生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_3級アミンの製造方法
出願番号:2006281018
年次:2008
IPC分類:C07C 209/16,B01J 29/072,B01J 35/04,C07C 211/08,C07B 61/00


特許情報キャッシュ

西村 徹 長谷川 祥志 廣田 敦史 JP 2008094800 公開特許公報(A) 20080424 2006281018 20061016 3級アミンの製造方法 花王株式会社 000000918 古谷 聡 100087642 溝部 孝彦 100076680 持田 信二 100091845 義経 和昌 100098408 西村 徹 長谷川 祥志 廣田 敦史 C07C 209/16 20060101AFI20080328BHJP B01J 29/072 20060101ALI20080328BHJP B01J 35/04 20060101ALI20080328BHJP C07C 211/08 20060101ALI20080328BHJP C07B 61/00 20060101ALN20080328BHJP JPC07C209/16B01J29/072 ZB01J35/04 321AB01J35/04 301KC07C211/08C07B61/00 300 7 OL 10 4G169 4H006 4H039 4G169AA01 4G169AA03 4G169AA08 4G169BA07B 4G169BC31B 4G169BC68B 4G169BC70B 4G169CB25 4G169EA21 4G169EA24 4G169EB17X 4G169EB17Y 4G169FA01 4G169FA02 4G169FA06 4G169FB06 4G169FB08 4G169FB23 4G169ZA01B 4H006AA02 4H006AC52 4H006BA05 4H006BA14 4H006BA16 4H006BA19 4H006BA20 4H006BA21 4H006BA23 4H006BA82 4H006BA85 4H006BC18 4H006BC31 4H006BD80 4H006BD81 4H039CA71 4H039CD10 4H039CD30 4H039CE10 本発明は、フィルム型触媒を用いて、アルコールと1級又は2級アミンとを原料として、対応する3級アミンを効率的に製造する方法に関する。 3級アミンの製造分野、特に、触媒の存在下にアルコールとジメチルアミンとを反応させてジメチルモノアルキルアミンを製造する際に、効率良く3級アミンを製造する方法が検討されている。 工業的な反応の多くは、固体触媒スラリーを用いて混合槽型反応器で行なわれる。これらの混合槽型反応器では反応性ガスを触媒の存在下で液体と接触させる事により反応を行なわせる。反応性ガスは溶解を促進するために、微細な気泡に分散することが行なわれている。例えば特許文献1では特殊な撹拌翼を使用して、収率良く3級アミンを製造する方法が開示されている。 しかしながら、スラリー化された触媒は、安全性、廃棄物の増加、操作性、生産性などの問題を生じる。例えば、反応生成物を回収する為には濾過等によって触媒を除去する必要があり、設備及び運転が複雑になるという問題がある。 スラリー触媒を用いない反応方法として、フィルムの表面上に触媒金属を付着させたフィルム触媒を用いる方法がある。この反応方法では、攪拌や、触媒の濾過分離が不要であるが、反応性ガスを反応場にどのように導入すれば3級アミンを効率よく製造できるかという検討を行った例はこれまでなかった。特開2006−160691号公報 本発明の課題は、フィルム型触媒の存在下、アルコールと1級又は2級アミンガスとの反応により効率よく3級アミンを製造する方法を提供することにある。 本発明は、アルコールと1級又は2級アミンとから3級アミンを製造する方法であって、フィルム型触媒を装填した反応器に液体状及びガス状の反応原料を連続的に供給して反応を行い、ガス状の反応原料を反応器に供給する供給口の孔径Dが0.3〜200mmである、3級アミンの製造方法を提供する。 本発明によれば、目的とする3級アミンを効率的に得ることができる。 本発明において、3級アミンを製造する際に用いられる原料のアルコールとしては、直鎖状又は分岐鎖状の、炭素数6〜36の飽和又は不飽和の脂肪族アルコールが好ましく、例えばヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール等や、これらの混合アルコール等、またチーグラー法によって得られるチーグラーアルコールや、オキソ法によって得られるオキソアルコール及びゲルべアルコール等が挙げられる。 また、3級アミンを製造する際に用いられる原料の1級又は2級アミンとしては、脂肪族1級又は2級アミンが好ましく、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、ドデシルアミン、ジドデシルアミン等が挙げられる。 これら原料となるアルコールと1級又は2級アミンから得られる、対応する3級アミンは、1級もしくは2級アミンの窒素原子に結合する水素原子がアルコール由来のアルキル及び/又はアルケニル基で置換されたものである。例えばドデシルアルコールとジメチルアミンから得られる、対応する3級アミンは、N−ドデシル−N,N−ジメチルアミンであり、ジメチルアミンが不均化して生じたメチルアミン及びアンモニアが反応して副生する3級アミンのN,N−ジドデシル−N−メチルアミン及びN,N,N−トリドデシルアミンと区別される。 本発明に用いられるフィルム型触媒とは、従来型の数mm程度の大きさを持つ不規則充填物タイプとは異なり、厚さ500μm以下の薄いフィルム状の形態の触媒を指す。反応原料及び生成物が触媒体内部を移動する過程は拡散支配であり、その距離を500μm以下まで短くする事で、触媒体外部との間での物質移動を促進し、触媒体内部まで有効に活用できると共に、触媒体内部での中間反応物の過反応を抑制する事ができる。特に100μm以下の厚さである事が、触媒質量当りの反応活性が顕著に高くなって好ましく、50μm以下である事がより好ましい。厚さの下限は、触媒層の強度確保及び強度面の耐久性を得るために、0.01μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。 フィルム型触媒の構造としては、反応器形状に応じて種々の形態のものが挙げられる。例えば、管内壁面上に形成された触媒コーティング層や、管内を複数の軸方向流通路に間仕切る薄板状に成形した触媒等が挙げられ、管状の流通式反応器に好適に用いることができる。また、槽内部に設置された開放型フィン状平板の表面に形成された触媒コーティング層等でもよく、槽型反応器の場合に好適に用いることができる。いずれの場合においても、触媒体に対する反応原料の供給と触媒体からの生成物の回収が容易に起こり得る構造をとることが好ましい。また反応原料の供給及び生成物の回収が起こる触媒体表面をできるだけ広く設ける事が、反応を効率よく進行させる上で望ましい。上記要件を達成するために、内径数mm〜数十mmの管を束ねた集合体や、セル密度が1平方インチ当り数十〜数百セルのハニカム構造体に対して、その内壁面上にフィルム型触媒を設けたもの等が、好適に用いられる。 液体状及びガス状の反応原料をフィルム型触媒に連続的に供給しながら、反応原料とフィルム型触媒の接触を効率的に行うために、フィルム型触媒の形状は、フィルム型触媒表面で囲まれた複数の流路(セル)を形成している事が望ましい。例えば平板状のフィルム型触媒を波板形状(コルゲート)に折り曲げ加工し、元の平板状のものと交互に積層する事で、複数のセルを有するいわゆるハニカム構造のフィルム型触媒とする事ができる。個々のセルの断面積は、液体状及びガス状の反応原料の通過を容易に行わせる目的から、0.01cm2以上が好ましく、0.03cm2以上がより好ましく、0.05cm2以上がさらに好ましい。また反応原料とフィルム型触媒との接触効率を高める観点から、100cm2以下が望ましく、50cm2以下がより好ましく、10cm2以下がさらに好ましい。 フィルム型触媒を上記種々の構造にするためには、例えば触媒活物質そのものを成形してハニカム状の構造体とする方法があるが、薄い触媒層と高い機械的強度を両立する観点からは、フィルム型触媒を支持体表面に固定化する事が好ましく、フィルム型触媒支持体が金属箔であることがより好ましい。例えば上述のように、金属その他剛性を有する管状、平板状あるいはハニカム状等の支持体表面に、触媒活物質を含むコーティング層を形成してフィルム型触媒とする方法が挙げられる。この時のコーティング方法としては、従来公知の方法を用いる事ができ、例えばスパッタ等の物理蒸着法、化学蒸着法、溶液系からの含浸法の他に、バインダを使ったブレード、スプレイ、ディップ、スピン、グラビア、ダイコーティング等、各種塗工法が挙げられる。 フィルム型触媒を構成する活物質としては、特に限定されるものではなく、公知のものを利用する事ができるが、一般に銅系の金属等を好適に用いることができ、銅を含有するものが更に好ましい。例えばCu単独あるいはこれにCr、Co、Ni、Fe、Mn等の遷移金属元素を加えた2成分の金属を含むものが挙げられ、CuとNiを含有するものが好ましく用いられる。更に3成分以上の金属を含むものも好ましく用いられる。またこれらをさらにシリカ、アルミナ、チタニア、ゼオライト等の担体に担持させたもの等も用いられる。 フィルム型触媒の内部には、それ単独では活物質として作用しないが、活物質を固定化してフィルム型の触媒体を形成するためのバインダを含有していてもよい。バインダとしては、活物質同士または支持体表面への結着性の他に、反応環境に耐え、なおかつ反応系に悪影響しないような、耐薬品性や耐熱性等の性質を有する高分子あるいは無機化合物が挙げられる。例えば、カルボキシメチルセルロースやヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリ四フッ化エチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂等の高分子化合物、あるいはシリカ、アルミナ等の無機化合物ゾル等が挙げられる。 フィルム型触媒の内部構造は、触媒体を構成する活物質の種類や触媒体の作製方法等に大きく依存するが、緻密な連続相を形成していてもよいし、多孔質であってもよい。例えば、スパッタ法や化学蒸着法等により支持体表面上に形成した薄膜である場合は緻密な連続相とする事ができ、粉末状の活物質を使って湿式あるいは乾式の塗工等の方法により支持体表面上に形成した場合は多孔質とする事が可能である。 本発明において、フィルム型触媒を装填した反応器の形式は、従来公知のものを含めて種々のものを採用する事ができる。例えば管型反応器の内部にフィルム型触媒を円筒状に丸めたり、短冊状に加工して装填しても良い。またシェル&チューブ熱交換器タイプのチューブ内、又はシェル部にフィルム型触媒を装填しても良い。この場合にはフィルム型触媒を装填していないチューブ側又はシェル側に熱媒体を流し、反応部分の温度を制御することができる。流通式管型反応器の場合、管内部のフィルム型触媒に反応原料を供給しながら生成物を連続的に回収する方式によって、循環供給して連続式で反応を進行させる事ができる。 本発明に用いられる反応装置の一例を図1に示す。図1において、1はフィルム型触媒を装填した管型反応器、2はガス供給器、3は緩衝槽、4は外部循環用ポンプ、5は外部循環用導管、6は充填塔用導管、7は充填塔である。 管型反応器1は、直立円管型固定床反応器で、内部にフィルム型触媒が装填され、外部からの加熱によってその温度を制御できる。緩衝槽3は、液状の反応原料、及び/又は生成物の混合物の貯槽であり、ポンプ4によって反応器1との間でこれらを循環させる。導管5を通じて反応器1の下端から反応原料、及び/又は生成物の混合物を供給し、ガス供給器2からガス状の1級又は2級アミン及び水素ガスを連続的に供給し、上端から未反応原料、及び/又は生成物の混合物と水素ガスを連続的に回収して、緩衝槽3に導入する。導管6を通して未反応のガス状1級又は2級アミン、及び水分を連続的に排出する。導管6から排出される成分中には、上記の他にアルコール、及び/又は生成3級アミンの蒸気又はミスト状成分等が含まれることがあり、充填塔7内で凝縮液化させて緩衝槽3に戻し、残りのガス成分を系外に排出する。反応系内はほぼ常圧に保たれる。 反応液の反応器1への供給方法は、反応器1内部に装填されたフィルム型触媒全体に十分液供給を行って、液に濡れない部分いわゆるドライスポットの発生を防ぐために、図1に示すようなアップフロー方式で行う事が望ましい。反応器1は通常行なわれているように、ジャケットや内部に設置した熱交換用配管により、温度コントロールすることが好ましい。 本発明におけるアルコールと1級又は2級アミンとの反応条件は、反応原料、生成物及び触媒の種類により異なるが、液体状及びガス状の反応原料を連続的に供給して反応させる。反応原料は気相に存在してもよいし、液相でもよい。反応は、水素、窒素及び/又は希ガス雰囲気下で行うことが、触媒の活性を保つ上で好ましい。気液2相の反応系において、アルコールと1級又は2級アミンとがそれぞれ異なる相に存在する場合、液中へのガスバブリング等によって相間での物質移動を促進する事が望ましい。またフィルム型触媒によって径数mm以下程度の細い流通路が形成された反応場に、気液混相で反応原料を供給する事により、上記物質移動促進効果を得る事もできる。 図1に示す反応装置の例では、反応器1の下部に設置されたガス供給器2より、ガス状の反応原料である水素および1級アミン又は2級アミンを供給する。ガス供給器としては、単管又は複数のガス吹込み管や、直線状やリング状の配管、側面にガス供給口を1個又は複数個設けたもの、管状以外の平板状、錐形状の表面に1個又は複数個の供給口を設けたもの等を用いることができる。 本発明において、ガス状反応原料を反応器に供給する供給口の孔径Dは反応液の混合や物質移動を促進する観点から、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、0.6mm以上が特に好ましい。また反応系への供給ガス速度を大きくする観点から200mm以下が好ましく、50mm以下がより好ましく、10mm以下が特に好ましい。以上より供給口の孔径Dは0.3〜200mmが好ましく、0.5〜50mmがより好ましく、0.6〜10mmが特に好ましい。 また、ガス状反応原料の供給口の数は、反応器内部に装填されたフィルム型触媒に均等にガス状反応原料を供給するために、ガス供給部位における断面積1cm2あたり0.005点以上が好ましく、0.007点以上がより好ましく、0.01点以上がさらに好ましい。また液体状反応原料中にガス状反応原料を大きな速度で供給する事で、液相と気相の間の相対速度を大きくし、これら界面での物質移動を促進する観点から、断面積1cm2あたり5点以下が好ましく、3点以下がより好ましく、1点以下がさらに好ましい。 本発明におけるガス状の反応原料の標準状態(温度が0℃、圧力が大気圧)体積換算での供給量G(Nm3/Hr)と液体状反応原料及び3級アミンの液供給量L(m3/Hr)との比、G/Lは、ガス状反応原料の滞留時間の観点から0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上が特に好ましい。また供給ガスの歩留まりの観点から400以下が好ましく、100以下がより好ましく、50以下が特に好ましい。以上よりG/Lは、0.01〜400が好ましく、0.05〜100がより好ましく、0.1〜50が特に好ましい。 本発明における反応系内の圧力は常圧を超えて著しく高くならないことが望ましい。反応温度は触媒の種類により異なるが、150〜300℃の温度で反応させる事が好ましい。また反応の過程で副生する水分を反応系外に排出する事で、反応の進行を促進し、触媒の活性を保つ事ができる。 本発明の方法によれば、特別な混合操作や触媒の分離操作を必要としない簡易なプロセスにより、アルコールと1級又は2級アミンとを原料として目的とする3級アミンを高収率で効率的に製造することができる。 以下の例において、%及び部は特に断りのないものはそれぞれ質量%、質量部を示す。 製造例1:フィルム型触媒Aの製造 フェノール樹脂をバインダとして粉末状触媒を固定化した、フィルム型触媒Aを以下のように調製した。 容量1Lのフラスコに合成ゼオライトを仕込み、次いで硝酸銅と硝酸ニッケル及び塩化ルテニウムを各金属原子のモル比でCu:Ni:Ru=4:1:0.01となるように水に溶かしたものを入れ、撹拌しながら昇温した。90℃で10%炭酸ナトリウム水溶液をpH9〜10にコントロールしながら徐々に滴下した。1時間の熟成後、沈殿物を濾過・水洗後80℃で10時間乾燥し、600℃で3時間焼成して粉末状触媒を得た。得られた粉末状触媒における金属酸化物の割合は50%、合成ゼオライトの割合は50%であった。 上記粉末状触媒100部に、バインダとしてフェノール樹脂(住友ベークライト製PR−9480、不揮発分58%)を加え、フェノール樹脂の不揮発分が47.7部になるようにした。さらに溶剤として2−ブタノンを加え、固形分(粉末状触媒及びフェノール樹脂の不揮発分)の割合が55%となるようにした。これをディスパにて10分間予備混合した後、バスケットミル(浅田鉄工製SS−3、1.4mm径のチタニアビーズ800mL、1900gを充填)にて1500rpmで70分間混合分散処理して塗料化した。銅箔(厚さ40μm、6.5cm×410cm×1枚)を支持体とし、上記塗料をバーコータにより両面に塗工後、150℃で30秒間乾燥した。乾燥したもののうちの半分を波板状に折り曲げ加工し、残りの平板状のものと重ねて捲回した後、150℃で90分間硬化処理して、フィルム型触媒を上記銅箔の両面に固定化した。得られたフィルム型触媒の銅箔を除いた片面当りの厚さは4.9μmであった。 以下の実施例1、2及び比較例1では図1に示す循環固定床型反応装置を用いてラウリルアルコールとジメチルアミンとを原料としてN−ドデシル−N,N−ジメチルアミンを製造した。 実施例1 製造例1で得たフィルム型触媒Aを、内径29.4mmの反応器1の内部に装填した。フィルム型触媒の装填された部分の体積は0.27Lで、反応器1の軸方向に連通した、断面積0.1cm2の複数のセルがフィルム型触媒によって形成された。反応器1下部に設置されたガス供給器2には、リング状の配管に孔径0.68mmφのガス吹込み孔を6個設けた。ラウリルアルコール(花王(株)製カルコール20)1kgを緩衝槽3に仕込み、水素ガスを標準状態体積換算で20L/Hrの流量で供給しながら、緩衝槽3と反応器1との間で液循環を行った。反応器1内部の温度を220℃まで昇温した後、ジメチルアミンの供給によって220℃にて反応を開始した。ジメチルアミン供給量は反応の進行に合わせて調整した。経時的に緩衝槽3より反応液をサンプリングしてガスクロマトグラフにて分析を行い面積百分率法にて定量した。結果、未反応のラウリルアルコールが1.0%になるのに要した時間は反応開始から3.7時間であった。 実施例2 製造例1で得たフィルム型触媒Aを、内径101mmの反応器1の内部に装填した。フィルム型触媒の装填された部分の体積は17.4Lで、反応器1の軸方向に連通した、断面積0.1cm2の複数の流路がフィルム型触媒によって形成された。反応器1下部に設置されたガス供給器2には、内径7.5mmの直単管状ガス吹込み管(供給口は管端部の1点)を用いた。ラウリルアルコール(花王(株)製カルコール20)46.1kgを緩衝槽3に仕込み、水素ガスを標準状態体積換算で922L/Hrの流量で供給しながら、緩衝槽3と反応器1との間で液循環を行った。反応器1内部の温度を220℃まで昇温した後、ジメチルアミンの供給によって220℃にて反応を開始した。ジメチルアミン供給量は反応の進行に合わせて調整した。経時的に緩衝槽3より反応液をサンプリングしてガスクロマトグラフにて分析を行い面積百分率法にて定量した。結果、未反応のラウリルアルコールが1.0%になるのに要した時間は反応開始から3.8時間であった。 比較例1 反応器1下部に設置されたガス供給器2として、孔径0.025mmの金属フィルターを用いた以外は、実施例1と同様の操作により実験を行った。経時的に緩衝槽3より反応液をサンプリングしてガスクロマトグラフにて分析を行い面積百分率法にて定量した。結果、未反応のラウリルアルコールが1.0%になるのに要した時間は反応開始から4.5時間であった。 実施例1〜2及び比較例1の条件及び結果をまとめて表1に示す。本発明に用いられる循環固定床型反応装置の一例を示す略示図である。符号の説明1:フィルム型触媒を装填した管型反応器2:ガス供給器3:緩衝槽4:外部循環用ポンプ5:外部循環用導管6:充填塔用導管7:充填塔 アルコールと1級又は2級アミンとから3級アミンを製造する方法であって、フィルム型触媒を装填した反応器に液体状及びガス状の反応原料を連続的に供給して反応を行い、ガス状の反応原料を反応器に供給する供給口の孔径Dが0.3〜200mmである、3級アミンの製造方法。 ガス状の反応原料の標準状態体積換算での供給量G(Nm3/Hr)と液体状反応原料及び3級アミンの液供給量L(m3/Hr)との比、G/Lが0.01〜400である、請求項1に記載の3級アミンの製造方法。 フィルム型触媒が、触媒表面で囲まれた複数の流路(セル)を形成し、セル断面積が0.01〜100cm2である、請求項1又は2記載の3級アミンの製造方法。 ガス状反応原料の供給口の数が、反応器のガス供給部位における断面積1cm2あたり0.005〜5点である、請求項1〜3いずれかに記載の3級アミンの製造方法。 アルコールが、直鎖状又は分岐鎖状の、炭素数6〜36の飽和又は不飽和の脂肪族アルコールである、請求項1〜4いずれかに記載の3級アミンの製造方法。 1級又は2級アミンが脂肪族1級又は2級アミンである、請求項1〜5いずれかに記載の3級アミンの製造方法。 反応器が流通式管型反応器である、請求項1〜6いずれかに記載の3級アミンの製造方法。 【課題】 フィルム型触媒の存在下、アルコールと1級又は2級アミンガスとの反応により効率よく3級アミンを製造する方法の提供。 【解決手段】 アルコールと1級又は2級アミンとから3級アミンを製造する方法であって、フィルム型触媒を装填した反応器に液体状及びガス状の反応原料を連続的に供給して反応を行い、ガス状の反応原料を反応器に供給する供給口の孔径Dが0.3〜200mmである、3級アミンの製造方法。【選択図】 なし


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特許公報(B2)_3級アミンの製造方法

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_3級アミンの製造方法
出願番号:2006281018
年次:2012
IPC分類:C07C 209/16,C07C 211/08,B01J 29/072,B01J 35/04,C07B 61/00


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西村 徹 長谷川 祥志 廣田 敦史 JP 4975409 特許公報(B2) 20120420 2006281018 20061016 3級アミンの製造方法 花王株式会社 000000918 古谷 聡 100087642 溝部 孝彦 100076680 持田 信二 100091845 義経 和昌 100098408 西村 徹 長谷川 祥志 廣田 敦史 20120711 C07C 209/16 20060101AFI20120621BHJP C07C 211/08 20060101ALI20120621BHJP B01J 29/072 20060101ALN20120621BHJP B01J 35/04 20060101ALN20120621BHJP C07B 61/00 20060101ALN20120621BHJP JPC07C209/16C07C211/08B01J29/072 ZB01J35/04 321AB01J35/04 301KC07B61/00 300 C07C 209/00−209/90 B01J 10/00 国際公開第2005/035122(WO,A1) 特開昭63−267736(JP,A) 特開平10−244122(JP,A) 特開平07−194928(JP,A) 特開平07−194925(JP,A) 特開昭58−196832(JP,A) 7 2008094800 20080424 10 20081205 井上 千弥子 本発明は、フィルム型触媒を用いて、アルコールと1級又は2級アミンとを原料として、対応する3級アミンを効率的に製造する方法に関する。 3級アミンの製造分野、特に、触媒の存在下にアルコールとジメチルアミンとを反応させてジメチルモノアルキルアミンを製造する際に、効率良く3級アミンを製造する方法が検討されている。 工業的な反応の多くは、固体触媒スラリーを用いて混合槽型反応器で行なわれる。これらの混合槽型反応器では反応性ガスを触媒の存在下で液体と接触させる事により反応を行なわせる。反応性ガスは溶解を促進するために、微細な気泡に分散することが行なわれている。例えば特許文献1では特殊な撹拌翼を使用して、収率良く3級アミンを製造する方法が開示されている。 しかしながら、スラリー化された触媒は、安全性、廃棄物の増加、操作性、生産性などの問題を生じる。例えば、反応生成物を回収する為には濾過等によって触媒を除去する必要があり、設備及び運転が複雑になるという問題がある。 スラリー触媒を用いない反応方法として、フィルムの表面上に触媒金属を付着させたフィルム触媒を用いる方法がある。この反応方法では、攪拌や、触媒の濾過分離が不要であるが、反応性ガスを反応場にどのように導入すれば3級アミンを効率よく製造できるかという検討を行った例はこれまでなかった。特開2006−160691号公報 本発明の課題は、フィルム型触媒の存在下、アルコールと1級又は2級アミンガスとの反応により効率よく3級アミンを製造する方法を提供することにある。 本発明は、アルコールと1級又は2級アミンとから3級アミンを製造する方法であって、フィルム型触媒を装填した反応器に液体状及びガス状の反応原料を連続的に供給して反応を行い、ガス状の反応原料を反応器に供給する供給口の孔径Dが0.3〜200mmである、3級アミンの製造方法を提供する。 本発明によれば、目的とする3級アミンを効率的に得ることができる。 本発明において、3級アミンを製造する際に用いられる原料のアルコールとしては、直鎖状又は分岐鎖状の、炭素数6〜36の飽和又は不飽和の脂肪族アルコールが好ましく、例えばヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール等や、これらの混合アルコール等、またチーグラー法によって得られるチーグラーアルコールや、オキソ法によって得られるオキソアルコール及びゲルべアルコール等が挙げられる。 また、3級アミンを製造する際に用いられる原料の1級又は2級アミンとしては、脂肪族1級又は2級アミンが好ましく、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、ドデシルアミン、ジドデシルアミン等が挙げられる。 これら原料となるアルコールと1級又は2級アミンから得られる、対応する3級アミンは、1級もしくは2級アミンの窒素原子に結合する水素原子がアルコール由来のアルキル及び/又はアルケニル基で置換されたものである。例えばドデシルアルコールとジメチルアミンから得られる、対応する3級アミンは、N−ドデシル−N,N−ジメチルアミンであり、ジメチルアミンが不均化して生じたメチルアミン及びアンモニアが反応して副生する3級アミンのN,N−ジドデシル−N−メチルアミン及びN,N,N−トリドデシルアミンと区別される。 本発明に用いられるフィルム型触媒とは、従来型の数mm程度の大きさを持つ不規則充填物タイプとは異なり、厚さ500μm以下の薄いフィルム状の形態の触媒を指す。反応原料及び生成物が触媒体内部を移動する過程は拡散支配であり、その距離を500μm以下まで短くする事で、触媒体外部との間での物質移動を促進し、触媒体内部まで有効に活用できると共に、触媒体内部での中間反応物の過反応を抑制する事ができる。特に100μm以下の厚さである事が、触媒質量当りの反応活性が顕著に高くなって好ましく、50μm以下である事がより好ましい。厚さの下限は、触媒層の強度確保及び強度面の耐久性を得るために、0.01μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。 フィルム型触媒の構造としては、反応器形状に応じて種々の形態のものが挙げられる。例えば、管内壁面上に形成された触媒コーティング層や、管内を複数の軸方向流通路に間仕切る薄板状に成形した触媒等が挙げられ、管状の流通式反応器に好適に用いることができる。また、槽内部に設置された開放型フィン状平板の表面に形成された触媒コーティング層等でもよく、槽型反応器の場合に好適に用いることができる。いずれの場合においても、触媒体に対する反応原料の供給と触媒体からの生成物の回収が容易に起こり得る構造をとることが好ましい。また反応原料の供給及び生成物の回収が起こる触媒体表面をできるだけ広く設ける事が、反応を効率よく進行させる上で望ましい。上記要件を達成するために、内径数mm〜数十mmの管を束ねた集合体や、セル密度が1平方インチ当り数十〜数百セルのハニカム構造体に対して、その内壁面上にフィルム型触媒を設けたもの等が、好適に用いられる。 液体状及びガス状の反応原料をフィルム型触媒に連続的に供給しながら、反応原料とフィルム型触媒の接触を効率的に行うために、フィルム型触媒の形状は、フィルム型触媒表面で囲まれた複数の流路(セル)を形成している事が望ましい。例えば平板状のフィルム型触媒を波板形状(コルゲート)に折り曲げ加工し、元の平板状のものと交互に積層する事で、複数のセルを有するいわゆるハニカム構造のフィルム型触媒とする事ができる。個々のセルの断面積は、液体状及びガス状の反応原料の通過を容易に行わせる目的から、0.01cm2以上が好ましく、0.03cm2以上がより好ましく、0.05cm2以上がさらに好ましい。また反応原料とフィルム型触媒との接触効率を高める観点から、100cm2以下が望ましく、50cm2以下がより好ましく、10cm2以下がさらに好ましい。 フィルム型触媒を上記種々の構造にするためには、例えば触媒活物質そのものを成形してハニカム状の構造体とする方法があるが、薄い触媒層と高い機械的強度を両立する観点からは、フィルム型触媒を支持体表面に固定化する事が好ましく、フィルム型触媒支持体が金属箔であることがより好ましい。例えば上述のように、金属その他剛性を有する管状、平板状あるいはハニカム状等の支持体表面に、触媒活物質を含むコーティング層を形成してフィルム型触媒とする方法が挙げられる。この時のコーティング方法としては、従来公知の方法を用いる事ができ、例えばスパッタ等の物理蒸着法、化学蒸着法、溶液系からの含浸法の他に、バインダを使ったブレード、スプレイ、ディップ、スピン、グラビア、ダイコーティング等、各種塗工法が挙げられる。 フィルム型触媒を構成する活物質としては、特に限定されるものではなく、公知のものを利用する事ができるが、一般に銅系の金属等を好適に用いることができ、銅を含有するものが更に好ましい。例えばCu単独あるいはこれにCr、Co、Ni、Fe、Mn等の遷移金属元素を加えた2成分の金属を含むものが挙げられ、CuとNiを含有するものが好ましく用いられる。更に3成分以上の金属を含むものも好ましく用いられる。またこれらをさらにシリカ、アルミナ、チタニア、ゼオライト等の担体に担持させたもの等も用いられる。 フィルム型触媒の内部には、それ単独では活物質として作用しないが、活物質を固定化してフィルム型の触媒体を形成するためのバインダを含有していてもよい。バインダとしては、活物質同士または支持体表面への結着性の他に、反応環境に耐え、なおかつ反応系に悪影響しないような、耐薬品性や耐熱性等の性質を有する高分子あるいは無機化合物が挙げられる。例えば、カルボキシメチルセルロースやヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリ四フッ化エチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂等の高分子化合物、あるいはシリカ、アルミナ等の無機化合物ゾル等が挙げられる。 フィルム型触媒の内部構造は、触媒体を構成する活物質の種類や触媒体の作製方法等に大きく依存するが、緻密な連続相を形成していてもよいし、多孔質であってもよい。例えば、スパッタ法や化学蒸着法等により支持体表面上に形成した薄膜である場合は緻密な連続相とする事ができ、粉末状の活物質を使って湿式あるいは乾式の塗工等の方法により支持体表面上に形成した場合は多孔質とする事が可能である。 本発明において、フィルム型触媒を装填した反応器の形式は、従来公知のものを含めて種々のものを採用する事ができる。例えば管型反応器の内部にフィルム型触媒を円筒状に丸めたり、短冊状に加工して装填しても良い。またシェル&チューブ熱交換器タイプのチューブ内、又はシェル部にフィルム型触媒を装填しても良い。この場合にはフィルム型触媒を装填していないチューブ側又はシェル側に熱媒体を流し、反応部分の温度を制御することができる。流通式管型反応器の場合、管内部のフィルム型触媒に反応原料を供給しながら生成物を連続的に回収する方式によって、循環供給して連続式で反応を進行させる事ができる。 本発明に用いられる反応装置の一例を図1に示す。図1において、1はフィルム型触媒を装填した管型反応器、2はガス供給器、3は緩衝槽、4は外部循環用ポンプ、5は外部循環用導管、6は充填塔用導管、7は充填塔である。 管型反応器1は、直立円管型固定床反応器で、内部にフィルム型触媒が装填され、外部からの加熱によってその温度を制御できる。緩衝槽3は、液状の反応原料、及び/又は生成物の混合物の貯槽であり、ポンプ4によって反応器1との間でこれらを循環させる。導管5を通じて反応器1の下端から反応原料、及び/又は生成物の混合物を供給し、ガス供給器2からガス状の1級又は2級アミン及び水素ガスを連続的に供給し、上端から未反応原料、及び/又は生成物の混合物と水素ガスを連続的に回収して、緩衝槽3に導入する。導管6を通して未反応のガス状1級又は2級アミン、及び水分を連続的に排出する。導管6から排出される成分中には、上記の他にアルコール、及び/又は生成3級アミンの蒸気又はミスト状成分等が含まれることがあり、充填塔7内で凝縮液化させて緩衝槽3に戻し、残りのガス成分を系外に排出する。反応系内はほぼ常圧に保たれる。 反応液の反応器1への供給方法は、反応器1内部に装填されたフィルム型触媒全体に十分液供給を行って、液に濡れない部分いわゆるドライスポットの発生を防ぐために、図1に示すようなアップフロー方式で行う事が望ましい。反応器1は通常行なわれているように、ジャケットや内部に設置した熱交換用配管により、温度コントロールすることが好ましい。 本発明におけるアルコールと1級又は2級アミンとの反応条件は、反応原料、生成物及び触媒の種類により異なるが、液体状及びガス状の反応原料を連続的に供給して反応させる。反応原料は気相に存在してもよいし、液相でもよい。反応は、水素、窒素及び/又は希ガス雰囲気下で行うことが、触媒の活性を保つ上で好ましい。気液2相の反応系において、アルコールと1級又は2級アミンとがそれぞれ異なる相に存在する場合、液中へのガスバブリング等によって相間での物質移動を促進する事が望ましい。またフィルム型触媒によって径数mm以下程度の細い流通路が形成された反応場に、気液混相で反応原料を供給する事により、上記物質移動促進効果を得る事もできる。 図1に示す反応装置の例では、反応器1の下部に設置されたガス供給器2より、ガス状の反応原料である水素および1級アミン又は2級アミンを供給する。ガス供給器としては、単管又は複数のガス吹込み管や、直線状やリング状の配管、側面にガス供給口を1個又は複数個設けたもの、管状以外の平板状、錐形状の表面に1個又は複数個の供給口を設けたもの等を用いることができる。 本発明において、ガス状反応原料を反応器に供給する供給口の孔径Dは反応液の混合や物質移動を促進する観点から、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、0.6mm以上が特に好ましい。また反応系への供給ガス速度を大きくする観点から200mm以下が好ましく、50mm以下がより好ましく、10mm以下が特に好ましい。以上より供給口の孔径Dは0.3〜200mmが好ましく、0.5〜50mmがより好ましく、0.6〜10mmが特に好ましい。 また、ガス状反応原料の供給口の数は、反応器内部に装填されたフィルム型触媒に均等にガス状反応原料を供給するために、ガス供給部位における断面積1cm2あたり0.005点以上が好ましく、0.007点以上がより好ましく、0.01点以上がさらに好ましい。また液体状反応原料中にガス状反応原料を大きな速度で供給する事で、液相と気相の間の相対速度を大きくし、これら界面での物質移動を促進する観点から、断面積1cm2あたり5点以下が好ましく、3点以下がより好ましく、1点以下がさらに好ましい。 本発明におけるガス状の反応原料の標準状態(温度が0℃、圧力が大気圧)体積換算での供給量G(Nm3/Hr)と液体状反応原料及び3級アミンの液供給量L(m3/Hr)との比、G/Lは、ガス状反応原料の滞留時間の観点から0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上が特に好ましい。また供給ガスの歩留まりの観点から400以下が好ましく、100以下がより好ましく、50以下が特に好ましい。以上よりG/Lは、0.01〜400が好ましく、0.05〜100がより好ましく、0.1〜50が特に好ましい。 本発明における反応系内の圧力は常圧を超えて著しく高くならないことが望ましい。反応温度は触媒の種類により異なるが、150〜300℃の温度で反応させる事が好ましい。また反応の過程で副生する水分を反応系外に排出する事で、反応の進行を促進し、触媒の活性を保つ事ができる。 本発明の方法によれば、特別な混合操作や触媒の分離操作を必要としない簡易なプロセスにより、アルコールと1級又は2級アミンとを原料として目的とする3級アミンを高収率で効率的に製造することができる。 以下の例において、%及び部は特に断りのないものはそれぞれ質量%、質量部を示す。 製造例1:フィルム型触媒Aの製造 フェノール樹脂をバインダとして粉末状触媒を固定化した、フィルム型触媒Aを以下のように調製した。 容量1Lのフラスコに合成ゼオライトを仕込み、次いで硝酸銅と硝酸ニッケル及び塩化ルテニウムを各金属原子のモル比でCu:Ni:Ru=4:1:0.01となるように水に溶かしたものを入れ、撹拌しながら昇温した。90℃で10%炭酸ナトリウム水溶液をpH9〜10にコントロールしながら徐々に滴下した。1時間の熟成後、沈殿物を濾過・水洗後80℃で10時間乾燥し、600℃で3時間焼成して粉末状触媒を得た。得られた粉末状触媒における金属酸化物の割合は50%、合成ゼオライトの割合は50%であった。 上記粉末状触媒100部に、バインダとしてフェノール樹脂(住友ベークライト製PR−9480、不揮発分58%)を加え、フェノール樹脂の不揮発分が47.7部になるようにした。さらに溶剤として2−ブタノンを加え、固形分(粉末状触媒及びフェノール樹脂の不揮発分)の割合が55%となるようにした。これをディスパにて10分間予備混合した後、バスケットミル(浅田鉄工製SS−3、1.4mm径のチタニアビーズ800mL、1900gを充填)にて1500rpmで70分間混合分散処理して塗料化した。銅箔(厚さ40μm、6.5cm×410cm×1枚)を支持体とし、上記塗料をバーコータにより両面に塗工後、150℃で30秒間乾燥した。乾燥したもののうちの半分を波板状に折り曲げ加工し、残りの平板状のものと重ねて捲回した後、150℃で90分間硬化処理して、フィルム型触媒を上記銅箔の両面に固定化した。得られたフィルム型触媒の銅箔を除いた片面当りの厚さは4.9μmであった。 以下の実施例1、2及び比較例1では図1に示す循環固定床型反応装置を用いてラウリルアルコールとジメチルアミンとを原料としてN−ドデシル−N,N−ジメチルアミンを製造した。 実施例1 製造例1で得たフィルム型触媒Aを、内径29.4mmの反応器1の内部に装填した。フィルム型触媒の装填された部分の体積は0.27Lで、反応器1の軸方向に連通した、断面積0.1cm2の複数のセルがフィルム型触媒によって形成された。反応器1下部に設置されたガス供給器2には、リング状の配管に孔径0.68mmφのガス吹込み孔を6個設けた。ラウリルアルコール(花王(株)製カルコール20)1kgを緩衝槽3に仕込み、水素ガスを標準状態体積換算で20L/Hrの流量で供給しながら、緩衝槽3と反応器1との間で液循環を行った。反応器1内部の温度を220℃まで昇温した後、ジメチルアミンの供給によって220℃にて反応を開始した。ジメチルアミン供給量は反応の進行に合わせて調整した。経時的に緩衝槽3より反応液をサンプリングしてガスクロマトグラフにて分析を行い面積百分率法にて定量した。結果、未反応のラウリルアルコールが1.0%になるのに要した時間は反応開始から3.7時間であった。 実施例2 製造例1で得たフィルム型触媒Aを、内径101mmの反応器1の内部に装填した。フィルム型触媒の装填された部分の体積は17.4Lで、反応器1の軸方向に連通した、断面積0.1cm2の複数の流路がフィルム型触媒によって形成された。反応器1下部に設置されたガス供給器2には、内径7.5mmの直単管状ガス吹込み管(供給口は管端部の1点)を用いた。ラウリルアルコール(花王(株)製カルコール20)46.1kgを緩衝槽3に仕込み、水素ガスを標準状態体積換算で922L/Hrの流量で供給しながら、緩衝槽3と反応器1との間で液循環を行った。反応器1内部の温度を220℃まで昇温した後、ジメチルアミンの供給によって220℃にて反応を開始した。ジメチルアミン供給量は反応の進行に合わせて調整した。経時的に緩衝槽3より反応液をサンプリングしてガスクロマトグラフにて分析を行い面積百分率法にて定量した。結果、未反応のラウリルアルコールが1.0%になるのに要した時間は反応開始から3.8時間であった。 比較例1 反応器1下部に設置されたガス供給器2として、孔径0.025mmの金属フィルターを用いた以外は、実施例1と同様の操作により実験を行った。経時的に緩衝槽3より反応液をサンプリングしてガスクロマトグラフにて分析を行い面積百分率法にて定量した。結果、未反応のラウリルアルコールが1.0%になるのに要した時間は反応開始から4.5時間であった。 実施例1〜2及び比較例1の条件及び結果をまとめて表1に示す。本発明に用いられる循環固定床型反応装置の一例を示す略示図である。符号の説明1:フィルム型触媒を装填した管型反応器2:ガス供給器3:緩衝槽4:外部循環用ポンプ5:外部循環用導管6:充填塔用導管7:充填塔 アルコールと1級又は2級アミンとから3級アミンを製造する方法であって、フィルム型触媒を装填した反応器に液体状及びガス状の反応原料を連続的に供給して反応を行い、ガス状の反応原料を反応器に供給する供給口の孔径Dが0.6〜10mmである、3級アミンの製造方法。 ガス状の反応原料の標準状態体積換算での供給量G(Nm3/Hr)と液体状反応原料及び3級アミンの液供給量L(m3/Hr)との比、G/Lが0.01〜400である、請求項1に記載の3級アミンの製造方法。 フィルム型触媒が、触媒表面で囲まれた複数の流路(セル)を形成し、セル断面積が0.01〜100cm2である、請求項1又は2記載の3級アミンの製造方法。 ガス状反応原料の供給口の数が、反応器のガス供給部位における断面積1cm2あたり0.005〜5点である、請求項1〜3いずれかに記載の3級アミンの製造方法。 アルコールが、直鎖状又は分岐鎖状の、炭素数6〜36の飽和又は不飽和の脂肪族アルコールである、請求項1〜4いずれかに記載の3級アミンの製造方法。 1級又は2級アミンが脂肪族1級又は2級アミンである、請求項1〜5いずれかに記載の3級アミンの製造方法。 反応器が流通式管型反応器である、請求項1〜6いずれかに記載の3級アミンの製造方法。


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