タイトル: | 公開特許公報(A)_ビタミンC類を含む安定化された固形製剤 |
出願番号: | 2005149663 |
年次: | 2006 |
IPC分類: | A61K 31/375,A61K 9/20,A61K 47/10,A61K 47/32,A61K 47/38,A61P 3/02,A61P 29/00 |
北河 和隆 的場 博 槙野 正 JP 2006008667 公開特許公報(A) 20060112 2005149663 20050523 ビタミンC類を含む安定化された固形製剤 武田薬品工業株式会社 000002934 田中 光雄 100081422 元山 忠行 100116311 冨田 憲史 100122301 北河 和隆 的場 博 槙野 正 JP 2004156149 20040526 A61K 31/375 20060101AFI20051209BHJP A61K 9/20 20060101ALI20051209BHJP A61K 47/10 20060101ALI20051209BHJP A61K 47/32 20060101ALI20051209BHJP A61K 47/38 20060101ALI20051209BHJP A61P 3/02 20060101ALI20051209BHJP A61P 29/00 20060101ALI20051209BHJP JPA61K31/375A61K9/20A61K47/10A61K47/32A61K47/38A61P3/02 107A61P29/00 11 OL 18 4C076 4C086 4C076AA37 4C076BB01 4C076CC24 4C076DD29 4C076DD38 4C076DD41 4C076EE16 4C076EE30 4C076EE32B 4C076EE38 4C076FF04 4C076FF05 4C076FF06 4C076FF36 4C076FF63 4C076FF65 4C076GG03 4C076GG05 4C076GG11 4C076GG12 4C076GG14 4C086AA01 4C086BA18 4C086MA03 4C086MA05 4C086MA35 4C086MA52 4C086NA03 4C086ZC28 本発明はビタミンC類を含む安定化された固形製剤に関する。 アスコルビン酸は、水分の存在により変色することが知られている。そのため、ビタミンCを含有する製剤の製造においては水分の厳密な管理が必要であり、水を透過しない包装材で包装することが要求される。また、アスコルビン酸は、他の成分との配合により変化しやすいため、アスコルビン酸が変色する場合が多い。そのため、ビタミンC含有製剤では、アスコルビン酸の安定性に留意しながら製剤を設計し、製造する必要がある。 特許文献1には、ビタミンC、ビタミンEなどの薬効成分と、砂糖、澱粉糖、糖アルコ−ルなどの糖類と、前記糖類粒子が湿る程度の水分を含む混合物を打錠し、口腔内での崩壊性、溶解性が高く、適度な機械的強度を有する錠剤を得ることが開示されている。この特許文献1の実施例1には、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、d−α−トコフェロールなどを薬効成分とし、キシリトールを糖類とした錠剤が記載されている。特許文献2には、アスコルビン酸とマルチトールとの流動性の高い混合粉末組成物の製造方法が開示されている。この製造方法により共存するマルチトールによってアスコルビン酸の分解が抑制されるとの記載があるが、これらの先行文献には具体的なビタミンCの安定化について記載されていない。特許文献3には、ビタミンC類とエリスリトールを含む組成物を練合して、押出造粒することによりビタミンC類が安定化した製剤を得ることが開示されているが、錠剤については記載されていない。特開平5−271054号公報特開平9−157285号公報特開平11−130674号公報 本発明の目的は、アスコルビン酸またはその塩を安定に含有する組成物を提供することにある。本発明の他の目的はアスコルビン酸またはその塩を安定に含有する固形製剤およびその製造方法を提供することにある。 本発明者らは、アスコルビン酸またはその塩を含む製剤の安定化について種々検討を加えたところ、アスコルビン酸またはその塩としてアスコルビン酸カルシウム、特に、その造粒物である直打用アスコルビン酸カルシウムを用い、他の成分の群を造粒し、アスコルビン酸またはその塩と分離して配合すると安定化されること、さらには他の成分を造粒する際に用いる賦形剤、崩壊剤および結合剤として前記のものを選択することによって、さらにいっそう安定化することを見出した。 すなわち、本発明は、 (1)アスコルビン酸またはその塩と、糖アルコール、崩壊剤および結合剤を含有する造粒物とを配合してなることを特徴とするビタミンC類を含む安定化された固形製剤; (2)アスコルビン酸またはその塩が、造粒物である前記(1)記載の固形製剤; (3)アスコルビン酸またはその塩が、アスコルビン酸およびアスコルビン酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩およびマグネシウム塩から選ばれる1種または2種以上である前記(1)記載の製剤; (4)アスコルビン酸またはその塩がアスコルビン酸カルシウムである前記(1)記載の製剤; (5)アスコルビン酸またはその塩が直打用アスコルビン酸カルシウムである前記(2)記載の製剤; (6)糖アルコールがD−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトールおよびソルビトールから選ばれる1種または2種以上である前記(1)記載の製剤; (7)糖アルコールがマルチトールおよびエリスリトールから選ばれる1種または2種である前記(1)記載の製剤; (8)崩壊剤が低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルメロースカルシウムから選ばれる1種または2種である前記(1)記載の製剤; (9)結合剤がポビドン(ポリビニルピロリドン)である前記(1)記載の製剤; (10)糖アルコール、崩壊剤および結合剤を含有する造粒物中に他の薬効成分を含有する前記(1)記載の製剤; (11)固形製剤が錠剤である前記(1)記載の製剤などを提供する。 本発明に従って、アスコルビン酸またはその塩を、他の成分を造粒し、アスコルビン酸とまたはその塩と分離して配合すること、さらには他の成分を造粒する際に用いる賦形剤、崩壊剤および結合剤として特定のものを選択することによって、非常に安定化されたアスコルビン酸またはその塩を含有する固形製剤、特に錠剤を製造することができる。発明を実態するための最良の形態 本発明におけるアスコルビン酸またはその塩(以下、単にビタミンC類と称する場合がある)は、医薬品上許容されるものであれば特に限定されるものではない。アスコルビン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩等が挙げられ、これらは1種または2種以上を用いることができる。好ましくは、アスコルビン酸カルシウムが用いられる。 本発明では、好ましくは、ビタミンC類は造粒して使用する。例えば、造粒したアスコルビン酸カルシウムとしては、特開平3−47121号公報に記載されるような、α化デンプン、水溶性セルロース類、水溶性高分子化合物などの水溶性結合剤を用いて、常法により造粒したアスコルビン酸カルシウム造粒物が好ましい。特に、造粒物10gを100mlの水に溶解した場合の水溶液のpHが5.0〜7.0となる量の酒石酸、クエン酸等の有機固体酸(好ましくは脂肪族カルボン酸)を含有してなるアスコルビン酸カルシウム造粒物が好ましく、該造粒物の平均粒子径が約200〜400μmのものがより好ましい。さらに好ましくは、直打用アスコルビン酸カルシウムが好ましい。直打用アスコルビン酸カルシウムとは、直接打錠することができる粒状アスコルビン酸カルシウムを意味し、このような直打用アスコルビン酸カルシウムは商業的にも入手可能である。また、特開平3−47121号公報の記載に準じて製造することも可能である。 製剤中のビタミンC類の配合量は特に限定するものではなく、通常、ビタミンC類含有の固形製剤に使用される量でよく、例えば、製剤に対して1〜30重量%、好ましくは、4〜20重量%配合される。 本発明の製剤では、ビタミンC類を安定化させるために、他の成分をビタミンC類と分離して造粒し、配合する。 かかる造粒は、公知の賦形剤を用い、例えば、流動層造粒、押出造粒等の常法に従って行うことができる。本発明においては、この造粒を行う際に賦形剤として、特に、糖アルコール、崩壊剤および結合剤を用いる。好ましくは、糖アルコールとしては、D−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトールおよびソルビトールから選ばれる1種または2種以上、とりわけマルチトールまたはエリスリトールから選ばれる1種または2種を用いる。このような糖アルコールは、例えば、市販品(東和化成工業(株)の粉末還元麦芽糖水飴アマルティMR-100、日研化成(株)のエリスリトールなど)として入手できる。崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロースカルシウムから選ばれる1種または2種を用いる。このような崩壊剤は、例えば、市販品(信越化学(株)の低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、五徳薬品のECG-505など)として入手できる。また、結合剤としては、ポビドン(ポリビニルピロリドン)を用い、市販品(BASFのコリドンなど)として入手できる。このように賦形剤を選択することによって、ビタミンC類の経日的分解と製剤の外観変化が顕著に抑制され、製品の品質保証期間が長く、製品価値の高い固形製剤を得ることができる。 これら、賦形剤の配合量も特に限定するものではなく、通常、ビタミンC類含有の固形製剤に使用される量でよい。 本発明では、他の配合成分の造粒物に、所望により、他の薬効成分を含有させてもよい。かかる他の薬効成分は治療学的に有効な活性成分、あるいは予防学的に有効な活性成分であれば特に限定するものではなく、通常、ビタミンC類と併用される薬効成分の1種または2種以上が通常採用される配合量で用いられる。 このような薬効成分としては、例えば、イブプロフェン、アセトアミノフェン、ジクロフェナック、ジクロフェナックナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、アミノピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、イソプロピルアンチピリン、サザピリン、サリチル酸ナトリウム、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、インドメタシン、フェナセチン、臭化ブチルスコポラミン、モルヒネ、エトミドリン、ペンタゾシン、フェノプロフェンカルシウム、ナプロキセン、セレコキシブ、バルデコキシブ、トラマドール、イブフェナック、セラチオペプチダーゼ、塩化リゾチーム、メフェナム酸、トラネキサム酸、ベラドンナ総アルカロイドなどの解熱、鎮痛及び/又は消炎剤;ジフェンヒドラミン又はその塩(例えば、塩酸塩など)、クロルフェニラミン又はその塩(例えば、D一マレイン酸塩など)、メキタジン、塩酸プロメタジン、酒石酸アリメマジン、塩酸イソチペンジル、テオクル酸ジフェニルピラリン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸トリプロリジン、塩酸ホモクロルシクリジン、ナパジシル酸メブヒドロリン、フマル酸クレマスチン、マレイン酸ジメチンデン、塩酸イプロヘプチン、テルフェナジンなどの抗ヒスタミン薬;塩酸クロペラスチン、コデイン類(例えば、リン酸ジヒドロコデイン及びリン酸コデインなど)、オキシメテバノール、塩酸エプラジノン、チペピジン、クエン酸チペピジン、塩酸エフェドリン、塩酸アロクラミド、フェン酸カルベタペンタン、ジブナートナトリウム、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、塩酸メトキシフェナミン、ノスカピン、塩酸ノスカピン、ジメモルファン又はその塩(例えば、リン酸塩、硫酸塩など)、塩酸ブロムヘキシン、デキストロメトルファンとその塩(例えば、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩など)、グアイフェネシンなどの鎮咳及び/又は去疾剤;フェニルプロパノールアミン、塩酸エフェドリン、プソイドエフェドリン又はその塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩)などの抗うっ血薬;d1一塩酸メチルエフェドリン、テオフィリン、アミノフィリン、フマル酸ホルモテロール、塩酸トリメトキノールなどの気管支拡張剤;カフェインとその誘導体、例えば、無水カフェイン、カフェイン(1水和物)、カフェインサイトレート、安息香酸ナトリウムカフェインなどのカフェイン類;甘草(カンゾウGlycyrrhizaeRadix)、セネガ、柴胡(サイコBupleuriRadix)、桂皮(CinnamomiCortex)、葛根(PherariaeRadix)、麻黄(EphedraeHerba)、ケイガイ(SchizonepetaeHerba)、レンギョウ(ForsythiaeFructus)、キョウニン(AmeniacaeSemen)、半夏(ハンゲPinellaeTuber)、シャクヤク(PaeoniaeRadix)、細辛(サイシンAsiasriRadix)、生姜(ショウキョウZingiberisRhizoma)、五味子(ゴミシSchisandraeFructus)、蘇葉(PerillaeHerba)、人参(GinsengRadix)、陳皮(AurantiiNobilisPericarpicm)などの漢方薬エキス;ビタミンB1誘導体(塩酸フルスルチアミン、塩酸ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン等)、ビタミンB1(塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩等)、ビタミンB2(リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビン等)、ビタミンB6(塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール等)、ビタミンB12(シアノコバラミン、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、メコバラミン等)、ビタミンE(コハク酸d一α一トコフェロール、コハク酸d1一α一トコフェロールカルシウム、酢酸d一α一トコフェロール、酢酸d1一α一トコフェロール等)、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、パントテン酸カルシウムタイプS、ビオチン、ガンマーオリザノール、オロチン酸、グルクロノラクトン、グルクロン酸アミド、ヨクイニンなどのビタミン類;水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム[例えば、ノイシリン(商品名)]、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト[例えば、アルカマック(商品名)]、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物[例えば、クムライト(商品名)]、スクラルファートなどの制酸剤や粘膜保護剤;ミネラル;アミノ酸類などが挙げられる。 本発明の固形製剤は、常法により、例えば、細粒剤、顆粒剤、丸剤、錠剤(フィルムコーティング錠、薄層糖衣錠、糖衣錠等を含む)、カプセル剤等剤形とすることができ、前記の各成分と共に、滑沢剤や、必要に応じて、溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、可溶化剤、抗酸化剤、矯味剤、香料、着色剤等の慣用の製剤添加剤を適当量含有することができる。 本発明の固形製剤としては、特に錠剤が好ましく、例えば、フィルムコーティング錠の場合、フィルムコーティング基剤として、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーL、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーS、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールジエチルアミンアセテート、プルラン等が用いられる。 薄層糖衣錠の場合、薄層糖衣基剤として、ショ糖、トレハロース、乳糖、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、粉末還元麦芽糖水飴、プルラン、酸化チタン、ポリエチレングリコール等が用いられる。 糖衣錠の場合、糖衣基剤としては、ショ糖、トレハロース、乳糖、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、粉末還元麦芽糖水飴、プルラン等が用いられる。 以下、実施例、比較例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。 表1に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、粉末還元麦芽糖水飴、トウモロコシデンプンを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型転動流動層造粒機)に入れ、給気温度70℃で、結合剤としてポビドン6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で13.5×6.8mm杵で1錠当たり405mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。 得られた素錠をフィルムコーティング装置(パウレック製、ドリアコーターDRC-500型)に入れ、調製したフィルムコーティング液を、回転数8rpm、給気温度70℃、給気量4m3/min、液供給速度13g/min、スプレー空気量4000Nl/hr、の条件で操作してフィルムコーティング錠を得た。 表2に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、エリスリトール、トウモロコシデンプンを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてポビドン6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。 表3に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、カルメロースカルシウム、エリスリトール、トウモロコシデンプンを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてポビドン6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。 その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。 表4に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、粉末還元麦芽糖水飴、トウモロコシデンプンを加えて流動層造粒機(パウレック製、FD-5S型流動層造粒機)にて結合剤としてポビドン6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ2.0mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で13.5×6.8mm杵で1錠当たり405mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。 その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を得た。 表5に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、粉末還元麦芽糖水飴、トウモロコシデンプンを加えて流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてポビドン6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 同様にアスコルビン酸カルシウムに結合剤として酒石酸を溶かしたヒドロキシプロピルセルロース2910水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ2.0mmφ)で各造粒末を粉砕して整粒末を得た後、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト19KAWC打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。 その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を得た。比較例1 表6に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジン、アスコルビン酸に結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、乳糖、トウモロコシデンプンを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。比較例2 表7に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジン、アスコルビン酸カルシウムに結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、乳糖、トウモロコシデンプンを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。比較例3 表8に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、乳糖、トウモロコシデンプンを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり280mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。比較例4 表9に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、マンニトールを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。比較例5 表10に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、マルチトールを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。比較例6 表11に示すようにアセトアミノフェン、イブプロフェン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、dl−塩酸メチルエフェドリン、無水カフェイン、ヘスペリジンに結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、エリスリトールを加えて転動流動層造粒機(パウレック製、MP-10型流動層造粒機)にて結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を噴霧して造粒後、乾燥して造粒末を製造した。 パワーミル(昭和化学機械製、スクリーンサイズ1.5mmφ)で粉砕して整粒末を得た後、直打用アスコルビン酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムを加えて粗混合後、タンブラー混合機(昭和化学機械製、TM-60S型)に入れ、15rpmで3分間混合した。そして、コレクト12HUK打錠機(菊水製作所製、30rpm)で8.5mmφR面杵で1錠当たり270mgの重量、圧縮圧1000kg/杵当たりの条件で打錠して素錠を得た。その後、実施例1と同様の操作を行ってフィルムコーティング錠を製した。試験例1 錠剤の評価は外観変化の判定がしやすい素錠にて実施した。 実施例1〜5及び比較例1〜6で得られた素錠をガラス瓶に入れ、温度50℃で2週間、40℃4週間または8週間保存した時の錠剤の外観変化を色差計(スガ試験機製、S&Mカラーコンピューター)により測色を行い、ハンターの式より白色度(ΔE)を算出することで評価した。 その結果を表12に示す。 表12に示すごとく、本発明の製剤はいずれの条件下においても比較例と比べてΔEが5以下と小さく、外観変化も小さかった。 以上記載したごとく、本発明によれば、アスコルビン酸またはその塩を含む安定化された固形製剤、特に、錠剤を提供することができる。 アスコルビン酸またはその塩と、糖アルコール、崩壊剤および結合剤を含有する造粒物とを配合してなることを特徴とするビタミンC類を含む安定化された固形製剤。 アスコルビン酸またはその塩が、造粒物である請求項1記載の固形製剤。 アスコルビン酸またはその塩が、アスコルビン酸およびアスコルビン酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩およびマグネシウム塩から選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の製剤。 アスコルビン酸またはその塩がアスコルビン酸カルシウムである請求項1記載の製剤。 アスコルビン酸またはその塩が直打用アスコルビン酸カルシウムである請求項2記載の製剤。 糖アルコールがD−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトールおよびソルビトールから選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の製剤。 糖アルコールがマルチトールおよびエリスリトールから選ばれる1種または2種である請求項1記載の製剤。 崩壊剤が低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルメロースカルシウムから選ばれる1種または2種である請求項1記載の製剤。 結合剤がポビドン(ポリビニルピロリドン)である請求項1記載の製剤。 糖アルコール、崩壊剤および結合剤を含有する造粒物中に、他の薬効成分を含有する請求項1記載の製剤。 固形製剤が錠剤である請求項1記載の製剤。 【課題】 アスコルビン酸またはその塩を含む安定化された固形製剤の提供。【解決手段】 アスコルビン酸またはその塩と、糖アルコール、崩壊剤および結合剤を含有してなる造粒物とを配合してなる安定化された固形製剤。また、この造粒物中に、他の薬効成分を含有する製剤。さらに、この固形製剤が錠剤であるビタミンC類を含む安定化された製剤。【選択図】なし