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タイトル:公開特許公報(A)_段ボールシート貼合用澱粉糊の粘度測定装置
出願番号:2008085199
年次:2009
IPC分類:G01N 11/06


特許情報キャッシュ

堀本 透 高橋 正尚 JP 2009236795 公開特許公報(A) 20091015 2008085199 20080328 段ボールシート貼合用澱粉糊の粘度測定装置 三原菱重エンジニアリング株式会社 591003460 特許業務法人センダ国際特許事務所 110000589 堀本 透 高橋 正尚 G01N 11/06 20060101AFI20090918BHJP JPG01N11/06 B 2 1 OL 6 本発明は、段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度を測定するための粘度測定装置に関する。 ライナーと芯紙を貼合して段ボールシートを製造するコルゲートマシンでは、接着剤として一般に澱粉糊が使われている。この澱粉糊は温水に澱粉を溶かし、溶解促進剤としての苛性ソーダ、粘度安定剤としての硼酸や硼砂が混合されているのが一般的である。この澱粉糊はコルゲートマシンでの糊付着量調整や装置の洗浄を容易にする等のため、全糊重量の約20〜25%を占める澱粉の内、約18%が完全溶解化され、残り約82%が未溶解澱粉の構成となっている。このように澱粉全量が完全に溶解されない糊形体においては、分散出来なかった未溶解澱粉の集合体が溶解化された澱粉に包み込まれた形体の糊玉を有することが多い。 段ボール業界では、この澱粉糊の粘度を管理する手段として、従来は全般的に人手により粘度計測を行うフォードカップ粘度計(JIS K5600)を使用している。図2は従来の人手によるフォードカップ粘度計の原理を示す説明図である。この粘度計は測定対象である澱粉糊を人手により容器としてのカップ20に移し、カップ20に設けられた上位の指針21から下位の指針22の間に収容されている所定量の澱粉糊がオリフィス23から垂れ落ちる時間をストップウオッチ等で測定するものである。このフォードカップ粘度計は構成が簡易ではあるが、使用においては、糊玉がオリフィス23に詰まった時の測定やり直しや、カップ20やオリフィス壁に付着した糊の除去等の手間を生じ、生産シートの品質改善に有効な粘度情報をタイムリーに得ることが出来ないという問題があった。 このフォードカップ粘度計による塗料などの粘度計測を自動化するため種々の提案がなされている。その例として、カップからの液体の流出開始と流出終了を検出器で検出し、その検出信号を用いて、粘度計測を自動化するようにした提案(特許文献1)、フォードカップからの落下液流を、投光器と受光器を用いて検出し、その測定開始時における受光器の出力信号のレベルからしきい値を決定し、受光器の出力信号のレベルがそのしきい値を越えるときまでの時間を液落下時間として計測することで粘度を自動的に測定しようとする提案(特許文献2)がなされている。 また、フォードカップ粘度計における粘度カップの液面位置を測定するセンサと、そのセンサによって粘度カップへ所定レベルまで糊を供給する自動供給弁とを設備して、そのセンサによってカップ内に入れた液のレベルが所定値となる迄カップから液を流下させ、その流下時間から段ボール製品の製造時のコルゲータ接着剤の粘度を自動測定するようにした粘度測定装置(特許文献3)や、カップ式自動粘度測定装置を用いて糊タンク内の糊粘度を秒数で測定し、その測定秒数と、設定した製糊パターンの秒数範囲の上限、下限との大小を比較し、その大きさにより次の製糊パターンを自動選択する機能を持たせ、コルゲータに供給される糊の性状を安定化させようとする提案(特許文献4)等がなされている。 一方、糊粘度を測定する手段として、測定の省力化や測定精度などの観点からB型粘度測定方式を利用した自動測定器が市販されているが、フォードカップ粘度計に較べ高価なことと、B型自動粘度測定器で得られた計測値を従来から使用しているフォードカップ計測値に換算することが必要で、その手間がかかるため、依然として手作業によるフォードカップ粘度計を使用している状態である。このように、段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度を、オリフィスへの糊玉目詰まりや、オリフィス壁に付着する糊による計測誤差などの問題なく簡単に測定できるようにした、低価格の粘度測定装置の提供が望まれている。特公平3−19939号公報特開2001−281122号公報実用新案登録第3063317号公報実用新案登録第3068160号公報 本発明は、フォードカップ粘度測定におけるオリフィスへの糊玉目詰まりや、オリフィス壁に付着する糊による計測誤差が出る等の不具合を解消することにより、連続的に、簡単に正確な粘度測定を可能にした自動粘度測定装置を提供することを課題としている。 前記した課題を解決するため、本発明は、容器に収容した澱粉糊が容器底部のオリフィスを通って所定量流出するのに要する時間を計測して同澱粉液の粘度を測定する、段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度測定装置として、前記容器内に加圧エアを供給する加圧エア供給手段を設けて前記オリフィスに目詰まりした糊玉を排出可能に構成した段ボールシート貼合用澱粉糊の粘度測定装置を提供する。本発明による粘度測定装置においては、前記容器内に洗浄液を供給する洗浄液供給ラインを具え、同洗浄液供給ラインから前記容器内に供給された洗浄液が、前記加圧エア供給手段から前記容器内に供給された加圧エアにより加圧されて前記オリフィスを通過し、オリフィス壁に付着した糊を除去するように構成するのが好ましい。 本発明による段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度測定装置によれば、粘度を計測すべき澱粉糊を収容した容器内にエア圧を供給する加圧エア供給手段を設けてあり、オリフィスへの糊玉目詰まり時には、その加圧エア供給手段から加圧エアを容器内に供給し、そのエア圧でオリフィスに目詰まりした糊玉を排除することで目詰まりを解消し、連続的に計測を持続することができる。本発明による粘度測定装置において、前記した容器内に洗浄液を供給する洗浄液供給ラインを設けると、その洗浄液供給ラインから前記容器内に供給された洗浄液は、前記加圧エア供給手段から前記容器内に供給された加圧エアにより加圧されて前記オリフィスを通過し、それによって、オリフィス壁に付着した糊を除去することができるので、目詰まりを起こし易い澱粉糊がオリフィスに付着するのを除き、正確な粘度計測を持続できる。 以下、本発明による粘度測定装置について添付図1に示した実施例により具体的に説明する。図1において、1は計測容器、2は計測容器1の下方に配置された容器で、共に透明管で形成されている。計測容器1の底部と容器2の頂部は、オリフィス3を介して連通されている。上位の計測容器1の上部には、計測容器1内と外部との連通を開閉するバルブ4が設けられている。また、計測容器1の下部には、洗浄液を計測容器1内に供給する洗浄液供給ライン7と、粘度を測定すべき澱粉糊を計測容器1内に供給する澱粉糊供給ライン8が設けられている。洗浄液供給ライン7と澱粉糊供給ライン8には、それぞれ、各ラインを開閉するバルブ9と10が設けられている。計測容器1には計測容器1内に収容された粘度計測用の澱粉糊の液位を検出するための上位の液位検出センサ5と下位の液位検出センサ6が設けられている。これらの液位検出センサ5、6は光ファイバーセンサを採用している。また、上位の計測容器1の上部には加圧エアを供給する加圧エア供給手段11が連通されており、その加圧エア供給手段11には、逆止弁12、エア供給路を開閉するエア切替弁13、供給されるエア圧を減圧する減圧弁14が設けられている。 計測容器1の下位に配置された容器2の上部には、容器2内と外部との連通を開閉するバルブ15が設けられている。また、容器2の下部には、粘度測定を終えた澱粉糊を澱粉糊の供給源側に戻す液戻しライン16と、容器2内から洗浄後の液を排出するための排液ライン17が設けられており、その液戻しライン16と排液ライン17には、それぞれ、開閉用のバルブ18と19が設けられている。 図1に示した段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度測定装置は以上の構成を有しており、この粘度測定装置による段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度測定は次のように行われる。先ず、計測容器1内に粘度を計測すべき澱粉糊を供給する。そのため、バルブ4を開き計測容器1内と外部とを連通させるとともに澱粉糊供給ライン8のバルブ10を開くことで計測容器1内に粘度計測用の澱粉糊が満たされる。計測容器1に入る澱粉糊が上位の液位センサ5によって検知されると澱粉糊供給ライン8のバルブ10が閉じられ澱粉糊の供給が止められる。 次に、計測容器1の下方に配置された容器2のバルブ15を開き、容器2内を外気に開放することによりオリフィス3を通して、上位の計測容器1から澱粉糊が容器2内に流れ込む。この時に計測容器1内の澱粉糊のレベルが上位の液位検出センサ5から下位の液位検出センサ6に変わるまでの時間を計測しこの時間がその澱粉糊の粘度の目安となる。澱粉糊がオリフィス3を通って流出する時間の計測が行われている間に糊玉がオリフィス3に詰まった時は、計測容器1上部のバルブ4を閉じ、エア切替弁13を開くことで計測容器1内に加圧エア供給手段11から加圧エアが流入してそのエア圧が掛かり、オリフィス3に詰まった糊玉は容器2へ排出されることになる。 粘度測定が行われたあと、計測容器1の上部のバルブ4と容器2の上部のバルブ15を閉じ、液戻しライン16のバルブ18を開いたあと、加圧エア供給手段11のエア切替弁13を開く。これによって計測容器1と容器2に加圧エア供給手段11からのエア圧が掛かり、粘度測定が行われて容器2内に溜められた澱粉糊は、液戻しライン16を介して澱粉糊の供給源へ液戻しが行われる。粘度測定を終えた後のオリフィス3の洗浄は、計測容器1上部のバルブ4と洗浄液供給ライン7のバルブ9を開き、計測容器1内に洗浄液を満たしたあと、計測容器1の上部にあるバルブ4と洗浄液供給ライン7のバルブ9を閉じ、容器2の下部にある排液ライン17のバルブ19を開くとともに、加圧エア供給手段11のエア切替弁13を開くことで、オリフィス3内を加圧エアで加速された高速洗浄液が通過しオリフィス3に付着した糊が取り除かれる。通常の自動計測においては澱粉糊の粘度計測とオリフィス洗浄をインターバルに繰り返し行うこととなる。 以上説明したように、この粘度測定装置によれば、澱粉糊に糊玉が混入していて、粘度測定に使われるオリフィス3に糊玉が詰まると、加圧エア供給手段11から加圧エアを計測容器1内に導いてその糊玉を加圧エアによって強制的に排出してオリフィス3を常に開放出来、オリフィス壁に付着する糊によるオリフィス3の穴サイズ変化も無くなる。これによって、この粘度測定装置によれば、段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度を連続的に常に正確に自動計測することが可能となる。 以上、本発明を図示した実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。例えば前記した実施例における加圧エア供給手段11は、逆止弁12、エア切替弁13および減圧弁14を有する構成のものを採用しているが、要は計測容器1に対して適宜の加圧エアを必要に応じて供給できるものであれば、他の適宜の構成の加圧エア供給手段であってよい。また、前記した実施例では、計測容器1に洗浄液を供給する洗浄液供給ライン7と粘度を測定すべき澱粉糊を供給するための澱粉糊供給ライン8とが、計測容器1の下部に接続されているが、これらの供給ラインは下部に限らず計測容器1の適宜の位置に接続してよい。更にまた、図示した実施例では、計測容器1と、その下方に配置されオリフィス3を流下して粘度測定を終えた澱粉糊を受ける容器2として同形の容器を用いているが、両者の形状は異なるものであってよい。 また、図示した実施例では、計測容器1と容器2を共に透明管で形成しているが、透明管であることは不可欠ではなく、適宜の材料製の容器としてよい。また、図示した実施例では、液位検出センサ5、6として光ファイバーセンサを採用しているが、変化する液位が所定位置になったことを検出することができるものであれば。他の適宜の液位検出センサを採用してよい。本発明の実施例による段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度測定装置の全体構成を示す説明図。従来のフォードカップ粘度計の構成を示す説明図。符号の説明1 計測容器2 容器3 オリフィス4 バルブ5 上位の液位検出センサ6 下位の液位検出センサ7 洗浄液供給ライン8 澱粉糊供給ライン9 バルブ10 バルブ11 加圧エア供給手段12 逆止弁13 エア切替弁14 減圧弁15 バルブ16 液戻しライン17 排液ライン18 バルブ19 バルブ20 カップ21 上位の指針22 下位の指針23 オリフィス 容器に収容した澱粉糊が容器底部のオリフィスを通って所定量流出するのに要する時間を計測して同澱粉糊の粘度を測定する、段ボールシート貼合に使用される澱粉糊の粘度測定装置において、前記容器内に加圧エアを供給する加圧エア供給手段を設けて前記オリフィスに目詰まりした糊玉を排出可能に構成したことを特徴とする段ボールシート貼合用澱粉糊の粘度測定装置。 前記容器内に洗浄液を供給する洗浄液供給ラインを具え、同洗浄液供給ラインから前記容器内に供給された洗浄液が、前記加圧エア供給手段から前記容器内に供給された加圧エアにより加圧されて前記オリフィスを通過し、オリフィス壁に付着した糊を除去するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の段ボールシート貼合用澱粉糊の粘度測定装置。 【課題】 オリフィスへの糊玉の目詰まりとオリフィス壁に付着する糊による不具合なく連続的に、簡単に正確な粘度測定を可能にする。【解決手段】 計測容器1に収容した澱粉糊がオリフィス3を通って所定量流下するのに要する時間から澱粉液の粘度を測定するように構成した段ボールシート貼合用澱粉糊の粘度測定装置である。計測容器1に加圧エア供給手段11を設けてオリフィス3に詰まった糊をエア圧で排出可能としている。また、計測容器1内への洗浄液供給ライン7が設けられ、これから計測容器1内に供給された洗浄液が、加圧エア供給手段11からの加圧エアで加圧されてオリフィス3を通過し、オリフィス壁への付着糊を除去する。この粘度測定装置では、オリフィス3へ糊玉が目詰まりした時に、加圧エアを容器1内に供給し、エア圧でその糊玉を排除できる。【選択図】 図1


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