生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_表面処理鋼板の耐食性評価方法
出願番号:2008020100
年次:2009
IPC分類:G01N 17/00


特許情報キャッシュ

水野 大輔 梶山 浩志 藤田 栄 JP 2009075061 公開特許公報(A) 20090409 2008020100 20080131 表面処理鋼板の耐食性評価方法 JFEスチール株式会社 000001258 落合 憲一郎 100105968 森 和弘 100130834 水野 大輔 梶山 浩志 藤田 栄 JP 2007219826 20070827 G01N 17/00 20060101AFI20090313BHJP JPG01N17/00 4 OL 13 2G050 2G050AA01 2G050AA04 2G050AA05 2G050BA11 2G050BA20 2G050CA03 2G050DA02 2G050EA04 2G050EC01 2G050EC06 本発明は、自動車用外板に用いられる表面処理鋼板の耐食性評価方法に関するものである。 自動車用表面処理鋼板の開発では、実際に自動車用外板として使用した場合を想定して、塩水噴霧試験(以下、SSTと称す)、複合サイクル腐食試験(以下、CCTと称す)、暴露試験などの腐食試験により、耐食性評価が行われている。しかし、SSTやCCTに代表される腐食促進試験の場合は、塩水濃度、温度、湿度、および時間割合などによって材料間の相対的な耐食性が変化するため、腐食試験結果が実際に自動車用外板として鋼板を用いた場合の耐食性能と異なり、実際の自動車の腐食との相関性が課題とされている。そこで、上記課題を解決するため、例えば、実際の環境における腐食を再現するために、暴露試験や自動車に試験片を取り付けて走行するOn Vehicle Test などが行われている。また、環境条件だけでなく、自動車を模擬し加工した試験片を腐食試験に用いる場合もある。例えば、自動車のプレス成型を模擬して、表面処理鋼板に張出し加工や深絞り加工を付与した試験片が腐食試験に供されている(例えば特許文献1)。また、自動車用外板のチッピング傷を起点とする外観腐食に対しては、塗装表面処理鋼板にカッターにより人工的に傷を付与した試験片を腐食試験に用いている。特開平8−166338号公報 現在、自動車用途には多くの種類の亜鉛系めっき鋼板が用いられており、摺動性や耐食性向上を目的として、めっき上に有機、無機皮膜を形成した化成処理鋼板も用いられている。一方で、自動車のフード、ドア、サイドシルなどの部位に用いられる外板は、部品の大部分の領域がプレス成型時に張り出し要素の加工ひずみを受けるので、このような部位に上記亜鉛系めっき鋼板や化成処理鋼板などの表面処理鋼板を用いた場合、元は均一に鋼板表面に被覆していた表面処理皮膜が、加工を付与することで損傷し、表面処理鋼板の耐食性が劣化することになる。さらに、自動車では飛び石などによって外板の塗装が傷つき、これを起点に腐食が進展する。飛び石による損傷の程度は、塗膜下の加工を受けた表面処理皮膜の損傷の状態によって異なってくる。塗膜下の表面処理皮膜が加工を受けて多くのクラックなどが入っていれば、飛び石の衝撃によってさらに壊れやすく、鋼板表面からの剥離や皮膜の破壊が生じる。また、皮膜が破壊した部分の塗膜は浮いてしまい、皮膜の露出部分が広がる可能性がある。 このような現状に対して、従来は、上述した通り、加工を施した試験片や塗装板にチッピング傷を付与した試験片を用いて表面処理鋼板の外観腐食を評価していた。しかし、加工とチッピングによる損傷をそれぞれ単独で付与するのみ、あるいは自動車用外板と異なる加工様式を用いて加工するために、実際の自動車の外板の腐食に対して信頼性が高い耐食性評価結果が得られなかった。すなわち、実際のチッピングを受けての自動車の外板の塗装および表面処理皮膜の損傷程度を評価することができなかった。これは、特許文献1でも同様の問題である。以上より、本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、実際の自動車の外板の腐食に対して相関性が高い表面処理鋼板の耐食性評価方法を提供することを目的とする。 本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた。その結果、以下の知見を得た。実際の自動車の外板は、通常、加工によってめっきが損傷していても、健全に塗装されていれば、ほとんど腐食は起こらない。一方で、塗膜が飛び石によって損傷した場合は、めっき、或いは下地鋼が露出するため、腐食環境に曝された場合、塗膜下腐食などの腐食が進展する。塗装の上からの衝撃によって下地のめっきが損傷する程度は、塗装前に加工によって導入された損傷の程度に影響を受ける。従って、実際の自動車用外板の加工様式を模擬して、張り出し加工した塗装外面にチッピングによって損傷を付与したものを試験片として試験を行い耐食性を評価することにより、実際の自動車の外板の腐食を再現することができる 本発明は、以上の知見に基づき、鋭意研究を重ねた結果完成されたもので、その要旨は以下のとおりである。[1]自動車用外板に用いられる表面処理鋼板の耐食性を評価する方法であって、表面処理鋼板に張り出し加工によりひずみを付与した後、化成処理および電着塗装を施し塗装板とし、次いで、該塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与し試験片とし、次いで、該試験片を腐食環境に供して耐食性を評価することを特徴とする表面処理鋼板の耐食性評価方法。[2]前記張出し加工において、張出し中心部のひずみが平面2軸直交座標系でX軸、Y軸方向ともに0.03以上であることを特徴とする前記[1]に記載の表面処理鋼板の耐食性評価方法。[3]前記塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与するに際し、50±10gの道路用砕石を2〜5kgf/cm2の空気圧で前記塗装板の表面に噴射することを特徴とする前記[1]または前記[2]に記載の表面処理鋼板の耐食性評価方法。[4]前記道路用砕石は最大直径が2.0〜8.0mmであることを特徴とする前記[1]〜前記[3]のいずれかに記載の表面処理鋼板の耐食性評価方法。 本発明の表面処理鋼板の耐食性評価方法によれば、実際の自動車の外板の腐食に対して相関性が高い評価を簡便に実施することができる。その結果、材料開発の効率化および腐食試験による材料選定の精度向上が期待される。 本発明の表面処理鋼板の耐食性評価方法は、試験片を腐食環境に供して耐食性を評価するにあたり、自動車用外板のプレス加工を模擬して、事前に表面処理鋼板を加工しておき、加工を受けた表面処理鋼板に対して腐食試験を行うことを特徴とする。具体的には、表面処理鋼板に張り出し加工によりひずみを付与した後、化成処理および電着塗装を施し塗装板とし、次いで、該塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与し試験片とする。そして、この試験片に対して腐食試験を行う。この時、前記張出し加工においては、張出し中心部のひずみが平面2軸直交座標系でX軸、Y軸方向ともに0.03以上であることが好ましい。また、前記塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与するに際しては、50±10gの道路用砕石を2〜5kgf/cm2の空気圧で前記塗装板の表面に噴射することが好ましい。また、前記道路用砕石は最大直径2.0〜8.0mmであることが好ましい。以下、詳細に説明する。 表面処理鋼板に張り出し加工によりひずみを付与し塗装板とする。自動車用外板のプレス加工を模擬して、表面処理鋼板に、例えば、円筒形、円錐形、球頭形のいずれか1種類以上の形状で、張り出し加工を行う。この時の形状は特に限定されず、実際に用いられる自動車用外板を考慮して選択することができる。成形の方法はエリクセン試験(JIS Z2247)や液圧バルジ試験など張り出し加工性能を評価するための試験機を使用して成形してもよい。与えるひずみ量は、平面2軸直行座標系でX軸、Y軸ともに0.03以上とすることで、実際の自動車のチッピング損傷を模擬することができる。 張り出し加工しひずみが付与された鋼板に、自動車用の化成処理、電着塗装を行う。ここで、腐食試験前の加工を、実際の自動車用外板により近づけるために、電着塗装後、さらに中塗り塗装、上塗り塗装、クリヤ塗装など自動車仕様に応じた塗装を実施することができる。 塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与し試験片とする。例えば、塗装した表面処理鋼板に、道路用砕石をぶつけて塗膜、表面処理皮膜に傷を付与する。また、道路用砕石は、チッピング試験機を用いてぶつけてもよい。実際に道路から跳ねてくる石を模擬し、最大直径2.0〜8.0mmの道路用砕石50±10gを2〜5kgf/cm2の空気圧で塗装板の表面に噴射するのが好ましい。最大直径が2.0mmよりも小さい場合や空気圧が2kgf/cm2より低い場合は、実際の自動車が飛び石から受ける衝撃よりも小さいため、実際の自動車の外観腐食の結果を再現しない場合がある。一方、最大直径が8.0mmより大きい場合は、鋼板そのものが変形してしまい、めっきや塗膜が十分に損傷しない場合がある。また、空気圧が5kgf/cm2より高い場合は、損傷が実際の自動車のチッピングよりも激しく、実際の自動車の外観腐食の結果を再現しない場合がある。 試験片に対して腐食環境に供して耐食性を評価する(腐食試験を行う)。試験片を、例えば、複合サイクル試験などの腐食環境に供し、所定期間後の腐食の状態を観察する、若しくは塗膜の膨れ幅、赤錆の発生頻度などを定量的に測定することによって耐食性を評価する。耐食性を評価する方法は特に限定しない。自動車用外観腐食試験法として内外で規格化されている試験法、例えば、国内では、JASO M 609-91で規格された試験法、米国では、米国自動車技術会で定めたSAE J2334などの複合サイクル試験法を用いることができる。 なお、本発明で用いる表面処理鋼板とは、特に限定されず、使用される目的に応じて適宜選択することができる。中でも、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板は好適に使用される。 (試験片(a)の作成)板厚0.7mm、片面あたりのめっき付着量45g/m2の合金化溶融亜鉛めっき鋼板(200 mm×200mmのブランク)を150mm径のポンチにより円柱形状に高さ20mmまで張り出し加工し、円柱上面の二軸引張り加工部を切り出し採取した。採取した試験片に化成処理、電着塗装して試験片(a)を作製した。得られた断面模式図を図1に示す。なお、化成処理は、日本パーカライジング(株)製 PB-3080りん酸塩化成処理を用い、電着塗装は、関西ペイント(株)製の自動車用電着塗料を使用し、電着塗装を行い、170℃、20分の焼付を行い、膜厚20μmの電着塗膜を形成した。 (試験片(b)の作成)上記試験片(a)と同様の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を用いて、張り出し加工を行わずに、上記試験片(a)と同様の条件にて化成処理、電着塗装を施した。次いで、JIS A5001-1995 に規定される道路用砕石S-5(7号)(最大直径5mm、50g)を用いて4kgf/cm2の空気圧でショットするチッピング試験を行なって表面に傷を付与し、試験片(b)を得た。得られた試験片(b)の断面模式図を図1に示す。 (試験片(c)の作成)上記にて得られた試験片(a)に、上記試験片(b)と同様の条件にて道路用砕石により傷を付与し、試験片(c)を得た。得られた試験片(c)の断面模式図を図1に示す。なお、図1において、アは電着塗膜、イはめっき層、ウは鋼をそれぞれ示す。図1から、以下のことが言える。最初の加工によってめっきが損傷していても、健全に塗装されていれば、ほとんど腐食は起こらない(試験片(a))。一方で、塗膜が飛び石によって損傷した場合は、めっき、或いは下地鋼が露出するため、腐食環境に曝された場合、塗膜下腐食などの腐食が進展する。塗装の上からの衝撃によって下地のめっきが損傷する程度は、塗装前に加工によって導入された損傷の程度に影響を受ける(試験片(b)(c))。従って、実際の自動車用外板の加工様式を模擬して、張り出し成型した塗装外面にチッピングによって傷を付与することにより実際の自動車の外観腐食を再現することができる。 板厚0.7mmで片面あたりのめっき付着量が50g/m2の電気亜鉛めっき鋼板(鋼板A)、板厚0.7mmで片面あたりのめっき付着量がそれぞれ45g/m2、35g/m2、60g/m2の3種類の合金化溶融亜鉛めっき鋼板(鋼板B、鋼板C、鋼板D)を用いて腐食試験を行った。そして、融雪剤散布地域を8年以上走行している上記鋼板A〜Dと同様のめっき鋼板を使用している自動車のフード先端部に観察されたチッピング傷を起点とする腐食による最大塗膜膨れ幅の測定結果と比較した。比較するにあたって、腐食試験は、4種類の鋼板A〜Dに対して、SAE J2334 120サイクルで行った。さらに、腐食試験を行うに際して、それぞれの鋼板(A〜D)は、張り出し加工後、化成処理、電着塗装を行った塗装板、張り出し加工せずに化成処理、電着塗装した塗装板にチッピング試験により損を付与した試験片、張り出し加工後、化成処理、電着塗装した塗装板にチッピング試験により傷を付与した試験片の3種類を作製し、それぞれを評価した。なお、張り出し加工は、200mm×200mmのブランクを150mm径のポンチにより円柱形状に加工し、円柱上面の中央部のひずみが平面2軸直交座標系で(0.07、0.07)となるように加工した。化成処理および電着塗装は、実施例1と同じ条件で行なった。チッピング試験は、実施例1と同じ条件で行い、塗装板の表面に傷を付与した。 得られた結果を表1に示す。なお、表1において、◎は最大塗膜膨れ幅が0.3mm未満で耐食性が非常に良好、○は最大塗膜膨れ幅が0.3mm以上1.0mm未満で耐食性が良好、△は最大塗膜膨れ幅が1.0mm以上3.0mm未満で耐食性がやや劣る、×は最大塗膜膨れ幅が3.0mm以上で耐食性が劣るをそれぞれ示す。 表1より、張り出し加工後塗装した試験片による腐食試験の結果では、全ての鋼板(A〜D)で耐食性良好であり、120サイクルでは全く腐食が発生せず、耐食性の優劣を判別することができなかった。張り出し加工せずに塗装した塗装板にチッピングにより損を付与した試験片の腐食試験の結果では、鋼板Cで耐食性の劣化が認められた。しかし、自動車のフード先端部に観察されたチッピング周辺の腐食状況から実際に耐食性が劣っていた鋼板Dは、耐食性が良好となり、実際の自動車の腐食の結果を再現することができなかった。これに対して、張り出し加工後塗装した塗装板にチッピングにより傷を付与した試験片の腐食試験の結果では、鋼板Cや鋼板Dで耐食性の顕著な劣化が認められ、実際の自動車における腐食の傾向と一致する結果が得られた。 実施例2で用いた鋼板A〜Dを、等二軸張り出し加工した。この時、張り出し中央部のひずみを平面2軸直交座標系でそれぞれ0.01、0.03、0.05と3水準に変化させて各々成型した。次いで、実施例1と同じ条件で化成処理および電着塗装した後、実施例1と同じ条件でチッピング試験による傷を塗装板表面に付与し試験片を得た。得られた試験片に対して、実施例2と同じ条件で腐食試験を行った。 得られた結果を表2に示す。なお、実施例2と同様に、融雪剤散布地域を8年以上走行している自動車のフード先端部に観察されたチッピング傷を起点とする腐食による最大塗膜膨れ幅の測定結果と比較することで、腐食の再現性を確認した。また、表2における評価基準は表1と同様である。加工ひずみが(0.01、0.01)と少ない場合は、鋼板Dの耐食性が実際の自動車の腐食の傾向に比べて良好であり、実際の自動車における腐食の結果を再現することができなかった。これに対して0.03以上のひずみを付与することによって、腐食試験における耐食性の傾向が実際の自動車における腐食の傾向と一致する結果が得られた。 実施例2で用いた鋼板(A〜D)を、張り出し中央部のひずみが(0.05、0.05)となるように等二軸張り出し加工した後、実施例1と同じ条件で化成処理および電着塗装した。次いで、道路用砕石の最大直径を1.0mm、5.0mm、15.0mmの3水準とし、砕石の寸法以外は実施例1と同じ条件でチッピングを行った。得られた試験片に対して、実施例2と同じ条件で腐食試験を行った。 得られた結果を表3に示す。なお、実施例2と同様に、融雪剤散布地域を8年以上走行している自動車のフード先端部に観察されたチッピングを起点とする腐食による最大塗膜膨れ幅の測定結果と比較することで耐食性の再現性を確認した。また、表3における評価基準は表1と同様である。道路用砕石の最大直径が1.0mmの場合は、衝撃が十分でないため、塗装の損傷に留まり、腐食試験ではいずれの鋼板も耐食性が良好な結果となった。一方、道路用砕石の最大直径が15.0mmの場合は、鋼板は陥没するものの、塗膜やめっきの損傷が小さく、道路用砕石の最大直径が1.0mmの場合と同様にいずれのめっき鋼板も耐食性が良好な結果となった。これに対して、本発明の好適範囲内である道路用砕石の最大直径が5.0mmの場合は、電着塗膜、めっきともに実車に近い形態の損傷が再現され、腐食試験の傾向も実際の自動車における腐食の傾向と一致する結果が得られた。 実施例2で用いた鋼板(A〜D)を、張り出し中央部のひずみが(0.05、0.05)となるように等二軸張り出し加工した後、実施例1と同じ条件で化成処理および電着塗装した。次いで、道路用砕石の噴射圧を1kgf/cm2、4kgf/cm2、8kgf/cm2の3水準とし、噴射圧以外は実施例1と同じ条件でチッピングを行った。得られた試験片に対して、実施例2と同じ条件で腐食試験を行った。得られた結果を表4に示す。なお、実施例2と同様に、融雪剤散布地域を8年以上走行している自動車のフード先端部に観察されたチッピングを起点とする腐食による最大塗膜膨れ幅の測定結果と比較することで耐食性の再現性を確認した。また、表4における評価基準は表1と同様である。道路用砕石の噴射圧が1kgf/cm2の場合は、衝撃が十分でないため、塗装の損傷に留まり、腐食試験ではいずれの鋼板も耐食性が良好な結果となった。一方、道路用砕石の噴射圧が8kgf/cm2の場合は、塗膜やめっきの損傷による耐食性劣化が激しく、サンプル間の差が不明瞭であった。これに対して、本発明の好適範囲内である道路用砕石の噴射圧が4kgf/cm2の場合は、電着塗膜、めっきともに実車に近い形態の損傷が再現され、腐食試験の傾向も実際の自動車における腐食の傾向と一致する結果が得られた。試験片(a)〜(c)の断面模式図である。(実施例1) 自動車用外板に用いられる表面処理鋼板の耐食性を評価する方法であって、表面処理鋼板に張り出し加工によりひずみを付与した後、化成処理および電着塗装を施し塗装板とし、次いで、該塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与し試験片とし、次いで、該試験片を腐食環境に供して耐食性を評価することを特徴とする表面処理鋼板の耐食性評価方法。 前記張出し加工において、張出し中心部のひずみが平面2軸直交座標系でX軸、Y軸方向ともに0.03以上であることを特徴とする請求項1に記載の表面処理鋼板の耐食性評価方法。 前記塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与するに際し、50±10gの道路用砕石を2〜5kgf/cm2の空気圧で前記塗装板の表面に噴射することを特徴とする請求項1または2に記載の表面処理鋼板の耐食性評価方法。 前記道路用砕石は最大直径が2.0〜8.0mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理鋼板の耐食性評価方法。 【課題】実際の自動車の外観腐食に対して相関性が高い表面処理鋼板の耐食性評価方法を提供する。【解決手段】表面処理鋼板に張り出し加工によりひずみを付与した後、化成処理および電着塗装を施し塗装板とし、次いで、該塗装板の表面に道路用砕石により傷を付与し試験片とする。得られた試験片を腐食環境に供して耐食性を評価する。前記張り出し加工では、張出し中心部のひずみが直交座標系でX軸、Y軸方向ともに0.03以上であることが好ましく、例えば、円筒形、円錐形、球頭形のいずれか1種類以上の形状で成型加工することができる。また、塗装板表面に道路用砕石により傷を付与する場合は、実際に道路から跳ねてくる石を模擬し、最大直径2.0〜8.0mmの道路用砕石50±10gを2〜5kgf/cm2の空気圧で塗装板の表面に噴射するのが好ましい。腐食試験は、例えば、SAE J2334 120サイクルで行う。【選択図】なし


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