生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_アディポネクチン分泌増加剤
出願番号:2006090955
年次:2007
IPC分類:A61K 31/202,A61K 31/232,A61P 3/10,A61P 9/10,A61P 29/00,A61P 37/08,A23L 1/30


特許情報キャッシュ

関根 誠史 竹内 弘幸 JP 2007262014 公開特許公報(A) 20071011 2006090955 20060329 アディポネクチン分泌増加剤 日清オイリオグループ株式会社 000227009 関根 誠史 竹内 弘幸 A61K 31/202 20060101AFI20070914BHJP A61K 31/232 20060101ALI20070914BHJP A61P 3/10 20060101ALI20070914BHJP A61P 9/10 20060101ALI20070914BHJP A61P 29/00 20060101ALI20070914BHJP A61P 37/08 20060101ALI20070914BHJP A23L 1/30 20060101ALI20070914BHJP JPA61K31/202A61K31/232A61P3/10A61P9/10 101A61P29/00A61P37/08A23L1/30 Z 5 OL 9 4B018 4C206 4B018MD10 4B018MD11 4B018MD12 4B018MD13 4B018ME03 4B018ME04 4B018ME07 4C206AA01 4C206AA02 4C206DA05 4C206DB47 4C206MA01 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA45 4C206ZB11 4C206ZB13 4C206ZC35 本発明は、アディポネクチン分泌増加剤に関するものである。 アディポネクチンとは、脂肪細胞から分泌される生理活性物質のひとつである。このアディポネクチンには、抗糖尿病作用、抗動脈硬化作用、抗炎症(アレルギー)作用がある。したがって、脂肪細胞からのアディポネクチン分泌を増加させることにより、これらの疾病の予防や改善が期待できる(非特許文献1)。 この脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンの血中濃度を上昇させる臨床薬は、チアゾリジン誘導体だけである。チアゾリジン誘導体は、血中アディポネクチンを増加させる一方で、脂肪細胞の数も増やす作用がある。そのため、肥満を促進する危険性が指摘されている(非特許文献2)。アディポネクチンそのものを投与して、抗糖尿病作用、抗動脈硬化作用、抗炎症作用を期待する技術が開示されているが(特許文献1、特許文献2)、経済性や投与のしやすさに問題がある。食品では、ウーロン茶を飲むと、血中のアディポネクチン濃度が上昇することが開示されている。しかしながら、毎日1リットルものウーロン茶を飲む必要がある。(非特許文献3)。また、脂肪酸である共役リノール酸は、ラットにおいて血中のアディポネクチン濃度を増加させることが報告されている(非特許文献4)。しかしながら、共役リノール酸は脂肪組織を減少させ、リポジストロフィーを起こしてしまうこと(非特許文献5)、それに伴い血中アディポネクチン濃度が低下することも報告されている(非特許文献6) このような状況において、安全でかつ経済的で、摂取しやすいアディポネクチン分泌増加剤が望まれている。特開2003−16074号特開2000−256208号前田ら「メタボリックシンドロームにおけるアディポネクチンの意義」肥満研究、日本肥満学会、10巻、1号、p22−30、2004年前田和久「アディポネクチン制御」The Lipid、メディカルレビュー社、15巻、3号、p222−228、2004年ウーロン茶が心臓病予防 臨床実験で効果裏付け、大阪市大大学院の吉川教授”、[online]、2004年9月1日、若返りドットコム、抗老化最新トピックス、[平成16年10月11日検索]、インターネット<URL:http://www.wakagaeri.com/topics.php?page=6&VOLUME=00000043>Nagao k.ら、「Conjugated linoleic acid enhances plasma adiponectin level and alleviates hyperinsulinemia and hypertension in Zucker diabetic fatty (fa/fa) rats.」、Biochemical and Biophysical Research Communication、310巻、p562−566、2003年Tsuboyama-Kasaoka N.ら、「Conjugated linoleic acid supplementation reduces adipose tissue by apoptosis and develops lipodystrophy in mice.」、Diabates、49巻、p1534−1542、2000年Wargent E.ら、「Prolonged treatment of genetically obese mice with conjugated linoleic acid improves glucose tolerance and lowers plasma insulin concentration: possible involvement of PPAR activation.」、Lipids in Health and Disease、4巻、p3、2005年 本発明の目的は、安全かつ経済的で、摂取しやすいアディポネクチン分泌増加剤を提供することである。 本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、多価不飽和脂肪酸を有効成分として含有する組成物を摂取することにより、脂肪細胞からのアディポネクチン分泌が上昇することを見出し、本発明を完成した。 すなわち、本発明の第1の発明は、多価不飽和脂肪酸及び/又は多価不飽和脂肪酸を構成成分として含有するアシルグリセロールを含み、かつ多価不飽和脂肪酸の合計量が、脂肪酸換算値で15質量%以上であるアディポネクチン分泌増加剤である。 本発明の第2の発明は、前記多価不飽和脂肪酸が、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸(n−3、n−6)及びドコサヘキサエン酸から選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする第1の発明に記載のアディポネクチン分泌増加剤である。 本発明の第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載のアディポネクチン分泌増加剤を含有することを特徴とする飲食物である。 本発明の第4の発明は、多価不飽和脂肪酸及び/又は多価不飽和脂肪酸を構成成分として含有するアシルグリセロールを含み、かつ多価不飽和脂肪酸の合計量が、脂肪酸換算値で15質量%以上である多価不飽和脂肪酸を摂取することによりアディポネクチン分泌を増加させる作用を有するものであることを特徴とし、血中アディポネクチン濃度を増加させるために用いられるものである旨の表示を付した飲食物である。 本発明の第5の発明は、前記多価不飽和脂肪酸がα−リノレン酸、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸(n−3、n−6)及びドコサヘキサエン酸から選ばれる一種又は二種以上である、第4の発明に記載の血中アディポネクチン濃度を増加させるために用いられるものである旨の表示を付した飲食物である。 本発明のアディポネクチン分泌増加剤を摂取することで、安全かつ簡便に脂肪細胞からのアディポネクチン分泌を増加させることができる。 まず、本発明のアディポネクチン分泌増加剤について説明する。 本発明のアディポネクチン分泌増加剤とは、摂取することで、脂肪細胞からのアディポネクチン分泌を促し、血液中、血清中又は血漿中アディポネクチン濃度を増加させる作用を有するものである。 本発明に使用する多価不飽和脂肪酸は不飽和度が3以上の脂肪酸を言い、例えば、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸(n−3、n−6)、ドコサヘキサエン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明のアディポネクチン分泌増加剤は、これらの1種又は2種以上の多価不飽和脂肪酸を含んでいても良い。中でもα−リノレン酸が好ましい。 本発明に使用するアシルグリセロールは、構成成分として多価不飽和脂肪酸を含有する。 ここで、アシルグリセロールとは、グリセリンと脂肪酸とのエステルのことをいい、例えば、トリアシルグリセロール、ジアシルグリセロール、モノアシルグリセロールが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。なかでも、風味、調理適正等の点から、トリアシルグリセロール及び/又はジアシルグリセロールがより好ましく、トリアシルグリセロールが最も好ましい。これらはアシルグリセロールの形態ではなく、脂肪酸の状態で存在しても良い。 また、多価不飽和脂肪酸は前記アシルグリセロールの1位、2位、3位のどの位置に結合していても良く、さらに1つ以上結合していれば良い。1つのアシルグリセロールに2つ以上脂肪酸が結合する場合は、少なくとも1つは多価不飽和脂肪酸であり、残りの結合脂肪酸は多価不飽和脂肪酸以外であっても良い。 本発明のアシルグリセロールには多価不飽和脂肪酸を含む油脂を含有させることができる。例えば、ボラージ油、ライム種子油、ゴム核油、アマニ油、シソ油、エゴマ油、魚油、アザラシ油、藻類油、乳脂(ウマ)等の多価不飽和脂肪酸の合計量が脂肪酸換算値で15質量%以上の油脂を単独又は2種以上の油脂を混合して使用することができる。また、大豆油、菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、クルミ油、米糠油、小麦胚芽油、鶏脂、月見草種子油、乳脂(ブタ)、卵黄油(アヒル)、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカダミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、椿油、茶実油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、ラード、乳脂(ウシ)、乳脂(ヒツジ)、乳脂(ヤギ)、卵黄油(鶏)等の油脂は、アディポネクチン分泌増加剤中の多価不飽和脂肪酸の合計量が脂肪酸換算値で15質量%以上になるように併用して使用することができる。 中でも、多価不飽和脂肪酸を比較的多く含有する大豆油、菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、クルミ油、米糠油、小麦胚芽油、鶏脂、月見草種子油、乳脂(ブタ)、卵黄油(アヒル)を併用することが好ましい。 本発明のアディポネクチン分泌増加剤は、多価不飽和脂肪酸及び/又は多価不飽和脂肪酸を構成成分として含有するアシルグリセロール含む。アディポネクチン分泌増加剤中の多価不飽和脂肪酸の合計量は、脂肪酸換算値で15〜100質量%が好ましく、25〜100質量%がより好ましく、25〜70質量%がより好ましく、40〜70質量%が最も好ましい。 また、本発明のアディポネクチン分泌増加剤には、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤や、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、リン脂質、オリザノール、ビタミンE、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、炭水化物、蛋白質、食物繊維、ビタミン、及びミネラル等の添加剤を添加することができる。 本発明のアディポネクチン分泌増加剤に、先に説明した油脂や乳化剤等の各種添加剤を含有させる場合、アディポネクチン分泌増加剤中のそれらの含量は、0.01〜85質量%が好ましく、0.1〜70質量%が好ましく、1〜60質量%が最も好ましい。 本発明のアディポネクチン分泌増加剤は、成人の場合、多価不飽和脂肪酸量として1日あたり、好ましくは100mg〜40g、より好ましくは400mg〜20g、最も好ましくは1g〜15gとなる量を摂取することが望ましい。摂取方法としては、経口、又は経管のいずれの方法でも用いることができる。 次に、本発明のアディポネクチン分泌増加剤の製造方法について説明する。 本発明に使用する多価不飽和脂肪酸は、例えばアマニ油やシソ油等の植物油、魚油、動物油からα−リノレン酸、γ−リノレン酸、イコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸(n−3、n−6)、ドコサヘキサエン酸、アラキドン酸等を精製することによるか、もしくは市販の試薬から得られる。また、これら多価不飽和脂肪酸とグリセリンをエステル結合反応することによりトリアシルグリセロール、ジアシルグリセロール、モノアシルグリセロールを得ることができる。エステル結合反応の条件は特に限定しないが、例えば無触媒かつ無溶剤にて、加圧下で反応して行うことができる。もちろん、触媒や溶剤を用いた反応により製造することもできる。さらに、先に説明した油脂由来の脂肪酸もエステル結合反応に使用することができる。 また、遺伝子組み換え植物の油糧種子から圧搾、抽出等することにより、本発明に使用するアシルグリセロールを製造することができる。また、遺伝子組み換え植物の油糧種子から得られた多価不飽和脂肪酸を原料にして、本発明に使用するアシルグリセロールを製造することもできる。 このようにして得られたアシルグリセロールは、そのままアディポネクチン分泌増加剤として使用することができる。また、得られたアシルグリセロールに、先に説明した油脂や乳化剤等の添加剤を添加、混合(必要に応じて加熱混合)することにより、油脂や添加剤を含有したアディポネクチン分泌増加剤を製造することができる。 次に、本発明のアディポネクチン分泌増加剤を含有する飲食物について説明する。本発明の飲食物は、先に説明したアディポネクチン分泌増加剤を含有する飲食物である。 飲食物としては、特に限定はしないが、食品、加工食品、健康食品、飲料、ドリンク剤、調味料、菓子類、ペットフード、及び動植物飼料等が挙げられ、具体的には、ゼラチンカプセル、ドレッシング、マーガリン、調製マーガリン、ファットスプレッド、クリーム、アイスクリーム、マヨネーズ、パン、ケーキ、ドーナツ、マフィン、スコーン、フライ食品、スナック菓子、及び流動食等が挙げられる。 本発明の飲食物中のアディポネクチン分泌増加剤含量は、飲食物によりその含有量が異なってくるが、多価不飽和脂肪酸量として1日当たり1.0g以上摂取できる量を飲食物中に含有できれば好ましく、2.0g以上がより好ましい。また、飲食物中1〜90質量%であることが好ましく、3〜70質量%であることがより好ましい。 本発明の血中アディポネクチン分泌増加剤を含有する飲食物の製造方法は、先に説明したアディポネクチン分泌増加剤を原料として使用すること以外は、公知の飲食物の製造方法を用いて製造することができる。 以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。〔3T3−L1脂肪細胞を用いたアディポネクチン分泌増加試験〕 3T3−L1脂肪前駆細胞を通常培地(10%FBS、100unit/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを含むDME培地)にて培養し、80%コンフリュエントとなった後、分化誘導培地(通常培地の組成に加え0.5mMイソブチルメチルキサンチン、1μMデキサメタゾンを含む培地)で2日間培養した。その際、分化誘導培地にアディポネクチン分泌増加剤が培地中に50μmol/lとなるように添加した。その後、分化進行培地(通常培地の組成に加え10μg/mlインスリンを含む培地)に交換し3日間培養した。その後、通常培地で3日間培養し、新しい通常培地に交換後、さらに1日間培養し、脂肪前駆細胞から分化した脂肪細胞の培地中のアディポネクチン量を測定した。対照としてアディポネクチン分泌増加剤無添加群(比較例1)、ステアリン酸添加群(比較例2:和光純薬工業製)を設定し、実施例として以下に示すアディポネクチン分泌増加剤4種を添加した。添加試験は各6連で行った。アディポネクチン分泌増加剤1(実施例1:α−リノレン酸、和光純薬工業製)アディポネクチン分泌増加剤2(実施例2:アラキドン酸、MP Biochemicals製)アディポネクチン分泌増加剤3(実施例3:イコサペンタエン酸、Calbiochem Novabiochem Novagen製)、アディポネクチン分泌増加剤4(実施例4:ドコサヘキサエン酸、MP Biochemicals製) 培地中アディポネクチン濃度は、アディポネクチン測定用ELISAキット(大塚製薬製)を用いて測定した。測定した血中アディポネクチン濃度を表1に示す。*:無添加群(比較例1)及びステアリン酸添加群(比較例2)に対して統計的に有意差あり 表1の結果から、無添加、ステアリン酸を添加した比較例に比べて、アディポネクチン分泌増加剤1〜4を添加した実施例の方が、アディポネクチン分泌量は有意に高く、本発明の血中アディポネクチン分泌増加剤には脂肪細胞からのアディポネクチン分泌を上昇させる効果のあることがわかった。〔ラットを用いたアディポネクチン分泌増加試験〕 試験動物に6週齢のオスのSprague−Dawleyラットを用い、1週間の予備飼育後、4週間試験飼料を摂取させ、血中アディポネクチン濃度を測定した。飼料はAIN−93Gに準じて作成した。飼料脂質レベルは10%とし、増加した飼料油脂分はコーンスターチと置き換えて調製した。予備飼育では、飼料油脂として高オレイン酸紅花油を含む飼料を摂取させた。試験飼料の油脂は、α−リノレン酸をほとんど含まない高オレイン酸紅花油(α−リノレン酸 0.6%)とα−リノレン酸を豊富に含むアディポネクチン分泌増加剤5(アマニ油、α−リノレン酸 53.9%)を用いた。試験飼料の飼料脂質脂肪酸組成は表2に示す。 血中アディポネクチン濃度は、アディポネクチン測定用ELISAキット(大塚製薬製)を用いて測定した。測定した血中アディポネクチン濃度を表3に示す。*:高オレイン酸紅花油摂取群(比較例3)に対して統計的に有意差あり 表3の結果から、高オレイン酸紅花油を摂取させたラットに比べて、アディポネクチン分泌増加剤5を摂取させたラットの方が、血中アディポネクチン濃度は有意に高く、本発明の血中アディポネクチン分泌増加剤はラットにおいてもその効果が発揮された。 〔飲食物の例〕 本発明の血中アディポネクチン分泌増加作用を有する和風ドレッシング(実施例6)を調製した。和風ドレッシングは醤油、酢、アディポネクチン分泌増加剤5を混ぜ合わせて得た。多価不飽和脂肪酸及び/又は多価不飽和脂肪酸を構成成分として含有するアシルグリセロールを含み、かつ多価不飽和脂肪酸の合計量が、脂肪酸換算値で15質量%以上であるアディポネクチン分泌増加剤。前記多価不飽和脂肪酸が、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸(n−3、n−6)及びドコサヘキサエン酸から選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1に記載のアディポネクチン分泌増加剤請求項1又は2に記載のアディポネクチン分泌増加剤を含有することを特徴とする飲食物。多価不飽和脂肪酸及び/又は多価不飽和脂肪酸を構成成分として含有するアシルグリセロールを含み、かつ多価不飽和脂肪酸の合計量が、脂肪酸換算値で15質量%以上であるアディポネクチン分泌増加剤を摂取することによりアディポネクチン分泌を増加させる作用を有するものであることを特徴とし、血中アディポネクチン濃度を増加させるために用いられるものである旨の表示を付した飲食物。前記多価不飽和脂肪酸がα−リノレン酸、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸(n−3、n−6)及びドコサヘキサエン酸から選ばれる一種又は二種以上である、請求項4に記載の血中アディポネクチン濃度を増加させるために用いられるものである旨の表示を付した飲食物。 【課題】抗糖尿病作用、抗動脈硬化作用、抗炎症(アレルギー)作用の強化に有効な脂肪細胞からのアディポネクチン分泌を、安全かつ経済的な方法で増加させる。【解決手段】 α−リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の不飽和度3以上の多価不飽和脂肪酸及び/又は多価不飽和脂肪酸を構成成分として含有するアシルグリセロールを含み、かつ多価不飽和脂肪酸の合計量が、脂肪酸換算値で15質量%以上であるアディポネクチン分泌増加剤である。さらに、血中アディポネクチン分泌増加剤を含有することを特徴する飲食物を提供する。


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