生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ステロイドの経時的安定性が改善された外用製剤
出願番号:2007551158
年次:2012
IPC分類:A61K 31/573,A61K 31/135,A61K 9/08,A61K 9/06,A61K 9/107,A61K 47/12,A61P 17/00,A61P 29/00


特許情報キャッシュ

竹前 和久 JP 5111117 特許公報(B2) 20121019 2007551158 20061221 ステロイドの経時的安定性が改善された外用製剤 興和株式会社 000163006 川口 嘉之 100100549 松倉 秀実 100090516 遠山 勉 100089244 竹前 和久 JP 2005369412 20051222 20121226 A61K 31/573 20060101AFI20121206BHJP A61K 31/135 20060101ALI20121206BHJP A61K 9/08 20060101ALI20121206BHJP A61K 9/06 20060101ALI20121206BHJP A61K 9/107 20060101ALI20121206BHJP A61K 47/12 20060101ALI20121206BHJP A61P 17/00 20060101ALI20121206BHJP A61P 29/00 20060101ALI20121206BHJP JPA61K31/573A61K31/135A61K9/08A61K9/06A61K9/107A61K47/12A61P17/00A61P29/00 A61K 31/00 A61K 47/00 A61K 9/00 特開2001−072603(JP,A) 特開2004−131472(JP,A) 特開平10−245329(JP,A) 特開昭61−118315(JP,A) 特開昭61−167614(JP,A) 特開平07−188027(JP,A) 特開2005−206523(JP,A) 3 JP2006325541 20061221 WO2007072923 20070628 9 20090806 小堀 麻子 本発明は、ステロイドを含有する外用製剤において、ステロイドの経時的安定性が改善された使用感の良好な外用製剤に関する。より詳細には、ステロイドを含有する外用製剤において、さらに安息香酸エステル系局所麻酔剤、及びオキシカルボン酸を含有することにより、ステロイドの経時的安定性が改善された使用感の良好な外用製剤に関する。 従来より、ステロイド骨格を有する化合物が医薬品の有効成分として汎用されている。例えば、虫さされに伴う炎症、皮膚炎などの炎症性皮膚疾患の治療においては抗炎症作用を有する副腎皮質ステロイドを含有する外用製剤が用いられている。このような外用製剤に用いられる副腎皮質ステロイドとしては、例えばヒドロコルチゾンやデキサメタゾンなどが挙げられる。また、ステロイドを含有する外用製剤としては、例えば吉草酸酢酸プレドニゾロン及び抗ヒスタミン剤の組合せを含む皮膚外用剤(特許文献1)などが知られている。しかしながら、従来より提供されているステロイドを含有する外用製剤においては、ステロイドの経時的な安定性が必ずしも十分では無かった。 ステロイドの製剤中における安定性の改善に関する先行技術として、例えばステロイドと、グリセリンと、極性油を含有する皮膚外用剤(特許文献2)、基剤中に、有効成分として0.005〜0.05重量%のステロイド 、安定化剤として15重量%以下のクロタミトン及び界面活性剤を含有するパップ剤であって、前記クロタミトンの配合量が前記ステロイド の配合量の200〜3000重量倍であり、かつ、前記界面活性剤の配合量が前記クロタミトンの配合量の1/20〜1/5重量倍であるステロイド含有パップ剤(特許文献3)、及び、ステロイド系抗炎症薬およびその安定化に有効な量のアクリル酸重合物を含有する無水の外用剤組成物(特許文献4)が知られている。しかしながら極性油を配合すると、極性油と水が分離する場合がある。また、クロタミトンは皮膚刺激の原因となり、使用感を悪化せしめることがあるため多量の配合は好ましくなく、また、無水の外用剤組成物においては、例えば水分を含まないため製剤ののびが悪いなど、使用感が好ましくない場合がある。特開2002−356430号公報特開2001−247463号公報特開2000−26299号公報特開2001−233772号公報 上述のとおり、ステロイドを含有する外用製剤において、ステロイドの経時的安定性が十分に改善され、かつ、使用感の良好な外用製剤は現在までに知られていなかった。 本発明の目的は、ステロイドを含有する外用製剤において、ステロイドの経時的安定性が改善され、使用感の良好な外用製剤を提供することにある。 そこで、本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、外用製剤に、さらに安息香酸エステル系局所麻酔剤、及びオキシカルボン酸を配合することにより、外用製剤中におけるステロイドの経時的安定性が顕著に改善され、使用感が良好な外用製剤が得られることを見出し、本発明を完成した。 即ち、本発明は、以下の通りである。(1)酢酸デキサメタゾンを含有する外用製剤において、さらにリドカイン、及び、クエ ン酸若しくはリンゴ酸又はそれらの薬理学的に許容される塩を含有する外用製剤。(2)上記クエン酸若しくはリンゴ酸又はそれらの薬理学的に許容される塩が、クエン酸 である(1)に記載の外用製剤。(3)液剤、クリーム剤、又はゲル剤である(1)又は(2)に記載の外用製剤。 本発明においてステロイドは、抗炎症作用を有するもの(副腎皮質ステロイド)に限定されず、安息香酸エステル系局所麻酔剤及びオキシカルボン酸により安定化され得る限り、外用製剤に配合され得るステロイドを全て包含するが、本発明においては副腎皮質ステロイドが好ましい。このようなステロイドは具体的には例えばヒドロコルチゾン、アムシノニド、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ジフルコルトロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、ジフロラゾン、ジフルプレドナート、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ハルシノニド、フルメタゾン、ブテソニド、モメタゾン、フルオシノロン、フルオメトロン、フルドキシコルチド、アルクロメタゾン、クロベタゾール、デプロドン、ベクロメタゾン、クロベタゾン及びこれらのエステル、ケタール、アセタール及びヘミアセタール誘導体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 本発明においては、有機酸とのエステルを形成したエステル系ステロイド、具体的には例えば酢酸デキサメタゾン、酢酸プレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、吉草酸ベタメタゾン、吉草酸酢酸プレドニゾロンなどが好ましく、酢酸デキサメタゾンが特に好ましい。本発明において、ステロイドは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。 本発明の外用製剤は、ステロイドの中でも特に加水分解が生じやすく、安定性の低いエステル系ステロイドに対しても経時的安定性を十分に改善するという有利な効果を有する。 本発明において外用製剤全量におけるステロイドの配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.001〜1質量%、好ましくは0.005〜0.5質量%、特に好ましくは0.01〜0.5質量%であることが、ステロイドの薬理効果及び安全性の観点から望ましい。 本発明における安息香酸エステル系局所麻酔剤は、麻酔作用を有する公知の成分であるが、本発明におけるような外用製剤中におけるステロイドの経時的安定性の向上に関しては、現在までに知られていない。本発明において安息香酸エステル系局所麻酔剤としては、具体的にはリドカイン、塩酸リドカイン、塩酸ジブカイン、塩酸プロカインなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、現在知られていない成分であっても、オキシカルボン酸とともにステロイドを安定化し得るものであれば、用いることができる。本発明においては特にリドカインが好ましい。本発明において、安息香酸エステル系局所麻酔剤は単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。 本発明において外用製剤全量における安息香酸エステル系局所麻酔剤の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.01〜4質量%、好ましくは0.05〜2質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%とすることが、ステロイドの安定化および麻酔作用の観点から望ましい。 本発明においてオキシカルボン酸とは有機化合物の1分子内にカルボキシル基と水酸基とをもつものを示す。本発明において、オキシカルボン酸は、その薬理学的に許容される塩であってもよい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。オキシカルボン酸として、具体的には乳酸、クエン酸、リンゴ酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明においては、クエン酸又はリンゴ酸が特に好ましい。本発明において、有機カルボン酸は単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。 本発明において外用製剤全量におけるオキシカルボン酸の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.001〜2質量%、好ましくは0.01〜1質量%、特に好ましくは0.1〜0.5質量%とすることが、ステロイドの安定化の観点から望ましい。 本発明の外用製剤全量におけるステロイド、安息香酸エステル系局所麻酔剤、オキシカルボン酸の配合量の相対比率は特に制限は無いが、ステロイドを1とした場合に、それぞれ安息香酸エステル系局所麻酔剤が好ましくは0.01〜4000、より好ましくは0.1〜400、特に好ましくは0.2〜100、オキシカルボン酸が好ましくは0.001〜2000、より好ましくは0.02〜200、特に好ましくは0.2〜50であると、特にステロイドの経時的安定性の観点から好ましい。 本発明において外用製剤の剤型は、例えば水を含有する外用製剤など、ステロイドの安定性が求められるものであれば特に限定されず、具体的には例えば、液剤、クリーム剤、ゲル剤、軟膏剤、貼付剤などが挙げられる。本発明においては、特に液剤、クリーム剤、又はゲル剤が製剤の使用感の観点から好ましい。 また、本発明の外用製剤におけるステロイドの安定性は、主としてステロイド、特にエステル系ステロイドの加水分解の抑制に起因すると推定される。したがって、本発明の外用製剤の好適な実施形態では、外用製剤全量に対し、好ましくは0.1〜99質量%、好ましくは5〜95質量%、特に好ましくは10〜90質量%の水を含む。 本発明において外用製剤のpHは、通常3〜8、好ましくは4〜7の範囲内であることが好ましい。例えば酢酸デキサメタゾンは、外用製剤のpHが3より低いか、又はpHが8より高いと、不安定になる場合があることが知られている。安定性の観点から、酢酸デキサメタゾンにとってより好ましいpHは5〜6.5である。また、外用製剤のpHが3より低い場合、又はpHが8より高い場合、皮膚に刺激を与える場合がある。 本発明の外用製剤においては、さらに抗ヒスタミン薬を配合することができる。抗ヒスタミン薬は、鎮痒作用を有する公知の成分であり、本発明における外用製剤に配合することにより、即効性の鎮痒作用が得られる。抗ヒスタミン薬としては、具体的には例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸イソチペンジルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。本発明においては、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミンが特に好ましい。 本発明において外用製剤全量における抗ヒスタミン薬の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.1〜4質量%、好ましくは0.5〜3質量%、特に好ましくは0.75〜2質量%とすることが、鎮痒作用の観点から望ましい。 本発明の外用製剤においては、さらに低級アルコールを配合することができる。低級アルコールを本発明に配合することにより、ステロイドの皮膚浸透性が向上する。また、気化熱により、低級アルコールの揮散と共に冷却感が付与される。低級アルコールとしては、エタノール、n‐プロパノール、イソプロパノールなどが挙げられ、本発明においてはエタノール、及びイソプロパノールが好ましい。 低級アルコールの配合量は特に限定されるものではないが、通常0.1〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、特に好ましくは10〜50質量%である。0.1質量%以下では皮膚に充分な冷却感を与えることができず、70質量%より多いと皮膚への刺激性が強くなることがある。 さらに、本発明における外用製剤においては、ステロイド、抗ヒスタミン薬、安息香酸エステル系局所麻酔剤以外の有効成分、保湿剤、保存剤、安定化剤及び湿潤剤等を含有することが可能である。 ステロイド、抗ヒスタミン薬、安息香酸エステル系局所麻酔剤以外の有効成分としては、グリチルリチン酸のカリウム塩或いはアンモニウム塩等の抗炎症剤、アスコルビン酸またはアスコルビン酸誘導体等の美白剤などが挙げられる。 保湿剤としては、セルロース誘導体類、キサンタンガム、カルメロースナトリウム、ペクチン、ヒアルロン酸、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等が挙げられる。 保存剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニウム等があげられる。 安定化剤としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エデト酸等が挙げられる。 湿潤剤としては、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。 本発明の外用製剤は、当業者が公知の方法により、容易に製造することができる。例えば、外用製剤として液剤を製造する場合、各成分をそれぞれ適切な溶媒に溶解した後混合することにより、本発明の外用製剤を製造できる。 本発明の外用製剤は、ステロイド、又はステロイド及び抗ヒスタミン薬が好適に適用される疾患又は症状、例えば、かゆみ、赤みなどの諸症状を呈した皮膚疾患部の治療、症状緩和を目的として使用される。使用の際は、本発明の外用製剤の適量を患部に塗布する。 以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。〔実施例1〕 45gのエタノールに、0.025gの酢酸デキサメタゾンおよび0.5gのリドカインを加え、溶解させてエタノール溶液とした。続いて30gの精製水に2gの塩酸ジフェンヒドラミンおよび0.25gのクエン酸を加えて攪拌して水溶液とした。その後、前記水溶液とエタノール溶液と混合し、精製水を加え全量100mLとして実施例1の液剤を得た(pH6.0)。〔比較例1〕 実施例1の製剤においてリドカインを無配合としたエタノール溶液を調製し、実施例1と同様の方法で製した水溶液と混合して攪拌した。その後クエン酸ナトリウムを添加してpHを6.0とした。その溶液に精製水を加え全量100mLとして比較例1の液剤を得た。〔比較例2〕 実施例1の製剤においてクエン酸のかわりにリン酸を加えた水溶液を調製し、実施例1と同様の方法で得たエタノール溶液と混合した。混合液にリン酸水素二ナトリウムを加えてpHを6.0とした。その溶液に精製水を加え全量100mLとして比較例2の液剤を得た。〔試験例1〕 実施例1、比較例1および比較例2のサンプルの調製直後と、60℃2週間保存後のpHを測定した。また、サンプルの調製直後と、60℃2週間保存後の酢酸デキサメタゾンの含量をHPLCにて分離、測定することにより、60℃2週間保存後の酢酸デキサメタゾンの残存率を算出した。結果を表1に示す。 実施例1、安息香酸エステル系局所麻酔剤であるリドカインを含有しない比較例1、およびオキシカルボン酸であるクエン酸を含有しない比較例2において、60℃2週保存後のpHは、各製剤調製直後のpHと同等となった。また、60℃2週保存後の酢酸デキサメタゾンの残存率(60℃2週間保存後の含量/調製直後の含量×100)は、比較例1および比較例2で90%を下回ったが、実施例1では約95%であり、酢酸デキサメタゾンの安定性が著しく向上した。また、実施例1の製剤は速乾性を有し、良好な使用感を示した。〔実施例2〕 45gのエタノールに0.025gの酢酸デキサメタゾンおよび0.5gのリドカインを加え、溶解させてエタノール溶液とした。続いて30gの精製水に2gの塩酸ジフェンヒドラミンおよび0.32gのリンゴ酸を加えて攪拌して水溶液とした。その後水溶液とエタノール溶液と混合し、精製水を加え全量100mLとして実施例2の液剤を得た(pH6.06)。60℃10日間保存後のpHは6.09であった。また、酢酸デキサメタゾンの残存率(60℃10日間保存後の含量/調製直後の含量×100)は96.6%であり、酢酸デキサメタゾンの安定性が著しく向上した。なお、酢酸デキサメタゾンの含量の測定には試験例1と同様にHPLCを用いた。〔製造例1〕(液剤) 酢酸デキサメタゾン 0.025w/v% 塩酸ジフェンヒドラミン 2.0w/v% リドカイン 0.5w/v% l−メントール 3.0w/v% dl−カンフル 2.0w/v% クエン酸 0.3w/v% エタノール 30w/v% 精製水 適量 合計 100mL エタノールに酢酸デキサメタゾン、l−メントール、dl−カンフルおよびリドカインを加え、溶解させてエタノール溶液とした。また、精製水に塩酸ジフェンヒドラミンおよびクエン酸を加えて攪拌して水溶液とした。その後、前記水溶液とエタノール溶液とを混合して外用液剤を得た。〔製造例2〕(液剤) 酢酸プレドニゾロン 0.5w/v% リドカイン 0.5w/v% クエン酸 0.3w/v% エタノール 30w/v% 精製水 適量 合計 100mL エタノールに酢酸プレドニゾロンおよびリドカインを加え、溶解させてエタノール溶液とした。また、精製水にクエン酸を加えて攪拌して水溶液とした。その後、前記水溶液とエタノール溶液とを混合して外用液剤を得た。〔製造例3〕(ゲル剤) 酢酸ヒドロコルチゾン 0.5質量% 塩酸ジフェンヒドラミン 1.0質量% リドカイン 0.5質量% クエン酸 0.3質量% エタノール 30質量% カルボキシビニルポリマー 1.2質量% ジイソプロパノールアミン適量(pH調節) 精製水 適量 合計 100g 塩酸ジフェンヒドラミン、クエン酸を水に溶解させた後にカルボキシビニルポリマーを加えてゲル相とした。別容器にて酢酸ヒドロコルチゾン、リドカインをエタノールに溶解してエタノール相とした。ゲル相とエタノール相を混合し、ジイソプロパノールアミンを加えてpHを6に調節して外用ゲル剤を得た。〔製造例4〕(液剤) 酢酸デキサメタゾン 0.025w/v% 塩酸ジブカイン 0.5w/v% リドカイン 0.5w/v% クエン酸 0.3w/v% イソプロパノール 30w/v% 精製水 適量 合計 100mL イソプロパノールに酢酸デキサメタゾンおよびリドカインを加え、溶解させてイソプロパノール溶液とした。また、精製水に塩酸ジブカインおよびクエン酸を加えて攪拌して水溶液とした。その後、前記水溶液とイソプロパノール溶液とを混合して外用液剤を得た。〔製造例5〕(液剤) 酢酸デキサメタゾン 0.025w/v% 塩酸ジフェンヒドラミン 2.0w/v% リドカイン 0.5w/v% クエン酸 0.3w/v% プロピレングリコール 5.0w/v% マクロゴール400 10w/v% 精製水 適量 合計 100mL プロピレングリコール及びマクロゴール400の混合液に酢酸デキサメタゾンおよびリドカインを加え、加温して溶解させて多価アルコール溶液とした。また、精製水に塩酸ジフェンヒドラミンおよびクエン酸を加えて攪拌して水溶液とした。その後、前記水溶液と多価アルコール溶液とを混合して外用液剤を得た。〔製造例6〕(クリーム剤) 吉草酸ベタメタゾン 0.012質量% 塩酸ジフェンヒドラミン 2.0質量% 塩酸リドカイン 0.5質量% クエン酸 0.1質量% クエン酸ナトリウム 適量(pH調節) アジピン酸ジイソプロピル 3.0質量% 中鎖脂肪酸トリグリセリド 10.0質量% ポリソルベート20 5.0質量% ポリソルベート60 2.0質量% プロピレングリコール 10.0質量% 1,3−ブチレングリコール 5.0質量% マクロゴール400 10質量% 精製水 適量 合計 100g 中鎖脂肪酸トリグリセリドに吉草酸ベタメタゾン、アジピン酸ジイソプロピル、ポリソルベート20、ポリソルベート60を加え、75℃に加温して溶解した。次に、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸リドカイン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、マクロゴール400およびクエン酸を水に溶解し、これと先の溶解液とを均一に乳化するまで撹拌した後に、クエン酸ナトリウムを加えてpHを5.5に調節して外用クリーム剤を得た。 本発明は、ステロイドを含有する外用製剤であって、ステロイドの経時的安定性が改善された、使用感の良好な外用製剤を提供するものであり、医薬分野等において有用である。 酢酸デキサメタゾンを含有する外用製剤において、さらにリドカイン、及び、クエン酸 若しくはリンゴ酸又はそれらの薬理学的に許容される塩を含有する外用製剤。 上記クエン酸若しくはリンゴ酸又はそれらの薬理学的に許容される塩が、クエン酸であ る請求項1に記載の外用製剤。 液剤、クリーム剤、又はゲル剤である請求項1又は2に記載の外用製剤。


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