タイトル: | 公開特許公報(A)_水産業(特にマグロの品質)の超音波品質評価表示方法と表示関連システム |
出願番号: | 2005380844 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | G01N 29/04,G01N 29/09,G01N 29/00,G01N 33/12 |
新垣 周三 狩俣 吉洋 新里 辰夫 樋岡 邦彦 JP 2007155692 公開特許公報(A) 20070621 2005380844 20051207 水産業(特にマグロの品質)の超音波品質評価表示方法と表示関連システム 新垣 周三 506011711 新垣 周三 狩俣 吉洋 新里 辰夫 樋岡 邦彦 G01N 29/04 20060101AFI20070525BHJP G01N 29/09 20060101ALI20070525BHJP G01N 29/00 20060101ALI20070525BHJP G01N 33/12 20060101ALI20070525BHJP JPG01N29/10 506G01N29/16G01N29/18G01N33/12 4 2 書面 6 2G047 2G047AA12 2G047BA03 2G047BC01 2G047BC02 2G047BC07 2G047BC14 2G047BC20 2G047CA01 2G047DA02 2G047EA10 2G047GH07 この発明は、1MHz〜100MHzの帯域幅の超音波装置でマグロや養殖魚といった食材の音響学的組織特性値及びその特性値変化(脂の乗り具合や熟成度及び養殖魚の成長過程)を測定しそのデーターを超音波画像と音響学的数値で品質表示をする。そのデーターをインターネットなどの情報通信網を利用した、リアルタイム情報共有システムにより品質データーを蓄積、活用する。 マグロや養殖魚といった食材の品質は個人の経験と感によるもので判定されるので図1品質判定を誤って競り落とし収益の損失を招く。そのリスクを補うため平均競り値は低く抑えられる。またマグロでは解体、養殖魚では採取し解剖(破壊検査)しなければ最終的な品質の判定はできず、競り時点で基準や規格化が困難で品質表示も確立されていない。養殖過程においては同一個体の追跡ができないなど、評価されている品質が経験や感による判定が一般的で消費者はこれを食すまで品質の確認ができないので特に情報不足の場合は消費を避ける傾向がある。これを科学的データーにより非破壊的に品質評価を表示する事により生産から供給までの規格化された流通を構築することが求められている。特開2005−193017乳房患部分類の方法及びシステム特開2001−262249近赤外分光分析による肉質推定方法とその応用超音波update臨床放射線増刊号金原出版編集 宮本幸男 多田信平マツカワヒラメ早期雌雄判別Fishers.Science.65.1999 北海道水産研究所 松原 孝博 超音波検査装置を使用してマグロなどの海産物を非破壊的に鮮度や脂肪の乗り具合などの品質を評価し、養殖魚などは水槽内で生きた状態で健康度や成長具合などの養育管理を超音波断層像や超音波組織特性値により品質精度を向上させ品質表示を規格化し消費者に提供する事を第一の課題とし、第二に情報通信網などを利用したデーターの共有で品質表示精度の向上をはかり品質管理技術を高くする事により標準化された適正価格の構築を課題とする。 上記の課題を解決するために、第一に競り人の目利きの補助として超音波検査技術を使用し、科学的データーとして超音波組織特性値図2を収集し解析することにより標準化された品質表示が得られるようにする。この時の労働力(データ収集)はマグロの尻尾の部分を切り取るもの程度のものとし検体処理数に応じてホストコンピューターに蓄積し精度の向上をはかる。養殖過程では殺傷し部検などによる生産個体低下のない成長関連データー採取を超音波装置で行い、成長過程における成長情報を生きたままデーター収集し解析する事により検査のための殺傷などの損失を防ぎ反復できる検査体制を構築し養殖効率を高める。第二に得られた画像データーを即時にホストコンピューターに画像データーと超音波組織計測値を入力、分析し蓄積する。第三にこれらのデーターをすべての人が共有し、それぞれの時点でのデーター図3をさらに入力し活用する。生産、流通、研究、消費の分野でのダイレクトな情報交換を行う事により技術水準を上げ、信頼性の高い情報での食材提供を行う。通信網で生産者と消費者との直接的な情報交換を即時に行えるなど、全ての人が情報交換できる情報共有システムにより品質表示精度の向上をはかり品質管理技術を高くし、標準化された適正価格の構築を行う。 高価なマグロなどの食材に非破壊的に品質の評価ができるので品質の維持時間の延長が行える。また誰でも評価できる表示方法なので品質劣化を防ぐ事が可能であり。これは科学的規格表示による納得のいく提供、消費の構築ができる事に繋がり損失が少ないので結果的に価格を低く設定する事ができる。養殖においては殺傷する事無く検査判定できるので同一個体の追跡検査が行えるので個体追跡データーの精度を上げる事ができるので養殖効率を高める事が可能である。科学的データーでの判定が蓄積されていくので流通、研究、消費の分野での標準化された情報共有が可能である。これらの品質表示データーを生産者から消費者まで共有するので、最適な製造、流通、保管、消費技術が確立され、これらの分野の発展につながる。またこれらの情報が他の分野へも応用される可能性を有している。 この発明の一実施形態を図4に示す。検体a(ここではマグロ)一番重要な検出器である超音波装置bが検体aキハダマグロ図1で判定肉厚最大6センチを超音波周波数帯域10MHzで、側線に沿って背側を頭部から尾部にかけて走査し音響学的組織特性値と超音波断層像を収集しホストコンピューターにデーターが入力され、このデーターの1断面超音波断層像図2を検体に表示し競りにかけられる。今回はつり上げて24時間以内で身やけがなく脂が適度に乗って身質は生きた状態に近い(熟成していない)ものであり超音波断層像も切り身断面肉眼評価と一致している。競り落とした中間業者はマグロの割面の写真図3と保存方法eのデーター項目をホストコンピューターcに入力する。cにはネットなどの通信網で生産者d,中間業者e、消費者f,研究機関gまでの方面に接続されており、リアルタイムの情報共有がすべての人で行われる。リアルタイムの情報共有により過去のデーターとの比較ができる。そのデーターにより中間業者は流通までの保存方法や加工方法を索引できる。消費者はデーターを参考に最適な食し方ができる。研究機関はそれぞれのデーターを参考に研究が進む。生産者にはそれらのデーターがフィードバックされ生産技術が高められる。 「実施形態の効果」 この実施形態によれば、競り人の目利きのみの評価に科学的データーによる品質表示が加わるので身質の規格表示が提供できる。情報通信網を利用して広域性の品質管理などの情報共有がリアルタイムに行えるので、データー分析が即座に行え,生産から消費までの適正対応が構築され、この分野の経済発展に貢献できる。新しい品質管理方法の確立に付与するので消費者に高品質商品を品質表示という方法で提供できる。消費者の評価データーを参考に生産技術が向上する。すべてのデーターが一連に分析できるので研究機関の研究が進みさらに生産技術が上がる。それによってさらに高品質なものが提供でき需要が拡大する。 競り時のキハダマグロで生産者である漁師は鮮度の低下を抑えるため身質に傷を付ける事無く、鰓や内蔵の除去を行って出荷している。しかし品質判定のために尻尾に切り口を付けられ品質の劣化を招いている。キハダマグロの背側の超音波断層像で10MHz周波数の超音波組織断層像で身質の細胞構造状態を反映している。超音波断層像に一致するキハダマグロ身質断面肉眼写真で超音波画像と同様な細胞構造で見られる従来の流通とこの発明による比較構成図特徴及び利点 符号の説明 a 超音波装置 b 検体(この場合マグロ) c ホストコンピューター d 生産者(この場合漁師) e 中間業者(競り人、運搬業者) f 消費者 g 研究者 h 品質データー I 最終表示ラベル j 商品 中心周波数帯域1MHz〜100MHzの超音波装置でマグロなどの鮮魚(近海の未冷凍食材及び養殖魚)を超音波画像及び組織音響特性値などを利用して非破壊的に品質検査を行う方法。 前記超音波断層画像は冷凍されていない生組織または生きた状態で観察する事が最大の利点でマグロなどでは氷温水槽内で熟成を停止させた状態、また養殖魚などは水槽内において生きたまま品質判定する方法。 請求項1、2で得られたデーターの超音波解剖像など特に組織レベルの音響特性値を映像化したものにかぎり、この音響特性値である組織の音速や反射率を使用した音響学的数値を表示方法とするもの、またはこれを分析し組織編成や組織変化を表示する方法とするもの。具体的に、体積弾性率の変化による品質変化度、音響インピーダンスの体積比率による脂の乗り具合や筋などの量による食感や旨味、ドップラー超音波変移特性値などの解析数値で品質を決定しその情報を得た時の時刻表示、それに対応した食べごろ表示および保存方法などの情報提供。 上記請求項1、2、3で得られた情報を利用するもの 【課題】マグロや養殖魚といった食材などの品質を産地表示と冷凍又は鮮魚と言った判定表示で行われている品質表示方法を非破壊的に標準規格値による品質表示商品の提供。【解決手段】流通過程に科学的データーである超音波検査装置でマグロなどの検体を非破壊的に超音波断層像や超音波組織特性値の体積弾性率、音響インピーダンス、減衰定数、ドップラー変移周波数の数値の測定を行い、そのデーターを加味する事により品質評価や表示を行い従来の表示に対して科学的で安定し全国レベルでの標準規格値として活用できる。【選択図】図2