生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_酸素センサ
出願番号:2005273273
年次:2007
IPC分類:G01N 27/41


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高田 雅介 岡元 智一郎 飯浜 和史 JP 2007085816 公開特許公報(A) 20070405 2005273273 20050921 酸素センサ 国立大学法人長岡技術科学大学 304021288 牛木 護 100080089 高田 雅介 岡元 智一郎 飯浜 和史 G01N 27/41 20060101AFI20070309BHJP JPG01N27/46 325HG01N27/46 325Z 4 1 OL 5 特許法第30条第1項適用申請有り 2005年3月22日 社団法人日本セラミックス協会発行の「2005年年会講演予稿集」に発表 本発明は、例えば内燃機関の排気ガスなど、被測定ガス中の酸素濃度を検出するための酸素センサに関するものである。 従来、例えば内燃機関の排気ガスなど、被測定ガス中の酸素濃度を検出するための酸素センサに関するものとして、特開2004−226310号公報や特開平8−75697号公報などに記載された酸素センサが知られている。特開2004−226310号公報特開平8−75697号公報 しかしながら、従来の酸素センサは、構造が複雑であり多くの製造工程を必要としているため、小型化、軽量化が困難であると共にコストが高く消費電力も高いものとなっている。 解決しようとする課題は、構造を簡素化して、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することである。 本発明は、前記課題を解決するために、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とするものである。 また、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とするものである。 また、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材中にLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを含む線材を用いたことを特徴とするものである。 また、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材中にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを含む線材を用いたことを特徴とするものである。 本発明の酸素センサは、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材中にLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを含む線材を用いたことで、構造を簡素化して、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することができる。 本発明の酸素センサは、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたものである。このように構成することにより、構造を簡素化して、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することができる。 本発明の一実施例について、以下に説明する。ある値以上の電圧をLnBa2Cu3O7-δ(Ln = 希土類元素、δは0〜1)のセラミックス線材に印加すると、線材の一部分が赤熱する。本発明者は、この現象をホットスポット現象と名付け(参考文献:T.Okamoto et al.,Jpn.J.Appl.Phys.,33,L1212(1994))、本現象に起因する様々な機能物性の発現機構の解明および酸素センサをはじめとする様々なデバイスへの応用について研究を行ってきた(参考文献:M.Takata et al.,Bull.Mater.Sci.,22,593(1999))。 ホットスポットの温度は雰囲気の酸素分圧の増加に伴って上昇するため、高酸素分圧下ではホットスポット部分で線材が溶断し易くなるという耐久性の問題があった。この問題に対して、高融点材料であるBaAl2O4やBaZrO3を用いてGd-123(GdBa2Cu3O7-δ)を複合化させることにより、線材の溶断が抑制されることがわかってきた(参考文献: T.Okamoto and M.Takata,Key Engineering Materials,228-229,307(2002)、Y.Tsutai et al.,J.Ceram.Soc.Japan,112,S599(2004))。 線材の溶断は、ホットスポット内部の局所部分、特に粒界部分において液相が生じることに起因すると考えられる。相図(参考文献:M.Murakami et al.,Jpn.J.Appl.Phys.,28,L399-401(1989))から推測すると、液相の生成を抑えるには、Ln-123(LnBa2Cu3O7-δ)とLn-211(Ln2BaCuO5)の混合相が有効である。そこで本発明では、Ln-123とLn-211とを用いた複合線材を作製し、その電気特性および耐久性を、これまでに検討した複合線材の結果と比較した。 実験では、LnとしてGdを用いたGd-123基複合線材を固相反応により焼成温度900〜1000℃で作製した。XRDパターンから、得られた試料はGd-123とGd-211のみから成る複合セラミックスであることを確認した。このセラミックスから断面が0.65 mm×0.65 mmの線材を切り出し、四端子法により電気特性を評価した。 図2にGd-211を10 mol%混合した複合線材の電流―電圧特性を示す。比較のために図中には、Gd-123単相線材とこれまでに検討した複合線材の特性も示している(高融点材料の混合量は何れも10 mol%である)。矢印は、線材の溶断を示している。単相線材と比べて、何れの複合線材においても溶断する電力(耐電力)は大きくなった。その中でも、Gd-211を用いた複合線材は、最も耐電力が大きいことがわかった。以上の結果から、Gd-211を用いたGd-123の複合化は、ホットスポットを利用したデバイスの耐久性の向上に極めて有効であることがわかった。 次に、本発明の酸素センサの基本構成について、図1に基づき説明する。線材1の両端に導線4を介して電源2を接続し、線材1に流れる電流を測定するために線材1と電源2の間に電流計3を導線4を介して接続する。線材1には、GdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いた。GdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材は、LnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材の一例である。 次に、本発明の酸素センサを用いて、例えば、内燃機関の排気ガスなど、被測定ガス中の酸素濃度を検出する場合には、図1に示したように、酸素センサの線材1を管体5内に設け、管体5内には被測定ガス6を流入させ、その時の電流計3の計測値により被測定ガス中の酸素濃度を検出する。 以上のように、本発明の酸素センサは、室温作動全固体センサであり、この酸素センサを用いることにより、酸素センサの素子自体の構造を極めて簡素に構成することができ、システム全体の構成も簡便とすることができる。従って、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することができる。本発明の一実施例の主要部概要構成を示す概念図である。本発明の一実施例の実験結果を示すグラフである。符号の説明 1 線材 2 電源 3 電流計線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とする酸素センサ。線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とする酸素センサ。線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材中にLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを含む線材を用いたことを特徴とする酸素センサ。線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材中にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを含む線材を用いたことを特徴とする酸素センサ。 【課題】 構造を簡素化して、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供すること。【解決手段】 線材1の両端に電源2を設け、線材1に流れる電流を測定する電流計3を設けた酸素センサであって、前記線材1にLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材1を用いたものである。【選択図】 図1


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特許公報(B2)_酸素センサ

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_酸素センサ
出願番号:2005273273
年次:2011
IPC分類:G01N 27/416,G01N 27/12


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高田 雅介 岡元 智一郎 飯浜 和史 JP 4714867 特許公報(B2) 20110408 2005273273 20050921 酸素センサ 国立大学法人長岡技術科学大学 304021288 牛木 護 100080089 高田 雅介 岡元 智一郎 飯浜 和史 20110629 G01N 27/416 20060101AFI20110609BHJP G01N 27/12 20060101ALI20110609BHJP JPG01N27/46 321G01N27/12 A G01N 27/26−27/49 G01N 27/12 JSTPlus(JDreamII) 特開平02−204322(JP,A) 特開2004−104840(JP,A) T.OKAMOTO, M.TAKATA,Characteristics of Oxygen Sensor Exploiting the Hot Spot in BaAL2O4-added GdBa2Cu3O7-δ Composite Ceramix Rod,Journal of the Ceramic Society of Japan,2004年,Supplement 112-1, PacRim5 Special Issue,S567-S571 R.Cloots et al.,Simulations of kinetic growth of YBa2Cu3O7-δgrains,Journal of Crystal Growth,1996年,Vol.166,p.816-819 T.Okamoto et al.,Novel sponge-like structure created in GdBa2Cu3O7-δceramics by hot spot,Science and Technology of Advanced Materials,2005年,Vol.6,p.195-198 2 2007085816 20070405 5 20080609 特許法第30条第1項適用 2005年3月22日 社団法人日本セラミックス協会発行の「2005年年会講演予稿集」に発表 黒田 浩一 本発明は、例えば内燃機関の排気ガスなど、被測定ガス中の酸素濃度を検出するための酸素センサに関するものである。 従来、例えば内燃機関の排気ガスなど、被測定ガス中の酸素濃度を検出するための酸素センサに関するものとして、特開2004−226310号公報や特開平8−75697号公報などに記載された酸素センサが知られている。特開2004−226310号公報特開平8−75697号公報 しかしながら、従来の酸素センサは、構造が複雑であり多くの製造工程を必要としているため、小型化、軽量化が困難であると共にコストが高く消費電力も高いものとなっている。 解決しようとする課題は、構造を簡素化して、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することである。 本発明は、前記課題を解決するために、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材に同一の希土類元素Lnを含むLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とするものである。 また、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とするものである。 本発明の酸素センサは、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材に同一の希土類元素Lnを含むLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことで、構造を簡素化して、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することができる。 本発明の酸素センサは、線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたものである。このように構成することにより、構造を簡素化して、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することができる。 本発明の一実施例について、以下に説明する。ある値以上の電圧をLnBa2Cu3O7−δ(Ln=希土類元素、δは0〜1)のセラミックス線材に印加すると、線材の一部分が赤熱する。本発明者は、この現象をホットスポット現象と名付け(参考文献:T.Okamoto et al.,Jpn.J.Appl.Phys.,33,L1212(1994))、本現象に起因する様々な機能物性の発現機構の解明および酸素センサをはじめとする様々なデバイスへの応用について研究を行ってきた(参考文献:M.Takata et al.,Bull.Mater.Sci.,22,593(1999))。 ホットスポットの温度は雰囲気の酸素分圧の増加に伴って上昇するため、高酸素分圧下ではホットスポット部分で線材が溶断し易くなるという耐久性の問題があった。この問題に対して、高融点材料であるBaAl2O4やBaZrO3を用いてGd−123(GdBa2Cu3O7−δ)を複合化させることにより、線材の溶断が抑制されることがわかってきた(参考文献: T.Okamoto and M.Takata,Key Engineering Materials,228-229,307(2002)、Y.Tsutai et al.,J.Ceram.Soc.Japan,112,S599(2004))。 線材の溶断は、ホットスポット内部の局所部分、特に粒界部分において液相が生じることに起因すると考えられる。相図(参考文献:M.Murakami et al.,Jpn.J.Appl.Phys.,28,L399-401(1989))から推測すると、液相の生成を抑えるには、Ln−123(LnBa2Cu3O7−δ)とLn−211(Ln2BaCuO5)の混合相が有効である。そこで本発明では、Ln−123とLn−211とを用いた複合線材を作製し、その電気特性および耐久性を、これまでに検討した複合線材の結果と比較した。 実験では、LnとしてGdを用いたGd−123基複合線材を固相反応により焼成温度900〜1000℃で作製した。XRDパターンから、得られた試料はGd−123とGd−211のみから成る複合セラミックスであることを確認した。このセラミックスから断面が0.65mm×0.65mmの線材を切り出し、四端子法により電気特性を評価した。 図2にGd−211を10mol%混合した複合線材の電流−電圧特性を示す。比較のために図中には、Gd−123単相線材とこれまでに検討した複合線材の特性も示している(高融点材料の混合量は何れも10mol%である)。矢印は、線材の溶断を示している。単相線材と比べて、何れの複合線材においても溶断する電力(耐電力)は大きくなった。その中でも、Gd−211を用いた複合線材は、最も耐電力が大きいことがわかった。以上の結果から、Gd−211を用いたGd−123の複合化は、ホットスポットを利用したデバイスの耐久性の向上に極めて有効であることがわかった。 次に、本発明の酸素センサの基本構成について、図1に基づき説明する。線材1の両端に導線4を介して電源2を接続し、線材1に流れる電流を測定するために線材1と電源2の間に電流計3を導線4を介して接続する。線材1には、GdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いた。GdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材は、LnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材の一例である。 次に、本発明の酸素センサを用いて、例えば、内燃機関の排気ガスなど、被測定ガス中の酸素濃度を検出する場合には、図1に示したように、酸素センサの線材1を管体5内に設け、管体5内には被測定ガス6を流入させ、その時の電流計3の計測値により被測定ガス中の酸素濃度を検出する。 以上のように、本発明の酸素センサは、室温作動全固体センサであり、この酸素センサを用いることにより、酸素センサの素子自体の構造を極めて簡素に構成することができ、システム全体の構成も簡便とすることができる。従って、小型化、軽量化を図り、低コスト化、低消費電力化を可能にすると共に信頼性の高い酸素センサを提供することができる。本発明の一実施例の主要部概要構成を示す概念図である。本発明の一実施例の実験結果を示すグラフである。1 線材2 電源3 電流計線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材に同一の希土類元素Lnを含むLnBa2Cu3O7−δとLn2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とする酸素センサ。線材の両端に電源を設け、前記線材に流れる電流を測定する電流計を設けた酸素センサであって、前記線材にGdBa2Cu3O7−δとGd2BaCuO5とを混合した複合セラミックスの線材を用いたことを特徴とする酸素センサ。


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