生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_玉虫色効果を示す微生物顔料及びその原料
出願番号:2006194866
年次:2007
IPC分類:C09B 61/00,C09D 11/00,C09D 5/06,C09D 201/00,D01F 1/10,A61K 8/98


特許情報キャッシュ

横山 耕治 内野 英一 JP 2007332340 公開特許公報(A) 20071227 2006194866 20060619 玉虫色効果を示す微生物顔料及びその原料 株式会社プラントビオ 506244098 横山 耕治 内野 英一 C09B 61/00 20060101AFI20071130BHJP C09D 11/00 20060101ALI20071130BHJP C09D 5/06 20060101ALI20071130BHJP C09D 201/00 20060101ALI20071130BHJP D01F 1/10 20060101ALI20071130BHJP A61K 8/98 20060101ALN20071130BHJP JPC09B61/00 ZC09D11/00C09D5/06C09D201/00D01F1/10A61K8/98 8 1 書面 5 4C083 4J038 4J039 4L035 4C083AA031 4C083AA032 4C083AB171 4C083AB172 4C083BB21 4C083CC01 4C083CC02 4C083CC31 4C083DD04 4C083EE06 4J038KA08 4J038NA01 4J039BE01 4J039EA21 4L035EE07 4L035EE20 4L035JJ10 4L035JJ28 4L035JJ30 4L035KK06 4L035KK10 本発明は、光を当てる方向や見る方向により色が玉虫色,すなわち濃紺から青,青緑,緑,黄緑と色が変化する微生物を用いた顔料及びその原料に関する。 最近、構造色に係わるフィルムにより光を受ける方向や見る方向で虹色に変化する材料が開発されているが,顔料として利用することは出来ていない.また,構造色を利用した顔料も開発されていない.そこで,本発明は,微生物の中で構造色を示す構造持つ珪藻類を培養し,集積して構造色と考えられる殻を利用して当てる光の角度や見る方向で,玉虫色に変化する顔料及びその原料を提供し,繊維,化粧品,絵の具,塗料,インク,有機重合体に用いることで,光の当たる方向,見る方向で玉虫色に変化する繊維,化粧品,絵の具,塗料,インク,有機重合体による製品の製造を可能に出来る. 特許出願2004−127160特許出願2003−26080特許出願平5−9196 本発明の目的は、微生物の構造を用いて,光を当てる方向や見る方向によって玉虫色に変化する顔料及びその原料を提供する.本顔料及びその原料を用いて,玉虫色に変化する繊維,化粧品,絵の具,塗料,インク,有機重合体による製品を製造可能にする. 本発明者らは、海洋微生物である珪藻類を磯場より分離し,3種の構造色をもつ珪藻の培養に成功した.これら3種は,個々に遠心機により集積し,除タンパク後殻のみを集めた.当粉末は膠等に混ぜてスライドグラスに塗布し光を当てた.光の角度や見る方向を変えることで,濃紺から青,青緑,緑,黄緑と色が変化する玉虫色効果が得られた. すなわち、珪藻の培養で得られた構造色効果と考えられる殻を顔料及びその原料とすることにより,玉虫色に変化する繊維,化粧品,絵の具,塗料,インク,有機重合体による製品が製造可能になる. 本発明により従来は天然の玉虫,モルフォ蝶,鳥の羽などでしか見ることの出来なかった玉虫色の変化を繊維,化粧品,絵の具,塗料,インク,有機重合体による製品に本顔料又はその原料を用いることにより,衣類,化粧品,絵画,塗装物,印刷物,有機重合体製品で見ることを可能にする. 構造色を発する構造を持つ特定の単一種を分離し,大量に培養して得られた珪藻から脱タンパク,殻の剥離により得られた殻を乾燥粉末又は膠に混ぜて,スライドグラスに塗布し,小型ライトにより当てる方向と見る方向を変えて,観察することで,最大の効果が得られる.塗布する材質など今後改良する必要もある. 発明を実施するための形態 繊維に当顔料又はその原料を含ませることにより,玉虫色に変化する繊維を提供でき,当繊維を用いる事で,玉虫色に変化する布,衣類を提供できる. 化粧材料に本顔料又はその原料を含ませることで,玉虫色に変化する化粧品を提供できる. 絵の具に本顔料又はその原料を含ませることにより,玉虫色に変化する今までにない,絵画を作成することが出来る. 塗料に本顔料又はその原料を含ませることにより,塗装物に玉虫色の変化を付加できる. インクに本顔料またがその原料を含ませることで,印刷物に玉虫色の変化を与えることが出来る. 有機重合体に本顔料又はその原料を含ませることにより,有機重合体製品に玉虫色の変化を付加できる. 以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。 (珪藻の分離) 国内海岸の磯場にて採取したサンプルから顕微鏡下で,珪藻をマイクロピペットで吸い上げ分離する.同一種を複数個体プラスチックフラスコに移し光を当てて培養する. (珪藻の培養) 単離された単一種の珪藻を珪藻培養用培地にて,日中は光を当てて培養し,増加と単離の様子を顕微鏡下で観察する.単離が確認できた珪藻は大型のフラスコに移し,同様に培養する. (珪藻殻の分離) 培養された珪藻は,遠心分離器にて集め,10%SDS(Sodium Dodecylsulfate;最終濃度は約5%)を加えて,脱タンパクを行う.SDSを水で洗い,パイプユニッシュ(登録商標)原液を半分の濃度に希釈したものにて短時間処理し,遠心分離器にて水で洗う. (発色方法) 水懸濁珪藻殻をスライドグラスに塗布,または,膠に混ぜて塗布し,小型ライトで光の当てる方向を変えるか,見る方向を変えると,図1の写真1から8に示すように,濃紺から青,青緑,緑,黄緑と色が変化する玉虫色効果が得られた. 本発明によれば、塗布材料によっては珪藻殻粉末を顔料として使用可能であり,膠に混合して使うことが出来る。珪藻殻粉末を顔料およびその原料として,繊維,化粧品,絵の具,塗料,インク,有機重合体による製品に用いることにより,衣類,化粧品,絵画,塗装物,印刷物,有機重合体製品で玉虫色効果を見ることが可能である. 図1は、本発明の一実施例において、光を当てる方向又は見る方向を変えた場合の色の変化を示した。写真1:濃紺,写真2:青色,写真3:青緑,写真4:緑,写真5:黄緑,写真6:橙,写真7:紫、写真8:赤紫と色が変化する. 微生物の構造を利用した玉虫色効果を示す顔料及びその原料. 微生物の構造を利用した顔料及びその原料を繊維の中に埋め込み,玉虫色効果を示す繊維. 微生物の構造を利用した顔料及びその原料を化粧品の中に埋め込み,玉虫色効果を示す化粧品. 微生物の構造を利用した顔料及びその原料を絵の具の中に埋め込み,玉虫色効果を示す絵の具. 微生物の構造を利用した顔料及びその原料を塗料の中に埋め込み,玉虫色効果を示す塗料. 微生物の構造を利用した顔料及びその原料をインクの中に埋め込み,印刷後に玉虫色効果を示すインク. 微生物の構造を利用した顔料及びその原料を紙の中に埋め込み,玉虫色効果を示す紙. 微生物の構造を利用した顔料及びその原料を有機重合体の中に埋め込み,玉虫色効果を示す有機重合体からなる製品. 【課題】 玉虫色効果を示す微生物顔料及びその原料の提供より,衣類,化粧品,絵画,塗装物,印刷物,有機重合体製品に玉虫色に色が変化させることを可能にする.【解決手段】 構造色を有する珪藻を単離培養して珪藻の殻を大量に集め,精製して繊維,化粧品,絵の具,塗料,インク,有機重合体に組み込むことで,衣類,化粧品,絵画,塗装物,印刷物,有機重合体製品を玉虫色に変化させることを可能にする.【選択図】図1


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る