生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_腸上皮細胞単層のための促進された培養システム
出願番号:2006507065
年次:2006
IPC分類:C12N 5/06


特許情報キャッシュ

ローウェン マリーナ ケシャバルツ−ショクリ アリ JP 2006520598 公表特許公報(A) 20060914 2006507065 20040311 腸上皮細胞単層のための促進された培養システム シャイア ラボラトリーズ,インコーポレイテッド 500125076 三枝 英二 100065215 掛樋 悠路 100076510 斎藤 健治 100099988 ローウェン マリーナ ケシャバルツ−ショクリ アリ US 60/455,236 20030317 C12N 5/06 20060101AFI20060818BHJP JPC12N5/00 E AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW US2004007390 20040311 WO2004083384 20040930 12 20051024 4B065 4B065AA93X 4B065AC20 4B065BB07 4B065BB12 4B065BB19 4B065BB25 4B065CA44 発明の分野 本発明は、細胞培養基質の助けを借りない現在可能なものよりも遥かに短い時間で高度に分化した腸上皮細胞単層の発生を可能にする培地処方物に関する。本発明は、また、特殊培地(specialized medium)を調製するための方法に加えて、細胞を培養する方法にも関する。これは、腸管の研究においてこのような細胞系に頼る研究者にとって、とりわけ腸における薬物吸収のためのモデルとしてこれらの細胞系を使用する製薬産業にとって、有益である。 発明の背景 腸上皮は、腸から物質を吸収し且つそれらを最終的に血流に輸送する機能を有する形態学的に極性な(polarized)細胞の単層から構成される。腸の内側を覆う細胞を真似た、幾らかの上皮インビトロ細胞培養系が過去数十年間で確立されてきた。その細胞系の幾つかが、Caco−2、HT−29、SW 1116、T84、IEC−18、及びIEC−6である。Caco−2及びHT−29腸細胞系は、最も広く使用され且つ最もよく特徴付けられた系である。研究されてきた他の実験モデルとしては、これらの系の種々のクローンが含まれる(例えば、Caco−2/TC−7(Caro et al., Int. J. Pharm., 1995, 116)、Caco−2BBe(Peterson and Mooseker, J. Cell Sci., 1992 102 (3))、HT29−MTX (Pontier et al., J. Pharm.Sci.,2001, 90(10))、共培養系(例えば、Caco−2/HT29−MTX(Walter et al., J. Pharm. Sci., 1996, 85 (10))、及び、初代細胞培養(Fukamachi, J. Cell Sci., 1992, 103))。 これらの細胞系は、薬物輸送、細菌感染、及び酵素誘導/調節の研究において多大な助けとなっている。大部分は、Caco−2細胞が、薬物輸送の研究及び分析に一般的に好まれる細胞である。これらの細胞は、コンフルエンス(confluence)に達してしばらくしてから培養物中で自然に分化する。Caco−2細胞は、通常、完全に分化する(即ち、それらが、正常なヒト腸細胞の形態学的、酵素的、及び最も重要な栄養輸送の特性の多くを示す点まで分化する)のに、コンフルエンスに達した後、約14〜30日(コンフルエンス後、平均21日)を必要とする。これは、細胞が実験を行うための準備に比較的長い時間待つことになり、また、この系を用いて研究を行うための綿密な長期計画を必要とする。 他の分化した上皮細胞培養物に加えて、Caco−2細胞単層の発生及び分化に必要な時間を減らすための試みがなされてきた。そのアプローチの多くは、培養培地への種々の分化及び増殖因子の添加、細胞接着のためのコラーゲン支持体の使用、培地における血清要求の低減に関与する。現在、3−day BIOCOAT(登録商標)HTS Caco−2 assay model(Becton Dickinson Laboratory)が、唯一の市販されている系であり、細胞基質として線維性コラーゲン及び血清フリー培地を使用している。Biocoat(登録商標)系は、血清フリーな環境において3日以内に、分化した腸細胞単層の成立を可能にする。この系において、細胞は、Biocoat(登録商標)Fibrillar Collagen Cell Culture Inserts (Becton Dickinson)上に播種され、次いで、酪酸、ホルモン、増殖因子及び他の規定される代謝産物を補充した特殊培地中で培養される。Biocoat(登録商標)及び他の促進された系(Lentzらによって開発されたもののような(Lentz et al., Pharm.Sci., 1998,1 : S456))の評価により、これらの迅速なモデルが、化合物の透過性の順位を決定し且つ伝統的な21日培養系(Liang et al., J. Pharm. Sci., 2000, 89(3))におけるものと等しい結果を与えることを可能にすることが明らかになった。しかしながら、以前に開発された促進されたCaco−2系のいくつかは、低いP−糖タンパク質(P−gp)レベルを発現し且つ漏れやすい接着結合を示した(Liang et al., J. Pharm. Sci., 2000,89(3))。BIOCOAT(登録商標)系はこのような問題を示さないが、この市販モデルの使用は、促進されたCaco−2系の成功した高スループットな培養が特殊培地及び線維性コラーゲン細胞培養インサート(Fibrillar Collagen Call Culture Insert)の頻繁な購入を必要とするため、ルーチンな実験作業にとって実に高価である。さらに、コラーゲンコーティングが薬物輸送を妨げているか否か知られていないため、薬物吸収の本当の状況(true picture)を提供せず、また、伝統的なモデルに対する比較が問題となり得る。従って、潜在的な薬物の高スループットなスクリーニングのためにルーチンに使用され得る、安価で、非−コラーゲン依存性で、迅速なCaco−2モデルを開発することが必要とされている。 発明の要旨 伝統的な21日培養と比べて約4日以内に高度に分化されたCaco−2細胞単層の発生を可能にする新規な培地処方物を用いて、促進されたCaco−2モデルが開発された。本発明の培地処方物は、共に用いられたときに驚くべきことに分化を誘導する環境をもたらす特定のサプリメント(supplements)を含有する。細胞培養培地に添加されるサプリメントは、ウシ胎児血清、非必須アミノ酸、トランスフェリン(好ましくはヒト)、インシュリン(好ましくはウシ)、上皮増殖因子(好ましくはヒト又はマウス)、酪酸ナトリウム又は酪酸、及び、ホルモンであるヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンである。 本発明は、また、この培地を調製するための方法、並びに、この培地を用いて腸細胞系の促進された増殖を得るための方法にも関する。 発明の詳細な説明 本発明の目的は、ウシ胎児血清、非必須アミノ酸、ヒトトランスフェリン、ウシインシュリン、ヒト上皮増殖因子、酪酸又はその塩、ヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンを補充した細胞培養増殖培地を含有する、腸上皮細胞系を培養するための組成物を提供することである。 迅速なCaco−2モデルの以前の研究によって、培養培地中に含まれる栄養分及び増殖因子の共力作用によって、腸上皮細胞の促進された分化が引き起こされる(triggered)ことが明らかになった。インシュリン、上皮増殖因子(EGF)、トランスフェリン及び種々のホルモンが、タンパク質及びアミノ酸合成、ホスフェート輸送、脂質生成及び細胞増殖を促進する培地サプリメントとしてルーチンに使用される。これら及び他のサプリメントの細胞培養培地への添加は、特に、低血清及び血清フリーな条件において細胞が増殖するときに重要である。血清の正確な組成は特に規定されないが、細胞増殖及び分化に必要な種々の成分を含有することが知られている。例えば、インシュリンは、細胞増殖(multiplication)のためのシグナルを提供し、一方、トランスフェリン、EGF及びホルモンは、細胞分化を促進する(Chopra et al., 1987, Gastroenterology, 92, Souleimani and Asselin, 1993, FEBS Lett., 326)。 上皮細胞培地のためのサプリメントとして文献に言及された他のコファクター及び栄養としては、コレラ毒素(Fukamachi, 1992)、セレン、酪酸及びその塩(Gibson et al., 1999 ; Siavoshian et al.,1997)、ヌクレオシド(Sato et al., 2000)、及びアスコルビン酸(Lentz et al., 2000)が挙げられる。以前のモデルの多くは、低血清又は血清フリーな条件において開発された。 種々のサプリメントが細胞増殖及び/又は分化を促進することが知られているが、本発明の組成物の成分の特別な組み合わせは、以前に文献に記載されていない。 腸上皮細胞のための培地におけるサプリメントの濃度は幾分か変更され得、特定の腸細胞系について若干量の最適化が予想される。しかしながら、一般に、インシュリン、EGF、及びトランスフェリンの培地濃度は、0.01〜200μg/mLの範囲であり、一方、プロゲステロン、テストステロン及びヒドロコルチゾンのようなホルモンの含量は、0.01〜10μMの範囲内である。酪酸及びその塩(酪酸ナトリウムのような)(既知の分化剤)は、0.5〜5mMの範囲の濃度で有効であるだろう(Siavoshian et al.,1997)。薬物輸送研究のため、培地組成物は、約200 Ohm×cm2のTEER(経上皮電気抵抗)値を生成するとき、及び、コラーゲン支持体を含まないレギュラーポリカーボネートフィルター(Transwell(登録商標)、Corning− Costar)上に播種された4日目のCaco−2単層の上で、最適であると考えられる。 特殊培地の処方は、幾つかの既知の細胞培養培地のいずれかに基づき、使用するものの選択は、特定の細胞系が増殖される推奨増殖培地を反映するはずである。例えば、本発明の促進されたCaco−2細胞モデルの開発のために使用される培地は、ウシ胎児血清及び約1%の非必須アミノ酸を補充したDMEM/F−12培地をベースとする。他の培地は、例えば、McCoy’s 5a (HT−29のための)、Eagle’s最小必須培地(幾つかのCaco−2系のための)又はRPMIであり得る。培地は、また、l−グルタミン(代表的に、約2〜約4mM)のソースを含有する。ウシ胎児血清の濃度は、培地処方物の約5〜約20%である。 トランスフェリン(例えば、VWRから入手可能な)に関して、これは、ヒト、ウシ又はマウス型であり、好ましくはヒトであり得る。上皮増殖因子については、ヒトが好ましいが、相互交換可能に、ヒト及びマウスのいずれかが使用され得る。 好ましい特殊な促進された増殖培地(「HTB−10」と称される)は、Caco−2細胞のため、DMEM/F−12培地に、10%ウシ胎児血清、1%非必須アミノ酸、100μg/mLヒトトランスフェリン、30μg/mlウシインシュリン、50ng/mLヒト上皮増殖因子(EGF)、2mM酪酸ナトリウム及び各々5μMのヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンを補うことによって調製された。この培地は、必要に応じて(しかし、好ましくは)、1又はそれ以上の抗生物質(例えばペニシリン(約100U/ml)、ストレプトマイシン(約100μg/ml)及びアンホテリシンB(約0.25μg/ml)を含有する。 この培地を用いる方法もまた、本発明の一部である。以下の記載は、これがどのように行われるかの代表例である。Caco−2細胞(ATCC, Manassas, VAより入手可能)を、HTB−10培地中に再懸濁し、3μm ポリカーボネート6−ウェルTranswell(登録商標)細胞培養インサート(直径24.5mm、Corning Costar)上に、約0.2×106細胞/cm2の密度で播種する。細胞の播種は、乾燥フィルター上で、先ず腸側(apical side)に1.5mLの細胞懸濁液を入れ、次いで血漿側(baso−lateral side)に2.5mLのHTB−10培地を添加することによって行われた。細胞は、約5%CO2を含む約95%の相対湿度にて、37℃インキュベーター中で増殖される。 異なる播種及び培養アプローチの実験比較により、乾燥フィルター上の細胞の播種が、高いTEER値を有する接着単層(tight monolayers)を得るのに非常に重要であることが明らかになった。この現象の理由は明らかではないが、Transwell(登録商標)フィルターのポリカーボネート表面の静電気的特性に関係しているかも知れない。細胞極性を誘導するため、播種後48時間、腸側の培地の体積を1.5mlから0.5mLまで減らし、そして細胞に主として血漿側から栄養を与えた。この切り替えの後、4日間の全インキュベーション時間の間、24hrごとに培地を交換した。 本発明の利点としては、(1)透過性アッセイのための分化されたCaco−2単層を得るための時間の短縮;及び(2)コラーゲン支持体を用いない通常のTranswell(登録商標)プレートの使用による且つ培養におけるインキュベーション時間の短縮による、細胞培養及び維持(maintenance)のコスト及び時間の削減が挙げられる。本発明の新規な培地は、伝統的な21日Caco−2細胞モデルと矛盾しない特徴をもつ代替的な実験系の開発を可能にした。 特殊な促進された増殖培地HTB−10の使用により、我々は、4日間で分化されたCaco−2単層を得ることが可能になった。分化状態及び単層の完全さ(integrity)は、経上皮電気抵抗(TEER)の測定によって及びマンニトールの透過性の測定によって、モニターされた。HTB−10における4日間の培養後に発生した平均TEERは、420〜1090 Ohm×cm2の範囲であった。マンニトールの透過性は、0.7×10−6〜6.3×10−6cm/secの範囲であった。促進されたCaco−2系は、また、Biopharmaceuticals Classification System (BCS)のためのFDAガイドラインに基づいた検証方法を通じて評価された。この方法において、Caco−2細胞透過係数は、ヒトにおいて吸収される画分に従って順序づけられた26の構造上異なる化合物について決定された。輸送研究は、以下の通り行われた。薬物溶液は、第1表に示される最終濃度にてHBSS(pH7.4)中で調製された。薬物のドナー溶液をサンプルフィルターの腸側に置き(1.5mL)、緩衝溶液(HBSS,pH7.4)を血漿側上に置いた(2.5mL)。プレートを、1〜3hr、シェイカー上で37℃にてインキュベートした。指定された時点でサンプルを回収し、そして、HPLC(uv)又はラジオメトリー(放射性化合物のため)のいずれかによって分析した。促進されたCaco−2系の適性は、メトトレキサート、プロプラノロール、及びテストステロンを含む幾つかのマーカー化合物の透過性の測定によって、検証された。第1表:促進されたCaco−2系の検証に使用されたモデル化合物の透過性*文献において報告された**能動輸送された化合物 第2表(下記)は、3種の比較系(Biocoat, Lentz et al及び本発明のもの)の培地組成物を要約する。また、図1は、異なるタイプの培地の比較研究から得られたグラフである。培地に依存して、我々の手順(HTB−10、HTB−0について)において記載されるように、又は、Biocoatの指示書に従って、又は、Lentz’sの論文(HTB−37について)に記載される手順に従って、播種が行われた。TEERは、播種後4日目に測定された。図1から分かるように、本発明の培地(HTB−10の場合)は、非−コラーゲン支持された細胞分化における他の全てのものより、性能が優れていた。第2表図1は、異なるタイプの培地の比較研究から得られたグラフである。図1に示されるように、本発明の培地(HTB−10の場合)は、非−コラーゲン支持体細胞分化において、他の全てのものより性能が優れていた。ウシ胎児血清、非必須アミノ酸、ヒトトランスフェリン、ウシインシュリン、ヒト上皮増殖因子、酪酸ナトリウム、ヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンを補充した、細胞培養増殖培地を含有する、腸上皮細胞系を培養するための組成物。細胞増殖培地が、約1%の非必須アミノ酸を補充したDMEM/F−12培地である、請求項1に記載の組成物。ヒトトランスフェリン、ウシインシュリン及びEGFの各々の濃度が、約0.01〜約200μg/mlである、請求項1に記載の組成物。ヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンの各々の濃度が、約0.01〜約10μMである、請求項1に記載の組成物。酪酸ナトリウムの濃度が、約0.05〜5mMである、請求項1に記載の組成物。細胞培養培地が、約5〜約20%のウシ胎児血清で補充されている、請求項1に記載の組成物。約10%のウシ胎児血清、約2μMのL−グルタミン、約1%の非必須アミノ酸、約100μg/mLのヒトトランスフェリン、約30μg/mlのウシインシュリン、約50ng/mLのヒト上皮増殖因子、約2mMの酪酸ナトリウム、並びに、約5μMのヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンの各々を補充した、DMEM/F−12培地を含有する、請求項1に記載の組成物。ウシ胎児血清、非必須アミノ酸、ヒトトランスフェリン、ウシインシュリン、ヒト上皮増殖因子、酪酸ナトリウム、ヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンを補充した細胞培養増殖培地を含有する組成物中で、細胞を再懸濁すること;乾燥細胞培養インサート上へ細胞を播種すること;及び、細胞を37℃にて5%CO2中でインキュベートすること、を包含するインビトロで腸細胞系を培養するための方法。細胞がコンフルエントであり且つ約4日で分化される、請求項8に記載の方法。細胞増殖培地が、約1%の非必須アミノ酸を補充したDMEM/F−12培地である、請求項8に記載の方法。ヒトトランスフェリン、ウシインシュリン及びEGFの各々の濃度が、約0.01〜約200μg/mlである、請求項8に記載の方法。ヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンの各々の濃度が、約0.01〜約10μMである、請求項8に記載の方法。酪酸ナトリウムの濃度が、約0.05〜5mMである、請求項8に記載の方法。細胞培養培地が、約5〜約20%のウシ胎児血清を補充されている、請求項8に記載の方法。腸細胞系がCaco−2細胞系である、請求項8に記載の方法。ウシ胎児血清、非必須アミノ酸、ヒトトランスフェリン、ウシインシュリン、ヒト上皮増殖因子、酪酸ナトリウム、ヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンを補充した細胞培養増殖培地を滅菌条件下で混合することを包含する、細胞培養培地の組成物を調製するための方法。細胞増殖培地が、約1%の非必須アミノ酸を補充したDMEM/F−12培地である、請求項16に記載の方法。ヒトトランスフェリン、ウシインシュリン及びEGFの各々の濃度が、約0.01〜約200μg/mlである、請求項16に記載の方法。ヒドロコルチゾン、プロゲステロン及びテストステロンの各々の濃度が、約0.01〜約10μMである、請求項16に記載の方法。酪酸ナトリウムの濃度が、約0.05〜5mMである、請求項16に記載の方法。細胞培養培地が、約5〜約20%のウシ胎児血清を補充されている、請求項16に記載の方法。 本発明は、腸細胞系の培養のための特殊培地を提供する。この培地は、細胞培養支持体の助け無しでも、現在可能なものより遥かに短い時間で高度に分化された腸上皮細胞単層の成立を可能にする。


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