生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_化粧芯
出願番号:2005203873
年次:2006
IPC分類:A61K 8/02,A61K 8/19,A61K 8/30,A61K 8/49,A61K 8/67,A61K 8/96,A61K 8/00,A61Q 1/06,A61Q 1/10


特許情報キャッシュ

ライナー アッペル ゲルハルト ルーゲルト ハラルト フォン ゴーディン ヨアヒム キンツェル JP 2006036768 公開特許公報(A) 20060209 2005203873 20050713 化粧芯 ファーバー‐カステル アクチエンゲゼルシャフト 504314306 山口 巖 100075166 ライナー アッペル ゲルハルト ルーゲルト ハラルト フォン ゴーディン ヨアヒム キンツェル DE 202004011608.1 20040723 DE 202004012652.4 20040812 A61K 8/02 20060101AFI20060113BHJP A61K 8/19 20060101ALI20060113BHJP A61K 8/30 20060101ALI20060113BHJP A61K 8/49 20060101ALI20060113BHJP A61K 8/67 20060101ALI20060113BHJP A61K 8/96 20060101ALI20060113BHJP A61K 8/00 20060101ALI20060113BHJP A61Q 1/06 20060101ALI20060113BHJP A61Q 1/10 20060101ALI20060113BHJP JPA61K7/00 PA61K7/00 BA61K7/00 CA61K7/00 DA61K7/00 HA61K7/00 KA61K7/027A61K7/032 19 OL 8 4C083 4C083AA072 4C083AA121 4C083AA122 4C083AB192 4C083AB232 4C083AB431 4C083AB432 4C083AB442 4C083AC241 4C083AC242 4C083AC351 4C083AC352 4C083AC402 4C083AC421 4C083AC422 4C083AC482 4C083AC642 4C083AD152 4C083AD162 4C083AD611 4C083BB11 4C083BB12 4C083BB13 4C083BB21 4C083BB22 4C083BB23 4C083BB25 4C083BB31 4C083BB41 4C083BB46 4C083BB48 4C083CC01 4C083CC02 4C083CC11 4C083CC13 4C083CC14 4C083DD11 4C083EE05 4C083EE07 本発明は、芯用基材とこの芯用基材中に分散している固体粒子とを有する化粧芯に関する。 装飾及びスキンケアのための化粧芯は、棒状口紅、リップライナー、アイシャドー製品、アイライナー、カージャルペンシル、ルージュペンシル等として使用される。ここで芯はクレヨン(又はチョーク)でもある。芯は一般に、ワックス、脂肪及び乳化剤のようなワックス状物質、並びにオイル、充填材及び顔料から選ばれた芯用基材を含んでいる。 このような芯の欠点は、芯の温度安定性が比較的低く、特に芯の最高塗布温度が低いことである。なお、最高塗布温度とは、芯又はクレヨン用材料を唇、目蓋又は他の肌部分に、芯を擦り込まず、変形させずもしくは芯又はクレヨンを折ることなく直接塗布できる温度である。従来の芯は、確かに60〜90℃の融点もしくは融解温度範囲を有しているが、その最高塗布温度は当然のことながら遥かに低い。芯の形成に使用された方法は、芯用基材の微細構造、従って後の芯の機械的特性及び塗布特性に影響する。この影響は、約40〜45℃の塗布温度を有する芯を形成できる注型法の場合に最少になる。シリンダ内で芯用出発材料を圧搾し、出口を通して押出し型内に押出す押出成形の場合、芯用基材は、完成した芯が約30〜35℃の塗布温度を持つように、機械的および熱的に負荷を受ける。 このことから出発して、本発明の課題は、温度安定性を改善した、特に比較的高温で塗布することのできる化粧芯を提供することにある。 この課題は、本発明によれば、芯用基材とこの芯用基材中に分散している固体粒子とを有する化粧芯において、芯用基材が少なくとも1種類の脂肪酸塩と、50℃以下の融解温度範囲を持つ少なくとも1種類の親油性物質とから形成され、固体粒子の割合が少なくとも50%であることによって解決される。 本発明の実施態様は次の通り列記される。・脂肪酸塩が1〜20%の割合で含まれている(請求項2)。・脂肪酸塩が3〜10%の割合で含まれている(請求項3)。・脂肪酸塩が4〜8%の割合で含まれている(請求項4)。・親油性物質が5〜40%の割合で含まれている(請求項5)。・親油性物質が10〜35%の割合で含まれている(請求項6)。・親油性物質が16〜32%の割合で含まれている(請求項7)。・少なくとも60〜80%の固体粒子が含まれている(請求項8)。・化粧芯は、脂肪酸塩:1〜20%、親油性物質:5〜40%、固体粒子:50〜90%、添加剤:0〜10%の組成からなる(請求項9)。・化粧芯は、脂肪酸塩:4〜8%、親油性物質:16〜32%、固体粒子:60〜80%、添加剤:0〜10%の組成からなる(請求項10)。・脂肪酸塩が炭素原子数12〜18個を有する(請求項11)。・ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、並びにパルミチン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩及びミリスチン酸塩の群から選ばれた少なくとも1種類の脂肪酸塩が含まれている(請求項12)。・ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミニウム及びトリステアリン酸アルミニウムの群から選ばれた少なくとも1種類の脂肪酸塩が含まれている(請求項13)。・脂肪酸としてジステアリン酸アルミニウムが含まれている(請求項14)。・少なくとも1種類の親油性物質が、鉱油、ヒマシ油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、水添ヤシ油、ステアリルジメチコン、カプリルグリセリド、カプリングリセリド、水添パーム核油グリセリド及び水添パーム油グリセリドの群から選ばれる(請求項15)。・固体粒子として無機着色顔料および/または有機着色顔料が含まれている(請求項16)。・タルク、カオリン、マイカ、二酸化ケイ素で被覆したマイカの群から選ばれた固体粒子が含まれている(請求項17)。・香料、肌保護剤、被膜形成剤、保存剤、日焼け止め剤、芳香剤及びビタミンの群から選ばれた少なくとも1種類の添加剤が含まれている(請求項18)。・化粧芯は、成分を混合することにより生成された出発材料を80〜140℃の温度で押出すことにより得られる(請求項19)。 本発明によれば、芯用基材が少なくとも1種類の脂肪酸塩と、50℃以下の融解温度範囲を持つ少なくとも1種類の親油性物質、すなわちオイル又はワックス状物質から形成される。なお、芯用基材は、固体粒子に対する結合剤として作用し芯の塗布特性及び熱的安定性を十分に適える材料である。 驚くべきことに、このような基材により、90℃以上の融点をもち、即ち、従来の芯よりも遥かに高い貯蔵温度に損傷せずに耐えることができ、この従来の芯よりも高い温度でつまり50℃以上の温度で塗布できることが判明した。更に驚くべきことに、本発明により提案された芯用基材を有する芯は90%までの固体粒子を受入れることができ、それゆえ極めて色彩鮮明な芯調剤が製造可能である。従来の芯用基材を用いたのではこのような芯は製造可能ではない。固体粒子を高い割合で含むことにより、溶融状態にもたらされた芯材料は、更に注型するには粘度が高すぎる。しかしながら、押出成形法で成形すること、例えばスクリュー押出機を用いて押出しによって成形することは、従来の芯材料が必要な温度で著しく液化されるので、不可能である。それに対して本発明による芯材料は問題なく約80〜140℃の温度で押出すことができる。何故ならば、この芯材料つまり芯用基材はこのような温度でさえも加工時になお十分に高い粘度を有するからである。特に好ましい結果は1〜20%、好ましくは3〜10%の脂肪酸塩を含む芯で達成される。最良の結果は4〜8%の脂肪酸塩を含むことにより達成される。親油性物質の割合としては5〜40%、好ましくは10〜35%である。親油性物質の含有量が16〜32%であると特に好適であることが判明している。 固体粒子を少なくとも50%、特に60〜90%を含んでいると、芯の温度安定性および特にその塗布温度への好結果が生じる。なお、固体粒子は、タルク及びマイカのような充填材であるが、例えば着色顔料でもある。第1の優れた化粧芯は1〜20%の脂肪酸塩、5〜40%の親油性物質、30〜90%の固体粒子、0〜10%の添加剤から構成され、第2の優れた化粧芯は4〜8%の脂肪酸塩、16〜32%の親油性物質、60〜80%の固体粒子、0〜10%の添加剤から構成される。 好適な脂肪酸塩としては、炭素原子数10〜20個の鎖の長さを有するようなもの、特にラウリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、更にまたパルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸及びリノール酸も挙げることができる。ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミニウム、トリステアリン酸アルミニウム並びに上記脂肪酸塩の混合物が特に好適である。最良の結果はジステアリン酸アルミニウムにより達成される。 親油性液体もしくはオイルまたは50℃以下の低融点のワックス状物質としては、ヒマシ油、鉱油、ステアリルジメチコン、(固化した)水添ヤシ油、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、カプリルトリグリセリド及びカプリントリグリセリドのようなトリグリセリド、水添パーム核油グリセリド及び水添パーム油グリセリド、更にまたオリーブ油、ナタネ油並びに他の化粧品用に通常用いられるオイルが使用可能である。 着色剤としては、化粧品用に通常用いられる有機顔料または無機顔料を添加できる。付加的に例えば親油性色素のような色素を使用することも考えられる。必要に応じて、例えばタルク、カオリン、マイカ又は二酸化ケイ素で被覆したマイカのような充填材の添加も考えられる。添加剤もしくは補助剤としては、必要に応じて保存剤、日焼け止め剤、芳香剤、ビタミン、香料、肌保護物質、更にまた、炭素数35−45個のアルキルメチコン(CAS.No.131459−42−2)のような僅少量の構造形成剤つまり地肌形成剤の添加が可能である。添加剤の合計は製剤(調合物とも呼ばれる)中最高で10%までである。 本発明による材料はミキサ、混練機、ローラ破砕機等で均質化され、80〜140℃の温度で押出成形されて、芯もしくはクレヨンを製造する。 基本製剤として次の組成が挙られる。 脂肪酸塩: 1 〜 20% 50℃以下の融点を持つ親油性物質: 5 〜 40% 顔料、充填材: 30 〜 90% 添加剤: 0 〜 10% 有利な基本製剤は次の組成を有する。 脂肪酸塩: 4 〜 8% 親油性物質: 16 〜 32% 固体粒子: 60 〜 80% 添加剤: 0 〜 10% 本発明を以下の実施例に基づいて説明する。<例1> 芯直径4mmのブルーアイライナー芯: ステアリン酸リチウム:(CAS4485−12−5) 8.0% ミリスチン酸イソプロピル:(CAS110−27−0) 20.0% 水添パーム核油グリセリド: 11.0% (商品名Lipocire CM (関連先)Gattefosse社) 顔料 ブルー27:CI77510 60.0% パンテノール(CAS16485−10−2): 0.5% プロピルパラベン: 0.5%<例2> 目に塗布するための漆黒の化粧芯製剤。乾燥肌及び湿潤肌に塗布するための直径3mmの芯(アイライナー及びカージャルに使用)。この芯は60℃までの温度で塗布可能であり、95℃以上の温度安定性を有する。 ステアリン酸アルミニウム(CAS300−92−5): 4.0% カプリル/カプリン トリグリセリド 16.0% (商品名:Myritol 318、供給元/製造者:Henkel社) 顔料 ブルー29:CI77007 5.0% 二酸化ケイ素で被覆したマイカ: 15.0% (商品名:Micronasphere M:(Merck社製)) 顔料 ブラック11;CI77499 60.0%<例3> 55℃の最高塗布温度を持ちメタリックに輝いて肌を際立たせるための直径10mmのクレヨン。 ステアリン酸アルミニウム(CAS7047−84−9): 4.0% ステアリン酸亜鉛(CAS557−05−1): 2.0% 水添パーム核油: 10.0% PEG−6−エステル: 10.0% (商品名:Lipocire BP Pastilles、製造者/供給元Gattefosse社) 水添ヤシ油(CAS84836−98−6): 12.0% タルク: 20.0% アルミニウム粉末:顔料 金属 1;CI77000 42.0%<例4> 90℃以下の融点を持ち非光沢性の発色を示す直径8.0mmの真紅の棒状口紅用芯製剤。 ジステアリン酸アルミニウム: 4.0% ステアリルジメチコン: 16.0% (商品名:Dowcorning 2503、製造者:Dowcorning社) プロピルパラベン: 1.0% タルク: 28.0% ナチュラル レッド4;CI75470 51.0%<例5> 肌塗布用の治療土(黄土)を有する薄く着色する芯製剤。乾燥肌及び湿潤肌に塗布するための直径5mmの芯。この芯は60℃までの温度で塗布可能であり、95℃以上の温度安定性を有する。 ジステアリン酸アルミニウム(CAS300−92−5): 4.0% カプリル/カプリン トリグリセリド: 16.0% (商品名 Myritol 318、供給元/製造者Henkel社) 治療土(黄土)粉砕物(D90≦20μm): 50.0% 水添パーム核油グリセリド: 5.0% (商品名 Lipocire CM、関連先:Gattefosse社) 二酸化ケイ素で被覆したマイカ: 24.0% (商品名:Micronasphere M/Merck社) プロピルパラベン: 1.0%。 上記した全てのパーセントデータは重量%である。 芯用基材とこの芯用基材中に分散している固体粒子とを有する化粧芯において、芯用基材が少なくとも1種類の脂肪酸塩と50℃以下の融解温度範囲を持つ少なくとも1種類の親油性物質とから形成され、固体粒子の割合が少なくとも50%であることを特徴とする化粧芯。 脂肪酸塩が1〜20%の割合で含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 脂肪酸塩が3〜10%の割合で含まれていることを特徴とする請求項2記載の化粧芯。 脂肪酸塩が4〜8%の割合で含まれていることを特徴とする請求項3記載の化粧芯。 親油性物質が5〜40%の割合で含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 親油性物質が10〜35%の割合で含まれていることを特徴とする請求項5記載の化粧芯。 親油性物質が16〜32%の割合で含まれていることを特長とする請求項6記載の化粧芯。 少なくとも60〜80%の固体粒子が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 脂肪酸塩 1〜20% 親油性物質 5〜40% 固体粒子 50〜90% 添加剤 0〜10% の組成からなることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 脂肪酸塩 4〜 8% 親油性物質 16〜32% 固体粒子 60〜80% 添加剤 0〜10% の組成からなることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 脂肪酸塩が炭素原子数12〜18個を有することを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、並びにパルミチン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩及びミリスチン酸塩の群から選ばれた少なくとも1種類の脂肪酸塩が含まれていることを特徴とする請求項11記載の化粧芯。 ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミニウム及びトリステアリン酸アルミニウムの群から選ばれた少なくとも1種類の脂肪酸塩が含まれていることを特徴とする請求項11記載の化粧芯。 脂肪酸としてジステアリン酸アルミニウムが含まれていることを特徴とする請求項11記載の化粧芯。 少なくとも1種類の親油性物質が、鉱油、ヒマシ油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、水添ヤシ油、ステアリルジメチコン、カプリルグリセリド、カプリングリセリド、水添パーム核油グリセリド及び水添パーム油グリセリドの群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 固体粒子として無機着色顔料および/または有機着色顔料が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 タルク、カオリン、マイカおよび二酸化ケイ素で被覆したマイカの群から選ばれた固体粒子が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 香料、肌保護剤、被膜形成剤、保存剤、日焼け止め剤、芳香剤及びビタミンの群から選ばれた少なくとも1種類の添加剤が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 成分を混合することにより生成された出発材料を80〜140℃の温度で押出すことにより得られることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 【課題】温度安定性を改善し、特に比較的高温で塗布可能な化粧芯を提供する。【解決手段】芯用基材とこの芯用基材中に分散している固体粒子とを備え、芯用基材が少なくとも1種類の脂肪酸塩と、50℃以下の融解温度範囲を持つ少なくとも1種類の親油性物質、すなわちオイル又はワックス状物質とから形成され、固体粒子の割合が少なくとも50%である。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る

特許公報(B2)_化粧芯

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_化粧芯
出願番号:2005203873
年次:2011
IPC分類:A61K 8/36,A61Q 1/00


特許情報キャッシュ

ライナー アッペル ゲルハルト ルーゲルト ハラルト フォン ゴーディン ヨアヒム キンツェル JP 4638779 特許公報(B2) 20101203 2005203873 20050713 化粧芯 ファーバー‐カステル アクチエンゲゼルシャフト 504314306 山口 巖 100075166 ライナー アッペル ゲルハルト ルーゲルト ハラルト フォン ゴーディン ヨアヒム キンツェル DE 202004011608.1 20040723 DE 202004012652.4 20040812 20110223 A61K 8/36 20060101AFI20110203BHJP A61Q 1/00 20060101ALI20110203BHJP JPA61K8/36A61Q1/00 A61K8/00-8/99 A61Q1/00-8/99 特開平11−181329(JP,A) 特開2002−265330(JP,A) 国際公開第02/026903(WO,A1) 15 2006036768 20060209 6 20050805 2007035388 20071228 川上 美秀 内藤 伸一 荒木 英則 本発明は、芯用基材とこの芯用基材中に分散している固体粒子とを有する化粧芯に関する。 装飾及びスキンケアのための化粧芯は、棒状口紅、リップライナー、アイシャドー製品、アイライナー、カージャルペンシル、ルージュペンシル等として使用される。ここで芯はクレヨン(又はチョーク)でもある。芯は一般に、ワックス、脂肪及び乳化剤のようなワックス状物質、並びにオイル、充填材及び顔料から選ばれた芯用基材を含んでいる。 このような芯の欠点は、芯の温度安定性が比較的低く、特に芯の最高塗布温度が低いことである。なお、最高塗布温度とは、芯又はクレヨン用材料を唇、目蓋又は他の肌部分に、芯を擦り込まず、変形させずもしくは芯又はクレヨンを折ることなく直接塗布できる温度である。従来の芯は、確かに60〜90℃の融点もしくは融解温度範囲を有しているが、その最高塗布温度は当然のことながら遥かに低い。芯の形成に使用された方法は、芯用基材の微細構造、従って後の芯の機械的特性及び塗布特性に影響する。この影響は、約40〜45℃の塗布温度を有する芯を形成できる注型法の場合に最少になる。シリンダ内で芯用出発材料を圧搾し、出口を通して押出し型内に押出す押出成形の場合、芯用基材は、完成した芯が約30〜35℃の塗布温度を持つように、機械的および熱的に負荷を受ける。 このことから出発して、本発明の課題は、温度安定性を改善した、特に比較的高温で塗布することのできる化粧芯を提供することにある。 この課題は、本発明によれば、芯用基材とこの芯用基材中に分散している固体粒子とを有する化粧芯において、芯用基材がジステアリン酸アルミニウムと、50℃以下の融解温度範囲を持つ少なくとも1種類の親油性物質とから形成され、固体粒子の割合が少なくとも50%であることによって解決される。 本発明の実施態様は次の通り列記される。・ジステアリン酸アルミニウムが1〜20%の割合で含まれている(請求項2)。・ジステアリン酸アルミニウムが3〜10%の割合で含まれている(請求項3)。・ジステアリン酸アルミニウムが4〜8%の割合で含まれている(請求項4)。・親油性物質が5〜40%の割合で含まれている(請求項5)。・親油性物質が10〜35%の割合で含まれている(請求項6)。・親油性物質が16〜32%の割合で含まれている(請求項7)。・少なくとも60〜80%の固体粒子が含まれている(請求項8)。・化粧芯は、ジステアリン酸アルミニウム:1〜20%、親油性物質:5〜40%、固体粒子:50〜90%、添加剤:0〜10%の組成からなる(請求項9)。・化粧芯は、ジステアリン酸アルミニウム:4〜8%、親油性物質:16〜32%、固体粒子:60〜80%、添加剤:0〜10%の組成からなる(請求項10)。・少なくとも1種類の親油性物質が、鉱油、ヒマシ油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、水添ヤシ油、ステアリルジメチコン、カプリルグリセリド、カプリングリセリド、水添パーム核油グリセリド及び水添パーム油グリセリドの群から選ばれる(請求項11)。・固体粒子として無機着色顔料および/または有機着色顔料が含まれている(請求項12)。・タルク、カオリン、マイカ、二酸化ケイ素で被覆したマイカの群から選ばれた固体粒子が含まれている(請求項13)。・香料、肌保護剤、被膜形成剤、保存剤、日焼け止め剤、芳香剤及びビタミンの群から選ばれた少なくとも1種類の添加剤が含まれている(請求項14)。・化粧芯は、成分を混合することにより生成された出発材料を80〜140℃の温度で押出すことにより得られる(請求項15)。 本発明によれば、芯用基材がジステアリン酸アルミニウムと、50℃以下の融解温度範囲を持つ少なくとも1種類の親油性物質、すなわちオイル又はワックス状物質から形成される。なお、芯用基材は、固体粒子に対する結合剤として作用し芯の塗布特性及び熱的安定性を十分に適える材料である。 驚くべきことに、このような基材により、90℃以上の融点をもち、即ち、従来の芯よりも遥かに高い貯蔵温度に損傷せずに耐えることができ、この従来の芯よりも高い温度でつまり50℃以上の温度で塗布できることが判明した。更に驚くべきことに、本発明により提案された芯用基材を有する芯は90%までの固体粒子を受入れることができ、それゆえ極めて色彩鮮明な芯調剤が製造可能である。従来の芯用基材を用いたのではこのような芯は製造可能ではない。固体粒子を高い割合で含むことにより、溶融状態にもたらされた芯材料は、更に注型するには粘度が高すぎる。しかしながら、押出成形法で成形すること、例えばスクリュー押出機を用いて押出しによって成形することは、従来の芯材料が必要な温度で著しく液化されるので、不可能である。それに対して本発明による芯材料は問題なく約80〜140℃の温度で押出すことができる。何故ならば、この芯材料つまり芯用基材はこのような温度でさえも加工時になお十分に高い粘度を有するからである。特に好ましい結果は1〜20%、好ましくは3〜10%のジステアリン酸アルミニウムを含む芯で達成される。最良の結果は4〜8%のジステアリン酸アルミニウムを含むことにより達成される。親油性物質の割合としては5〜40%、好ましくは10〜35%である。親油性物質の含有量が16〜32%であると特に好適であることが判明している。 固体粒子を少なくとも50%、特に60〜90%を含んでいると、芯の温度安定性および特にその塗布温度への好結果が生じる。なお、固体粒子は、タルク及びマイカのような充填材であるが、例えば着色顔料でもある。第1の優れた化粧芯は1〜20%のジステアリン酸アルミニウム、5〜40%の親油性物質、30〜90%の固体粒子、0〜10%の添加剤から構成され、第2の優れた化粧芯は4〜8%のジステアリン酸アルミニウム、16〜32%の親油性物質、60〜80%の固体粒子、0〜10%の添加剤から構成される。 本発明においては、ジステアリン酸アルミニウムを使用する。 親油性液体もしくはオイルまたは50℃以下の低融点のワックス状物質としては、ヒマシ油、鉱油、ステアリルジメチコン、(固化した)水添ヤシ油、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、カプリルトリグリセリド及びカプリントリグリセリドのようなトリグリセリド、水添パーム核油グリセリド及び水添パーム油グリセリド、更にまたオリーブ油、ナタネ油並びに他の化粧品用に通常用いられるオイルが使用可能である。 着色剤としては、化粧品用に通常用いられる有機顔料または無機顔料を添加できる。付加的に例えば親油性色素のような色素を使用することも考えられる。必要に応じて、例えばタルク、カオリン、マイカ又は二酸化ケイ素で被覆したマイカのような充填材の添加も考えられる。添加剤もしくは補助剤としては、必要に応じて保存剤、日焼け止め剤、芳香剤、ビタミン、香料、肌保護物質、更にまた、炭素数35−45個のアルキルメチコン(CAS.No.131459−42−2)のような僅少量の構造形成剤つまり地肌形成剤の添加が可能である。添加剤の合計は製剤(調合物とも呼ばれる)中最高で10%までである。 本発明による材料はミキサ、混練機、ローラ破砕機等で均質化され、80〜140℃の温度で押出成形されて、芯もしくはクレヨンを製造する。 基本製剤として次の組成が挙られる。 ジステアリン酸アルミニウム: 1 〜 20% 50℃以下の融点を持つ親油性物質: 5 〜 40% 顔料、充填材: 30 〜 90% 添加剤: 0 〜 10% 有利な基本製剤は次の組成を有する。 ジステアリン酸アルミニウム: 4 〜 8% 親油性物質: 16 〜 32% 固体粒子: 60 〜 80% 添加剤: 0 〜 10% 本発明を以下の実施例に基づいて説明する。<例1> 90℃以下の融点を持ち非光沢性の発色を示す直径8.0mmの真紅の棒状口紅用芯製剤。 ジステアリン酸アルミニウム: 4.0% ステアリルジメチコン: 16.0% (商品名:Dowcorning 2503、製造者:Dowcorning社) プロピルパラベン: 1.0% タルク: 28.0% ナチュラル レッド4;CI75470 51.0%<例2> 肌塗布用の治療土(黄土)を有する薄く着色する芯製剤。乾燥肌及び湿潤肌に塗布するための直径5mmの芯。この芯は60℃までの温度で塗布可能であり、95℃以上の温度安定性を有する。 ジステアリン酸アルミニウム(CAS300−92−5): 4.0% カプリル/カプリン トリグリセリド: 16.0% (商品名 Myritol 318、供給元/製造者Henkel社) 治療土(黄土)粉砕物(D90≦20μm): 50.0% 水添パーム核油グリセリド: 5.0% (商品名 Lipocire CM、関連先:Gattefosse社) 二酸化ケイ素で被覆したマイカ: 24.0% (商品名:Micronasphere M/Merck社) プロピルパラベン: 1.0%。 上記した全てのパーセントデータは重量%である。 芯用基材とこの芯用基材中に分散している固体粒子とを有する化粧芯において、芯用基材がジステアリン酸アルミニウムと50℃以下の融解温度範囲を持つ少なくとも1種類の親油性物質とから形成され、固体粒子の割合が少なくとも50%であることを特徴とする化粧芯。 ジステアリン酸アルミニウムが1〜20%の割合で含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 ジステアリン酸アルミニウムが3〜10%の割合で含まれていることを特徴とする請求項2記載の化粧芯。 ジステアリン酸アルミニウムが4〜8%の割合で含まれていることを特徴とする請求項3記載の化粧芯。 親油性物質が5〜40%の割合で含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 親油性物質が10〜35%の割合で含まれていることを特徴とする請求項5記載の化粧芯。 親油性物質が16〜32%の割合で含まれていることを特長とする請求項6記載の化粧芯。 少なくとも60〜80%の固体粒子が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 ジステアリン酸アルミニウム 1〜20% 親油性物質 5〜40% 固体粒子 50〜90% 添加剤 0〜10% の組成からなることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 ジステアリン酸アルミニウム 4〜 8% 親油性物質 16〜32% 固体粒子 60〜80% 添加剤 0〜10% の組成からなることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 少なくとも1種類の親油性物質が、鉱油、ヒマシ油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、水添ヤシ油、ステアリルジメチコン、カプリルグリセリド、カプリングリセリド、水添パーム核油グリセリド及び水添パーム油グリセリドの群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 固体粒子として無機着色顔料および/または有機着色顔料が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 タルク、カオリン、マイカおよび二酸化ケイ素で被覆したマイカの群から選ばれた固体粒子が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 香料、肌保護剤、被膜形成剤、保存剤、日焼け止め剤、芳香剤及びビタミンの群から選ばれた少なくとも1種類の添加剤が含まれていることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。 成分を混合することにより生成された出発材料を80〜140℃の温度で押出すことにより得られることを特徴とする請求項1記載の化粧芯。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る