タイトル: | 再公表特許(A1)_覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬 |
出願番号: | 2006093192 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | A61K 31/138,A61K 31/4525,A61P 25/36,A61P 25/18 |
柏 淳 西川 徹 金子 雄二郎 JP WO2006093192 20060908 JP2006303883 20060301 覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬 国立大学法人 東京医科歯科大学 504179255 正林 真之 100106002 柏 淳 西川 徹 金子 雄二郎 JP 2005061635 20050304 JP 2005179564 20050620 A61K 31/138 20060101AFI20080711BHJP A61K 31/4525 20060101ALI20080711BHJP A61P 25/36 20060101ALI20080711BHJP A61P 25/18 20060101ALI20080711BHJP JPA61K31/138A61K31/4525A61P25/36A61P25/18 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,LY,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW 再公表特許(A1) 20080807 2007505983 15 4C086 4C206 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC21 4C086GA02 4C086GA07 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA18 4C086ZC39 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA21 4C206MA01 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA18 4C206ZC39 本発明は、セロトニンの情報伝達を増幅する薬物を有効成分とする覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬に関する。 覚醒剤精神病と統合失調症には多くの共通点がある。覚醒剤精神病は無論その発症には覚醒剤の慢性的な使用があるが、まず急性症状として、幻覚妄想状態を生じ、その状態像は統合失調症と酷似している。幻覚妄想状態に対する治療は確立されており、抗精神病薬と呼ばれるドーパミンD2作働薬が用いられる。しかし、一方でこれら疾患は何れも易再発性という問題があり、急性期治療の終了後も、再発し幻覚妄想状態を生じることが多々見られる。 図7に逆耐性現象と統合失調症の現象を示す。ここで、逆耐性現象とは、アンフェタミンやメタンフェタミンなどの覚醒剤、コカインやメチルフェニデートなどを繰り返し動物に投与した際、その後それら薬剤に対する感受性が亢進して、閾値が低下して異常行動が起こりやすくなる現象をいう。図7(a)が逆耐性現象を示し、縦軸に実験動物における行動量の変化を示す。動物に覚醒剤を投与すると動きまわるようになり、これを移所行動量といいカウントすることで、覚醒剤に対する反応が分かる。このように覚醒剤の投与により一度逆耐性が形成されると、通常では異常行動の起こらないような少量の覚醒剤を投与したにも関わらず、異常行動が起こる。この現象は半永久的に持続すること、及び、一旦形成されるとストレスに対し同様の感受性の亢進がみられることが知られている。図7(b)に示すように、覚醒剤に対する逆耐性現象はヒトにおいても起こる。ここで、縦軸は幻覚妄想を示す。動物と同様に繰り返し投与により逆耐性が形成され、その後長期間使用をしなくても、再度通常では幻覚妄想状態を引き起こさない少量の覚醒剤を使用した際に、そのような状態を引き起こす。また感情的ストレスを始めとする種々のストレスでも幻覚妄想状態を生じ、フラッシュバックとも言われる。図7(c)には、統合失調症について示す。このようにファーストエピソードとして、発症したのちは、様々なストレスに対し脆弱になり、ストレスが発症の契機となることが多々ある。また、統合失調症患者は覚醒剤に対し過敏であり、少量を投与した際でも幻覚妄想状態を引き起こすというアメリカでの報告もある。覚醒剤精神病と統合失調症に共通しているのが、この易再発性の状態が半永久的に続くことであり、これら疾患を根治するのを困難にしている。 この逆耐性現象については、覚醒剤の繰り返し投与による逆耐性の形成と、少量の覚醒剤の使用により、幻覚妄想状態が再発する逆耐性の維持という2つの段階に分けて考えることができる。逆耐性の形成においては、抗精神病薬として広くこれらの疾病に対して用いられるドーパミンD2作働薬により形成されなくなることが知られている。しかし、一旦形成された逆耐性に対してはドーパミンD2作働薬の効果は不十分であり、再発を完全には防止することはできない。実際に臨床的に問題となる患者は、すでに覚醒剤投与により逆耐性が形成されており、この維持されている逆耐性を消失させることが重要となる。この半永久的に持続する逆耐性を消失させることが出来れば、予後を改善することができる。 これまでの報告で、問題となる逆耐性の維持を消失させた報告はいくつかあり、D1作働薬(非特許文献1)や、NMDA拮抗薬とD2作働薬の組み合わせ(非特許文献1)や、コカインとセロトニン2A拮抗薬とを共に投与(非特許文献2)して逆耐性の維持を消失させたという報告がある。Li Y., White F.J., Wolf M.E. (2000) Pharmacological reversal of behavioral and cellular indices of cocaine sensitization in the rat. Psychopharmacology 151, 175_183.Davidson C., Lazarus C., Xoing X., Lee T.H., Ellinwood E.H. (2002) 5−HT2 receptor antagonists given in the acute withdrawal from daily cocaine injections can reverse established sensitization. European Journal of Pharmacol. 453, 255_263. しかし、非特許文献1又は2に記載されている方法では、何れも臨床的に利用できるものではなかった。 本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬を提供することにある。 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、一旦逆耐性が成立しても、セロトニンを過剰な状態にすれば逆耐性が消失することを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。 (1) セロトニンの情報伝達を増幅する薬物を有効成分として含有してなる、覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬。 本発明の覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬によれば、セロトニンの情報伝達を増幅する薬物を有効成分としているため、これらの薬剤を投与することにより、セロトニンを過剰な状態にすることができ、逆耐性を消失させることができる。 (2) 前記セロトニンの情報伝達を増幅する薬物が、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、又は、二重セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)である(1)記載の覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬。 この態様によれば、SSRI、又はSNRIが、シナプス間隙のセロトニンの再取り込みを阻害するトランスポーターに結合し、セロトニンの再取り込みを阻害する。したがって、シナプス間隙のセロトニンが増加し、逆耐性を消失させることができ、覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬として効果的である。 (3) 前記セロトニンの情報伝達を増幅する薬物が、下記構造式(1)で表されるフルオキセチン(C17H18F3NO)、下記構造式(2)で表されるパロキセチン(C19H20FNO3)、及び/又は、これらの誘導体である(1)又は(2)記載の覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬。 この態様によれば、セロトニンの情報伝達を増幅する薬物が、フルオキセチン、及び/又は、パロキセチンであるため、効果、副作用の点から特に覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬として有効である。 本発明によれば、覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬を提供することができる。逆耐性の形成・維持試験の手順を示す図である。MAPによる逆耐性の形成、維持を示す図である。MAP逆耐性モデルに対するフルオキセチン投与のスケジュールを示す図である。フルオキセチンによる逆耐性の消失を示す図である。MAP逆耐性モデルに対するパロキセチン投与のスケジュールを示す図である。パロキセチンによる逆耐性の消失を示す図である。逆耐性現象を模式化した図である。発明を実施するための形態 本発明の覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬は、セロトニンの情報伝達を増幅する薬物を有効成分とすれば特に限定されないが、なかでも、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、又は二重セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)を主成分として製造されることが好ましい。 本発明に用いられるSSRIとしては、特に限定されないが、例えば、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、シタロプラム、エスシタロプラム等、及び/又はこれらの誘導体を用いることができる。また、SNRIとしては、特に限定されないが、ミルナシプラン、デュロキセチン、ベンラファキシン等、及び/又はこれらの誘導体を用いることができる。また、これらのSSRI又はSNRIは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。 <剤型> 本発明の覚醒剤精神病及び統合失調症の再発予防薬は、SSRI、及びSNRI以外に、必要な添加剤を配合して、常法に従って、固形経口製剤、経口用液体製剤、又は、注射剤等の非経口製剤として調製することができる。最も好ましいのは、固形経口製剤である。 固形経口製剤を調製する場合、賦形剤、例えば、乳糖、マンニトール、ブドウ糖、微結晶セルロース、デンプン、コーンスターチ等を加えた後、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等とすることができる。また、賦形剤以外に必要に応じて、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等の結合剤、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、スターチ、タルク等の潤滑剤、繊維素グリコール酸カルシウム、カルメロースカルシウム等の崩壊剤、ラクトース等の安定化剤、グルタミン酸又はアスパラギン酸等の溶解補助剤、ポリエチレングリコール等の可塑剤、酸化チタン、タルク、黄色酸化鉄等の着色剤を混合し、調整することができる。また、錠剤又は丸剤は必要によりショ糖、ゼラチン、寒天、ペクチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。 経口用液体製剤を調製する場合、精製水、エタノール等の不活性な希釈剤矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて内服液剤、シロップ剤、ジェリー剤、エリキシル剤等とすることができる。 注射剤としては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁液、乳濁剤等とし、皮下、筋肉内及び静脈内用注射剤等とすることができる。水性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、注射用蒸留水、生理食塩水を挙げることができる。また、非水溶性の溶液剤、懸濁剤の希釈剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類等を挙げることができる。更に、必要に応じて、pH調整剤、緩衝剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えばラクトース)、等張化剤、局所麻酔剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)等を添加してもよい。 <有効投与量> 覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬の有効投与量は、患者の体重、年齢、性別、投与方法、体調、症状、剤型等により異なるが、成人に対する経口の場合、フルオキセチンでは1日当たり20mg以上60mg以下、パロキセチンでは1日当たり10mg以上40mg以下を、それぞれ1回又は2〜数回に分けて服用することが好ましい。 以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 [逆耐性の形成・維持試験] 動物に対し覚醒剤であるメタンフェタミン(以下、「MAP」ともいう)を投与し、逆耐性の形成・維持について確認した。本試験例においては、8週齢オスのddyマウスを用いた。図1に、試験の手順を示す。まず、マウスを2群に分け、前処理として、MAP1mg/kg/day、又は、生理食塩水(saline)を10日間投与した。薬剤は、生理食塩水に溶解して調製し、皮下注射にて投与した。以下、MAPを投与した群を「MAP投与群」、生理食塩水を投与した群を「SAL投与群」という。ここで用いたMAP1mg/kgという量はマウスに投与した際に移所行動量の増大をきたす量である。また、この現象が持続することを確認するために10日の休薬期間をあけて、MAPの1回目の投与を行った。投与量は前処理より少量の0.24mg/kgで、この量であれば通常のマウスに投与しても異常行動が出現しないとされている量である。その後、更に29日の休薬期間をあけて、2回目の投与を行った。また、10日後、29日後の投与については、SAL投与群に対しても同量のMAPを投与した。 結果を図2に示す。横軸に日付、縦軸に時間当たりの移所行動を示す。前処理期間のうち、1日目、3日目、7日目、10日目において、MAP又は生理食塩水投与後1時間の行動を測定した。図2に示すように日を経るごとに行動量が増加していることがわかる。通常の薬剤投与の場合は、耐性というものが形成され、徐々に投与する薬剤の影響は減少するが、それとは逆の現象が起きており、逆耐性が形成されていることが確認できた。 また、MAP投与群は、SAL投与群と比較して、10日後、29日後のいずれの投与においても、MAP投与群が明らかに行動量が高く、1ヶ月以上の休薬期間を置いた後でもその影響が持続していることが確認できた。 [フルオキセチンの投与の効果確認試験] <実施例1> 図3にフルオキセチン(以下、「FLX」ともいう。)の投与の効果確認試験の手順を示す。逆耐性の形成については、上記方法と同様に、8週齢オスのddyマウスに、前処理として、MAP1mg/kg/dayを10日間投与した。その後、11日の休薬期間を置き、フルオキサチン10mg/kg/day投与した。フルオキセチンは、生理食塩水に溶解して調製し、皮下注射にて投与した。更に、9日から11日の休薬期間の後、MAP0.24mg/kgを投与し、1時間後のマウスの移所行動量を測定し、評価を行った。 <比較例1〜7> また、フルオキセチン投与のみでの影響などもみるために、図3に示すように、前処理に生理食塩水を用いて、逆耐性を形成させていない比較例1〜4、逆耐性を形成させたのち、生理食塩水を投与し、逆耐性を維持している比較例5、7及び、逆耐性を形成させた後、フルオキサチンを投与し逆耐性を消失させ、生理食塩水を投与した比較例6についても同様に試験を行い、比較を行った。結果を図4に示す。 実施例1と、処理段階にてFLXを投与しない比較例7とを比較すると、FLXを投与することにより、移所行動量が減少していることが確認できた。また、実施例1と、逆耐性が形成されていない比較例3とを比較することにより、結果に有意差が見られないため、FLXの投与により、逆耐性が消失していることが確認できた。また、比較例1と比較例2との比較、及び、比較例3と比較例4との比較により、FLX投与群とFLX非投与群との間で、有意差がないため、FLXそのものが行動量を減少させているわけではないことが確認できた。 [パロキセチンの投与の効果確認試験] <実施例1> 図5にパロキセチン(以下、「PLX」ともいう。)の投与の効果確認試験の手順を示す。逆耐性の形成については、上記方法と同様に、8週齢オスのddyマウスに、前処理として、MAP1mg/kg/dayを10日間投与した。その後、11日の休薬期間を置き、パロキセチン 8mg/kg/day投与した。パロキセチンは、生理食塩水に溶解して調製し、皮下注射にて投与した。更に、9日から11日の休薬期間の後、MAP0.24mg/kgを投与し、1時間後のマウスの移所行動量を測定し、評価を行った。 <比較例8〜14> また、パロキセチン投与のみでの影響などもみるために、図5に示すように、前処理に生理食塩水を用いて、逆耐性を形成させていない比較例8〜11、逆耐性を形成させたのち、生理食塩水を投与し、逆耐性を維持している比較例12,14及び、逆耐性を形成させた後、パロキセチンを投与し逆耐性を消失させ、生理食塩水を投与した比較例13についても同様に試験を行い、比較を行った。結果を図6に示す。 実施例2と、処理段階にてPLXを投与しない比較例14とを比較すると、PLXを投与することにより、移所行動量が減少していることが確認できた。また、実施例2と、逆耐性が形成されていない比較例10とを比較することにより、結果に有意差が見られないため、PLXの投与により、逆耐性が消失していることが確認できた。また、比較例8と比較例9との比較、及び、比較例10と比較例11との比較により、PLX投与群とPLX非投与群との間で、有意差がないため、PLXそのものが行動量を減少させているわけではないことが確認できた。 セロトニンの情報伝達を増幅する薬物を有効成分として含有してなる、覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬。 前記セロトニンの情報伝達を増幅する薬物が、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、又は、二重セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)である請求項1記載の覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬。 前記セロトニンの情報伝達を増幅する薬物が、下記構造式(1)で表されるフルオキセチン(C17H18F3NO)、下記構造式(2)で表されるパロキセチン(C19H20FNO3)、及び/又は、これらの誘導体である請求項1又は2記載の覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬。 覚醒剤精神病及び統合失調症の再発防止治療薬を提供する。 この覚醒剤精神病及び統合失調症の再発を防止する治療薬は、セロトニンの情報伝達を増幅する薬物を有効成分として含有する。特に、セロトニンの情報伝達を増幅する物質が、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、又は、二重セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)であると、シナプス間隙のセロトニンの再取り込みを阻害するトランスポーターに結合し、セロトニンの再取り込みを阻害するため効果的である。