タイトル: | 公表特許公報(A)_同時乱用の可能性を減少させる方法 |
出願番号: | 2007510875 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | A61K 31/4458,A61P 25/14,A61P 25/30 |
ケタニ、ビクラム ファレック、ハーバート JP 2007534763 公表特許公報(A) 20071129 2007510875 20050426 同時乱用の可能性を減少させる方法 セルジーン・コーポレーション 505307367 矢口 太郎 100104411 山口 康明 100099656 ケタニ、ビクラム ファレック、ハーバート US 10/832,210 20040426 A61K 31/4458 20060101AFI20071102BHJP A61P 25/14 20060101ALI20071102BHJP A61P 25/30 20060101ALI20071102BHJP JPA61K31/4458A61P25/14A61P25/30 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW US2005014226 20050426 WO2005105087 20051110 11 20061223 4C086 4C086AA01 4C086BC21 4C086GA16 4C086MA13 4C086MA52 4C086MA63 4C086MA66 4C086NA06 4C086ZA22 4C086ZC39 本発明は、アルコール、コカイン、オピオイド、またはニコチン等の乱用可能な物質とメチルフェニデート剤との同時乱用を減少または排除させる方法に関するものである。更に、注意欠陥多動性障害(ADHD)、およびフェニデート生成物が投与される他の障害の治療を受けている対象者において、フェニデート剤とアルコールまたは他の中枢神経系の活性剤等の物質とを併用することに関連する副作用を減少させる方法を開示するものである。 メチルフェニデートは、薬物乱用者の間でアルコールおよび他の物質と併用されることで知られている。最近の調査によると、3パーセントの大学生が、メチルフェニデートを乱用している。Teterらによれば、これらのメチルフェニデート不法使用者の98パーセントは深酒をする人である(Pharmacotherapy,2003;23:609−17)。バレットらは、アルコールと一緒に使用される場合、メチルフェニデートは、静脈内または鼻腔内形態よりも経口の投与形態がより一般的になってきていることを開示している(J.Clin sychopharmacol(2002;22:633−4)。メチルフェニデートとアルコールとの同時乱用については、幾つかの見解がある。それらには、向精神性効果の変化及び強化、陶酔感及び活動力の増大、及び酔感の低減に特徴付けられる所望効果の生成、及び「低級なコカイン」または「ダイエットコーラ」に例えられる経験が含まれる。他の見解は、注意欠陥多動性障害(ADHD)用の刺激剤を服用する習慣を持って育った子供がコカインまたはメタンフェタミン等の違法刺激剤に走りやすいと言うものである。メチルフェニデートを他の刺激剤と一緒に乱用する場合に経験する中毒性の陶酔感を生じさせない治療が必要とされる。 更に、注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療を受けている患者が、フェニデート剤とアルコール等の物質、または他の中枢神経系活性剤の併用に関連する副作用を減らす方法が必要である。Sabriらによると、幼年期にADHDの経験がある対象者はアルコール依存が早く始まり、治療が困難である(Alcohol and Alcoholism,2003;38:352−6)。共存疾患の物質乱用は、ADHD対象者においてより一般的である。注意欠陥多動性障害(ADHD)を有する成人は、共存疾患のアルコール問題があり、さらに物質使用障害のリスクが高いことが知られている。 癌に関連した疲労及び認識障害を治療するためにフェニデート剤を使用している対象者もフェニデートを同時乱用する可能性を示す。これらの対象者は、痛みのためにオピオイド鎮痛薬のような薬物を服用する可能性が高い。これらの対象者は、また、メチルフェニデートおよびアルコールを併用する可能性が高い。これらの対象者のために、メチルフェニデート、特にラセミ混合物を含む他の製剤と比べて、より安全な薬剤が必要とされる。 複合性局所疼痛症候群、腰痛症、線維筋痛、神経根障害、末梢神経疾患(例えば糖尿病性ニューロパシ)、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛を含む疼痛状態(ただしこれらに限定されるものではない)を治療するために使用される物質のアジュバントとしてフェニデート剤を使用する対象者は、痛みのためにオピオイド鎮痛薬のような薬物を服用する可能性が高いことも分かっている。これらの対象者は、メチルフェニデートとアルコールを一緒に取る可能性も高い。神経または精神神経性障害(脳卒中、頭部外傷およびうつ病を含むがこれに限定されない)の治療を受けている患者は、メチルフェニデートおよびアルコールを一併用する可能性が高い。 Markowitzらによると、アルコールを一緒に摂取してメチルフェニデートを過剰摂取した後、血漿中において新しい代謝生成物としてエチルフェニデートが検出されることがわかっている(J.Clin.Psychopharmacol、1999;19:362−6)。Concerta(登録商標)、Ritalin(登録商標)、およびMetadate(登録商標)のような多くのメチルフェニデート製品は、エチルフェニデートがこれらの製品の代謝生成物であるので、同時乱用の高い可能性を有するものである。Markowitzらは、ヒト被験者において、メチルフェニデートおよびエタノールを単回同時投与した後、血漿および尿中にエチルフェニデートが検出されたことを記載している(Drug Metabolism and Disposition,2000;28:620−5)。エチルフェニデートは、ドーパミン効果を有することで知られている。最近、Thomsonらによって、ラセミ体のメチルフェニデートとエタノールの同時投与の後に、l−メチルフェニデートはエナンチオ選択的にl−エチルフェニデートにトランスエステル化することが見出された(31st Annual Am.College of CHn.Pharmacol.Meeting Abstracts,2002)。エチルフェニデート代謝生成物は、主にl−異性体として尿に排泄された。メチルフェニデートは、主にd−異性体として排泄された。エチルフェニデートは、潜在的に、同時乱用者の陶酔効果、及びADHDを持つ患者、癌患者、および神経または精神神経性障害を有する患者における副作用に寄与している。 本発明の目的は、コカインおよびメタンフェタミン等の不法薬物と共にメチルフェニデートを同時乱用する可能性が高い患者を治療する方法を提供することである。更に、フェニデート剤とアルコール、またはオピオイド、または他の中枢神経系活性薬剤との併用に関連する潜在的副作用を減らすことも本発明の目的である。 本発明の他の目的は、癌関連の疲労および認識障害を治療するためにフェニデート剤を使用している対象者において、フェニデート剤とアルコール、またはオピオイド、ニコチン、または他の中枢神経系活性の薬剤との併用に関連した副作用を減らすことにある。メチルフェニデートのトレオラセミ化合物(鏡像異性体の対)は、定性的にアンフェタミンと同様の薬理活性を有する穏やかな中枢神経系興奮薬である。メチルフェニデートのdl−トレオラセミ化合物の使用と関連する、食欲不振、減量、不眠症、眩暈、および身体違和感を含む望ましくない副作用があることが主張されている。また、ラセミ化合物は、静脈内投与、吸入、または経口で投与される場合、陶酔感を生じさせる為、乱用の可能性が高い、Schedule II規制薬物である。最近では、前記ラセミ化合物によって、他の刺激剤とメチルフェニデートの同時乱用がもたらされる可能性があることも発見されている。したがって、ラセミ体のメチルフェニデートのようにアルコールと相互作用せず、且つ、副作用を引き起こさない組成物を投与する治療の必要がある。 本発明は、メチルフェニデート剤と、前記メチルフェニデート剤と一緒に服用した場合にl−エチルフェニデートを生成することが推測される物質との同時乱用を減らすための方法を提供するものであり、前記組み合わせを乱用すると推測される、またはその可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、前記患者及び患者群にl−トレオメチルフェニデートをほとんど含まないメチルフェニデート剤を提供する工程とを有するものである。前記メチルフェニデート剤は、デキサメチルフェニデートを有するものであってもよい。本発明はまた、中毒性の物質とメチルフェニデート剤との組み合わせの同時乱用を減らすための方法を提供するものであり、前記組み合わせを乱用すると推測される、またはその可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、前記患者及び患者グループにl−トレオメチルフェニデートをほとんど有さないメチルフェニデート剤を提供する工程とを有するものである。 l−エチルフェニデートを生成させる前記物質がエチルアルコールである実施形態がある。さらに、中毒性の物質がコカインまたはコカイン誘導体、オピオイド、エチルアルコール、CNS活性剤、またはニコチンである実施形態もある。前記中毒性の物質が向精神性の効果を引き起すことが知られていることは認識される。前記薬剤は、経口的に、静脈内的に、非経口的に、エアゾールまたはガス状懸濁物を通じて、または経皮的に、前記患者または対象者が都合よい形態へと作り変えられても良い。これらの剤形は、l−トレオメチルフェニデートを実質的に含まないメチルフェニデート剤を約10mg、5mg、または3mg以下含むものであってもよい。前記方法は、実質的にl−トレオメチルフェニデートを含まない前記メチルフェニデート剤を約0.1mg〜約100mg含むものである。前記患者は、注意欠陥障害(ADD)または注意欠陥多動性障害(ADHD)を有する疑いがあるものである場合がある。 メチルフェニデート剤と、前記メチルフェニデート剤と一緒に服用した場合にl−エチルフェニデートを生成することが推測される物質との同時乱用を減少させる方法であって、前記組み合わせを乱用すると推測される、またはその可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、前記患者及び患者群にl−トレオメチルフェニデートを実質的に含まないメチルフェニデート剤を提供することにより前記組み合わせの服用により生成されるl−エチルフェニデートの量を減らす工程とを有する方法もある。 本発明によれば、中毒性または乱用可能な物質とメチルフェニデート剤との同時乱用を減少させるための方法が提供される。好ましい1実施形態では、メチルフェニデート剤と一緒に服用された場合にl−エチルフェニデートを生成することが知られているまたは推測される物質と一緒にメチルフェニデート剤を乱用すると推測される、またはその可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、前記患者及び患者群に対して適切な形態にl−トレオメチルフェニデートを実質的に含まないメチルフェニデート剤を作り変える工程から成るものである。 本発明の幾つかの実施形態は、同時乱用の可能性または同時乱用自体を減少させるかまたは取り除くメチルフェニデート剤組成物に関するものである。前記メチルフェニデート剤と他の乱用可能な物質(アルコール、コカインまたはニコチン等、ただしこれらに限定されない)との併用は、ラセミ体メチルフェニデートまたはアンフェタミンと同じ向精神性の効果を引き起さない。このように、本明細書に開示される組成物を含む製剤は物質乱用者によって同時乱用される可能性が低い。 メチルフェニデートは、4つの別々の光学異性体があり、l−トレオ、d−エリトロ、d−トレオ、l−エリトロとして存在し、ここでR2はフェニルである。薬学的に許容可能な塩は、臨床上、たいていの場合は投与されるものである。本発明において投与可能な他のフェニデート剤は、上記構造のメチル基がC2−C4アルキルによって置換され、R2が選択的にC1−C4アルキルで置換されたものも含まれる。 臨床的に、塩酸メチルフェニデートの鏡像異性体のトレオ対が、注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療のために、通常投与される。前記塩酸塩は、単に「メチルフェニデート」と一般に言及される。そうでないことが示されない限り、用語「メチルフェニデート」は本明細書においてメチルフェニデートおよびその薬学的に許容可能な塩(塩酸メチルフェニデートを含む)を含むように広義に使用されている。 dl−トレオ−メチルフェニデートは通常、治療に使用されるが、このラセミ化合物は、明らかに、前記薬剤の薬理学的効果に対して有意な寄与を示さないが、関連する副作用には寄与する可能性が高いl−異性体を含む。そのため、l−異性体を実質的に含まない製剤を投与するのが好ましい。類似する剤形がメチルフェニデートの同時乱用の可能性を減らすために使用可能であることが現在分かっている。 更なる観点において、本発明は、アルコール、オピオイド鎮痛薬、ニコチン、および他の中枢神経系活性の薬剤等(ただし、これらに制限されない)の物質によって悪化する、フェニデート剤のCNS副作用を軽減することを対象としている。より具体的には、メチルフェニデートとしても知られている、l−異性体を実質的に含まない、デキサメチルフェニデートを含む製剤が、一般人と比べてより高い共存疾患のアルコール依存性を有し、更に物質使用障害の高いリスクを有する注意欠陥多動性障害(ADHD)の対象者を治療するためには好適な形態である。これらの対象者は、注意欠陥多動性障害(ADHD)用の薬の服用中にアルコールを消費する可能性が高い。さらに、デキサメチルフェニデートは、アルコールを消費し、疼痛寛解のためにオピオイド鎮痛薬や他の中枢神経系活性の薬剤を併用する可能性が高い、癌関連の疲労および認識障害を有する患者、または他の神経疾患または精神神経疾患の患者を治療するための好ましい形態である。 本発明の幾つか実施形態の製剤は、実質的にl−トレオメチルフェニデート及びエリトロ−メチルフェニデートを含まないものである。同時乱用の可能性および副作用の減少は、一部の実施形態においてl−トレオ異性体が存在しないことに起因する。本発明の実施形態は、アルコールを併用した際に、同時乱用の可能性と副作用を軽減している。当然のことながら、この結果を説明する見解はいくつかある。その1つは、デキサメチルフェニデート製剤が、l−トレオメチルフェニデート及びエリスロ−メチルフェニデートを実質的に含まないことである。 本発明の製剤は、他の中毒性の物質と同時乱用する場合、陶酔感を引き起こさないものである。本発明の1つの特徴は、アルコールを消費しているか、或いはオピオイド鎮痛薬等の薬剤を服用している注意欠陥多動性障害(ADHD)または癌の患者において、前記薬は、副作用を引き起こさないことである。 ラセミ体のメチルフェニデートおよびアルコールを併用は、ヒトにおいて向精神性の効果を与えることで知られている。これらの副作用は、l−エチルフェニデート代謝生成物の生成に起因する可能性がある。本発明の1つの長所は、デキサメチルフェニデートとアルコールの併用がこれらの効果を引き起こさないことである。本発明の幾つかの実施形態と、ラセミ体のメチルフェニデートとアルコールとの同時乱用を減少させる類似した方法との違いの1つは、デキサメチルフェニデートが実質的にl−異性体を含まないことである。したがって、前記l−エチルフェニデートの代謝生成物は形成されない。l−エチルフェニデートは、陶酔感と副作用の原因である可能性がある。 本発明の方法は、当業者の特定の必要性に特有な多くの実施形態を有することができる。ある方法では、前記患者に提供される、または投与される薬剤は、l−トレオメチルフェニデートを実質的に含まない、約10mg以下のデキサメチルフェニデートを有する薬学的単位投与形態の形体を有する。他の実施形態において、前記薬剤は、実質的にl−トレオメチルフェニデートを含まないデキサメチルフェニデートを約5mg以下、または前記デキサメチルフェニデートを約3mg以下含むものである。更に別の実施形態において、前記単位投与形態は、デキサメチルフェニデートが約0.1mg〜約100mgまたはそれ以上の間で変化しても良く、更に同時乱用効果を低下させるができる。 本発明の剤形は、経口、経静脈、非経口的、エアゾールまたはガス状懸濁物または経皮的方法によって、治療を受けている患者に提供または投与することが可能である。経口投与は、カプセルまたはタブレットでもよい。 実施例 対象:Sprague−Dawleyの雄ラットの8匹を用いて、これらの体重が375〜425グラムの範囲に維持されるように制限した給餌方法で飼育する。 装置:実験セッションは、市販の2つのレバー、及び音及び光を軽減した個室内に収容した市販のラットオペラントチャンバーにおいて実施する。前記チャンバーは、45mgペレット用のペレットディスペンサーを備えている。セッションが進行時には、刺激光が信号を出す。 トレーニング:エタノール/コカインの同時投与と食塩水とが区別できるようにすでに訓練した対象ラットを使用する。前記ラットは、毎日の30分のセッションの間、餌を補給するためにレバーを押すように訓練をする。トレーニングの間、各々のレバーは、10%(w/v)のエタノール中の0.75mg/kgコカイン、または食塩水の注射(セッション15分前に腹腔内投与)のいずれかに関連させる。前記対象ラットは、各セッションにおいて、いずれのレバーが正しいものであるかを判断するために、与えられている注射を区別することを学習する。前記対象ラットが4つの連続セッションにおいて、各セッションを正しいレバーで始めるまで、トレーニングを続ける。 試験:総合テストが、週に2回行われる。テストのセッションとセッションの間に、動物は、エタノール/コカインおよび食塩水の注射による継続的なトレーニングを受ける。テストセッションにおいて、両方のレバーに反応することが補強される。10%(w/v)のエタノール中で0.75mg/kgのコカイン、および食塩水を使った試験を各用量効果曲線の決定開始時に行う。完全な用量効果曲線が、各試験薬剤に対して得られる。試験注射は、試験セッションを開始する15分前に腹腔投与で与える。試験は、10%(w/v)のエタノールと一緒に投与される次の3つの薬:デキサメチルフェニデート HCl(d−MPH)、d,l−メチルフェニデートHCl(d,l−MPH)、およびコカインによって行われる。試液は、1ml/kgの注射容積になるように試験物質を10%(w/v)のエタノールに溶解して調整する。全ての注射は、トレーニングおよび試験セッションの15分前に腹腔投与で与える。 結果:エタノール/コカイン様弁別刺激性効果の程度は、試験セッション期間中、エタノール/コカインに関連するレバーに対する反応の割合に反映する。これらの値は、各ラットごと、及び群の平均値に対して計算される。エタノール/コカインと同様に、エタノール/d,l−MPHの場合、1回または複数の投与量において、100%エタノール/コカインのレバーに対する反応速度が得られ、食塩水コントロールの試験セッションと比較して、反応速度は減少しない。エタノール/d,l−MPHは、エタノール/コカインと比較すると、弁別刺激性および反応速度効果の両方に対して等価の力を有する。エタノール/d−MPHは、エタノール/d,l−MPHと比較して半分の力を有する。 メチルフェニデート剤と、前記メチルフェニデート剤と一緒に服用した場合にl−エチルフェニデートを生成することが推測される物質との同時乱用を減少させる方法であって、 前記組み合わせを乱用すると推測される、または乱用する可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、 前記患者及び患者群に、l−トレオメチルフェニデートを実質的に含まないメチルフェニデート剤を提供する工程と を有する方法。 請求項1記載の方法において、前記物質はエチルアルコールである。 請求項1記載の方法において、前記メチルフェニデート剤は、経口的、静脈内的、非経口的、エアゾールまたはガス状懸濁物を通じて、または経皮的に提供されるものである。 請求項3記載の方法であって、約10mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項3記載の方法であって、約5mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項3記載の方法であって、約3mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項3記載の方法であって、約0.1mg〜100mgのメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項1記載の方法であって、前記患者は注意欠陥障害(ADD)または注意欠陥多動性障害(ADHD)を有するか、またはその疑いがあるものである。 メチルフェニデート剤と、前記メチルフェニデート剤と一緒に服用した場合にl−エチルフェニデートを生成することが推測される物質との同時乱用を減少させる方法であって、 前記組み合わせを乱用すると推測される、またはその可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、 前記患者及び患者群にl−トレオメチルフェニデートを実質的に含まないメチルフェニデート剤を提供することにより前記組み合わせの服用により生成されるl−エチルフェニデートの量を減らす工程と を有する方法。 請求項9記載の方法において、前記物質はエチルアルコールである。 請求項9記載の方法において、前記メチルフェニデート剤は、経口的、静脈内的、非経口的、エアゾールまたはガス状懸濁物を通じて、または経皮的に提供されるものである。 請求項11記載の方法であって、約10mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項11記載の方法であって、約5mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項11記載の方法であって、約3mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項11記載の方法であって、約0.1mg〜100mgのメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項9記載の方法において、前記患者は注意欠陥障害(ADD)または注意欠陥多動性障害(ADHD)を有するか、または有する疑いがあるものである。 メチルフェニデート剤と中毒性物質との組み合わせの同時乱用を減少させる方法であって、 前記組み合わせを乱用すると推測される、またはその可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、 前記患者及び患者群に対して適切な形態にl−トレオメチルフェニデートを実質的に含まないメチルフェニデート剤を作り変える工程と を有する方法。 請求項17記載の方法において、前記物質はコカインまたはコカイン誘導体である。 請求項17記載の方法において、前記物質はオピオイド鎮痛剤である。 請求項17記載の方法において、前記物質はエチルアルコールである。 請求項17記載の方法において、前記物質はCNS活性剤である。 請求項17記載の方法において、前記物質はニコチンである。 請求項17記載の方法において、前記物質は向精神性の効果を引き起すことが知られているものである。 請求項17記載の方法において、前記メチルフェニデート剤は、経口的、静脈内的、非経口的、エアゾールまたはガス状懸濁物を通じて、または経皮的に提供されるものである。 請求項24記載の方法であって、約10mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項24記載の方法であって、約5mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項24記載の方法であって、約3mg以下のメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項24記載の方法であって、約0.1mg〜約100mgのメチルフェニデート剤を有するものである。 請求項17記載の方法において、前記患者は注意欠陥障害(ADD)または注意欠陥多動性障害(ADHD)を有するか、またはその疑いがあるものである。 【解決手段】 メチルフェニデート剤の同時乱用を減少または排除させる方法であって、服用された場合にl−エチルフェニデートの生成が推測される物質とメチルフェニデート剤との同時乱用することが疑われる、またはその可能性が高い患者または患者群を識別する工程と、前記患者及び患者群にl−トレオメチルフェニデートを実質的に含まないメチルフェニデート剤を提供する。【選択図】 なし