タイトル: | 公開特許公報(A)_トランスサイレチン標品の製造方法及びその使用 |
出願番号: | 2008035737 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C07K 14/47,C07K 1/02,A61K 39/00 |
三原 憲一 高橋 豊 山口 亜尚 向井 準 矢野原 泰士 柳田 一樹 JP 2009191044 公開特許公報(A) 20090827 2008035737 20080218 トランスサイレチン標品の製造方法及びその使用 株式会社バイオマーカーサイエンス 303058708 藤田 隆 100100480 大南 匡史 100135839 三原 憲一 高橋 豊 山口 亜尚 向井 準 矢野原 泰士 柳田 一樹 C07K 14/47 20060101AFI20090731BHJP C07K 1/02 20060101ALI20090731BHJP A61K 39/00 20060101ALI20090731BHJP JPC07K14/47C07K1/02A61K39/00 H 5 3 OL 9 4C085 4H045 4C085AA03 4C085BB14 4C085CC32 4C085DD59 4H045AA20 4H045BA10 4H045CA42 4H045DA86 4H045EA50 4H045FA71 4H045GA10 本発明はトランスサイレチン標品の製造方法及びその使用に関し、さらに詳細には、システイン残基が特定の修飾を受けている修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品の製造方法、及び当該トランスサイレチン標品の免疫原としての使用に関する。 トランスサイレチン(transthyretin;プレアルブミンとも呼ばれる)は血漿タンパク質の一種であり、分子量約1万4千のサブユニット4個からなる複合タンパク質である。トランスサイレチンは主に肝臓で合成され、その臨床的意義として肝機能、腎機能、栄養状態等の指標となることが知られている。ヒトトランスサイレチンのアミノ酸配列は配列番号1に示すとおりであり、システイン残基を1個含んでいる。当該システイン残基のチオール基(−SH)は修飾可能であり、生体内ではシステイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンが見出されている。例えば、ある種の疾病の患者における血漿中のトランスサイレチンは、非修飾のトランスサイレチンに加え、システイン残基にスルホン基、システイン、ホモシステイン、システイニルグリシン、又はグルタチオンが付加された複数種の修飾トランスサイレチンを含む不均一(heterogeneous)な集団であることがわかっている(非特許文献1〜3)。リム(Lim)ら,プロテイン・サイエンス(Protein Science),2003年,第12巻,p1775−1785ゲリック(Gericke)ら,ビー・エム・シー・キャンサー(BMC Cancer),2005年,5:133リム(Lim)ら,ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(Journal of Biological Chemistry),2003年,第278巻,p49707−49713 このようなトランスサイレチンの不均一性(heterogeneity)と病態との関係に高い関心が集まる中で、システイン残基への修飾が特定のものに限られた均一(homogeneous)な修飾トランスサイレチンを得ることが求められている。例えば、特定の修飾トランスサイレチンに特異的な抗体を取得したい場合には、特定の修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を使うことが好ましい。しかし、市販のトランスサイレチン標品は血漿から単離・精製されたものであり、修飾の均一性については定かでない。 本発明の目的は、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品の製法、並びに、当該製法によって製造されたトランスサイレチン標品の用途を提供することにある。 本発明者らは市販のトランスサイレチン標品の修飾の均一性について質量分析により調査した。その結果、生体内におけるトランスサイレチンと同様に、市販のトランスサイレチン標品が複数種の修飾トランスサイレチンを含む不均一な集団からなることを確認した。そこで、当該トランスサイレチン標品から、システイン残基への修飾が特定のものに限られた均一なトランスサイレチンの標品を製造する方法を確立し、本発明を完成した。本発明の要旨は以下のとおりである。 請求項1に記載の発明は、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を製造する方法であって、下記工程(1)及び(2):(1)システイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンの集団に対して還元処理を行い、還元型トランスサイレチンの集団を調製する工程、(2)工程(1)で調製した還元型トランスサイレチンの集団に対してシステイン残基に特定の修飾を付加する処理を行い、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンの集団を調製する工程、を包含することを特徴とするトランスサイレチン標品の製造方法である。 本発明のトランスサイレチン標品の製造方法は、システイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンの集団(不均一な集団)に還元処理と特定の修飾処理を施して、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンの集団(均一な集団)とすることにより、特定の修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を製造するものである。本発明によれば、特定の修飾トランスサイレチンを主成分とする標品を容易に製造することができる。 工程(1)における複数種の修飾が、非修飾、スルホン基の付加、システインの付加、ホモシステインの付加、システイニルグリシンの付加、及びグルタチオンの付加からなる群より選択された少なくとも1種の修飾を含む構成が採用されうる(請求項2)。 工程(2)における特定の修飾が、スルホン基の付加、システインの付加、ホモシステインの付加、システイニルグリシンの付加、又はグルタチオンの付加である構成が採用されうる(請求項3)。 トランスサイレチン標品が、特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンをタンパク質純度で50%以上含有する構成が好ましい(請求項4)。 請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で製造されたトランスサイレチン標品の非ヒト動物に対する免疫原としての使用である。 本発明はトランスサイレチン標品の用途に関し、本発明の方法によって製造されたトランスサイレチン標品の免疫原としての用途に関する。本発明によれば、特定の修飾トランスサイレチンに特異的な免疫応答を非ヒト動物に誘導することが可能となり、特定の修飾トランスサイレチンに特異的な抗体を作製する際に有用である。 本発明によれば、特定の修飾トランスサイレチンを主成分とする標品を容易に製造することができる。さらに、本発明の方法で製造されたトランスサイレチン標品を免疫原として用いることで、特定の修飾トランスサイレチンに特異的な抗体の作製を容易にすることができる。 本発明の1つの様相はトランスサイレチン標品の製造方法に係り、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を製造する方法であって、下記工程(1)及び(2):(1)システイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンの集団に対して還元処理を行い、還元型トランスサイレチンの集団を調製する工程、(2)工程(1)で調製した還元型トランスサイレチンの集団に対してシステイン残基に特定の修飾を付加する処理を行い、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンの集団を調製する工程、を包含することを特徴とする。 工程(1)における還元処理の方法については特に限定はなく、例えば、ジチオスレイトール(DTT)や2−メルカプトエタノール(2−ME)のようなタンパク質のチオール基の保護やジスルフィド結合の切断のために用いられている還元剤を使用することができる。 工程(1)で還元処理の対象となる「システイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンの集団」における「修飾」の種類については、還元処理によって外れるものであれば特に限定はない。代表的には、複数種の修飾が、非修飾、スルホン基の付加(スルホン化)、システインの付加(システイン化)、ホモシステインの付加(ホモシステイン化)、システイニルグリシンの付加(システイニルグリシン化)、及びグルタチオンの付加(グルタチオン化)からなる群より選択された少なくとも1種の修飾を含む。例えば、上述したように血漿中のトランスサイレチンはこれらの修飾トランスサイレチンを含む不均一な集団である場合があるので、「システイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンの集団」は血漿から単離・精製することにより取得することができる。なお、本発明においては工程(1)の「修飾トランスサイレチン」には、システイン残基が修飾を受けていない非修飾のトランスサイレチンも含まれるものとする。なお、「修飾トランスサイレチン」の由来は目的に応じて適宜選択すればよく、ヒト、マウスなど特に限定はない。 工程(2)では、工程(1)で調製した還元型トランスサイレチンの集団に対してシステイン残基に特定の修飾を付加する処理を行う。「特定の処理」の種類についてはシステイン残基のチオール基に対するものであれば特に限定はない。代表的には、スルホン基の付加(スルホン化)、システインの付加(システイン化)、ホモシステインの付加(ホモシステイン化)、システイニルグリシンの付加(システイニルグリシン化)、又はグルタチオンの付加(グルタチオン化)である。これらの修飾を受けた修飾トランスサイレチンは生体内で見出されているものであるので、有用性が特に高い。還元型トランスサイレチンにこれらの修飾を付加する具体的手順として、スルホン基を付加する場合には、例えば、アルカリ条件下で還元型トランスサイレチンにスルホン酸を接触させ、続いてチオスルホン酸を接触させればよい。システインを付加する場合には、例えば、アルカリ条件下で還元型トランスサイレチンにL−システインを接触させ、続いてL−シスチン二塩酸塩を接触させればよい。ホモシステインを付加する場合には、例えば、アルカリ条件下で還元型トランスサイレチンにDL−ホモシステインを接触させ、続いてDL−ホモシスチン二塩酸塩を接触させればよい。システイニルグリシンを付加する場合には、例えば、アルカリ条件下で還元型トランスサイレチンにシステイニルグリシンを接触させ、続いてチオシステイニルグリシンを接触させればよい。グルタチオンを付加する場合には、例えば、アルカリ条件下で還元型トランスサイレチンに還元型グルタチオンを接触させ、続いて酸化型グルタチオンを接触させればよい。 工程(2)を経て得られるトランスサイレチン標品における特定の修飾トランスサイレチンの含有量は、タンパク質純度で、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上である。タンパク質純度の確認は、例えば、質量分析によって行うことができる。具体的には、マトリクス支援レーザーイオン化(matrix-assisted laser desorption/ionization、MALDI)と飛行時間質量分析計(time-of-flight mass spectrometer、TOF)とを組み合わせたMALDI−TOF−MS分析を採用することができる。さらに、イオン交換体等が固定化された基板を用いた、表面エンハンス型レーザー脱離イオン化(surface-enhanced laser desorption/ionization)−飛行時間質量分析(time-of-flight mass spectrometry)(以下、「SELDI−TOF−MS」と称する。)を採用することができる。 本発明の他の様相は、本発明の方法で製造されたトランスサイレチン標品の非ヒト動物に対する免疫原としての使用に係るものである。本発明の方法で製造されたトランスサイレチン標品を免疫原として使用することにより、例えば、特定の修飾トランスサイレチンに特異的な免疫応答を誘導することが可能となる。その結果、例えば、特定の修飾トランスサイレチンに反応するが他の修飾トランスサイレチン(非修飾を含む)には反応しない抗体の取得が容易となる。本発明の方法で製造されたトランスサイレチン標品を免疫原として使用する場合には、そのまま使用してもよいし、アジュバントと組み合わせて免疫原性を高めた状態で使用してもよい。 以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。1.市販トランスサイレチン標品の質量分析 基板として疎水性チップH50(バイオラッド社)、エネルギー吸収分子として50%飽和シナピン酸を用い、プロテインチップリーダーModel PBS IIc(バイオラッド社)にて市販のヒトトランスサイレチン標品(シグマアルドリッチ社)をSELDI−TOF−MS分析に供した。得られたイオンピーク図を図1に示す。図1に示すように、非修飾トランスサイレチンに相当するピークa、システイン化トランスサイレチンに相当するピークb、システイニルグリシン化トランスサイレチンに相当するピークc、グルタチオン化トランスサイレチンに相当するピークd、の少なくとも4種のピークが検出された。これにより、市販のトランスサイレチン標品は、複数種の修飾トランスサイレチンを含むことが示された。2.市販トランスサイレチン標品の還元処理 5μLの100mM EDTA、500μLの200mM リン酸バッファー(pH6.0)、1mgのトランスサイレチン標品、及び5μLの1M DTTを混合して、精製水にて1mLとし(終濃度:1.5mM EDTA,100mM リン酸バッファー(pH6.0),0.018mM トランスサイレチン,50mM DTT)、室温にて2時間、転倒混和した。これにより、トランスサイレチンのシステイン残基が還元された。この反応液を4℃で保存した(還元処理サンプル)。3.システイン化トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品の調製 限外濾過膜マイクロコンYM−30(30kDaカット;ミリポア社)にて、2で調製した還元処理サンプルの溶媒を50mM 炭酸バッファー(pH9.5)に置換した。全体量を2mLにした後、25mg/mL L−システイン溶液を20μL、DMSOを20μL添加し、室温にて4時間、転倒混和した。さらに25mg/mL L−シスチン二塩酸塩を20μL添加し、室温にて一晩、転倒混和した。これにより、還元型トランスサイレチンのシステイン残基にシステインが付加された(システイン化トランスサイレチン)。この反応液を4℃で保存した。反応液の一部をマイクロコンYM−30にて溶媒をPBSに置換し、−20℃にて凍結保存した(トランスサイレチン標品A)。 調製した還元処理サンプルとトランスサイレチン標品Aを、それぞれSELDI−TOF−MS分析に供した。図2に還元処理サンプルのイオンピーク図、図3にトランスサイレチン標品Aのイオンピーク図を示す。還元処理サンプル(図2)では還元型トランスサイレチンに相当する約13760Daのピーク(図2の矢印)のみが観察されたのに対し、トランスサイレチン標品A(図3)では約13760Daのピークが減少し、代わってシステイン化トランスサイレチンに相当する約13880Daのピーク(図3の矢印)が新たに観察された。その他のピークはほとんど観察されなかった。スペクトル強度の比較から、主成分たるシステイン化トランスサイレチンの含有量はタンパク質純度で55%以上と算出された。以上より、システイン化トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を製造することができた。 実施例1と同様にして、還元型トランスサイレチン標品を調製し、溶媒を50mM 炭酸バッファー(pH9.5)に置換した。全体量を2mLにした後、30mg/mL DL−ホモシステイン溶液を20μL、DMSOを20μL添加した。室温で4時間、転倒混和した。さらに25mg/mL DL−ホモシスチン二塩酸塩を20μL添加し、室温で一晩、転倒混和した。これにより、還元型トランスサイレチンのシステイン残基にホモシステインが付加された(ホモシステイン化トランスサイレチン)。この反応液を4℃で保存した。反応液の一部をマイクロコンYM−30にて溶媒をPBSに置換し、−20℃にて凍結保存した(トランスサイレチン標品B)。 エネルギー吸収分子として50%飽和シナピン酸を用い、ABI4700 Proteomics Analyzer(アプライドバイオシステムズ社)にて調製したトランスサイレチン標品BをMALDI−TOF−MS分析に供した。図4にそのイオンピーク図を示す。すなわち、還元処理サンプル(図2)では還元型トランスサイレチンに相当する約13760Daのピーク(図2の矢印)のみが観察されたのに対し、トランスサイレチン標品B(図4)では約13760Daのピークが減少し、代わってホモシステイン化トランスサイレチンに相当する約13895Daのピーク(図4の矢印)が新たに観察された。その他のピークはほとんど観察されなかった。スペクトル強度の比較から、主成分たるホモシステイン化トランスサイレチンの含有量はタンパク質純度で60%以上と算出された。以上より、ホモシステイン化トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を製造することができた。市販のトランスサイレチン標品のSELDI−TOF−MS分析の結果を表すイオンピーク図である。還元処理サンプルのSELDI−TOF−MS分析の結果を表すイオンピーク図である。実施例1で調製したトランスサイレチン標品のSELDI−TOF−MS分析の結果を表すイオンピーク図である。実施例2で調製したトランスサイレチン標品のSELDI−TOF−MS分析の結果を表すイオンピーク図である。 システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を製造する方法であって、下記工程(1)及び(2):(1)システイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンの集団に対して還元処理を行い、還元型トランスサイレチンの集団を調製する工程、(2)工程(1)で調製した還元型トランスサイレチンの集団に対してシステイン残基に特定の修飾を付加する処理を行い、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンの集団を調製する工程、を包含することを特徴とするトランスサイレチン標品の製造方法。 工程(1)における複数種の修飾が、非修飾、スルホン基の付加、システインの付加、ホモシステインの付加、システイニルグリシンの付加、及びグルタチオンの付加からなる群より選択された少なくとも1種の修飾を含むことを特徴とする請求項1に記載のトランスサイレチン標品の製造方法。 工程(2)における特定の修飾が、スルホン基の付加、システインの付加、ホモシステインの付加、システイニルグリシンの付加、又はグルタチオンの付加であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトランスサイレチン標品の製造方法。 トランスサイレチン標品が、特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンをタンパク質純度で50%以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトランスサイレチン標品の製造方法。 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で製造されたトランスサイレチン標品の非ヒト動物に対する免疫原としての使用。 【課題】システイン残基が特定の修飾を受けている修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品の製法とその用途を提供する。【解決手段】システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンを主成分とするトランスサイレチン標品を製造する方法であって、(1)システイン残基への修飾の種類が異なる複数種の修飾トランスサイレチンの集団に対して還元処理を行い、還元型トランスサイレチンの集団を調製する工程、及び(2)工程(1)で調製した還元型トランスサイレチンの集団に対してシステイン残基に特定の修飾を付加する処理を行い、システイン残基が特定の修飾を受けた修飾トランスサイレチンの集団を調製する工程、を包含する。本発明の方法で製造されたトランスサイレチン標品は非ヒト動物に対する免疫原として有用である。【選択図】図3配列表