タイトル: | 公表特許公報(A)_乾癬の治療のための、クロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとを含む製薬組成物の使用 |
出願番号: | 2007515980 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | A61K 31/592,A61K 31/57,A61K 9/06,A61K 9/08,A61K 9/10,A61P 17/06,A61P 43/00 |
フィリップ・アンドレ JP 2008502659 公表特許公報(A) 20080131 2007515980 20050601 乾癬の治療のための、クロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとを含む製薬組成物の使用 ガルデルマ・ソシエテ・アノニム 500247183 志賀 正武 100064908 渡邊 隆 100089037 村山 靖彦 100108453 実広 信哉 100110364 フィリップ・アンドレ FR 0406608 20040617 A61K 31/592 20060101AFI20080104BHJP A61K 31/57 20060101ALI20080104BHJP A61K 9/06 20060101ALI20080104BHJP A61K 9/08 20060101ALI20080104BHJP A61K 9/10 20060101ALI20080104BHJP A61P 17/06 20060101ALI20080104BHJP A61P 43/00 20060101ALI20080104BHJP JPA61K31/592A61K31/57A61K9/06A61K9/08A61K9/10A61P17/06A61P43/00 121 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW FR2005001348 20050601 WO2006008354 20060126 17 20061130 4C076 4C086 4C076AA09 4C076AA11 4C076AA16 4C076BB31 4C076CC04 4C076CC20 4C076FF11 4C076FF68 4C076GG41 4C086AA01 4C086AA02 4C086DA10 4C086DA16 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA16 4C086MA22 4C086MA28 4C086MA63 4C086NA05 4C086NA10 4C086ZA89 4C086ZC75 本発明は、製薬品として許容される媒質中に、カルシトリオール及びクロベタゾールプロピオネートを含む製薬組成物、並びに乾癬の治療を企図した医薬品の調製のためのこの組成物の使用に関する。 乾癬は、フランスの人口のおよそ3%が罹患している慢性の炎症性皮膚疾患である。この疾患は、皮膚から剥離してくる白っぽい鱗片で覆われた赤斑により明らかになる。乾癬斑はしばしば肘、膝、頭皮、及び腰に位置するが、身体のあらゆる他の部分、例えば顔、手、足、解剖学的ひだ、爪等にも拡張しうる。最初の発症は20代または30代に起こるのが最も一般的であるが、乾癬はあらゆる年齢に現れうる。慢性疾患であり、その進行は、再発期に次いで鎮静期が訪れるために予見不能である。この疾患が人の生命を危険にさらすことは希であるとはいえ、その魅力に欠ける外観及び慢性であるその性質に鑑みれば、患者の生活の質に多大な影響を与えるものである。乾癬については、身体の決まった箇所に位置する単一の乾癬斑に悩まされる人もいれば、全身に拡がった乾癬に苦しむ人もいる。 とりわけ、本発明は、クロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとを特定比で含み、前記2つの活性成分の間に乾癬の治療における相乗作用が観察される製薬組成物に関する。 2つ以上の活性成分の組み合わせは、投与する前記活性剤の用量を低減でき、よってこれらの活性剤の副作用が軽減可能になるために有利なことがある。しかしながら、化学的安定性の問題及び単一の製剤中で組み合わせられる活性剤同士の相互作用の問題に鑑みて、皮膚病の治療においてはこうした組み合わせは従来利用されていない。 カルシトリオールは、ビタミンDの天然の活性形態である。これはとりわけカルシウムの欠乏症のために、また身体内におけるその安定性を制御するために使用される。 クロベタゾールプロピオネートもしくはクロベタゾール17-プロピオネートは、コルチコステロイドである。コルチコステロイドの作用のメカニズムは、その炎症過程の阻害に起因する(Lange K et al, Skin Pharmacol Appl Skin Physiol 13(2): 93-103(2000))。これ以降の詳細な説明を通して、クロベタゾールプロピオネート及びクロベタゾール17-プロピオネートは同様に用いられる。 文献US4610978には、皮膚疾患、例えば乾癬などの治療における局所適用のための、カルシトリオールを含む組成物が開示されている。これらの組成物は、コルチコステロイド、例えばヒドロコルチゾンまたはデキサメタゾンなどを更に含んで良い。 文献WO00/64450には、ビタミンD類似体及びコルチコステロイドを含む、皮膚への使用のための製薬組成物が開示されている。記載の実施例は、とりわけカルシポトリオール(ビタミンD類似体)及びベタメタゾン(コルチコステロイド)を含む組成物に関する。カルシポトリオールを単独で含む組成物、ベタメタゾンを単独で含む組成物、または前記活性剤の組み合わせを含む組成物についての、乾癬に罹患した患者に対する有効性の測定比較により、前記組み合わせによって得られる効果が添加剤効果に相当することが示される。したがって、この文献に鑑みても、ビタミンD類似体とコルチコステロイドとの組み合わせが相乗効果を示し得るとは、当業者は全く想像し得ない。さらにまた、この文献はクロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとの組み合わせを特段に開示してもいない。US4610978WO00/64450Lange K et al, Skin Pharmacol Appl Skin Physiol 13(2): 93-103(2000) 出願人は、文献FR2848454において、カルシトリオールとクロベタゾールプロピオネートとの組み合わせにより、所定の皮膚病、例えば乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、及び脂漏性皮膚炎の治療における相乗効果を得ることが可能になったことを見いだしている。 驚くべきことに、出願人は、ここに、特定量のクロベタゾールプロピオネート及びカルシトリオールにより、乾癬の治療において特に有利な相乗効果を得ることができ、そのため乾癬に罹患した皮膚の部分に、前記化合物を含む製薬組成物を一日にただ一度適用すればよいことを見いだした。この有利な効果は、2つの活性剤をその作用部位に同時に適用することによって得られる。 従って、本発明は、乾癬に罹患した皮膚の部分への一日一回の適用のための適当量で、クロベタゾールプロピオネート及びカルシトリオールを含むことを特徴とする、乾癬の治療を企図した製薬組成物を提供する。 本発明の有利な実施態様によれば、前記組成物は特に該組成物1gにつき100乃至700μg、とりわけ1gにつき150乃至500μg、好ましくは該組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートを含むことを特徴とする。 本発明の別の有利な実施態様によれば、前記組成物は特に該組成物1gにつき0.5乃至10μg、とりわけ1gにつき1.5乃至9μg、好ましくは該組成物1gにつき3μgのカルシトリオールを含むことを特徴とする。 然るに、本発明の好ましい組成物の一例は、該組成物1gにつき3μgのカルシトリオール及び該組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートを含む。 本発明の組成物は、局所適用に好適な1つ以上の製薬用賦形剤を更に含む。 有利な実施態様によれば、本発明の組成物は、ゲル、クリーム、軟膏、ローション、または溶液の形態である。 好ましくは、前記クリームは、鉱物油混合物から、またはミツロウと水との混合物を即座に乳化させたものから製剤され、ここにカルシトリオールとクロベタゾールプロピオネートとが少量の油、例えばアーモンドオイルなどの溶液として加えられる。 好ましくは、前記ローションは、高分子量アルコール、例えばポリエチレングリコールなどにカルシトリオールとクロベタゾールプロピオネートとを溶解させることによって調製して良い。 軟膏は、カルシトリオールとクロベタゾールプロピオネートとの、アーモンドオイルなどの油中の溶液を加熱したパラフィンに混入し、その後該混合物を放冷することによって製剤してよい。 ゲルは、好ましくは、カルシトリオールとクロベタゾールプロピオネートとを、適当な比率でカーボマー、ポロキサマー、またはセルロースタイプのゲル中に分散させるか、または溶解させることによって調製して良い。 別の成分、例えば必要に応じて保存料、例えばDL-アルファ-トコフェロール、または香料を該局所用組成物に更に添加して良い。 同様に、本発明は、乾癬の治療を企図した医薬品を製造するための、クロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとの組み合わせの使用であって、前記医薬品がクロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとの、乾癬に罹患した皮膚の部分への一日一回の適用のための適当量を含む使用に関する。 クロベタゾールプロピオネート及びカルシトリオールのそれぞれの量は、上記の定義通りである。 さらに、前記医薬品は、局所適用に好適な1つ以上の製薬用賦形剤を含み、またゲル、クリーム、軟膏、ローション、または溶液の形態である。 以下の実施例は本発明を詳説するが、いかなる意味においてもこれを限定しない。(実施例1:「修正Dumas-Scholtz試験:微小領域における乾癬治療」における本発明の4つの異なる組成物の有効性の評価) 以下に記載する比較実験である「single-centre, randomized, masked investigator intra-individual, and active-comparator-controlled」研究を行い、異なる濃度のクロベタゾールプロピオネート及びカルシトリオールを含む本発明の4つの組成物の有効性及び局所耐性を、本発明のものではない3つの組成物との比較によって評価した。 本発明の4つの組成物は、下記の通りである。・組成物1gにつき、250μgのクロベタゾールプロピオネート及び9μgのカルシトリオールをそれぞれ含む組成物、とりわけ1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートを含むクリームと、1gにつき9μgのカルシトリオールを含む軟膏との組み合わせ;・組成物1gにつき、250μgのクロベタゾールプロピオネート及び3μgのカルシトリオールをそれぞれ含む組成物、とりわけ1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートを含むクリームと、1gにつき3μgのカルシトリオールを含む軟膏(Silkis(登録商標))との組み合わせ;・組成物1gにつき、500μgのクロベタゾールプロピオネート及び9μgのカルシトリオールをそれぞれ含む組成物、とりわけ1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネートを含むクリーム(Dermoval(登録商標))と、1gにつき9μgのカルシトリオールを含む軟膏との組み合わせ;・組成物1gにつき、500μgのクロベタゾールプロピオネート及び3μgのカルシトリオールをそれぞれ含む組成物、とりわけ1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネートを含むクリーム(Dermoval(登録商標))と、1gにつき3μgのカルシトリオールを含む軟膏(Silkis(登録商標))との組み合わせ。 本発明のものではない3つの組成物は、下記の通りである。・Daivobet(登録商標)の名で市販の、1gにつき500μgのベタメタゾンジプロピオネート(コルチコステロイド)と、1gにつき50μgのカルシポトリオールとの組み合わせを活性物質として含む軟膏からなる組成物;・1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートと、Silkisの媒体(ワセリンと流動パラフィンとを組み合わせた軟膏)との組み合わせを含む組成物;・1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネートを含む組成物(Dermoval(登録商標))とSilkisの媒体(ワセリンと流動パラフィンとの軟膏)との組み合わせを含む組成物。 前記実験の目的は、乾癬に罹患した29名の患者(男性65.5%及び女性34.5%)に対する21日間に亘る治療の適用の後に、Daivobet(登録商標)組成物の有効性プロフィールに対して、また、クロベタゾールプロピオネートを単独で含み、前記クロベタゾールプロピオネートが、クロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとの組み合わせを含む前記組成物における濃度と同一の濃度で存在する組成物の有効性プロフィールに対して、より優れた有効性プロフィールを示す、カルシトリオールとクロベタゾールプロピオネートとの濃度を特定し、選択することである。(方法) 7つの試験組成物を、足(頸骨の前面を除く)、胴体、または腕に位置する個別の重症度の1つ以上の乾癬斑に対し、無作為に7カ所から適用した。 異なる組成物は、通常の使用条件下で、換言すれば閉鎖状態なしに、日曜日以外の毎日一回、総計で18回に亘って適用した(すなわち実験は21日間に亘った)。 該組成物は、以下のように適用する。まず、クロベタゾールプロピオネートのみを適用し、クロベタゾールプロピオネートが完全に注入された時点でカルシトリオールまたはSilkisの媒体を同一条件下で適用するが、前記二度の適用の間には待ち時間を開けない。 臨床評価(紅斑、浸潤、落屑、及び治癒についてのスコア)を、患者が選択した時点、その導入時(基準線)、及び実験の4、8、11、15、18、及び22日目に行った。望ましくない事象もまた記録した。 測定した主な基準は、TESS(全合計スコア、すなわち紅斑、浸潤、及び落屑についての個別のスコアの全合計)について、1日目から22日目に算出した曲線の下の領域(AUC)である。 統計的分析を、「患者」、「領域」、及び「治療」を含む分散分析によって行い、次いで多重比較についてのTukey試験を行った。 図1及び2には、TSS(全合計スコア=紅斑、落屑、及び湿潤についての個別のスコアの和)の平均を、この実施例に記載される、本発明のものと本発明のものでない、7つの異なる組成物について時間の関数として示す。 図1において、黒四角につながれた曲線は、Daivobet(登録商標)を用いた治療に相当する。 灰四角につながれた曲線は、組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートを含む組成物を用いた治療に相当する。 白三角につながれた曲線は、組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び3μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。 黒×印につながれた曲線は、組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び9μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。 図2において、黒四角につながれた曲線は、Daivobet(登録商標)を用いた治療に相当する。 灰四角につながれた曲線は、組成物1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネートを含む組成物を用いた治療に相当する。 白三角につながれた曲線は、組成物1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート及び3μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。 黒×印につながれた曲線は、組成物1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート及び9μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。 図3及び4は、この実施例に記載される、本発明のものと本発明のものでない、7つの異なる組成物について、病害が治癒した患者の数を時間の関数として表す。 図3において、黒四角につながれた曲線は、Daivobet(登録商標)を用いた治療に相当する。 灰四角につながれた曲線は、組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートを含む組成物を用いた治療に相当する。 白三角につながれた曲線は、組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び3μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。 黒×印につながれた曲線は、組成物1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び9μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。 図4において、黒四角につながれた曲線は、Daivobet(登録商標)を用いた治療に相当する。 灰四角につながれた曲線は、組成物1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネートを含む組成物を用いた治療に相当する。 白三角につながれた曲線は、組成物1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート及び3μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。 黒×印につながれた曲線は、組成物1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート及び9μgのカルシトリオールをそれぞれ含む、本発明の組成物を用いた治療に相当する。結果: 合計で29名の患者を無作為に実験に参加させた。全員について分析を行った。有効性: TSSのAUCを、下記の表1にまとめる。結論: 1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び1gにつき3μgのカルシトリオールを含む組成物について、TSSのAUC(第一の判断基準)として得られた結果(AUC=66.96)は、下記の組成物について得られた値よりも統計的に優れている:・1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び媒体を含む組成物(AUC=82.65)、及び・Daivobet(登録商標)組成物(AUC=84.20)。 同様の結果が、浸潤の平均AUCについても観察される。統計的意義はないが、別の基準においても同様の傾向が観察された。無害事象:14の望ましくない事象が記録されたが、そのいずれも、治療の関連するものでも、試験からの早期離脱につながるものでもなかった。 これらの実験条件下で、1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び1gにつき3μgのカルシトリオールを含む組成物は、有効性において、1gあたり250μgのクロベタゾールプロピオネート単独またはDaivobet(登録商標)よりも著しく優れていた。さらにまた、この組み合わせによる結果は、1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート単独の場合と類似の有効性を示した(図1及び2)。 1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネートとカルシトリオール(1gにつき3μg及び1gにつき9μg)との組み合わせは、1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート単独の場合と比べて、有効性に関する著しい差異が見られなかった(図2参照)。 試験した7つの組成物全てが、十分に耐性であった。 1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネート及び1gにつき3μgのカルシトリオールを含む前記組成物は、下記に比べて、治癒に関してより優れた結果を示した(図3及び図4参照):・クロベタゾールプロピオネート単独(1gにつき250μg)、・1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートと1gにつき9μgのカルシトリオールとの組み合わせ、及び・Daivobet(登録商標)。 それぞれ下記の組み合わせ:・1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート及び1gにつき3μgのカルシトリオール、及び・1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネート及び1gにつき9μgのカルシトリオール、を含む組成物によれば、1gにつき500μgのクロベタゾールプロピオネートを単独で用いて得られるものと実質的に同様であって、Daivobet(登録商標)を用いて得られるものよりも優れた結果を得ることができる(図4)。図1は、実施例1において試験し、説明した7つの組成物についての平均TSSを時間の関数として表す。図2は、実施例1において試験し、説明した7つの組成物についての平均TSSを時間の関数として表す。図3は、実施例1において試験し、説明した7つの組成物によってその病害が治癒した患者の数を、時間の関数として表す。図4は、実施例1において試験し、説明した7つの組成物によってその病害が治癒した患者の数を、時間の関数として表す。 乾癬に罹患した皮膚の部分への一日一回の適用のための適当量で、クロベタゾールプロピオネート及びカルシトリオールを含むことを特徴とする、乾癬の治療を企図した製薬組成物。 組成物1gにつき100乃至700μg、とりわけ1gにつき150乃至500μg、好ましくは1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートを含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。 組成物1gにつき0.5乃至10μg、とりわけ1gにつき1.5乃至9μg、好ましくは1gにつき3μgのカルシトリオールを含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。 局所適用に好適な1つ以上の製薬用賦形剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組成物。 ゲル、クリーム、軟膏、ローション、または溶液の形態であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の組成物。 乾癬の治療を企図した医薬品を製造するための、クロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとの組み合わせの使用であって、前記医薬品がクロベタゾールプロピオネートとカルシトリオールとの、乾癬に罹患した皮膚の部分への一日一回の適用のための適当量を含む使用。 クロベタゾールプロピオネートの量が、前記医薬品1gにつき100乃至700μg、とりわけ1gにつき150乃至500μgであり、好ましくは前記医薬品1gにつき250μgのクロベタゾールプロピオネートである、請求項6に記載の使用。 カルシトリオールの量が、前記医薬品1gにつき0.5乃至10μg、とりわけ1gにつき1.5乃至9μgであり、好ましくは前記医薬品1gにつき3μgのカルシトリオールである、請求項6に記載の使用。 前記医薬品が、局所適用に好適な1つ以上の製薬用賦形剤を含む、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の使用。 前記医薬品が、ゲル、クリーム、軟膏、ローション、または溶液の形態であることを特徴とする、請求項6乃至9のいずれか一項に記載の使用。 本発明は、乾癬に罹患した皮膚の部分への一日一回の適用のための適当量で、クロベタゾールプロピオネート及びカルシトリオールを含むことを特徴とする、乾癬の治療を企図した製薬組成物に関する。