生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_液体の硝酸エステルの製造法
出願番号:2006553511
年次:2007
IPC分類:C07C 201/10,C07C 203/04,C07C 203/06


特許情報キャッシュ

ユルゲン アンテス ドゥサン ボスコヴィッチ ユルゲン ハーゼ シュテファン レープベッケ コルネリウス ルーロフ トビアス テュルケ JP 2007522253 公表特許公報(A) 20070809 2006553511 20050215 液体の硝酸エステルの製造法 デイナミート ノーベル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング エクスプロジーフシュトッフ− ウント ジステームテヒニク 597060405 矢野 敏雄 100061815 山崎 利臣 100094798 久野 琢也 100099483 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 100114890 ラインハルト・アインゼル 230100044 ユルゲン アンテス ドゥサン ボスコヴィッチ ユルゲン ハーゼ シュテファン レープベッケ コルネリウス ルーロフ トビアス テュルケ DE 102004007706.1 20040216 C07C 201/10 20060101AFI20070713BHJP C07C 203/04 20060101ALI20070713BHJP C07C 203/06 20060101ALI20070713BHJP JPC07C201/10C07C203/04C07C203/06 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW EP2005001505 20050215 WO2005077883 20050825 14 20060912 1.テフロン 4H006 4H006AA02 4H006AC51 4H006BC10 4H006BC31 4H006BD80 4H006BE02 4H006BE03 4H006BE43 本発明は、液体の硝酸エステルの製造法に関する。 液体の硝酸エステル、例えば三硝酸グリセリン(ニトログリセリン)は、混酸(硝酸、硫酸と三酸化硫黄とからなる混合物)とアルコール、例えばグリセリンとの反応により得られる(Winnacker、Kuechler、「Chemische Technologie」、第7巻、1986、第359頁〜第402頁参照)。ニトログリセリンの製造と取り扱いには危険が伴う。 それゆえ、本発明の課題は従来技術の欠点を克服し、かつ殊にこれまで公知の方法より安全である、液体の硝酸エステル、例えばニトログリセリンの製造法を提供することにある。 該課題は、主請求項の特徴を有する液体の硝酸エステルの製造法により解決される。本発明による方法の有利な態様は、従属請求項で見られる。 マイクロリアクターまたはマイクロミキサーは、1ミリメートル未満の範囲のチャネル寸法もしくは1ミリリットル未満の範囲の容積を有する極めて小型化された管状の反応器であり、かつそれ自体は公知である。例えば: V.Hessel und H.Loewe、「Mikroverfahrenstechnik:Komponenten、Anlagenkonzeption、Anwenderakzeptanz」、Chem.Ing.Techn、74、2002、第17頁〜第30頁、第185頁〜207頁および第381頁〜第400頁。 Proceed.第4回 Int.Conference on Microreaction Technology(IMRET4)、2000、Atlanta、USAにおけるJ.R.Burns、C.Ramshaw、C.、「A Microreactor for the Nitration of Benzene and Toluene」。 S.Loebbecke等.、「The Potential of Microreactors for the Synthesis of Energetic Materials」、第31回 Int.Annu.Conf.ICT;Energetic Materials−Analysis、Diagnostics and Testing、33、2000年6月27日〜30日、Karlsruhe、Germanyに記載が見られる。 意想外にも、マイクロリアクター中で混酸を用いたアルコールのエステル化を実施することができ、かつ発見された方法がとりわけ安全上の観点から以下の利点を有することが判明した:−装置部分のエステル化反応および後処理工程のあいだの低いホールドアップにより、g量範囲で取り扱われるべき危険な物質量が減少する。−熱による爆発の危険性が明らかに減少する。というのも小型化された反応器構造物において表面積と体積との比が非常に大きいことから、局部過熱(ホットスポット)が確実に回避されうるからである。−プロセスの非常に短い始動時間および停止時間により、廃棄されるべきもしくは他の方法で後処理されるべき規格外の生成物流が減少する。−さらに、短い始動時間および停止時間により潜在的な危険が減少する。というのも、まだ定常状態にないまさにこれらのプロセス段階において最も大きいプロセス変動が生じる(じうる)からである。−短い反応時間および滞留時間により、一般的に安全リスクが減少する。−連続的な運転方法により、原則的に人員の投入が回避されうる。−該方法により反応が加速し、それとともに反応時間が短縮する。なぜなら安全リスクを高めることなく、明らかに比較的高い反応温度(その他の方法では通常25〜30℃のところが30〜50℃)が実現可能だからである。−該方法により、完全に等温な運転方法が保証される。−廃水流は、著しく75%まで減少しうる。−本発明による方法は、少量のみならずまた大量の生成物量を基準化可能に、かつ経済的に製造する可能性を提供する。というのも製造された硝酸エステルの量が装置の起動および停止の際にほとんど失われないからである。生成物量は必要な場合、柔軟に調整しうる。 本発明による方法のために原則的に適しているのはマイクロリアクターであり、該リアクター中で流体流が互いに混合される。ここで例えば挙げられるのは、分岐および再結合の原理(split and recombine Prinzip)に従って作動させるマイクロリアクター、または流体流を容易にT字型部材状の配置で接触させるマイクロリアクターである。 分岐および再結合の原理に従って作動させるマイクロリアクターの場合、流体流は分割され、かつ異なった距離を循環させたあと再び合流される。例えば多重に配置された並行なマイクロチャネル中でこの流処理を何度も繰り返すことにより、液体流が効果的に混合される。そのようなマイクロリアクターのマイクロチャネル構造物のチャネル内径は、直径が約50〜3000μmである。並行なマイクロチャネル構造物の長さは1〜50mm、有利には15〜20mmのあいだで変化しうる。 マルチラミネーション原理(Multilaminationsprinzip)に従って作動させるマイクロリアクターの場合、流体流が交互に第2の多重にラミネートされた(multilaminierten)流体流と合流され、ひいては混合される前に、個々の流体流はまず並行な層状流に分配される。そのようなマイクロリアクターのマイクロチャネル構造物のチャネル内径は、直径が約50〜3000μmである。並行なマイクロチャネル構造物の長さは1〜50mm、有利には15〜20mmのあいだで変化しうる。 マイクロリアクターのチャネル内径は50〜3000μmのあいだで変化しうる。有利なのは100〜1000μm、とりわけ非常に有利なのは200〜300μmのチャネル内径が使用される。 マイクロリアクターにおける反応の場合、有利には液体の層流が使用され、その際、レイノルズ数はとりわけ有利には1000未満である。 該方法の場合、理想的には超小型構造化されたパッシブな混合構造を有するマイクロリアクターが使用される。しかしながら、同等の内部チャネル寸法を有する簡易なT−ミキサーまたはY−ミキサーも使用されうる。 有利には、ガラスまたはケイ素を材料として用いたマイクロリアクターを使用する。それだけではなく、金属、セラミックまたはエナメルからなる材料を用いたリアクターも使用可能である。 それ以外に本発明によれば、同一のまたは異なった複数のマイクロリアクターを連続して直列に接続することも予定されうる(マイクロリアクターシステム)。 さらに本発明により予定されうるのは、反応混合物がマイクロリアクターから流出した後、温度制御された滞留区間、例えばテフロンからなるキャピラリーを貫流することである。この場合、マイクロリアクターおよび滞留区間はマイクロリアクターシステムを形成する。滞留区間の長さは広い範囲で比較的自由に変化してよく、例えば該区間の長さは20〜100cm、有利には40〜80cm、とりわけ有利には50cmである。これらのキャピラリーの内径は500〜3000μm、有利には800μmである。 マイクロリアクター/マイクロリアクターシステムの選択されたチャネル内径により、表面積と体積との比が非常に大きく設定される。それにより有利な等温の運転方法が実現される。 有利には、アルコールとして1価または多価のアルコールを使用する。とりわけ非常に有利には、アルコールとしてグリセリンを使用する。 混酸として、有利には0.8:1〜1.2:1の質量比での濃硫酸と濃硝酸とからなる混合物を使用する。この場合、濃硫酸はオレウムを含有していてもよい。有利には、濃硫酸はオレウムを10質量%まで、とりわけ有利には2〜6質量%まで含有する。反応はしかしオレウムなしでも実施することができる。 本発明による方法に従って製造された硝酸エステルは、モノ硝酸エステル、ジ硝酸エステルまたはポリ硝酸エステルでありうる。とりわけ有利なのはトリニトログリセリンまたはグリコール二硝酸エステルである。 ニトログリセリンの製造の際、HNO3とグリセリンとのモル比は3:1〜10:1である。 有利には、硝酸エステルを製造するための本発明による方法を20〜50℃の温度範囲において実施し、とりわけ有利なのは30〜45℃の温度範囲である。 本発明の対象は、以下の実施例を用いて詳細に説明されるが、これによりいかなる制限も伴うことはない。 実施例1:マイクロリアクター中でのニトログリセリンの製造 反応を、材料のケイ素からなるマイクロリアクター(もしくはマイクロミキサー)中で分岐および再結合の原理に従って実施した。その際、液体流を分割し、かつ異なった距離を循環させたあと再び合流した。並行なマイクロチャネルにおいてこの流処理を何度も繰り返すことにより、液体流が効果的に混合される。マイクロリアクターのマイクロチャネル構造物は、直径が約200〜300μmである。並行なマイクロチャネル構造物の長さは15〜20mmのあいだで変化しうる。原料のグリセリンと混酸(質量比1:1の濃硝酸と4質量%のオレウムを含有する濃硫酸)とを噴射ポンプによりマイクロリアクター中にポンプで送り出した。マイクロリアクターを水浴で50℃へ温度制御した。マイクロリアクターから流出した後、反応混合物を、800μmの内径を有する滞留区間として、温度制御された50cmの長さのテフロンキャピラリーに貫流させた。マイクロリアクターおよびテフロンキャピラリーは共にマイクロリアクションシステムを形成する。原料の体積流およびマイクロリアクションシステムにおける滞留時間は第1表に記載されている。得られた粗ニトログリセリン-生成物の組成は、公知の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。結果は同様に第1表に記載されている。 実施例2:2つのマイクロリアクターからなる1つのシステムにおけるニトログリセリンの製造 グリセリンのエステル化は、実施例1と同じように以下の点を変更して実施した:実施例1に記載されたマイクロリアクターの2つを直列に接続した。その際、第1のマイクロリアクターから出てくる反応混合物を、第2のマイクロリアクターの2つの取り入口に分配した。反応温度はこの実施例の場合、40℃であった。原料の体積流、滞留時間およびHPLC−分析の得られた結果は第2表にまとめられている。 実施例3:簡易なT−マイクロリアクター中のニトログリセリンの製造 グリセリンのエステル化を、800μmのチャネル内径を有するガラスT型部材と、その後に続く50cmの長さのテフロンキャピラリーからなるマイクロリアクターシステムにおいて行った。原料の体積流、滞留時間およびHPLC−分析の得られた結果は第3表にまとめられている。 実施例1から3において達成された結果は、同じプロセス条件下で、他の混合原理に基づいた(例えばマルチラミネーション)、超小型構造化された他のリアクターによっても達成した。 アルコール溶液と混酸とをマイクロリアクター中で混合することを特徴とする、液体の硝酸エステルの製造法。 マイクロリアクターのチャネル内径が少なくとも50μmであることを特徴とする、請求項1記載の方法。 マイクロリアクターのチャネル内径が少なくとも100μmであることを特徴とする、請求項1記載の方法。 マイクロリアクターのチャネル内径が最大3000μmであることを特徴とする、請求項1記載の方法。 マイクロリアクターのチャネル内径が最大1000μmであることを特徴とする、請求項1記載の方法。 液体の流がマイクロリアクター中で層状であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。 液体の流れがマイクロリアクター中で<1000のレイノルズ数を有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。 マイクロリアクターが超小型構造化されたパッシブな混合構造を有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。 マイクロリアクターがT−混合構造またはY−混合構造を有することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。 マイクロリアクターがガラスまたはケイ素の材料からなることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。 マイクロリアクターが金属、セラミックまたはエナメルの材料からなることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。 該方法を等温条件下で実施することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。 マイクロリアクターを、分岐および再結合の原理またはマルチラミネーション原理に従って作動させることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。 アルコールとして1価または多価のアルコールを使用することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。 アルコールとしてグリセリンを使用することを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。 混酸として、0.8:1〜1.2:1の質量比での濃硫酸と濃硝酸とからなる混合物を使用し、その際、硫酸の方はオレウムを10質量%まで含有しうることを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。 アルコールとしてグリセリンを使用し、かつHNO3とグリセリンとのモル比が3:1〜10:1であることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。 請求項1から17までのいずれか1項記載の、モノ硝酸エステル、ジ硝酸エステルまたはポリ硝酸エステルの製造法。 請求項1から17までのいずれか1項記載の、トリニトログリセリンまたはグリコール二硝酸エステルの製造法。 硝酸を用いてアルコールをエステル化し、その際、反応を1つまたは複数のマイクロリアクター中で実施する、液体の硝酸エステル、例えばニトログリセリンの製造法を記載する。


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