生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_環状ケトンの製造方法
出願番号:2005293530
年次:2006
IPC分類:C07C 45/65,C07C 49/395,C07B 61/00


特許情報キャッシュ

クリストフ・ギュルトラー イェルク・キルヒホフ イド・シュヴァルツ JP 2006104202 公開特許公報(A) 20060420 2005293530 20051006 環状ケトンの製造方法 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 504037346 Bayer MaterialScience AG 青山 葆 100062144 柴田 康夫 100083356 森住 憲一 100104592 クリストフ・ギュルトラー イェルク・キルヒホフ イド・シュヴァルツ DE 102004048875.4 20041007 C07C 45/65 20060101AFI20060324BHJP C07C 49/395 20060101ALI20060324BHJP C07B 61/00 20060101ALN20060324BHJP JPC07C45/65C07C49/395C07B61/00 300 7 OL 9 4H006 4H039 4H006AA02 4H006AA04 4H006AC44 4H006BA02 4H006BA32 4H006BC10 4H006BC11 4H006BD81 4H039CA62 4H039CG20 4H039CG40 4H039CH20 本発明は、アルキルシクロペンタノン-2-カルボキシレートのような環状ケトンを製造する新規な方法に関する。本発明の方法によって得られる物質は、医薬品及び作物保護剤の基礎成分として、表面被覆産業向けの精製化学製品としてなどに使用される。 ディークマン(Ber. Dtsch. Chem. Ges.、第 27 巻、1894 年、第 965 頁、Liebigs Ann.、第 317 巻、1901 年、第 27 頁)にちなんで名付けられた分子内縮合反応は、知られている。例えば、アジピン酸ジアルキルのディークマン縮合は、アルキルシクロペンタノン-2-カルボキシレートを導く。その過程は、各アルコールが遊離する縮合反応に基づく。 この方法では、所望の化合物のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が、実質的には定量的な転化及び選択性で調製され、この塩は、更なる段階で酸性条件の下、後処理される。この反応の手順及び収率を最適化するための多くの試みが、文献で議論されてきた。これらの議論は、使用する縮合剤、進行手順及び使用する溶媒に関する。 例えば、アジピン酸エステルの、化学量論量の強ルイス酸(例えば AlCl3、TiCl2(OTf)2)及び縮合剤としての塩基(例えば NEt3)との反応による環化が、記載されている(例えば、Pecanha ら、Quim. Nova、第 20 巻、1997 年、第 435 頁;Tanabe ら、Chem. Lett.、1986 年、第 1813 頁)。同文献では、反応は溶液中、良好な収率で起こるが、化学量論量のルイス酸及び塩基(例えばトリエチルアミン)を用いなくてはならない。続く水での後処理では、使用したルイス酸を完全に加水分解する。この後処理は、経済上及び環境上の観点から望ましくない。 更に、縮合剤として強塩基を用いて環化を行う多くの方法が、記載されてきた。適当な塩基は、例えば、アルカリ金属(例えば、Pinkney、Org. Synth.、第 17 巻、1937 年、第 32 頁)、金属水素化物(例えば、Bloomfield ら、Tetrahedron Lett.、1964 年、第 2273 頁)、又は金属アミド(例えば、Bouveault ら、Compt. Rend.、第 146 巻、1908 年、第 138 頁)である。 塩基として、アルコキシド、とりわけアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコキシドを使用することが、特に有利であることが見出された(例えば、ナトリウムエトキシド、Reed ら、J. Chem. Soc.、1954 年、第 2148 頁、又はマグネシウムエトキシド、Laukkanen、Chem. Ber.、第 31 巻、1957 年、第 124 頁)。アルコキシドは、通常、対応するアルコールの溶液として反応に導入される。反応の出発物質又は反応生成物の、使用するアルコキシド又は使用するアルコールによるエステル交換を回避するため、通常、ディークマン環化には同一置換パターンを有する物質を使用する(メチルエステルの環化にはメトキシドのメタノール溶液を、エチルエステルの環化にはエトキシドのエタノール溶液を使用)。必要とされるアルコキシドは、対応する金属とアルコールとの反応によって、或いは、アルコール溶解水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの脱水によって得られる。 ディークマン反応は平衡反応であるので、反応中に遊離したアルコール、及び定量的転化を達成するために定量的に溶媒として用いたアルコールを除去する必要がある。従って、ディークマン反応は通常、トルエン又はキシレンのような無極性溶媒中で行い、アルコールを留去する。 アルコキシドの無極性溶媒溶液を用いたディークマン環化についての上記文献の方法は、経済的工業的用途に対して様々な欠点を有する。特定の問題は、反応の出発物質、反応生成物の塩及び溶媒からなる粘性懸濁液が、反応中に形成され、これを撹拌するのが、工業的観点から非常に困難なことである。懸濁液の撹拌性を維持するためには、一般的に、僅か約 10〜20 重量%の反応物及び 80〜90 重量%の溶媒からなる非常に希薄な懸濁液で反応を行わなければならないので、同反応によっては、低い空時収率しか達成できない。 更に、混合物が高粘度なので、許容時間内での完全な転化、即ちアジピン酸エステルを 100 %反応させることは通常不可能である。この場合、反応混合物の加水分解後、出発物質をまだ含んでいる生成物が得られる。残った出発物質は、所望の環状アルキルケトンカルボキシレートから蒸留によって除去できるが、これら物質が類似の沸点を有するため非常に困難である。 反応混合物の粘度を低下し、結果的に、ディークマン環化をより容易に行うことができる、種々の溶媒の使用が記載されてきた。 Cassebaum ら(東ドイツ国特許公開第 085560 号公報、1971 年;Z. Chem.、第 11 巻、1971 年、第 14 頁)は、塩基としてのナトリウムエトキシドとの反応を、o-ジクロロベンゼン及びジメチルホルムアミドの溶媒混合中で行う方法を記載している。 Richter Gedeon(ハンガリー国特許公開第 173512 号公報、1978 年)は、同様に、双極性非プロトン性溶媒(例えばジメチルホルムアミド)をディークマン反応に使用する方法を記載している。 花王(Kao Corp)(特開平 9-183755 号公報、1997 年)は、芳香族有機溶媒(例えばトルエン、キシレン)の溶媒混合物中、及び第三級アルコール(例えば t-ブタノール、アミルアルコール)中で反応を行っている。縮合剤としての、対応する第三級アルコキシドは、第三級アルコールとナトリウム又は水素化ナトリウムとの反応によって製造される。 溶媒存在下での方法は、様々な欠点を有する。使用する溶媒からのアルコールの分離及び回収は複雑である。使用する溶媒中に存在する水は、使用する強塩基と反応してそれを分解する。極性の溶媒又は溶媒混合物は、幾分高価であり、再生するのが難しい。極性溶媒又は溶媒混合物の極性成分は、完全に又は部分的に水と混和できるので、酸加水分解による反応混合物の後処理の際、水相に溶解する。極性溶媒は水相から回収できるが、非常に困難である。更に、反応生成物の一部は、水相中に極性溶媒と共に取り込まれ得る。高極性の溶媒又は溶媒混合物を使用する場合、加水分解時の相分離は起こらないが、その代わりに、非常に困難な後処理を要する均一な水/溶媒/生成物相が形成される。水相からの生成物の回収を要する無極性溶媒での抽出、及び水相からの高極性溶媒の複雑な回収は、上記方法の本質的な欠点である。 従って、付加的な溶媒を用いない方法は有利である。VEB Fahlberg List(西ドイツ国特許公開第 2055009 号公報、1972 年)は、反応を、縮合剤の合成に使用したアルコール中でのみ行う方法を記載している。例えば、マグネシウム粉末を、エチルシクロペンタノン-2-カルボキシレートの合成のために過剰エタノールに溶解する。形成されたマグネシウムエトキシドをアジピン酸ジエチルと混合し、エタノールを留去し、樹脂様物を形成する。 上記方法は、様々な欠点を有する。溶媒の使用は、引き続き必要である。定量的転化のために必要なアルコールの定量的除去は、厳しい条件下でのみ可能である。その条件では、混合物を、約 220 ℃で 1 時間 45 分〜 2 時間 30 分、1.6 mol のバッチサイズで加熱する。同方法は、工業規模での製造に適していない。開示されている方法の更なる過程では、樹脂様物を加水分解前にベンゼンに溶解しなければならない。従って、付加的な溶媒の使用が、同方法の過程においてなお必要である。使用されるベンゼンの 90 %だけが回収できる。 従って、縮合剤を溶解するアルコールも不要にできる方法が特に有利である。Toda ら(J. Chem. Soc.、第 1 巻、1998 年、第 3521 頁)は、使用するアルコキシドを溶解するアルコールも不要である方法を記載している。同方法では、アジピン酸ジアルキルを、乳棒及び乳鉢を用いて固体アルカリ金属アルコキシドと共に摩砕する。反応生成物を、p-トルエンスルホン酸の添加によって塩から遊離させる。興味深いことに、定量的転化はこの場合達成されない。61 %の収率が、アジピン酸ジエチルとナトリウムメトキシドとの反応において報告されている。縮合剤としてカリウム t-ブトキシドを使用した場合、より高い収率(82 %)が報告されている。 同方法は、工業規模での使用に様々な欠点を有する。高価な縮合剤(例えば、ナトリウムエトキシド)は、中程度の収率しか与えない。バッチの大きさによっては、乳棒により導入される特定の力学的エネルギーを無視できない。東ドイツ国特許公開第 085560 号公報ハンガリー国特許公開第 173512 号公報特開平 9-183755 号公報西ドイツ国特許公開第 2055009 号公報Ber. Dtsch. Chem. Ges.、第 27 巻、1894 年、第 965 頁Liebigs Ann.、第 317 巻、1901 年、第 27 頁Quim. Nova、第 20 巻、1997 年、第 435 頁Chem. Lett.、1986 年、第 1813 頁Org. Synth.、第 17 巻、1937 年、第 32 頁Tetrahedron Lett.、1964 年、第 2273 頁Compt. Rend.、第 146 巻、1908 年、第 138 頁J. Chem. Soc.、1954 年、第 2148 頁Chem. Ber.、第 31 巻、1957 年、第 124 頁Z. Chem.、第 11 巻、1971 年、第 14 頁J. Chem. Soc.、第 1 巻、1998 年、第 3521 頁 従って、本発明の目的は、完全に溶媒不要であると同時にアジピン酸アルキルが完全に反応する一方で、経済的支出が低い、アルキルシクロペンタノン-2-カルボキシレートの製造を可能にする、技術的に簡単な方法を提供することである。 この目的は、本発明の方法によって達成される。意外にも、固相反応器又は高粘度反応器により、溶媒の不存在下で、完全転化を達成できることが見出された。 従って、本発明は、一般式(I):[式中、X は電子求引性基であり、R1 及び R2 は各々相互に独立に、H、C1〜C20 アルキル又はシクロアルキル、C6〜C24 アリール、C1〜C20 アルキルエステル又はシクロアルキルエステル、C1〜C20 アルキルアミド又はシクロアルキルアミド、C6〜C24 アリールエステル、C6〜C24 アリールアミド、C1〜C24 混合脂肪族/芳香族基であり、4〜6 員環の一部でもあり得、n は 0〜3 の整数である。]に相当する環状ケトンの製造方法であって、金属塩基を一般式(II):[式中、相互に独立に、X、基 R1 及び R2 並びに n は上記で定義したとおりであり、R3 はアルキル又はアリール基である。]に相当する化合物と、固相反応器又は高粘度反応器で、付加的な溶媒を用いずに反応させることを特徴とする製造方法を提供する。 本発明で使用した全ての数は、実施例で使用した場合又は特に記載した場合を除き、用語「約」が記載されていない場合でも、「約」をつけて読むこととする。また、本発明に列挙した数値範囲は、同範囲に含まれる全ての下位範囲を含むことが意図されている。 本発明の方法は、有利には、十分な混練力を有し、揮発性反応生成物を容易に取り出せる、固相反応器、高粘度反応器又は混合ニーダーを用いて行われる。更に、脱気及び/又は任意に加熱できる装置が有利である。空時収率は、脱気及び加熱並びにその結果促進される揮発性物質の除去によって著しく増加し、これにより、経済性が著しく向上する。このような種類の装置における混合作用及び力学的エネルギー導入は、完全転化をもたらすのに十分である。 本発明の方法は、一軸装置又は多軸装置で行い得る。一軸装置は、例えば、混合ニーダー、ブレードドライヤー又は、出発物質の均一混合、従って完全転化を確実に行う同等の装置を含む。このような装置の例は、例えば、欧州特許公開第 0 729 780 号公報(Draiswerke)、欧州特許公開第 0 611 937 号公報(Draiswerke)、西ドイツ国特許公開第 19 747 218 号公報(Loedige)、及び欧州特許公開第 0 304 925 号公報(List)に記載されている。 本発明の方法は、特に有利には、多軸混合ニーダー又は高粘度反応器で行う。多軸は、互いにかみ合い、従って、ある程度の自己清浄作用を確実に行う、混合要素を備えている。混合又は混練軸は、同方向回転又は逆方向回転し得る。軸及びそれに伴う混練要素の回転運動により、良好な混合、従って完全な転化を達成するための十分なエネルギーの導入が確実に行える。部分的に自己清浄を行う装置の例は、例えば、欧州特許公開第 0 329 092 号公報(List)及び欧州特許公開第 0 517 068 号公報(List)に見られる。完全に自己清浄を行う装置の例は、欧州特許公開第 0 460 466 号公報(Bayer)に記載されている。 上記の装置は、任意に、揮発性反応生成物の効果的な除去、従って良好な空時収率に必要な、大きな自由容積を有する。上記の装置は、構造によって、バッチ式又は連続式で操作される。連続操作には、例えば国際特許出願第 02/20885 号明細書に記載されているように、適当な供給及び排出設備を備えることが必要である。 また本発明の方法は、有利には、多軸スクリュー押出機で行われる。多軸スクリュー押出機は、非常に良好な混合作用及び優れた自己清浄作用を有する。同方向回転又は逆方向回転の多軸スクリュー押出機は、ペースト状又は高粘度媒体の反応、可塑化及び脱気のための、或いは固体輸送のための装置として、当業者に知られている。2 つ以上のスクリューを有する押出機が適当である。遊星歯車押出機もまた使用できる(例えばドイツ国特許公開第 10 054 854 号公報(Entex))。また、良好な物質移動、従って揮発性成分の迅速な除去を確実に行う、押出機内における表面の頻繁で有効な更新が、本発明の方法にプラスの効果をもたらす。 高粘度反応器では、30 分以上の最大滞留時間が達成され得るが、一方で、押出機における経済的滞留時間は、10 秒から 10 分の範囲である。この工程を行う方法は、温度及び圧力によって決定されており、装置の環境に適合されなければならない。滞留時間、物質移動、温度及び圧力の間の関係は、当業者に知られている。 あらゆる 5〜7 員シクロケトンが、本発明の方法によって製造できる。 本発明の方法は、一般式(I):[式中、X は電子求引性基(カルボン酸エステル又はニトリル)であり、R1 及び R2 は各々相互に独立に、H、C1〜C20 アルキル又はシクロアルキル、C6〜C24 アリール、C1〜C20 アルキルエステル又はシクロアルキルエステル、C1〜C20 アルキルアミド又はシクロアルキルアミド、C6〜C24 アリールエステル、C6〜C24 アリールアミド、C1〜C24 混合脂肪族/芳香族基であり、4〜8 員環の一部でもあり得、n は 0〜3 の整数である。]に相当する、原料エステル成分が完全転化した、CH-酸シクロケトンを製造するために適している。 電子求引性基 X は、α位に水素の CH 酸性を導く置換基であり得る。例えば、エステル基、ニトリル基又はカルボニル基であり得る。エステル基が好ましく、メチルカルボキシレート基及びエチルカルボキシレート基が特に好ましい。 また、環が酸素原子、硫黄原子又は窒素原子のようなヘテロ原子を含む、一般式(I)の化合物も適当である。 一般式(I)の活性化環状ケトンは、好ましくは、5 員(n=1)又は 6 員(n=2)の環サイズを有する。 一般式(I)の好ましい化合物は、メチルシクロペンタノン-2-カルボキシレート及びエチルシクロペンタノン-2-カルボキシレート、シクロペンタノン-2-カルボニトリル、メチルシクロヘキサノン-2-カルボキシレート及びエチルシクロヘキサノン-2-カルボキシレート及び 2-メチルカルボニルシクロペンタノンである。メチルシクロペンタノン-2-カルボキシレート及びエチルシクロペンタノン-2-カルボキシレート、メチルシクロヘキサノン-2-カルボキシレート及びエチルシクロヘキサノン-2-カルボキシレートが特に好ましい。 シクロペンタノン系が、上記したアジピン酸ジメチル又はアジピン酸ジエチルのディークマン縮合によって、工業的に容易に得られる。 本発明を以下の実施例によって説明する。環状 1,3-ジケト化合物の製造 List AG 製の高粘度反応器モデル CRP 2.5 バッチを用いて、本発明の方法を行った。この高粘度反応器は、2 つの水平同方向回転混合軸を有する装置である。この軸は、互いにかみ合い、従って迅速かつ均一な混合を確実に行う混練機構を備えている。更に、この装置は、生成物を反応室外に運ぶことができる排出スクリューを有する。この装置は、連続式又はバッチ式で操作され得る。この反応器は、約 2.5 l の自由容積を有する。装置の反応室は加熱できる。揮発性成分は、ベントから除去し得る。アジピン酸ジエチル 1336 g 及びナトリウムエトキシド 472 g を、高粘度反応器に導入した。ニーダーの始動及び出発物質の混合開始後、粘性物が直ちに形成された。ゆっくり混練しながら、温度を徐々に 120 ℃に上昇させた。徐々に 10 mbar まで減圧した。約 15 分後、120 ℃の温度に達した。その後、微粉状白色固体が得られるまで、ゆっくりとした混練を 120 ℃の温度で 30 分間続けた。形成された粉末を、移動スクリューによって排出し、続いて、半分に希釈した硫酸を用いて加水分解した。相分離及び 120 ℃/10 mbar での蒸留によって、エチルシクロペンタノン-2-カルボキシレート 1021 g、即ち理論値の約 99 %を得た。アジピン酸ジエチルは、もはや検出されなかった。 34 mm の軸径を有する同方向回転二軸押出機モデル ZSK34 を用いて、本発明の方法を行った。押出機の加工部は、1560 mm の長さを有していた。押出機は、固体導入のために、開口部を備えていた。液体を、バレルのドリル穴から導入した。成分の混合は、軸にある混練要素によって行われる。揮発性反応生成物を、開口ベントから除去した。粉末のナトリウムエトキシド 1.31 kg/時及び液体のアジピン酸ジエチル 3.69 kg/時を押出機に量り入れた。押出機の回転速度は、約 60 l/分であった。バレルの加熱によって、混合物を約 150 ℃に加熱した。押出機の終端から、脆い白色固体を取り出した。酸性化水性後処理及び有機溶媒(トルエン)での抽出後、アジピン酸ジエチル、アジピン酸モノエチル又はアジピン酸の状態での出発物質は検出されなかった。エチルシクロペンタノン-2-カルボキシレートのみが検出された。アジピン酸ジエチルに基づく収率は、定量的であった。 本発明は、説明の目的で上記に詳細を記載したが、このような詳細は、説明の目的のためだけであり、請求項によって限定される以外は、本発明の意図及び範囲から外れることなく、当業者によって改良され得ることが理解される。 一般式(I):[式中、X は電子求引性基であり、R1 及び R2 は各々相互に独立に、H、C1〜C20 アルキル又はシクロアルキル、C6〜C24 アリール、C1〜C20 アルキルエステル又はシクロアルキルエステル、C1〜C20 アルキルアミド又はシクロアルキルアミド、C6〜C24 アリールエステル、C6〜C24 アリールアミド、C1〜C24 混合脂肪族/芳香族基であり、4〜6 員環の一部でもあり得、n は 0〜3 の整数である。]に相当する環状ケトンの製造方法であって、金属塩基を一般式(II):[式中、相互に独立に、X、基 R1 及び R2 並びに n は上記で定義したとおりであり、R3 はアルキル又はアリール基である。]に相当する化合物と、固相反応器又は高粘度反応器で、付加的な溶媒を用いずに反応させる製造方法。 一般式(I)及び(II)中の電子求引性基 X が、エステル、スルホキシド、スルホン、ニトロ、ホスホネート、ニトリル、イソニトリル及びカルボニル基からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 一般式(I)及び(II)中の電子求引性基 X が、エステル及びニトリル基からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 アジピン酸ジエチル又はアジピン酸ジメチルを出発物質として使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。 金属アルコキシドを塩基として使用することを特徴とする、請求項4に記載の方法。 ブレードドライヤー、一軸又は多軸高粘度反応器、或いは一軸スクリュー又は多軸スクリュー押出機を固相反応器として使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。 反応及びその後の揮発性反応生成物の除去を、大気圧以下の圧力で、及び/又は 20 ℃より高い温度で行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 【課題】完全に溶媒不要であると同時にアジピン酸アルキルが完全に反応する一方で、経済的支出が低い、アルキルシクロペンタノン-2-カルボキシレートの製造を可能にする方法を提供する。【解決手段】一般式(I)に相当する環状ケトンの製造方法であって、金属塩基を一般式(II)に相当する化合物と、固相反応器又は高粘度反応器で、付加的な溶媒を用いずに反応させる製造方法。[式中、X は電子求引性基であり、R1 及び R2 は各々相互に独立に、H、(シクロ)アルキル、アリール、(シクロ)アルキルエステル、(シクロ)アルキルアミド、アリールエステル、アリールアミド、混合脂肪族/芳香族基であり、4〜6 員環の一部でもあり得、R3 はアルキル又はアリール基であり、n は 0〜3 の整数である。]【選択図】なし


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