生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_アンモニア臭低減剤
出願番号:2005179609
年次:2006
IPC分類:A61K 8/00,A61Q 5/00,A61Q 5/10,A61F 13/15,A61F 13/49


特許情報キャッシュ

枝 聡 堀江 和生 JP 2006347998 公開特許公報(A) 20061228 2005179609 20050620 アンモニア臭低減剤 株式会社モルトベーネ 397049631 熊倉 禎男 100082005 小川 信夫 100084009 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 平山 孝二 100114007 松田 七重 100123766 枝 聡 堀江 和生 A61K 8/00 20060101AFI20061201BHJP A61Q 5/00 20060101ALI20061201BHJP A61Q 5/10 20060101ALI20061201BHJP A61F 13/15 20060101ALI20061201BHJP A61F 13/49 20060101ALI20061201BHJP JPA61K7/06A61K7/13A41B13/02 N 10 OL 9 3B200 4C083 3B200AA01 3B200BB22 3B200CA02 3B200CA11 4C083AB081 4C083AB082 4C083AB412 4C083AC072 4C083AC122 4C083AC181 4C083AC182 4C083AC252 4C083AC422 4C083AC552 4C083AC642 4C083AC782 4C083AC791 4C083AC792 4C083CC31 4C083CC36 4C083DD06 4C083EE26 4C083EE50 本発明は、アンモニア臭低減剤、特に、ヘアカラー剤、パーマネントウェーブ用剤、毛髪用脱色剤、縮毛矯正剤等として使用できる、毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤に関する。本発明はまた、アンモニア臭低減剤を含有する吸収製品に関する。 アンモニア臭は、無生物及び生物のいずれの起源からも発生し得る。 無生物起源のアンモニア臭の例として、ヘアカラー剤やパーマネントウェーブ用剤等の毛髪処理剤由来のアンモニア臭があげられるが、毛髪処理剤は、一般的にアンモニアを含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とから構成され、使用に際して第1剤と第2剤とを混合して使用するが、第1剤と第2剤との総量を基準として通常0.05〜2.5質量%の量のアンモニアを含有する。アンモニアは、ヘアカラー剤やパーマネントウェーブ用剤のpHを高めることによって、これらの施術効果を得る目的として配合されていることが多いが、使用時のアンモニアの揮発による刺激臭があり、この臭気は好ましいものではないため、該臭気を低減することが試みられている。 これまでに、アンモニアの使用量の低減や、全く使用しない等の検討がなされてきたが(特許文献1、2)、アンモニアは施術効果が優れていることから、代替物を使用したり、全く使用しないと、満足できる毛髪処理効果が得られなかった。 生物起源のアンモニア臭の例として、尿、経血及び発汗などの体液由来のアンモニア臭があげられるが、体液を吸収するのに、ベビー用品、生理用品、軽失禁用品及び介護用品等の吸収製品が使用されてきた。また最近では、犬猫等の愛玩動物の排泄物を処理するのにも、ペット用シーツ等の吸収製品が使用されている。特開平01−213220号公報特開平05−246827号公報 本発明は、吸い込むと有毒であり、不快とされてきたアンモニア臭気を低減できるアンモニア臭低減剤を提供することを目的とする。 本発明はまた、アンモニアを使用して優れた施術効果を保持しつつ、不快とされてきたアンモニア臭気を低減できる毛髪処理用キットを提供することを目的とする。 本発明はまた、アンモニア臭気を低減できる吸収製品を提供することを目的とする。 本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、特定の界面活性剤を使用することにより、上記目的を達成しうることを見出した。 すなわち、本発明は、アンモニアと、スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は以下の式(1)で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとを含有するアンモニア臭低減剤を提供する。 HO(C2H4O)x(C3H6)y(C2H4O)zH (1)(式中、xは20〜120であり、yは10〜60であり、zは10〜120である。) 本発明はまた、アンモニアを含有する第一剤と、酸化剤を含有する第二剤とから構成される毛髪処理用キットであって、該第一剤又は第二剤のいずれか又は両方が、スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び上記式(1)で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールからなる群から選ばれる毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤を含有する前記毛髪処理用キットを提供する。 本発明はまた、上記アンモニア臭低減剤を含む吸収製品を提供する。 本発明によれば、無生物及び生物のいずれの起源からも発生し得るアンモニア臭を除去又は減少することができる。特に、アンモニアを使用してもなお優れた施術効果を保持しつつ、アンモニアの揮発を効果的に抑制することができる、毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤及び毛髪処理剤用キットを得ることができる。また、アンモニアの揮発を200ppm以下に抑制した毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤及びキットを得ることができる。本発明によればさらに、アンモニア臭を効果的に除去又は減少できる吸収製品を簡便に得ることができる。(I)アンモニア臭低減剤 スルホコハク酸型アニオン界面活性剤としては、具体的には、炭素数6〜22の直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基、アリール基を有するスルホコハク酸又はその塩等があげられる。コハク酸部分の2つのカルボキシル基が一緒になって酸無水物の形態をとってもよい。該スルホコハク酸型アニオン界面活性剤の成分としてのアルキル又はアルケニル基としては、炭素数8〜22、好ましくは10〜16の直鎖又は分岐アルキル基又はアルケニル基が好ましい。その中でも炭素数8〜22、好ましくは10〜16の直鎖アルキル基が好ましい。具体的には、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基等があげられる。このうち、ラウリル基が最も好ましい。塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属等の塩があげられる。このうち、アルカリ金属が好ましく、特にナトリウムが好ましい。中でも、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウムが好ましい。 上記式(1)の化合物としては、xが10〜20であり、yが10〜60であり、zが10〜20であるものが好ましい。x、y及びzの合計が、30〜100であるのがより好ましい。xとyとは同じでも異なっていてもよいが、同じであるのが好ましい。式(1)の化合物としては、xとyとが共に13であり、yが30であるものが最も好ましい。式(1)の化合物としては、ブロック重合体でもランダム重合体でもよいが、ブロック重合体であるのが好ましい。式(1)の化合物としては、商業的に入手できるものを使用してもよいし、公知の製法により製造できるものを使用してもよい。例えば商品名ペポール B−184として東邦化学工業株式会社から市販されているものがあげられる。 本発明のアンモニア臭低減剤は、アンモニア臭を回避又は最小にすることが望まれるあらゆる用途に使用することができる。このような用途としては、例えば、ヘアカラー剤、パーマネントウェーブ用剤、毛髪用脱色剤、縮毛矯正剤等の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤として使用することができる。本発明のアンモニア臭低減剤はまた、該低減剤をその中に含む、ベビー用品、生理用品、軽失禁用品、介護用品及びペット用品等の吸収製品として使用することもできる。(II)毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤 スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は上記式(1)の化合物は、毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤の全質量を基準として、0.1〜5質量%の量で含まれるのが好ましく、0.2〜4質量%の量で含まれるのがより好ましい。 本発明の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤は、第一剤と第二剤とから構成されるキットの形態をとることができる。本発明の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤は、第一剤と第二剤のいずれか一方又は両方に含まれるが、第二剤に含まれるのが好ましい。本発明の毛髪処理用キットは、使用直前に、第一剤と第二剤とを混合して使用するのが好ましい。 スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は上記式(1)の化合物は、第1剤と第2剤との総量を基準として、0.1〜5%の量で含まれるのが好ましく、0.2〜4%の量で含まれるのがより好ましい。このような範囲で含まれると、アンモニアの揮発を効果的に抑制することができるので好ましい。 アンモニアは、通常、第1剤の総量を基準として、0.1〜5質量%の量(純分)で、好ましくは0.1〜4質量%の量で第1剤に含まれる。本発明によれば、通常使用される量のアンモニアを配合することができるので、良好な施術効果を得ることができる。スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は上記式(1)の化合物とアンモニアとは、質量比にして、1:25〜25:1の割合で使用するのが好ましく、このような範囲にあるとアンモニアの揮発を効果的に抑制することができるので好ましい。 特に、第1剤の全量を基準として、0.1〜5質量%のアンモニアと、1〜20質量%のセタノールと、0.1〜5質量%のポリオキシエチレン(E.O.=2)ラウリル硫酸ナトリウムと、0.1〜10質量%のグリセリンと、0.1〜10質量%のモノステアリン酸グリセリル、0.1〜10質量%のリノール酸と、0.1〜10質量%のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドと、0.01〜5質量%のパラフェニレンジアミンとを含有し、第2剤の全量を基準として、スルホコハク酸型アニオン界面活性剤として0.1〜5質量%のスルホコハク酸ラウリル二ナトリウムと、0.1〜6質量%の過酸化水素と、1〜10質量%のセタノールとを含有するのが好ましい。 本発明の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤及び毛髪処理用キットは、本発明の効果を妨げない範囲において従来公知の成分を含有することができる。例えば、第一剤は、アンモニアに加え、必要により及び用途に応じて、染料、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油、脂肪酸、シリコーン及びその誘導体、ワセリン、多価アルコール、キサンタンガム等の増粘剤、紫外線吸収剤、防腐剤、非イオン界面活性剤または両性界面活性剤等の乳化剤、香料、パール化剤、水等を含有していてもよい。第二剤は、酸化剤、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油、脂肪酸、シリコーン及びその誘導体、ワセリン、多価アルコール、キサンタンガム等の増粘剤、紫外線吸収剤、防腐剤、非イオン界面活性剤または両性界面活性剤等の乳化剤、香料、パール化剤、水等を含有することができる。 本発明において使用できる酸化剤としては、過酸化水素、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム、過ホウ素酸ナトリウム等があげられる。このうち、過酸化水素が好ましい。酸化剤は、第二剤の全量を基準にして、0.1〜10%の量で含まれるのが好ましく、1〜6%の量で含まれるのが好ましい。 特に、第一剤の全量を基準として、0.1〜5質量%のアンモニアを含有する第一剤と、第二剤の全量を基準として0.1〜5質量%のスルホコハク酸ラウリル二ナトリウムを含有する第二剤とから構成される毛髪処理用キットが好ましい。 本発明の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤及び毛髪処理用キットは、アンモニアと、必要により染料、水、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油、脂肪酸、シリコーン及びその誘導体、ワセリン、多価アルコール、キサンタンガム等の増粘剤、紫外線吸収剤、防腐剤、非イオン界面活性剤または両性界面活性剤等の乳化剤、香料、パール化剤とを混合することにより第一剤を調製し、酸化剤と水、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油、脂肪酸、シリコーン及びその誘導体、ワセリン、多価アルコール、キサンタンガム等の増粘剤、紫外線吸収剤、防腐剤、非イオン界面活性剤または両性界面活性剤等の乳化剤、香料、パール化剤とを混合することにより第二剤を調製することにより製造することが出来る。スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は上記式(1)の化合物は、第一剤と第二剤のいずれか一方又は両方に添加することができる。 本発明の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤及び毛髪処理用キットは、第一剤のpHが7〜12、第二剤のpHが2〜7(25℃)となるよう調節するのが好ましい。用いることができるpH調節剤としては、リン酸、塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸とこれらの塩等があげられる。 本発明の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤及び毛髪処理用キットは、液体、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、またはエアゾールフォーム状の縮毛矯正剤等の剤型にすることができる。 本発明の毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤及び毛髪処理用キットは、通常のヘアカラー剤、パーマネントウェーブ剤等と同様に使用することができ、例えば本発明のキットを用いてカラーリングする場合、第1剤と第2剤とを混合し、次いで得られた混合物を毛髪に塗布し室温で数分間放置するか、あるいは30〜50℃に加温することにより施術することができる。(III)吸収製品 本発明はまた、上記アンモニア臭低減剤を含む吸収製品に関する。本発明の吸収製品は、上記アンモニア臭低減剤を、例えば、不織布に、噴霧、塗布等により適用することにより簡便に製造することが出来る。具体的には、スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は上記式(1)で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを、水に添加し、10%濃度水溶液を調製し、次いで、該水溶液を、不織布10cm×10cm当たり、該水溶液を1mL、均一に塗布することにより製造することが出来る。 吸収製品の形態は特に限定されないが、具体的には、ベビー用品、例えばベビー用紙おむつ、トレーニングパンツ;生理用品、例えば生理用ナプキン、タンポン;軽失禁用品、例えば失禁用パッド又はパンツ;介護用品、例えば成人用紙おむつ、尿取りパッド、パンツ又はシーツ;及びペット用品、例えば排泄処理用シート等の形態を取ることが出来る。このうち、ベビー用又は成人用紙おむつ或いは失禁用パッドであるのが好ましい。 本発明を、以下の実施例により具体的に説明するが、これらの実施例は例示目的であり、本発明の範囲を限定するものではない。 以下の表に示す組成で第一剤及び第二剤をそれぞれ調製した。なお、表中の単位は第1剤及び第2剤の総量を基準にした質量%であり、アンモニアの濃度は純分濃度である。次いで、得られた第一剤と第二剤とを、質量比にして1:1となる割合で混合した。[アンモニア揮発量測定方法] アンモニアの揮発量の測定は、以下のようにして行った。すなわち、上で調製した直後の実施例及び比較例の第一剤と第二剤とを重量比1:1で全量2gになるように均一に混合した混合物を、容量10Lのデシケーター内に密閉した。25℃において10分間放置後、アンモニア用北川式ガス検知管を用いて測定した。 アンモニア検知量が200ppm以下の場合を○、200ppmを超える場合を×とした。結果を表2に併記する。[臭気測定方法] 上で調製した混合物を、25℃において10分間放置し、各混合物からのアンモニアの揮発レベルを、臭気判定専門パネラー5名により評価した。評価は、比較例1を基準とした。結果を表2に併記する。[染毛性測定方法] 染毛性測定は、以下のようにして行なった。すなわち、上で調整直後の実施例及び比較例の第一剤と第二剤とを重量比1:1で全量2gになるように均一に混合した混合物を、1g 10cmヤク毛束に塗布した。20分放置後、シャンプー処理を行ない乾燥した。専門パネラーが染毛の度合いを評価した。染毛基準は以下の通りであり、結果を表2に併記する。評価基準○:優れる△:やや優れる×:不良 スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は以下の式(1)で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する、アンモニア臭低減剤。 HO(C2H4O)x(C3H6)y(C2H4O)zH (1)(式中、xは20〜120であり、yは10〜60であり、zは10〜120である。) スルホコハク酸型アニオン界面活性剤が、炭素数6〜22の直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基、アリール基を有するスルホコハク酸型アニオン界面活性剤である請求項1記載のアンモニア臭低減剤。 スルホコハク酸型アニオン界面活性剤が、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウムである請求項2記載のアンモニア臭低減剤。 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが、xが10〜20であり、yが10〜60であり、zが10〜20である式(1)の化合物である、請求項1〜3のいずれか1項記載のアンモニア臭低減剤。 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが、x及びzが13であり、yが30である式(1)の化合物である、請求項4記載のアンモニア臭低減剤。 前記アンモニア臭低減剤が、毛髪処理剤用である請求項1〜5のいずれか1項記載のアンモニア臭低減剤。 アンモニアを含有する第一剤と、酸化剤を含有する第二剤とから構成される毛髪処理用キットであって、該第一剤又は第二剤のいずれか又は両方が、スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び上記式(1)で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールからなる群から選ばれる毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤を含有する前記毛髪処理用キット。 毛髪処理剤用アンモニア臭低減剤が、第一剤及び第二剤の全質量を基準にして、0.1〜5質量%の量で含まれる請求項7記載の毛髪処理用キット。 請求項1〜5のいずれか1項記載のアンモニア臭低減剤を含む吸収製品。 前記吸収製品が、オムツ又は失禁用パッドである請求項9記載の吸収製品。 【課題】 吸い込むと有毒であり、不快とされてきたアンモニア臭気を低減できるアンモニア臭低減剤、及び該アンモニア臭低減剤を含む毛髪処理用キット又は吸収製品を提供すること。【解決手段】 本発明により、スルホコハク酸型アニオン界面活性剤及び/又は以下の式(1)で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する、アンモニア臭低減剤を提供する。 HO(C2H4O)x(C3H6)y(C2H4O)zH (1)(式中、xは20〜120であり、yは10〜60であり、zは10〜120である。)


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る