沢度は、いずれも同じであり組成物による差はない。一方、バフィング後の光沢感覚値は、組成物によってA、B、Cと大きく異なっており、光沢度と光沢感覚値とは相関していない。しかし、写像性値は、光沢感覚値がAの「プライムナビ」では80%、光沢感覚値がBの「スーパー−S−1」では50%、光沢感覚値がCの「Cグランド」では20%であり、光沢感覚値と写像性値とがよく相関しており、フロアーポリッシュ研磨面の美観を写像性値を指標として客観的に評価し得ることが分かる。 本発明は、人間の目視による主観的な評価との相関のよい評価が可能であるため、美観を客観的に評価することができ、各種のフロアーポリッシュ研磨面、特に水性フロアーポリッシュ研磨面の美観の評価に利用することができる。実施例で用いた写像性測定器の構成の模式的な説明図である。光学クシを正面からみた拡大説明図である。符号の説明 100;写像性測定装置、1;試験片、2;光源、3;受光器、4;光学クシ、41;駆動モーター、5;結像レンズ、6;スリット、7;コリメータレンズ。 床材を被覆しているフロアーポリッシュ皮膜を磨くことにより形成された研磨面の美観を、JIS H8686に規定された写像性値を指標として評価することを特徴とするフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法。 上記研磨面が、超高速バフ機に装着された磨き専用バフパッドにより磨くことにより形成された研磨面である請求項1に記載のフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法。 上記フロアーポリッシュ皮膜が、水性フロアーポリッシュ組成物を用いてなる水性フロアーポリッシュ皮膜である請求項1又は2に記載のフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法。 【課題】フロアーポリッシュ研磨面の美観を目視評価したときの主観的な光沢感覚値を、客観的に数値化することができるフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法を提供する。【解決手段】本発明のフロアーポリッシュ研磨面の美観評価方法は、床材を被覆しているフロアーポリッシュ皮膜を磨くことにより形成された研磨面の美観を、JIS H8686に規定された写像性値を指標として評価することを特徴とする。研磨面は、超高速バフ機に取り付けられた磨き専用バフパッドにより磨くことにより形成された研磨面であることが好ましい。また、フロアーポリッシュ皮膜は、水性フロアーポリッシュ組成物を用いてなる水性フロアーポリッシュ皮膜であることが好ましい。【選択図】図1


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