| タイトル: | 特許公報(B2)_アダマンタンの製造方法 |
| 出願番号: | 2005516341 |
| 年次: | 2011 |
| IPC分類: | C07C 5/29,C07C 13/615,B01J 29/12,C07B 61/00 |
小島 明雄 斎藤 昌男 宮本 真二 間瀬 淳 藤岡 東洋蔵 JP 4674163 特許公報(B2) 20110128 2005516341 20041216 アダマンタンの製造方法 出光興産株式会社 000183646 大谷 保 100078732 東平 正道 100081765 小島 明雄 斎藤 昌男 宮本 真二 間瀬 淳 藤岡 東洋蔵 JP 2003419017 20031217 20110420 C07C 5/29 20060101AFI20110331BHJP C07C 13/615 20060101ALI20110331BHJP B01J 29/12 20060101ALI20110331BHJP C07B 61/00 20060101ALN20110331BHJP JPC07C5/29C07C13/615B01J29/12 ZC07B61/00 300 C07C 5/29 C07C 13/615 CA/WPIDS(STN) 国際公開第2002/048076(WO,A1) 国際公開第2002/048077(WO,A1) 国際公開第2002/062731(WO,A1) 特開2002−371017(JP,A) 米国特許出願公開第2003/0018226(US,A1) 4 JP2004018825 20041216 WO2005058779 20050630 10 20070719 坂崎 恵美子 本発明は、安価でかつ高純度のアダマンタンの製造方法に関する。 更に詳しくは、本発明は、プラットファイネートから得られるラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンを異性化し、純度の高いアダマンタンを安価に高効率で製造する工業的な方法に関するものである。 アダマンタンは、シクロヘキサン環が4個、カゴ形に縮合した構造を有し、対称性が高く、安定な化合物であり、このようなアダマンタン骨格を有するアダマンタンは、特異な機能を示すことから、潤滑剤、あるいは農医薬原料や高機能性工業材料の原料等として有用であることが知られている。 このアダマンタンを製造する方法として、一般に、ジシクロペンタジエンを水添して得られるトリメチレンノルボルナンを異性化する方法が採用されている。 この異性化反応に際しては、一般に、塩化アルミニウムが触媒として用いられている。 塩化アルミニウムを触媒としてアダマンタンを製造する場合、アダマンタンの収率は50質量%程度(例えば、特許文献1及び特許文献2)であり、触媒を大量に使用する必要がある上、該触媒は反応中に重質分と錯形成するため、再使用することができない。 従って、この方法を用いた場合、大量の廃アルミニウムが生成することになり、この廃棄処理は、環境汚染の問題を引き起こす原因となる。 更に、塩化アルミニウムを用いた場合、生成したアダマンタンが着色するため、再結晶及び活性炭等による脱色工程が必要となり、後処理工程が煩雑になることを免れないという問題がある。 また、固体触媒として、陽イオン交換したゼオライトに白金、レニウム、ニッケル、コバルト等の活性金属を含浸法で担持したものが知られている(例えば、特許文献3)。 上記陽イオン交換したゼオライトに白金、レニウム、ニッケル、コバルト等の活性金属を含浸法で担持した触媒を用いるアダマンタンの製造方法においては、前記の塩化アルミニウム触媒を用いた場合の問題は解決することはできる。特開昭50−71663号公報特開2000−143556号特公昭52−2909号公報 しかしながら、上記塩化アルミニウム触媒及び固体触媒を使用する従来の方法では、高価なジシクロペンタジエンを水添し、得られるトリメチレンノルボルナンを出発原料として使用しており、得られるアダマンタンがコスト高になるのを避けられないという問題があった。 本発明は、このような状況下で、純度の高いアダマンタンを安価に高効率で製造する工業的に有利な製造方法を提供することを目的とするものである。 本発明者等は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、プラットファイネートから得られるラフィネート中にトリメチレンノルボルナンが含まれていることに着目し、それを原料として使用することによって、その目的を達成し得ることを見出した。 本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。 即ち、本発明は、(1)プラットファイネートから得られるラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンを異性化することを特徴とするアダマンタンの製造方法、(2)ラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンを濃縮後、異性化する上記1記載のアダマンタンの製造方法、(3)ラフィネート中のトリメチレンノルボルナンを濃縮すると共に、アルキル基を有するトリメチレンノルボルナンを低減後、トリメチレンノルボルナンを異性化する上記2記載のアダマンタンの製造方法、(4)固体触媒を用いて異性化する上記1〜3のいずれかに記載のアダマンタンの製造方法を提供するものである。 本発明のアダマンタンの製造方法においては、出発原料として、プラットファイネートから得られるラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンが用いられる。 プラットファイネートとは、ナフサのスチームクラッキングにより得られる熱分解ガソリン中のオレフィンを水素化した後、軽質ガスを除去した留分である。 また、ラフィネートとは、上記プラットファイネート中の芳香族留分をスルホラン等で抽出した残りの留分(トリメチレンノルボルナン、メチルトリメチレンノルボルナンの他、炭素数5〜11のナフテン及び炭素数6〜11の芳香族等を含有)である。 従って、熱分解ガソリン中のジシクロペンタジエンは水素化されて、トリメチレンノルボルナンに変換され、プラットファイネート、更にはラフィネートに含まれている。 即ち、本発明は、従来、燃料等の他用途がなかった前記ラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンを有効利用するものである。 ラフィネートは、そのまま使用してもよいが、好ましくは生産効率の点からトリメチレンノルボルナンを濃縮して使用する。 ラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンの濃縮方法としては、常圧蒸留又は減圧蒸留が好ましい。 また、濃縮時に、ラフィネートに含まれるアルキル基を有するトリメチレンノルボルナンの含有量を低減することによって、異性化反応液中のアルキルアダマンタン(例えば、メチルアダマンタン等)の生成を低減することができるため、純度の高いアダマンタンを得ることができる。 トリメチレンノルボルナンの異性化反応に使用される触媒としては、酸触媒、例えば、塩化アルミニウム触媒や固体触媒が挙げられる。 本発明において、塩化アルミニウム触媒を使用することができるが異性化反応後の後処理の煩雑さを考慮すると、固体触媒が好ましい。 固体触媒としては、金属を担持した固体酸触媒が挙げられる。 固体酸としては、ゼオライト(A型、L型、X型、Y型及びZSM−5等)、硫酸化ジルコニア、シリカアルミナ、アルミナ及びヘテロポリ酸等が挙げられるが、ゼオライト、特にY型ゼオライトが好ましい。 金属としては、周期律表第8族〜第10族に属する金属及びレニウムが挙げられるが、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金、レニウムが好ましく、白金が更に好ましい。 固体触媒の調製方法としては、公知の方法で調製することができる。 例えば、ゼオライトに金属を担持した固体触媒の調製方法としては、少なくとも1種の金属をイオン交換法又は含浸法によってゼオライトに担持する。 イオン交換法の場合、例えば、上記金属の金属塩水溶液又は金属錯塩水溶液をゼオライトと接触させ、ゼオライト中のカチオン(例えば、H+、NH4+等)をイオン交換後、乾燥、焼成することによって調製することができる。 含浸法の場合、例えば、金属塩水溶液又は金属錯塩水溶液をゼオライトと混合後、蒸発、乾固することにより、上記金属を含浸担持して調製することができる。 固体触媒の形状としては、特に制限はなく、粉末状、粒状等任意の形状の触媒を使用することができる。 本発明において、前記固体触媒の存在下に、トリメチレンノルボルナンを異性化するに際して、単環式飽和炭化水素化合物、芳香族化合物、水及び/又はアルコール類を併存させて反応を行うことができる。 ここで、併存させる単環式飽和炭化水素化合物としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等が挙げられる。 特に、シクロヘキサン若しくはエチルシクロヘキサン又はこれらの混合物が好適である。 また、芳香族化合物としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン及びアントラセン等の芳香族炭化水素;フェノール、ベンズアルデヒド、安息香酸、ベンジルアルコール及びアニソール等の含酸素芳香族化合物;アニリン及びニトロベンゼン等の含窒素芳香族化合物;クロルベンゼン及びブロモベンゼン等の含ハロゲン芳香族化合物等が挙げられる。 これら芳香族化合物の中でも、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン及びアントラセン等の芳香族炭化水素化合物がより好ましく、更にベンゼンが、特に、好ましい。 一方、アルコール類としては、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール及びベンジルアルコール等の一価アルコールや、エチレングリコール及びグリセリン等の多価アルコール等が挙げられる。 これらの併存させる化合物の添加量は、特に制限はなく、各種状況に応じて適宜選定することができる。 固体触媒を用いて、トリメチレンノルボルナンを異性化する際の反応条件については、反応温度は、通常150〜500℃、好ましくは200〜400℃であり、異性化反応圧力は常圧もしくは加圧下に行えばよい。 また、この場合の反応形式は、流通式反応器を用いてもよいし、回分式反応器を用いてもよい。 そして、回分式で行う場合、反応時間は1〜50時間程度である。 また、この反応は水素共存下に行うのがアダマンタンの収率向上の点から好ましい。 本発明においては、上記のようにして異性化反応を行って得られた反応生成液を、晶析原料として用い、晶析操作により、粗アダマンタンを分離することができる。 本発明においては、前記晶析原料中のアダマンタンの濃度は10〜40質量%程度が好ましく、又、温度は、アダマンタンが全て溶解する温度以上であればよく、特に制限はない。 アダマンタンの濃度が10質量%未満の反応生成液を晶析原料とする場合には、予め蒸留等により濃縮を行うのが有利である。 これは、アダマンタンの濃度が低すぎると、晶析工程でアダマンタンの回収効率が低くなるためである。 一方、アダマンタンの濃度が高すぎると、晶析した際のスラリー粘度が上がり、操作が困難となる。 本発明においては、晶析操作として、冷却晶析、蒸発晶析のいずれも採用することができ、又、その両方を組み合わせてもよい。 この晶析操作は、連続式及び回分式のいずれでも行うことができる。 冷却晶析を連続式で行う場合、その操作温度は、通常−20〜50℃、好ましくは0〜30℃の範囲である。 この温度が−20℃以上であると、冷却にエネルギーを多量に消費しなくてすみ、又、50℃以下であると良好なアダマンタン類の回収効率が得られる。 回分式で行う場合も、同様の理由から、最終温度が−20〜50℃であることが好ましく、より好ましくは0〜30℃になるように調節するのがよい。 析出したアダマンタンを含む晶析液は、ろ布や焼結金属等を用いた一般的な方法、例えば、真空ろ過や遠心分離等により固液分離処理する。 尚、1回の晶析操作で、目的の純度以上のアダマンタンが得られない場合には、得られた結晶を、一般的な有機溶剤に溶解させ、再結晶を行うことができる。 該有機溶剤に溶解させる際、アダマンタンの溶解性の低い溶剤は好ましくない。 そのような晶析溶剤、即ち、不適当な有機溶剤としては、アルコール類、ケトン類及びカルボン酸類を挙げることができる。 本発明の固液分離後の洗浄工程においては、未反応原料のトリメチレンノルボルナン及び副生成物等を含んだ液体を分離して得られた湿ケーキ(粗アダマンタンの結晶)を洗浄する。 湿ケーキ中には、それぞれ液体である未反応原料のトリメチレンノルボルナン及び副生成物等が含まれるので、含液率として工業的には5〜50質量%程度になるまで固液分離工程において脱液を行なうことが有利である。 含液率が高いと湿ケーキの洗浄効率が悪くなり、低いと脱液するのに時間とエネルギーを多量に消費することになる。 洗浄工程における操作としては、脱液された湿ケーキに溶媒を透過させる置換洗浄又は溶媒で湿ケーキをスラリー化して、ろ過する方法等が挙げられる。 洗浄溶媒としては、沸点150℃以下の有機化合物が挙げられる。 上記有機化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコ一ル等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン、酢酸等のカルボン酸、四塩化炭素等のハロゲン化化合物、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族化合物、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物及びこれらの混合物等が挙げられるが、これらに限定されない。 また、有機化合物としては、特に石油精製工場等から得られる沸点150℃以下の中間留分(例えば、軽質ナフサや芳香族装置から得られる精製前のベンゼン、トルエン、キシレン混合物等)が安価で好ましい。 洗浄溶媒の沸点が150℃以下であると、アダマンタン類の結晶を乾燥する場合、乾燥が容易となる。 洗浄温度としては、−20〜50℃、好ましくは0〜30℃である。 置換洗浄を行なう場合、湿ケーキに対して洗浄溶媒を10〜300質量%、好ましくは20〜100質量%使用するのがよい。 洗浄溶媒でスラリー化する場合、洗浄溶媒は湿ケーキに対して100〜500質量%、好ましくは150〜400質量%である。 洗浄操作で得られたアダマンタンの結晶は、付着している洗浄溶媒を蒸発させ、乾燥する等の操作により、高純度のアダマンタンの結晶を得ることができる。 次に、本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。実施例1(1)触媒の調製工程 カチオンサイトにナトリウムイオンを有するY型ゼオライト(以下、NaYと称する。)1275gを純水7kg中に加え、撹拌懸濁させ、60℃に加熱した。 撹拌を続けながら、混合塩化レアアース(レアアースをCe49質量%、La24質量%、Nd20質量%、Pr5質量%、Sm2質量%の割合で含有した混合塩化物)水溶液8kg〔RE2O3(CeO2+La2O3+Nd2O3+Pr2O3+Sm2O3の合計)として890g含有〕を添加して、2時間撹拌を続けた。 次いで、固形物をろ取したのち、純水15kgで洗浄した。 その後、この洗浄品を乾燥後、650℃で3時間焼成処理した(混合レアアース一次交換)。 焼成後の粉末340gを60℃の温水2kgに懸濁し、撹拌しながら、pHが5.01になるまで塩酸を加えた。 このスラリーに、前記混合塩化レアアース水溶液2kg〔RE2O3(同上)として130.6g〕を加えて60℃で2時間撹拌を行った。 固形物をろ取し、純水4kgで洗浄した(混合レアアース二次交換)。 得られた粉末340gを再度純水2kgに懸濁し、1.81質量%塩化テトラアンミン白金水溶液340gを添加して、30℃で2時間撹拌を行った。 これをろ過洗浄したのち、110℃で1晩乾燥して白金1.0質量%を担持した混合レアアース含有Y型ゼオライトからなる未焼成固体触媒を得た。(2)異性化反応工程 上記(1)で得た触媒20gを、ステンレス鋼製反応管に充填し、空気気流下、300℃で3時間焼成した。 窒素置換した後、常圧、水素気流下、300℃で2時間水素還元した。 その後、ラフィネート[トリメチレンノルボルナン(TMN)を25質量%、メチルトリメチレンノルボルナン(MTMN)を4質量%、炭素数8〜10のナフテンを40質量%、炭素数7〜9の芳香族を25質量%、炭素数7〜10のパラフィンを6質量%含有]及び水素の供給を開始し、325℃、5MPa、WHSV0.5h-1(TMN基準)、水素/TMNモル比2の条件で連続的に異性化反応を行なった。 ラフィネート供給開始50時間後の異性化反応結果を表1に示す。(3)後処理工程 得られた異性化反応液[アダマンタン(ADM)濃度4.3質量%]600gを常圧蒸留により、アダマンタン濃度が27質量%になるまで濃縮した。 この濃縮液を攪拌しながら120℃に加温し、析出したアダマンタンを溶解後、攪拌を継続しながら、10℃まで冷却して晶析させ、アダマンタンが析出したスラリーを得た。 次に、このスラリーを70μmグラスフィルターでろ過し、粗アダマンタン結晶を得た。 70μmフィルター上の粗アダマンタン結晶に、イソプロピルアルコールを添加し、吸引ろ過により置換洗浄した。 得られたアダマンタン結晶を風乾し、イソプロピルアルコールを蒸発させ、アダマンタン結晶40gを得た。 このアダマンタン結晶をガスクロマトグラフィーで分析した結果、アダマンタン結晶の純度は97.3質量%で、不純物は、未反応のトリメチレンノルボルナンが1.1質量%、副生成物が1.6質量%であった。実施例2 ラフィネートを常圧蒸留し、トリメチレンノルボルナン濃度を80質量%、メチルトリメチレンノルボルナン濃度を0.79質量%に低減したラフィネートを反応原料として使用した他は、実施例1と同様に異性化反応を行なった。 濃縮ラフィネート供給開始50時間後の異性化反応結果を表1に示す。 得られた異性化反応液(アダマンタン濃度14.0質量%)600gを常圧蒸留により、アダマンタン濃度が28質量%になるまで濃縮した。 この濃縮液を攪拌しながら120℃に加温し、析出したアダマンタンを溶解後、攪拌を継続しながら、10℃まで冷却して晶析させ、アダマンタンが析出したスラリーを得た。 次に、このスラリーを70μmグラスフィルターでろ過し、粗アダマンタン結晶を得た。 70μmフィルター上の粗アダマンタン結晶に、イソプロピルアルコールを添加し、吸引ろ過により置換洗浄した。 得られたアダマンタン結晶を風乾し、イソプロピルアルコールを蒸発させ、アダマンタン結晶49gを得た。 このアダマンタン結晶をガスクロマトグラフィーで分析した結果、アダマンタン結晶の純度は99.1質量%で、不純物は、未反応のトリメチレンノルボルナンが0.5質量%、副生成物が0.4質量%であった。実施例3 ラフィネートを常圧蒸留し、トリメチレンノルボルナン濃度を81質量%、メチルトリメチレンノルボルナン濃度を11.2質量%としたラフィネートを反応原料として使用した他は、実施例2と同様に異性化反応を行なった。 濃縮ラフィネート供給開始50時間後の異性化反応結果を表1に示す。 得られた異性化反応液(アダマンタン濃度13.9質量%)600gを常圧蒸留により、アダマンタン濃度が28質量%になるまで濃縮した。 この濃縮液を実施例2と同様に後処理を行い、アダマンタン結晶49gを得た。 このアダマンタン結晶をガスクロマトグラフィーで分析した結果、アダマンタン結晶の純度は95.4質量%で、不純物は、未反応のトリメチレンノルボルナンが1.2質量%、副生成物が3.4質量%であった。実施例4 ラフィネートを常圧蒸留し、トリメチレンノルボルナン濃度を79.8質量%、メチルトリメチレンノルボルナン濃度を8.0質量%としたラフィネートを反応原料として使用した他は、実施例2と同様に異性化反応を行なった。 濃縮ラフィネート供給開始50時間後の異性化反応結果を表1に示す。 得られた異性化反応液(アダマンタン濃度13.9質量%)600gを常圧蒸留により、アダマンタン濃度が28質量%になるまで濃縮した。 この濃縮液を実施例2と同様に後処理を行い、アダマンタン結晶47gを得た。 このアダマンタン結晶をガスクロマトグラフィーで分析した結果、アダマンタン結晶の純度は96.2質量%で、不純物は、未反応のトリメチレンノルボルナンが1.0質量%、副生成物が2.8質量%であった。比較例1 市販のジシクロペンタジエン(純度95質量%:日本ゼオン株式会社製)を常法により水素化して得られたトリメチレンノルボルナン(純度95質量%)をエチルシクロヘキサンに溶解し、トリメチレンノルボルナン濃度が80質量%のエチルシクロヘキサン溶液を調製した。 このエチルシクロヘキサン溶液を原料として使用した他は、実施例1と同様に異性化反応を行なった。 エチルシクロヘキサン溶液供給開始50時間後の異性化反応結果を表1に示す。 得られた異性化反応液(アダマンタン濃度12.6質量%)500gを常圧蒸留により、アダマンタン濃度が26質量%になるまで濃縮した。 この濃縮液を攪拌しながら120℃に加温し、析出したアダマンタンを溶解後、攪拌を継続しながら、10℃まで冷却して晶析させ、アダマンタンが析出したスラリーを得た。 次に、このスラリーを70μmグラスフィルターでろ過し、粗アダマンタン結晶を得た。 70μmフィルター上の粗アダマンタン結晶に、イソプロピルアルコールを添加し、吸引ろ過により置換洗浄した。 得られたアダマンタン結晶を風乾し、イソプロピルアルコールを蒸発させ、アダマンタン結晶37gを得た。 このアダマンタン結晶をガスクロマトグラフィーで分析した結果、アダマンタン結晶の純度は99.0質量%で、不純物は、未反応のトリメチレンノルボルナンが0.6質量%、副生成物が0.4質量%であった。 表1の結果から、安価なラフィネートを異性化反応原料として使用しても、ジシクロペンタジエンを水素化して得たトリメチレンノルボルナンの異性化反応と同等以上の収率でアダマンタンを得ることができる。 本発明の方法によれば、高価なジシクロペンタジエンを使用する必要がなく、かつジシクロペンタジエンを水素化しトリメチレンノルボルナンを得る工程を省略することができ、純度の高いアダマンタンを、安価に高効率で工業的に有利に製造することができる。 ナフサのスチームクラッキングにより得られる熱分解ガソリン中のオレフィンを水素化した後、軽質ガスを除去した留分であるプラットファイネートから得られるラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンを異性化することを特徴とするアダマンタンの製造方法。 ラフィネートに含まれるトリメチレンノルボルナンを濃縮後、異性化する請求項1記載のアダマンタンの製造方法。 ラフィネート中のトリメチレンノルボルナンを濃縮すると共に、アルキル基を有するトリメチレンノルボルナンを低減後、トリメチレンノルボルナンを異性化する請求項2記載のアダマンタンの製造方法。 固体触媒を用いて異性化する請求項1〜3のいずれかに記載のアダマンタンの製造方法。