| タイトル: | 公表特許公報(A)_治療剤を含んで成る腔内人工器官 |
| 出願番号: | 2006523013 |
| 年次: | 2007 |
| IPC分類: | A61F 2/84,A61F 2/06,A61L 33/00,A61K 31/4045,A61P 17/02,A61P 29/00 |
デ シェールダー,イファン カミエル ホルフェルス,ロナルト アドリアヌス マリア JP 2007502135 公表特許公報(A) 20070208 2006523013 20040809 治療剤を含んで成る腔内人工器官 ブルー・メディカル・デバイシーズ・ベスローテン・フェンノートシャップ 502164015 BLUE MEDICAL DEVICES B.V. 青木 篤 100099759 石田 敬 100077517 福本 積 100087871 古賀 哲次 100087413 渡辺 陽一 100117019 西山 雅也 100082898 デ シェールダー,イファン カミエル ホルフェルス,ロナルト アドリアヌス マリア EP 03447210.0 20030814 A61F 2/84 20060101AFI20070112BHJP A61F 2/06 20060101ALI20070112BHJP A61L 33/00 20060101ALI20070112BHJP A61K 31/4045 20060101ALI20070112BHJP A61P 17/02 20060101ALI20070112BHJP A61P 29/00 20060101ALI20070112BHJP JPA61M29/02A61F2/06A61L33/00 TA61K31/4045A61P17/02A61P29/00 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW EP2004051755 20040809 WO2005016400 20050224 18 20060412 4C081 4C086 4C097 4C167 4C081AC08 4C081BA13 4C081CE02 4C081DA03 4C081EA06 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC13 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA10 4C086NA13 4C086ZA36 4C086ZA89 4C086ZB11 4C097AA15 4C097BB01 4C097CC02 4C097CC03 4C097DD09 4C097EE06 4C097EE07 4C167AA50 4C167BB06 4C167CC09 4C167DD01 4C167FF05 4C167GG02 4C167GG04 4C167GG16 4C167GG22 発明の分野 治療剤を局所的に、特に腔内人工器官の例えば、冠状動脈ステントから、人工器官の表層から直接かあるいは、人工器官上に塗布されたポリマーコーティングに混合もしくは結合した又は人工器官上に直接結合された孔、微孔、穿孔ピット(perforationsor pits)から、腔内創傷後の治療反応を調節するために、内皮細胞再増殖を向上させるため、及び腔内人工器官の移植によって生じる創傷により誘導された炎症を阻害して組織増殖を阻害し且つ人工器官の狭窄を予防するために投与することに関連する。 発明の背景 経皮経管冠動脈形成術(PTCA)後、アテローム性動脈硬化症の再度の狭窄(再狭窄)は、この手順を受ける患者の10〜50%において生じ、そして次に更なる血管形成術又は冠状動脈バイパス移植が必要となる。再狭窄を促す正確なホルモン及び細胞プロセスは依然として特定されている一方で、現在の理解とは、PTCAのプロセスは、アテロームにより閉塞した動脈を開口することに加え、常在する冠状動脈平滑筋細胞(SMC)に損傷を与える。この損傷に反応して、接着性血小板、浸潤性マクロファージ、リンパ球、又は平滑筋細胞(SMC)はそれら自身、その後の増殖及び中間SMCの移動に伴い、細胞誘導増殖因子を、静脈血管内膜の領域へと、内部弾性薄膜を介して放出する。更なる増殖及び血管内膜SMCの肥厚化及び、最も有意に、3〜6月の期間に渡る多量の細胞外マトリクスの生産は、冠状血管流を有意に閉塞させるのに十分な血管空間を満たし且つ狭窄する。 SMC増殖を予防するための最近のいくつかの実験的方法は、使用されている大部分の医薬のメカニズムは不明なままであるが見込みがあることを示している。ヘパリンは、バルーン血管形成術が介在した損傷のin vitro及び動物モデルの両方においてSMC増殖の阻害を生じる、最も良く知られており且つ特性決定された製剤である。ヘパリンによるSMC阻害のメカニズムは未だ不明であるがおそらく次のいずれか又は全てが原因でありうる:1)増殖制御性プロトオンコジーンc-fos及び-mycの発現の低下、2)組織プラスミノーゲンアクチベーターの細胞による生産の低下、又は3)増殖制御因子の例えば、繊維芽細胞増殖因子(FGF)の結合及び脱隔離(dequestration)。 バルーン血管損傷の動物モデルにおける筋内膜肥大化(myointimal thickening)を減らす能力を示す他の剤は、アンジオペプチン(ソマトスタチン類似物)、カルシウムチャネルブロッカー、アンジオテンシン転換酵素阻害物質(カプトプリル、シラザプリル)、シクロスポリンA、トラピジル(抗狭心症、抗血小板製剤)、テルビナフィン(抗真菌剤)、コルヒチン及びタキソール(抗チュブリン抗増殖物質)、並びにc-myc及びc-mybアンチセンスオリゴヌクレオチドである。 更に、増殖因子(PDGF)由来のSMCマイトジェン血小板に対する抗体は、バルーン血管形成術損傷のラットモデルにおける筋内膜肥大を減らすことにおいて有効であることが示されており、従って、再狭窄の原因論に直接PDGFが関与することが示されている。従って、血管形成術後の再狭窄を予防することにおいて臨床的に首尾良い治療はわからない一方で、SMC増殖を阻害することが知られているいくつかのin vivo実験上首尾良い製剤は、あるクラスとしてこれらの剤は、臨床狭窄を予防する能力を有し且つヒトにおける慎重な評価をするに値することを示す。 冠状動脈疾患は、西側諸国において40歳を超える男性及び50歳を超える女性の主要な死亡原因である。 大部分の冠状動脈に関連した死亡は、アテローム性動脈硬化症による。冠状動脈血流を制限する又は障害となるアテローム性病巣は虚血性心疾患に関連した死亡の主たる原因でありそして米国では年間500,000〜600,000人の死亡をもたらす。疾患のプロセスをとらえ且つ心筋自体が損われる更に進んだ疾患状を予防するために、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)又は冠状動脈バイパス術(CABG)による直接診療が使用されている。 PTCAは、小さなバルーンが先端についたカテーテルを、狭窄した冠状動脈に通し次いで当該動脈を拡張する処置である。現在、毎年およそ250,000〜300,000人の患者がそれを行っている。この治療法の主たる利点とは、冠状動脈移植の一層侵襲性の外科的処置を受ける必要がなく首尾良い処置が必要な患者において有用であることだ。PTCA に伴う主たる問題は、PTCAの直後(急速な再閉塞)及び長期(再狭窄)の両方における、血管の血管形成術後閉鎖の問題である。 急速な再閉塞のメカニズムは見かけ上いくつかの因子を伴い且つ動脈の結果的な閉鎖を伴う血管の萎縮及び/又は新しく開いた血管の所定の損傷距離にともなう血小板の沈着、しかる後のフィブリン/赤血球血栓の形成から生じうる。最近、腔内ステントは、PTCA後の急速な再閉塞を予防するための手段として検証されている。 血管形成術後の再狭窄(慢性の再閉塞)は、急速な再閉塞よりも一層漸進なプロセスであり:病巣を有する患者の小計30%及び慢性総病巣を有する患者の50%が血管形成術後に再狭窄にいたるだろう。再狭窄の正確なメカニズムは、目下研究中であり、再狭窄プロセスの一般的な性状が確認されている。 正常な動脈壁において、平滑筋細胞(SMC)は、低い速度(<0.1%/日)で増殖する。SMCは静脈壁中、細胞サイトプラズム体積80〜90%が収縮性の装置で占められることを特徴とする「収縮性」表現型において存在する。小胞体、ゴルジ体、及び遊離リボソームは僅かにあり且つ核周囲の領域に位置する。細胞外マトリクスはSMCを取り囲み且つSMCを収縮フェノタイプ状態において維持することに関与すると考えられているヘパリン様グリコシルアミノグリカンに富む。 血管形成術中の腔内バルーンカテーテルの圧力膨張により、動脈壁内の平滑筋細胞が損傷を受けるようになる。細胞誘導増殖因子の例えば、血小板誘導増殖因子(PDGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、上皮増殖因子(EGF)などは、ダメージを受けた静脈の内腔表層に接着し、マクロファージ及び/又は白血球を浸潤する血小板から、又は中膜SMCの増殖及び移動反応を誘発するSMC(即ち、BFGF)から直接放出される。これらの細胞は、収縮表現型から「総合的」表現型へと表現型変化をほんの僅かな収縮性フィラメント束のみならず多くの粗面小胞体、ゴルジ体及び遊離リボソームにより受ける。増殖/移動は通常、損傷後1〜2日以内に中膜で始まって、2日でピークに至り、その後迅速に衰退する(Campbellら., In : Vascular Smooth Muscle Cells in Culture, Campbell, J. H. and Campbell, G. R. , Eds, CRC Press, Boca Ration, 1987, pp. 39-55) Clowes, A. W. and Schwartz, . S. M. , Circ. Res. 56: 139-145,1985)。 最後に、娘合成細胞が、静脈平滑筋の内膜層へ移動して増殖を続ける。増殖及び移動は、ダメージを受けた内腔内皮層が再生(その時に、血管内での増殖が終わる、通常損傷後7〜14日)するまで続く。次の3〜6月に渡り生ずる血管内膜肥大が増加し続けることは、細胞数ではなく細胞外マトリクスが増加することによる。従って、SMC移動及び増殖は、血管内膜肥過形成が一層慢性の反応である一方で、血管の損傷に対する急速な反応である(Liuら, Circulation, 79: 1374- 1387,1989)。 再狭窄の症状を示す患者は、繰り返しPTCA又はCABGが必要となる。PTCAを受ける患者の30〜50%が再狭窄を経験するであろうから、再狭窄は明らかに、冠状動脈疾患に対する治療方法としてのPTCAの成功に制限を与えている。SMC増殖及び移動は、動脈損傷に対する病理学的反応を非常によくはらみ、SMC増殖及び移動の予防は再狭窄の予防における薬理学的介入の標的を示す。 新規特徴及びステント技術への適用 現在、腔内人工器官の例えば、冠状動脈ステントの臨床性能を向上させる試みは、一層の生物分解性の金属合金を探索すること、ステント表層を最適化すること、コーティングを金属に適用すること、カバー又は膜を取り付けること、又は物質をイオン衝撃により表層に埋め込むことのいずれかのためのいくつかのバリエーションを伴う。再狭窄に影響を与える治療剤で満たされて良いリザーバーを伴うように設計されたステントも提案されている。 ステントなどの腔内人工器官からの、再狭窄を阻害するための局所ドラッグデリバリー 本願において、治療剤は、動脈損傷の部位にデリバリーされる。常用の方法は、治療剤を、ステント上にコートされるポリマー物質中へと組み込んでいる。理想的なコーティング物質は、膨張の前後、金属ステントに強力に接着できなければならず、所望の投与量を達成するために十分な量で薬物を維持することができなければならず、薬物を調節された方法において数週に渡り放出することができなければならず、そしてプロファイルの増加を最小にするようできる限り薄くなければならない。加えて、コーティング物質は、体による有害な反応に何ら寄与するべきではなく且つ完全に生物適合性である(即ち、非血液凝固性、非炎症性など)べきだ。現在まで、理想的なコーティング物質は、このような用途のためには開発されていない。 このポリマー/薬物ロード法の代わりは、治療剤を物質表層に直接結合させることである。この方法は、完全に生物適合性である利点を有する。しかし、ステント上にロードできうる薬物の量の制限及び(速すぎる)薬物の放出が不利である。 他の代わりは、生物適合性グルー、特に生物適合性オイル/溶媒エマルションに染込ませた薬物を使用することである。この方法についてまた、薬物の放出は非常に早いが、しかしバリアーコーティングとの組み合わせが薬物放出特性を向上させることができうる。 他の方法は、薬物をロードできうるリザーバーを含むステントを設計することである。生物適合性物質のコーティング又は膜は、薬物をリザーバーから動脈の壁に散布することをコントロールするだろうリザーバーに適用されて良い。このシステムの利点は、一層多くの薬物がロードされて良く且より薬物長い放出が達成されて良いことである。 再狭窄を予防するための薬理学的試み 薬理学的手段により再狭窄を予防する試みは、従って、失敗であり且つ全てトライアル剤の全身投与を伴う。アスピリン-ジピリダモール、チクロジピン、急性ヘパリン投与、慢性ワルファリン(6月)もメチルプレドニソロンも再狭窄を予防することにおいて有効ではないが、血小板阻害物質は血管形成術後の急性再狭窄を予防することにおいて有効である。カルシウムアンタゴニストも、再狭窄を予防することにおいて有効でないが、それらは未だ研究されている。他の現在研究中の製剤としては、トロンボキサン阻害物質、プロスタクリンミメチクス、血小板膜受容体遮断薬、トロンビン阻害物質及びアンジオテンシン転換酵素阻害物質が挙げられる。これらの製剤は、しかしながら、全身的に与えられなければならないが、治療上有効な投与量を達成することは可能でなく;抗増殖剤(又は抗-再狭窄剤)濃度は、これらの製剤の既知毒性濃度を超えて良く、従って、平滑筋阻害を生み出すために十分な量は、到達されない(Langら., 42 Ann. Rev. Med., 127-132 (1991); Popmaら., 84 Circulation, 1426〜1436 (1991))。 食用魚オイルサプリメント、トロンボキサン受容体アンタゴニスト、コレステロール低下剤、及びセロトニンアンタゴニストの更なる再狭窄を予防するために有効な更なる臨床トライアルが試験されており、矛盾する又は否定的な結果が示されており、従って薬理学的製剤は、血管形成術後の再狭窄を予防するために未だ臨床的に使用されていない(Franklin, S. M. and Faxon, D. P. , 4 Coronary Artery Disease, 232〜242 (1993); Serruys, P. W.ら., 88 Circulation, (part 1) 1588〜1601, (1993))。 ステントは、再狭窄を減らすことにおいて有用であることが示されている。ステントは、それが、血管形成術を受けた冠状動脈の内腔内で膨張した場合、動脈壁へ構造的なサポートを提供し、そして血流のための開いた路を維持することにおいて有用である。2つのランダム化した臨床トライアルにおいて、ステントはPTCA後の血管形成術の成功を高め、狭窄した血管内腔の増加及び6月における病巣再発の減少することが示した(Serruysら., 331 New Eng Jour. Med, 495, (1994); Fischmanら., 331 New Eng Jour. Med, 496-501 (1994))。更に、臨床トライアルにおいて、ヘパリンコーティングしたステントは、見かけ上、ヘパリンをコーティングしていないステントで確認されたのに続いて、狭窄直径における減少の同じ利点を有する。さらに、ヘパリンコーティングは見かけ上、ステント移植後の副次的に急性の血栓症の減少を生み出す更なる利点を有する(Serruysら., 93 Circulation, 412-422, (1996)。従って1)狭窄した冠状動脈の持続的な機械的膨張は、再狭窄予防のいくつか基準をあたえ、そして2)ステントをヘパリンでコーティングすることは、薬物を、局所的な、当該ステントの表層から離れた損傷組織へデリバリーする実現可能性と臨床上の、有用性の両方を示した。 多くの薬剤は、再狭窄において使用するための抗増殖剤として盛んに研究されており且つ実験動物モデルにおいていくつかの活性が示されている。これらとしては:ヘパリン及びヘパリン断片(Clowes and Karnovsky, 265 Nature, pp.25〜626, (1977); Guyton, J. R.ら. 46 Circ. Res. ,pp.625〜634, (1980); Clowes, A. W.とClowes, M. M. , 52 Lab. Invest.,pp.611〜616, (1985); Clowes, A. W.とClowes, M. M. , 58 Circ. Res. ,pp.839〜845(1986); Majeskyら, vol.61 Circ Res. ,pp.296〜300, (1987); Snowら., vol.137 Am. J. Pathol.,pp.313〜330 (1990); Okada, T.ら., 25 Neurosurgery,pp.92〜898, (1989)、コルヒチン(Currier, J. W.ら, 80 Circulation,vol.11〜66, (1989)、タキソール、アンギオテンシン転換酵素(ACE)阻害物質(Powell, J. S.ら,vol.245 Science, pp.186〜188(1989)、アンジオペプチン(Lundergan, C. F.ら、 vol.17 Am. J. Cardiol. (Suppl. B); 132B- 136B (1991)、シクロスポリンA (Jonasson, L.ら, 85 Proc. Nati, Acad. Sci. , 2303 (1988)、ヒツジ-抗-ウサギPDGF抗体(Ferns, G. A. A. ,ら., 253 Science, pp.129〜1132 (1991)、テルビナフィン(Nemecek, G. M.ら, 248 J. Pharmacol. Exp. Thera. , pp.1167〜11747 (1989)、トラピジル(Liu, M. W.ら, 81 Circulation, pp.1089〜1093 (1990)、インターフェロン-γ(Hansson, G. K. とHolm, 84 J. Circulation,pp.1266〜1272 (1991)、ステロイド(Coiburn, M. D. ら, 15 J. Vasc. Surg. pp. 510〜518 (1992)、またBerk, B. C.ら, vol.17 J. Am.Coll. Cardiol.,111 B-1 17B (1991)、電離放射線、溶解毒(fusion toxins)、アンチセンスオリゴヌクレオチド、遺伝子ベクター、及びラパマイシンが挙げられる。バルーン血管形成術の後のアテローム形成を阻害するためのプロブコールの全身投与が証明されてきた(Schneiderら. (1993) Circulation 88 :pp.628〜637, Tardiffら,(1996)要約0524, Circulation 941-91, Rodesら, Circulation 1998 ; 97: pp.429〜436, Tardiffら Circulation 2003 ; 107: 552 及びLau ら Circulation 2003 ; 107: 2031)。再狭窄を阻害するための抗酸化物質及び/又は遊離ラジカルスカベンジャーの使用は、U.S.5,326,757; WO 95/26193;及びCA 2106695に記載されている。 WO 98/30255は、特別に設計された局所薬物デリバリーカテーテルを使用する再疎通した(recanalized)血管の再狭窄を阻害するための、プロブコールの、そして大集団の他の抗酸化物質の使用を開示する。この局所薬物デリバリーカテーテルの使用は、必要となる総薬物量を減らすこと及び全身デリバリーにより可能であるより高い局所濃度を達成することである。しかし、いくつかの研究では、プロブコールが再狭窄を減らすことにおいて有効であることを証明しているが(上記刊行物を参照のこと)、プロブコールの局所デリバリーの効果は未だ証明されておらず、WO 98/30255自体でも証明されていない。 ポリマー溶液中のラパマイシンの混合物を使用する、ステント上にコートされたラパマイシンがEP-A-0 950 386に記載されている。臨床研究は、ラパマイシンをコーティングしたステントを使用することで再狭窄の割合が劇的に減少したことをも示している。この系の潜在的な不利点は、ラパマイシンを使用することであり、ラパマイシンは、ステント移植後、SMC増殖のみならず、繊維芽細胞及び再増殖内皮細胞増殖及び回復、並びにポリマーによって誘導される炎症反応の懸念をもたらすポリマーの使用、及び遅発性再狭窄の潜在的な発生にも影響を与える。 発明の概要 人工器官の移植によって生じる血管損傷及び炎症を減らすことによって血管損傷後の治癒反応を調節して新生内膜過形成を減らす腔内人工器官上にコーティングされたメラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)又はメラトニン誘導体薬物 本発明によれば、メラトニンを、腔内人工器官をコーティングするために使用することが行われている。メラトニンの代わり及び/又はメラトニンに加えて、メラトニンから誘導された薬物、即ち、類似する化学構造を有する薬物、及び血管壁の治癒反応に対して類似の効果を有する、特に実質上同じ効果を有する薬物を使用することでもありうる。In vitro証拠は、メラトニンがラパマイシンとは異なる作用の態様を有することを示す。メラトニンは、とりわけ他の多くの作用のなかでも、抗炎症効果を有することが示されている。メラトニンは、多くの方法によって炎症反応中の組織破壊を減らす。メラトニンは、有毒なフリーラジカルを直接スカベンジングするその能力により、全器官においてマクロ分子ダメージを減らす。メラトニンによってスカベンジングされることが知られているフリーラジカル及び反応性酸素及び窒素物質はとしては、とりわけ、非常に有毒なヒドロキシル基(-OH)、ペルオキキシ亜硝酸アニオン(ONOO-)、及び次亜塩素酸(HOCL)である。これらの因子は全て、炎症反応に寄与し且つ組織破壊に関連する。加えて、メラトニンは、炎症から生じるダメージを低下させる他の手段を有する。メラトニンは、核因子κB(NF-κB)が核へ移動してDNAに結合することを予防し、それによって、様々な炎症反応促進性サイトカインの例えば、インターロイキン及び腫瘍壊死因子αの上方制御を減らす。最後に、メラトニンは、白血球が内皮細胞に接着することを促す接着分子の生産を阻害するという間接的な証拠がある。この方法によって、メラトニンは、組織損傷に寄与する経内皮細胞移動及び浮腫を減らす。 大部分のフリーラジカルスカベンジャー及び抗炎症剤は、インステント新生内膜過形成を十分に遮断するために十分に有力ではないと考えられており、本発明者は、ブタステント冠状動脈モデルにおいて、ストラット周辺損傷(peri-strut injury)、ストラット周辺炎症(peri-strut inflammation)及び新生内膜過形成の有意な阻害を発見した。彼は、同じコーティング技術を使用すること並びに有力な抗増殖薬物に比較してメラトニンは同等の効力であり且プロブコールなどの純粋な抗酸化物質よりも一層有力であることを示唆する同じ動物モデルを使用することで、シロリムス及びパクリタキセルなどの有力な抗増殖性薬物について同程度の阻害を発見した。しかし、抗増殖薬物は、治癒プロセスに関係する細胞に影響を与え、深刻な副作用を生じる。例えば、内皮細胞再増殖を遮断することによって、それらは内皮細胞層の回復を遅延させ、損傷した血管壁と循環する血液のより長い接触をもたらすだろう。これは血小板活性化、血栓形成及びステント血栓のリスクをもたらし、そして更なる血小板及びトロンビンは、新生内膜過形成ための連続刺激をもたらす平滑筋細胞の有力なアクチベーターである。繊維芽細胞に対する阻害効果は十分に理解されておらず、しかし、往々にしてラパマイシンをコーティングしたステントにともない発見されたステント不適切配置(malappositioning)が理由でありうる。シロリムス及び特にパクリタキセルに比較してのメラトニンを使用することの利点とは、メラトニンが治癒反応に関わる細胞を遮断しないことである。それは単にさらに細胞にダメージ、平滑筋細胞の炎症及び過刺激を与え、新生内膜過形成及び再狭窄をもたらす毒性化合物を中和する。メラトニンは、血管損傷に反応して炎症性細胞によって放出される毒性の化合物を中和する。これらの化合物は、豊富な新生内膜増殖及び再狭窄をもたらす治癒反応の過刺激の原因であると教示される。メラトニンは内皮細胞再増殖に対する直接の効果をも有さずそして、間接的に、内皮細胞に対して毒性である毒性物質を除去することによっても、内皮細胞再増殖に対する陽性の効果を有する。従って、ステントの血栓の形成による有力な遅発血栓閉塞による問題はない。抗増殖治療医薬の使用に比較しての更なる利点とは、メラトニンが平滑筋細胞及び新生内膜過形成カスケードに関わる他の細胞に対して、非常に高い薬物濃度であっても細胞毒性がないことである。従って、メラトニンを使用することによって、組織のダメージを高めてそのようにすることで治癒反応を過剰に刺激し不適切な平滑筋増殖、新生内膜過形成及び最終的にステント狭窄をもたらす毒性産物は、中和され、従って平滑筋細胞分化及び増殖のための刺激は、新生内膜過形成カスケードが刺激される前に取り除かれる。他の抗酸化薬物と異なり、メラトニンは、炎症性細胞に対する、組織損傷後の炎症プロセスの間のそれらの活性化を阻害する直接の効果を有することも示される。この経路の重要性は十分に理解されてはいないが、血管損傷後の治癒反応に対する局所メラトニンデリバリーの有利な効果において不可欠であるようだ。これらの効果とは別に、我々の実験結果は、メラトニンの平滑筋細胞分化及び増殖に対する直接阻害効果をも示唆する。 これまで、メラトニンの局所デリバリーは、季節繁殖及び他の生理学的応答の制御のためのコーティングされた獣医学的移植物において使用された。WO 98/30255は、プロブコールの、及び他の抗酸化物質の例えば、メラトニンの、再疎通血管における再狭窄を阻害するのに十分な量での局所血管内デリバリーを述べている。最も共通して、使用は、特別に設計された局所デリバリーカテーテルからなるが、いくつかの場合、それはWO 98/30255によれば、移植装置の例えば、長期に渡り抗酸化物質をデリバリーすることができる移植ステント使用することが有利である。局所薬物デリバリーバルーンを使用することによる不利益とは、薬物がある決まった時間に渡ってのみ(最大で5分)放出できること及び血管壁ヘの有効な局所薬物デリバリーの効率が非常に低く(<1%〜5%)且つ非常に変則的であることである。これまで、抗酸化物質の局所血管内デリバリーを使用する有利な効果はとくに示されていない。再疎通血管の再狭窄を阻害するためのWO 98/30255に記載のように、局所薬物デリバリーバルーンを使用することも薬物コートステンも示されておらず、特にWO 98/30255それ自体においては示されていない。メラトニンについて、メラトニンが再狭窄を阻害することにおいて有効でありうる証拠がWO 98/30255において示されていない。代わりに、プロブコールとは異なる抗酸化物質について、US 5 326 757が参照されるが;しかしながら、WO 95/26193及びCA 2 106 695は、環状壁の狭窄を予防することにおいてヒアルロン酸の効果を増強する、選定の抗酸化物質(メラトニンではない)又は抗酸化物質(ビタミンC)とヒアルロン酸の特異的な組み合わせを示す。WO 98/30255によれば、好適な抗酸化物質であるプロブコールについては反対に、再狭窄を阻害することについての有効性を示す刊行物が参照されている。従って、当業者には、ドラッグデリバリーカテーテルの代わりに移植ステントを使用することが有利な場合がいくつかあることは明らかであり、抗酸化物質は、好適なプロブトールであるべきであり、何故なら、インプラントステントと共にデリバリーされて良い抗酸化物質の量は、カテーテルと共にデリバリーされて良い抗酸化物質の量よりも非常に少なく且つ一層有効なプロブコールよりも再狭窄を阻害するために必要であろう他の非常に多量の抗酸化物質よりも非常に少ないことが明らかだからである。従って、WO 98/30255は、メラトニンでコーティングされた移植ステントの組み合わせを教示しておらず、従って、このような組み合わせはWO 98/30255に対して新規である。WO 98/30255の記載に基づいて、当業者はインプラントステントによってプロブコールをデリバリーしようとすることができるが、もしそれが再狭窄を阻害することにおいて所望の結果を与えなければ、当業者にとってプロブコールよりも再狭窄を阻害することにおいて明らかに有効性が少ない他の抗酸化物質をも試すことは自明ではない。 ここで本発明は、治癒の向上をもたらし、平滑筋細胞刺激及び増殖の刺激が少なく且つ細胞内成長及び、腔内インプラント、血管内人工器官、シャント又はカテーテルの少ない狭窄をもたらす、メラトニンによる、その直接抗炎症効果と組み合わされた、損傷が誘導した炎症の間に放出される毒性遊離ラジカルの潜在的中和効果による、局所、ステント介在メラトニンデリバリーの、血管損傷及び炎症に対する意外な潜在的な有利な効果に基づいている。 メラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプトアミン)コートした冠状動脈ステントによる実験: ポリマーを除去するため(このことは、腔内人工器官上にコーティングをする場合に懸念を残す。何故なら、いくつかのポリマーは生物適合性でなく且つSMC増殖及び再狭窄をもたらす炎症反応を誘導することが示されているからだ)、本発明者は腔内人工器官の表層に直接メラトニンをコートするようにした。腔内人工器官について、商業者入手可能な316Lステンレス鋼冠状動脈ステント(V-Flex Plus, 16mm/3.0mm, William Cook Europe)を使用し、そしてステントを20mg/mlエタノール溶液に30秒に渡り浸した。ステントを取り出した後、エタノールを蒸発させるために暖層流を使用することで空気乾燥させた。この方法を使用することで、ステント上、合計20μgのメラトニンを載せることを達成できた。これらのステントのブタ冠状動脈モデルにおける移植の5日後の追跡で、組織検査によりステントのストラット周囲の炎症は何らなく、このシステムの完全な生物適合性が明らかになった。4週後、むき出しのステントに比べて意外にも新生内膜過形成の26%減少が確認された。プロブコールを使用する類似の実験は、炎症反応及び新生内膜過形成に対する有意な効果をもたらさなかった。低投与量にもかかわらず、メラトニン(20μg)は、このシステムにより有意な効果が示されうる。このことは次のことにより説明できうる1)メラトニンの有効なフリーラジカルスカベンジング効果2)メラトニンの有力な抗炎症効果 3)SMC増殖に対する直接の効果、4)治癒反応の他の介在物質に対するメラトニンの非毒性効果である。 次の段階において、メラトニンの総積載量を、一層濃縮されたメラトニン/エタノール溶液を使用することで増加させた。そのようにすることによって、最大総積載量300μg/ステントが達成されて良い。ブタの実験で、このような抗投与量メラトニン積載ステントを使用することによる炎症反応及び新生内膜過形成の効率的遮断が明らかになった。 直接コーティングシステムの欠点は、ステントからの薬物の迅速な放出である。In-vitro放出曲線は、24時間以内で90%の放出を示した。しかし、In-vivo研究は、最大15日の十分なメラトニン冠状動脈濃度を示した。 寛容できる抗再狭窄効果を達成するため、より長い期間に渡り有意なメラトニン濃度を維持するために、本発明者は、よりゆるやかにメラトニンを放出することを達成するための新規方法を開発した。薬物を、それが非常に良く溶けるオイル及び溶媒の生物適合性エマルションに溶かした。ステントをこのエマルションに数回浸し、そして異なる浸漬段階の間に、溶媒を蒸発させるために暖層流を使用することで空気乾燥させ且つ薬物/オイルコーティングを硬化させた。このシステムは、合計メラトニン積載量500μg/ステント及び日ではなく週に渡る非常に遅いメラトニン放出をもたらした。 ブタ冠状モデルにおけるIn-vivo実験において、薬物を積載していないステントを使用することでの5日追跡において炎症が発生していないことから、このコーティング法の完全な生物適合性が示された。 ぺリストラット炎症及び新生内膜過形成の持続的阻害は、この方法を使用することで、500μgのメラトニンを積載したステントを使用することで最大3月間見られた。同じコーティング方法を使用することで、プロブコールの効果は発見されなかった。比較試験:プロブコール及びメラトニン積載ステントの前臨床評価ステント移植 体重20〜25kgの両方の性の家畜交雑ブタを使用した。それらには、研究全体を通じて脂質又はコレステロール補給を伴わずに標準的な天然の穀物食を与えた。全動物を、実験動物のケア及び使用のためのBelgium National Institute of Health Guidelinesに従って処理して使用した。 この研究において、むき出しのJostent Flexmasterステント(n=8)、むき出しのステント(生物オイルコーティングに浸した)(オイルのみ; n=7)、むき出しのステント(プロブコール/生物オイルコーティング溶液に浸し、総プロブコール積載量447+/-56μg/ステントをもたらした)(Pro, n=7)及びむき出しのステント(メラチニン/生物オイルコーティング溶液に浸し、総メラトニン積載量367+/-47μg/ステントを達成した)(Mela, n=8)を使用した。ステントを15匹のブタの冠状動脈に移植した。全てのブタを4週に渡り、支柱周辺炎症反応及び新生内膜形成を評価するために追跡調査をした。 冠状動脈における外科処置及びステント移植を、De Scheerder etal. in"Local angiopeptin delivery using coated stent reduces neointimal proliferation in overstretched porcine coronaryarteries. "J. Inves. Cardiol. 8 : 215-222; 1996, and in"Experimental study of thrombogenicity and foreign body reaction induced by heparin-coated coronary stents."Circulation 95: 1549-1553; 1997に従って行った。ガイドカテーテルを10〜20%のオーバサイズを達成するために参考として使用した。 方法 組織病理学 冠状動脈部分を、1cmの最小血管部分(ステントに対して遠位及び近位の両方)と一緒に慎重に切開した。この部分を、10%ホルマリン溶液中で固定化した。各ステントの中央の部分を組織病理学的分析のために収穫した。組織標本を、冷ポリマー樹脂(Technovit 7100, Heraus Kulzer GmbH, and Wehrheim, Germany)に埋め込んだ。5mm厚の切片をロータリー高負荷マイクロトームHM360 (Microm,Walidorf, Germany) (硬金属ナイフを備える)で切断してヘマトキシリン-エロシン、弾性染色剤及びリンタングステン酸ヘマトキシリン染色剤で染色した。簡単な顕微鏡検査を、使用したステントの種類を知らせずに経験豊かな病理学者によって行った。ステント配置による動脈壁の損傷(及びポリマーによって最終的に誘導された炎症)を、Schwartz et alによって記載されたように各ステントフィラメントについて評価し且及びグレード付けした。 グレード0=内部弾性膜は完全、中膜は圧縮されたが引き裂かれはなかった; グレード1=内部弾性膜が引き裂かれた; グレード2=中膜は僅かに引き裂かれた;外部弾性膜は圧縮されたが完全であった; グレード3=外部弾性膜又は外膜中にあるステントフィラメントに広がる中膜の広い引き裂き。 各ステントフィラメントにおける炎症反応を炎症細胞について慎重に検査し、調査し、次のようにスコアをつけた: 1=ステントフィラメントを取り囲むようまばらに配置された組織リンパ球; 2=ステントフィラメントを覆うように組織リンパ球が一層密に局在化したが、リンパ肉芽腫及び/又は巨大細胞形成が確認されなかった; 3=分散して位置した組織リンパ球、リンパ球肉芽腫及び/又は巨大細胞、そしてまた中膜の侵食。 平均スコア=各フィラメントのスコアの合計/存在するフィラメントの数 結果 ステント移植 全ステントを首尾良く移植した。ステント移植後の血管造影により、動脈内腔開通性が示された。全てのブタを計画した時間でコントロールした。 組織病理学 ステントストラットを動脈壁に配置した。中間層を、穏やかに圧縮されるよう、最小にした。動脈損傷の増加をむき出しのステント及びオイルのみのステントの集団で記録した。内部弾性薄膜及び中間層の裂傷を確認した。外部弾性薄膜を裂傷したことをステントストラットは殆ど示さなかった。プロブトール及びメラトニン集団の動脈損傷は低かった。特に、メラトニンステント集団は、内部弾性薄層裂傷のみが確認された。オイルのみのステント集団と比較して、損傷スコアは劇的に下がった。 増加及び一層可変性のストラット周辺炎症が、むき出しの集団及びオイルのみの集団において顕著だった。いくつかのセクションにおいて、偶発的に炎症細胞がステントストラットの周辺で確認された。しかし、いくつかのセクションにおいて、スコア最大3の重度の炎症がいくつかのステントストラットで存在した。プロブトールステント集団において、少しのステントストラットが、スコア2とされる炎症反応増加を有した。更に、ストラット周辺大量出血がいくつかのセクションにおいて確認された。メラトニンステントは、最小の炎症反応を示した。プロブトール及びメラトニンステント集団両方の炎症反応スコアは、むき出しステント集団及びオイルのみのステント集団よりも低かった(プロブトール1.03±0.08; メラトニン 1.00±0. 00に対してむき出し1.18±0.40;オイルのみ1.21±0.49)。ポリマー残留物は、コーティングした全ての集団においてステントストラットの周辺で確認されなかった。 形態学(表) 全集団の新生内膜過形成を十分に系統づけた。メラトニンステントの内腔領域は他の集団よりも大きかった。さらに、オーバーサイズ化(バルーン-エリア/IEL-エリア)は集団の中で同程度だったが、メラトニン集団の新生内膜過形成(0.89±0.28mm2)及びエリア狭窄(16±7%)は非常に限定されていた。 結論 可変炎症及び新生内膜過形成をオイルのみのステントで確認した。しかし、むき出しのステントと比較して、炎症反応の増加及び新生内膜過形成は確認されなかった。 プロブコール積載ステントは、むき出しのステント及びオイルのみのステントに比べて動脈損傷及び炎症反応を減らすことができたが、新生内膜過形成に対する有意な効果は発見されなかった。 メラトニン積載ステントは、むき出し及びオイルのみステントと比較して炎症反応及び新生内膜過形成の有意な減少をもたらした。 様々なプロブコール総積載投与量(10〜2000μg)/ステントを使用する更なる研究によりイン−ステント新生内膜過形成に対する有意な効果がない類似の結果がもたらされ、反対に、メラトニンは、新生内膜過形成に対する有意な阻害を伴う投与量依存性反応を示し、それは0.5μg/MM2ステント領域(即ち、コーティングにより覆われたステントの表層)について確認されており、メラトニンは、その抗酸化物特性に依存することなくイン−ステント新生内膜過形成に対する阻害効果を有することを示唆する。 適応症 メラトニンを腔内人工器官、シャント又はカテーテル上にコーティングすることによる局所デリバリー及びメラトニンの、人工器官、シャント又はカテーテルを移植した後の周辺組織への局所デリバリーは、組織損傷、炎症及び細胞増殖を阻害して新生内膜過形成及び再狭窄を予防し、そして腔内人工器官内への腫瘍組織の拡大及び内部増殖並びにそれらを誘導するカテーテル及びシャント内部への組織の内成長の予防をもたらす。 メラトニン (N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)についての様々な有力なデリバリー方法: メラトニン、類似の作用メカニズムを有する類似物又は治療物質の、腔内人工器官、カテーテル又はシャントからの、ステントのストラットからの、ステントのストラットの孔からの、ステントのストラットのチャネルからの、ステントを形成する管線からの、ステント移植物からの、移植物からの、ステントカバー又はステントシースからの局所デリバリー。 薬物の、ステントストラット金属バックボーン及び当該ストラットにおけるせん孔、チャネルに対する直接結合を伴う;もしくはポリマー(分解性及び非分解性の両方)又は生物適合性グルー(特に、油性又は脂肪)との、薬物をステント又は移植物に対して結合させるための共混合を伴う;もしくは薬物を、微孔、チャネル又はせん孔を含むように変更が加えられたステント又は移植体の金属に取り込むことを伴う;もしくは薬物のステントに対しての、溶液化学技術又は乾燥化学技術(例えば、蒸気沈着法の例えば、rf-プラズマポリマー化)及びその組み合わせを伴う。 心のうルートによる血管外デリバリー。 持続放出製剤のアドベント適用による血管外適用。 1.金属表層上の薬物コーティング: ステントを溶媒中、例えば、エタノール中の、最終濃度が0.001〜50重量%のメラトニンの溶液に浸した。溶媒を、ステント上にメラトニンの膜を残すために蒸発させる。 2.ポリマーマトリクスからのデリバリー: ポリマー担体溶液との溶媒混和性において調製したメラトニンの溶液を、0.001重量%〜50重量%の薬物最終濃度でポリマー溶液と混合する。ポリマーは生物適合性(即ち、負の組織反応を何ら誘発せず又は細胞壁血管形成を促さない)であり且 分解性、例えば、ラクトンバベースのポリエステル又はコポリマーの、例えば、ポリラクチド、ポリカプロラクトングリコライド、ポリオルトエステル、ポリ無水物;ポリ-アミノ酸;ポリサッカライド;ポリフォスファゼン(polyphosphazenes);ポリ(エーテル-エステル)コポリマー、例えば、PEO-PLLA、又はその混合物である。非吸収性生物適合性ポリマーも適切な候補である。ポリマーは例えば、ポリジメチルシロキサン;ポリ(エチレン-ビニルアセテート);アクリレートベースのポリマー又はコポリマーの例えば、ポリ(ヒドロキシエチルメチルメタクリレート、ポリビニルポリピロリドン;フッ素化ポリマーの例えば、ポリテトラフルオロエチレン;セルロースエステルである。 ポリマー/薬物混合物は、浸漬コーティング、もしくはスプレーコーティング、又はブラシコーティングもしくは浸漬/スピンコーティングもしくはその組み合わせによってステントの表層に塗布され、そして溶媒は、捕捉されたメラトニンを伴う膜を残すために蒸発させられる。 3.生物適合性グルー(オイル/溶媒エマルション)からのデリバリー 薬物の最終濃度0.001重量%〜50重量%におけるオイル/溶媒エマルションと混合したメラトニンの溶液。 エマルション/薬物混合物を、浸漬コーティング、もしくはスプレーコーティング、もしくはブラシコーティングもしくは浸漬/スピンコーティング又はその組み合わせによって塗布し、そして溶媒を、捕捉したメラトニンを伴うオイル又は脂肪の膜を残すために蒸発させる。 4.ポリマー膜コーティング又はグルー/薬物コーティングのいずれかを介する多孔質デポット、孔又はせん孔からのデリバリー 微孔、孔、チャネル、せん孔又はピットを有する本体を、メラトニンの、有機溶媒の例えばアセトン又は塩化メチレン中0.001重量%〜飽和溶液に、当該溶液が孔に浸透する十分な時間に渡り浸す(この浸漬溶液は、積載効率を高めるために加圧されても良い) 。溶媒を蒸発せしめた後、ステントを素早く新鮮な溶媒に浸し過剰に表層に結合した薬物を除去する。更に、最初の実験方法において同定されたものから選択したポリマーの溶液を下に詳細を示したようにステントに塗布しうる。ポリマーのこの外層は、むしろ薬物の放出のための放出及び散布コントローラーとして働くだろう。 5.共有結合薬物テザーの溶解を介するデリバリー メラトニンを、共有結合固定化を可能にするために化学的に誘導されたステントの表層に対して結合させるための加水分解又は酵素的に不安定な共有結合を含むように修飾されている。共有結合の例えば、エステル、アミド又は無水物はこのために適切でありうる。 6.周期的デリバリー A:ポリマーシート:メラトニンを先に強調した濃度範囲で、分解性ポリマーの例えば、ポリ(カプロラクトン-グリコライド)又は非分解性ポリマーの例えば、ポリジメチルシロキサンと組み合わせ、そして混合物を10pm〜10μmの厚さの薄いシートとして成形する。生じるシートは、標的血管周辺を包みこむことができうる。好適には吸収性ポリマーでありうる。 B:共形保護コーティング: メラトニンを、37℃超、一層詳細に40〜45℃に融解温度を有するポリマーと組み合わせる。混合物を、標的容器の外部側に対して融解状態で適用する。本体温度へと冷却することにより、混合物は、血管壁に従って共形に硬化する。非分解性及び吸収性両方の生物適合性ポリマーが適切である。 これら及び他の概念が本明細書中で開示されている。読み手には、ステント又は適用される薬物投与量について変更が可能であることは明らかだろう。しかしながら、いずれにせよ、任意の明らかな変更は、添付の特許請求の範囲などから明らかであろう。 血管の壁との接触において血管中へ少なくとも部分的に移植されるように配置され且つ1種類以上の放出可能治療剤を含んで成る人工器官、特にステント又はシャントであって、当該放出可能治療剤がメラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)及び/又はメラトニンに由来し且つ血管壁の治癒反応に対する類似する効果を有する薬物を含んで成り、当該治療剤は、炎症、細胞増殖及び人工器官内への細胞増殖を阻害することによって人工器官の移植によって生ずる組織損傷後、血管壁の治癒反応を修飾するために有効な量において存在する人工器官。 前記治療剤が人工器官上にコーティングされていることを特徴とする、請求項1に記載の人工器官。 前記人工器官が、血管内ステント、一層詳細には冠状動脈ステントであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の人工器官。 前記ステントがワイヤー、任意に、前記治療剤で又は前記治療剤を含む製品で充填されている中空ワイヤーでできていることを特徴とする、請求項3に記載の人工器官。 前記ステントが一般に壁が薄いシリンダーを含んで成ることを特徴とし、当該シリンダーは複数のストラットを含み、当該ストラットは、それに適用された力の量に依存して拡張可能であり、そして当該ストラットは一般に均一な厚みを有する請求項3に記載の人工器官。 ステントが一般に、複数のストラットを含む薄壁構造を含んで成り、当該ストラットはステントが配置される内腔の形状を想定するために拡大可能であり、当該ストラットは、ある厚さを有し且つ前記ストラットの少なくとも1つにおいて形成された1又は複数のくぼみを伴い提供されており、当該くぼみは全ての側に対して閉じた周辺部及び開いた上部及び最後に、開いた底部を有し、当該くぼみが前記治療剤又は当該治療剤を含む製品を含む、人工器官。 前記メラトニン、及び/又はメラトニンから誘導された前記薬物は、それ自体ステント表層上にコーティングされるかあるいは当該ステント上にコーティングされる生物適合性ポリマーにおいて又は生物適合性オイル又は脂肪において、埋め込まれる、又はステント上にコーティングされる任意の物質に対して結合せしめられる、請求項3〜6のいずれか1項に記載の人工器官。 前記人工器官が前記メラトニン及び/又は前記メラトニン誘導薬物の総積載量0.001μg/mm2ステント領域以上、好適には0.1μg/mm2ステント領域以上、一層好適には0.5μg/mm2ステント領域以上、そして最も好適には、2μg/mm2ステント領域以上の総積載量を有し、当該メラトニン及び/又は前記メラトニン誘導薬物の総積載量は好適に50μg/mm2ステント領域未満、一層好適には10μg/mm2ステント領域未満、そして最も好適には6μg/mm2ステント領域未満を有すである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の人工器官。 前記人工器官が血管中へ移植された後、前記治療剤を6時間以上に渡り、好適には1週間以上に渡り放出するように配置すことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の人工器官。 メラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)及び/又はメラトニンに由来し且つ血管壁の治癒反応に対する類似の効果を有する薬物の使用であって、単一の生物活性成分として又は1又は複数の他の生物活性成分との組み合わせにおいて、血管中、腔内人工器官、カテーテル又はシャントの移植又は挿入によって生じた組織損傷後の治癒反応を、当該損傷によって誘導される炎症を阻害することによりそして細胞が増殖して細胞が腔内人工器官もしくはカテーテルもしくはシャント内に増殖することを予防することによって、修飾するための医薬組成物を製造するための使用。 メラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)及び/又はメラトニンに由来し且つ血管壁の治癒反応に対する類似の効果を有する薬物の使用であって、単一の生物活性成分として又は1又は複数の他の生物活性成分との組み合わせにおいて、血管中、腔内人工器官、カテーテル又はシャントの移植又は挿入によって生じた組織損傷後の初期平滑筋細胞の増殖及び再狭窄を阻害するための医薬組成物を製造するための使用。 前記メラトニン及び/又は前記メラトニンから誘導された薬物をメラトニン人工器官、カテーテル又はシャントの表層及び/又はくぼみに適用することを特徴とする、請求項10又は11に記載の使用。 血管中、腔内人工器官、カテーテルもしくはシャントの移植もしくは挿入によって生じた組織損傷後の治癒反応を、メラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)及び/又はメラトニンから誘導され且つ血管壁の治癒反応に対する類似効果を有する薬物を使用することで、当該損傷によって誘導される炎症を阻害することによって且つ細胞が増殖して当該細胞が腔内人工器官もしくはカテーテルもしくはシャント内に増殖することを予防することによって修飾する方法であって、メラトニン及び/又は当該薬物は局所的に単一の生物活性成分として又は他の生物活性成分との組み合わせにおいて、メラトニン及び/又はメラトニンから誘導された薬物を当該人工器官、カテーテル又はシャント上にコーティングすることによる方法。 メラトニン(N−アセチル−5−メトキシトリプトアミン)の局所的な、時に、腔内人工装置の冠状動脈ステントからの、人工器官の表層から又は孔、微孔、又はステント本体におけるせん孔からの、腔内人工器官上に塗布されるポリマーコーティングに混合又は結合した、又は腔内人工器官に塗布した混合又は結合したグルー直接のデリバリーをし、人工器官の移植及び新生内膜組織増殖及び組織の増殖を阻害し、それによって人工器官の性能を高めることを促すること。