生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_乾海苔よりアミノ酸分解液の製造法
出願番号:2005161929
年次:2006
IPC分類:A23L 1/227,C07C 227/28


特許情報キャッシュ

松田 茂樹 木山 光広 JP 2006304759 公開特許公報(A) 20061109 2005161929 20050502 乾海苔よりアミノ酸分解液の製造法 木山 光広 504072831 松田 茂樹 505322809 仙田 実 100073807 松田 茂樹 木山 光広 A23L 1/227 20060101AFI20061013BHJP C07C 227/28 20060101ALI20061013BHJP JPA23L1/227 CC07C227/28 2 書面 4 4B047 4H006 4B047LB05 4B047LG15 4B047LG42 4B047LP17 4H006AA02 4H006AA03 4H006AB10 4H006AC46 4H006AC52 4H006BA66 本発明は、環境の変化等によって色が変色した商品価値の少ない乾海苔を塩酸で加水分解したものを中和して濾過することによってアミノ酸や糖分を含むアミノ酸分解液を製造する乾海苔よりアミノ酸分解液の製造法に関するものである。 従来この種のアミノ酸分解液の製造法においては、大豆あるいは脱脂大豆を原料とする方法が、従来から多数報告研究されている現状である。 そして、従来の大豆あるいは脱脂大豆を原料とするアミノ酸分解液では、原料に残存する油脂からMCP(モノクロロプロドン)などの有害物質の生成が懸念されている現状である。 発明が解決しよとうする課題 解決しようとする問題は、海苔は海苔養殖場の環境の状態変化に起因する極端な栄養等の不足により、海苔の色素を充実しない、いわゆる「色落ち海苔」となり、乾燥した後も商品としての価値は非常に低く、市場価格が著しく低下する原因となっている。また、海苔養殖の盛んな地方においても毎年、この低位品位の海苔の対策に苦慮している現状である。 このため、この乾海苔の有効利用として、「海苔ゼリー」等のお菓子又は「海苔そうめん」等の麺類への利用が考えられている。 本発明は、今回、海苔の成分に着目して、海苔の有する豊富なタンパク質と、炭水化物を加水分解することにより、アミノ酸と糖分を含むアミノ酸分解液の製造法を提供することを目的としたものである。 課題を解決するための手段 本発明のアミノ酸分解液の製造法においては、色落ちした適宜の乾海苔を塩酸を以って加水分解した後に、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリによりPH4.5乃至6.5となるよう中和する。この中和した液を濾過して透明な濃褐色な一番搾りのアミノ酸液を得るものである。 また、アミノ酸液を搾った時に生じる粕に対して再度加水して撹拌し、その後濾過することにより二番搾りのアミノ酸液を搾るものである。 発明の効果 本発明は、以上説明したように構成されているので、従来の大豆あるいは脱脂大豆を原料としたアミノ酸分解液の如く、有害物質の生成が著しく少ないと云う効果と、従来の大豆由来のアミノ酸分解液と比べて見ると、著しく異なるアミノ酸の組成物となる効果がある。 そして、色落ちした低品位の海苔を呈味性の優れ、且つ保存性のある調味料として高度の利用が可能となる効果がある。また、このアミノ酸分解液は、そのままの液体調味料として使用が可能であると共に、乾燥して粉末調味料としての利用も可能となる効果もある。 更に、この調味料としての利用分野としてラーメン等のインスタント食品、冷凍うどんなどの冷凍食品、せんべい等の菓子類、そうめん等のめん類のつゆ、ドレッシング類等の加工食品にも使用できる効果もある。 また、このアミノ酸分解液は、海苔に由来するアミノ酸の外に多くの微量元素を含むために葉面散布あるいは施肥することにより植物の成長剤としても利用が可能である等の効果もある。 本発明は、海苔をそのままか、あるいは適宜に粉砕して細かくした海苔を塩酸で加水分解する。その分解された原料に水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムのアルカリによりPH4.5乃至6.5となるように中和した後に、中和した液を濾過して透明なアミノ酸液を搾ったものを液体調味料または乾燥して粉末調味料として各種に利用する。 更に、アミノ酸液を搾った粕に加水撹拌したものを再度濾過して二番搾りのアミノ酸液を搾ったものを各種に使用する。 本発明の乾海苔よりアミノ酸分解液における海苔調味料の製造法においては、概略として3つの工程に分かれる。先ず、一番目の工程においては、色落ちした商品価値の少ない乾海苔を塩酸で加水分解するが、海苔はそのままの状態が、あるいは適宜の大きさに細かく粉砕したものを使用する。また、分解する原料は海苔単独でも可能であるが、大豆又は脱脂大豆等も任意の数量を混合することも可能となる。次に、加水分解に使用する塩酸の濃度は、塩酸と原料となる海苔との重量比の割合を以って混合し、適宜の温度と時間を以って加熱分解するものである。 次に、二番目の工程では、分解終了後に、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリによって、PH4.5乃至6.5となるように中和する。 また、三番目の工程においては、中和された原料液の濾過を実施する。濾過は透明なアミノ酸液(一番搾り)が得られれば最良である。濾過は、通常の珪藻上、膜濾過および濾過用繊維の使用も可能である。 以上のようにして得られた透明な濃褐色なアミノ酸分解液(一番搾り)は、窒素、塩分および糖分を有し、良好な呈味性と原料に由来する海苔のような風味を有するものである。 次に、前記第一番目乃至第三番目までの工程において、アミノ酸液を搾った際に生じた粕に再度加水した後に撹拌し、その後濾過することによって、アミノ酸液(二番搾り)を搾り再度の粕を生じるものである。 本発明のアミノ酸分解によるアミノ酸液の製造工程の1実施例は、下記の図表のような結果となった。酸分解によるアミノ酸液の製造工程海苔(1.5kg)↓←酸(塩酸)分解↓中和←アルカリ(水酸化ナトリウム)↓濾過→アミノ酸液(一番搾り)1.36l↓粕↓←加水撹拌↓濾過→アミノ酸液(二番搾り)0.88l↓粕 1.5kg 色落ちした乾海苔を塩酸で加水分解した後、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリによりPH4.5乃至6.5となるように中和した後、該中和した液を濾過して透明な濃褐色な一番搾りのアミノ酸液を搾ることを特徴とする乾海苔よりアミノ酸分解液の製造法。 請求項1におけるアミノ酸液を搾った時に生じた粕に再度加水して撹拌し、その後濾過することによって二番搾りのアミノ酸液を搾ることを特徴とする請求項1の乾海苔よりアミノ酸分解液の製造法。 【目的】 色落ちした乾海苔を塩酸で加水分解したものを中和して濾過することによってアミノ酸や糖分を含むアミノ酸分解液を製造するものである。【構成】 乾海苔を塩酸で加水分解した後、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリによりPH4.5乃至6.5となるように中和し、その液を濾過して透明な一番搾りのアミノ酸分解液を製造する。また、アミノ酸分解液を搾った粕に再度加水して、二番搾りのアミノ酸液を搾ることを特徴としている。


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