生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_シアノピリジン誘導体及びその医薬としての用途
出願番号:2007514826
年次:2012
IPC分類:C07D 401/12,C07D 401/14,C07D 409/14,C07D 495/04,A61K 31/4439,A61K 31/444,A61K 31/496,A61K 31/5377,A61K 31/4545,A61K 31/506,A61P 35/00,A61P 43/00


特許情報キャッシュ

森岡 雅彦 池上 廣 ▲崎▼山 誠 林 正行 大池 進介 藤野 泰寛 阿部 大輔 友實 英雄 JP 5075624 特許公報(B2) 20120831 2007514826 20060428 シアノピリジン誘導体及びその医薬としての用途 田辺三菱製薬株式会社 000002956 高島 一 100080791 森岡 雅彦 池上 廣 ▲崎▼山 誠 林 正行 大池 進介 藤野 泰寛 阿部 大輔 友實 英雄 JP 2005131498 20050428 20121121 C07D 401/12 20060101AFI20121101BHJP C07D 401/14 20060101ALI20121101BHJP C07D 409/14 20060101ALI20121101BHJP C07D 495/04 20060101ALI20121101BHJP A61K 31/4439 20060101ALI20121101BHJP A61K 31/444 20060101ALI20121101BHJP A61K 31/496 20060101ALI20121101BHJP A61K 31/5377 20060101ALI20121101BHJP A61K 31/4545 20060101ALI20121101BHJP A61K 31/506 20060101ALI20121101BHJP A61P 35/00 20060101ALI20121101BHJP A61P 43/00 20060101ALI20121101BHJP JPC07D401/12C07D401/14C07D409/14C07D495/04 103A61K31/4439A61K31/444A61K31/496A61K31/5377A61K31/4545A61K31/506A61P35/00A61P43/00 111 C07D 401/12 C07D 401/14 C07D 409/14 C07D 495/04 A61K 31/4439 A61K 31/444 A61K 31/4545 A61K 31/496 A61K 31/506 A61K 31/5377 A61P 35/00 A61P 43/00 CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) JSTPlus/JMEDPlus(JDreamII) 特表2004−518743(JP,A) DURKO,I. et al,Effects of two microtubule-depolymerizing drugs,vincristine and vinblastine, on porphyrin production by primary neuraltissue cultures,Neurochem Res,1990年,Vol.15, No.11 ,pp.1135-9 8 JP2006308937 20060428 WO2006118231 20061109 55 20090312 瀬下 浩一 本発明は、新規なシアノピリジン誘導体及びそれを有効成分とする医薬に関するものである。 プロテインキナーゼは、GPCR(Gタンパク質共役型受容体)と並ぶ重要なドラッグターゲットと考えられている。プロテインキナーゼの異常な活性化は、細胞の異常増殖を伴う多数の疾患と関係している。例えば、炎症性及び増殖性の疾患、いわゆる腫瘍、リウマチ性関節炎、心疾患、神経性疾患、乾癬、喘息、血管形成術後の狭窄又は再狭窄の血管内平滑筋増殖のような過増殖障害が挙げられる。プロテインキナーゼの異常は、直接及び間接的に、400種の人の疾患に関係していると言われ、それゆえ、プロテインキナーゼの活性を操作することができれば、各種疾患を効果的に治療することができると考えられる。しかしながら、医薬品として上市されている化合物は少数である(非特許文献1)。 癌や遺伝子疾患などの原因となる細胞の分裂期進行には蛋白リン酸化反応がきわめて重要であり、分裂期プロテインキナーゼと呼ばれる一連のセリン/スレオニンキナーゼがその役割を担っていることが明らかにされてきた。分裂期プロテインキナーゼが様々な蛋白質を特定のタイミングと場所において基質をリン酸化することにより、正確な細胞分裂が進行するが、ひとたびその制御に破綻が生じると染色体の分配をはじめとする様々な分裂期のイべントに異常が生じ、細胞に大きな形質変化がおこる。 これらの分裂期プロテインキナーゼの一つとしてオーロラキナーゼが挙げられる。オーロラキナーゼは高度に保存されたセリン/スレオニンキナーゼであり、細胞周期のM期に発現することからM期の進行に重要な酵素と考えられている。また、イーストからヒトまで高度に保存されている。ヒトにはオーロラ1-3までホモログがあり、オーロラ2キナーゼとオーロラ1キナーゼはユビキタスに様々な細胞に存在するが、オーロラ3キナーゼは精巣に限局的である。そのなかで、オーロラ2キナーゼをコードしている遺伝子は染色体20番の長腕上に存在し、この領域は多くの癌と関係している。イーストやショウジョウバエ、線虫を用いたオーロラ2キナーゼ相同遺伝子の機能阻害実験からもこのキナーゼファミリーのM期における重要性が示唆された(非特許文献2及び非特許文献3)。またオーロラ2キナーゼが多くの癌で過剰発現している事実(非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9及び非特許文献10)や、実験的に正常細胞でオーロラ2キナーゼを過剰発現した場合に細胞が癌化の兆候を示す事実が明らかとなった(非特許文献11)。また、ヒト腫瘍細胞系をアンチセンスオリゴヌクレオチド処理によりオーロラ2キナーゼの発現が抑制され、細胞増殖が抑制されることが示された(特許文献1)。このことは、オーロラ2キナーゼの活性を阻害することにより細胞の異常増殖を抑制することが可能であり、癌をはじめとする細胞の異常増殖を伴う多数の疾患の治療に有用であると考えられる。 オーロラ2キナーゼを阻害する低分子化合物は特許などでいくつか報告されている。例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、非特許文献12、非特許文献13及び非特許文献14が挙げられる。 さらに、オーロラ1キナーゼの癌への関与も、多くの報告がされている。たとえば、非特許文献15、非特許文献16、非特許文献17が挙げられる。細胞周期のM期では複製された染色体が2つの娘細胞に均等に分配される。M期ではチューブリン重合産物である微小管が紡錘体を形成し、これが染色体の物理的な移動に重要な働きを担う。従って、チューブリン重合および脱重合の反応は染色体の移動、ひいては細胞分裂に重要な役割を果たしている。臨床において抗腫瘍剤として広く使用されているパクリタキセル(paclitaxel)やビンクリスチン(vincristine)等は、チューブリンに作用し、その脱重合・重合を阻害する薬剤として知られている。(非特許文献18及び19参照)。その結果、細胞周期のM期停止を引き起こし(非特許文献20参照)、抗腫瘍作用を示すとされている。特開2002-95479号公報国際公開第2001-21595号パンフレット国際公開第2002-22601号パンフレット国際公開第2002-66461号パンフレット国際公開第2003-55491号パンフレット国際公開第2005-013996号パンフレット米国特許出願公開第2005-0256102号明細書Irena Melnikovaら、Nature Reviews/Drug Discovery、3巻993〜994項、2004年David M. Gloverら、Cell、81巻95〜105頁、1995年Daniela Berdnikら、Current Biology、12巻640〜647頁、2002年Hongyi Zhouら、Nature Genetics、20巻189〜193頁、1998年Takuji Tanakaら、Cancer Research、59巻2041〜2044頁、1999年C. Sakakuraら、British Journal of Cancer、84巻824〜831頁、2001年Subrata Senら、Journal of the National Cancer Institute、94巻1320〜1329頁、2002年Donghui Liら、Clinical Cancer Research、9巻991〜997頁、2003年Yung-Ming Jengら、Clinical Cancer Research、10巻2065〜2071頁、2004年Sangeeta Rojanalaら、Molecular Cancer Therapeutics、3巻4号451〜457頁、2004年James R. Bischoffら、EMBO Journal、17巻3052〜3065頁、1998年Elizabeth A. Harringtonら、Nature Medicine 10巻3号262〜267頁、2004年Nicolas Keenら、Nature Reviews Cancer 4巻927〜936頁、2004年Daniele Faucelliら、J. Med. Chem 48巻3080〜3084頁、2005年Adamsら、Chromsoma 110巻2号65〜74頁、2001年W.Fischleら、Nature 438巻1116〜1122頁、2005年T.Hirotaら、Nature 438巻1176〜1180頁、2005年Manfredi J. J.; Parness J.; Horwitz S. B. J. Cell Biol. 1982, 94, 688-696.Durko I.; Juhasz A. Neurochem. Res. 1990, 15, 1135-1139.Schiff P. B.; Fant J.; Horwitz S. B. Nature 1979, 227(5698), 665-667. 本発明の課題は、オーロラキナーゼ阻害作用及び/又はチューブリン重合阻害作用を有する癌治療薬を提供することにある。 本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記一般式(I)により表されるシアノピリジン誘導体、医薬上許容しうる塩、水和物、水付加物及び溶媒和物がオーロラキナーゼ阻害効果及び/又はチューブリン重合阻害効果を示し、強力な制癌作用を有することを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。 即ち、本発明の要旨は以下の通りである。(1) 下記一般式(I)(式中、R1、R1’、R3、R3’及びR5は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子又はアルキルを示し、R2は、水素原子、水酸基、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルキルチオ、カルバモイル、アルカノイルアミノ、または、アミンを示し、R2’は、水素原子又はアルキルを示し、あるいは、R2とR2’が一緒になって、5から7員環の環状化合物を形成し、YはN−RA、Sを示し、RAは、水素原子又はアルキルを示し、Aは、アリール又はヘテロアリールを示し、Rxは、-T-R4を示し、Tは、原子価結合又はC1-4のアルキレン鎖を示し、R4は、-R、ハロゲン原子、-OR、-NR2、を示す。ここで、Rは、水素原子、アルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロサイクルを示す。あるいは、RXとR5が一緒になって、5から7員環の環状化合物を形成する。)で表されるシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。 (2) 上記式(I)中、Tは原子価結合を示し、R4はアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロサイクルを示し、Aはアリール又はヘテロアリールを示す前記(1)に記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。(3) 上記式(I)中、R4はアルキル、フェニル、ピリジル、ピペリジル、又はチエニルを示し、Aはフェニル、ピリジル、又はピリミジルを示す前記(1)又は(2)いずれかに記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。(4) 前記(1)から(3)で表されるシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物を含有する癌の予防及び/又は治療剤。(5) 下記一般式(III)(式中、Lはハロゲン原子を示す。R2、R2’、R5及びRXは上記と同義である。)で表されるシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。(6) 以下の化合物からなる群より選ばれる、前記(5)に記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-フェニルニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(ピリジン-3-イル)ニコチノニトリル、6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-クロロニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4,4’-ビピリジン-3-カルボニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3,4,5-トリメトキシフェニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-(3-メトキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-(2-メトキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(2-チエニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3-メチル-2-チエニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(5-メチル-2-チエニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-(4-イソプロピルオキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル2-クロロ-4-エチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-5-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-5-フルオロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-シクロプロピル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3-モルフォリン-4-イルプロピル)ニコチノニトリル、2-1-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ(c)ピリジン-4-カルボニトリル、2-クロロ-4-メチル-6-(5-(メチルチオ)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、tert-ブチル 4-(2-クロロ-3-シアノ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-1-カルボキシレート、2-クロロ-6-(5-エトキシ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-4-(4-イソブチルフェニル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-イソプロピル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチルチオ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-メチル-6-(1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、又は、4-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル。(7) 前記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物を有効成分とするオーロラキナーゼ及び/又はチューブリン重合の阻害薬。 本発明は、上記一般式(I)で表されるシアノピリジン誘導体、医薬上許容しうる塩、水和物、水付加物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む癌治療薬を提供することができる。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の上記一般式(I)で表される各置換基を以下に定義する。 R1、R1’、R3、R3’及びR5で示される「ハロゲン原子」としては、フッ素原子が挙げられる。 R1、R1’、R3、R3’及びR5で示される「アルキル」としては、例えば、C1-6のアルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)が挙げられ、特にC1-3のアルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル)が好ましい。 R2、R2’で示される「アルキル」としては、前記R1で示される「アルキル」と同様のものが挙げられる。 R2で示される「アルキルチオ」としては、アルキル部分が前記R1で示される「アルキル」と同様のものであって、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、シクロプロピルチオ、ブチルチオ等が挙げられる。R2で示される「アルコキシ」としては、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ等が挙げられる。R2で示される「ヒドロキシアルキル」としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル等が挙げられる。R2で示される「カルバモイル」としては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等が挙げられる。R2で示される「アルカノイルアミノ」としては、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ等が挙げられる。R2で示される「アミン」としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン等が挙げられる。 R2とR2’が一緒になって形成する「5から7員環の環状化合物」としては、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ホモピペリジン、テトラヒドロチオフェン等が挙げられる。 RAで示される「アルキル」としては、前記R1で示される「アルキル」と同様のものが挙げられる。 R1、R1’、R2、R2’、R3、R3’、RAで示されるアルキルは適当な置換基で置換されていてもよい。ここで、「置換基」としては、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、C1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル)、ハロアルキル(フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル等)、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ等)、メルカプト、C1-6アルキルチオ(メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ等)、アミノ、C1-6アルキルアミノ(メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ等)等が挙げられる。 Aで示される「アリール」としては、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル等が挙げられ、好ましくはフェニルが挙げられる。 Aで示される「ヘテロアリール」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1個から4個含む5から6員のヘテロアリール(例、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、キナゾリル、N-オキソピリジル等)が挙げられる。 Aで示されるアリール及びヘテロアリールは、適当な置換基で置換されていてもよい。ここで、「置換基」としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル)、ハロアルキル(フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル等)、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ等)、メルカプト、C1-6アルキルチオ(メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ等)、アミノ、C1-6アルキルアミノ(メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ等)、C2-6アルカノイルアミノ(アセチルアミノ、プロピオニルアミノ等)、C1-6アルカンスルホニルアミノ(メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ等)、5から7員環の環状化合物(例、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン等)、カルボキシル(メチルカルボキシル、エチルカルボキシル等)、カルバモイル(メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)アルキルカルボニル(メチルカルボニル、エチルカルボニル)等が挙げられる。これらの置換基は、上記置換基によりさらに置換されていてもよい。 Tで示される「C1-4のアルキレン鎖」としては、原子数1から4の直鎖または分岐鎖飽和炭化水素由来の2価の基を示す。具体的にはメチレン、エチレン、プロピレン等が挙げられる。 R4で示される「ハロゲン原子」としては、前記R1で示される「ハロゲン原子」と同様のものが挙げられる。 Rで示される「アルキル」としては、前記R1で示される「アルキル」と同様のものが挙げられるが、好ましくはメチル、トリフルオロメチル等が挙げられる。 Rで示される「アリール」としては、前記Aで示される「アリール」と同様のものが挙げられるが、好ましくはフェニルが挙げられる。 Rで示される「ヘテロアリール」としては、前記Aで示される「ヘテロアリール」と同様のものが挙げられるが、ピリジン等が挙げられる。 Rで示される「ヘテロサイクル」としては、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1個から3個含む5から7員のヘテロサイクル(例、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン等)が挙げられる。 Rで示されるアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロサイクルは、適当な置換基で置換されていてもよい。ここで、「置換基」としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル)、ハロアルキル(フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル等)、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ等)、メルカプト、C1-6アルキルチオ(メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ等)、アミノ、C1-6アルキルアミノ(メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ等)、C2-6アルカノイルアミノ(アセチルアミノ、プロピオニルアミノ等)、C1-6アルカンスルホニルアミノ(メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ等)、5から7員環の環状化合物(例、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン等)カルボキシル(メチルカルボキシル、エチルカルボキシル等)、カルバモイル(メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)アルキルカルボニル(メチルカルボニル、エチルカルボニル)等が挙げられる。これらの置換基は、上記置換基によりさらに置換されていてもよい。 また、一般式(I)中、YとしてはNHまたはS好ましく、特にNHが好ましい。 一般式(I)の化合物における医薬上許容しうる塩としては無機酸又は有機酸との酸付加塩が挙げられる。 一般式(I)の化合物における医薬上許容しうる塩は、水付加物、水和物及び溶媒和物として存在することもあるので、これらの水付加物、水和物及び溶媒和物もまた本発明に包含される。 一般式(I)の化合物における光学活性体もまた本発明に包含される。 一般式(I)に含まれる本発明化合物は次の方法によって合成することができる。下記反応式において、各記号の定義は特に示さない限り、上記と同義である。 一般式(I)なる本発明による化合物の製造原料としては、一般式(II)なる 2,6-ジハロ-3-シアノピリジン誘導体が使用される。 この出発化合物は公知の方法で製造することができる。((1).J.Org.Chem.Vol.25 p560 (2).特開昭49-62477 (3)Bioorg Med Chem Lett 11(2001)p475 (4)J.Org.Chem. 44(1979) p2693)。もしくは、対応するβ-ケトエステルに対し、2-シアノアセトアミドをDBU(ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン)存在下反応させ、沈殿物をフェニルホスホン酸ジクロライドにて加熱処理することにより、容易に合成できる。反応1において、一般式(II)の化合物と、3-アミノピラゾール誘導体を塩基存在下、適当な溶媒中で室温あるいは加熱することにより、式(III)の化合物を得ることができる。あるいは、塩基が存在しない場合、反応温度を高くすることにより熱的に反応が進行し、化合物(III)を得ることができる。 上記の塩基としては、反応を促進させるための物質であれば特に限定はなく、第三級アミン、カリウム-tert-ブトキシド等の金属アルコキシド、ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン、等のアミジン、グアニジン、水素化ナトリウム等の金属水素化物、フッ化カリウム等の金属フッ化物もしくは金属フッ化物を担持させた固体等を挙げることができる。特に、第3級アミン(トリエチルアミン、ヒューニッヒベース)が好ましい。 添加する塩基の量は化合物に対して通常0.1〜30当量であり、好適には1〜10当量である。 反応に使用される溶媒は本反応を阻害しない限り限定はないが、好適には、テトラヒドロフラン(以下、THFと記す)、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと記す)、1,4-ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記す等を挙げることができる。 本反応の反応温度は通常20℃〜200℃であり、好適には80℃〜150℃である。 反応時間は、温度又は溶媒の種類によって異なるが、通常30分間から8時間である。 一般式(III)の化合物のピラゾールの窒素を一般的な保護基で保護した化合物においても、同様に反応が進行し、対応する式(III)の保護体が得られ、その後の脱保護により式(III)の化合物を得ることもできる。 上記反応終了後、各反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取することができる。例えば、反応混合物を濃縮、又、固形物が存在する場合は適宜ろ過により固形物を除去した後、この液を塩基性又は中性の水中に加え晶析することで目的物が得られる。また、目的物が晶析しない場合は、酢酸エチルやクロロホルムのような水と混和しない有機溶媒で洗浄、目的物を含む有機層を分離し無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。 得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿、溶媒による洗浄、又はクロマトグラフィー等によって更に精製することができる。 反応2において、一般式(III)の化合物と、アミン誘導体もしくはチオール誘導体を塩基存在下、適当な溶媒中で加熱することにより、式(I)の化合物を得ることができる。あるいは、塩基が存在しない場合、反応温度を高くすることにより熱的に反応が進行し、化合物(I)を得ることができる。 上記の塩基としては、反応を促進させるための物質であれば特に限定はなく、第三級アミン、カリウム-tert-ブトキシド等の金属アルコキシド、ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン等のアミジン、グアニジン、水素化ナトリウム等の金属水素化物、炭酸水素ナトリウム等を挙げることができる。特に、炭酸水素ナトリウムが好ましい。 添加する塩基の量は化合物に対して通常0.1〜30当量であり、好適には1〜10当量である。 反応に使用される溶媒は本反応を阻害しない限り限定はないが、好適には、THF、DMSO、1,4-ジオキサン、DMF等を挙げることができる。本反応の反応温度は通常60℃〜200℃であり、好適には80℃〜150℃である。 反応時間は、温度又は溶媒の種類によって異なるが、通常1時間及至100時間である。 一般式(III)の化合物のピラゾールの窒素を一般的な保護基で保護した化合物においても、同様に反応が進行し、対応する式(I)の保護体が得られ、その後の脱保護により式(I)の化合物を得ることもできる。 上記反応終了後、各反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取することができる。例えば、反応混合物を濃縮、又、固形物が存在する場合は適宜ろ過により固形物を除去した後、この液を水中に加え晶析することで目的物が得られる。また、目的物が晶析しない場合は、酢酸エチルやクロロホルムのような水と混和しない有機溶媒で洗浄、目的物を含む有機層を分離し無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。 このようにして製造される本発明の一般式(I)のシアノピリジン誘導体は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、抽出、クロマトグラフィー、再沈殿、再結晶等の手段を適宜施すことによって、任意の純度のものとして採取できる。 一般式(I)で表わされるシアノピリジン誘導体の塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物は、シアノピリジン誘導体から公知の方法により製造することができる。 上記方法にて得られる一般式(I)の化合物、又はその医薬上許容しうる塩、水和物、水付加物及び溶媒和物は強力なオーロラキナーゼ阻害作用及び/又はチューブリン重合阻害作用、及び制癌作用を有し、癌の予防及び/又は治療薬として有用である。 本発明化合物、その光学異性体又はその医薬上許容しうる塩は、低毒性で安全に使用することができる。その投与量は患者の年齢、健康状態、体重等の条件、同時に投与される医薬がある場合にはその種類や投与頻度等の条件、あるいは所望の効果の性質等により適宜決定することができる。一般的には、有効成分の1日投与量は0.5〜300mg/kg体重、通常1〜30mg/kg体重であり、一日あたり1回あるいはそれ以上投与することができる。 また、本発明の化合物を医薬として用いる場合には、上記の有効成分と1種又は2種以上の製剤用添加物とを含む医薬組成物を調製して投与することが好ましい。 経口投与に適した医薬組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、粉剤、液剤、エリキシル剤等を挙げることができ、非経口投与に適した医薬組成物としては、例えば、液剤あるいは懸濁化剤等の殺菌した液状の形態の医薬組成物を例示することができる。 医薬組成物の調製に用いられる製剤用添加物の種類は特に制限されず、種々医薬組成物の形態に応じて適宜の製剤用添加物を選択することが可能である。製剤用添加物は固体又は液体のいずれであってもよく、例えば固体担体や液状担体等を用いることができる。 固体担体の例としては通常のゼラチンタイプのカプセルを用いることができる。また、例えば、有効成分を1種又は2種以上の製剤用添加物とともに、あるいは製剤用添加物を用いずに錠剤化することができ、あるいは粉末として調製して包装することができる。これらのカプセル、錠剤、粉末は、一般的には製剤の全重量に対して5〜95重量%、好ましくは5〜90重量%の有効成分を含むことができ、投与単位形態は5〜500mg、好ましくは25〜250mgの有効成分を含有するのがよい。液状担体としては水、あるいは石油、ピーナツ油、大豆油、ミネラル油、ゴマ油等の動植物起源の油又は合成の油が用いられる。 また、一般に生理食塩水、デキストロールあるいは類似のショ糖溶液、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類が液状担体として好ましく、特に生理食塩水を用いた注射液の場合には通常0.5〜20%、好ましくは1〜10%重量の有効成分を含むように調製することができる。 実施例及び薬理実験例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの記載に限定されるものではない。 なお、1H-NMRのケミカルシフトは、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用い、相対的なデルタ(δ)値をパーツパーミリオン(ppm)で表した。カップリング定数は自明な多重度をヘルツ(Hz)で示し、s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、m(マルチプレット)、dd(ダブレット オブ ダブレッツ)、brs(ブロードシングレット)等と表した。薄層クロマトグラフィーはメルク社製、カラムクロマトグラフィーは富士シリシア化学社製のシリカゲルを用いて行った。 また、抽出における有機溶液の乾燥には、特に明記しない限り、無水硫酸ナトリウム又は無水硫酸マグネシウムを使用した。(参考例1) 2,6-ジクロロ-4-フェニルニコチノニトリルの合成。3-オキソ-3-フェニル-プロピオン酸 エチルエステル(18g:94mmol)と2-シアノアセトアミド(7.9g:94mmol)の2-プロパノール懸濁溶液にジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン (以下、DBUと記す)14mLを加え、22時間加熱還流させた。その後、反応液を室温に戻し、1N-塩酸水を140mL加え、不溶物をろ取し、9.4gの固体を得た。これを、150mLのフェニルホスホン酸ジクロライドに溶解させ、182℃にて4時間半加熱した。反応液を室温に戻し、冷水(700mL)に注加した。不溶物をろ取し、乾燥後、クロロホルム:エタノール=1:1の溶液1Lに溶解させ、活性炭処理し、溶液を濃縮し、エタノールにて結晶化させ、2,6-ジクロロ-4-フェニルニコチノニトリル(10,7g、収率:28%)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):7.79(s,1H),7.73-7.68(m,2H),7.60-7.55(m,3H)(参考例2) 2’,6’-ジクロロ-3,4’-ビピリジン-3’-カルボニトリルの合成。 3-オキソ-3-ピリジン-3-イル-プロピオン酸 エチルエステル(10,5g、54mmol)、2-シアノアセトアミド(6g,65mmol)のエタノール溶液に、DBU(9mL,60mmol)を加え、12時間加熱還流した。反応液から不溶物をろ取し、固体5,8gを得た。このうち、4.65gをフェニルホスホン酸ジクロライドに溶解し180℃にて、3時間処理した。反応液を室温に戻し、600mLの冷水に注加した。これを、1N-水酸化ナトリウム溶液にて中和し、不溶物をろ取した。ろ液から酢酸エチルにて、抽出し乾固させた。これと、不溶物をあわせ、メタノールに溶かし、活性炭処理し、濃縮すると、2’,6’-ジクロロ-3,4’-ビピリジン-3’-カルボニトリル(2,44g)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):8,86(s,1H),8.77(d-like,1H),8,14(d,1H),8,07(s,1H),7,62(t-like,1H)(参考例3) 2,6-ジクロロ-4-(2-チエニル)ニコチノニトリルの合成。 3-オキソ-3-(2-チエニル)プロピオン酸 エチルエステル(87g、390mmol)と、2-シアノアセトアミド(34g,410mmol)のエタノール溶液に加熱撹拌下、水酸化カリウム(22g)を、ゆっくり加えた。72時間加熱還流させた後、室温に戻し不溶物をろ取し、43gの個体を得た。これを、フェニルホスホン酸ジクロライドへ、ゆっくりと加え、180度にて、5時間処理した。室温に戻した後、冷水に注加し、不溶物をろ取し、これを、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でよく洗った。乾燥後、クロロホルムに溶かし、活性炭処理し、濃縮し、残渣を2-プロパノール:酢酸エチルの混合液にて結晶化させ、2,6-ジクロロ-4-(2-チエニル)ニコチノニトリルを8,6g得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):8.1-8.0(m,3H)、7,33(t,1H)(参考例4) 2,6-ジクロロ-4-シクロプロピル-ニコチノニトリルの合成。 3-シクロプロピル-3-オキソプロピオン酸 エチルエステル(99g、635mmol)と、2-シアノアセトアミド(54g、635mmol)の2-プロパノール溶液へDBU(95mL)を加え、58時間加熱還流させた。これを、室温にもどし、1N塩酸1Lへ注加した。出てきた不溶物をろ取した。(固体A)このうち、3.48gをフェニルホスホン酸ジクロライド(45mL)に入れ、130度で10時間処理した。不溶物をろ取し、エタノールで洗い、2,6-ジクロロ-4-シクロプロピル-ニコチノニトリルを1,4g得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):7.30(s,1H),2.2-2.1(m,1H),1.32-1.26,1.14-1.10(each m,each 2H) (参考例5) 2,6-ジクロロ-4-(3-(モルフォリン-4-イル)プロピル)ニコチノニトリルの合成。 参考例4の方法で得られた固体A(11g)をフェニルホスホン酸ジクロライド(150mL)にて180℃、22時間処理し、室温に戻した後、冷水に注かした。粘土状の不溶物を単離し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて、精製し、8gの個体(2,6-ジクロロ-4-(3-クロロプロピル)ニコチノニトリル)を得た。このうち、1gをジクロロメタンに溶解させ、トリエチルアミン(以下、TEAと記す)1.22mL存在下、モルホリン(0.4mL)で反応させた。これを、そのまま、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、白色結晶の2,6-ジクロロ-4-(3-(モルフォリン-4-イル)プロピル)ニコチノニトリル(740mg)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):6.82(s,1H)3.7-3.6(m,10H),2.76(dd,2H),2.1-2.0(m,2H)(参考例6) tert-ブチル 4-(2,6-ジクロロ-3-シアノピリジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレートの合成。 tert-ブチル 4-(3-エトキシ-3-オキソプロパノイル)ピペリジン-1-カルボキシレート(104g、349mmol)と2-シアノアセトアミド(29.3g、349mmol)のエタノール(600mL)溶液へ、水酸化カリウム(23g、349mmol)を加え、27時間加熱還流させた。不溶物をろ取し、48.7gの固体を得た。そのうち、6.5gをフェニルホスホン酸ジクロライド(65mL)へ加え、21時間、140℃にて、処理し、その後、反応液を室温に戻して、これに、酢酸エチル450mlを加えた。この過程で生じる不溶物をろ取すると、粗精製の2,6-ジクロロ-(4-ピペリジン-4-イル)ニコチノニトリルを含む固体を3.27g得た。この固体を80mlのジクロロメタンに溶解させ、氷冷下、TEA(4.8mL)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(3.7g)を加え、室温にて9時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水にて洗浄し、有機層を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、tert-ブチル 4-(2,6-ジクロロ-3-シアノピリジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.3g)を得た。1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ(ppm):7.25(s,1H),3.15-3.05(m,1H),2.85(t,2H),1.91-1.86(m,2H),1.67-1.56(m,4H),1.47(s,9H)(参考例7) 2-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)エチルアミン 2塩酸塩の合成。 N-(2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸 tert-ブチル(49.9g、310mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(42g、340mmol)のジクロロメタン(500mL)溶液に氷冷下、トシルクロライド(59g、310mmol)をゆっくりと加えた。その後室温にし、15時間撹拌した。反応系を水、飽和食塩水で洗浄後、濃縮し、2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル 4-メチルベンゼンスルホネート(98g)を得た。このうち、66g(209mmol)をDMF(500mL)に溶解し、5-ヒドロキシ-2-メチルピリジン(22.8g、209mmol)、炭酸セシウム(102g、314mmol)を加え、100℃で2時間撹拌した。反応液を室温に戻し、冷水に注加し、酢酸エチルにて3回抽出し、飽和食塩水にて洗浄し、濃縮して35gの結晶を得た。これを、tert-ブチル-メチルエーテルにて洗浄し、白色結晶のtert-ブチル(2-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)エチル)カーバメート:24.5gを得た。これを、2N-HCl/Dioxane溶液140mlを室温にて処理し、得られた不溶物をろ取して、目的とする、2-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)エチルアミン 2塩酸塩17.6gを得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):8.49(d,1H),8.42(br-s,2H),8.05(dd,1H),7.78(d,1H),4.40(t,2H)3.23-3.13(m,2H)(参考例8) 3-(2-アミノエトキシ)ベンゾニトリル 塩酸塩の合成。 参考例7で合成した2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル 4-メチルベンゼンスルホネート(4g,12.7mmol)を参考例7の5-ヒドロキシ-2-メチルピリジンの代りに、3-シアノフェノールを用い、3-(2-アミノエトキシ)ベンゾニトリル 塩酸塩を0.75g得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):8.23(br-s,3H),7.54-7.42(m,3H),7.34-7.30(m,1H),4.24(t,2H),3.19(t,2H)IR(neat):2905,2225,1595cm-1[原料合成例1] 2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 2、6-ジクロロ-4-メチルニコチノニトリル(38.2g、204mmol)、3-アミノ-5-メチルピラゾール(23.8g、245mmol)、ヨウ化カリウム(34g)及びTEA(34ml)をDMF(400ml)に溶解し、100℃にて、8時間攪拌した。 撹拌後、反応液を、3Lの冷水に加えて室温とした。不溶物をブフナーロートで濾過し、98gの固形物を得た。これを、DMF (500ml)に溶解し、ゆっくりと、0.5N-NaOHaq(1L)を加えた。残渣を桐山ロートで濾過し、ろ物をメタノール(300ml)で洗った。ろ物は38gであった。このろ物を酢酸エチル(400ml)-メタノール(80ml)の混合溶媒に加熱しながら3時間、懸濁洗浄し、その後濾過して、目的物である2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル(以下、化合物Aと記す)(15.3g、収率:31%)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.08(1H,s),10.25(1H,s),7.15(1H,br-s),6.04(1H,br-s),2.40(3H,s),2.26(3H,s).m/z=248(M+H)[原料合成例2] 2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-フェニルニコチノニトリル 2、6-ジクロロ-4-フェニルニコチノニトリルを用いて原料合成例1と同様にして、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-フェニルニコチノニトリル(以下、化合物Bと記す)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.13(1H,s),10.59(1H,s),7.70-7.40(5H,m),6.05(1H,br-s),2.20(3H,s).[原料合成例3] 2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリル 2、6-ジクロロ-4-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリルを用いて原料合成例1と同様にして、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(4-メトキシフェニル) ニコチノニトリル(以下、化合物Cと記す)を得た。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.12(1H,s),10.41(1H,s),7.55(2H,d),7.11(2H,d),6.10(1H,br-s),3.84(3H,s),2.22(3H,s).[原料合成例4] 2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(ピリジン-3-イル)ニコチノニトリル 2,6-ジクロロ-4-(ピリジン-3-イル)-3-ニコチノニトリルを用いて原料合成例1と同様にして、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(ピリジン-3-イル)ニコチノニトリル(以下、化合物Dと記す)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.12(1H,s),10.56(1H,s),8.76(1H,d),8.71(1H,d),8.10-7.90(1H,m),7.70-7.40(1H,m),6.13(1H,br-s),2.33(3H,s).[原料合成例5] 2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-ニコチノニトリル 2、6-ジクロロニコチノニトリルを用いて原料合成例1と同様にして、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-ニコチノニトリル(以下、化合物Eと記す)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.12(1H,s),10.40(1H,s),7.97(1H,d),7.28(1H,br-s),6.11(1H,br-s),2.22(3H,s).[原料合成例6] 2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル 2、6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリルを用いて原料合成例1と同様にして、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(トリフルオロメチル) ニコチノニトリル(以下、化合物Fと記す)を得た。1H-NMR(300MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.31(1H,s),11.04(1H,s),7.22(1H,br-s),6.46(1H,br-s),2.36(3H,s).原料合成化合物1-6を下表に示した。また、同様にして以下の原料化合物を合成した。原料合成例7:2-クロロ-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ-4,4’-ビピリジン-3-カルボニトリル原料合成例8:2-クロロ-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-4-(3,4,5-トリメトキシフェニル)ニコチノニトリル原料合成例9:2-クロロ-4-(3-メトキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例10:2-クロロ-4-(2-メトキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例11:4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例12:2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(2-チエニル)ニコチノニトリル原料合成例13:2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3-メチル-2-チエニル)ニコチノニトリル原料合成例14:2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(5-メチル-2-チエニル)ニコチノニトリル原料合成例15:2-クロロ-4-(4-イソプロピルオキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例16:2-クロロ-6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル原料合成例17:2-クロロ-6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル原料合成例18:2-クロロ-4-エチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例19:2-クロロ-6-(5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル原料合成例20:2-クロロ-5-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例21:2-クロロ-5-フルオロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例22:2-クロロ-4-シクロプロピル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例23:2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3-(モルフォリン-4-イル)プロピル)ニコチノニトリル原料合成例24:2-1-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ(c)ピリジン-4-カルボニトリル原料合成例25:2-クロロ-4-メチル-6-(5-(メチルチオ)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例26:2-クロロ-6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例27:tert-ブチル 4-(2-クロロ-3-シアノ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-4-イルピペリジン-1-カルボキシレート原料合成例28:2-クロロ-6-(5-エトキシ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル原料合成例29:2-クロロ-4-(4-イソブチルフェニル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例30:2-クロロ-4-イソプロピル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例31:2-クロロ-6-(5-メチルチオ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例32:2-クロロ-4-メチル-6-(1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例33:4-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル原料合成例7から33を下記表に示した。[実施例1] 化合物B(300mg、972μmol)、2-フェノキシエチルアミン(254μl)及び炭酸水素ナトリウム(817mg)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-フェノキシエチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-フェニルニコチノニトリルを得た(130mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.87(1H,br-s),9.69(1H,br-s),7.50(5H,m),7.28(2H,t),6.97-6.93(4H.m),6.38(1H,br-s),6.25(1H,br-s),4.18(2H,t),3.82(2H,q),2.06(3H,s).[実施例2] 化合物A(400mg、1、63mmol)、2-フェノキシエチルアミン(638μl)及び炭酸水素ナトリウム(1.37g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-フェノキシエチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリルを得た(66mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.84(1H,br-s),9.48(1H,br-s),7.27(2H,t),6.95-6.90(3H,m),6.79(1H,br-s),6.31-6.15(2H,m),4.12(2H,t),3.75(2H,q),2.19(3H,s),2.04(3H,s).m/z=349(M+H)[実施例3] 化合物F(300mg、1.00mmol)、2-フェノキシエチルアミン(261μl)及び炭酸水素ナトリウム(837mg)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応系を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-フェノキシエチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-トリフルオロメチルニコチノニトリルを得た(80mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.04(1H,br-s),10.23(1H,br-s),7.38(1H,br-s),7.27(2H,t),6.98-6.91(3H,m),6.52-6.35(2H,m),4.15(2H,t),3.80(2H,q),2.06(3H,s).[実施例4] 化合物C(300mg、885μmol)、2-フェノキシエチルアミン(290μl)及び炭酸水素ナトリウム(743mg)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。 撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-フェノキシエチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリルを得た(87mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.87(1H,br-s),9.63(1H,br-s),7.45(2H,d),7.26(2H,t),7.06(2H,d),6.98-6.91(3H,m),6.88(1H,br-s),6.41(1H,br-s),6.25(1H,br-s),4.17(2H,t),3.82(5H,m),2.05(3H,s).[実施例5] 化合物A(300mg、1.22mmol)、2-(4-メトキシフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(489mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.37g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に注加し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(4-メトキシフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 塩酸塩を得た(98mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):10.06(1H,br-s),7.03(1H,br-s),6.88-6.81(4H,m),6.28(1H,s),6.23(1H,s),4.07(2H,t),3.75(2H,q),3.68(3H,s),2.23(3H,s),2.13(3H,s).[実施例6] 化合物D(150mg、483μmol)、2-フェノキシエチルアミン(127μl)及び炭酸水素ナトリウム(400mg)をDMSO(3ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に注加し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-フェノキシエチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(ピリジン-3-イル)ニコチノニトリルを得た(82mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):12.06(1H,br-s),10.22(1H,br-s),8.72-8.69(2H,m),7.98(1H,dd),7.65(1H,dd),7.29-7.23(2H,m),6.96-6.90(3H,m),6.16(1H,br-s),4.23(2H,t),3.67(2H,t),2.22(3H,s).m/z=412(M+H)[実施例7] 化合物A(400mg、1.63mmol)、2-(ピリジン-2-イルオキシ)エチルアミン(674μl)及び炭酸水素ナトリウム(1.37g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(ピリジン-2-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(68mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):10.33(1H,br-s),8.15(1H,d),7.72(1H,dd),7.21(1H,br-s),6.98(1H,dd),6.83(1H,d),6.31(1H,s),6.23(1H,s),4.45(2H,t),3.78(2H,t),2.24(3H,s),2.18(3H,s).[実施例8] 化合物A(400mg、1.63mmol)、2-(2-メトキシフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(1.10g)及び炭酸水素ナトリウム(1.37g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(2-メトキシフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリルを得た(89mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.83(1H,br-s),10.06(1H,br-s),6.98-6.82(4H,m),6.72(1H,br-s),6.25(1H,br-s),6.19(1H,br-s),4.11(2H,t),3.76(5H,m),2.19(3H,s),2.05(3H,s).m/z=379(M+H)[実施例9] 化合物A(1.53g、6.25mmol)、2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(1.79g)及び炭酸水素ナトリウム(5.25g)をDMSO(30ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に注加し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製した。これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 塩酸塩を得た(308mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.90(1H,s),7.28(1H,dd),6.98(1H,br-s),6.83-6.72(3H,m),6.25(1H,s),6.24(1H,s),4.15(2H,t),3.76(2H,t),2.22(3H,s),2.11(3H,s).m/z=367(M+H)[実施例10] 化合物A(200mg、813μmol)、2-(4-フルオロフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(466mg)及び炭酸水素ナトリウム(683mg)をDMSO(6ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(4-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリルを得た(38mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.84(1H,s),9.47(1H,s),7.09(1H,t),6.98-6.94(2H,m),6.78(1H,br-s),6.32-6.10(2H,m),4.10(2H,t),3.74(2H,q),2.19(3H,s),2.06(3H,s).[実施例11] 化合物A(400mg、1.63mmol)、2-(ピリジン-4-イルオキシ)エチルアミン(540μl)及び炭酸水素ナトリウム(1.32g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(ピリジン-4-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリルを得た(23mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.85(1H,br-s),9.48(1H,br-s),8.36(2H,d),6.97(2H,d),6.84(1H,br-s),6.26-6.45(2H,m),4.22(2H,t),3.76(2H,q),2.19(3H,s),2.05(3H,s).[実施例12] 化合物A(13g、53mmol)、2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン(11g、80mmol)及び炭酸水素ナトリウム(45g)をDMSO(130ml)に加え、20時間、130℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、不溶物を濾過した。(20g)これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(15.5g)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.94(1H,br-s),8.66(1H,d),8.47(1H,d),8.11(1H,dd),7.88(1H,dd),7.02(1H,br-s),6.26(1H,s),6.21(1H,s),4.40(2H,t),3.82(2H,br-s),2.22(3H,s),2.15(3H,s).m/z=350(M+H)[実施例13] 化合物A(300mg、1.22mmol)、2-(2-フルオロフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(700mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.02g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 塩酸塩を得た(126mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):10.10(1H,br-s),7.22-7.10(2H,m),7.08(1H,t),7.06(1H,br-s),6.92(1H,dd),6.27(1H,s),6.24(1H,s),4.21(2H,t),3.80(2H,t),2.23(3H,s),2.13(3H,s).[実施例14] 化合物E(400mg、1.72mmol)、2-フェノキシエチルアミン(674μl)及び炭酸水素ナトリウム(1.44g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である 2-(2-フェノキシエチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリルを得た(85mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.86(1H,s),9.59(1H,br-s),7.50(1H,d),7.27(2H,t),6.96-6.90(3H,m),6.90(1H,br-s),6.31(1H,br-s),6.24(1H,br-s),4.13(2H,t),3.76(2H,q),2.04(3H,s).[実施例15] 化合物E(400mg、1.72mmol)、2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(984mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.44g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に注加し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリルを得た(123mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.87(1H,s),9.59(1H,s),7.50(1H,d),7.27(1H,dd),6.91(1H,br-s),6.86-6.72(3H,m),6.32(1H,br-s),6.22(1H,br-s),4.16(2H,t),3.75(2H,q),2.06(3H,s).[実施例16] 化合物A(300mg、1.22mmol)、2-(3-クロロ-4-フルオロフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(824mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.02g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(3-クロロ-4-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリルを得た(26mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.80(1H,br-s),9.47(1H,br-s),7.18(1H,dd),7.30(1H,t),6.96(1H,dd),6.94(1H,br-s),6.25(1H,br-s),6.19(1H,br-s),4.14(2H,t),3.73(2H,q),2.19(3H,s),2.07(3H,s).m/z=401(M+H)[実施例17] 化合物E(400mg、1.72mmol)、2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン(711μl)及び炭酸水素ナトリウム(1.44g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリルを得た(52mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.87(1H,s),9.59(1H,s),8.30(1H,d),8.16(1H,d),7.50(1H,d),7.40(1H,dd),7.30(1H,dd),6.93(1H,br-s),6.32(1H,br-s),6.22(1H,br-s),4.22(2H,t)3.77(2H,q)2.04(3H,s).[実施例18] 化合物D(202mg、650μmol)、2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミン塩酸塩(357mg)及び炭酸水素ナトリウム(540mg)をDMSO(3ml)に加え、24時間、130℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製した(90mg)。これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(ピリジン-3-イル)ニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(22mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):10.49(1H,br-s),9.03(1H,s),8.93(1H,d),8.52(1H,d),8.03(1H,dd),7.50-7.20(3H,m),6.90-6.60(3H,m),6.45(1H,s),6.34(1H, s),4.18(2H,t),3.81(2H、t-like),2.11(3H、s).[実施例19] 化合物E(400mg、1.72mmol)、2-(2-フルオロフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(787mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.49g)をDMSO(12ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル 塩酸塩を得た(51mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.96(1H,br-s),7.57(1H,d),7.22-7.14(2H,m),7.12-7.00(2H,m),6.96-6.90(1H,m),6.30(1H,d),6.27(1H,s),4.21(2H,t),3.79(2H,t),2.10(3H,s).[実施例20] 化合物A(300mg、1.22mmol)、2-(3,5-ジフルオロフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(767mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.02g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(3、5-ジフルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 塩酸塩を得た(56mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.94(1H,br-s),6.98(1H,br-s),6.79-6.70(3H,m),6.24(2H,s),4.18(2H,t)3.76(2H,t),2.22(3H,s),2.13(3H,s).[実施例21] 化合物A(300mg、1.22mmol)、2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン 塩酸塩(549mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.02g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリルを得た(88mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):11.85(1H,s),9.47(1H,s),8.15(1H,d),7.29(1H,dd),7.13(1H,d),6.80(1H,br-s),6.25(1H,br-s),6.19(1H,br-s),4.16(2H,t),3.74(2H,q),2.38(3H,s),2.19(3H,s),2.05(3H,s).m/z=364(M+H)[実施例22] 化合物A(300mg、1.22mmol)、2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン 塩酸塩(547mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.02g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(87mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):10.01(1H,br-s),8.30(1H,d),8.15(1H,d),7.79(1H,dd),7.10(1H,br-s),6.24(1H,s),6.21(1H,s),4.41(2H,t),3.83(2H,br-s),2.53(3H,s)、2.22(3H,s)、2.17(3H,s).m/z=364(M+H)[実施例23] 化合物A(300mg、1.22mmol)、2-(2、6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン 塩酸塩(584mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.02g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に注加し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2、6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(30mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.78(1H,br-s),8.01(1H,d),7.61(1H,d),6.99(1H,br-s),6.23(1H,br-s),6.15(1H,s),4.37(2H,t),3.79(2H,br-s),2.59(3H,s),2.50(3H,s),2.20(3H,s),2.15(3H,s).[実施例24] 化合物A(200mg、813μmol)、2-(2-クロロフェノキシ)エチルアミン(280μl)及び炭酸水素ナトリウム(683mg)をDMSO(6ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2-クロロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル 塩酸塩を得た(18mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.97(1H,br-s),7.41(1H,d),7.25(1H,t),7.16(1H,d),7.00(1H,br-s),6.94(1H,t),6.24(2H,br-s),4.21(2H,t),3.80(2H,br-s),2.22(3H,s),2.09(3H,s).[実施例25] 化合物E(200mg、858μmol)、2-(2-クロロフェノキシ)エチルアミン(295μl)及び炭酸水素ナトリウム(721mg)をDMSO(6ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2-クロロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル 塩酸塩を得た(50mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):10.04(1H,br-s),7.58(1H,d),7.41(1H,d),7.26(1H,t),7.17(1H,d),7.08(1H,br-s),6.95(1H,t),6.30(1H,d),6.27(1H,br-s),4.22(2H,t),3.81(2H,br-s),2.08(3H,s).[実施例26] 化合物C(200mg、589mmol)、2-(2-クロロフェノキシ)エチルアミン(202μl)及び炭酸水素ナトリウム(495mg)をDMSO(6ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2-クロロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリル 塩酸塩を得た(12mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.74(1H,br-s),7.44(2H,d),7.43(1H,d),7.27(1H,t),7.19(1H,d),7.07(2H,d),6.95(1H,t),6.90(1H,br-s),6.41(1H,br-s),6.24(1H,br-s),4.25(2H,t),3.85(3H,s),3.84(2H,br-s),2.07(3H,s).[実施例27] 化合物E(300mg、1.29mmol)、2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン 塩酸塩(577mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.08g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(79mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.92(1H,s),8.52(1H,d),8.11(1H,dd),7.78(1H,d),7.56(1H,d),7.06(1H,br-s),6.34(1H,d),6.21(1H,s),4.38(2H,t),3.81(2H,br-s),2.64(3H,s),2.14(3H,s).[実施例28] 化合物E (300mg、1.29mmol)、2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン 塩酸塩(577mg)及び炭酸水素ナトリウム(1.08g)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(34mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.96(1H,br-s),8.28(1H,d),8.14(1H,d),7.79(1H,dd),7.56(1H,d),7.12(1H,br-s),6.32(1H,d),6.21(1H,s),4.42(2H,t),3.84(2H,br-s),2.54(3H,s),2.16(3H,s).[実施例29] 化合物E(250mg、1.07mmol)、2-(2、6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミン 塩酸塩(512mg)及び炭酸水素ナトリウム(901mg)をDMSO(10ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応物を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、これを塩酸塩にして、目的化合物である2-(2-(2、6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル 2塩酸塩を得た(20mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.78(1H,br-s),8.12(1H,d),8.00(1H,d),7.63(1H,d),7.10(1H,br-s),6.29(1H,d),6.14(1H,s),4.43(2H,t),3.93(2H,br-s),2.61(3H,s),2.53(3H,s),2.23(3H,s).[実施例30] 化合物E(272mg、1.17mmol)、2-(4-トリフルオロメトキシフェノキシ)エチルアミン 塩酸塩(450mg)及び炭酸水素ナトリウム(983mg)をDMSO(8ml)に加え、27時間、100℃で撹拌した。撹拌後、反応系を冷水に加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて懸濁洗浄し、目的化合物である2-(2-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリルを得た(38mg)。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm):9.87(1H,br-s),7.55(1H,d),7.26(1H,d),7.05(1H,br-s),7.04(2H,d),6.30(1H,d),6.25(1H,br-s),4.17(2H,t),3.77(2H,br-s),2.06(3H,s).各実施例化合物1-30の構造式を下表に示した。 以下、同様にして、記載化合物を合成した。実施例31:2-((2-((2-((ジメチルアミノ)メチル)ピリジン-3-イル)オキシ)エチル)アミノ)-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例32:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例33:2-(2-(6-(4-アセチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例34:6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例35:6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例36:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例37:4-エチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例38:4-エチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例39:2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-4-エチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例40:2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル実施例41:2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3-モルフォリン-4-イルプロピル)ニコチノニトリル実施例42:2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル実施例43:6-(-5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例44:6-(-5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-5-メチル-2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例45:4-メチル-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例46:4-シクロプロピル-2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例47:2-(2-(2-エチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-4-メチル-6-(5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例48:2-(2-(2-エチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例49:4-メチル-2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-(メチルチオ)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例50:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-((ピリジン-3-イルオキシ)プロピルアミノ)ニコチノニトリル実施例51:6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例52:4-シクロプロピル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例53:6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例54:1-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-3-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6,7-ジヒドロ5H-シクロペンタ[c]ピリジン-4-カルボニトリル実施例55:4-メチル2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-(メチルチオ)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例56:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(1-メチル-2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例57:5-フルオロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例58:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-((2-フェノキシエチル)アミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例59:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-((2-メチル-1-((ピリジン-3-イルオキシ)メチル)プロピル)アミノ)ニコチノニトリル実施例60:2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-(メチルチオ)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例61:6-(5-エトキシ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例62:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(ピリミジン-2-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例63:N-(3-(2-((3-シアノ-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノ)エトキシ)ピリジン-2-イル)アセトアミド実施例64:2-(2-(2-アミノピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例65:6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例66:6’-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2’-((2-フェノキシエチル)チオ)-3,4’-ビピリジン-3’-カルボニトリル実施例67:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(3-チエニルオキシ)エチルチオ)ニコチノニトリル実施例68:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(チエニルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例69:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルチオ)ニコチノニトリル実施例70:N-(3-(2-((3-シアノ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノ)エトキシ)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサアミド実施例71:N-(3-(2-(3-シアノ-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノエトキシ)ピリジン-2-イル)ベンズアミド実施例72:tert-ブチル 4-(3-シアノ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-((2-フェノキシエチル)チオ)ピリジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート実施例73:N-(3-(2-((3-シアノ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノ)エトキシ)ピリジン-2-イル)アセトアミド実施例74:N-(3-(2-((3-シアノ-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノ)エトキシ)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボキサアミド実施例75:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-((2-フェノキシエチル)チオ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例76:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-((3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル)オキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例77:6-(4,6-ジヒドロ-1H-チエノ[3,4,c]ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-((2-((2-メチルピリジン-3-イル)オキシ)エチル)アミノ)ニコチノニトリル実施例78:6-(5-(ジメチルアミノ)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-((2-(6-メチルピリジン-3-イル)オキシエチル)アミノ)ニコチノニトリル実施例79:4-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例80:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルチオ)ニコチノニトリル実施例81:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(ピリミジン-2-イルオキシ)エチルチオ)ニコチノニトリル実施例82:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルチオ)ニコチノニトリル実施例83:6-(5-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例84:6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル実施例85:6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例86:5-フルオロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例87:2-(2-(6-エチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例88:2-(2-(3-シアノフェノキシ)エチルアミノ)-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例89:2-(2-(3-ニトロフェノキシ)エチルアミノ)-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例90:2-(2-(6-ブロモピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例91:2-(2-(2-メトキシフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例92:2-((1S)-1-メチル-2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例93:4-メチル-2-((1S)-1-メチル-2-((6-メチルピリジン-3-イル)オキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例94:2-((1S)-1-メチル-2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例95:2-(2-(2-アミノピリジン-3-イルオキシエチル)アミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例96:2-(1-メチル-2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例97:2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例98:2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例99:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)- -4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例100:3-((5-シアノ-4-メチル-6-(2-(2--メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノ-N-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボキサアミド実施例101:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-モルフォリン-4-イルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-ニコチノニトリル実施例102:4-メチル-2-(2-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例103:2-(2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例104:2-(2-(4-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例105:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(3-モルフォリン-4-イルフェノキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例106:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(3-モルフォリン-4-イルフェノキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例107:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(4-モルフォリン-4-イルフェノキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例108:2-(2-(2-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例109:2-(2-(2-メチルフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例110:2-(2-(4-(ジメチルアミノ)フェノキシ)エチルアミノ)-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例111:2-(2-(4-(ジメチルアミノ)フェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル実施例112:2-(2-(4-メチルフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例113:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェノキシ)エチルアミノ)-ニコチノニトリル実施例114:4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェノキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例115:4-(1-(N-メチルグリシル)ピペリジン-4-イル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-((2-フェノキシエチル)アミノ)ニコチノニトリル実施例116:4-(1-(N,N-ジメチル-β-アラニル)ピペリジン-4-イル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-フェノキシエチルアミノ)ニコチノニトリル実施例117:2-2-(3-シアノフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルニコチノニトリル実施例118:エチル 3-(2-((3-シアノ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イルピリジン-2-イル)アミノ)エトキシ)ベンゾエート実施例119:メチル 4-(2-(3-シアノ-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノ)エトキシ)ベンゾエート実施例120:4-(2-(3-シアノ-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノエトキシ)ベンゾイック アシッド実施例121:4-(1-(アゼチジン-3-イルカルボニル)ピペリジン-4-イル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-フェノキシエチルアミノ)ニコチノニトリル実施例122:4-(1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-4-イル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-フェノキシエチルアミノ)ニコチノニトリル実施例123:4-(2-(3-シアノ-4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)アミノエトキシ)-N,N-ジメチルベンザミド実施例124:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-ピペリジン-4-イル-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例125:4-(1-(N,N-ジメチル-β-アラニル)ピペリジン-4-イル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例126:4-(1-(N-メチルグリシル)ピペリジン-4-イル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例127:6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-4-(2-チエニル)ニコチノニトリル実施例128:6-(5-(ヒドロキシメチル)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチル-2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)ニコチノニトリル実施例129:4-メチル-2-(2-(6-メチル-1-オキシ-ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-(ヒドロキシメチル)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル以下、実施例化合物の構造式と分析データを示す。薬理実験例1 オーロラ2キナーゼ活性阻害作用 (1)オーロラ2キナーゼの調製 HeLa細胞(ATCC No.CCL-2)から常法に従いTotal RNAを抽出し、逆転写酵素反応によりcDNAを合成した。当該cDNAを鋳型としてPCR反応を行った。PCR反応に供したプライマー配列は配列番号1(5’-GGA ATT CCA TAT GGA CCG ATC TAA AGA AAA CTG-3’)及び配列番号2(5’-GGG GGG CTC GAG AGA CTG TTT GCT AGC TGA TTC-3’)である。 当該PCR反応により得られた配列は、先に引用した文献(The EMBO Journal Vol.17 No.11 p3052-3065 1998)に報告されているオーロラ2キナーゼコード遺伝子の配列と同一であった。 増幅させたオーロラ2キナーゼコード遺伝子を、大腸菌発現ベクターpET32a(Novagen社製)に導入し、組換え体を作製した。組換え体は、Ambrookらの「分子クローニング-実験マニュアル、第二版(1989 Cold Spring Harbor Laboratory press)」、及びAusubelらの「分子生物学における現在のプロトコール、(1999 John Wiley and Sons Inc.)」に従い得ることができる。 その後、組換え体をタンパク大量発現用大腸菌BL21R株(Novagen社)に導入し、オーロラ2キナーゼ大量発現用大腸菌株を作製した。 オーロラ2キナーゼ大量発現用大腸菌株をAmpicilin(50 ug/ml)を含有するLB培地で培養した。37℃で1時間振とう培養した後に、オーロラ2キナーゼを発現誘導するために、培養温度を25℃に設定し、終濃度0.1mM IPTG(SIGMA社)を添加し、25℃にて24時間振とう培養した。その後、培養液を7000rpm 10分遠心分離し、菌体を回収した。 回収した菌体を36mlのlysis buffer[50mM Tris pH6.8, 150mM NaCl, 20mM β-Glycerophosphate, 0.3mM Na3V04, 50mM NaF, 2mM PMSF(フッ化フェニルメチルスルフォニル), プロテアーゼ阻害剤カクテル錠(ベーリンガーマンハイム社) 1錠]に懸濁し、超音波破砕をした。さらに、蛋白質間非特異的結合を解離させるために4mlの10%NP-40(和光純薬)を添加した。 その後、液中の組換えオーロラ2キナーゼをNi-NTA agaroseビーズ (QIAGEN社)に吸着させ、組換えオーロラ2キナーゼが吸着したビーズを50mlのK buffer (1M KCl/1xTNT)、G buffer (30%Glycerol, 0.5M KCl/ 1xTNT)で洗浄し、オーロラ2キナーゼを取得した。 (2)オーロラ2キナーゼアッセイ 各ウェルに酵素反応用緩衝液(200mM Tris-HCl(pH7.0)、100mM MgCl2)1.5μl、50mM ジチオスレイトール1.5μl、1mM ペプチド基質[LRRASLG]1.5μl、水2.5μl、及び、化合物を添加したDMSO溶液1.5μlを加えた。 酵素希釈液[50mM Tris-HCl (pH6.8)、200mM NaCl、50% グリセロール、1mg/ml BSA]中にて希釈したオーロラ2キナーゼ(1mg/ml) 1.5μlを「ブランク」ウエル以外の全てのウエルに添加した。オーロラ2キナーゼを含まない酵素希釈液1.5μlを「ブランク」ウエルに添加した。「トータル」ウエルには、化合物未添加のDMSO溶液を1.5μl加えた。 次に、全ての試験ウエルに、1.2μCi[(γ-32P)ATP(室町薬品、比活性>3500Ci/mmol)]を含有する28μM ATP溶液5ulを添加して、室温で60分間インキュベートし、反応混合物5μlをホスホセルロース(Wattman、p81)フィルター上にスポッティングし、リン酸化された32P-標識ペプチドをフィルター上に吸着させた。その後フィルターを0.75%リン酸溶液で4回洗浄して未反応物を除去し、反応した32PをBAS5000(FUJIFILM社)を用いて計数した。 「ブランク」(酵素なし)の計数値を0%とし、「トータル」(化合物なし)の計数値を100%とし、これら対照値を使用して、酵素阻害活性のKi値を決定した。 (3)評価結果 前述の(2)オーロラ2キナーゼアッセイの操作手順に従い化合物を評価した結果、本発明の式(I)の化合物がオーロラ2キナーゼ活性を阻害することが認められた。 この結果より、本発明の実施例で示された化合物は、強力なオーロラ2キナーゼ活性阻害作用を示すことが明らかとなった。薬理実験例2 オーロラ1キナーゼ活性阻害作用 (1) オーロラ1キナーゼアッセイ 各ウェルに酵素反応用緩衝液(200 mM Tris-HCl(pH7.0)、100 mM MgCl2)1.5 μl、50 mM ジチオスレイトール1.5 μl、1 mM ペプチド基質[LRRWSLG] 1.5μl、水4.83μl、及び、化合物を添加したDMSO溶液1.5 μlを加えた。 0.6 mg/ml酵素溶液(UPSTATE社) 0.17μlを「ブランク」ウェル以外の全てのウェルに添加した。水0.17μlを「ブランク」ウェルに添加した。「トータル」ウェルには、化合物未添加のDMSO溶液を1.5 μl加えた。 次に全ての試験ウェルに、1.2μCi[(γ-32P)ATP(室町薬品、比活性>3500Ci/mmol)]を含有する24μM ATP溶液5μlを添加して、室温で60分間インキュベートし、反応混合物5μlをホスホセルロース(Wattman、p81)フィルター上にスポッティングし、リン酸化された32P-標識ペプチドをフィルター上に吸着させた。その後フィルターを0.75%リン酸溶液で4回洗浄して未反応物を除去し、反応した32PをBAS5000(FUJIFILM社)を用いて計数した。 「ブランク」(酵素なし)の計数値を0%とし、「トータル」(化合物なし)の計数値を100%として、これらの対照値を使用して、酵素阻害活性、Ki値を決定した。 (2) 評価結果 前述の(1)オーロラ1キナーゼアッセイの操作手順に従い化合物を評価した結果、本発明の式(I)の化合物がオーロラ1キナーゼ活性を阻害することが認められた。Kiが0.1μM以下の化合物は以下のとおりである。実施例2、実施例12、実施例13、実施例21、実施例25、実施例27、実施例28、実施例34、実施例35。薬理試験例3 チューブリン重合阻害作用 (1) チューブリン重合アッセイチューブリン重合反応液50μL(80mM Pipes pH=6.9, 0.5mM MgCl2, 1mM EGTA, 1mM GTP, 3.3mg/ml Porcine brain tubulin protein:cytoskeleton社, 10μM 化合物)を氷冷下の96穴平底プレート中にて調製した。これを37度に温度制御したプレートリーダー(IWAKI microplate reader, EZS-ABS)に入れることで温度依存的なチューブリン重合反応を開始させた。チューブリン重合が進行すると反応液の濁度が上昇することから、405nmにおける吸光度を1分おきに30分間測定することで重合反応をモニターした。30分間の測定のうち、1分間当たりの濁度上昇差分を大きいものから3区間(通常は反応開始直後の3区間)とり、この平均値を最大重合速度とした。化合物を含む反応液の最大重合速度をT、化合物なしの反応液の最大重合速度をCとし、阻害率(%)=(C-T)/C × 100 とした。 (2) 評価結果 前述の操作手順に従い化合物を評価し、本発明の式(I)の化合物がチューブリン重合を阻害することが認められた。先のオーロラキナーゼ阻害活性の評価結果と合わせて、本発明の実施例で示された化合物は、オーロラキナーゼ及びチューブリン重合のデュアル阻害活性を示すことが明らかとなった。薬理試験例4 癌細胞増殖阻害効果 10%Fetal bovine serumを含むRPMI1640培地(SIGMA社製)を用いて,ヒト前立腺癌細胞株PC-3,ヒト膵臓癌細胞株PK-8,ヒト乳癌細胞株MDA-MB-453を37℃、5%CO2下で培養した。また、10%Fetal bovine serumを含むDMEM/F-12培地(SIGMA社製)を用いて,ヒト結腸癌細胞株HCT-116,ヒト結腸癌細胞株SW620,ヒト卵巣癌細胞株SKOV-3,ヒト前立腺癌細胞株DU-145,ヒト膵臓癌細胞株PANC-1を37℃,5%CO2下で培養した。これらの細胞を96穴プレートへ播種し,1日間培養した後,そこに培地で希釈した化合物を終濃度0.00064〜20μM(最終DMSO濃度、0.4%)になるように添加した。更に3日間培養した後,WST−8(0.16mg/mL)を培養液に加え,2時間培養した。450nmの吸光度から650nmの吸光度を減じた値を測定した。増殖阻害活性は,化合物非添加群の吸光度に対する化合物添加群の吸光度の減少率で表し,化合物の濃度を変えて求めた吸光度の減少率と化合物の濃度をプロットした用量−反応曲線からIC50値を求め,その値を表 に示した。本発明の実施例12,21,22,23は良好で広範囲の癌細胞増殖阻害作用を有していた。 本発明によれば、新規なシアノピリジン誘導体、医薬上許容しうる塩、水和物、水付加物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む癌治療薬を提供することができる。 なお、本出願は、日本で出願された特願2005−131498号を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。 下記一般式(I)(式中、R1、R1’、R3、R3’及びR5は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子或いは置換、又は非置換のアルキルを示し、R2は、水素原子、水酸基、置換、又は非置換のアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルキルチオ、カルバモイル、アルカノイルアミノ、或いは、アミンを示し、R2’は、水素原子或いは置換、又は非置換のアルキルを示し、あるいは、R2とR2’が一緒になって、5から7員環の環状化合物を形成し、YはN−RA、Sを示し、RAは、水素原子或いは置換、又は非置換のアルキルを示し、Aは、置換、又は非置換のアリ-ル或いは置換、又は非置換のヘテロアリールを示し、Rxは、-T-R4を示し、Tは、原子価結合又はC1-4のアルキレン鎖を示し、R4は、-R、ハロゲン原子、-OR、-NR2、を示す。ここで、Rは、水素原子、置換、又は非置換のアルキル、置換、又は非置換のアリール、置換、又は非置換のヘテロアリール或いはヘテロサイクルを示す。あるいは、RXとR5が一緒になって、5から7員環の環状化合物を形成する。)で表されるシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。 上記式(I)中、Tは原子価結合を示し、R4は置換、又は非置換のアルキル、置換、又は非置換のアリール、置換、又は非置換のヘテロアリール或いはヘテロサイクルを示し、Aは置換、又は非置換のアリール或いは置換、又は非置換のヘテロアリールを示す請求項1に記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。 上記式(I)中、R4はアルキル、フェニル、ピリジル、ピペリジル、又はチエニルを示し、Aは置換、若しくは非置換のフェニル、置換、若しくは非置換のピリジル、又は置換、若しくは非置換のピリミジルを示す請求項1又は2に記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。 2-(2-フェノキシエチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル;2-(2-(3-フルオロフェノキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル;2-(2-(ピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル;2-(2-(6-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル;2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル;2-(2-(2,6-ジメチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル;若しくは2-(2-(2-メチルピリジン-3-イルオキシ)エチルアミノ)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル;または、その医薬上許容される塩。 請求項1ないし4のいずれか一項に記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物を含有する癌の予防及び/又は治療剤。 下記一般式(III)(式中、Lはハロゲン原子を示す。R2、R2’、R5及びRXは上記と同義である。)で表されるシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。 以下の化合物からなる群より選ばれる、請求項6に記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物。2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-フェニルニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(ピリジン-3-イル)ニコチノニトリル、6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-2-クロロニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4,4’-ビピリジン-3-カルボニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3,4,5-トリメトキシフェニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-(3-メトキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-(2-メトキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(2-チエニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3-メチル-2-チエニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(5-メチル-2-チエニル)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-(4-イソプロピルオキシフェニル)-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-4-エチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-エチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-5-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-5-フルオロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-シクロプロピル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-(3-モルフォリン-4-イルプロピル)ニコチノニトリル、2-1-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ(c)ピリジン-4-カルボニトリル、2-クロロ-4-メチル-6-(5-(メチルチオ)-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、tert-ブチル 4-(2-クロロ-3-シアノ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリジン-1-カルボキシレート、2-クロロ-6-(5-エトキシ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)-4-メチルニコチノニトリル、2-クロロ-4-(4-イソブチルフェニル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-イソプロピル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-6-(5-メチルチオ-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、2-クロロ-4-メチル-6-(1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル、又は、4-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-2-クロロ-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ニコチノニトリル。 請求項1ないし4のいずれか一項に記載のシアノピリジン誘導体、その医薬上許容される塩、水和物、水付加物又は溶媒和物を有効成分とするオーロラキナーゼ及び/又はチューブリン重合の阻害薬。


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