タイトル: | 公開特許公報(A)_ディジタル直交ロックイン検出方法及び装置 |
出願番号: | 2005186367 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | G01R 33/36,G01N 24/10,A61B 5/055 |
根本 暢明 JP 2007003458 公開特許公報(A) 20070111 2005186367 20050627 ディジタル直交ロックイン検出方法及び装置 日本電子株式会社 000004271 井島 藤治 100085187 鮫島 信重 100090424 根本 暢明 G01R 33/36 20060101AFI20061208BHJP G01N 24/10 20060101ALI20061208BHJP A61B 5/055 20060101ALI20061208BHJP JPG01N24/04 530CG01N24/10 510GA61B5/05 364A61B5/05 400 2 1 OL 9 4C096 4C096AB07 4C096AD10 4C096AD12 4C096CD08 4C096DA09 本発明はディジタル直交ロックイン検出方法及び装置に関する。(アナログ直交検出) 図7はNMR(核磁気共鳴)分光計の構成例を示すブロック図である。シーケンサ1から出力されたパルス信号は、ダイレクト・ディジタル・シンセサイザ(DDS)ドータカード2に入り、所定の処理が行われる。DDSドータカード2は、ディジタル直接合成器(DDS)2aと、D/A変換器(DAC)2bとローパスフィルタ2cから構成されている。そして、DDSドータカード2からは、9〜12MHzのパルスが出力される。 このパルス信号は、続くトランスミッタ3に入る。該トランスミッタ3は、DDSドータカード2の出力と分配器3bの出力をミキシングさせるミキサ3aと、該ミキサ3aの出力を減衰させるアッテネータ(ATT)3cから構成されている。アッテネータ3cの出力は続くパワーアンプ4により増幅され、プローブ6に印加される。該プローブ6で検出されたNMR信号はデュープレクサ(DPLX)5,プリアンプ7を経てOBSレシーバ10に入る。 そして、OBSレシーバ10では、イメージリジェクションミキサ(IRM)11にて、周波数シンセサイザ(FSY)20からの局発(LO)と混合される。前記周波数シンセサイザ20からの信号は、FSYセレクタ12で選択され、イメージリジェクションミキサ11と混合される。混合された結果、その出力は中間周波数(IF)付近の周波数となる。このイメージリジェクションミキサ11の出力は、9〜12MHzを選択的に通過させるバンドパスフィルタ13を経てスプリッタ14で2分割される。 分割されたどちらの信号も、ディジタル直接合成器(DDS)15から発生しD/A変換器(DAC)16a,16bを経た中間周波数(IF)とミキサ17a,17bでそれぞれ混合される。この時、2つに分岐した信号には90゜位相の違うIFと混合させる。次に、これらのミキシングされた信号は、AF(オーディオフリークェンシー)フィルタ18a,18bで不必要な高周波成分が除去され、A/D変換器(ADC)31a,31bでディジタル信号に変換され、信号処理部32でデータを一時保存する。2つのディジタル信号の内、1つをリアル(Real:実部)、もう一方をイマジナリ(Imaginary:虚部)と表記する。この場合、どちらがリアルでもよい。(ディジタル直交検出) 図8はNMR分光計の第2の構成例を示すブロック図である。図7と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施の形態例と、図7に示す形態例との大きな違いは、DDS15から発生するIF信号と混合する際に、図7のアナログ直交検出では、位相の異なる2つの信号を混ぜたが、この例では、1種類の位相信号をDAC16bでアナログ信号に変換した後、ミキサ17bでNMR信号と混ぜている。但し、ADC31bで取り込む際に、必要とされるスペクトル幅SWに比べ、2倍以上の高い周波数でオーバーサンプリングする必要がある。 図1は本発明におけるディジタル計算の概念図であり、信号処理部32で得たディジタルデータのその後の処理を示している。図のデータバッファ40にためこんだ時間領域のデータは、2セットにコピーされ、一つにはsinΩt、もう一つにはcosΩtを掛算し、ディジタル低域通過フィルタ(D−LPF)42a,42bを通過させ、それぞれをデータバッファ2R,データバッファ2Iとして保存し、リアルデータとイマジナリデータとする。43aがデータバッファ2R、43bがデータバッファ2Iである。(ロックインアンプの概要と原理) 次に、ロックインアンプの概要と原理について説明する。図2はロックイン検波の説明図であり、ロックインアンプの原理を示している。観測信号は、単一の周波数のみからなると仮定する。そうすると、観測信号は、sin(ωt+α)と書くことができる。ここで、参照信号を用意して、その周波数を観測信号と一致させる(ないしは一致をめざし、周波数を掃引してもよい)ことを考える。 一致させることができたとすると、その参照信号をsin(ωt+β)と書くことができる。参照信号sin(ωt+β)と観測信号sin(ωt+α)を掛算器45で掛算すると、三角関数の積和の公式より掛算器45の出力は、cos(2ωt+α+β)−cos(α−β)となる。このうち、前項は時間変化する交流成分であり、かつ、後項は時間変化しない直流成分である。 ここで、2ωより低い周波数をカットオフ周波数とするローパスフィルタ(LPF)46で高周波成分をカットし、低周波成分だけ通過させると直流成分−cos(α−β)だけを得ることができる。一般に、ノイズはフィルタにより興味のある帯域以外の領域をカットすることで遮断することができるが、このロックインアンプの場合、ローパスフィルタ46のカットオフ周波数を1Hz程度以下にすることができるため、参照信号±1Hz程度の帯域に対し、その外側のノイズを遮断することができる。その結果、低ノイズ検出が可能なため、高感度計測によく用いられる。このような検出系をロックインアンプと称する。(直交ロックイン検出) 次に、直交ロックイン検出について説明する。また、図2で示した参照信号はsin(ωt+β)であって、その位相は特に決まっておらず、βの値によっては信号が観測できず(通常はこの位相を最適化調整する)、観測信号の位相を知ることができない。それを回避するために、直交ロックインアンプがある。 図3は直交ロックイン検波の説明図である。図2と同一のものは、同一の符号を付して示す。この直交ロックインアンプでは、観測信号と参照信号とをそれぞれ掛算器45,45aで掛算するものである。観測信号を2つに分離し、片方には正弦波を、また他方には余弦波をというように位相が90゜違う参照信号をそれぞれ掛算し、前述した例と同様にそれぞれローパスフィルタ46,46aを通過させ、位相の異なる2つの信号として観測する。参照信号がsin(ωt+β)の場合には、ローパスフィルタ46通過後の直流信号は−cos(α−β)となり、参照信号がcos(ωt+β)の場合には、ローパスフィルタ46aの通過後の直流信号はsin(α−β)となる。 このようにすることで、観測信号αと参照信号βの位相によらず、2つのチャネルどちらか必ず一方又は両方で信号を受信することができ、また、参照信号に対する観測信号の相対位相を知ることができる。なお、上述した図2,図3において、符号と1/2の係数は省略して示している。(ディジタルロックイン検出) 次に、ディジタルロックイン検出について説明する。上述のロックインアンプは、ディジタル化が可能である。図4はディジタルロックイン検波の説明図である。アナログ観測信号sin(ωt+α)が入力される。A/D変換器47はこの観測信号を時間変化するディジタル数列に変換する。この変換された観測信号は、掛算器48の一方の入力に入る。一方、掛算器48の他方の入力にはディジタルの参照信号sin(ωt+β)が入力される。 このようにして参照信号に対して正弦波に相当する数列を掛算し、得られた数列をディジタルのローパスフィルタ49を通過させる。これにより、直流信号に相当するディジタル数列−cos(α−β)を得ることが可能である。このようなディジタル化したロックインアンプも可能である。また、図3に示す回路とを組み合わせることにより、ディジタル直交ロックインアンプも可能である。 従来のこの種の装置としては、4倍オーバーサンプリング手法に基づくDPSD方式の複素検波によって得られる実部データと虚部データの振幅差を少なくする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、磁気共鳴イメージング装置において、その受信コイルからの信号に対して直交位相検波を行なう直交位相検波の改良に関する技術が知られている(例えば特許文献2参照)。 また、磁気共鳴信号を、共鳴周波数の位相が90゜異なる2つの参照波で検波して2信号に分離し、検波した信号をフーリエ変換し、該信号をフーリエ空間上で補正してノイズを除去し、その信号を再構成する技術が知られている(例えば特許文献3参照)。特開平10−99293号公報(段落0008〜0012、図1、図2)特開平5−317285号公報(段落0016〜0034、図1、図3)特開平4−357937号公報(段落0015〜0022、図6) 前述したアナログ直交検波方式の場合、2つの異なるA/D変換器(ADC)を使用することから、そのゲインやDCオフセットを同一にすることが難しく、イメージアーチファクトやセンターグリッジ(周波数オフセットにより発生するアーチファクト)を生じやすいという問題がある。また、一般的に磁気共鳴現象、特にNMRやMRIといった核磁気共鳴現象は、取り扱うエネルギーが極めて微小であることから、原理的本質的に感度がよくない。従って、高感度化は磁気共鳴装置開発において極めて重要である。 本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、磁気共鳴における信号受信を高感度に行なうことができるディジタル直交ロックイン検出方法及び装置を提供することを目的としている。(1)請求項1記載の発明は、磁気共鳴又は電子スピン共鳴における信号をディジタル直交受信する方法であって、ディジタル化された信号波に、ディジタル化された正弦関数及び余弦関数の参照波を掛け合わせて90゜位相の異なる実部と虚部の信号を得、観測幅に合わせて正弦関数及び余弦関数の周波数を可変させて、複数回の参照波を掛け合わせる演算を繰り返すようにしたことを特徴とする。(2)請求項2記載の発明は、磁気共鳴又は電子スピン共鳴における信号をディジタル直交受信する装置であって、その信号を要求する必要帯域より高い周波数でサンプリングしたディジタルデータを直交ディジタル検波する際に、ディジタルロックインアンプと同じ原理を用い、固定周波数±((必要帯域)/2)間の複数の異なる周波数可変の正弦関数又は余弦関数を繰り返し掛算し、それぞれ得られた信号を狭帯域ディジタル低域通過フィルタで不要成分をカットすることで直流成分だけ取り出すことを特徴とする。 本発明によれば、磁気共鳴における信号受信を従来に比較して高感度に行なうことができる。 以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。 図5は本発明の要部を示すブロック図であるまる図において、観測信号はsin(ωt+α)で表せる。この観測信号がA/D変換器60に入り、ディジタルデータに変換される。ディジタルデータに変換された信号は、ディジタル信号数列として掛算器61a,61bに入る。これら掛算器61a,61bにおいては、スプリットされた観測信号とそれぞれ参照信号として入ったcos(ωt+β)、sin(ωt+β)と掛算が行われる。各掛算器61a,61bの出力はディジタルローパスフィルタ62a,62bを通過することにより、広域成分が除去され、それぞれ直流信号sin(α−β),−cos(α−β)となる。 掛算器61aの出力は、sin(2ωt+α+β)+sin(α−β)となる。一方、乗算器61bの出力はcos(2ωt+α+β)−cos(α−β)となる。(実施の形態例1) 本発明のハードウェア構成は、図7,図8に示すものと同じである。但し、オーディオフィルタ18a,18b、A/D変換器31a,31b、信号処理部32等が広帯域(概ね2MHz)でのサンプリングに対応していることが必要である。更に、信号処理部32で取り込んだディジタルデータを図1に示すような計算をNMRの1データサンプリング毎に逐次的に行なうために、計算速度が比較的高速な分光計受信データ処理デバイス(信号処理部)として、高速のボードコンピュータないしはディジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)が必要である。この実施の形態例は、逐次的検出のNMRへの実施例を示す。 図6は本発明の動作の一例を示すフローチャートである。1) プローブ6で検出されたNMR信号は、デュープレクサ5及びプリアンプ7を経て、IRM(イメージリジェクトミキサ)11に入る。このIRM11で周波数シンセサイザ20からの局発と混合される。この結果、混合された信号は、IF付近の周波数となる。IRM11からの信号は、フィルタ13を経て所定の周波数帯域(9〜12MHz)のみ通過させる。ディジタル直列合成器15から発生しDAC16bを経たIFとミキサ17bでそれぞれ信号と混合される。 次に、AFフィルタ18bで、不必要な高周波成分を除去し、ADC31bでアナログ信号をディジタル信号に変換し(S1)、信号処理部32でデータを一時保存する。データは信号処理部32内のメモリに一時保存される。ここまでは、前述のディジタル直交検出(図4参照)。2) 次に、得られたデータをデータバッファ1である40(図1参照)に溜める(S2:1スキャン分)。データは時系列の順に数列になっている。このデータを2セットにコピーする(以下「生データ」とする)。以下、1セット目に関して説明する。 前記生データに対して時系列に沿ってcosΩtを掛算する。次いで、ディジタル低域通過フィルタ(D−LPF)42aを通す。この生データに対して時系列に沿ってcosΩtを掛算する。次いで、ディジタルローパスフィルタ42aを通す。3) この時、ディジタルローパスフィルタ42aのカットオフ周波数は、スペクトル幅SWをデータ点数NPで割った、ディジタル分解能と同程度ないしはそれ以下になるように調整する(S3)。例えば、SW=10kHz、NP=1000の時、ディジタル分解能は、10Hzである。ディジタルローパスフィルタ42aのカットオフ周波数がこの10Hzと同程度乃至はそれ以下になるように調整する。そして、それぞれ別個に狭帯域ディジタルローパスフィルタ(D−LPF)49を通過させる(S4)。そして、得られた数列データの最大強度又は時間平均値をデータバッファ2Rに溜める。その結果、Ωと等しい周波数の信号強度のみがデータバッファ2Rに溜まる。4) 上記の1セット目の動作と同様に時系列に沿って生データsinΩtを掛算する(S3)。ついで、ディジタルローパスフィルタ42bを通す(S4)。得られた数列データの最大強度値又は時間平均値をデータバッファ2Iに溜める。その結果、Ωと等しい周波数の信号で、位相が前述の場合に比較して90゜違う成分のみに関する信号強度がデータバッファ2Iに溜まる(S5)。5) 次に、Ωを変化させて(例えばΩ−ΔΩ)、上記の動作を、目的とするデータ点数回(NP回)繰り返す。このNP回の繰り返しの間に、Ωの変化量NP×ΔΩ=SWとなるように変化させる。ステップS5の処理結果はステップS6に入り、処理が終了したかどうかチェックする(S6)。終了した場合には、FID(Free Induction Decay:自由誘導減衰)1本分が終了したことになる。終了しない場合には、データ点とΩをインクリメントし(S7)、ステップS3に戻る。そうすると、観察幅SWの一方の端から他方の端までの周波数と一致したところの信号が強度として記録することができるため、NMRスペクトルを検出することができる。 このように、本発明によれば、磁気共鳴における信号受信を従来に比較して高感度に行なうことができる。(実施の形態2) 本発明のハードウェア構成は、図7,図8に示すものと同じである。但し、オーディオフィルタ18a,18b、A/D変換器31a,31b、信号処理部32等が広帯域(概ね2MHz)でのサンプリングに対応していることが必要である。更に、信号処理部32で取り込んだディジタルデータを図1に示すような計算をNMRの1データサンプリング毎に逐次的に行なうために、計算速度が比較的高速な分光計受信データ処理デバイス(信号処理部)として、高速のボードコンピュータないしはディジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)が必要である。この実施の形態例は、バッチ的検出のNMRへの実施例を示す。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。フローチャートとしては、図6を用いる。1) プローブ6で検出されたNMR信号は、デュープレクサ5,プリアンプ7を経て、IRM11周波数シンセサイザ20からの局発と混合され、IF付近の周波数となる。これが、その後の9〜12MHzを選択的に透過させるバンドパスフィルタ13を通過させる。ディジタル直接合成器(DDS)15から発生しDAC16bを経たミキサ17bでそれぞれ信号と混合される。 次に、AFフィルタ18bで不必要な高周波成分を除去し、ADC31bでアナログ信号をディジタル信号に変換する(S1)。そして、このディジタル信号は、信号処理部32でデータを一時保存される。この保存はバッファで行なう。ここまではディジタル直交検出の場合と全く同じである。また、計算速度が遅いので、オーバーサンプルしたデータを一旦溜め込み、NMR実験を終了後、以下の計算を行なう。2) 得られたデータをデータバッファ1(40)に溜める(S2)。このデータ量は1スキャン分である。データは時系列の順に数列になっている。このデータを再びセットにコピーする(以下「生データ」とする)。3) 以下、1セット目に関して説明する。 生データに対して時系列に沿ってcosΩtを掛算する(S3)。次いで、ディジタル低域通過フィルタ(D−LPF)49を通す(S4)。この時、ディジタル低域通過フィルタ49のカットオフ周波数は、スペクトル幅SWをデータ点数NPで割った、ディジタル分解能と同程度ないしはそれ以下になるように調整する。例えば、SW=10kHz、NP=1000の時、ディジタル分解能は10Hzである。ディジタル低域通過フィルタ49のカットオフ周波数が10Hzと同程度ないしはそれ以下になるように調整する。 得られた数列データの最大強度値又は時間平均値をデータバッファ2Rに溜める。その結果、Ωと等しい周波数の信号強度のみがデータバッファ2Rにたまる。4)上記3)と同様に、時系列に沿って生データにsinΩtを掛算する。ついで、ディジタル低域通過フィルタを通す。得られた数列データの最大強度値又は時間平均値をデータバッファ2Iに溜める(S5)。その結果、Ωと等しい周波数の信号で、位相が3)と90゜違い成分のみに関する信号強度がデータバッファ2Iに溜まる。5) 次に、処理が終了したかどうかチェックする(S6)。処理が終了したらFID1本分終了する。処理が終了しなかった場合には、次に、Ωを変化させて(例えばΩ−ΔΩ)上記3)及び4)を、目的とするデータ点数回(NP回)繰り返す(S7)。このNPN回の繰り返しの間に、Ωの変化量NP×ΔΩ=SWとなるように変化させる。そうすると、観測幅SWの一方の端から他方の端までの周波数と一致したところの信号を強度として記録することができるため、NMRスペクトルを検出することができる。 このように、本発明によれば、磁気共鳴における信号受信を従来の方法に比較して高感度で行なうことができる。本発明におけるディジタル計算の概念図である。ロックイン検波の説明図である。直交ロックイン検波の説明図である。ディジタルロックイン検波の説明図である。本発明の要部を示すブロック図である。本発明の動作の一例を示すフローチャートである。NMR分光計の第1の構成例を示すブロック図である。NMR分光計の第2の構成例を示すブロック図である。符号の説明 1 シーケンサ 2 DDSドータカード 2a DDS 2b DAC 2c ローパスフィルタ 3 トランスミッタ 3a SSBミキサ 3b 分配器 3c アッテネータ 4 パワーアンプ 5 デュープレクサ 6 プローブ 7 プリアンプ 10 OBSレシーバ 11 IRM 12 FSYセレクタ 13 フィルタ 14 スプリッタ 15 DDS 16a DAC 16b DAC 17a ミキサ 17b ミキサ 18a AFフィルタ 18b AFフィルタ 20 周波数シンセサイザ 31a ADC 31b ADC 32 信号処理部 磁気共鳴又は電子スピン共鳴における信号をディジタル直交受信する方法であって、 ディジタル化された信号波に、ディジタル化された正弦関数及び余弦関数の参照波を掛け合わせて90゜位相の異なる実部と虚部の信号を得、 観測幅に合わせて正弦関数及び余弦関数の周波数を可変させて、複数回の参照波を掛け合わせる演算を繰り返す、ようにしたことを特徴とするディジタル直交ロックイン検出方法。 磁気共鳴又は電子スピン共鳴における信号をディジタル直交受信する装置であって、 その信号を要求する必要帯域より高い周波数でサンプリングしたディジタルデータを直交ディジタル検波する際に、ディジタルロックインアンプと同じ原理を用い、 固定周波数±((必要帯域)/2)間の複数の異なる周波数可変の正弦関数又は余弦関数を繰り返し掛算し、それぞれ得られた信号を狭帯域ディジタル低域通過フィルタで不要成分をカットすることで直流成分だけ取り出すことを特徴とするディジタル直交ロックイン検出装置。 【課題】 本発明はディジタル直交ロックイン検出方法及び装置に関するに関し、磁気共鳴における信号受信を高感度に行なうことができるディジタル直交ロックイン検出方法及び装置を提供することを目的としている。【解決手段】 磁気共鳴又は電子スピン共鳴における信号をディジタル直交受信する方法であって、ディジタル化された信号波に、ディジタル化された正弦関数及び余弦関数の参照波を掛け合わせて90゜位相の異なる実部と虚部の信号を得、観測幅に合わせて正弦関数及び余弦関数の周波数を可変させて、複数回の参照波を掛け合わせる演算を繰り返す、ように構成する。【選択図】 図 1