生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_粉体のタップ密度測定方法およびタップ密度測定装置
出願番号:2006091564
年次:2007
IPC分類:G01N 9/02,G01N 9/00,G01N 9/24


特許情報キャッシュ

山田 慎也 JP 2007263860 公開特許公報(A) 20071011 2006091564 20060329 粉体のタップ密度測定方法およびタップ密度測定装置 DOWAホールディングス株式会社 000224798 阿仁屋 節雄 100091362 清野 仁 100105256 山田 慎也 G01N 9/02 20060101AFI20070914BHJP G01N 9/00 20060101ALI20070914BHJP G01N 9/24 20060101ALI20070914BHJP JPG01N9/02G01N9/00 ZG01N9/24 Z 5 1 OL 10 本発明は、各種粉体のタップ密度測定方法およびタップ密度測定装置に関する。 粉体のタップ密度とは、当該粉体を入れたホルダーに外部から衝撃(タップ)を与え、粉体の粒子形状を崩すことなく細密充填状態としたときの、当該粉体の示す密度のことである。当該タップ密度は、例えば粉体の詰まり易さ等を示す重要な特性値である。この為、いくつかの工業用粉体においては、当該タップ密度の測定方法が非特許文献1に規定されている。 一方、当該非特許文献1に測定方法が規定されていない粉体においては、当該粉体を目盛り付きホルダーに充填し、当該ホルダーに衝撃(タップ)を与えて当該粉体粒子の充填を密にする。そして、衝撃(タップ)を与えた後の粉体容量と、当該粉体の重量とからタップ密度を測定することがおこなわれている。JISK5101−1991 上述した、ホルダーに衝撃(タップ)を与えてタップ密度を測定する方法は、複雑な装置を必要とせず、汎用的に用いられている。しかし、当該タップ密度方法は、繰り返しの測定をおこなった場合の測定値の再現性が悪いという問題がある。 本発明者らは、この従来の技術に係るタップ密度測定方法において、測定値の再現性が悪いという問題を追求した。 そして当該追求の結果、測定値の再現性悪化の主要な原因が、1)衝撃(タップ)を人力で加えることに起因する衝撃力のバラツキ、2)衝撃(タップ)を加えた後の、粉体層高さの読み取り誤差、であることに想到した。特に、粉体層高さの読み取り誤差は、衝撃(タップ)を加えた後の粉体層表面に傾きが生じることに起因する。当該粉体層表面の傾きに加え、測定者の視点における角度の差違によっても読み取り誤差を生じる。だからといって、衝撃(タップ)を加えた後の粉体層表面の傾きをなくすことは極めて困難である。 本発明は、上述の状況のもとで成されたものであり、それが解決しようとする課題は、簡便でありながら測定値の再現性に優れ、従来のタップ密度と同様の測定値を得ることの出来る、粉体のタップ密度測定方法およびタップ密度測定装置を提供することである。 上述の課題を実現するため本発明者らが研究を行った結果、粉体を充填したホルダーに衝撃(タップ)を与えてタップ密度を測定しようとすれば、当該粉体には、粉体自重と、落下高さに起因する位置エネルギー掛かるため、簡便な方法で衝撃(タップ)を加えた後の粉体層表面の傾きをなくすことは極めて困難であることを見出した。ここで、本発明者らは発想を転換し、測定対象の粉体へ、必ずしも衝撃(タップ)を加えることに依存することなく、別種の方法により、当該測定対象の粉体の粒子形状を崩すことなく細密充填状態とすることが出来れば、タップ密度と同様の測定値を得ることが出来ることに想到した。そして、当該別種の方法の検討を行った結果、測定対象の粉体が、金属粉、金属酸化物粉の場合であれば、当該粉体を、1対の平行した圧力板から加圧可能な所定ホルダーに充填し、当該加圧板に0.14N/m2以上、0.18N/m2以下の圧力を加えることで、該測定対象の粉体の粒子形状を崩すことなく細密充填状態とすることが出来ることを見出した。さらに、本発明者らは、当該圧力を加える手段として、マイクロメーターにおけるラチェット滑りだし圧力を用いることが、便宜であることに想到した。 即ち、課題を解決するための第1の手段は、 所定のホルダーに測定対象の粉体を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へ、0.14N/m2以上、0.18N/m2以下の圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体の密度を求めることを特徴とする粉体のタップ密度測定方法である。 第2の手段は、 所定のホルダーに測定対象の粉体を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へ、所定の圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体の密度を求めるタップ密度測定方法において、 前記粉体層へ所定の圧力を加える手段として、マイクロメーターにおけるラチェット滑りだし圧力を用いることを特徴とする粉体のタップ密度測定方法である。 第3の手段は、 所定のホルダーに測定対象の粉体を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へ、0.14N/m2以上、0.18N/m2以下の圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体の密度を求めるタップ密度測定方法において、 前記粉体層へ所定の圧力を加える手段として、マイクロメーターにおけるラチェット滑りだし圧力を用いることを特徴とする粉体のタップ密度測定方法である。 第4の手段は、 プランジャー部と、当該プランジャー部と摺動するバレル部とを有し、当該プランジャー部が押圧されることで、当該プランジャー部と当該バレル部とが形成する空間に充填される粉体へ、所定の圧力が加えられるホルダーと、 ストローク量の増加により前記ホルダーに押圧力を付勢して、前記粉体へ所定の圧力を加える押圧手段と、 前記押圧手段が前記ホルダーに押圧力を付勢する際の、前記押圧手段のストローク量の増加量と、前記ホルダーに付勢された押圧力とを計測する計測手段と、を備え、 前記ホルダーに充填された粉体のタップ密度を算定するための、前記ストローク量の増加量と、前記ホルダーに付勢された押圧力とを、計測するように構成されていることを特徴とする粉体のタップ密度測定装置である。 第5の手段は、 縦型スタンドと、 当該縦型スタンドに昇降自在に取り付けられた微動装置と、 当該微動装置に、スピンドルを下向きに向けて取り付けられたマイクロメーターと、 当該マイクロメーターのスピンドルに取り付けられ、下端に接触子を有するフォースゲージと、 当該接触子と所定間隔を隔て、前記縦型スタンドのテーブル上に配置されたホルダーとを有し、 当該ホルダーは、プランジャー部と、当該プランジャー部と摺動するバレル部とを有し、当該プランジャー部を押圧することで、当該プランジャー部と当該バレル部とが形成する空間に充填された粉体へ、所定の圧力が加えられ、 前記微動装置が、前記接触子を前記ホルダーのプランジャー部に接触した後、前記マイクロメーターのスピンドルを下降させることで、前記フォースゲージの接触子を介して、前記ホルダーのプランジャー部に所望の圧力を付加することで、 前記ホルダーに充填される粉体のタップ密度を算定するための、前記スピンドルを下降量と、前記ホルダーに付勢された押圧力とを、計測できることを特徴とする粉体のタップ密度測定装置である。 第1の手段によれば、極めて簡便な操作にも拘わらず、高い再現性をもって測定対象の粉体のタップ密度を測定することが出来た。 第2または第3の手段によれば、測定対象の粉体へ圧力を加えるのに、マイクロメーターにおけるラチェット滑りだし圧力を用いることで、所定圧力を正確、且つ容易に加えられると同時に、測定対象の粉体層の高さを容易且つ正確に測定出来た。 第4または第5の手段によれば、測定対象の粉体へ所定圧力を加えた際の、当該圧力の値および、測定対象の粉体層の高さを容易且つ正確に測定出来た。 上述したように、当該測定対象の粉体の粒子形状を崩すことなく細密充填状態とすることが出来れば、タップ密度と同様の測定値を得ることが出来る。そこで、まず、測定対象の粉体を、1対の平行した圧力板から加圧可能な所定ホルダーに充填し、当該加圧板を押圧することで、該測定対象の粉体の粒子形状を崩すことなく細密充填状態とすることが出来る圧力を付与することとなる。そして、当該圧力は、該測定対象の粉体により異なると考えられる為、該粉体においての最適圧力を測定することが求められる。また同時に、当該圧力をかけた際の、当該粉体の圧縮状態も把握することが求められる。 当該要求を満足すべく、本発明者らは、当該要求を満足するタップ密度測定器を発明した。 ここで、図1を参照しながら本発明に係るタップ密度測定器について説明する。図1は、本発明に係るタップ密度測定器の(A)側面図、(B)背面図、(C)平面図である。 図1において、本発明に係るタップ密度測定器は、縦型スタンド10と、所望に応じてスピンドル21を昇降する押圧手段20と、押圧力を測定するフォースゲージ30と、プランジャー部41とバレル部42とを有し試料粉体を充填するホルダー40とを有している。 縦型スタンド10の支柱には、微動装置11が、微動つまみ14の操作により昇降自在に取り付けられている。そして当該、微動装置11には、締結具12を介して、スピンドル21を下向きに向けて押圧手段20が取り付けられている。ここで、押圧手段20としては、マイクロメーターの適用が便宜である。押圧手段20としてのマイクロメーターは、スピンドル21の昇降を、つまみ22の回転操作により精密に制御できると伴に、当該目盛りを読みとることで、試料粉体の圧縮状態を、容易且つ正確に測定することが出来るからである。 スピンドル21には、締結具22を介してフォースゲージ30が取り付けられる。フォースゲージ30は、接触子31が押圧された際、当該押圧力の大きさを示す計測器である。この接触子31が下端に配置されるように、フォースゲージ30を、締結具23を介してスピンドル21に取り付ける。この接触子31の下方であって、縦型スタンド10のテーブル13上に、プランジャー部41とバレル部42とを有し測定対象である粉体が充填されたホルダー40が載置される。 ここで、図2を参照しながらホルダー40についてさらに説明する。 上述したようにホルダー40は、プランジャー部41とバレル部42とを有するが、後述する便宜のため、上パンチ45、ダイ46、および下パンチ47の3部分を有する金属ホルダーを用いている。 ここで、上パンチ45は、プランジャー部41のことである。また、ダイ46および下パンチ47は摺り合って一体化しバレル部42を構成する。バレル部42を、ダイ46および下パンチ47と分離可能とすることによって、試料粉体の充填および交換が容易になり好ましい構成である。 図2は、外径12mm、内径6mm、全高20mmという大きさを有するホルダーの1例の、平面図および正面図である。ホルダー40の寸法は、試料粉体により最適値を求めれば良いが、当該寸法は、試料粉体として、金属粉、金属酸化物粉を用いるときに適したものである。 図2において、(1)−aは、上パンチ45の平面図であり、(1)−bは、上パンチ45の正面図であり、(2)−aは、ダイ46の平面図であり、(2)−bは、ダイ46の正面図であり、(3)−aは、下パンチ47の平面図であり、(3)−bは、下パンチ47の正面図である。 まず、(1)−a、(1)−bに示すように、上パンチ45は12mmφ、高さ4mmの円柱形の蓋部51と、当該蓋部51と中心軸を一体させ、6mmφ、高さ10mmの円柱形である上シリンダー部52とを有している。 次に、(2)−a、(2)−bに示すように、ダイ46は12mmφ、12mmφの外径部53と、6mmφ内径部54とを有し、高さ11.9mmの円筒である。 最後に、(3)−a、(3)−bに示すように、下パンチ47は6mmφ、高さ2mmの円柱形である下シリンダー部55と当該下シリンダー部55と中心軸を一体させ、12mmφ、高さ4mmの円柱形の底部56と、を有している。 ホルダー40は、外径12mm、内径6mm、全高20mmという小型の金属ホルダーであるので、上パンチ45が普通鋼製であったとしても重量は約6gに留まる為、当該上パンチ45の自重に起因する測定対象の粉体における過度の圧縮という事態を回避することが出来る。勿論、ホルダー40の材質は、普通鋼に限られず、ステンレス鋼、プラスチック、さらにはセラミック製であっても良いが、耐変形性、耐圧性等を考慮するとステンレス鋼が好ましい。ホルダー40の上下パンチへ、0.14N/m2以上、0.18N/m2以下を加えることで、上シリンダー部52の下面と、下シリンダー部55の上面とが平行した圧力板となり、測定対象の粉体へ均一な圧力を加えることが出来るからである。 ホルダー40への、測定対象の粉体の充填について説明する。 まず下パンチ47の下シリンダー部55へダイ46を摺り合わせて嵌め込んだ後、当該ダイ46の内径部に所定量の測定対象である粉体を充填する。そして、上パンチ45の上シリンダー部52をダイ46へ摺り合わせて嵌め込み、測定対象である粉体の充填を完了する。 ホルダー40へ充填された測定対象の粉体の粉体層へ、所定圧力(例えば、試料粉体が、金属粉、金属酸化物粉の場合、0.14N/m2以上、0.18N/m2以下の圧力)を加える方法について説明する。 当該加圧方法は、プレス装置による加圧、所定重量を有する分銅による加重加圧、圧力ゲージによる加圧、等の方法によっても良いが、図1を用いて説明したタップ密度測定装置を用いることが便宜である。特に、押圧手段20としてマイクロメーターを使用すれば、上述したように、スピンドル21の昇降を、つまみ22の回転操作により精密に制御できると伴に、当該目盛りを読みとることで、試料粉体の圧縮状態を、容易且つ正確に測定することが出来るからである。さらに、マイクロメーターのラチェット機構も有効に利用することが出来る。マイクロメーターのラチェット機構とは、測定対象に所定以上の圧力がかかることがないように、測定圧が所定値を超えると空転を開始するものである。そこで、当該マイクロメーターのラチェット機構における、滑りだし圧力の当該所定値を調整しておくことで、当該金属ホルダーへ充填された測定対象の粉体の粉体層へ、所定圧力(例えば、0.14N/m2以上、0.18N/m2以下)を加える構成を容易に実現することが出来る。 具体的には、予め充填重量を測定しておいた測定対象粉体が充填されたホルダー40を、接触子31下方のテーブル13上に置く。次に、フォースゲージ30の値を見ながら微動つまみ14の操作により微動装置11を下降させる。微動装置11の下降により、接触子31の下端がホルダー40のプランジャー部41に接触し、当該接触がフォースゲージ30における押圧力の値の発生として観察されたら微動装置11の下降をとめる。ここで引き続きフォースゲージ30の値を見ながら、今度はつまみ22の操作によりスピンドル21を下降させ、フォースゲージ30の値が所定の押圧力を示したら、つまみ22の操作を止める。そして当該つまみ22の操作停止時におけるスピンドルの下降長さのストロークを、押圧手段20の目盛りから読みとる。そして、予め測定しておいた測定対象粉体の充填重量と、スピンドルの下降長さとから、当該測定対象粉体のタップ密度を算定する。 尚、押圧手段20としてマイクロメーターを用いる場合であって、測定対象粉体へ付加する前記所定圧力が、当該マイクロメーターにおけるラチェット滑りだし圧力と同等である場合は、フォースゲージ30の値を見ながら、当該ラチェット滑りだしにより、つまみ22の操作停止とするのも便宜である。 本発明によれば、当該金属ホルダーの内容積が小さいため、測定に供される試料の量を大きく削減することが可能となる。この結果、多量の試料の準備が困難な粉体であっても測定が可能である。さらに、試料の汚染を回避するため、タップ密度測定後の試料を廃棄せざるを得ない場合であっても、当該廃棄量を大きく削減することが出来る。 さらに、本発明に係るタップ密度測定がルーチン化し、押圧手段としてマイクロメーターを用いている場合であって、測定対象粉体へ付加すべき押圧力が、当該マイクロメーターのラチェット機構の滑りだし圧力が有効且つ正確に制御出来る範囲内にあることが確認できた場合は、当該タップ密度測定装置を簡略化し、当該マイクロメーターとホルダーとからタップ密度測定装置を構成しても良い。 但し、当該マイクロメーターとホルダーとからタップ密度測定装置を構成して、試料のタップ密度測定を行う場合は、所定の測定回数(例えば、10〜数10回)毎に、当該マイクロメーターとホルダーとを、本発明に係るタップ密度測定器に組み込んで、上述したタップ密度測定を行い、当該マイクロメーターのラチェット機構の滑りだし圧力の値を確認しておくことが好ましい。 本発明は、所定圧力の調整により、金属粉、金属酸化物粉を始めとする各種粉体のタップ密度測定に好適に適用出来た。(実施例1) 図2に示す、ホルダーの下パンチである下シリンダー部へダイを嵌め込んだ後、当該ダイの内径部内部に60mgの試験用粉体を充填する。そして、上パンチの上シリンダー部をダイへ嵌め込み、測定対象である粉体の充填を完了する。尚、材質はステンレス鋼を用いた。試験用粉体としては、同和鉱業(株)製フェライト粉を用いた。 当該上下パンチを、タップ密度測定装置に設置し、微動装置を用いてフォースゲージの接触子をホルダーのスピンドル部へ接触させた。次に、マイクロメーターのレバーを回して、ホルダーに押圧力を付加した。尚、当該マイクロメーターは、測定部の圧力が0.160N/m2以上となるとラチェットが空転するよう、予め、調整しておいた。そして、当該ラチェットが空転を開始するまで、前記上下パンチ間に圧縮圧を附加した。当該ラチェットが空転を開始したら、5回のクリック音を確認した後、レバーの回転を止めた。このとき、ホルダーに付加された押圧力が0.160N/m2であることをフォースゲージの読みで確認した。そして、このまま上下パンチ間の全高の長さをマイクロメーターの目盛りから読みとり、試料粉体の粉体層の厚みを算定した。そして、粉体重量と算定した試料粉体の粉体層の厚みとから、粉体層の密度を求めた。そして、当該測定を10回繰り返し、粉体層の密度の平均値および変動計数(CV)を求めた。 尚、2回目以降の測定においては、タップ密度測定装置を用いず、当該調整されたマイクロメーターと、試験用粉体が充填されたホルダーとを用いて、試料粉体の粉体層の厚みを算定した。そして、粉体重量と算定した試料粉体の粉体層の厚みとから、粉体層の密度を求めた。 当該結果を表1に記載する。(実施例2) 前記マイクロメーターの、測定部の圧力が0.156N/m2以上となるとラチェットが空転するように調整し、タップ密度測定装置にて、ホルダーに付加された押圧力が0.156N/m2であることをフォースゲージの読みで確認した他は、実施例1と同様にして、試験用粉体の密度を求めた。当該結果を表1に記載する。(実施例3) 前記マイクロメーターの、測定部の圧力が0.164N/m2以上となるとラチェットが空転するように調整し、タップ密度測定装置にて、ホルダーに付加された押圧力が0.164N/m2であることをフォースゲージの読みで確認した他は、実施例1と同様にして、試験用粉体の密度を求めた。当該結果を表1に記載する。(比較例1) 前記マイクロメーターの、測定部の圧力が0.129N/m2以上となるとラチェットが空転するように調整し、タップ密度測定装置にて、ホルダーに付加された押圧力が0.129N/m2であることをフォースゲージの読みで確認した他は、実施例1と同様にして、試験用粉体の密度を求めた。当該結果を表1に記載する。(比較例2) 100mlのメスシリンダーを準備し、実施例1と同様の試験用粉体100mlまで充填した。当該試験用粉体を充填したメスシリンダーを、JISK5101−1991に準拠して、ゴム板上で50mmの高さから落下させて衝撃(タップ)を与える操作を10回繰り返した。そして、メスシリンダー中の試験用粉体量を1ml単位で測定し、当該測定値と粉体重量とから、粉体層のタップ密度を求めた。そして、当該測定を10回繰り返し、粉体層のタップ密度の平均値および変動計数(CV)を求めた。当該結果を表1に記載する。(実施例と比較例とのまとめ) 表1の結果より、実施例1〜3に係る測定値の平均値は、よく一致しており、変動係数も小さく、安定した測定方法であることが判明した。さらに、当該実施例1〜3に係る測定値の平均値は、比較例2に係る測定値の平均値と良く一致しており、従来の技術に係るタップ密度の測定方法と同様の測定結果が得られることが判明した。さらに、実施例1〜3に係る測定値の変動係数は、比較例2に係る測定値の変動係数より、遙かに小さく、従来の技術に係るタップ密度の測定方法より、安定した測定結果が得られることが判明した。 さらに実施例1〜3に係る測定値の平均値と、比較例1に係る測定値の平均値とを比較してみると、比較例1に係る測定値の平均値では、4%程度低い値が得られた。また、変動係数の値は、実施例1〜3に係る測定値の平均より大きく、比較例2と同程度の値であった。 以上のことから、 実施例に係る金属ホルダーへ、測定対象のフェライト粉を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へマイクロメーターを用いて0.14N/m2以上、0.18N/m2以下の圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体の密度を求めることで、従来のJISに準拠したタップ密度測定方法と同様の測定結果を、より安定して、遙かに迅速に測定できることが判明した。本発明に係るタップ密度測定装置の側面図、背面図、および平面図である。金属ホルダー例の、平面図および正面図である。符号の説明 10.縦型スタンド 11.微動装置 12.締結具 13.テーブル 14.微動つまみ 20.押圧手段 21.スピンドル 22.つまみ 23.締結具 30.フォースゲージ 31.接触子 40.ホルダー 41.プランジャー部 42.バレル部 45.上パンチ 46.ダイ 47.下パンチ 51.蓋部 52.上シリンダー部 53.外径部 54.内径部 55.下シリンダー部 56.底部 所定のホルダーに測定対象の粉体を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へ、0.14N/m2以上、0.18N/m2以下の圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体の密度を求めることを特徴とする粉体のタップ密度測定方法。 所定のホルダーに測定対象の粉体を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へ、所定の圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体の密度を求めるタップ密度測定方法において、 前記粉体層へ所定の圧力を加える手段として、マイクロメーターにおけるラチェット滑りだし圧力を用いることを特徴とする粉体のタップ密度測定方法。 所定のホルダーに測定対象の粉体を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へ、0.14N/m2以上、0.18N/m2以下の圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体の密度を求めるタップ密度測定方法において、 前記粉体層へ所定の圧力を加える手段として、マイクロメーターにおけるラチェット滑りだし圧力を用いることを特徴とする粉体のタップ密度測定方法。 プランジャー部と、当該プランジャー部と摺動するバレル部とを有し、当該プランジャー部が押圧されることで、当該プランジャー部と当該バレル部とが形成する空間に充填される粉体へ、所定の圧力が加えられるホルダーと、 ストローク量の増加により前記ホルダーに押圧力を付勢して、前記粉体へ所定の圧力を加える押圧手段と、 前記押圧手段が前記ホルダーに押圧力を付勢する際の、前記押圧手段のストローク量の増加量と、前記ホルダーに付勢された押圧力とを計測する計測手段と、を備え、 前記ホルダーに充填された粉体のタップ密度を算定するための、前記ストローク量の増加量と、前記ホルダーに付勢された押圧力とを、計測するように構成されていることを特徴とする粉体のタップ密度測定装置。 縦型スタンドと、 当該縦型スタンドに昇降自在に取り付けられた微動装置と、 当該微動装置に、スピンドルを下向きに向けて取り付けられたマイクロメーターと、 当該マイクロメーターのスピンドルに取り付けられ、下端に接触子を有するフォースゲージと、 当該接触子と所定間隔を隔て、前記縦型スタンドのテーブル上に配置されたホルダーとを有し、 当該ホルダーは、プランジャー部と、当該プランジャー部と摺動するバレル部とを有し、当該プランジャー部を押圧することで、当該プランジャー部と当該バレル部とが形成する空間に充填された粉体へ、所定の圧力が加えられ、 前記微動装置が、前記接触子を前記ホルダーのプランジャー部に接触した後、前記マイクロメーターのスピンドルを下降させることで、前記フォースゲージの接触子を介して、前記ホルダーのプランジャー部に所望の圧力を付加することで、 前記ホルダーに充填される粉体のタップ密度を算定するための、前記スピンドルを下降量と、前記ホルダーに付勢された押圧力とを、計測できることを特徴とする粉体のタップ密度測定装置。 【課題】簡便でありながら測定値の再現性に優れ、従来のタップ密度と同様の測定値を得ることの出来る、粉体のタップ密度測定方法およびタップ密度測定装置を提供する。【解決手段】所定のホルダー40に測定対象の粉体を充填して粉体層を形成し、当該粉体層へ、押圧手段20を用いて所定圧力を加えた後、粉体層の高さを測定し、当該粉体層の高さの測定値と、充填された粉体の重量とから測定対象の粉体のタップ密度を求める。【選択図】 図1


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