タイトル: | 特許公報(B2)_ムスカリン受容体拮抗作用薬の製造方法及びその中間体 |
出願番号: | 2006548951 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | C07D 233/61,B01D 9/02 |
石黒 雄治 相澤 靖浩 青野 雅博 JP 4953822 特許公報(B2) 20120323 2006548951 20051213 ムスカリン受容体拮抗作用薬の製造方法及びその中間体 杏林製薬株式会社 000001395 水野 勝文 100087398 石黒 雄治 相澤 靖浩 青野 雅博 JP 2004361243 20041214 20120613 C07D 233/61 20060101AFI20120524BHJP B01D 9/02 20060101ALI20120524BHJP JPC07D233/61 103B01D9/02 601JB01D9/02 601KB01D9/02 602EB01D9/02 608A C07D 233/00-233/96 CA/REGISTRY(STN) 国際公開第95/015951(WO,A1) 特開平07−291936(JP,A) 特開2001−226372(JP,A) 飯泉新吾,新実験化学講座1基本操作I,1978年,第3刷,p.318 ARMAREGO, W. L. F. et. al., ,purification of laboratory chemicals,2003年,fifth edition,p.57-58 2 JP2005023216 20051213 WO2006064945 20060622 7 20080919 吉田 佳代子 本発明は選択的なムスカリン受容体拮抗作用薬である4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド(以下「化合物(1)」と略す)の新規な製造中間体及びその中間体を用いた化合物(1)の製造方法に関するものである。 化合物(1)は抗コリン作用、とりわけ選択的で強力なムスカリン受容体拮抗作用を有するイミダゾール誘導体であり、過敏性腸症候群、憩室疾患、機能性下痢、食道無弛緩症、噴門痙攣等の消化管自動運動性障害治療、胆道、尿道の痙攣、尿失禁等の治療、慢性気道閉塞性疾患の治療等の医薬用途に有用であることが知られている(特許文献1、特許文献2の実施例11の化合物)。又、化合物(1)の製造方法についても具体的に開示(特許文献2及び3、非特許文献1)されている。しかしながら、これらに開示された方法では、精製の際にHP−20等の合成吸着剤を用いなければならず、その操作性、精製効率等について工業的なスケールアップを図る上では問題があり、さらに改善工夫を行い、実生産に適合する製造法を見出す必要があった。WO9515951パンフレット特開平7−215943号特開2003−201281号Bioorg.Med.Chem.,7(6),1151−1161(1999) 医薬品として高品質の化合物(1)を工業的に生産していくためには、実生産レベルに適う製造工程の操作性や精製効率の改善、或いは合成吸着剤の原薬への混入可能性と言った課題を解決する必要がある。 本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、製造中間体として4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸又はリン酸等の塩又はそれらの塩の水和物を単離精製し、次いで中和することにより化合物(1)が簡便な操作で、精製効率良く製造できることを見出し、本発明を完成させたものである。 すなわち、本発明は、1) 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩またはその塩の水和物、2) 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸塩またはリン酸塩あるいはそれら酸性塩の水和物、3) 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの製造中間体であることを特徴とする上記2)に記載の酸性塩あるいはそれら酸性塩の水和物、4) 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの精製品を製造するための製造中間体であって、かつ単離精製が容易であることを特徴とする上記2)に記載の酸性塩あるいはそれら酸性塩の水和物、5) 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの粗結晶に無機酸または有機酸を作用させ酸性塩あるいはそれら酸性塩の水和物を単離精製する上記2)に記載の酸性塩あるいはそれら酸性塩の水和物の単離精製品を製造する方法、6) 上記5)に記載の酸性塩あるいはそれら酸性塩の水和物の単離精製品をアルカリで中和することにより精製された4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを製造する方法、7) 上記5)において単離した4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの酸性塩あるいはそれら酸性塩の水和物をアルコール及び酢酸エチルで再結晶後、アルカリ金属水酸化物を用いて中和し、得られた結晶をアルコール又は含水アルコールにより再結晶する4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの精製品を製造する方法、8) 簡単な再結晶のみで収率よく高品質な4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを提供できる上記2)又は3)に記載の酸性塩あるいはそれら酸性塩の水和物、に関するものである。 発明によれば、4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの工業的に有利な製造方法が確立され、高純度、高品質の医薬品として提供することが可能である。 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩とは、塩酸、硫酸、臭化水素酸又はリン酸等との無機酸付加塩、あるいはマレイン酸、フマール酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸又はベンゼンスルホン酸等との有機酸付加塩を意味する。中でも、塩酸塩あるいはリン酸塩が好ましい。 本発明は特許文献3に従い、4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの粗結晶を得、これをメタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール等のアルコールに溶解し、当モルの塩酸又はリン酸等の酸を加え、次いで酢酸エチル等の有機溶媒を加えるか、もしくは等モルの塩酸又はリン酸等の酸、アルコール、酢酸エチルの混液を用いて結晶化することにより4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸又はリン酸塩等の酸性塩又はそれらの水和物として単離し、次いでアルカリ金属水酸化物を用いて中和した後、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール等のアルコールもしくはこれらの含水アルコールから再結晶することにより、簡便な操作で精製効良く、かつ高純度の化合物(1)が得られることを見出し、工業的スケールの製造方法を完成したものである(スキーム)。 本発明の4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸塩又はリン酸塩等の酸性塩又はそれらの塩の水和物は具体的開示の無い新規化合物であり、かつその有用性についても知られていなかった。これらの新規な塩又はその塩の水和物を用いることにより、精製効率が向上し、精製操作も簡便になることを見出し、工業的方法として本発明を完成したものである。 本発明の4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸塩もしくはリン酸塩等の酸性塩又はそれらの塩の水和物を用いれば、粗生成物を合成吸着剤を用いることなく簡便な再結晶のみで、収率よく、高品質な化合物(1)の原薬を得ることができる。本発明により化合物(1)の優れた工業的生産方法が提供されたものである。 次に本発明を具体例によって説明するが、これらの例によって本発明が限定されるものではない。参考例1 4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの粗結晶4−ブロモ−2,2−ジフェニルブチロニトリル500g(1.67mol)、2−メチルイミダゾール685g(8.34mol)及びジメチルスルホキシド(DMSO)250mLの混合物を95〜105℃で5時間撹拌後、氷水冷却した。内温39℃で酢酸エチル2L及び水2Lを加えて5分間撹拌後、有機層を分取した。有機層を水2L、次いで2.5%酢酸2Lで洗浄後、有機層を減圧濃縮した。残油をエタノール2Lに溶かし、撹拌下内温31℃で85%リン酸192g(1.67mol)/エタノール1L溶液を滴下し、白濁した時に滴下を中断した(約500mL滴下)。30分間撹拌して結晶の析出を確認後、残りのリン酸溶液を滴下し、引き続き内温30℃で16時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、エタノール1Lで洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥(真空ポンプ)して4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−2,2−ジフェニルブチロニトリル、リン酸塩を496g(74.5%)得た。この内100gを精製水100mL/2−プロパノール400mL混液に加熱完溶し、撹拌下2−プロパノール500mLを加えて氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、析出した結晶をろ取し、2−プロパノール100mL、次いで酢酸エチル100mLで洗浄した。60℃で17時間減圧乾燥(真空ポンプ)して、吸湿性を有する白色の結晶性粉末の4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−2,2−ジフェニルブチロニトリル リン酸塩精製品を91.3g(通算収率:68%)得た。得られた精製品80.0g(200mmol)、86%水酸化カリウム132g(2.02mol)及び2−プロパノール400mLの混合物をアルゴン雰囲気下5時間加熱還流後、氷水冷却した。撹拌下、内温30℃で2mol/L塩酸800mLを加えて(50℃に昇温)晶析させ、内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取した。2−プロパノール30mL/精製水60mL混液、次いで精製水250mL×5回(5回目洗液:pH8.80)で洗浄した。40℃で16時間送風乾燥し、粗結晶を55.2g(86.4%)得た。この内27.6gを95%2−プロパノール200mL混液に加熱完溶し、室温で1時間撹拌晶析後、氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、析出した結晶をろ取し、2−プロパノール10mLで洗浄した。60℃で3時間減圧乾燥(真空ポンプ)して、白色の結晶性粉末の4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−2,2−ジフェニルブタンアミド粗結晶を25.7g(通算収率:80%)得た。 実施例1 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド 塩酸塩参考例1で得られた4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド粗結晶19.2g(60.0mmol)を濃塩酸5mL/2−プロパノール95mL混液に加熱完溶後、酢酸エチル100mLを加えて室温で1時間撹拌晶析後、氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取し、酢酸エチル10mLで洗浄した。湿潤晶を95%2−プロパノール100mLに加熱完溶後、酢酸エチル100mLを加えて室温で1時間撹拌晶析後、氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取し、酢酸エチル10mLで洗浄した。60℃で3時間減圧乾燥(真空ポンプ)して、4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド 塩酸塩を16.9g(79.3%)得た。この塩酸塩を90%2−プロパノール80mLに加熱完溶後、酢酸エチル160mLを加えて室温で1時間撹拌晶析後、氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取し、酢酸エチル10mLで洗浄した。60℃で3時間減圧乾燥(真空ポンプ)して、白色の結晶性粉末の4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド 塩酸塩を14.5g(通算収率:68%)得た。 mp205〜208℃(熱板法) EI−MS m/z:319(M+) Anal.Calcd C20H21N3O・HCl:C,67.50;H,6.23;N,11.81. Found:C,67.25;H,6.26;N,11.83.1H−NMR(DMSO−d6,400MHz)δ : 2.38(3H,s),2.75−2.79(2H,m),3.73−3.77(2H,m),6.81(1H,s),7.28−7.39(10H,m),7.44(1H,s),7.50(1H,d,J=2.4Hz),7.55(1H,d,J=2.0Hz),14.41(1H,br s).実施例2 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド実施例1で得られた4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド 塩酸塩7.12g(20.0mmol)を精製水71mLに溶かし、活性炭0.71gを加えて1時間撹拌後、セルロースパウダー1.00gを敷いた2.1cm桐山ロートでろ過し、精製水3mLで洗浄した。ろ液及び洗液にエタノール56mLを加え、撹拌下2mol/L水酸化ナトリウム水溶液10mLを加えて中和晶析した。室温で1時間撹拌後、氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取し、40%エタノール10mL次いで精製水100mL×5回(5回目洗液:pH8.57)で洗浄した。60℃で5時間減圧乾燥(真空ポンプ)して、5.88g(92.0%)の結晶を得た。この内5.78gを90%エタノール30mLに加熱完溶し、室温で1時間撹拌晶析後、氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取し、エタノール5mLで洗浄した。60℃で3時間減圧乾燥(真空ポンプ)して、白色の結晶性粉末の4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを5.22g(通算収率:83%)得た。 mp 191〜193℃(熱板法) EI−MS m/z:319(M+) IR(KBr)cm−1:3333,3047,1673,1499. Anal.Calcd C20H21N3O:C,75.21;H,6.63;N,13.16.Found:C,75.34;H,6.66;N,13.37.1H−NMR(DMSO−d6,400MHz)δ : 2.01(3H,s),2.60−2.64(2H,m),3.51−3.55(2H,m),6.67(1H,d,J=1.2Hz),6.90(1H,br s),6.92(1H,d,J=1.2Hz),7.25−7.37(11H,m).[HPLC測定条件]検出器:紫外吸光光度計(測定波長:227nm)カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする(Inertsil ODS−3V)。カラム温度:30℃付近の一定温度移動相:1−オクタンスルホン酸ナトリウム2.16gを薄めたリン酸(1→1000)に溶かし、1000mLとした液を移動相Aとし、アセトニトリルを移動相Bとし、メタノールを移動相Cとする。試料注入後40分間は、移動相A/移動相B/移動相C混液(12:5:3)から移動相B/移動相A/移動相C混液(12:5:3)へ直線濃度勾配制御により送液し、次の10分間は、移動相B/移動相A/移動相C混液(12:5:3)を送液する。流量:KRP−197の保持時間が9〜10分になるように調整する(約1mL/min)。面積測定範囲:KRP−197の保持時間の約5倍の範囲(約45分)HPLC純度:100%実施例3 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド リン酸塩参考例1と同様にして得られた4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド粗結晶を11倍量の90%2−プロパノールに加熱溶解し、等モルの85%リン酸を加えた後、析出した不溶物を加熱溶解し、室温で1時間、次いで氷水冷却下1時間撹拌してリン塩結晶とした後、ろ過した。これを乾燥後、10倍量の70%2−プロパノールで再結晶した。60℃で3時間減圧乾燥(真空ポンプ)して、白色の結晶性粉末の4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド リン酸塩を37.3g(通算収率:89%)得た。 mp 219〜220℃(熱板法) EI−MS m/z:319(M+) Anal.Calcd C20H21N3O・H3PO4・0.8H2O:C,55.63;H,5.98;N,9.73. Found:C,55.52;H,5.82;N,9.69.1H−NMR(DMSO−d6,400MHz)δ : 2.13(3H,s),2.65−2.69(2H,m),3.58−3.62(2H,m),6.87(1H,br s),6.90(1H,d,J=1.5Hz),7.10(1H,d,J=1.5Hz),7.26−7.43(11H,m),8.41(2H,br).実施例4 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド実施例3で得られた4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミド リン酸塩13.3g(32.0mmol)を1mol/L塩酸32mLと精製水101mLの混液に溶かし、活性炭1.33gを加えて1時間撹拌後、セルロースパウダー2.66gを敷いた4cm桐山ロートでろ過し、精製水13mLで洗浄した。ろ液及び洗液にエタノール130mLを加え、撹拌下2mol/L水酸化ナトリウム水溶液48mLを加えて中和晶析した。氷水冷却下、内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取し、40%エタノール50mL次いで精製水200mL×5回(5回目洗液:pH8.80)で洗浄した。湿潤晶10.6gをエタノール53mLに加熱完溶し、室温で1時間撹拌晶析後、氷水冷却した。内温15℃以下で1時間撹拌後、結晶をろ取し、エタノール5mLで洗浄した。60℃で3時間減圧乾燥(真空ポンプ)し、白色の結晶性粉末の4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを7.80g(収率:76.3%)得た。HPLC純度:100% 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを製造するにあたり、中間体として4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを塩酸塩、リン酸塩等の酸性塩又はその水和物として単離し、精製した後、次いでアルカリ金属水酸化物で中相、アルコールを用いて再結晶することにより高品質な4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを収率良く提供できることが明らかとなった。 本発明により、4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの工業的に有利な製造方法が確立され、高純度、高品質の医薬品として提供することが可能となった。 4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの粗結晶に塩酸を作用させることにより生成された4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸塩または当該塩酸塩の水和物を単離精製し、 得られた4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸塩または当該塩酸塩の水和物の単離精製品をアルカリで中和する、精製された4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを製造する方法。 生成された4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸塩または当該塩酸塩の水和物をアルコール及び酢酸エチルで再結晶し、 得られた4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドの塩酸塩または当該塩酸塩の水和物の単離精製品をアルカリ金属水酸化物を用いて中和し、得られた結晶をアルコール又は含水アルコールにより再結晶する請求項1に記載の精製された4−(2−メチル−1−イミダゾリル)−2,2−ジフェニルブタンアミドを製造する方法。