タイトル: | 公開特許公報(A)_半導体放射線検出器及び産業用X線CT装置 |
出願番号: | 2007112480 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | G01N 23/04,G01T 1/24 |
上村 博 額賀 淳 JP 2008268038 公開特許公報(A) 20081106 2007112480 20070423 半導体放射線検出器及び産業用X線CT装置 株式会社日立製作所 000005108 井上 学 100100310 上村 博 額賀 淳 G01N 23/04 20060101AFI20081010BHJP G01T 1/24 20060101ALI20081010BHJP JPG01N23/04G01T1/24 5 1 OL 10 2G001 2G088 2G001AA01 2G001BA11 2G001CA01 2G001DA01 2G001DA08 2G001GA01 2G001HA14 2G001NA17 2G001NA18 2G001PA12 2G001QA01 2G001SA02 2G088EE29 2G088FF02 2G088GG21 2G088JJ04 2G088JJ09 2G088JJ23 2G088JJ29 2G088JJ37 本発明は、半導体放射線検出器及び産業用X線CT装置に関する。 非特許文献1には、放射線の入射方向と略平行な面に電極を形成した半導体結晶を用いた半導体放射線検出器を開示する。この検出器は、Si結晶の相対する2面のうちの1面にバイアス用電極を、他の面に信号取り出し用電極を形成した半導体結晶を有する。そして、半導体結晶は、ヘビイメタル製ベース板の上面に設けられたフレキシブル基板(FPC)に接着され、半導体放射線検出器を構成する。この検出器は、産業用X線CT装置に使用されている。 また、特許文献1に記載されているように、産業用X線CT装置の性能向上を目的として、Siよりも密度が大きな化合物半導体CdTeを用いて、産業用X線CT装置の検出器を製作することも試みられている。特開2005−274169号公報H.Miyai, et. Al.:“A High Energy X-Ray Computed Tomography Using Silicon Semiconductor Detectors,”1996 IEEE Nuclear Science Symposium Conference Record, Vol.2, pp816-820, Anaheim, CA, USA (1996) 産業用X線CT装置に用いるX線発生装置(加速器)から発生するX線の最大エネルギーは、撮影対象により異なり、12MeVから1MeVと広範囲にわたる。X線のエネルギーが低い場合、ベース板による放射線遮蔽効果は低くても良い。そのため、ベース板を薄くでき、検出器の配列ピッチを狭くできる。そして、X線CT装置の画像分解能を向上できる。しかし、ベース板はセンサホルダに固定する役割も有する。そのため、ベース板を薄くすると、センサホルダへの組み込み時などにベース板がたわむため、半導体結晶に応力がかかり、検出器の性能が劣化する可能性があった。 本発明では、組み立て強度を保持したまま、厚さを薄くした半導体放射線検出器を実現することを目的とする。 本発明は、フレキシブル基板と、該フレキシブル基板に相対する遮蔽板と、一対の前記フレキシブル基板と前記遮蔽板の間に、半導体結晶と、該半導体結晶の側面側に設けられたベース板を備えることを特徴とする。 本発明によれば、組み立て強度を保持したまま、厚さを薄くした半導体放射線検出器を実現できる。 半導体放射線検出器を用いた産業用X線CT装置は、物体の内部形状を観察,計測するために、非常に有用な非破壊検査装置である。このため、最近では自動車会社を中心に、開発品の形状計測や、鋳造品の巣の分布計測などに活用されるようになってきた。大型鋳造品などの断層像を撮影するためには、透過力の高い高エネルギーX線を出射する加速器をX線源に用いたX線CT装置が開発されている。非特許文献1には、電子線形加速器をX線源とし、短冊形のSi結晶を半導体放射線検出器に用いた産業用X線CT装置が示されている。このX線CT装置は、被試験体をX線ファンビームに対して垂直な軸周りに1回転させて断層像を撮影する、いわゆる第3世代方式のCT装置である。 図7は第3世代方式のCT装置である産業用X線CT装置の構成を示す。産業用X線CT装置13は、X線ファンビーム2を出力する電子線形加速器1(X線源)と、被試験体14を設置するスキャナ3,被試験体14を透過してきたX線を検出する半導体放射線検出器4−1から4−512と、半導体放射線検出器4のS/N比を向上させるために、隣接する検出器への散乱X線の入射を抑えるコリメータ7,半導体放射線検出器4の出力信号を増幅し、デジタル信号に変換する信号処理装置10、および信号処理装置10からのデジタルデータを収集すると共に装置全体を制御する制御装置6,画像の再構成を行う画像再構成装置11,画像再構成により作成された画像やその他の情報を表示する表示装置8,制御装置6からの制御指令により電子線形加速器1,スキャナ3、及び信号処理装置10の動作を制御するコントローラ9を備える。本図の産業用X線CT装置13は、被試験体を回転させて1断面を撮影する第3世代のX線CT装置を示す。スキャナ3は回転機能のほかに、被試験体14の各高さの断面撮影を行うために上下に動作する機能を持つ。 電子線形加速器1は、制御用ケーブル16によりコントローラ9に接続され、該コントローラ9によりX線ファンビーム2の発生・停止が制御される。スキャナ3も同様に制御ケーブル15で該コントローラ9に接続され、スキャナの回転・上下位置の調整が行われる。 半導体放射線検出器4は、後述のSi結晶やCdTe結晶が使われ、ファンビーム2の発生点を見込むように一列に配置される。半導体放射線検出器4はセンサホルダ5に固定されている。コリメータ7の細い穴は、ファンビーム2の発生点と半導体放射線検出器4との直線上に位置する。そして、各検出器は、コリメータ7の穴を通って入射するX線を検出する。 図7では512個の検出器が設置されており、検出器数が多いほど撮影解像度が向上する。スキャナ3の回転と同期して一定角度ごとに、電子線形加速器1が被試験体14にX線パルスを出射する。X線検出器4は、被試験体14を透過してきたX線を検出する。半導体放射線検出器4から出力されたX線量に対応する信号は、信号処理装置10で増幅され、デジタル信号に変換される。その後、信号ケーブル17を介して制御装置6を経由して、画像再構成装置7に送られ、CT画像の再構成に用いられる。 ここで、比較例として、半導体放射線検出器の構造を説明する。 シリコン(Si)結晶を用いた半導体放射線検出器では、1から10MeVの高エネルギーX線において、20%程度の検出効率が得られる。なお、検出器サイズやX線エネルギーにより検出効率が異なる。現在、シリコン結晶を用いた半導体放射線検出器が高エネルギーCT装置に使用されている。 図6は、半導体放射線検出器4の構造を示し、比較例の構造を示す立面図(図6の上側に示す図)と平面図(図6の下側に示す図)である。X線は本図に示すように、本図左方からSi結晶50に入射する。なお、図6の立面図において、Si結晶50にX線が入射する面を、半導体放射線検出器の前側とする。また、ベース板54に対して、フレキシブル基板53を接着した面(Si結晶50が見える面)を、半導体放射線検出器の上側と定義する。 Si結晶50はフレキシブル基板53に接着されており、Si結晶の大きさは縦3mm×横40mm×高さ0.4mmである。 ベース板54はタングステン合金製で、半導体放射線検出器をセンサホルダに固定すると同時に、隣接する半導体放射線検出器から入射して散乱するX線や反挑電子を遮蔽して、クロストーク電流の発生を防止する役割を担う。このため、ベース板54には、密度の大きい金属材料を使用する必要がある。 短冊状の半導体放射線検出器の厚さは、ベース板,フレキシブル基板,Si結晶、及びそれらを接着する接着剤の厚さで決定される。そのため、半導体放射線検出器の厚さは、ベース板54の厚さ(0.5mm)+フレキシブル基板53の厚さ(0.1mm)+Si結晶50の厚さ(0.4mm)となり、接着剤の厚さを含めると、1.2mmとなる。また、半導体放射線検出器の配列ピッチは約1.3mmとなっている。 Si結晶50の上下面には、電極51と電極52が蒸着されて、シリコン半導体センサを構成している。フレキシブル基板53側の電極52とプリント配線端子57は、導電性接着剤により接着部58で接続される。上方の電極51は、Si結晶50の内部周辺で下方の電極61と導通しており、電極61が接着部59でプリント配線端子56に接続される。Si結晶50の側面は、ダイシングによりSiウェハから切り出されたダイシング面となっている。ダイシング面は電極面と比較すると、微視的な凹凸が多いため、湿気等の外気に不安定なことが予想される。そこで、シリコン樹脂保護膜64を塗布し、外気を遮断する構造になっている。 本図左には、A−A′面での断面構造を示す。本検出器のSi結晶は、n型半導体で電極52近傍63がp型にドープされたpnダイオード構造となっている。同時に、Si結晶の周辺部62はn+ にドープされている。そのため、前述のように電極51と電極61は導通でき、本検出器ではフレキシブル基板53側から2つの電極の配線を引き出すことができる。Si結晶50のダイシング面は、周辺部62により表面の電極51と導電位に保持されている。電極51と52の間には、通常30から50V程度のバイアス電圧をかける。 図8は、半導体放射線検出器4をセンサホルダ5に設置する際の構造を示す。本図ではセンサホルダ5と、半導体放射線検出器4−1,4−2,4−3の位置関係を示している。各検出器は、センサホルダ5の上下に設けられたスリットに、検出器のベース板54を差込んで固定する。そして、コリメータ7の穴12と、Si結晶50の前方側の側面(即ち、縦3mm×高さ0.4mm の面積)を一致させるように、検出器を設置する。本図では、半導体放射線検出器4−1のSi結晶が、センサホルダ5の前側にあるコリメータ7の穴12−1に一致するように設置されている。半導体放射線検出器4−2,4−3のSi結晶も、それぞれ穴12−2,12−3に一致するように設置される。検出器を設置することのできる最小ピッチは、検出器の厚さで制限される。 産業用X線CT装置のX線発生装置(電子線形加速器)から発生するX線の最大エネルギーは、撮影対象により異なり12MeVから1MeVと広範囲にわたる。X線のエネルギーが低い場合には、ベース板による放射線遮蔽効果は小さくてすむ。そのため、ベース板を薄くでき、検出器の配列ピッチを狭くでき、その結果、CT装置の画像分解能を向上できる。しかし、ベース板はセンサホルダへの固定機能を兼ねている。そのため、ベース板を薄くするとセンサホルダへの組み込み時などにたわむため、半導体結晶に応力がかかって検出器の性能が劣化する可能性がある。このため、組立強度を保持するには、ベース板の厚さを0.5mmとする必要があった。 また、Si結晶50の厚さは、強度の観点から0.4 ミリより薄くすることは困難である。このため、図6の構造では、検出器の厚さを1.2mm 以下にすることは困難であった。 一方、産業用に良く用いられる1MeVのCT装置では、隣接する検出器にX線が入射し、内部でコンプトン散乱した場合の反跳電子の最大エネルギーは約1MeVである。ヘビイメタルでの1MeVの電子飛程は0.3mm 程度である。したがって、放射線を遮蔽するために必要な遮蔽板の厚さは、0.3ミリ 程度あればよい。また隣接検出器へのクロストークが少し増加することを許せば、0.1から0.2mmも許容できる。そのため、ベース板を薄くすれば、検出器の配列ピッチを小さくでき、X線CT画像の高分解能化を実現できる。 そこで、本発明は、ベース板の厚さをセンサホルダへの組み立て強度を保持しうる厚さとして、放射線を遮蔽する遮蔽板を、ベース板と別に設けている。 図1は、本発明に係る半導体放射線検出器の構造図を示す。本実施例では、Si結晶及びSi結晶を接着するフレキシブル基板を確実に保持するとともに、Si結晶を収納するベース板を設けている。また、隣接する放射線検出器から流入する放射線を遮蔽するために、別に遮蔽板を設けている。 Si結晶20は、比較例と同様にフレキシブル基板21に接着されている。Si結晶の両面には比較例と同様の電極を有するが、本図ではその表示を省略してある。フレキシブル基板21には配線パターン25と27が配線され、その端には検出器のバイアス電圧供給と信号電流取り出しのために、外部への接続端子26と28を備える。なお、フレキシブル基板の厚さは0.1mmである。 フレキシブル基板21は、図2に示す形状のベース板22に貼り付けられている。比較例との違いは、ベース板の上側にフレキシブル基板を貼り付ける(即ち、ベース板の上側にSi結晶を載せる)のではなく、ベース板22の切れ込み部分(凹部)にSi結晶20を格納するように、ベース板22の下側にフレキシブル基板21を取り付けることである。ベース板22は、コの字状に製作されている。ベース板22の厚さは、比較例と同じ0.5mm である。フレキシブル基板21とベース板22の接着面は、Si結晶20とフレキシブル基板21の接着面と同一になる。このため、フレキシブル基板21上の配線パターン25と27は、ベース板22と絶縁されるように構成されている。また、Si結晶20の周囲には、比較例と同様に、シリコン樹脂24を塗布することにより保護されている。 図1の左側には、X線入射方向から半導体放射線検出器404を見た図が記載されている。半導体結晶は、フレキシブル基板と遮蔽板の間に挟まれるように配置されているとともに、半導体結晶の側面側にベース板が配置されている。 放射線の遮蔽板23はヘビイメタル製であり、フレキシブル基板21に相対する位置に設けられている。ベース板22の厚さが0.5mm、Si結晶の厚さが0.4mmのため、遮蔽板23とSi結晶20が接触する恐れはない。ベース板はさらに薄くしても良いが、Si結晶の厚みよりは厚くする必要がある。 図1において、放射線を遮蔽する役割は遮蔽板23が担う。そのため、ベース板22は高価なヘビイメタル製を使用する必要は無く、形状を精度良く製作でき、強度のある材料(例えば、ステンレス,黄銅などの金属や、エンジニアリングプラスチック,セラミックなど)を使用できる。本実施例ではステンレススチールを使用している。 遮蔽板23の厚さは、X線のエネルギーや必要とする分解能に応じて自由に変更できる。半導体放射線検出器の機械的強度は、ベース板22により確保されるからである。本実施例では、遮蔽板23の厚さは、0.2mm とした。したがって、半導体放射線検出器の厚さは、フレキシブル基板21の厚さ(0.1mm)+ベース板22の厚さ(0.5mm)+遮蔽板23の厚さ(0.2mm)となり、実施例では0.8mmとなる。 このように、Si結晶20は、一対のフレキシブル基板21と遮蔽板23の間に設けられると共に、ベース板22がSi結晶20の側面側に位置するように、ベース板22の切れ込み部にSi結晶20を収納する。そのため、Si結晶の厚み分だけ、半導体放射線検出器の厚さを薄く出来る。また、ベース板が半導体結晶とフレキシブル基板を保持するとともに、半導体放射線検出器の強度を確保する。そして、遮蔽板をベース板に貼り付ける構造としたので、遮蔽板の厚さを自由に変更でき、半導体放射線検出器を薄くできる効果がある。 図3は本実施例に係る半導体放射線検出器を使用した産業用X線CT装置の一例の構成を示す図である。図7と比較すると、本実施例に示す半導体放射線検出器404を使用する点が異なる。半導体放射線検出器404以外の構成は、図7と同様である。 図4は、半導体放射線検出器404をセンサホルダ5に設置した構造を示す。本図ではセンサホルダ5と、半導体放射線検出器404−1,404−2,404−3との位置関係を示している。なお、図4では、複数個の検出器のうち、3個を代表して示す。 各検出器は、センサホルダ5の上下に設けられたスリットに、ベース板22を差込み、固定する。そして、コリメータの穴420とSi結晶の前方側面を一致させて、検出器を設置する。本図では、半導体放射線検出器404−1のSi結晶20が、センサホルダの前側にあるコリメータ7の穴420−1に一致するように設置されている。その他の半導体放射線検出器404−2,404−3も、それぞれ穴420−2,420−3に一致するように設置される。 検出器を設置できる最小ピッチは、検出器の厚さで制限される。しかし、本実施例では、遮蔽板23の厚さを検出器本体(ベース板の厚さとフレキシブル基板の厚さを合わせた厚み)寸法を変更することなく、自由に変更できる。このため、CT装置の仕様に応じて、柔軟に検出器の厚さ,ピッチを変更することができる。特に、隣接する検出器間のピッチを狭めた高分解能の産業用X線CT装置を実現することができる。 なお、断層像の密度分解能を更に向上するためには、検出器自体の検出効率(感度)が高い方が望ましい。そのため、密度がシリコンの2倍以上大きいCdTeであれば、検出効率も約2倍向上できると考えられる。 CdTe結晶に設けられる電極は、CdTe結晶の上下に2つの電極が蒸着されている。Si結晶と異なり、結晶内部にプロセスによる配線ができないためである。そのため、CdTe結晶では、上下の電極から信号線をボンディングで直接引き出す必要がある。そのほかの構造は、Siを用いた半導体放射線検出器と同様である。 図5は、他の実施例に係る半導体放射線検出器404の構造図を示す。本実施例では、フレキシブル基板21を、図1のフレキシブル基板に比べて約2倍の長さとしている。そして、ベース板22の下部(図5における下方向)に接着した後、残りの部分を折り曲げて、ベース板22の上部に貼り付ける構造としている。この構造により、Si結晶20の上下を挟む2つのフレキシブル基板は、1枚のフレキシブル基板によって構成されている。なお、フレキシブル基板21を同じ長さの2枚に分割して、ベース板22の上下に設置しても良い。 Si結晶20はベース板22とフレキシブル基板21に囲まれ、外気とは遮断される。ベース板22は、実施例1と同様にステンレススチールを用いている。したがって、実施例1においてSi結晶の周囲に塗布していたシリコン樹脂は、不要になる。遮蔽板23は、ベース板22の下方に接着される。もちろん、実施例1と同様に、遮蔽板23をベース板の上方に設置してもよい。 また、遮蔽板23の厚さを半分とし、Si結晶20の上方側,下方側、各々に分割して設置することもできる。両側に設置すれば、半導体放射線検出器の外周側が、遮蔽板とベース板で囲まれることになる。そのため、X線が入射するSi結晶の前方側を除いて、金属で蓋うことができ、検出器の取り扱いが容易になる。 本実施例によれば、実施例1と同様に、ベース板が半導体結晶とフレキシブル基板を保持するとともに、検出器の組立強度を確保する。また、遮蔽板をフレキシブル基板に貼り付ける構造としたので、遮蔽板の厚さを自由に変更でき、検出器を薄くできる効果がある。 実施例2の構成は、CdTe結晶でも同様に使用することができる。また、本実施例の半導体放射線検出器は、実施例1の検出器と同様に、産業用高エネルギーX線CT装置に適用できる。 さらに、NaIなどの、X線入射により蛍光を発するシンチレータを短冊状にし、後方または側面に蛍光を受光するフォトダイオードを接着したX線検出器でも、適用可能である。シンチレータとフォトダイオードをフレキシブル基板に設置すれば、実施例1,2と同様の構造を適用できる。 本発明は産業用X線CT装置のX線検出部に利用でき、鋳造製品などの鋳巣検査や3次元形状データ取得,密度分布測定などに活用できる。本発明の一実施例の構成を示す図である。本発明の一実施例のベース板の形状を示す図である。本発明の一実施例を使用した産業用X線CT装置の構成図である。産業用X線CT装置のセンサホルダに、本発明の半導体検出器を設置したときの図である。本発明の実施例2の構成を示す図である。比較例に係る半導体放射線検出器の構成を示す図である。第3世代方式のCT装置の構造を有する産業用X線CT装置の構成図である。産業用X線CT装置のセンサホルダに、比較例に係る半導体放射線検出器を設置したときの図である。符号の説明20 Si結晶21 フレキシブル基板22 ベース板23 遮蔽板24 シリコン樹脂25,27 配線パターン26,28 接続端子 産業用X線CT装置に用いる半導体放射線検出器であって、 フレキシブル基板と、該フレキシブル基板に相対する遮蔽板と、一対の前記フレキシブル基板と前記遮蔽板の間に、半導体結晶と、該半導体結晶の側面側に設けられたベース板を備えることを特徴とする半導体放射線検出器。 産業用X線CT装置に用いる半導体放射線検出器であって、 第1のフレキシブル基板と、該第1のフレキシブル基板に相対する第2のフレキシブル基板と、一対の前記フレキシブル基板の間に、半導体結晶と、該半導体結晶の側面側に設けられたベース板を備えることを特徴とする半導体放射線検出器。 請求項2記載の半導体放射線検出器であって、 前記第1のフレキシブル基板と前記第2のフレキシブル基板が、1枚のフレキシブル基板によって構成されていることを特徴とする半導体放射線検出器。 請求項1乃至3記載の半導体放射線検出器であって、前記半導体結晶は、Si結晶またはCdTe結晶を用いることを特徴とする半導体放射線検出器。 請求項1乃至3記載の半導体放射線検出器を、X線検出器として使用することを特徴とする産業用X線CT装置。 【課題】 本発明では、組み立て強度を保持したまま、厚さを薄くした半導体放射線検出器を実現することを目的とする。【解決手段】 本発明は、フレキシブル基板と、該フレキシブル基板に相対する遮蔽板と、一対の前記フレキシブル基板と前記遮蔽板の間に、半導体結晶と、該半導体結晶の側面側に設けられたベース板を備えることを特徴とする。【効果】 本発明によれば、組み立て強度を保持したまま、厚さを薄くした半導体放射線検出器を実現できる。【選択図】図1