生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_溶融はんだ中の銅濃度推定方法及びその方法に用いるプリント基板
出願番号:2006017282
年次:2007
IPC分類:H05K 3/34,H05K 1/02,B23K 1/00,B23K 1/08,G01N 33/00


特許情報キャッシュ

田邊 剛 川上 豊 松尾 光恭 植田 淑之 JP 2007201126 公開特許公報(A) 20070809 2006017282 20060126 溶融はんだ中の銅濃度推定方法及びその方法に用いるプリント基板 三菱電機株式会社 000006013 高橋 省吾 100113077 稲葉 忠彦 100112210 村上 加奈子 100108431 中鶴 一隆 100128060 田邊 剛 川上 豊 松尾 光恭 植田 淑之 H05K 3/34 20060101AFI20070713BHJP H05K 1/02 20060101ALI20070713BHJP B23K 1/00 20060101ALI20070713BHJP B23K 1/08 20060101ALI20070713BHJP G01N 33/00 20060101ALI20070713BHJP JPH05K3/34 512BH05K3/34 512CH05K1/02 RB23K1/00 AB23K1/08 ZG01N33/00 D 9 1 OL 7 4E080 5E319 5E338 4E080AA01 4E080AB10 5E319AC20 5E319BB01 5E319CC23 5E319CD28 5E319CD53 5E319CD55 5E319GG03 5E319GG15 5E338CC10 5E338DD12 5E338EE32 5E338EE51本発明は、溶融はんだ中に含まれる銅濃度を推定する方法とその方法に用いるプリント基板に関するものである。環境保護の観点からプリント配線板への電子部品実装において、接合用に使用されるはんだから鉛を除外したいわゆる鉛フリーはんだが適用されており、Sn-Ag-Cu系はんだが業界標準となりつつある。しかし、これまでの鉛入りはんだに対して、鉛フリーはんだは金属との反応性が高いことから、溶融はんだにプリント配線板を接触させるディップはんだ付(例えば、フローはんだ付、部分噴流はんだ付等)において、スルーホール銅電極が溶解して溶融はんだ槽中の銅濃度が増加するという問題が顕在化している。溶融はんだ中の銅濃度増加は液相線温度の上昇を招くため、工作性(特にブリッジ不良)に悪影響を及ぼす。また、はんだの組織状態としてCu−Sn化合物であるCu6Sn5の硬く脆い針状結晶が晶出するため、はんだ接合部の信頼性低下が懸念される。一方、溶融はんだ中の銅濃度低下は、スルーホールの銅電極の溶解を促進して断線を引き起こす。以上の理由により、溶融はんだ中の銅濃度は適正範囲に管理する必要がある。溶融はんだ中の元素分析方法としては、蛍光X線分析が一般的に用いられている。はんだ槽から一定量のはんだを採取し、冷却固化させ、旋盤で所望のサイズに加工した後に蛍光X線分析装置により、測定対象元素の重量比を測定する。また、金属部材と探触子を溶融はんだに浸漬させ両者間の導通を測定し、溶解速度を利用して金属部材が溶融はんだに溶解して導通がなくなった時間から、はんだ元素濃度を算出する方法がある。(例えば特許文献1参照)特開2002-340884号公報しかしながら、蛍光X線分析装置は高精度の分析は可能であるが、測定試料作製に手間と時間を要し、装置が大がかりで高価であり、測定にあたっては専門知識等が必要であるため、生産現場で簡易に分析することができないという課題があった。また、特開2002-340884号公報記載の方法は、生産現場での分析は可能であるが、導通を測定する煩雑な装置が必要であるという課題を有していた。本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、溶融はんだ中の銅濃度を生産現場で簡易に推定する方法及びその方法に用いるプリント基板を提供することを目的とするものである。この発明に係る溶融はんだ中の銅濃度を推定する方法は、基板上に形成された銅パターンの溶解状態により溶融はんだ中の銅濃度を推定するものである。本発明によれば、銅パターンを形成したプリント基板を一定時間の間 溶融はんだ中に浸漬し、銅パターンの溶解状態により溶融はんだ中の銅濃度を推定するため、従来のような大がかりで高価な装置と手間と時間を要し測定にあたっては専門知識等が必要であるとか、あるいは煩雑な装置が必要であるといったことが無くなり、非常に短時間かつ低コストで生産現場において簡易に溶融はんだ中の銅濃度を推定することができるという効果がある。実施の形態1.以下、本発明の実施の形態1について図を用いて説明する。尚,本実施の形態においては、基板上に銅パターンを形成したプリント基板を、溶融はんだ中に浸漬させ、溶融はんだ中の銅濃度を推定する方法を例に挙げて説明する。図1(a)は本発明におけるプリント基板7の一実施例であり、基板1上に三角形の銅パターン2を形成することによりプリント基板7を構成している。当該プリント基板7に銅表面の酸化物を除去するフラックスを塗布した後、図示しない溶融はんだ中に浸漬させる。一定時間後、当該プリント基板7を溶融はんだ中から引き上げると図1(b)のように三角形の銅パターン2の先端部が選択的に溶解して消失する。この先端部が選択的に溶解する現象は、当該部分が銅パターンの体積に対して溶融はんだが接触する表面積の割合が大きいことによるものである。すなわち、銅パターンの単位長さ当たりの体積が、(高さ×幅)であるのに対し、表面積が、(高さ×2+幅)であり、三角形の先端部の方が銅パターンの体積に対して溶融はんだが接触する表面積の割合が大きくなるためである。図2は図1に示したプリント基板7を用いて、ある一定時間、温度、噴流状態における銅パターン消失部5の長さと溶融はんだ中の銅濃度との関係を示した検量線である。溶融はんだ中の銅濃度が高いほど銅パターンの消失部5の長さは短くなる。この検量線をあらかじめ作成しておくことで、目盛3で読み取った銅パターンの消失部5の長さより溶融はんだ中の銅濃度の推定が可能となる。尚、図1の実施例では、基板1上に三角形の銅パターン2が形成されているが、三角形の銅パターンの形状は、円形、長円形、多角形等の形状でもよい。この場合、図4及び図5のように周辺部あるいは先端部が選択的に溶解し消失していく。また、銅パターンの消失部5の長さを測定する代わりに銅パターンの残存部4の長さ、あるいは残存面積を測定して溶融はんだ中の銅濃度を推定してもよい。この場合は、それぞれ測定する銅パターンの残存部4の長さや残存面積に対応する溶融はんだ中の銅濃度との関係を示した検量線を、あらかじめ作成しておく必要がある。また、図1の実施例では、目盛3を設けることにより、銅パターンの消失部5の長さの測定を容易にし、ひいては溶融はんだ中の銅濃度の推定を容易にするという効果があるが、目盛3を設けない場合には定規、ノギス等の測定器具を用いて測定するという方法もある。表1は本発明による銅濃度推定結果と精密分析方法である蛍光X線装置による分析結果との比較結果の例を示した表である。この表1のように精密分析方法である蛍光X線装置による分析結果に対し、簡易な推定方法である本発明による銅濃度の推定結果が非常に近い値を示すような結果が得られている。実施の形態2.次に実施の形態2について説明する。図3(a)はサイズの異なる複数の円形銅パターン6を形成したプリント基板7である。当該プリント基板7を溶融はんだ中に浸漬させると、図3(b)に示すように小径パターンから消失し、溶融はんだ中の銅濃度が低いほど大径パターンまで消失する。この円形銅パターンの消失部5の数、または円形銅パターンの残存部4の数により溶融はんだ中の銅濃度の推定が可能となる。尚、この場合は円形銅パターンの消失部5の数、または円形銅パターンの残存部4の数に対応した溶融はんだ中の銅濃度との関係を示した検量線をあらかじめ作成しておく必要がある。また、図3(a)の実施例では、基板1上にサイズの異なる複数の円形銅パターン6が形成されているが、円形銅パターン6の形状は、長円形、多角形等その他の形状でもよい。尚、実施の形態1及び2では、基板1上に銅パターン6を形成したプリント基板7を用いて銅濃度を推定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、基板1の代わりに溶融はんだに浸漬させた時に溶解しにくい材料、例えばガラス、セラミック、ステンレス等の上に銅パターン6を形成したプリント基板を用いてもよい。また、上記各実施の形態においては、銅パターン6を形成したプリント基板7を溶融はんだ中に浸漬させる場合について説明したが、溶融はんだを銅パターン6を形成したプリント基板7に接触させれば所期の目的は達成されるものである。本発明は、溶融はんだ中の銅濃度を生産現場で簡易に推定することに適しており産業上の利用可能性は大である。本発明の実施の形態1を説明するもので、溶融はんだ中の銅濃度の推定に用いるプリント基板上の三角形銅パターン形状とその銅パターン消失状態を表した説明図である。図1の三角形銅パターンを用いた場合の銅パターン消失長さと溶融はんだ中の銅濃度との関係を表した検量線の一例である。本発明の実施の形態2を説明するもので、溶融はんだ中の銅濃度推定に用いるプリント基板上の円形銅パターン形状とその銅パターンの消失状態を表した説明図である。本発明の実施の形態1における三角形銅パターンの形状を円形銅パターンにした他の実施例を説明するもので、溶融はんだ中の銅濃度推定に用いるプリント基板上の円形銅パターン形状とその銅パターンの消失状態を表した説明図である。本発明の実施の形態1における三角形銅パターンの形状を四角形銅パターンにした他の実施例を説明するもので、溶融はんだ中の銅濃度推定に用いるプリント基板上の四角形銅パターン形状とその銅パターンの消失状態を表した説明図である。符号の説明1 基板2 三角形の銅パターン3 目盛4 銅パターンの残存部5 銅パターンの消失部6 円形の銅パターン7 プリント基板基板上に銅パターンを形成し、上記銅パターンを溶融はんだと接触させ、上記溶融はんだとの接触により溶解する上記銅パターンの溶解量により上記溶融はんだ中の銅濃度を推定することを特徴とする溶融はんだ中の銅濃度推定方法。上記銅パターンは、体積に対する表面積の割合が連続的に変化する形状であることを特徴とする請求項1記載の溶融はんだ中の銅濃度推定方法。基板と、上記基板上に形成され、溶融はんだとの接触により溶解状態になる銅パターンと、を備えたことを特徴とするプリント基板。上記銅パターンは、体積に対する表面積の割合が連続的に変化する形状であることを特徴とする請求項3記載のプリント基板。上記銅パターンは、形状が円形、長円形、多角形のいずれかであることを特徴とする請求項3又は4記載のプリント基板。上記銅パターンは、三角形であることを特徴とする請求項4記載のプリント基板。上記銅パターンは、体積に対する表面積の割合が異なる大小複数個の形状であることを特徴とする請求項3記載のプリント基板。上記銅パターンは、円形であることを特徴とする請求項7記載のプリント基板。上記銅パターンの形状を読み取ることができる目盛を備えたことを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載のプリント基板。 【課題】従来のような大がかりで高価な装置と手間と時間、専門知識等、あるいは煩雑な装置を要せずに、溶融はんだ中の銅濃度を生産現場にて簡易に推定する方法及びその方法に用いるプリント基板を提供する。【解決手段】固体金属の溶解速度が液体金属中の溶質濃度に依存していること利用し、基板上に形成された銅パターンと溶融はんだと接触させ、上記基板上に形成された銅パターンの溶解状態により溶融はんだ中の銅濃度を推定する。【選択図】図1


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