生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_皮膚外用剤
出願番号:2005204016
年次:2007
IPC分類:A61K 8/96,A61K 8/00,A61Q 19/00


特許情報キャッシュ

棚橋 亨太 JP 2007022936 公開特許公報(A) 20070201 2005204016 20050713 皮膚外用剤 株式会社ノエビア 000135324 棚橋 亨太 A61K 8/96 20060101AFI20070105BHJP A61K 8/00 20060101ALI20070105BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20070105BHJP JPA61K7/00 KA61K7/48 1 OL 8 4C083 4C083AA111 4C083AA112 4C083AA122 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC102 4C083AC122 4C083AC242 4C083AC302 4C083AC422 4C083AC432 4C083AC442 4C083AC482 4C083AC582 4C083AD092 4C083AD152 4C083AD282 4C083AD572 4C083CC04 4C083CC05 4C083DD41 4C083EE12 本発明は、保湿性に優れ、肌荒れの防止や改善に優れた効果を発揮する皮膚外用剤に関する。 加齢や疾患による皮膚のバリア機能、水分保持機能の低下や冷暖房等の外的環境による低湿度状態から生じる皮膚の乾燥は、肌荒れを惹き起こす重要な要因となっている。皮膚の乾燥によって生じた肌荒れは、小ジワや皮膚のキメの低下といった皮膚症状を引き起こすだけでなく、痒みや湿疹といった皮膚疾患の原因ともなっている。このため、皮膚の乾燥を防ぎ、肌荒れ防止あるいは改善する保湿剤は、非常に有用性が高いと考えられ、これまで皮膚外用剤の分野では、様々な保湿剤の検索や配合検討がなされてきた。 従来の保湿剤としては、グリセリン、ソルビトール、マルチトール、ヒドロキシプロリン、キトサン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム(非特許文献1参照)が知れている。また、近年では薬用植物をはじめとする植物の抽出物についてもその保湿効果の検討がなされており、ラン科植物(特許文献1参照)、アガベ抽出物(特許文献2参照)、落花生種皮の抽出物(特許文献3参照)、サイリウム抽出物(特許文献4参照)、竜眼種子の抽出物(特許文献5参照)、オオバコ抽出物(特許文献6参照)、キク科ハマグルマ属植物の抽出物(特許文献7参照)、サクラ属植物、スミレ属植物、ノコギリソウ属植物、イトラン属植物、コゴメグサ属植物、モトノキ属植物およびイチョウからなる植物より抽出された各種植物抽出物(特許文献8参照)などが報告されている。 なお、本発明に係るイワヒバ科イワヒバ属の皮膚外用剤への配合としては、イワヒバ科イワヒバ属イワヒバ(Selaginella tamariscina)の抽出物を老化防止成分として含有する皮膚外用剤(特許文献9参照)、イワヒバ科イワヒバ属イワヒバの抽出物を保湿成分として含有する化粧料(特許文献10参照)等が開示されている。特開2002−205933号公報特開2002−193820号公報特開2002−145757号公報特開2002−145756号公報特開2002−145732号公報特開2002−145731号公報特開2002−20262号公報特開2002−20225号公報特許庁「周知・慣用技術集」(化粧品及び類似品)、1984年8月21日、p22−25特開2004−210653号公報特開2000−143488号公報 従来知られている上記の有効成分を含有する皮膚外用剤は、いずれにおいてもその保湿効果、肌荒れ改善効果は必ずしも十分でなく、より優れた有効成分の開発が求められていた。従って、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、保湿効果や肌荒れ改善効果に優れた皮膚外用剤を提供することにある。 本発明者らは、上記課題を解決するために、保湿効果や肌荒れ改善効果に優れた成分を得るべく鋭意研究を重ねた結果、イワヒバ科イワヒバ属のクラマゴケ(Selaginella remotifolia)、オニクラマゴケ(Selaginella doederleinii)、アマミクラマゴケ(Selaginella limbata)、タチクラマゴケ(Selaginella nipponica)、ヒメムカデクラマゴケ(Selaginella lutchuensis)及びヒメクラマゴケ(Selaginella heterostachys)の中から選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物が、保湿効果や肌荒れ改善効果に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、クラマゴケ(Selaginella remotifolia)、オニクラマゴケ(Selaginella doederleinii)、アマミクラマゴケ(Selaginella limbata)、タチクラマゴケ(Selaginella nipponica)、ヒメムカデクラマゴケ(Selaginella lutchuensis)及びヒメクラマゴケ(Selaginella heterostachys)の中から選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤に関する。 本発明によれば、保湿効果や肌荒れ改善効果に優れた皮膚外用剤を提供することができる。 本発明の実施の形態を説明する。 本発明に用いられるクラマゴケ(Selaginella remotifolia)、オニクラマゴケ(Selaginella doederleinii)、アマミクラマゴケ(Selaginella limbata)、タチクラマゴケ(Selaginella nipponica)、ヒメムカデクラマゴケ(Selaginella lutchuensis)、ヒメクラマゴケ(Selaginella heterostachys)は、イワヒバ科イワヒバ属に属するシダ植物で日本にも地生している。 本発明に用いられるクラマゴケ(Selaginella remotifolia)は林下にしばしば群生する微細な姿の多年生で、長く地上をほふくする茎はせいぜい直径0.5〜0.7ミリ、斜上する側枝にはややまばらに2形の小葉がつく。本発明に用いられるオニクラマゴケ(Selaginella doederleinii)はやや大型でしっかりした形状の種で、樹木に寄り掛かり高さ数メートルに達するものもある。本発明に用いられるアマミクラマゴケ(Selaginella limbata)は奄美大島、ヒメムカデクラマゴケ(Selaginella lutchuensis)は鹿児島県南端と琉球諸島に自生する日本固有の種である。本発明に用いられるタチクラマゴケ(Selaginella nipponica)は山麓から路傍の向陽の斜面や石垣などに普通に見られる種で、日がよく当たる場所では、全体が赤みをおびることがある。本発明に用いられるヒメクラマゴケ(Selaginella heterostachys)はタチクラマゴケと一見よく似ているが、胞子葉が2形になる点で違っており、直立茎は黄色みをおび、越冬期の小葉も形がはっきり違う。 前記植物の抽出物は、適当な溶媒を用いた常法の抽出方法によって調製することができる。例えば、前記植物の抽出には、植物の胞子体、配偶体のいずれの部位を用いても構わないが、簡便に利用するには、胞子体の全草、根、葉身、葉柄などを用いるとよい。抽出の際は、生のまま用いてもよいが、抽出効率を考えると、細切、乾燥、粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬するか、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出方法でも行うことができる。抽出効率を上げるため、撹拌や抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。 抽出溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類などの溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。また、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。さらに、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種又は2種以上の超臨界液体や亜臨界液体を用いてもよい。 前記植物の上記溶媒による抽出物は、そのままでも使用することができるが、濃縮、乾固した物を水や極性溶媒に再度溶解したり、或いはこれらの生理作用を損なわない範囲で脱色、脱臭、脱塩等の精製処理を行ったり、カラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いてもよい。植物の前記抽出物やその処理物及び分画物は、各処理及び分画後に凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。 本発明においては、前記植物抽出物を皮膚外用剤に配合することにより、保湿性に優れ、肌荒れの予防や改善に優れた効果を発揮する皮膚外用剤を得ることが出来る。 本発明における前記植物抽出物の配合量は、皮膚外用剤の種類や目的等によって調整することができるが、皮膚外用剤の全量に対して、0.0001〜10.0重量%が好ましく、より好ましくは、0.001〜5.0重量%である。 本発明に係る皮膚外用剤は、ローション、乳液、ゲル、クリーム、軟膏剤、粉末、顆粒等、種々の剤型で提供することができる。 なお、本発明に係る皮膚外用剤には、本発明の植物抽出物の他に、通常医薬品、医薬部外品、皮膚化粧料、毛髪用化粧料及び洗浄料に配合される、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、薬剤、香料、樹脂、防菌剤、抗酸化剤、アルコール類等を適宜配合することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲において、他の植物抽出物との併用も可能である。 さらに実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。まず、本発明の植物抽出物の調製方法について示す。 [調製方法1] 本発明に用いられる植物の胞子体全草の乾燥粉砕物1kgに50重量%エタノール水溶液を10リットル加え、室温で7日間浸漬した。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去した後、本発明の植物抽出物を得た。 [調製方法2] 本発明に用いられる植物の胞子体全草の乾燥粉砕物1kgに水を9リットル加え、90℃にて6時間還流して抽出した。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去した後、本発明の植物抽出物を得た。 [調製方法3] 本発明に用いられる植物の胞子体全草の乾燥粉砕物1kgにメタノール9リットル加え、室温で7日間浸漬した。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去した後、本発明の植物抽出物を得た。 [調製方法4] 超臨界抽出装置に本発明に用いられる植物の胞子体全草を投入し、40℃において15Mpaの大気圧下で二酸化炭素の超臨界流体を用いて抽出した。抽出物を回収し、本発明の植物抽出物を得た。 続いて、本発明に係る植物抽出物を配合した皮膚外用剤の処方を示す。実施例1〜6の処方には、表1に示す本発明の植物抽出物を配合し、実施例7〜12の処方には、表2に示す本発明の植物抽出物を配合した。実施例13〜14の各処方には、それぞれの処方に記載の本発明の植物抽出物を配合した。 [実施例1〜6、比較例1]化粧水(1)エタノール 15.0(重量%)(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3(3)香料 0.1(4)表1に示す本発明の植物抽出物 1.0(5)精製水 83.38(6)クエン酸 0.02(7)クエン酸ナトリウム 0.1(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1製法:(1)に(2)〜(4)を溶解する。溶解後、(5)〜(7)を順次添加した後、十分に撹拌し、(8)を加え、均一に混合する。 [実施例7〜12、比較例2]乳液(1)スクワラン 10.0(重量%)(2)メチルフェニルポリシロキサン 4.0(3)水素添加パーム核油 0.5(4)水素添加大豆リン脂質 0.1(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.3(6)モノステアリン酸ソルビタン 1.0(7)グリセリン 10.0(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(9)カルボキシメチルポリマー 0.15(10)精製水 50.85(11)アルギニン(1重量%水溶液) 20.0(12)表2に示す本発明の植物抽出物 2.0製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を撹拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却を開始し、(11)と(12)を順次加え、均一に混合する。 [実施例13]クリーム(1)スクワラン 10.0(重量%)(2)ステアリン酸 2.0(3)水素添加パーム核油 0.5(4)水素添加大豆リン脂質 0.1(5)セタノール 3.6(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0(7)グリセリン 10.0(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(9)アルギニン(20重量%水溶液) 15.0(10)精製水 40.7(11)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 15.0(12)クラマゴケ抽出物(調製方法3) 1.0製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(11)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を撹拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。 [実施例14]水性ジェル(1)カルボキシビニルポリマー 0.5(重量%)(2)精製水 86.5(3)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液) 0.5(4)エタノール 10.0(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(6)香料 0.1(7)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 0.1(8)グリセリン 2.0(9)オニクラマゴケ抽出物(調製方法2) 0.1(10)タチクラマゴケ抽出物(調製方法4) 0.1製法:(1)を(2)に加え、均一に撹拌した後、(3)を加える。均一に溶解した後、(4)に予め溶解した(5)を加える。均一に撹拌した後、予め混合しておいた(6)〜(7)を加える。均一に撹拌した後、(8)〜(10)を順次加え、均一に混合する。 本発明の実施例1〜6について使用試験を行い、本発明の植物抽出物の保湿性について評価した。その際、実施例1において配合したクラマゴケ抽出物をソルビトールに代替し、比較例1として同時に使用試験を行った。 男女パネラー15名を一群として各試料をブラインドにて使用させ、実施例1〜6の保湿性を比較例1と比較して「感じる」、「どちらともいえない」、「感じない」の三段階で評価し、表3に各評価を得たパネラー数にて示した。 表3より、本発明の植物抽出物を配合した実施例使用群においては、6割以上のパネラーに明確な保湿性が感じられることがわかった。このことから、本発明の植物抽出物は、優れた保湿性を有することが明らかとなった。 次に本発明の実施例7〜12について使用試験を行い、肌荒れ、肌のキメ、肌の透明感について、それらの症状の改善効果を評価した。その際、実施例8において、配合したオニクラマゴケ抽出物をマルチトールに代替し、比較例2として同時に使用試験を行った。 各試料について、肌荒れ、肌のキメ、肌の透明感について悩みを持つ20〜50才代の男女パネラー20名を一群とし、ブラインドにて1ヶ月間使用させ、使用前後の皮膚状態の変化を観察して評価した。皮膚状態の指標として、肌荒れ、肌のキメ、肌の透明感について、「改善」、「やや改善」、「変化なし」の三段階で評価し、表4に各評価を得たパネラー数にて示した。なお、肌荒れと肌の透明感に関しては、目視にて評価し、肌のキメに関しては、マイクロスコープを用いて観察した。 表4より、肌荒れ、肌のキメ、肌の透明感について、本発明の植物抽出物を含有しない比較例2使用群においては、半数以上のパネラーに改善が認められなかったが、本発明の植物抽出物を配合した実施例使用群おいては、6割以上のパネラーに明確な改善が認められた。 以上のように、本発明の実施例においては、従来の比較例よりも、肌荒れ、肌のキメ、肌の透明感といった皮膚症状の改善に優れた効果を有していた。クラマゴケ(Selaginella remotifolia)、オニクラマゴケ(Selaginella doederleinii)、アマミクラマゴケ(Selaginella limbata)、タチクラマゴケ(Selaginella nipponica)、ヒメムカデクラマゴケ(Selaginella lutchuensis)及びヒメクラマゴケ(Selaginella heterostachys)の中から選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。 【課題】 保湿効果や肌荒れ改善効果に優れた皮膚外用剤を提供すること。【解決手段】 クラマゴケ(Selaginella remotifolia)、オニクラマゴケ(Selaginella doederleinii)、アマミクラマゴケ(Selaginella limbata)、タチクラマゴケ(Selaginella nipponica)、ヒメムカデクラマゴケ(Selaginella lutchuensis)及びヒメクラマゴケ(Selaginella heterostachys)の中から選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を皮膚外用剤に配合することにより、保湿効果や肌荒れ改善効果に優れた皮膚外用剤を得ることができた。【選択図】 なし


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