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タイトル:公開特許公報(A)_TNP1遺伝子における変異の検出方法
出願番号:2005279598
年次:2007
IPC分類:C12N 15/09,C12Q 1/68


特許情報キャッシュ

田中 宏光 西宗 義武 JP 2007089409 公開特許公報(A) 20070412 2005279598 20050927 TNP1遺伝子における変異の検出方法 国立大学法人大阪大学 504176911 田中 光雄 100081422 元山 忠行 100116311 冨田 憲史 100122301 田中 宏光 西宗 義武 C12N 15/09 20060101AFI20070316BHJP C12Q 1/68 20060101ALI20070316BHJP JPC12N15/00 AC12Q1/68 A 10 OL 14 4B024 4B063 4B024AA11 4B024CA04 4B024CA09 4B024CA12 4B024HA14 4B063QA01 4B063QA12 4B063QQ08 4B063QQ43 4B063QQ53 4B063QR32 4B063QR36 4B063QR40 4B063QR55 4B063QR62 4B063QR77 4B063QS25 4B063QS34 本発明は、転移核タンパク質(以下、TNPまたはTPともいう)1遺伝子における変異の検出方法、該方法に用いられるキット、核酸に関する。 子供を望む夫婦のうち約15%が2年たっても妊娠できないとされている(非特許文献1)。近年の体外受精(IVF)の技術的発展により、精子活性が低い場合においても、妊娠・出産が可能である。不妊の背後にある分子メカニズムは依然として明らかになっていない。マウスを用いた雄性不妊研究により、多くの遺伝子の関与が示唆されており(非特許文献2)、これらの遺伝子の変異がヒトの不妊にも関与する可能性がある。 精子完成段階において、円形精子細胞が複雑な形態学的、生理学的、および生化学的修飾を受けて成熟精子が形成される。そしてこれらの特異的現象は、精子完成特異的遺伝子産物によって支持されている(非特許文献3)。具体的には、精子核において、ヒストンの除去、そして種々の核タンパク質によるその置換を含む著しい再編成が行われ、最終的に、ヒト精子のDNAは、高度に正に荷電したプロタミン(PRM)により精子頭部に高度に凝集される(非特許文献3)。ヒストンの置換、そしてプロタミンの沈着は、転移核タンパク質(TP)を含む、主要なクロマチンリモデリングのための異なる核タンパク質によって支持されている(非特許文献4)。PRMを含むこれらの核塩基性タンパク質のほとんど全てがヒストンH1に由来し、哺乳類において複雑な修飾過程を経る(非特許文献5)。これらの核タンパク質のうち、PRM1、PRM2、およびTNP2の遺伝子は、16p13.13上でクラスターを形成しており、精子完成の間に発現する(非特許文献6)。PRMは高度に荷電しており、アルギニンリッチであり、非特異的にDNAと結合する。しかしながら、精子クロマチンの凝集メカニズムは、解明されていない。 一方、ノックアウト動物の作製を目的とするジーンターゲティングの技術により、インビボでの遺伝子機能解析が可能となった。マウスにおけるPRM1またはPRM2の破壊により、RPM1およびRPM2タンパク質が妊よう性に重要であること、およびハプロ不全が1つのプロタミン対立遺伝子での変異により引き起こされることが示された(非特許文献7)。また、PRM2が破壊されると、形成された精子核はICSIを介しても受精できない(非特許文献8)。これらの結果は、PRM2が精子完成における核の凝集化過程に重要であることを示している。本願発明者らは、16p13.13上のプロタミン遺伝子クラスターにある、PRM1およびPRM2遺伝子のオープンリーディングフレーム(ORF)における一塩基多型(SNP)についての従前の研究において、一塩基の置換をもたらす変異が不妊患者群においてPRM2遺伝子にナンセンス変異を誘起することを見出している(非特許文献9)。PRM1またはPRM2のいずれかのハプロ不全が雄マウスにおいてたとえ半数体精子細胞どうしが半接合状態であっても不妊を引き起こすことが知られていることから、この変異は、ヒトにおいても男性不妊を引き起こすと予測できる。 TNP1またはTNP2のいずれかのマウスヌル変異体は低妊よう性であり(非特許文献10および11)、そしてこれらのTNPの両方を欠くマウスは不妊である(非特許文献12)。これらの結果は、塩基性タンパク質TNP1、TNP2が、精子完成における核形成において重要な役割を果たすことを示している。しかしながら、ヒトの男性不妊とTNP遺伝子との関連については知られていなかった。de Kretser DM et al., J Clin Endocrinol Metab. 1999; 84:3443-3450Matzuk MM et al., Nat Cell Biol 2002; 4(Suppl): S41-S49 / Nature Medicine 2002; 8 (Suppl): S33-S40Tanaka H et al., Cell Mol Life Sci 2005; 62: 344-354Meistrich ML et al., Chromosoma 2003;111: 483-488Lewis JD et al., Proc Natl Acad Sci U S A 2004; 101: 4148-4152Martins RP et al., J Biol Chem 2004; 279: 51862-51868Cho C et al., Nat Genet 2001; 28: 82-86Cho C et al., Biol Reprod 2003; 69: 211-217Tanaka H et al., Mol Hum Reprod 2003; 9: 69-73Yu YE et al., Proc Natl Acad Sci USA 2000; 97: 4683-4688Zhao M et al., Mol Cell Biol 2001; 21: 7243-7255Zhao M et al., Genesis 2004; 38: 200-213Sassone-Corsi. 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すなわち、本発明は、(1)配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含む、核酸、(2)配列番号1の第40位から第55位における欠失変異を検出する工程を含む、ヒトTNP1遺伝子における変異の検出方法、(3)検出が、配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプローブの対象核酸とのハイブリダイゼーションによって行われる、(2)記載の検出方法、(4)検出が、配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅によって行われる、(2)記載の検出方法、(5)検出が、配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプローブの対象核酸とのハイブリダイゼーションによって行われる、(2)記載の検出方法、(6)検出が、配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅によって行われる、(2)記載の検出方法、(7)検出が、配列番号1の第40位から第55位の塩基配列を含む領域を増幅するためのプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅によって行われる、(2)記載の検出方法、(8)配列番号1の第146位から第747位から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含むmRNAを検出する工程をさらに含む、(2)記載の方法、(9)配列番号2に示されるアミノ酸配列から選択される連続する少なくとも4個のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出する工程をさらに含む、(2)記載の方法、および(10)(i)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプローブ、(ii)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプライマー、(iii)配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプローブ、(iv)配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプライマー、および(v)配列番号1の第40位から第55位の塩基配列を含む領域を増幅するためのプライマー、からなる群より選択される少なくとも1個のプローブまたはプライマーを含む、ヒトTNP1遺伝子における変異を検出するためのキット、に関する。 本発明により、TNP1遺伝子における変異を検出するための方法、キット、および核酸が提供される。 精子完成の間での体細胞型ヒストンからプロタミンへの置換によるクロマチン凝集に関与する多量に発現する塩基性核タンパク質として、2つのTPが同定されている(非特許文献4)。TP1のアミノ酸配列は種々の哺乳動物間で高度に保存されている(非特許文献16)。TP1の分子量は約6200であり、約20%のアルギニンおよび20%のリジンが一様に分布しており、システイン残基は存在しない(非特許文献17)。TNP1は2つのPRM遺伝子やTNP2遺伝子とは別の染色体上に存在する(非特許文献18)。生化学的分析により、TP1が二本鎖DNAのディネイチャリングの融点を低下させることが示されている(非特許文献19)。2つのTPタンパク質が精子完成の間のクロマチンリモデリングにおいて異なる役割を担っていることが示唆されている。 一般にTNP1またはTNP2遺伝子の欠損はマウスにおいて不妊を導かないが、TNP1欠損マウスの中に不妊の雄が複数見出される(非特許文献10)。TNP1およびTNP2両方の欠損は産仔数の減少を生じる(非特許文献12)。これら2つの遺伝子が互いに機能的に補うという考えが、TP1およびTP2の生化学的特徴付けおよび発現キネティクスから考えられる。しかし、おそらくなんらかの他のタンパク質の発現レベルの差に起因して、TNP1ヌルマウスはTP1欠損をTP2で完全には補うことができない(非特許文献4)。TP(特にTP1)がマウスの精子完成において重要な役割を担っていることは明らかである。しかし、ヒトの精子形成におけるTPの機能は完全には理解されていない。ヒトの精子形成におけるTPの役割を研究する必要がある。 TP1遺伝子周囲の領域(プロモーターユニットを含む)におけるSNPを解析した。本発明者らは、不妊患者の1人のプロモーター領域中のCRE転写因子の認識部位の欠失に着目した。CRE転写因子の認識部位はTNP1の転写において重要な役割を担っている(非特許文献15)。TNP1プロモーター領域はヒト、ラット、マウスで保存されており、哺乳動物において重要であると考えられている(非特許文献15)。この変異はTNP1 mRNAの発現を劇的に低下させるか、そうでなければSp1転写因子の認識部位を含む変異プロモーターが精子完成の間のTNP1の発現時期を乱し得る。さらに、この変異が、体細胞(例えば、セルトリ細胞)におけるTNP1の発現を誘導、攪乱することによって精子完成に影響を及ぼす可能性がある。ヒトにおいて、TP1のアミノ酸配列は高度に保存されている。TP1はマウスにおけるよりもヒトにおいて精子完成に重要である可能性がある。TNP1のプロモーター領域のCRE転写因子の認識部位における変異は男性不妊の原因であると考えられる。 TNP1の転写開始部位の5’上流領域中の他のSNPの保有率は不妊性集団と妊よう性コントロール集団について差がなかった。A×5またはA×6ストレッチが転写開始部位の5’上流領域中に同定された。この領域は特定の機能を有していないかもしれず、容易に欠失するアデニンストレッチ、すなわちA×5およびA×6のDNA構造は互いに非常に類似している。NCBI dbSNPsに見られるSNPの一部は本研究において見出されなかった。この同定されなかったSNPはNCBI dbSNPsに登録された遺伝子座の民族性を反映しているのかもしれない。 以前、Schlickerら(非特許文献20)は、精子核中のヒストンの存在を示した36人の不妊男性中のPRM1、PRM2またはTNP1の遺伝子を調べた結果、変異を検出しなかった。本発明者らによる合計552人の男性のTNP1 DNA配列の解析において、282人の特発性不妊男性の中に、TNP1プロモーター領域中のCRE転写因子の認識部位の欠失を検出した。ヒトTNP1遺伝子は、プロタミン遺伝子がそうであるように高度に保存されている。対照的に、プロタミン遺伝子クラスター中のTNP2遺伝子はプロタミン遺伝子よりも多くのSNPを有しているようである。これらの結果は、ヒト精子核の形成においてTP1がTP2よりも重要な役割を有していることを示唆する。不妊症例のより大きな集団および規定されたSNP家系を使用したさらなる研究によって、TNP遺伝子多形と男性不妊との間の因果関係が確認されるはずである。 本発明は、1の態様において、配列番号1の第40位から第55位における欠失変異を検出する工程を含む、ヒトTNP1遺伝子における変異の検出方法に関する。本発明の方法において配列番号1の第40位から第55位における欠失変異の検出は、いずれの手段によって行われてもよいが、例えば、以下によって行うことができる:(1)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する塩基配列を含むプローブの対象核酸とのハイブリダイゼーション;(2)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する塩基配列を含むプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅;(3)配列番号3に示される配列から選択される連続する塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプローブの対象核酸とのハイブリダイゼーション;(4)配列番号3に示される配列から選択される連続する塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅;または(5)配列番号1の第40位から第55位の塩基配列を含む領域を増幅するためのプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅。ここで、配列番号3の塩基配列は、ヒトTNP1遺伝子における配列番号1の第40位から第55位の塩基配列を欠失した配列を示す。従って、配列番号3の第40位の塩基は、配列番号1の第56位の塩基に対応している。配列番号1の第146位は転写開始部位であり、転写されるmRNAにおいて配列番号1の第747位のヌクレオチドの後にポリAが付加される。配列番号1の第175位〜第313位および第514位〜第539位にはTNP1タンパク質がコードされている。その推定アミノ酸配列を配列番号2に示す。 本発明の検出方法において用いられるプローブまたはプライマーは、TNP1遺伝子におけるプロモーター領域の欠失変異(配列番号1の第40位から第55位)の存在の有無を特異的に検出できるように適切に設計される。 例えば、(1)および(2)の場合、対象核酸に欠失変異が存在せず、対象核酸が野生型の配列を有する場合にはハイブリダイゼーションまたは増幅が生じ、一方、欠失変異が存在する場合にはハイブリダイゼーションまたは増幅が生じないようにプローブまたはプライマーが設計される。詳細には、例えば、配列番号1の第40位から第55位から選択した塩基配列のみからなるプローブまたはプライマーを、ハイブリダイゼーションまたは増幅におけるプローブまたはプライマーとして使用してもよく、あるいは配列番号1の第40位から第55位から、それだけでは十分なアニーリングが可能でない長さの塩基配列を選択し、さらにそれに隣接する欠失変異体と野生型とに共通の配列を有するプローブまたはプライマーを、ハイブリダイゼーションまたは増幅におけるプローブまたはプライマーとして使用することができる。 また、(3)および(4)の場合、対象核酸に欠失変異が存在せず、対象核酸が野生型の配列を有する場合にはハイブリダイゼーションまたは増幅が生じず、一方、欠失変異が存在する場合にはハイブリダイゼーションまたは増幅が生じるようにプローブまたはプライマーが設計される。詳細には、欠失変異の連結部に相当する配列番号3の第39位および第40位の塩基を含み、かつその両側に、片側の部分だけでは十分なアニーリングが可能ではないが、全体ではアニーリングが可能な長さの塩基配列を有するプローブまたはプライマーを、ハイブリダイゼーションまたは増幅におけるプローブまたはプライマーとして使用することができる。 例えば、プローブまたはプライマーは、少なくとも10個、好ましくは、12個以上、より好ましくは、15個以上、最も好ましくは、20個以上であって、100個以下、好ましくは、50個以下、より好ましくは、40個以下、最も好ましくは、30個以下の塩基配列を含む。十分なアニーリングを生じない長さとしては、上記より短い塩基配列、例えば、少なくとも3個、好ましくは、4個以上、より好ましくは5個以上、最も好ましくは、6個以上であって、16個以下、好ましくは、14個以下、より好ましくは、12個以下、最も好ましくは、10個以下の塩基配列が挙げられる。 さらに、(5)の場合、欠失変異の有無に応じて長さが識別可能な増幅産物を生じるようにプライマーを設計する。この場合、プライマーの配列は配列番号1に示される塩基配列から選択されるものに限定されず、公知のTNP1遺伝子周辺領域から選択することもできる。このような配列としては、例えばGenBankにアクセッション番号M59924の下に登録された配列が挙げられる。増幅産物の長さは例えば、アガロースゲルまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動によって確認することができる。増幅産物の長さは、少なくとも50塩基、好ましくは、60塩基以上、より好ましくは、70塩基以上、最も好ましくは、80塩基以上であって、700塩基以下、好ましくは、600塩基以下、より好ましくは、500塩基以下、最も好ましくは、400塩基以下である。 対象核酸としては、TNP1遺伝子の欠失を有する可能性のある任意の核酸が用いられる。例えば、男性不妊患者から得られた組織、血液、細胞などに由来するゲノムDNAを対象核酸として使用することができる。 上記プローブおよびプライマーの設計方法は、例えば、対象核酸の塩基配列、目的とする特異的ハイブリダイゼーションあるいは増幅などの条件に応じて当業者は適宜選択できる。例えば、Oligo[登録商標](National Bioscience Inc.)、GENETYX(ソフトウエア開発)などの市販のソフトウエアを用いて行ってもよい。本発明に用いられるプローブおよびプライマーの製造方法は、既知の方法、例えば、ホスホロアミダイト法の化学的合成方法などを用いることができる。 上記ハイブリダイゼーションは、例えば、ストリンジェントな条件下で行われる。ここで、ストリンジェントな条件とは、プローブと対象核酸との選択的かつ検出可能な特異的結合を可能とする条件である。ストリンジェントな条件は、塩濃度、有機溶媒(例えば、ホルムアミド)、温度、およびその他公知の条件によって定義される。すなわち、塩濃度を減じるか、有機溶媒濃度を増加させるか、またはハイブリダイゼーション温度を上昇させるかによってストリンジェンシーは増加する。例えば、ストリンジェントな塩濃度は、通常、NaCl約750mM以下およびクエン酸三ナトリウム約75mM以下、より好ましくはNaCl約500mM以下およびクエン酸三ナトリウム約50mM以下、最も好ましくはNaCl約250mM以下およびクエン酸三ナトリウム約25mM以下である。ストリンジェントな有機溶媒濃度は、ホルムアミド約35%以上、最も好ましくは約50%以上である。ストリンジェントな温度条件は、約30℃以上、より好ましくは約37℃以上、最も好ましくは約42℃以上である。その他の条件としては、ハイブリダイゼーション時間、洗浄剤(例えば、SDS)の濃度、およびキャリアーDNAの存否等であり、これらの条件を組み合わせることによって、様々なストリンジェンシーを設定することができる。1つの好ましい態様としては、750mM NaCl、75mM クエン酸三ナトリウム、および1% SDSの条件で、30℃の温度によりハイブリダイゼーションを行う。より好ましい態様としては、500mM NaCl、50mM クエン酸三ナトリウム、1% SDS、35% ホルムアミド、100μg/ml 変性サケ精子DNAの条件で、37℃の温度によりハイブリダイゼーションを行う。最も好ましい態様としては、250mM NaCl、25mM クエン酸三ナトリウム、1% SDS、50% ホルムアミド、200μg/ml 変性サケ精子DNAの条件で、42℃の温度によりハイブリダイゼーションを行う。また、ハイブリダイゼーション後の洗浄の条件もストリンジェンシーに影響する。この洗浄条件もまた、塩濃度と温度によって定義され、塩濃度の減少および温度の上昇によって洗浄のストリンジェンシーは増加する。例えば、洗浄のためのストリンジェントな塩条件は、好ましくはNaCl約30mM以下およびクエン酸三ナトリウム約3mM以下、最も好ましくはNaCl約15mM以下およびクエン酸三ナトリウム約1.5mM以下である。洗浄のためのストリンジェントな温度条件は、約25℃以上、より好ましくは約42℃以上、最も好ましくは約68℃以上である。1つの好ましい態様としては、30mM NaCl、3mM クエン酸三ナトリウム、および0.1% SDSの条件で、25℃の温度により洗浄を行う。より好ましい態様としては、15mM NaCl、1.5mM クエン酸三ナトリウム、および0.1% SDSの条件で、42℃の温度により洗浄を行う。最も好ましい態様としては、15mM NaCl、1.5mM クエン酸三ナトリウム、および0.1% SDSの条件で、68℃の温度により洗浄を行うことである。 ハイブリダイゼーションの存在を検出する手段は、いずれのものであってもよく、当業者は適宜選択して用いることができる。かかる検出を容易にするために、上記プローブは、例えば、蛍光標識、酵素標識、放射性標識など検出可能な標識を有していてもよい。 上記増幅は、当業者に既知の方法、例えば、PCR(Polymerase Chain Reaction)法、NASBN(Nucleic acid sequence based amplification)法、TMA(Transcription-mediated amplification)法、およびSDA(Strand Displacement Amplification)法などを用いて行うことができる。増幅産物は、例えば、電気泳動法を用いて直接的に検出されてもよいし、あるいは例えば、増幅産物に対するプローブなどを用いて間接的に検出されてもよい。 TNP1中のCRE転写因子の認識部位の欠失はTNP1遺伝子の発現に影響を及ぼすと考えられるので、さらにTNP1の転写産物および/または翻訳産物を検出することによって、この変異の存在を確認することができる。従って、本発明の検出方法は、配列番号1の第146位から第747位から選択される連続する塩基配列を含むmRNAを検出する工程、および/または配列番号2に示されるアミノ酸配列から選択される連続するアミノ酸配列を含むタンパク質を検出する工程をさらに含んでいてもよい。例えば、上記mRNAは、配列番号1の第146位から第747位から選択される連続する、少なくとも10個、好ましくは、12個以上、より好ましくは、15個以上、最も好ましくは、20個以上であって、100個以下、好ましくは、50個以下、より好ましくは、40個以下、最も好ましくは、30個以下の塩基配列を含む。例えば、上記タンパク質は、配列番号2に示されるアミノ酸配列から選択される連続する、少なくとも4個、好ましくは、6個以上、より好ましくは、8個以上、最も好ましくは、10個以上であって、55個以下、好ましくは、40個以下、より好ましくは、30個以下、最も好ましくは、20個以下のアミノ酸配列を含む。 配列番号1の第146位から第747位から選択される連続する塩基配列を含むmRNAの検出は、当業者に既知の手段、例えば、上記塩基配列に特異的なプライマーを使用するRT−PCRなどの増幅法を用いて該mRNAを増幅し、この増幅産物を確認することにより、あるいは上記塩基配列に特異的なプローブを使用するノーザンブロット法、ハイブリダイゼーション法などを用いることにより行うことができる。 配列番号2に示されるアミノ酸配列から選択される連続するアミノ酸配列を含むタンパク質の検出は、当業者に既知の手段、例えば、上記アミノ酸配列に特異的な抗体を用いるウエスタンブロット法、またはELISA法などによって行うことができる。抗体には、例えば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、それらの全体分子、Fab、F(ab’)2、Fv断片などが全て含まれる。このような抗体は、例えば、ポリクローナル抗体の場合には、抗原ペプチドまたはその一部断片を免疫原として動物を免疫した後、血清から得ることができる。あるいは、発現ベクターを注射または遺伝子銃によって、動物の筋肉または皮膚に導入した後、血清を採取することによって作成することができる。 本発明者らは、ヒト男性不妊患者のTNP1遺伝子において、プロモーター領域中のCRE転写因子の認識部位の欠失変異を見出した。この変異はTNP1 mRNAの発現を劇的に低下させると考えられる。このように、本願によってヒトの男性不妊とTNP1遺伝子との関連が示された。本発明によれば、TNP1遺伝子の転写産物および/または翻訳産物を検出することによるヒトの男性不妊の病因の同定・診断、効果的な治療方法の提示が可能となる。 本発明は、もう1つの態様において、(i)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する塩基配列を含むプローブ、(ii)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する塩基配列を含むプライマー、(iii)配列番号3に示される配列から選択される連続する塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプローブ、(iv)配列番号3に示される配列から選択される連続する塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプライマー、および(v)配列番号1の第40位から第55位の塩基配列を含む領域を増幅するためのプライマー、からなる群より選択される少なくとも1個のプローブまたはプライマーを含む、ヒトTNP1遺伝子における変異を検出するためのキットに関する。 本発明のキットは、例えば、上記の本発明の検出方法、すなわち配列番号1の第40位から第55位における欠失変異を検出する工程を含む、ヒトTNP1遺伝子における変異の検出方法に用いることができる。本発明のキットを用いることで、ヒトTNP1遺伝子における変異を容易かつ簡便に検出することができる。プローブおよびプライマーの設計方法、製造方法、および長さについては上述の通りである。本発明のキットにおいて、上記プローブ、プライマーは標識されたものであってもよい。本発明のキットは、上記プローブまたはプライマーのほかに、標識、反応容器、検出試薬を含んでいてもよい。一般的には、キットには取扱説明書を添付する。本発明のキットは、さらにTNP1 mRNAを検出するためのプローブまたはプライマー、TNP1タンパク質を認識する抗体を含んでもよい。 本発明は、さらにもう1つの態様において、配列番号3に示される配列から選択される連続する塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含む、核酸に関するものである。本発明の核酸は、TNP1中のCRE転写因子の認識部位の欠失変異の5’側および3’側に隣接する塩基、すなわち配列番号3の第39位および第40位の塩基を含み、かつ配列番号3に示される配列から選択される連続する、例えば、少なくとも10個、好ましくは、12個以上、より好ましくは、15個以上、最も好ましくは、20個以上であって、100個以下、好ましくは、50個以下、より好ましくは、40個以下、最も好ましくは、30個以下の塩基配列を含むものである。本発明の核酸は、当業者に公知の手段・方法により得ることができる。 本発明の核酸は、例えば、上記検出方法、配列番号1の第40位から第55位における欠失変異を検出する工程を含む、ヒトTNP1遺伝子における変異の検出方法に用いることができる。ここで、本発明の核酸は、TNP1遺伝子における変異を特異的に検出可能である限り、上記塩基配列において1または数個の塩基が欠失、置換または付加された塩基配列を有する核酸、上記塩基配列と80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の相同性を示す塩基配列を有する核酸、上記塩基配列を有する核酸にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸を包含する。 以下に実施例を示して本発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、実施例は本発明を限定するものと解してはならない。材料および方法 参加者 日本人の不妊被験者(N=282)を精子形成欠損の程度に従ってサブグループに分割した:これらの患者のうち192人(68%)は非閉塞性無精子症であり、90人(32%)は重症精子過少症であった(<5×106細胞/mL)。遺伝子研究に基づけば被験者は原発性特発性不妊症であった(非特許文献21)。妊よう性男性のコントロールグループ(N=270)は産婦人科医院にいる妊婦のもとに生まれた子供の父親である男性からなった。ドナーはその血液を本研究においてゲノムDNAの解析に使用することに同意した。 PCR増幅DNAのダイレクトシーケンシングによるTNP1遺伝子における変異の同定 ゲノムDNAを、プロテアーゼ処理およびフェノール抽出を使用して血液サンプルから単離した(非特許文献22)。2セットのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)プライマー、TNP1A−TNP1BおよびTNP1C−TNP1Dを、TNP1遺伝子を増幅するために設計した。TNP1A−TNP1Bプライマーセットは、転写開始部位(配列番号1の146位、非特許文献23)の上流−785位から−757位までのTNP1A(5’−CACAGTATCTACGTGTGTTTATCCTCCAC−3’;配列番号4)および転写開始部位の上流−152位から−171位までのTNP1B(5’−GTGCAGCTCAAGGGCTGCCC−3’;配列番号5)を含んだ。TNP1C−TNP1Dプライマーセットは、転写開始部位の上流−244位から−217位までのTNP1C(5’−GGCTGGGATTCAGTTTCTCAATAACACC−3’;配列番号6)および下流724位から748位までのTNP1D(5’−TACGGTGGTGGGAGGGAATTGGAGG−3’;配列番号7)を含んだ。以下のPCR条件を使用した:98℃で10秒間変性、62℃で30秒間アニーリング、および72℃で1分間伸長を35サイクル(TNP1A−TNP1B);および98℃で10秒間変性、60℃で30秒間アニーリング、および72℃で60秒間伸長を35サイクル(TNP1C−TNP1D)。PCR増幅フラグメントをSUPREC PCRスピンカラム(タカラバイオ)を使用して精製した。TNP1A−TNP1BおよびTNP1C−TNP1D DNAのフラグメントを、独立して両端から同じPCRプライマーを使用し、アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)から購入したサーマルサイクルシーケンシングキットを用いて配列決定した。両方向からの配列決定の結果に基づいてTNP1A−TNP1BおよびTNP1C−TNP1DのDNA配列を比較した。反応産物をABI−PRISM 310 Genetic Analyzer(アプライドバイオシステムズ)を使用して解析した。 統計解析 実験・コントロール状態間の差異をフィッシャーの有意差検定を用いた一元配置分散分析を使用して比較した。有意差(P< .05)を本明細書において考察する。結果 TNP1遺伝子変異の解析 2セットのPCRプライマーを使用して、不妊および妊よう性確認被験者のTNP1遺伝子配列(EMBL/DDBJ/GenBankアクセッション番号M29704;非特許文献24)を解析した。PCR増幅DNAのダイレクトシーケンシングを血液サンプル由来のゲノムDNAを使用して実施した。PCR増幅した1533bpのDNAフラグメントには、TNP1のプロモーター領域および200ヌクレオチドのイントロンが含まれていた(図1)。従って、本発明者らはこの1533bpのDNAフラグメントのうち、プライマー間の1480bpの配列内に位置する変異を同定することができた。SNP保有率を不妊男性および妊よう性確認男性について比較した。 転写開始部位上流−91位から−106位(配列番号1の第40位から第55位)におけるヘテロ接合型欠失が無精子症患者の1人においてのみ観察され、これは270人の妊よう性コントロールには存在しなかった。この変異は、TNP1のハプロイド特異的発現のためのCRE転写因子の認識部位中に欠失を導入するものである。CRE転写因子の認識部位はTNP1の発現に重要であるので、無精子症を引き起こし得る。 さらに、本発明者らは、転写開始部位上流領域中(−694〜−698(転写開始点を+1とする、以下同様)A×6>A×5、−364C>T(NCBI dbSNPs rs番号rs1179734)、−258G>A、−222A>G)、TNP1 mRNA中(54A>C、55G>A)、イントロン中(243T>C)にSNPを見出した。NCBI dbSNPsに登録されたSNPの1つ、rs1179733(−687C>G)は本研究においては見出されなかった。GenBankに登録された配列M59924中の転写開始部位上流−245位から−239位の領域(GGGCTGG)は本研究において見出されたものとは異なっていた。本研究において見出された3つのSNP(−222A>G、54A>C、および55G>A)は多数型のホモ接合型またはヘテロ接合型SNPのいずれかであり、少数型のホモ接合型SNPは見られなかった。SNPは妊よう性確認ボランティアに比較して不妊患者において有意に高い保有率を示さなかった。同様に、上流領域中のSNP(転写開始部位上流−694位から−689位におけるヌクレオチド配列AAAAA(A×5)またはAAAAAA(A×6)、−364C>Tおよび−258G>A)は妊よう性確認ボランティアに比較して不妊患者において有意に高い保有率を示さなかった。 本発明により、TNP1遺伝子における変異を検出するための方法、キット、および核酸が提供される。転移核タンパク質遺伝子(TNP1)のゲノムDNA配列を示す図である。TNP1オープンリーディングフレーム(ORF)の推定アミノ酸配列をDNA配列の下に示す(非特許文献23)。CRE、Sp1の認識部位およびTATAヌクレオチド配列に下線を付している。一塩基多形(SNP)を陰影を付した文字で示し、少数型の対立遺伝子をヌクレオチドの下方に示す。右側の数字は転写開始部位を+1とした場合のヌクレオチドの位置を示し、DNA配列の下の星印は転写開始部位(*)およびポリA付加シグナル(******)を示し、イントロンを四角で囲んでおり、−106位から−91位の陰影を付した配列は不妊男性患者において見出された欠失領域を示す。 配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含む、核酸。 配列番号1の第40位から第55位における欠失変異を検出する工程を含む、ヒトTNP1遺伝子における変異の検出方法。 検出が、配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプローブの対象核酸とのハイブリダイゼーションによって行われる、請求項2記載の検出方法。 検出が、配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅によって行われる、請求項2記載の検出方法。 検出が、配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプローブの対象核酸とのハイブリダイゼーションによって行われる、請求項2記載の検出方法。 検出が、配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅によって行われる、請求項2記載の検出方法。 検出が、配列番号1の第40位から第55位の塩基配列を含む領域を増幅するためのプライマーおよび鋳型として対象核酸を用いた増幅によって行われる、請求項2記載の検出方法。 配列番号1の第146位から第747位から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含むmRNAを検出する工程をさらに含む、請求項2記載の方法。 配列番号2に示されるアミノ酸配列から選択される連続する少なくとも4個のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出する工程をさらに含む、請求項2記載の方法。 (i)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプローブ、(ii)配列番号1の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプライマー、(iii)配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプローブ、(iv)配列番号3に示される配列から選択される連続する少なくとも10個の塩基配列を含み、かつ配列番号3の第39位および第40位の塩基を含むプライマー、および(v)配列番号1の第40位から第55位の塩基配列を含む領域を増幅するためのプライマー、からなる群より選択される少なくとも1個のプローブまたはプライマーを含む、ヒトTNP1遺伝子における変異を検出するためのキット。 【課題】 TNP1遺伝子における変異を検出するための方法、キット、および核酸を提供する。【解決手段】 特定の塩基配列を有する配列の第40位から第55位から選択される連続する少なくとも3個の塩基配列を含むプローブの対象核酸とのハイブリダイゼーションによって行われ、該配列の第40位から第55位における欠失変異を検出する工程を含む、ヒトTNP1遺伝子における変異の検出方法、該方法に用いられるキット、および核酸を提供する。【選択図】なし配列表


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