生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_クローンES細胞の作製方法
出願番号:2006339555
年次:2008
IPC分類:C12N 5/06


特許情報キャッシュ

宮本 寛治 JP 2008148625 公開特許公報(A) 20080703 2006339555 20061218 クローンES細胞の作製方法 公立大学法人首都大学東京 305027401 筒井 大和 100080001 小塚 善高 100093023 筒井 章子 100117008 宮本 寛治 C12N 5/06 20060101AFI20080606BHJP JPC12N5/00 E 6 1 OL 11 4B065 4B065AA90X 4B065AA91X 4B065AA93X 4B065AC20 4B065BB11 4B065BB15 4B065BB37 4B065BC41 本発明はES細胞(embryonic stem cell、胚性幹細胞)の技術に関し、特に体細胞由来のクローンES細胞の作製に適用して有効な技術である。 以下に説明する技術は、本発明を研究、完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。 怪我や病気で組織や器官が壊れたときの治療法として、幹細胞を利用した再生医療の研究が世界的に活発に行われている。既に一部の幹細胞を用いた臨床試験も行われている。幹細胞には体内の器官などに存在する体性幹細胞と、受精卵に由来する胚性幹細胞(ES細胞)がある。 ES細胞は最も若い幹細胞で組織の再生に用いる細胞としては最適である。現在、世界中で研究されているES細胞は受精卵由来である。そのES細胞から目的の細胞に分化誘導した後、患者に移植する。かかる場合には、元々ES細胞が自己の細胞でないため、移植後の拒絶反応の問題が生じる。それを克服するためには患者自身の細胞(体細胞)を除核した卵子に核移植を行い、胚発生の後、ES細胞(万能細胞)を作製するのが理想的である。しかし、ヒトを含めた霊長類クローンES細胞の作製については未だ成功例は報告されていない。 2004年に韓国の黄教授らは体細胞核移植によるヒトクローンES細胞を作製したと、世界で初めてScienceで発表した。その後、2005年に患者の体細胞(皮膚)の核移植をして、患者自身のクローンES細胞を作製したとScienceに報告し、ノーべル賞の獲得に韓国政府も支援した。ところが2006年初めに捏造であることが判明し、世界を巻き込んだ大きな騒ぎとなった。 最近、京都大学でマウス皮膚細胞に遺伝子を導入して、マウスES様の細胞株を樹立したことが報告されている。今後、ヒト細胞でも同様のことが試みられると思われる。 本発明者もES細胞の研究を長年行っており、ヒトES細胞を扱う前段階としてのES細胞の培養系の確立を、サルES細胞で行ってきた。非特許文献1に開示の如く、サルES細胞を、ヒト羊膜細胞を支持細胞として未分化のまま増殖させる培養系を確立し発表した。 また最近、不死化したヒト羊膜細胞を支持細胞として、サルES細胞を増殖させることにも成功した。さらにこの不死化した羊膜細胞を化学固定し、サルES細胞を未分化のまま増殖させ、さらに継代操作が簡単に行えることも確認した。さらには、GFPマウスの受精卵からES細胞も樹立してきた。 一方、非特許文献2には、マウスの受精卵から胚を発生させ、8細胞期から10細胞期まで発生させた卵子から一個の割球細胞を取り出し、かかる一個の割球細胞をES細胞と共培養することでES細胞を作製した旨が開示されている。残りの受精卵は体内に戻して子供を生ませている。非特許文献3には、同様の実験をヒトで行った場合について開示されている。Miyamoto et a1., Stem Cell, 2004; 22:433-440Young Chung, Irina Klimanskaya, Sandy Becker, Joel Marh, Shi-Jiang Lu, Julie Johnson, Lorraine Meisner and Robert Lanza.Em,「Embryonic and extraembryonic stem cell lines derived from single mouse blastomeres」,Nature, Vol.439,216-219(2006).Irina Klimanskaya, Young Chung, Sandy Becker, Shi-Jiang Lu and Robert Lanza.、「Human embryonic stem cell lines derived from single blastomeres」, Nature, 1-5 (2006) 上記の如く、ヒトの受精卵を用いたES細胞については世界中で盛んに研究がなされ、多数の報告がなされている。しかし、ヒトの受精卵はヒトへの成長の可能性を秘めているため、ヒトの受精卵を用いたES細胞の研究には必ず倫理的な問題が発生する。そこで、かかる研究には、各国でその対応が様々である。 一方、再生医療等の分野では、不治の病と今まで思われてきた難病が、ES細胞を用いることで治療の可能性が高まり、ES細胞のかかる研究分野への供給が強く求められている。 そこで、本発明者は、倫理的問題、移植時の免疫拒絶の問題等がクリアーできる体細胞由来のクローンES細胞の作製技術の確立が必要と考えた。 本発明の目的は、倫理的問題をクリアーできるヒトES細胞の作製に繋がる技術の確立にある。 本発明の目的は、倫理的問題をクリアーできるヒトES細胞の作製技術の確立にある。 本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面に明瞭に記載した。 本発明者は、これまでの蓄積された発生学、細胞培養技術等の知識を駆使して、倫理的問題をクリアーできる体細胞由来のクローンES細胞の作製方法を考える中、極めて巧妙な仕方でES細胞の作製が可能なことを見出した。 すなわち、本発明はクローンES細胞の作製方法であって、除核した未受精卵に体細胞由来の核を移植してクローン胚を形成するステップと、前記クローン胚を分割胚まで発生させるステップと、別途用意したES細胞と前記分割胚からの割球細胞とを共培養することで分割胚由来ES細胞を作製することを特徴とするものである。 本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。 すなわち、本発明により、哺乳類、あるいは霊長類、あるいはヒトの体細胞由来のクローンES細胞の作製が行える。特にヒトの場合には、かかる方法を採用することにより、受精卵を用いずにクローンES細胞の作製ができるため、倫理的問題をクリアーする技術の確立が図れるのである。 以下、本発明の実施の形態を、図面に即して詳細に説明する。 クローンES細胞の作製技術の分野では、体細胞由来のクローン胚を作製し、そのクローン胚をある分割胚まで発生させ得ることについては、世界中で成功例が報告され、周知の事実である。すなわち、8分割細胞期まで発生させ得る技術は、既に確立されているのである。 しかし、その後の発生には悉く失敗しており、未だ成功したとの報告例はない。8分割細胞期以降の発生継続は未だ旨く行われていないのが現状である。 そこで、本発明者は、8分割細胞期以降の継続発生を、分割胚をそのまま維持させて行うのではなく、割球細胞毎に分離して行わせたらとの着想を得た。しかし、その着想は、簡単には実現できなかった。 分割胚の割球細胞だけでは、容易に発生を継続させることができなかった。多数の試行錯誤を繰り返す中、同一種の動物のES細胞と共培養をすることで、クローンES細胞の形成が行えることを見出した。胚盤胞での内部細胞塊では、多数の細胞が塊で発生がなされている事実に着目し、既に確立しているES細胞をつなぎとして団子状にして共培養することを思い付いたのである。 しかし、かかる着想も簡単には実現できなかった。種々の実験を重ねた挙げ句の果てに、半ば失敗と思って放置しておいた共培養のシャーレに、割球細胞由来のES細胞のコロニーが形成されていることを見つけたのである。本発明は、かかる事実に基づきなされたものである。本発明では、分割胚の割球細胞が、共培養するES細胞により誘導されてクローンES細胞ができたのである。 既に確立しているES細胞が、その周りの初期胚における細胞をES細胞化するのではないかとの発想は、数年来持ち続けていた着想ではあったが、本発明によりこの事実も明らかにすることができたのである。 また、かかる体細胞由来のクローンES細胞が作製できれば、その後は、本発明者が非特許文献1等で述べたと同様の手法の培養系で培養すれば、クローンES細胞株の樹立が簡単に行えるのである。 特に、ヒトのES細胞株の樹立の場合には、ヒト以外の支持細胞を用いて培養を行うことは、他種動物からの予測できない汚染が危惧される。しかし、本発明者の研究により、ヒトの羊膜細胞を用いて行える技術が既に確立しているので、かかる問題は容易にクリアーできるのである。 図1には、本発明に係わるES細胞の作製方法をフロー図で示した。すなわち、図1に示すように、ステップS10で未受精卵の核を除去(除核)する。ステップS20で、除核した未受精卵に、体細胞の核を移植する(核移植)。このように核移植をした後、ステップS30で、刺激を与えて活性化を行う。かかる活性化は、例えば、化学薬剤等を使用すればよい。 かかる活性化を行うことで、ステップS40でクローン胚の形成を行う。形成したクローン胚を発生させ、ステップS50で分割胚を形成する。クローンES細胞における発生過程では、現状では、2分割細胞期、4分割細胞期を経て、最大で8分割細胞期までしか発生させることはできない。 かかる分割胚を形成した後、ステップS60で分割胚の細胞を分離して個々にバラバラにした割球細胞と、別途用意したES細胞とを混合して共培養する。かかるステップS60で使用するES細胞は、体細胞の核移植をした動物種と同一種のES細胞を用いる。 また、割球細胞を取り出す際の分割胚については、現段階では、8細胞期における場合しか確かめていないが、4細胞期の分割胚でも可能ではないかと考えている。しかし、2細胞期の場合には、不明である。 ステップS60の共培養により、分割胚由来の割球細胞がES細胞に誘導された状態で、ステップS70で分割胚由来ES細胞を選別して継代培養する。このようにして、クローンES細胞を作製し、且つそのクローンES細胞株の樹立を行う。 かかる図1に示すクローンES細胞の作製方法は、哺乳類一般に適用できるものである。さらには、霊長類一般に適用できるものでもある。特に、ヒトの体細胞クローンES細胞の作製、樹立に適用することができる。ヒトの場合は、受精卵を用いたES細胞では倫理的問題が発生するためその対応が難しいが、しかし、かかる体細胞クローンES細胞では、受精卵を使用することなく未受精卵を使用するため、受精卵使用に関わる倫理的問題は発生しない。そのため、今後の再生医療等の分野におけるES細胞の供給に十分に対応することができる。 (実施の形態1) 図1に示すクローンES細胞の作製技術は、例えば、マウスで検証した。かかるマウス体細胞のクローンES細胞の樹立は、図2に模式的に示すようになる。 すなわち、B6C3F1系統のマウスを用いてかかる検証を行った。先ず、8〜9週の週令のマウスに、性腺刺激ホルモンを打つ。すなわち、PMSGホルモン(pregnant mare’s serum gonadotropin :妊馬血清性性腺刺激ホルモン)を5単位、腹腔に打つ。その後、48時間経過後、hCGホルモン(human chorionic gonadotropin:ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)を5単位、同様に腹腔に打ち、14〜16時間後に、卵管から未受精卵を採取する。 その後、卵丘細胞のついた未受精卵を3%ヒアロニターゼ酵素液につけ、卵丘細胞を剥がして、M2期の卵子を取り出す。その後に、かかる未受精卵の核を除核する。 一方、マウスのM2期に相当する体細胞を採取し、かかる体細胞から核を取り出し、その核を除核した上記未受精卵に移植する。 核移植した未受精卵に、化学薬剤(塩化ストロンチウム)を6時間処理して活性化を行い、クローン胚の形成を行う。かかる活性化は前核の存在で確認した。 かかるクローン胚を、培養液(KSOM)で発生させる。胚は、8細胞期の分割胚まで発生させた。核移植により形成されたクローン胚が、かかる8細胞期になった時点で、クローン胚の透明体をはずし割球細胞を取り出した。 一方、既に樹立されているマウスのES細胞を別途用意し、上記割球細胞と混合して、マウス支持細胞上で共培養を行った。混合に際しては、例えば、割球細胞1個に対してES細胞を100倍程度混合して行った。かかる共培養により、分割胚由来のES細胞のコロニーが形成される。コロニーが形成された時点で、分割胚由来ES細胞のみを選別して、マウス胎児繊維芽細胞を支持細胞として継代培養を行い、体細胞のクローンES細胞株を樹立した。 樹立したかかるクローンES細胞は、未分化マーカーの検出やヌードマウスに移植をしてテラトーマ形成の分化能の検索等によって確認した。 尚、マウスの体細胞由来のクローンES細胞は、例えば、次のような増殖培地を用いて行った。すなわち、培地40ml作製の場合には、H-glucose DMEMを32ml(最終濃度が80%となるように調製)、ES用FBSを7.3ml(最終濃度が20%となるように調製)、3,2−メルカプトエタノールを279μl(最終濃度が0.1mMになるように原液14.3Mを10μl/10mlPBS作成して調製)、NEAA(X100濃度)を400μl(最終濃度が10mMとなるように調製)、ペニシリン-ストレプトマイシンを100μl、LIFを40μl(最終濃度が1000unit/mlとなるように調製)した。 また、図3には、8細胞期の分割胚由来の割球細胞と、GFPマウス由来のES細胞とを共培養することで、分割胚由来ES細胞がコロニーを形成している様子を示した。尚、図3では、GFPマウス由来のES細胞と、分割胚由来のクローンES細胞との区別が付かないので、図4では、図3に示す状況下で緑色の蛍光発光をさせている。 図4では、蛍光発光している部分がGFPマウス由来のES細胞で、発光していない部分が分割胚由来のクローンES細胞である。図3と図4とでは、同一の状況を撮影したもので、両者を重ね合わせることで、両ES細胞の区別ができる。 因に、マウスでは、図2に模式的に示すように、体細胞のクローン胚を人工的に胚盤胞まで発生させ、かかる胚盤胞の内部細胞塊の一部を採取して、それを播種することでクローンES細胞の作製、培養、樹立をすることもできる。 (実施の形態2) 本実施の形態では、図1に示すクローンES細胞の作製方法が霊長類にも適用できることを、カニクイザルを使用して検証した。カニクイザルの体細胞クローンES細胞の樹立は、図5に模式的に示すようになる。 雌のカニクイザルに対してhCG等のホルモンを施した後、卵管から卵子を取り出す。取り出した卵子にヒアロニターゼ処理を施した後、M2期の未受精卵を取り出し除核する。 併せて、耳細胞の体細胞から核のみを取り出し、上記未受精卵の囲卵腔にその核を移植する。その後、電気融合を行い、クローン胚を形成する。クローン胚形成に際しては、化学薬剤で活性化を行った。例えば、Ionophoreで処理して、続いてDMAP(6-dimethylaminoourine)で処理した。 このようにして体細胞由来のクローン胚を形成し、その後CMRL-1066+FCS培養液中で分割胚まで発生させた。クローン胚は、8細胞期の分割胚まで発生させた。このように核移植により形成されたクローン胚を8細胞期になるまで発生させ、その後に、クローン胚の透明体をはずし割球細胞を取り出した。 かかる8細胞期まで発生させた卵子から取り出した割球細胞を、別途用意したサルES細胞と混合し、マウス胎児繊維芽支持細胞上で共培養した。共培養の結果、分割胚由来の、すなわち割球細胞由来のES細胞のコロニーが確認できたら、割球細胞由来のES細胞を選別して取り出し、さらにマウス胎児繊維芽支持細胞上で培養を繰り返し、継代培養を行ってクローンES細胞の株を樹立する。 かかる樹立したクローンES細胞については、未分化マーカーの検出やヌードマウスに移植してテラトーマを形成させ分化能の検索等により同定を行い、クローンES細胞株の確認を行った。 また、サル等の霊長類では、図5に示すように、クローン胚を胚盤胞まで発生させてその内部細胞塊の細胞の一部を培養することでクローンES細胞を作製することは、理論上は可能であるが、現状では実験に成功していない。 (実施の形態3) ヒトの体細胞由来のクローンES細胞の作製、及びその株の樹立方法は、基本的には、前記実施の形態2で示した霊長類への適用と同様に、すなわちカニクイザルの場合と同様に行えばよい。 その場合、電気融合条件や化学薬剤による活性化などについては、例えば電気パルス時間、化学薬剤処理時間、濃度等の条件等々を、適宜変更すればよい。 すなわち、ヒトクローンES細胞作製については、カニクイザルの場合と全く同様にして行うことができる。 また、ヒトの体細胞由来のクローンES細胞の継代培養には、マウス支持細胞上で行う場合のコンタミに特段配慮して、ヒトの羊膜細胞をフィーダ細胞、すなわち支持細胞として用いることもできる。あるいは、近年提案されているようなフィーダ細胞を用いない方法でも構わない。 このように本発明は、ヒトの体細胞クローンES細胞、あるいはサル等のヒト以外の霊長類の体細胞クローンES細胞、あるいはマウス等の哺乳類の体細胞クローンES細胞の作製、及びその樹立方法に有効に適用できるものである。 以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。 本発明は、ヒト等の霊長類の体細胞クローンES細胞の作製分野で、またかかるクローンES細胞を用いた再生医療の分野等で、特に有効に利用することができる。本発明の体細胞クローンES細胞の作製手順を示すフロー図である。本発明をマウスにおける体細胞クローンES細胞の作製方法に適用した状況を模式的に示した説明図である。マウスの8細胞期の割球細胞とGFPマウスのES細胞とを共培養した場合におけるコロニーの状況を示す図面代用写真である。図3に示す同様の写真を、GFPマウス由来のES細胞のみ蛍光発光させた場合の図面代用写真である。本発明をサルの体細胞クローンES細胞の作製方法に適用した状況を模式的に示した説明図である。符号の説明 S10、S20、S30、S40、S50、S60、S70 ステップ クローンES細胞の作製方法であって、 除核した未受精卵に体細胞由来の核を移植してクローン胚を形成するステップと、 前記クローン胚を分割胚まで発生させるステップと、 別途用意したES細胞と前記分割胚からの割球細胞とを共培養して、分割胚由来ES細胞を形成するステップとを有することを特徴とするクローンES細胞の作製方法。 請求項1記載のクローンES細胞の作製方法において、 形成した前記分割胚由来ES細胞を選択培養することで、ES細胞株を樹立することを特徴とするクローンES細胞の作製方法。 請求項1記載のクローンES細胞の作製方法において、 前記クローン胚は、哺乳類のクローン胚であることを特徴とするクローンES細胞の作製方法。 請求項1記載のクローンES細胞の作製方法において、 前記クローン胚は、マウスのクローン胚であることを特徴とするクローンES細胞の作製方法。 請求項1記載のクローンES細胞の作製方法において、 前記クローン胚は、霊長類のクローン胚であることを特徴とするクローンES細胞の作製方法。 請求項1記載のクローンES細胞の作製方法において、 前記クローン胚は、ヒトのクローン胚であることを特徴とするクローンES細胞の作製方法。 【課題】倫理的問題をクリアーできるヒトES細胞の作製技術、及びその作製技術に繋がる技術を提供する。【解決手段】除核した未受精卵に体細胞由来の核を移植してクローン胚を形成し、かかるクローン胚を分割胚まで発生させる。その後に、例えば8細胞期まで発生させた分割胚の割球細胞を、別途用意した同種の動物種のES細胞と共培養することで、分割胚由来の、すなわち割球細胞由来のクローンES細胞を誘導して作製する。その後に、かかるクローンES細胞を選別培養して、クローンES細胞株の樹立を行う。【選択図】図1


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