生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_試料採取容器
出願番号:2006131358
年次:2007
IPC分類:G01N 35/08,G01N 35/10


特許情報キャッシュ

若井 純子 吉岡 俊彦 山本 智浩 濱田 了 鈴木 久皇 児島 伸樹 JP 2007303915 公開特許公報(A) 20071122 2006131358 20060510 試料採取容器 松下電器産業株式会社 000005821 岩橋 文雄 100097445 内藤 浩樹 100109667 永野 大介 100109151 若井 純子 吉岡 俊彦 山本 智浩 濱田 了 鈴木 久皇 児島 伸樹 G01N 35/08 20060101AFI20071026BHJP G01N 35/10 20060101ALI20071026BHJP JPG01N35/08 AG01N35/06 A 5 1 OL 7 2G058 2G058DA07 2G058EB00 2G058GA02 本発明は、主として臨床検査分野に属するものである。 臨床検査を必要とする病院あるいは検査センターでは、一般的に臨床検査機器が導入され、使用されている。臨床検査機器においては検査対象物質の正確な測定を行うため、試料の不足によって誤った結果を出さないことが必要とされており、検査機器内における試料の定量機構が厳密であることはもちろん、試料をセットする段階で必要な液量を厳密に指定する場合が多い。 臨床検査分野で近年注目を集めている、ポイント・オブ・ケアテスティング(POCT)機器においても、試料量の不足があってはならないのは同様である。特に、POCT機器においては、小型、携帯性、操作性の良さ、検体を採取してから検査結果がでるまでの時間が短いことが求められている。そのため、検体を容易に採取できることを始め、検体を採取した採取容器がセンサデバイス内に内蔵されている、または検体を採取した採取容器をセンサデバイスに装着するだけで検査ができるといった、試料採取後の操作、手間、時間を短縮する工夫が必要となる。そのような採取容器には、事前に試料量を測ってセットすることは余計な手間になるため、必然的に十分量の試料が採取できたことを確認する確認手段が必要となる。このような採取容器により採取された試料は、センサデバイスとは独立させることもでき、採取後試料を複数センサに分配することにも使用できる。 試料を容易に採取、検査を行えるPOCT機器として血糖センサがよく知られている。特許文献1においては、試料が十分量供給されたことを確認するために、液供給口から遠い位置に検知用電極を配置する方法が報告されている。しかし、この方法は電流応答を得るために対極と作用極間の液絡に試料が供給されていることを確認するための手法であり、検出試薬が含まれた1つの反応層に適用することを特徴としている。 また、特許文献2においては、分析器具内に液体が存在することを検知する方法として、流路上に光を入射し、流路上での反射または透過した光を受光し、その強度により流路内の微量な液体の有無を検知する方法が報告されている。特開平8−320304号公報特開平9−196739号公報 しかしながら、前記従来の構成では、1つの検体反応層あるいは流路内の液体の有無を検知することはできるが、検体量の定量には用いられておらず、また採取した検体を複数の検査にも応用することも行われていなかった。 本発明は、前記従来の課題を解決するもので、十分量の試料が採取できたことを確認する確認手段を備えた試料採取容器と試料採取容器を含むPOCT装置の反応パネルを提供することを目的とする。 前記従来の課題を解決するため本発明は、試料採取部と反応部とを有する反応パネルと、前記試料採取部は試料採取量を検知する検知手段を有する反応パネルであり、前記検知手段により前記試料が一定量以上であることを検出することを特徴とする。この構成により、容易に試料採取ができ、また測定に必要な試料量の確保が可能になる。 本発明の試料採取容器によれば、容易に試料採取ができ、また測定に必要な量の試料確保の確認ができるため、試料不足による測定ミスを軽減することができる。また、試料採取ミスがすぐにわかるため、試料採取者は速やかに採取のやり直しをすることができる。 以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1) 本発明の第1の実施の形態の試料採取部と反応部とを有する反応パネルを図1に示す。 図1において、本発明の反応パネルは、試料採取部10と反応部15の2つの部位から形成される。試料採取部10には試料供給孔1と空気孔2と試料送液孔3とを有する試料採取チャンバー4が備えられ、チャンバー4内の試料供給孔1と空気孔2の近傍には電極5が設置されている。試料採取部10は反応部15内の採取容器装着口11に装着することができ、チャンバー4内に備えられた試料送液孔3を通して、試料を試料採取部10から反応部15へ移送することができる。反応部15は試料採取部10から移送された試料を受ける試料移送層12と試料の分析を行う反応層14と12から14へ試料移送を行う流路13から構成されている。試料移送層12は、反応層14へ送る試料量の定量や、反応層に送る前の試料前処理反応といった操作数に合わせて複数設置することもできる。以上のように構成された本発明の反応パネルについて図1を用いて動作説明を以下に述べる。 試料を試料採取部10の試料供給孔1に接し、毛細管現象を用いて試料をチャンバー内に吸引させた後、反応部15内の採取容器装着口11に装着する。これらを電気化学的検出装置を用いて電極5の電気的な信号を検知することで、試料が十分に空気穴2の近傍まで吸引されたことを検知し、電気的信号が検知できた場合に反応を開始する。反応は、遠心力または送液ポンプを用い試料採取部10から反応部15への試料移送から開始し、チャンバー4内に備えられた試料送液孔3を通して、試料移送層12へと送液する。続けて、流路13を通して反応層14へと試料を供給し、反応層14において試料成分を酵素反応や免疫反応といった生化学反応により分析を行う。 電極位置は必要試料量により変化させることができる。また、電極数は2つに限られることはなく、必要試料量を検知できる位置に少なくとも1つの電極が設置されていればよい。また、電極5における電気的な信号を反応パネル分析装置の分析開始信号として用いることで、操作者が開始スイッチを押すといった煩雑な操作を回避する構成にすることができる。 (実施の形態2) 本発明の第2の実施の形態の試料採取部を図2に示す。 図2において、試料採取部10には試料供給孔1と空気孔2とを有する試料採取チャンバー4が備えられ、チャンバー4内の空気孔2の近傍には光透過面6が設置されている。この図2に示す試料採取部は、実施の形態1と同様に反応部15内の採取容器装着口11に装着することができる。 以上のように構成された本発明の第2の実施の形態の試料採取部を用いた動作説明を以下に述べる。 試料を試料採取部10の試料供給孔1に接し、毛細管現象を用いて試料をチャンバー内に吸引させた後、反応部15内の採取容器装着口11に装着する。光透過面6における光の透過スペクトル測定を行うことで、試料が十分に空気穴2の近傍まで十分に吸引されたことを検知し、検知できた場合に反応を開始する。反応は、遠心力または送液ポンプを用いた試料採取部10から反応部15への試料移送から開始し、チャンバー4内に備えられた試料送液孔3を通して、試料移送層12へと送液する。続けて、流路13を通して反応層14へと試料を供給し、反応層14において試料成分を酵素反応や免疫反応といった生化学反応により分析を行う。 光透過面6は2近傍の一部であっても、チャンバー全体でもよく、必要試料量を検知できる位置の光の透過スペクトルが測定できればよい。また、光の透過度による信号を反応パネル分析装置の分析開始信号として用いることで、操作者が開始スイッチを押すといった煩雑な操作を回避する構成にすることができる。 (実施の形態3) 本発明の第3の実施の形態の試料採取部を図3に示す。 図3において、試料採取部10には試料供給孔1と空気孔2とを有する試料採取チャンバー4が備えられ、チャンバー4内の空気孔2の近傍には内溶液の界面観察できる観察窓7と目盛り8が設置されている。この図3に示す試料採取部は、実施の形態1及び2と同様に反応部15内の採取容器装着口11に装着することができる。 以上のように構成された本発明の第3の実施の形態の試料採取部を用いた動作説明を以下に述べる。 試料を試料採取部10の試料供給孔1に接し、毛細管現象を用いて試料をチャンバー内に吸引させた後、試料採取者は観察窓7を通して試料供給を観察するとともに試料が目盛り8に到達していることにより、一定量以上の試料採取が行われたことを確認する。目視による確認の後、試料を採取した試料採取部を反応部を含む反応パネルに装着し反応を開始する。反応は、遠心力または送液ポンプを用いた試料採取部10から反応部15への試料移送から開始し、チャンバー4内に備えられた試料送液孔3を通して、試料移送層12へと送液する。続けて、流路13を通して反応層14へと試料を供給し、反応層14において試料成分を酵素反応、免疫反応といった生化学反応により分析を行う。 本発明にかかる試料採取部と反応部とを有する反応パネルは、成分分析用の試料採取を容易にでき、測定に必要な量の試料の確保が確認できるため、試料不足による測定数値の異常や測定不能をなくす事ができる。また、分析開始前に試料採取の可否がわかるため、採取操作のみをやり直すことができ、廃棄するものが少なくなるという効果も期待される。臨床検査分野、特にPOCT機器の試料採取方法として有用である。本発明の実施の形態1における採取容器及び試料分析ユニットの概略図本発明の実施の形態2における採取容器の概略図本発明の実施の形態3における採取容器の概略図符号の説明 1 試料供給孔 2 空気孔 3 試料送液孔 4 チャンバー 5 電極 6 光透過面 7 観察窓 8 目盛り 10 試料採取部 11 採取容器装着口 12 試料移送層 13 流路 14 反応層 15 反応部試料採取部と反応部とを有する反応パネルと、前記試料採取部は試料採取量を検知する検知手段を有する反応パネルであり、前記検知手段は前記試料の一定量以上であることを検出することを特徴とする反応パネル。前記試料採取部に試料注入孔と空気孔とを有する請求項1記載の試料採取部容器。前記検知手段が電気的な信号を検知することを特徴とする請求項1記載の試料採取部容器。前記検出手段が光の透過スペクトルの変化であることを特徴とする請求項1記載の試料採取部容器。前記検出手段が目盛り線であり、目視により試料が一定量以上であることを検出することを特徴とする請求項1記載の試料採取部容器。 【課題】成分分析に必要とされる試料が十分量採取されたことを確認するための検知手段を有する試料採取容器を提供すること。【解決手段】試料採取部と反応部とを有する反応パネルであり、前記試料採取部において電気的信号、光学的信号等の液量検知手段により試料が一定量以上採取されたことを検知する試料採取容器。【選択図】図1


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