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タイトル:特許公報(B2)_海藻分解物の調製方法および海藻分解物の調製のための組成物
出願番号:2006348518
年次:2012
IPC分類:C12P 1/04,C12P 1/00,C12N 9/24,A23L 1/337,A23L 2/52,A23L 1/30,A61K 36/02,A61P 17/00,A61K 8/97,A61K 8/99,A61Q 19/00,A61Q 1/06,A61Q 5/12,A61Q 19/10,A61Q 5/02,C12N 1/20


特許情報キャッシュ

若林 雅行 中村 徹也 野田 實 野田 文雄 JP 5052884 特許公報(B2) 20120803 2006348518 20061225 海藻分解物の調製方法および海藻分解物の調製のための組成物 株式会社スギヨ 000132172 山本 秀策 100078282 安村 高明 100062409 森下 夏樹 100113413 若林 雅行 中村 徹也 野田 實 野田 文雄 20121017 C12P 1/04 20060101AFI20120927BHJP C12P 1/00 20060101ALI20120927BHJP C12N 9/24 20060101ALI20120927BHJP A23L 1/337 20060101ALI20120927BHJP A23L 2/52 20060101ALI20120927BHJP A23L 1/30 20060101ALI20120927BHJP A61K 36/02 20060101ALI20120927BHJP A61P 17/00 20060101ALI20120927BHJP A61K 8/97 20060101ALI20120927BHJP A61K 8/99 20060101ALI20120927BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20120927BHJP A61Q 1/06 20060101ALI20120927BHJP A61Q 5/12 20060101ALI20120927BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20120927BHJP A61Q 5/02 20060101ALI20120927BHJP C12N 1/20 20060101ALN20120927BHJP JPC12P1/04 ZC12P1/00 AC12N9/24A23L1/337 ZA23L2/00 FA23L1/30 BA61K35/80 ZA61P17/00A61K8/97A61K8/99A61Q19/00A61Q1/06A61Q5/12A61Q19/10A61Q5/02C12N1/20 A C12P 1/00−19/12 CA/BIOSIS/WPIDS(STN) GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq JSTPlus(JDreamII) 国際公開第2004/090127(WO,A1) 特開平08−298937(JP,A) 特開平07−278005(JP,A) 特開2005−192492(JP,A) 特開平05−030988(JP,A) 特開平05−103641(JP,A) 特開平06−261724(JP,A) 特開平08−149979(JP,A) 米国特許出願公開第2006/0128946(US,A1) Appl.Microbiol.Biotechnol.,Vol.64,No.4(2004)p.505-514 18 IPOD FERM BP-10930 2008154538 20080710 28 20091026 高堀 栄二 本発明は、細菌を用いる海藻分解物の調製方法および細菌を含有する海藻分解物調製のための組成物に関する。さらに、本発明は、海藻分解物を含有する飲食用組成物および飲食用添加物に関する。 海藻粉末を製造する場合、物理的処理により粉末を得ることが一般的であった。しかし、これら物理的処理による粉末化は、乾燥状態の海藻を粉末化するため、海藻粒子の径が不均一である。更に、食品としての利用段階になると、水分吸収により海藻粉末は膨潤し、粉末の粒子径、及び大きさのばらつきは一層大きくなる。これらの理由から、物理的処理による海藻の粉末化において、懸濁性、浮遊性に優れた海藻粒子を得ることは難しかった。 自然界において、海藻葉体表面には細菌等の微生物が付着しており、海藻葉体に穴を開ける能力や葉体組織を分解する能力を有する微生物が存在している。そのため、物理処理以外の海藻の分解技術として、Alteromonas属細菌など微生物による方法が知られている(特許文献1)。Alteromonas属細菌を用いて海藻分解物を調製するためには、前処理として物理的に海藻を細片にする必要があるという欠点を有する。また、Alteromonas属細菌によって調製された海藻分解物は、稚仔魚、甲殻類、及び軟体動物の幼生への飼料としては利用可能であるものの、この海藻分解物は十分に分解されてなく、懸濁性に乏しく、そのため、飲食用組成物および/または飲食用補填物としては適切ではないという問題がある。特許2772772号明細書 上記事情を考慮して、飲食品への利用が可能な、懸濁性に優れた海藻分解物を得ることが本発明の解決すべき課題である。 本発明者らは、海藻の葉体組織を分解できる能力を有する海洋細菌を環境中より多数分離し、これらについての試験研究を行った。その結果、これらのうち海藻葉体を強力に分解する微生物株を見出し、これを利用することにより海藻の細胞間物質が分解され、個々の細胞が切り離され、単細胞化された海藻粒子を得ることができた。この細菌を海藻分解物の調製に用いることによって、上記課題が解決された。 従って、本発明に従って、以下が提供される:(項目1) マイクロブルビファー属(Microbulbifer)に属する細菌と海藻を接触させる工程を包含する、海藻分解物を調製する方法。(項目2) 以下の菌学的特徴:形態的性質 細胞の形状:桿菌 細胞の大きさ:約1.0μm(幅)×約3.2μm(長さ) 運動性の有無:有り 胞子の有無:なし培養的性質 MarineAgar 2216 色素を産生せず、コロニー中心部にくぼみを形成し、周辺部がヒダ状に拡がる。 寒天平板培地を液状化する。 Marine Broth2216 良好に増殖し、30℃、48時間培養でフロックを形成する。生理学的性状 グラム染色:グラム陰性 色素の生成:生成せず オキシダーゼ:陽性 カタラーゼ:陽性 生育の範囲:4℃で生育せず。30℃で良好に生育。50℃で生育可 酸素に対する態度:好気性 OFテスト:O型(海洋細菌用に開発されたHughloifsonの培地:MOF培地による) NaClの要求性:0〜1%NaClで生育せず。2.5〜5.0%で生育。生育にNaClを要求する。菌体外酵素の多糖分解酵素活性 アルギン酸:陽性 フコイダン:陰性 ラミナラン:陰性 寒天:陽性(強力:寒天平板培地にて寒天平板を液状化する)を有する細菌と海藻を接触させる工程を包含する、海藻分解物を調製する方法。(項目3) 配列番号1に記載の核酸配列からなる16S rRNA配列を有する細菌と海藻を接触させる工程を包含する、海藻分解物を調製する方法。(項目4) 前記細菌がマイクロブルビファー属6532A株(受託番号 FERM BP-10930)である、項目1〜3いずれか一項に記載の方法。(項目5) 前記海藻が、褐藻類海藻である、項目1〜3いずれか一項に記載の方法。(項目6) 前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、項目1〜3いずれか一項に記載の方法。(項目7) 海藻分解物を調製するための組成物であって、マイクロブルビファー属(Microbulbifer)に属する細菌を含有する、組成物。(項目8) 海藻分解物を調製するための組成物であって、以下の菌学的特徴:形態的性質 細胞の形状:桿菌 細胞の大きさ:約1.0μm(幅)×約3.2μm(長さ) 運動性の有無:有り 胞子の有無:なし培養的性質 MarineAgar 2216 色素を産生せず、コロニー中心部にくぼみを形成し、周辺部がヒダ状に拡がる。 寒天平板培地を液状化する。 MarineBroth 2216 良好に増殖し、30℃、48時間培養でフロックを形成する。生理学的性状 グラム染色:グラム陰性 色素の生成:生成せず オキシダーゼ:陽性 カタラーゼ:陽性 生育の範囲:4℃で生育せず。30℃で良好に生育。50℃で生育可 酸素に対する態度:好気性 OFテスト:O型(海洋細菌用に開発されたHughloifsonの培地:MOF培地による) NaClの要求性:0〜1%NaClで生育せず。2.5〜5.0%で生育。生育にNaClを要求する。菌体外酵素の多糖分解酵素活性 アルギン酸:陽性 フコイダン:陰性 ラミナラン:陰性 寒天:陽性(強力:寒天平板培地にて寒天平板を液状化する)を有する細菌を含有する、組成物。(項目9) 海藻分解物を調製するための組成物であって、配列番号1に記載の核酸配列からなる16S rRNA配列を有する細菌を含有する、組成物。(項目10) 前記細菌がマイクロブルビファー属6532A株(受託番号 FERM BP-10930)である、項目7〜9いずれか一項に記載の組成物。(項目11) 前記海藻が、褐藻類海藻である、項目7〜9いずれか一項に記載の組成物。(項目12) 前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、項目7〜9いずれか一項に記載の組成物。(項目13) 項目1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する、飲食用組成物。(項目14) 項目1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する飲食用組成物であって、以下:飲料、飲料調製用粉末、サプリメント、スープ、調味料、バター、ジャム、マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ、蒲鉾、珍味、および、菓子、からなる群から選択される飲食品の調製に使用するための、組成物。(項目15)項目1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する、皮膚外用剤。(項目16)項目15に記載の皮膚外用剤であって、化粧品、保湿剤、化粧水、クリーム、ゲル、軟膏、乳液、美容液、パック、洗顔料、クレンジング剤、ヘアケア剤、石鹸、浴用剤、シャンプー、リンス、リップスティック、口紅、および、ファンデーションからなる群から選択される、皮膚外用剤。(項目17)項目1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する、飲食用添加物。(項目18)以下の菌学的特徴:形態的性質 細胞の形状:桿菌 細胞の大きさ:約1.0μm(幅)×約3.2μm(長さ) 運動性の有無:有り 胞子の有無:なし培養的性質 MarineAgar 2216 色素を産生せず、コロニー中心部にくぼみを形成し、周辺部がヒダ状に拡がる、 寒天平板培地を液状化する、 MarineBroth 2216 良好に増殖し、30℃、48時間培養でフロックを形成する、生理学的性状 グラム染色:グラム陰性 色素の生成:生成せず オキシダーゼ:陽性 カタラーゼ:陽性 生育の範囲:4℃で生育せず、30℃で良好に生育、50℃で生育可、 酸素に対する態度:好気性 OFテスト:O型(海洋細菌用に開発されたHughloifsonの培地:MOF培地による) NaClの要求性:0〜1%NaClで生育せず、2.5〜5.0%で生育、生育にNaClを要求する、菌体外酵素の多糖分解酵素活性 アルギン酸:陽性 フコイダン:陰性 ラミナラン:陰性 寒天:陽性(強力:寒天平板培地にて寒天平板を液状化する)を有する細菌より調製された、粗酵素液。(項目19)項目18に記載の粗酵素液と海藻を接触させる工程を包含する、海藻分解物を調製する方法。(項目20)前記海藻が、褐藻類海藻である、項目19に記載の方法。(項目21)前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、項目19に記載の方法。(項目22)海藻分解物を調製するための組成物であって、項目18に記載の粗酵素液を含有する、組成物。(項目23)前記海藻が、褐藻類海藻である、項目22に記載の組成物。(項目24)前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、項目22に記載の組成物。本発明により、海藻葉体に本発明微生物を作用させ、単細胞状の海藻粒子を得ることができる。このようにして得られた海藻粒子は懸濁性、浮遊性、拡散性に優れ、様々な形態の食品に有用である。 以下、本発明を説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念も含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。 本発明に使用する細菌株の特徴としては、褐藻類、特にワカメ及びコンブの細胞構造を維持する構造多糖類に作用し、海藻を分解・単細胞化することにある。海藻分解能力を有する海洋細菌を探索するために、本発明者らは日本沿岸の28地点から124の海藻サンプルを分離源として採取した。これらの分離源から400株以上の海洋細菌を分離し、海藻分解能を有すると思われる64株を分離した。更に、これらについて海藻分解能、各種多糖類分解能、細菌学的性状など様々な試験を実施し、特に有用だと思われる海洋細菌株を得ることに成功した。 本明細書において使用する場合、用語「海藻」とは、肉眼的大きさ以上の海産藻類をいう。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、マイクロブルビファー属(Microbulbifer)に属する細菌である。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、形態的性質として、 細胞の形状:桿菌 細胞の大きさ:約1.0μm(幅)×約3.2μm(長さ) 運動性の有無:有り 胞子の有無:なしという性質を有する。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、培養的性質として、Marine Agar 2216においては、色素を産生せず、コロニー中心部にくぼみを形成し、周辺部がヒダ状に拡がるという性質を示す。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、培養的性質として、寒天平板培地を液状化するという性質を示す。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、培養的性質として、Marine Broth 2216において、良好に増殖し、30℃、48時間培養でフロックを形成するという性質を示す。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、生理学的性状として、 グラム染色:グラム陰性 色素の生成:生成せず オキシダーゼ:陽性 カタラーゼ:陽性 生育の範囲:4℃で生育せず。30℃で良好に生育。50℃で生育可。 酸素に対する態度:好気性 OFテスト:O型(海洋細菌用に開発されたHughloifsonの培地:MOF培地による) NaClの要求性:0〜1%NaClで生育せず。2.5〜5.0%で生育。生育にNaClを要求する。という性質を示す。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、菌体外酵素の多糖分解酵素活性として、 アルギン酸:陽性 フコイダン:陰性 ラミナラン:陰性 寒天:陽性(強力:寒天平板培地にて寒天平板を液状化する)という性質を示す。 本発明に使用する細菌は、好ましくは、配列番号1に記載の核酸配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする16S rRNA配列を有する細菌である。また、本発明に使用する細菌は、好ましくは、配列番号1に記載の核酸配列に1または数個の欠失、付加、または、置換を有する配列からなる16SrRNA配列を有する細菌である。より好ましくは、本発明に使用する細菌は、配列番号1に記載の核酸配列からなる16S rRNA配列を有する細菌である。また、本発明に使用する細菌は、最も好ましくは、マイクロブルビファー属6532A株(受託番号FERM BP-10930)である。 本発明において分解される海藻は、好ましくは、褐藻類海藻であり、より好ましくは、ワカメ、コンブまたはカジメである。 本発明に従って海藻分解物を得るためには、本発明の細菌を直接海藻とともに培養しても、本発明の細菌から調製した粗酵素液または精製酵素液を海藻に添加してもよい。 本発明の方法によって製造された海藻分解物は、飲食用組成物および飲食用添加物、ならびに皮膚外用剤および皮膚外用材添加物として利用可能である。本発明の海藻分解物を含有する飲食品は、任意の飲食品であり得る。飲食品は、固体であっても、半固体であっても、液体であってもよいが、好ましくは液体である。飲食品は、好ましくは、健康食品であり、より好ましくは健康飲料であるが、これらに限定されない。健康食品は、その健康食品に含まれる海藻分解物と同じ通常の用途に用いられ得る。本発明の海藻分解物を含有する飲食品としては、例えば、(1)飲料(液体(海藻スポーツ飲料など)、粉体(海藻青汁など)、サプリメント(本発明の海藻分解物以外にα-リポ酸、リコピン、BRMなどを含有する)、地産品(本発明の海藻分解物以外に海洋深層水、白山伏流水などを含有する)、(2)スープ(例えば、海藻スープなど)、(3)調味料(パン用調味料(海藻ジャム、海藻マーガリンなど)、サラダ用調味料、ドレッシング、マヨネーズなど)、(4)固形食品(蒲鉾(オードブル、伊達巻)ならびに珍味(副原料として)など)、(5)可溶化海藻粉末(例えば、バルク商材(菓子材料など)など)が挙げられるが、これらに限定されない。 さらに本発明の海藻分解物を含有する飲食品は、例えば、冷菓(アイスクリーム、アイスミルク、氷菓など)、嗜好性飲料(例えば、清涼飲料、炭酸飲料(サイダー、ラムネ等)、薬味飲料、アルコール性飲料、粉末ジュースなど)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム、バター、マーガリン、チーズ、ホイップクリーム等)、菓子類(洋菓子、和菓 子、スナック菓子等、例えば、あんこ、羊羹、饅頭、チョコレート、ガム、ゼリー、寒天、杏仁豆腐、ケーキ、カステラ、クッキー、煎餅、錠菓等)、パン、餅、水産練製品(蒲鉾、ちくわ等)、畜肉加工品(ソーセージ、ハム等)、果実加工品(ジャム、マーマレード、果実ソース等)、調味料(ドレッシング、マヨ ネーズ、味噌等)、麺類(うどん、そば等)、漬物、および蓄肉、魚肉、果実の瓶詰、缶詰類などであり得る。 本発明の方法で調製された海藻分解物を飲食品に添加するには特別な工程を必要とせず、飲食品の製造工程の初期において原料と共に添加するか、製造工程中に添加するか、あるいは製造工程の終期に添加する。添加方式は混和、混練、溶解、浸漬、散布、噴霧、塗布等通常の方法を食品の種類および性状に応じて選択する。本発明の飲食品は、当業者に公知の方法に従って調製され得る。 本発明の海藻分解物は皮膚外用剤にも使用することが出来る。皮膚外用剤の形状は特に問わない。例えば、液状、ゲル状、クリーム状、顆粒状、固体などの形態で使用できる。本発明の海藻分解物を皮膚外用剤として使用する場合、化粧品、保湿剤、化粧水、クリーム、ゲル、軟膏、乳液、美容液、パック、洗顔料、クレンジング剤、ヘアケア剤、石鹸、浴用剤、シャンプー、リンス、リップスティック、口紅、ファンデーション、等の化粧料や医薬部外品、医薬品に配合することができる。 (Microbulbifersp. 6532A株の単離) 日本海沿岸28箇所より、海岸に打ち上げられた海藻を124サンプル採取した。これらのサンプルを分離源として海洋細菌のスクリーニングを行った。 分離源として、石川県及び富山県沿岸に漂流している海藻を採取した。分離用培地として、人工海水に0.1%硝酸アンモニウム、0.002%リン酸水素ニカリウム、0.05%酵母エキスを添加したものを人工海水培地とし、オートクレーブにて滅菌処理を行った。また、平板培地は上記液体培地に1.5%寒天末を添加したものを用いた。 人工海水培地(NaCl30.0g、KCl 0.7g、MgCl2・6H2O 10.8g、MgSO4・7H2O 5.4g、CaCl2・2H2O 1.0g、NH4NO3 1.0g、K2HPO4 0.02g、Yeast Extract 0.5g / 蒸留水 1000ml)に採取した海藻を重量比10%添加し、30℃で2〜5日間振蘯培養を行った。振蘯培養後、上記人工海水培地にワカメ粉末(理研ビタミン社製 若みどり)を1%添加した平板培地に培養液を塗布し、コロニーを形成させた。この培養により、海藻資化能を有すると思われる微生物を111株分離した。更に、培地表面上の透明環形成の有無や、培地の溶解などの特徴を有するコロニーを釣菌し、海藻分解菌として64株単離した。更に、純粋培養したコロニーを、1%ワカメ葉体(約9.0〜15.0mm角)添加人工海水培地に摂取し、海藻に対する分解能力を調べた。30℃で振蘯培養を行い、ワカメ葉体の分解や粒子化が見られる微生物を選抜した。 次に、上記スクリーニングにより得られた海洋細菌の菌学的性質と16S rRNA遺伝子から菌種の同定を行った。16S rRNA配列の相同性検索及び分類学的位置の解析は、BLAST及びCLUSTAL W(日本DNAデータバンク(DDBJ)ホームページ)を用いた。 本発明細菌株は、16S rRNA配列の解析の結果により、マイクロブルビファー(Microbulbifer)属であると判断された。前記した菌学的性質と総合するとマイクロブルビファー属に属する微生物であるとされる可能性が強いものの、その他の属の微生物である可能性も捨てきれない。 そこで本発明者らは、16S rRNA解析の結果に基づき、上記微生物を一応マイクロブルビファー属の新種であるとした上で、これをマイクロブルビファー エスピー 6532A(Microbulbifersp. 6532A)と命名した。そしてこれを6532Aとして、独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)へ寄託した。 (細菌株の海藻分解能力の測定) 本細菌株の海藻分解能力を調べるために、平均9.0〜15.0mm角のワカメ葉体を重量比で2%添加した人工海水培地(NaCl 30.0g、KCl 0.7g、MgCl2・6H2O 10.8g、MgSO4・7H2O 5.4g、CaCl2・2H2O 1.0g、NH4NO3 1.0g、K2HPO4 0.02g、Yeast Extract 0.5g / 蒸留水 1000ml)に本微生物を摂取し、30℃で振蘯培養行った。結果を図1に示す、写真右側は菌未接種のコントロールを、写真左側は6532A株を接種した結果を示す。6532A株を接種した場合、培養3日目より海藻の断片化が生じ、5日目では、かなりの海藻の粒子化が観察された。これら海藻粒子は細胞が切り離され単細胞化しており、培養液中で均一に懸濁する特徴を有していた。また、海藻粒子は微細であるため沈降しにくい特徴を有していた。これら本微生物の作用により得られる海藻の粒子を調べたところ、約8μmの単細胞性の海藻粒子であった(図2)。 海藻分解細菌として特許出願されているAlteromonas sp. AR06株(FERM BP-5024)やAlteromonas sp. 株(FERM P-12346)、また、コンブ穴あき症を引き起こす微生物としてPseudoalteromonaselyakovii(IAM 14594T)、Pseudoalteromonas espejiana(IAM 12640T)などが知られている。本発明微生物とこれらの微生物における海藻葉体の分解について比較試験を実施した。 ワカメ葉体(ワカメ片約9.0〜15.0mm角)添加人工海水培地に各微生物を接種し、30℃にて2日間振蘯培養を行った。その間における海藻の断片化や粒子化について調べた。その結果、本発明の微生物におけるワカメの分解作用が、上記微生物と比較して顕著に強いものであった。図3に本発明株6532Aと4種の海藻分解菌における海藻分解比較の結果を示す。 (原料となる海藻) 原料となる海藻の種類を調べるために、ワカメ、コンブ、カジメ、アカモク、モズクの5種類の海藻について分解能試験を実施した。人工海水培地にそれぞれの海藻を1%になるように添加し、オートクレーブにて滅菌した。この海藻添加人工海水培地に6532A株を接種し、30℃で14日間振蘯培養を行った。その結果、ワカメ、コンブ及びカジメ葉体の単細胞化による海藻の粒子化が確認された。一方、アカモク、モズクに対しては葉体の分解等は確認できなかった。 (細菌株の海藻多糖類への分解酵素の有無) 本発明細菌株の海藻多糖類への分解酵素の有無を調べた。まず、ワカメ葉体粉末を2%w/v添加した人工海水培地に6532A株を摂取し、5日間培養した後、その上清を粗酵素液とした。アルギン酸ナトリウム(片山化学工業(株)製、粘度:500cps)、フコイダン(Sigma社製)、ラミナラン(Sigma社製)の各多糖類について、0.5%溶液(0.1Mリン酸バッファーpH7.0)を調整し、この基質溶液と粗酵素液を3:1に混合し、30℃で1時間反応させた。その後、Somogyi-Nelson法にて還元糖の増加量を測定した。その結果、アルギン酸に対する分解活性が確認された。 (本発明の細菌の菌学的性質) このようにして得られた海藻分解菌について、種々の海藻多糖、即ちアルギン酸、フコイダン、ラミナランに対する分解酵素活性を測定した。測定方法はそれぞれの海藻多糖類に細菌培養液上清を作用させ、還元糖の増加量を測定することにより、酵素活性を測定した。 次に、得られた海藻分解菌を1%ワカメ葉体(約9.0〜15.0mm角)添加人工海水培地に摂取し、ワカメ葉体に対する作用を調べた。30℃にて2〜14日間、振蘯培養を行ない、ワカメ葉体の分解や粒子化が見られる微生物の選抜を行った。 上記のスクリーニングにより、海藻を分解・粒子化する能力を有する海藻分解微生物を3株得た。これらの微生物による海藻の粒子化を、すでに海藻分解菌として特許出願されているAlteromonas sp. AR06株(FERMBP-5024)やAlteromonas sp. 株(FERM P-12346)[特許名:褐藻類分解物の製造法、特許番号 第3079183号]、また、コンブ穴あき症を引き起こす微生物としてPseudoalteromonaselyakovii(IAM 14594T)、Pseudoalteromonas espejiana(IAM 12640T)と比較することで検討を行った。 検討の結果、本微生物のワカメ、コンブに対する分解および粒子化は、AR06株などの既存の微生物による分解と比べて海藻粒子が微細且つ均一であり、懸濁性、浮遊性に優れた特徴を有することがわかった。この中で特に海藻の粒子化能力が強いと思われる微生物を6532A株とした。 上記スクリーニングにより得られた本発明に用いる海洋細菌は、グラム陰性の桿菌でOFテストの判定がO型、オキシダーゼ陽性であった。細菌の性状試験の結果を以下および表1に示す。 (1.形態的性質)細胞の形状:桿菌細胞の大きさ:1.0μm(幅)×3.2μm(長さ)運動性の有無:有り胞子の有無:なし (2.培養的性質)Marine Agar2216色素を産生せず、コロニー中心部にくぼみを形成し、周辺部がヒダ状に拡がる。寒天平板培地を液状化する。Marine Broth2216良好に増殖し、30℃、48時間培養でフロックを形成する。 (3.生理学的性状)グラム染色:グラム陰性色素の生成:生成せずオキシダーゼ:陽性カタラーゼ:陽性生育の範囲:4℃で生育せず。30℃で良好に生育。50℃で生育可。酸素に対する態度:好気性OFテスト:O型(海洋細菌用に開発されたHughloifsonの培地:MOF培地による)NaClの要求性:0〜1%NaClで生育せず。2.5〜5.0%で生育。すなわち、生育にNaClを要求する。 (4.菌体外酵素の多糖分解酵素活性)アルギン酸:陽性フコイダン:陰性ラミナラン:陰性寒天:陽性(強力:寒天平板培地にて寒天平板を液状化する)。 (5.多糖類分解活性測定)ワカメ葉体粉末を2%w/v添加した人工海水培地に海藻分解菌を摂取し、5日間培養した後、その上清を粗酵素液とした。アルギン酸、フコイダン、ラミナランそれぞれについて0.5%溶液(0.1Mリン酸バッファーpH7.0)を調整し、この基質溶液と粗酵素液を3:1に混合し、30℃で1時間反応させた。その後、Somogyi-Nelson法にて還元糖の増加量を測定し、酵素活性の強さとして多糖類分解活性を調べた。その結果、アルギン酸に対する分解活性が確認された。 (6.相同性検索と系統分類) 上記の菌学的性質を有する微生物の16S rRNA配列を決定し、BLAST及びCLUSTAL W(日本RNAデータバンク(DDBJ)ホームページ)を用いて相同性検索と分類学的位置の解析を行った。 上記微生物は、16S rRNA配列の解析の結果により、マイクロブルビファー(Microbulbifer)属であると判断された。前記した菌学的性質と総合するとマイクロブルビファー属に属する微生物であるとされる可能性が高い。 そこで本発明者らは、16S rRNA解析の結果に基づき、上記微生物を一応マイクロブルビファー属の新種であるとした上で、これをマイクロブルビファー エスピー 6532A(Microbulbifersp. 6532A)と命名した。そしてこれを6532Aとして、独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)へ寄託した。 Microbulbifersp. 6532Aの代表的な性状を以下の表1に示す。 (7.海藻分解能力) 本細菌株の海藻分解能力を調べるために、約9.0〜15.0mm角のワカメ葉体を重量比で2%添加した人工海水培地に本微生物を摂取し、30℃で振蘯培養行った。その結果、培養3日目で海藻の断片化が確認され、培養5日目で単細胞状態まで粒子化された海藻が見られた(図1)。ここで得られた海藻懸濁液を調べると、これら海藻粒子はほぼ全ての細胞が切り離され単細胞化しており、培養液中で均一に懸濁する特徴を有していた。また、微細粒子であるため沈降しにくい特徴も有していた。また、これら本微生物の作用により得られる海藻の粒子を調べたところ、約8μmの単細胞性の海藻粒子であった(図2)。 海藻分解細菌として知られているAlteromonas sp. AR06株(FERM BP-5024)やAlteromonassp. 株(FERM P-12346)など4株と本発明細菌との海藻葉体分解について比較試験を行った。具体的には、1%ワカメ葉体(ワカメ片約9.0〜15.0mm角)を添加した人工海水培地(NaCl30.0g、KCl 0.7g、MgCl2・6H2O 10.8g、MgSO4・7H2O 5.4g、CaCl2・2H2O 1.0g、NH4NO3 1.0g、K2HPO4 0.02g、Yeast Extract 0.5g / 蒸留水 1000ml)に各微生物を接種し、30℃、2日間振蘯培養を行った後に、海藻の断片化や粒子化について調べた。結果を図3に示す。図3の写真では、それぞれシャーレの下に微生物名を示した。本発明の微生物におけるワカメの分解作用が、既知の海藻分解菌と比較して顕著に強いものであることが明らかとなった。例えば、特許文献1において使用されたAlteromonas属細菌を用いた場合は、海藻はほとんど粒子化せず、大きい状態のままであった。この結果は、本発明が従来技術よりも優れていることを示すものである。 例えば、特許2772772号で製造される分解物は、粒径44μm以下、平均粒径23μmの海藻粉末に微生物を作用させている。本発明の細菌6532A株は、約1mm角の海藻葉体に接種させ、分解物を得ているが、同条件にて特許2772772号の微生物を作用させた場合、海藻はほとんど粒子化せず、大きい状態のままであった(図3に示す)。これらの結果より、本発明の優れた効果が確認できた。 (8.原料となる海藻) 原料となる海藻の種類を調べるために、ワカメ、コンブ、カジメ、アカモク、モズクの5種類の海藻について分解能試験を実施した。その結果、ワカメ、コンブ及びカジメ葉体の単細胞化による海藻の粒子化が確認された。一方、アカモク、モズクに対しては葉体の分解等は確認できなかった。 本発明における微生物は、特にワカメ、コンブ及びカジメ葉体に対して強力に単細胞化する能力を有した。ワカメ、コンブ及びカジメ葉体に本細菌株を接種し30℃の振蘯培養を行うことで、粒子径約10mmの単細胞性の海藻を得ることができた。 (9.海藻分解物の調製) 乾燥ワカメ1kgを3%食塩水20Lと混合し、膨潤させた。121℃、15分滅菌処理し、これに本発明菌培養液100mlを接種し、30℃で5日間、振蘯培養を行い海藻分解物を調製した。尚、発明菌の培養液は以下の組成培地(乾燥ワカメ20.0g、NaCl30.0g、KCl 0.7g、MgCl2・6H2O 10.8g、MgSO4・7H2O 5.4g、CaCl2・2H2O 1.0g、NH4NO3 1.0g、K2HPO4 0.02g、Yeast Extract 0.5g / Distilled Water 1000ml)を30℃、24時間振蘯培養することにより調整した。 調製した海藻分解物をスプレードライし、0.95kgのワカメ粉末を得た。当該ワカメ粉末と従来の物理処理されたワカメ粉末を、10%濃度になるよう水に懸濁してテクスチャーの比較を行ったところ、本発明粉末はザラツキがなく、滑らかな舌触りを特徴として有していた。 (10.微生物分解による海藻の粒子化の比較) 特許2772772号で製造される分解物のサイズは、5〜10μmと記載されている。この結果と比較して、本発明が優れたものであることを以下の実験によって示す。 (材料と方法) 1)菌株 ・6532A分離株(受託番号 FERM BP-10930) ・FERM−BP5024(AR06株:中央水研、特許2772772号) ・FERM−P12346(Alteronas sp.No.4778:マルハ(株)、特許3079183号) 2)材料 ア)ワカメ微粉末(理研ビタミン、若みどり) イ)ワカメ葉体(理研ビタミン、カットワカメNo.12、ワカメ片:約1.0cm角) 3)方法 ア)人工海水培地中の2%ワカメ微粉末(またはワカメ葉体)に各微生物を植菌した。植菌用の微生物は、MarineBroth 2216培地(組成については、以下に示す)にて24時間培養後、吸光度が0.1になるように調製した菌液100μlを添加した イ)120rpm、30℃にて振とう培養し、一定時間培養後、海藻成分液1mlをサンプリングした ウ)得られたサンプルを10分間煮沸し、測定開始まで4℃保存した エ)測定機器には、HORIBA レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA−920を用いた(測定粒子径範囲:0.1〜2000μm)。 (結果と考察) 1)ワカメ微粉末への作用 図5、6、および7の結果から、6532Aがワカメ微粉末を最も細かく粒子化したことが判明した。さらに、図8は、粒子の平均径と標準偏差を示しているが、6532Aは他と比べて粒子の平均径が小さく、標準偏差が非常に小さい。従って、本発明の菌株によって、バラつきが少なく均一に粒子化された海藻分解物が生成された。 2)ワカメ葉体への作用 図9〜11の結果から、6532A株によるワカメ葉体の分解は、他の菌と比較して、非常に強く、1週間ほどの培養で充分に粒子化が進んだ。AR06株、12346株は、たとえ培養期間を長くしても、海藻の粒子化はほとんど進まなかった。この結果より、6532A株は、他の株と比較して、明らかにワカメ葉体を分解する能力が高い。 3)まとめ 以上の結果より、分離菌株6532A株は、従来公知の菌株と比較して、海藻粒子化能力が高く、かつ、バラつきが少なく均一化された分解物を生成できることが判明した。 以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。 本発明に従って、海藻に特定の海洋細菌を作用させる工程を包含する、ほぼ単細胞状態、かつ、ほぼ均一な海藻分解物を調製する方法、およびそのような海藻分解物を調製するための組成物が提供される。また、本発明に従って、そのような海藻分解物を含有する飲食図1は、微生物の作用によるワカメ葉体粒子化の経時変化を示す。図2は、Microbulbifersp. 6532Aの分解作用により単細胞性粒子となったワカメの顕微鏡写真である。図3は、1%ワカメ葉体添加人工海水培地にて、30℃、2日間振蘯培養を行った後の分解海藻の写真である。それぞれシャーレの下に微生物名を示す。図4は、Microbulbifersp. 6532Aの顕微鏡写真である。図5は、培養2日間の微生物作用によるワカメ微粉末の粒子径分布を示す。微生物として、6532A株、AR06株、12346株をワカメ微粉末入り培地に接種したときのワカメ微粉末の粒度分布を示す。図6は、培養9日間の微生物作用によるワカメ微粉末の粒子径分布を示す。微生物として、6532A株、AR06株、12346株をワカメ微粉末入り培地に接種したときのワカメ微粉末の粒度分布を示す。図7は、培養2日間および9日間の微生物作用によるワカメ微粉末の粒子径分布を示す(メジアン径およびモード径、単位μm)。微生物として、6532A株、AR06株、12346株をワカメ微粉末入り培地に接種したときのワカメ微粉末の粒度分布を示す。図8は、培養2日間および9日間の微生物作用によるワカメ微粉末の粒子径分布を示す。微生物として、6532A株、AR06株、12346株をワカメ微粉末入り培地に接種したときのワカメ微粉末の粒度分布を示す。図9は、培養7日間および14日間の微生物作用によるワカメ葉体(約10mm角)の粒子径分布を示す。微生物として、6532A株、AR06株、12346株をワカメ微粉末入り培地に接種したときのワカメ微粉末の粒度分布を示す。図10は、培養7日間および14日間の微生物作用によるワカメ葉体(約10mm角)の粒子径分布を示す(メジアン径およびモード径、単位μm)。微生物として、6532A株、AR06株、12346株をワカメ微粉末入り培地に接種したときのワカメ微粉末の粒度分布を示す。図11は、培養7日間および14日間の微生物作用によるワカメ葉体の粒子径分布を示す。微生物として、6532A株、AR06株、12346株をワカメ微粉末入り培地に接種したときのワカメ微粉末の粒度分布を示す。 配列番号1 マイクロブルビファー属6532A株(受託番号 FERM BP-10930)の16S rRNA配列マイクロブルビファー属6532A株(受託番号 FERM BP-10930)の細菌と海藻を接触させる工程を包含する、海藻分解物を調製する方法。前記海藻が、褐藻類海藻である、請求項1に記載の方法。前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、請求項1に記載の方法。海藻分解物を調製するための組成物であって、マイクロブルビファー属6532A株(受託番号 FERM BP-10930)の細菌を含有する、組成物。前記海藻が、褐藻類海藻である、請求項4に記載の組成物。前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、請求項4に記載の組成物。請求項1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する、飲食用組成物。請求項1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する飲食用組成物であって、以下:飲料、飲料調製用粉末、サプリメント、スープ、調味料、バター、ジャム、マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ、蒲鉾、珍味、および、菓子、からなる群から選択される飲食品の調製に使用するための、組成物。請求項1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する、皮膚外用剤。請求項9に記載の皮膚外用剤であって、化粧品、保湿剤、化粧水、クリーム、ゲル、軟膏、乳液、美容液、パック、洗顔料、クレンジング剤、ヘアケア剤、石鹸、浴用剤、シャンプー、リンス、リップスティック、口紅、および、ファンデーションからなる群から選択される、皮膚外用剤。請求項1〜3いずれか一項に記載の方法によって調製された海藻分解物を含有する、飲食用添加物。マイクロブルビファー属6532A株(受託番号 FERM BP-10930)の細菌より調製された、粗酵素液。請求項12に記載の粗酵素液と海藻を接触させる工程を包含する、海藻分解物を調製する方法。前記海藻が、褐藻類海藻である、請求項13に記載の方法。前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、請求項13に記載の方法。海藻分解物を調製するための組成物であって、請求項12に記載の粗酵素液を含有する、組成物。前記海藻が、褐藻類海藻である、請求項16に記載の組成物。前記海藻が、ワカメ、コンブまたはカジメである、請求項16に記載の組成物。配列表


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