タイトル: | 公開特許公報(A)_化粧方法および化粧下地料 |
出願番号: | 2006129962 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | A61K 8/29,A61K 8/891,A61Q 1/02 |
川村 修 石切山 健 堀江 卓誠 JP 2007302574 公開特許公報(A) 20071122 2006129962 20060509 化粧方法および化粧下地料 株式会社シャンソン化粧品 000131566 水野 勝文 100087398 岸田 正行 100067541 高野 弘晋 100103506 川村 修 石切山 健 堀江 卓誠 A61K 8/29 20060101AFI20071026BHJP A61K 8/891 20060101ALI20071026BHJP A61Q 1/02 20060101ALI20071026BHJP JPA61K8/29A61K8/891A61Q1/02 4 OL 7 4C083 4C083AA082 4C083AB232 4C083AB241 4C083AB242 4C083AC022 4C083AC122 4C083AC172 4C083AC352 4C083AC422 4C083AC662 4C083AD151 4C083AD152 4C083CC03 4C083CC12 4C083DD17 4C083DD21 4C083EE06 4C083EE07 本発明はメークアップ化粧方法およびその方法に用いる化粧下地料に関するものである。 近年、汗や皮脂などによる「化粧崩れ」や「くすみ」を抑制するために、ファンデーションや化粧下地に、シリカ被覆酸化チタンなどのような加工粉体や、シリコーン化合物などの耐水性の強い成分を配合することが行われている。しかしながら、加工粉体や耐水性の強い成分を配合すると、「化粧崩れ」や「くすみ」は改善されるものの、その分メークアップ化粧料が落ちにくく、クレンジングや洗顔後も肌に残りやすい。そのため、メークアップ料の除去が不十分になる(特許文献1〜特許文献3、非特許文献1〜非特許文献3)。 また、酸化エチレンの付加されている乳化剤(以下、酸化エチレン付加乳化剤と称する)は、「可溶化力、乳化力が高い」「肌なじみが良い」などの特徴があり、一般に広く化粧品に配合されている。しかし、多量に配合すると「べたつき」、「肌あれ」等の原因となることが分かっている。特開2005-325057号公報特開平11-34944号公報特開2006-1873号公報フレグランスジャーナル1993-5、「仕上がり効果からみたファンデーションの開発」フレグランスジャーナル2003-4、「皮脂吸収型機能製粉体の開発と夏用ファンデーションへの応用」色材,73〔5〕,255-260(2000),「機能性素材によるメークアップ持続性の向上技術」 本発明が解決しようとする課題は、「化粧崩れ」や「くすみ」を起こしにくく、かつ洗い流しタイプのクレンジング料でメーク落としも容易にできる化粧方法と、その化粧方法に用いる化粧下地、メークアップ料を提供することである。 上記課題を解決すべく鋭意努力を重ねた結果、特定の化粧下地料と特定のメークアップ化粧料を併用すればよいことを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は以下の(1)〜(4)に関するものである。(1) メチルフェニルポリシロキサンを含有する化粧下地料を使用した後、シリカ被覆酸化チタンを含有するメークアップ化粧料を使用することを特徴とする化粧方法。(2) 前記メークアップ化粧料及び化粧下地料が酸化エチレン付加乳化剤を含有しないことを特徴とする(1)項に記載の化粧方法。(3) シリカ被覆酸化チタンを含有するメークアップ化粧料用化粧下地料であって、メチルフェニルポリシロキサンを含有することを特徴とする化粧下地料。(4) 酸化エチレン付加乳化剤を含有しないことを特徴とする(3)項に記載の化粧下地料。 本発明により、「化粧崩れ」や「くすみ」を起こしにくい化粧が可能であり、かつ洗い流しタイプのクレンジング料でメーク落としも容易にできる。 本発明において、先ず化粧下地処理として、メチルフェニルポリシロキサンを含有する化粧下地料を使用する。 メチルフェニルポリシロキサンの配合料は、化粧下地料当たり、1.0〜10.0Wt%、好ましくは2.0〜5.0Wt%の範囲で適宜選択すればよい。メチルフェニルポリシロキサンの配合量が1.0Wt%未満の場合は化粧崩れを起こしやすくなったり、洗い流し時にメークアップ料が落ちやすくなる効果がなくなったりし、10.0Wt%を越えるとぎらつき、使用感が悪くなったり、化粧効果が低下したりする。 本発明の化粧下地料には、ミツロウ、ベヘニルアルコール、ステアリン酸、スクワラン、シア脂等の成分を加えることができる。 「べたつき」や「肌あれ」を抑制するため、本発明の化粧下地料には、酸化エチレン付加乳化剤を含まないことが好ましい。酸化エチレン付加乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラウリルエーテルを挙げることができる。 メチルフェニルポリシロキサンを含有する化粧下地料で、下地処理した後、シリカ被覆酸化チタンを含有するメークアップ化粧料を使用する。 本発明における、シリカ被覆酸化チタンとは、ケイ素誘導体で被覆された酸化チタンをいう。すなわち、ケイ素誘導体としては、酸化ケイ素をいう。 シリカ被覆酸化チタンの配合量は、メークアップ化粧料当たり、0.5〜15.0Wt%、好ましくは2.0〜12.0Wt%の範囲で適宜選択すればよい。シリカ被覆酸化チタンの配合料が、0.5Wt%未満の場合では、くすみ防止、皮膚酸化防止などの効果がなくなる。また、5.0Wt%を越える場合は、使用感が悪くなる。 本発明のメークアップ化粧料には、ベンガラ、黄酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、マイカ等の成分を加えることができる。 「べたつき」や「肌あれ」を抑制するため、本発明のメークアップ化粧料には、酸化エチレン付加乳化剤を含まないことが好ましい。 以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。(実施例) 以下に示す実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されないことはいうまでもない。(試験例1) 表1の成分を用いて、実施例1、比較例1のメークアップ料、ならびに表2の成分を用いて、実施例2、比較例2の化粧下地料を得た。また、くすみ評価用として表3の成分を用いて実施例3、比較例3の粉体プレス品を得た。 実施例1及び実施例2、比較例1及び比較例2のそれぞれの組み合わせについて、化粧崩れのしにくさ、クレンジング時の落ちやすさを以下の基準に基づいて社内専門パネラー10名により評価を行った。また、くすみの様子についても社内専門パネラー10名により評価を行った。結果を表4及び表5に示す。[試験方法]<化粧崩れ> 化粧下地(実施例2又は比較例2)をモニター10名の前腕部に均一に塗布し、その上にファンデーション(実施例1又は比較例1)を均一に塗布した。その部分をティッシュで3回擦ったあとのそれぞれのサンプル残分の視覚判定を次の基準により行った。基準:各サンプル組合せについて、化粧崩れの少ない方から順位をつけ、1位7点、2位5点、3位3点、4位1点とした。<クレンジング> 化粧下地(実施例2又は比較例2)を人工皮革(商品名:プロテインレザー サプラーレPBZ1200II、出光テクノファイン株式会社製)に均一に塗布し、その上にメークアップ料(実施例1又は比較例1)を均一に塗布した。その部分に既存のクレンジングオイルを塗布し、水で流すという同一の条件でメーク落としを行った。その後のサンプル残分の視覚判定を次の基準により行った。基準:各サンプル組合せについて、メークがきれいに落ちている方から順位をつけ、1位7点、2位5点、3位3点、4位1点とした。<くすみ> 実施例3及び 比較例3のサンプルを金皿に取りプレスをして固めたものに、上から皮脂成分「スクワレン」を1滴たらし、くすみの様子の視覚判定を次の基準により行った。基準:よりくすんで見える方のサンプルを選択した。<結果> 表4のように、実施例1と実施例2の組み合わせが、化粧崩れのしにくさ、クレンジング時の落ちやすさともに優れていることが示された。これは、シリカ被覆酸化チタンとメチルフェニルポリシロキサンの相乗効果によって肌への密着性が向上し、さらにクレンジング時の落ちやすさが向上したためである。 それに対し、他の組み合わせは効果が劣り、特にシリカ被覆酸化チタンとメチルフェニルポリシロキサンのどちらも含まれていない場合は効果が格段に劣ることがわかった。 また、表5のように、実施例3と比較例3の試験により、シリカ被覆酸化チタンの方が酸化チタンよりも明らかにくすみにくいことがわかった。これは、シリカを被覆することで酸化チタンの光学特性が変化しにくく、耐久性が上がるためである。 「化粧崩れ」や「くすみ」を起こしにくい化粧が可能であり、かつ洗い流しタイプのクレンジング料でメーク落としも容易にできるので本発明は有用である。 メチルフェニルポリシロキサンを含有する化粧下地料を使用した後、シリカ被覆酸化チタンを含有するメークアップ化粧料を使用することを特徴とする化粧方法。 前記メークアップ化粧料及び化粧下地料が酸化エチレン付加乳化剤を含有しないことを特徴とする請求項1に記載の化粧方法。 シリカ被覆酸化チタンを含有するメークアップ化粧料用化粧下地料であって、メチルフェニルポリシロキサンを含有することを特徴とする化粧下地料。 酸化エチレン付加乳化剤を含有しないことを特徴とする請求項3に記載の化粧下地料。 【課題】「化粧崩れ」や「くすみ」を起こしにくく、かつ洗い流しタイプのクレンジング料でメーク落としも容易にできる化粧方法を提供する。【解決手段】メチルフェニルポリシロキサンを含有する化粧下地料を使用した後、シリカ被覆酸化チタンを含有するメークアップ化粧料を使用することを特徴とする化粧方法。【選択図】なし